JP2003079451A - ライティングテーブル付き椅子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ライティングテーブル付きの椅子を使用しな
い場合には、互いを重ね合わせて、できるだけ小スペー
スで椅子の整理を可能にする。 【解決手段】 本発明の椅子20が備えるライティングテ
ーブル42は、椅子の縦方向対称面に平行な鉛直面Ａに対
して５度から20度までの鋭角である角度α傾斜してい
る。本発明の椅子の外側にある脚24および内側にある椅
子の脚26が横方向に互い違いに配置されていて、後方位
置に配置される椅子の前脚24は、隣接する前方の椅子の
後脚26の間に通すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ライティングテー
ブル付き椅子に関する。そのようなタイプの椅子は、ミ
ーティング、会議、授業等の参加者の座席として、通
常、使用される。ライティングテーブルは、通常、椅子
の保持機構に連結させて固定され、下方使用不能位置と
上方使用可能位置の間を移動させることができる。ライ
ティングテーブルを上方使用可能位置に移動させると、
レスト面を形成し、利用者は筆記ができたり、ポータブ
ルコンピューターを使用することができる。

【０００２】

【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ミー
ティング等で使用されるように作られた椅子に必要とさ
れる条件の１つとして、使用しない場合にできるだけ小
スペースで互いを重ね合わせることができることであ
る。ミーティング、会議、授業等に使用される椅子のう
ちライティングテーブルが付属していないものは、すで
に知られている。そのような椅子は、使用されていない
場合には縦方向に互いを立てかけることができる。ライ
ティングテーブルが付属する椅子は、互いを重ね合わせ
ることができない。

【０００３】本発明の目的は，上記問題点を解消するこ
とができる改良された椅子を提供することである。

【０００４】本発明によると、上記目的および他の目的
は、特許請求の範囲に記載した特徴を備えるような椅子
により達成される。

【０００５】

【発明の実施の形態】添付の図面を参照しながら、本発
明を詳細に説明するが、以下の実施例に限定するもので
はない。

【０００６】図１〜図４を参照すると、本発明の椅子20
は、それぞれ一対の前脚24および後脚26を有するベース
構造部22を備える。各脚は、方向が可変の車輪28を下端
に備える。ベース構造部22は、横軸材30を備える。シー
ト32は、横軸材30の回りに回転可能なように配置され
る。シート32は、上方の使用不能位置と下方使用可能位
置の間を移動させることができる。背もたれ34を支持す
る支持機構は、揺動するように横軸材30に固定され、弾
性体（不図示）と協動して、利用者が背もたれ36にもた
れた場合にかかる後方への力の作用に抗する。

【０００７】ベース構造部22は、チューブ状の支持材38
を備える。支持材38は、上端に回動可能な接続材40（ar
ticulation element）を有する。この接続材40にライテ
ィングテーブル42が後述の方法で接続される。テーブル
42は、下方使用不能位置（図１および図４で示した位
置）と上方使用可能位置（図２および図３で示した位
置）の間を移動させることができる。本発明によれば、
下方使用不能位置において、ライティングテーブル42
は、椅子の縦方向対称面に平行な鉛直面Ａに対して角度
α傾斜している。角度αは、５度から20度までの鋭角で
あることが望ましい（例えば約14度）。上記のようにラ
イティングテーブル42を配置した同じタイプの２つ以上
の椅子は、図５で示したように、縦方向に互いを重ね合
わせることができる。椅子20を互いに重ね合わせること
ができるようにするには、図３および図４で示したよう
に、外側にある椅子の脚24および内側にある椅子の脚26
が横方向に互い違いに配置されていなければならない。
それにより、２つの椅子を互いに重ね合わせる場合、後
方位置に配置される椅子の前脚24は、隣接する前方の椅
子の後脚26の間に通すことができる。図５に示したよう
に、一組の同タイプの椅子20が互いに重ね合わされてい
る位置においては、各椅子のシート32は、実質的に鉛直
方向の位置に上げられている。その結果、前方に配置さ
れた椅子の背もたれ36は、すぐ後ろに位置する椅子の横
軸材30に実質的に隣接することになる。

【０００８】図４を参照すると、接続機構40は、相互に
直交する２本の軸44、46を中心として回転できるように
構成されている。第一の回転軸44は、ライティングテー
ブル42のテーブル面に対して直交している。一方、第二
の回転軸46は、ライティングテーブル42のテーブル面に
対して平行である。テーブル42を図１の使用不能位置か
ら図２の使用可能位置まで移動させるには、軸44の回り
に回転させ、それから軸46の回りに回転させなければな
らない。図３を参照すると、テーブルが上方使用可能位
置にあるとき、接続機構40は、図３の紙面に直交する縦
方向の軸48回りにテーブル42をさらに回転移動させるこ
とができる。軸48回りの回転運動により、テーブル42
は、実線で示した位置と破線で示した位置との間を移動
することが可能となる。かかる移動で有利な点は、使用
者はテーブル42を下ろさずに、椅子から立ち上がること
ができるということである。結果として、使用者は、テ
ーブル42の上に置いている物を移動させることなく、椅
子から立ち上がることができる。

【０００９】図６から図14までを参照して、軸44、46、
および48の回りの回転を可能にする接続機構40の構造上
の特徴を以下に述べる。まず、図11から図14までを参照
すると、接続機構40は、ベース部本体50を備える。ベー
ス部本体50は、椅子のベース構造部22の一部を構成する
チューブ状支持材38の上部に固定されている。ベース部
本体50は、ピン52を保持する。ピン52の軸は、第１の回
転軸44を規定する。回転部本体54は、ピン52の回りを回
転するように配置されている。図14および図15を参照す
ると、ベース部本体50は、約180度の広がりを持つアー
チ形溝56を有する。回転部本体54が備えるピン58の端部
は、アーチ形の溝56の内部に遊びを持たせて嵌合してい
る。アーチ形の溝56の端部は、ベース部本体50に対して
回転部本体54が移動できる限界の位置を規定する。アー
チ形の溝56の一端において、エラストマー材料の固まり
が配置されていることが望ましい。図11、図12、および
図13を参照すると、テーブルが下げられた位置（この位
置は、安定している）に回転部本体54をとどめるため
に、スプリングタイプの保持機構がベース部本体50と回
転部本体54の間に固定されている。上記保持機構は、一
対のピン62を備える。ピン62は、ベース部本体50の各シ
ート部にスライド可能に配置され、スプリング64により
回転部本体54の前面66に向かって押圧されている。回転
部本体54の前面66にある一対の嵌合シート部68は、傾斜
部70を形成している。図13に示したように、安定した保
持位置に回転部本体54がとどまるように、ピン62の端部
が傾斜部70に嵌合する。

【００１０】図８、図９および図10を参照すると、回転
部本体54は、第二の揺動軸46を規定するピン72を保持す
る。Ｕ字形ブラケット74が、ピン72に接続されている。
Ｕ字形ブラケット74は、ピン72の回りを約90度回転する
ことができる。図７、図８および図10を参照すると、Ｕ
字形ブラケット74は、ディスク76に固定されている。デ
ィスク76は、第三の揺動軸48を規定するピボットピン78
を保持する。ライティングテーブル42の支持機構を形成
する金属プレート80は、ピン78のまわりを回転可能なよ
うに配置されている。図６を参照すると、金属プレート
80は、所定形状をした開口部82を有する。開口部82の壁
は、Ｕ字形ブラケット74と協動し、テーブル42の可動範
囲の両端（この両端は、図３で実線および破線で示した
位置に対応する）を規定する。外殻82、84は、プラスチ
ック材で作られ、ライティングテーブル42の外側部分を
形成する。また、外殻は、図８のビス86を用いてプレー
ト80に固定される。

【００１１】当然、構造および実施形態の詳細は、ここ
に説明し、図示したものに対して、本発明の原理から外
れることなく、広く変更することができる。そうするこ
とによって、特許請求の範囲に記載した本発明の範囲か
ら逸脱することはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の椅子をライティングテーブルが下方
の位置にある状態で示す側面図である。

【図２】 本発明の椅子をライティングテーブルが上方
の位置にある状態で示す側面図である。

【図３】 本発明の椅子をライティングテーブルが上方
の位置にある状態で示す平面図である。

【図４】 本発明の椅子をライティングテーブルが下方
の位置にある状態で示す平面図である。

【図５】 本発明の椅子を縦方向に２つ重ね合わせた状
態を示す側面図である。

【図６】 図３中に矢印VIで示した部分の平面図であ
る。

【図７】 図６中のVII−VII線断面図である。

【図８】 図７中のVIII−VIII線断面図である。

【図９】 図４中のIX−IX線断面図である。

【図１０】 図３中のX−X線断面図である。

【図１１】 図４中に矢印XIで示した部分の横断面図で
ある。

【図１２】 図１１中のXII−XII線断面図である。

【図１３】 図１１中のXIII−XIII線断面図である。

【図１４】 図１５中のXIV−XIV線断面図である。

【図１５】 図１４中のXV−XV線断面図である。

【符号の説明】

20 椅子 22 ベース構造部 24 前脚 26 後脚 28 車輪 30 横軸材 32 シート 36 背もたれ 38 支持材 40 接続機構 42 ライティングテーブル 44 第１の回転軸 46 第２の回転軸 48 第３の回転軸 50 ベース部本体 52 ピン 54 回転部本体 56 アーチ形溝 62 ピン 64 スプリング 68 嵌合シート部 70 傾斜部 74 Ｕ字形ブラケット 76 ディスク 78 ピン 80 金属プレート 82 開口部

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 シート（32）、背もたれ（36）、および
   ライティングテーブル（42）を支持するベース構造部
   （22）を備える椅子であって、 ライティングテーブル（42）は、下方使用不能位置と上
   方使用可能位置の間を移動することができ、 上記下方使用不能位置において、テーブル（42）は、椅
   子の縦方向対称面に平行な鉛直面（Ａ）に対して傾斜し
   ており、隣接する２つの椅子のテーブルが部分的に互い
   に重なり合っている状態で２つ以上の同タイプの椅子が
   互いに縦方向に固定できることを特徴とする、椅子。
2. 【請求項２】 ライティングテーブル（42）のテーブル
   面と上記鉛直面との間で形成された角度（α）は、５度
   から20度であることを特徴とする、請求項１記載の椅
   子。
3. 【請求項３】 ライティングテーブル（42）は、回動可
   能な接続機構（40）により保持され、 接続機構（40）は、下方位置と上方位置の間で鉛直面
   （Ａ）に対して傾斜した軸の回りにテーブル（42）を回
   転することができることを特徴とする、請求項１記載の
   椅子。
4. 【請求項４】 上記上方使用可能位置において、接続機
   構（40）は、２つの使用可能な位置の間で鉛直方向の軸
   （48）の回りにテーブル（42）を移動することができる
   ことを特徴とする、請求項３記載の椅子。
5. 【請求項５】 上記接続機構（40）は、上記下方使用不
   能位置であるテーブルが下げられて安定した保持位置に
   テーブルをとどまらせるように設計された保持装置（6
   2、68）を備えることを特徴とする、請求項３記載の椅
   子。
6. 【請求項６】 上記接続機構（40）は、鉛直軸（48）の
   回りにテーブル（42）を移動できる両端の位置を規定す
   る装置（74、82）を備えることを特徴とする、請求項４
   記載の椅子。