JP2003079395A - プロテアーゼの測定方法 - Google Patents

プロテアーゼの測定方法

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JP2003079395A JP2001275904A JP2001275904A JP2003079395A JP 2003079395 A JP2003079395 A JP 2003079395A JP 2001275904 A JP2001275904 A JP 2001275904A JP 2001275904 A JP2001275904 A JP 2001275904A JP 2003079395 A JP2003079395 A JP 2003079395A
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protease
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JP2001275904A
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Riyouichi Nemori
良一 根守
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プロテアーゼ基質薄膜を用いたプロテアーゼ
の測定方法において、プロテアーゼ基質がプロテアーゼ
の作用により分解しても生体試料が脱落せず、基質の分
解と生体試料中の細胞核などの観察を同時に確実に行う
ことができる方法を提供する。 【解決手段】 プロテアーゼの測定方法であって、下記
の工程:(1)平板上の生体試料に対して、プロテアー
ゼ基質と架橋剤とを含み支持体上に剥離可能な状態で形
成された薄膜を接触させる工程;及び(2)該薄膜から
該支持体を剥離した後、プロテアーゼの作用により該薄
膜に形成された消化痕を検出する工程を含む方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロテアーゼの測
定方法に関するものである。より具体的には、癌細胞の
浸潤活性や転移活性などの癌の悪性度、歯周炎などの歯
周病の進行度、リウマチ性関節炎などにおける破壊性病
変などの正確な診断を可能にするプロテアーゼの測定方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】癌細胞の浸潤や転移、歯周炎などの歯周
病の進行、リウマチ性関節炎などにおける組織破壊の進
行、創傷治癒過程、個体発生過程などにおいて、マトリ
ックスメタロプロテアーゼ、プラスミノーゲンアクティ
ベーターなど種々のプロテアーゼが関与することが知ら
れており、それらのプロテアーゼの検出及び定量方法と
して、抗体を用いたイミュノアッセイ法、イミュノブロ
ッティング法、電気泳動ザイモグラフィー法などが知ら
れている。また、組織中におけるプロテアーゼの活性を
測定する方法として、The FASEB Journal, Vol.9, Jul
y, pp.974-980, 1995又はWO/9732035に示されるいわゆ
るin situ zymography法が知られている。
【0003】WO/9732035に示されるプロテアーゼ活性の
測定方法において、支持体上に形成されたゼラチン等の
プロテアーゼ基質薄膜の上に組織切片等の試料をのせ、
インキュベートすることによりプロテアーゼ活性を測定
する場合、プロテアーゼ活性が強いと基質薄膜が部分的
に激しく分解されるため、足場を失った組織切片の一部
が剥がれ落ちるという問題があった。特に細胞試料の場
合、基質が分解することによって細胞自身も剥がれ落ち
てしまう。これらの場合には、細胞又は組織の核染色と
薄膜の分解を同時に観察することができず、特に細胞診
への応用が不可能になるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、基質
薄膜を用いたプロテアーゼの測定方法において、プロテ
アーゼ基質がプロテアーゼの作用により分解しても生体
試料が脱落せず、基質の分解と生体試料中の細胞核など
の観察を同時に確実に行うことができる方法を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく鋭意努力した結果、ガラス等の平板上に例
えば組織又は細胞などの生体試料をのせ、その上にプロ
テアーゼ基質を含む薄膜を密着させて消化痕を形成させ
た後、該薄膜の支持体を剥離して消化痕を検出すること
により、プロテアーゼ活性による基質の消化が強い場合
にも消化痕の観察と組織又は細胞の観察とを同時に行う
ことができ、プロテアーゼ活性を発現する細胞の特定が
可能になることを見いだした。また、細胞核を薄膜とは
異なる色の染料で染色することにより、核の形態情報と
消化痕とを同時に観察することが可能になり、プロテア
ーゼ活性を発現する細胞の特定が格段に容易になること
を見いだした。本発明はこれらの知見を基にして完成さ
れたものである。
【0006】すなわち、本発明は、プロテアーゼの測定
方法であって、下記の工程: (1)平板上の生体試料に対して、プロテアーゼ基質と
架橋剤とを含み支持体上に剥離可能な状態で形成された
薄膜を接触させる工程;及び(2)該薄膜から該支持体
を剥離した後、プロテアーゼの作用により該薄膜に形成
された消化痕を検出する工程を含む方法を提供するもの
である。また、本発明により、プロテアーゼの測定方法
であって、下記の工程: (1)平板上の生体試料に対して、プロテアーゼ基質と
架橋剤とを含み支持体上に剥離可能な状態で形成された
薄膜を接触させる工程;及び(2)平板上の生体試料に
対して、プロテアーゼ基質、架橋剤、及びプロテアーゼ
・インヒビターを含み支持体上に剥離可能な状態で形成
された薄膜を接触させる工程;及び(3)該薄膜から該
支持体を剥離した後、プロテアーゼの作用により該薄膜
に形成された消化痕を検出する工程;及び(4)工程
(1)で用いた薄膜の消化痕と工程(2)で用いた薄膜
の消化痕とを対比する工程を含む方法が提供される。
【0007】上記発明の好ましい態様によれば、生体試
料がヒトを含む哺乳類動物から得られた組織又は体液で
ある上記の方法;生体試料が生体組織凍結切片又は細胞
である上記の方法;組織切片又は細胞の細胞核を染色す
る工程を含む上記の方法;細胞核の染色にヘマトキシリ
ン又はメチルグリーンを用いる上記の方法;薄膜が色素
を含む上記の方法;プロテアーゼ基質がゼラチン、コラ
ーゲン、カゼイン、トランスフェリン誘導体、及びアル
ブミン誘導体からなる群から選ばれる上記の方法;プロ
テアーゼがマトリックス・メタロプロテアーゼ又はセリ
ンプロテアーゼである上記の方法が提供される。
【0008】生体試料としては、患者又は疾患が疑われ
るヒト又はヒト以外の哺乳動物から分離・採取した生体
試料、あるいは実験動物から分離・採取した生体試料を
用いることができる。例えば、生体試料としては、癌組
織、リンパ節、歯周病組織、破壊性病変組織、又は、胸
水、腹水、各種嚢胞液、及び尿に含まれる細胞、喀痰な
どの細胞検体などを挙げることができる。消化痕の検出
は顕微鏡を用いて目視で判定するか、あるいは画像処理
装置を用いて消化痕の定量あるいは数値化を行うことが
できる。プロテアーゼ・インヒビターを用いる場合に
は、該インヒビターとしてキレート剤、マトリックスメ
タロプロテアーゼ阻害剤、セリンプロテアーゼ阻害剤な
どを用いることができる。
【0009】別の観点からは、本発明により、プロテア
ーゼ基質と硬膜剤とを含み剥離可能な状態で支持体上に
形成されたプロテアーゼ測定用の薄膜が提供される。こ
の薄膜は、プロテアーゼの作用により該薄膜に形成され
た消化痕を検出するにあたり支持体を剥離することを特
徴としている。この発明の好ましい態様によれば、上記
薄膜と上記支持体との間に剥離層が設けられた上記の薄
膜が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】本明細書において用いられる測定
方法という用語は、定性及び定量を含めて最も広義に解
釈されるべきである。本発明のプロテアーゼの測定方法
では、試料中に含まれるプロテアーゼによってプロテア
ーゼ基質が消化され、薄膜中に消化痕が形成される。こ
の消化痕は薄膜の染色により濃度の低い部分として検出
することができ、あるいは色素又は蛍光色素を化学結合
させたプロテアーゼ基質の薄膜を用いることにより濃度
の低い部分として検出することができる。検出は、例え
ば顕微鏡下で目視により行うことができ、この消化痕の
存在により試料中のプロテアーゼ活性の存在を証明する
ことができる。本発明の方法の原理は、例えばWO/97320
35に詳細に記載されている。上記刊行物の開示の全てを
参照として本明細書の開示に含める。
【0011】本発明の対象となるプロテアーゼとして
は、例えば、マトリックス・メタロプロテアーゼ及びセ
リンプロテアーゼを挙げることができ、これらの酵素に
ついては、鶴尾隆編「癌転移の分子機構」、pp.92-107
、メジカルビュー社、1993年発行に詳細に説明されて
いる。本発明の方法に特に好適なプロテアーゼとして、
例えば、間質型コラーゲナーゼ(MMP-1) 、ゼラチナーゼ
A (MMP-2)、ゼラチナーゼB(MMP-9)及びマトリライシ
ン(MMP-7)などのマトリックス・メタロプロテアー
ゼ;及びプラスミノーゲン・アクティベーター(PA)、ト
リプシン、エラスターゼなどのセリンプロテアーゼを挙
げることができるが、本発明の方法の対象は上記の特定
のプロテアーゼに限定されることはない。
【0012】プロテアーゼ基質は、プロテアーゼの基質
として分解される高分子化合物であれば特に限定されな
い。例えばコラーゲン、ゼラチン、プロテオグリカン、
フィブロネクチン、ラミニン、エラスチン、カゼイン、
トランスフェリン誘導体、アルブミン誘導体などを用い
ることができる。好ましくは、コラーゲン、ゼラチン、
カゼイン、トランスフェリン誘導体、アルブミン誘導体
を用いることができ、より好ましくはゼラチン又はトラ
ンスフェリン誘導体を用いることができる。ゼラチンを
用いる場合には、ゼラチンの種類は特に限定されず、例
えば、牛骨アルカリ処理ゼラチン、豚皮膚アルカリ処理
ゼラチン、牛骨酸処理ゼラチン、牛骨フタル化処理ゼラ
チン、豚皮膚酸処理ゼラチンなどを用いることができ
る。プロテアーゼ基質は上記の1種を用いてもよいが、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。トランスフェリ
ン誘導体を用いる場合には、カルボキシメチルトランス
フェリン、Nエチルマレイミドトランスフェリンなどを
用いることができる。
【0013】2種以上の異なるプロテアーゼ基質を組み
合わせて用いることにより、生体試料中に含まれるプロ
テアーゼの種類を正確に特定できる場合がある。例え
ば、生体試料中の実質的に連続した切片のうちの一つを
ある種のプロテアーゼ基質を含む薄膜に接触させて薄膜
上の消化痕を検出し、他の2以上の切片をそれぞれ異な
るプロテアーゼ基質を含む2以上の薄膜に接触させて薄
膜上の消化痕を検出し、それぞれの結果を対比すること
ができる。プロテアーゼ基質を含む薄膜の膜厚は、乾燥
後の膜厚が1〜10μm、好ましくは2〜7μmのものを
用いることが好適である。
【0014】本発明の方法に用いる生体試料としては、
患者又は疾患が疑われるヒト若しくはヒト以外の哺乳動
物から分離・採取した生体試料、あるいは実験動物から
分離・採取した生体試料などを用いることができる。例
えば肺癌、胃癌、食道癌、大腸癌、乳癌、子宮癌、卵巣
癌、甲状腺癌、肝臓癌、口腔癌、前立腺癌、腎臓癌、膀
胱癌などの癌組織から手術や組織検査などにより分離・
採取した組織、リンパ節、歯周病組織、リウマチ性関節
炎の滑膜や骨組織などの組織から手術や組織検査などに
より分離・採取した組織、胸水、腹水、各種嚢胞液、及
び尿に含まれる細胞、喀痰などの細胞検体を用いること
ができる。子宮癌の細胞診検体は好ましい対象である。
【0015】試料が組織の場合には、例えば、液体窒素
で急速凍結した試料から凍結切片作成装置を用いて厚さ
1〜10μm 、好ましくは4〜6μmの切片を調製
し、この切片をスライドガラス等の平板上に貼付した
後、プロテアーゼ基質を含む薄膜をその上から密着させ
ることにより試料と薄膜とを接触させることができる。
穿刺吸引により採取した組織検体についても、コンパウ
ンドと共に液体窒素で急速凍結し、同様に切片を作製し
て用いることができる。また、穿刺吸引により採取した
組織検体について細胞診を行う場合には、吸引した検体
をスライドガラス等の平板上に吐出して分散状態で接着
させ、プロテアーゼ基質を含む薄膜をその上から密着さ
せることにより試料と薄膜とを接触させることができ
る。さらに、子宮癌の擦過細胞診等の細胞検体の場合
は、採取した細胞をスライドガラス等の平板上に分散状
態で接着させ、プロテアーゼ基質薄膜をその上から密着
させることにより試料と薄膜とを接触させることができ
る。
【0016】生体試料をのせる平板の種類は特に限定さ
れないが、プロテアーゼ基質を含む薄膜上の表面変化を
顕微鏡下で観察するような場合や、吸光度測定や蛍光測
定などの分光学的手段により表面変化を検出する場合に
は、例えば、透明又は半透明の平板を用いることが好ま
しい。このような透明又は半透明の平板としては、スラ
イドガラスなどのガラス板のほか、例えば、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、アタク
ティックポリスチレン、シンジオタクティックポリスチ
レン、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ポ
リメチルメタクリレート、ポリスルフォン、ポリアリレ
ート、ポリエチレン等からなる透明又は半透明プラスチ
ックフイルムなどを用いることができる。また、このよ
うなプラスチックをラミネートした紙を用いることもで
きる。特に好ましいのはスライドグラス、ポリエチレン
テレフタレート、シンジオタクティックポリスチレン、
ポリアリレートなどであり、スライドグラスが最も好ま
しい。また、平板には適宜の着色が施されていてもよ
い。平板の厚さは特に限定されないが、ガラス板を用い
る場合には通常のスライドグラス程度の厚さが好まし
く、フィルム状の平面支持体を用いる場合には、50μ
m以上、300μm以下が好ましく、より好ましくは1
00μm以上、200μm以下である。特に好ましくは
175μm程度のものを用いることができる。
【0017】本発明の方法は、典型的には、平板上に細
胞又は組織の切片などの生体試料をのせ、その上からプ
ロテアーゼ基質を含み支持体上に形成された薄膜を被せ
て生体試料に密着させ、プロテアーゼ活性の発現に適し
た温度、例えば37℃の飽和湿度条件下で基質の消化に
必要な時間インキュベートし、その後、薄膜から支持体
を剥離して薄膜に形成された消化痕を検出することによ
り行うことができる。もっとも、支持体を剥離する時期
は特に限定されず、生体組織と薄膜とを接触させた後、
インキュベートを行う前に支持体を剥離してもよい。イ
ンキュベートに要する時間は生体試料の種類によって異
なるが、好ましくは、例えば組織切片又は細胞について
は37℃で1〜48時間、さらに好ましくは4〜24時
間インキュベートすることにより、生体試料中のプロテ
アーゼによって薄膜に消化痕が形成される。薄膜から支
持体を剥離する方法は特に限定されないが、通常はピン
セットなどを用いて剥離を行うのがよい。その後、必要
に応じて薄膜を色素で染色し、光学顕微鏡で消化痕を観
察することができる。色素、例えば蛍光色素などを含む
薄膜を用いる場合にはインキュベート後水洗し、光学顕
微鏡又は蛍光顕微鏡で消化痕を観察することができる。
【0018】プロテアーゼ基質を含む薄膜の染色に好ま
しい色素としては、赤色色素としてはAcid Red 1 (C.I.
18050), Acid Red 4(C.I.14710), Acid Red 8 (C.I.149
00), Acid Red 37 (C.I.17045), Acid Red 40 (C.I.18
070), Acid Red 44, Acid Red106 (C.I.18110), Acid R
ed 183 (C.I.18800), Xylidin Ponceau 2R (C.I.1615
0), Mordant Red 19, Nitro Red, Ponceau 3R, Ponceau
S, Biebrich Scarletが好ましく、特にBiebrich Scarl
etが好ましい。橙色の色素ではMethyl Orange, Ethyl O
range, Crocein Orange G, Orange II, Orange G, Acid
Orange 8 (C.I.15575), Acid Orange 74 (C.I.18745)
が挙げられ、黄色の色素ではMordant Yellow 10, Morda
nt Yellow 7, Acid Yellow 99(C.I.13900), Acid Yello
w 65(C.I.14170), Acid Yellow 17(C.I.18965), Nitraz
ine Yellow(C.I.14890)が好ましく使用できる。青色色
素ではAmidoblack 10B, Coomassie Brilliant Blueなど
が好ましい。
【0019】本発明に従って、例えば薄膜をBiebrich S
carletで赤色に染色した場合、通常膜の最大吸光度は2
以上になるが、膜面全体にわたって組織の観察が可能で
あり、顕微鏡により組織のどの部分に消化痕があるか特
定することが容易である。さらに常法によるヘマトキシ
リンあるいはメチルグリーンの核染色を併用すると、核
の形態と消化痕を光学顕微鏡下で別の色調の信号として
同時に観察することができる。このように、薄膜の染色
と生体試料の染色とを異なる色の色素で行うことが好ま
しい。
【0020】本発明においては色素を添加した薄膜、あ
るいは色素を化学結合させたプロテアーゼ基質を含む薄
膜を用いることができる。色素をプロテアーゼ基質に化
学結合させる場合、基質のアミノ基、スルフィドリル
基、水酸基に色素を結合させることができる。用いる色
素の種類及び結合方法としては、例えば特願2001−
229484号明細書に記載されたものを利用できる。
【0021】プロテアーゼ基質を含む薄膜の調製には、
例えば、プロテアーゼ基質の水溶液に、硬膜剤の所定量
及び必要に応じて色素溶液又は色素分散物を加えて均一
に混合し、得られた溶液又は分散液を支持体表面に塗布
して乾燥すればよい。塗布方法としては、例えば、ディ
ップ塗布法、ローラー塗布法、カーテン塗布法、押し出
し塗布法などを採用することができる。もっとも、薄膜
の調製方法はこれらに限定されることはなく、例えば、
写真用フイルムの技術分野などにおいて汎用されている
薄膜形成方法などを適宜採用することが可能である。薄
膜は複数の層を積層したものでもよい。
【0022】薄膜を調製するための支持体の材質や形状
は特に限定されない。例えば、透明、半透明、又は不透
明の高分子支持体などを用いることができ、より具体的
には、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レンナフタレート、アタクティックポリスチレン、シン
ジオタクティックポリスチレン、ポリカーボネート、ト
リアセチルセルロース、ポリメチルメタクリレート、ポ
リスルフォン、ポリアリレート、ポリエチレン等からな
るプラスチックフイルムなどを用いることができる。ま
た、このようなプラスチックをラミネートした紙を用い
ることもできる。特に好ましいのはポリエチレンテレフ
タレート、シンジオタクティックポリスチレン、ポリア
リレートであり、ポリエチレンテレフタレートが最も好
ましい。支持体の厚さは特に限定されないが、フィルム
状の平面支持体を用いる場合、50μm以上、300μ
m以下が好ましく、より好ましくは50μm以上、20
0μm以下である。
【0023】本発明の方法に用いる薄膜は、支持体表面
に剥離可能な状態で固定されている。支持体と薄膜とを
剥離可能な状態で固定する手段は特に限定されないが、
通常は、薄膜と支持体表面との間に接着性を改善するよ
うな下塗り層を設置しないことにより、あるいは支持体
表面の表面処理を行わないことによって、十分な剥離性
能を達成できる。また、支持体上に剥離層を設け、その
剥離層の表面上に薄膜を形成することにより剥離が一層
容易になる場合がある。剥離層としては水により溶解し
て剥離する層、あるいは熱や光により分解する層を採用
することができるが、これらのうち水溶性の層が好まし
い。剥離層に用いることができる親水性ポリマーとして
は、好ましくはセルロース誘導体、ポリビニルアルコー
ルを挙げることができ、特に好ましくはヒドロキシアル
キルセルロースを用いることができる。特に好ましく
は、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等が
挙げられる。またそれらの混合物も有効である。この剥
離層の塗布量は0.02〜2.0g/m2が適当であり、
好ましくは0.05〜1.0g/m2である。
【0024】本発明の方法で生体試料に含まれるプロテ
アーゼ活性を測定し、生体試料が由来した生体の状況、
例えば癌の転移、リウマチの進行度などを調べることが
できる。消化痕における消化の強さの判定には、光学顕
微鏡下で目視で判定する方法、分光器により消化痕の光
学濃度を測定する方法、光学顕微鏡で得られる画像をコ
ンピューターに取り込み、画像解析の方法により消化痕
における各種の数値化を行う方法がある。
【0025】本発明に用いられるプロテアーゼ・インヒ
ビターとしては、マトリックスメタロプロテアーゼを阻
害することが知られている各種のキレート剤、特にEDTA
あるいはo−フェナントロリンを用いることができる。
またマトリックスプロテアーゼ特異的な阻害剤としてテ
ィッシューインヒビターオブメタロプロテアーゼ(TIM
P)類や、Batimastat, Marimastat, CGS27023A等の阻害
剤を用いることができる。これらについては、例えば、
細胞工学1998年、第17巻、p.561に記載されている。ま
た、セリンプロテアーゼ阻害剤としては、フェニルメタ
ンスルホニルフルオリド、プラスミノーゲンアクティベ
ーターインヒビター1、アプロチニン、ロイペプチン、
エラスタチナール、キモスタチン、メシル酸ガベキサー
ト等の阻害剤を用いることができる。これらの一部につ
いては、例えばプロテアーゼと生体機能(現代化学増刊
22)P.224, 1993に記載されているがプロテアーゼ阻
害剤はこれらの化合物に限定されることはない。
【0026】本発明の方法で用いられる硬膜剤は、例え
ば、薄膜の製造において薄膜の硬化を促進し、及び/又
は形成後の薄膜の膨潤を防止する作用を有しているもの
から選択すればよい。硬膜剤の種類は、上記の作用を有
し、かつ酵素と金属及び/又は金属化合物との相互作用
に実質的に影響を及ぼさない限り特に限定されず、無機
又は有機の硬膜剤のいずれを用いてもよい。例えば、ク
ロム塩(クロム明ばん、酢酸クロムなど);カルシウム
塩(塩化カルシウム、水酸化カルシウムなど);アルミ
ニウム塩(塩化アルミニウム、水酸化アルミニウムな
ど);アルデヒド類(ホルムアルデヒド、グリオキサー
ル、グリタールアルデヒドなど);N-メチロール化合物
(ジメチロール尿素、メチロールジメチルヒダントイン
など);ジオキサン誘導体(2,3-ジヒドロキシジオキ
サンなど)、カルボキシル基を活性化することにより作
用する化合物類(カルベニウム、2-ナフタレンスルホ
ナート、1,1-ビスピロリジノ-1- クロロ- 、ピリジ
ニウム、1-モルホリノカルボニル-3-(スルホナトアミ
ノメチル)-など);活性ビニル化合物(1,3-ビスビニ
ルスルホニル-2- プロパノール、1,2-ビス(ビニル
スルホニルアセトアミド)エタン、ビス(ビニルスルホ
ニルメチル)エーテル、ビニルスルホニル基を側鎖に有
するビニル系ポリマー、1,3,5-トリアクリロイル-
ヘキサヒドロ-s-トリアジン、ビス(ビニルスルホニ
ル)メタンなど);活性ハロゲン化合物 (2,4-ジクロ
ル-6- ヒドロキシ-s-トリアジン及びそのナトリウム
塩など);ムコハロゲン酸類(ムコクロル酸、ムコフェ
ノキシクロル酸など);イソオキサゾール類;ジアルデ
ヒド澱粉;又は、2-クロル-6- ヒドロキシトリアジニ
ル化ゼラチンなどの硬膜剤を単独で又は2種以上を組み
合わせて用いることができる。これらのうち、活性ビニ
ル化合物型硬膜剤が好ましい。硬膜剤の使用量は特に限
定されないが、例えば、プロテアーゼ基質100gに対
して0.1〜20mmol、さらに好ましくは0.3〜10mm
ol 程度を配合するのがよい。
【0027】薄膜中にはプロテアーゼ基質、硬膜剤、及
び必要に応じて色素のほか、各種の添加物を加えてもよ
い。添加物としては、例えば薄膜の塗布を容易にするた
めの界面活性剤、色素を分散するためのオイル又は乳化
剤、防腐剤、防かび剤、pHを調節するための酸又は塩
基、酵素活性を調節するためのCa++等の無機イオンがあ
げられるが、これらに限定されることはない。また、本
発明の薄膜には帯電防止の手段が施されていてもよい。
例えば、プロテアーゼ基質層側又はその反対側の表面電
気抵抗が1012Ω以下であるものを好ましく用いること
ができる。膜の表面電気抵抗を低下させるための手段と
しては、例えば、写真用フイルムに利用されている技術
を採用することができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定され
ることはない。 例1:剥離型ゼラチン薄膜の作製 牛骨アルカリ処理ゼラチン10gを純水127gに溶解し、
硬膜剤として1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミ
ド)エタン(2%)0.8mlを添加した。この溶液を下塗り
を施していない厚さ100μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルム上に、乾燥膜厚が約6μmになるように
均一に塗布し乾燥して剥離型ゼラチン薄膜とした。
【0029】例2:剥離層含有ゼラチン薄膜の作製 ゼラチン下塗りを施した厚さ175μmのポリエチレン
テレフタレートフィルム上に、剥離層及びゼラチン層を
二層同時塗布し、剥離層含有ゼラチン薄膜を作製した。
剥離層はヒドロキシエチルセルロースと末端アルキル変
性ポリビニルアルコール(ケン化度98モル%、重合度
300)が重量比で10:3の混合物であり、塗布膜厚
が0.5μm、ゼラチン層は例1と同じ組成のゼラチン
を塗布膜厚が6μmとなるように塗布した。
【0030】例3:剥離層含有カルボキシメチルトラン
スフェリン薄膜の作製 牛血清トランスフェリン10gを7M塩酸グアニジンと
10mM EDTA2ナトリウムを含む0.5Mトリス-
塩酸バッファー(pH8.5)3リットルに溶解した。容器
内を窒素ガスで置換した後、ジチオスレイトール10g
を加えた。室温で2時間撹拌した後、直射光の当たらな
いところで秤量したヨード酢酸25gを加え、遮光下で
室温30分間反応させた。反応終了後、カットオフ分子
量7,000の透析膜を用いて透析し、脱塩した。得ら
れた反応物をSDSポリアクリルアミド電気泳動により
調べたところ、反応原料のトランスフェリンが分子量約
82,000のバンドを示したのに対し、反応物は分子
量が約88,000と増加した位置にバンドを示した。
【0031】この操作により得られたカルボキシメチル
トランスフェリン3gを100mLの純水に溶解し、塩
酸又はNaOHによりpHを7.0から7.5の間に調
整し、硬膜剤として1,2−ビス(ビニルスルホニルア
セトアミド)エタンを45mg添加した。ゼラチン下塗
りを施した厚さ175μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルム上に、剥離層及びカルボキシメチルトランス
フェリン層を二層同時塗布し、剥離層含有ゼラチン薄膜
を作製した。剥離層はヒドロキシエチルセルロースと末
端アルキル変性ポリビニルアルコール(ケン化度98モ
ル%、重合度300)が重量比で10:3の混合物であ
り、塗布膜厚が0.5μm、カルボキシメチルトランス
フェリン層は塗布膜厚が3μmとなるように塗布した。
【0032】例4: 培養細胞のプロテアーゼ活性の測
定 常法により培養したU937細胞を生理食塩水に分散し
スライドガラス上に広げた。濾紙を用いて軽く水分を吸
い取った後、例1及び例2で作製したゼラチン薄膜のゼ
ラチン面を細胞に接触するように密着させた。この状態
で37℃、相対湿度100%で16〜24時間インキュ
ベートした後、ゼラチン膜とポリエステルベースの間を
ピンセットを用いて剥離させた。染色液の作製はBiebri
ch Scarlet(Aldrich製)0.45gを蒸留水75mL
に添加し、さらにトリクロロ酢酸5g及び100%エタ
ノール75mLを添加した。スターラーで撹拌して溶解
させ、濾紙で濾過し不溶解分を除いた上で染色液とし
た。インキュベーションが終わったスライドガラス上の
細胞及びゼラチン薄膜を染色液に4分間浸漬して染色
し、10分間水洗した。さらにマイヤーのヘマトキシリ
ン液に2分間浸漬して核染色を行い、10分間水洗し
た。自然乾燥後、細胞とゼラチン膜を覆うようにカバー
エイドフィルム(サクラ精機製)をキシレンを用いて貼
り付け封入した。光学顕微鏡を用いて観察するといずれ
の薄膜においてもU937細胞の周辺にプロテアーゼ活
性があることが明らかとなった。ゼラチン膜が完全に分
解されている部分でも、その中心に細胞核が観察され
た。
【0033】例5:培養細胞のプロテアーゼ活性の測定
(比較例) 例1に示したゼラチン薄膜の作製法と同様にして、ゼラ
チン下塗りを施したポリエステルベース上にゼラチン薄
膜を形成した。このゼラチン薄膜はポリエステルベース
と強固に密着しており支持体から剥離できない。このゼ
ラチン薄膜上にU937培養細胞を生理食塩水に分散し
た液を一滴滴下しうすく広げた後、濾紙を用いて軽く水
分を吸い取った。このゼラチン膜を37℃、相対湿度1
00%で16〜24時間インキュベートした後、例4と
同様にBiebrich Scarlet及びヘマトキシリンで染色し、
乾燥後カバーエイドフィルムで封入した。光学顕微鏡を
用いて観察するとU937細胞の周辺にプロテアーゼ活
性があることが明らかとなったが、プロテアーゼ活性が
強くゼラチンが完全に分解されている部分では膜上に存
在するはずの細胞が脱落しており、細胞の存在及び核の
形態を同時観察することはできなかった。
【0034】例6: 乳癌組織のプロテアーゼ活性の測
定 外科手術により摘出し凍結した乳癌検体を、凍結切片作
製装置を用いてー25℃で厚さ4μmに薄切しスライド
ガラスに貼り付けた。例1から3で製造した薄膜のプロ
テアーゼ基質面をスライドガラス上の切片に接着させ
た。この状態で37℃、相対湿度100%で16時間か
ら24時間インキュベートした後、ゼラチン膜あるいは
カルボキシメチルトランスフェリン膜とポリエステルベ
ースの間をピンセットを用いて剥離させた。染色液の作
製はBiebrich Scarlet(Aldrich製)0.45gを蒸留
水75mLに添加し、さらにトリクロロ酢酸5g及び1
00%エタノール75mLを添加した。スターラーで撹
拌して溶解させ、濾紙で濾過し不溶解分を除いた上で染
色液とした。インキュベーションが終わったスライドガ
ラス上の細胞及び基質薄膜を染色液に4分間浸漬して染
色し、10分間水洗した。さらにマイヤーのヘマトキシ
リン液に2分間浸漬して核染色を行い、10分間水洗し
た。自然乾燥後、細胞と基質薄膜を覆うようにカバーエ
イドフィルム(サクラ精機製)を水溶性封入剤(アパ
チ)を用いて貼り付け封入した。光学顕微鏡を用いて観
察するといずれの薄膜においても癌細胞の周辺にプロテ
アーゼ活性が観察された。
【0035】例7: 乳癌組織のプロテアーゼ活性の測
定(比較例) 例1及び3に示したゼラチン薄膜の作製法と同様にし
て、ゼラチン下塗りを施したポリエステルベース上にゼ
ラチン又はカルボキシメチルトランスフェリン薄膜を形
成した。これらの薄膜はポリエステルベースと強固に密
着しており支持体から剥離できない。この基質薄膜上に
外科手術により摘出し凍結した乳癌検体を、凍結切片作
製装置を用いて−25℃で厚さ4μmに薄切して貼り付
け、で37℃、相対湿度100%で16時間から24時
間インキュベートした。染色液の作製はBiebrich Scarl
et(Aldrich製)0.45gを蒸留水75mLに添加
し、さらにトリクロロ酢酸5g及び100%エタノール
75mLを添加した。スターラーで撹拌して溶解させ、
濾紙で濾過し不溶解分を除いた上で染色液とした。イン
キュベーションが終わった基質薄膜を染色液に4分間浸
漬して染色し、10分間水洗した。さらにマイヤーのヘ
マトキシリン液に2分間浸漬して核染色を行い、10分
間水洗した。自然乾燥後、細胞と基質薄膜を覆うように
カバーエイドフィルム(サクラ精機製)を水溶性封入剤
(アパチ)を用いて貼り付け封入した。光学顕微鏡を用
いて観察するといずれの薄膜においてもプロテアーゼ活
性が観察された。しかし、プロテアーゼ活性が非常に強
い部分においては基質薄膜が完全に分解されてしまい、
その上に乗っていた組織も局所的に剥がれてしまった。
そのため、プロテアーゼ活性が非常に強い部分における
組織とプロテアーゼ活性の同時観察は困難であった。
【0036】例8: 子宮頸部擦過細胞診検体のプロテ
アーゼ活性の測定 定法により綿棒で採取した子宮頸部の細胞をスライドガ
ラス上にスメア法により塗布した。例1及び2で製造し
た薄膜のプロテアーゼ基質面を細胞に密着させた。この
状態で37℃、相対湿度100%で4時間から16時間
インキュベートした後、ゼラチン膜とポリエステルベー
スの間をピンセットを用いて剥離させた。染色液の作製
はBiebrich Scarlet(Aldrich製)0.45gを蒸留水
75mLに添加し、さらにトリクロロ酢酸5g及び10
0%エタノール75mLを添加した。スターラーで撹拌
して溶解させ、濾紙で濾過し不溶解分を除いた上で染色
液とした。インキュベーションが終わったスライドガラ
ス上の細胞及び基質薄膜を染色液に4分間浸漬して染色
し、10分間水洗した。さらにマイヤーのヘマトキシリ
ン液に2分間浸漬して核染色を行い、10分間水洗し
た。自然乾燥後、細胞と基質薄膜を覆うようにカバーエ
イドフィルム(サクラ精機製)を水溶性封入剤(アパ
チ)を用いて貼り付け封入した。光学顕微鏡を用いて観
察するといずれの薄膜においても癌細胞の周辺にプロテ
アーゼ活性が観察された。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロテアーゼの測定方法であって、下記
    の工程: (1)平板上の生体試料に対して、プロテアーゼ基質と
    架橋剤とを含み支持体上に剥離可能な状態で形成された
    薄膜を接触させる工程;及び(2)該薄膜から該支持体
    を剥離した後、プロテアーゼの作用により該薄膜に形成
    された消化痕を検出する工程を含む方法。
  2. 【請求項2】 プロテアーゼの測定方法であって、下記
    の工程: (1)平板上の生体試料に対して、プロテアーゼ基質と
    架橋剤とを含み支持体上に剥離可能な状態で形成された
    薄膜を接触させる工程;及び(2)平板上の生体試料に
    対して、プロテアーゼ基質、架橋剤、及びプロテアーゼ
    ・インヒビターを含み支持体上に剥離可能な状態で形成
    された薄膜を接触させる工程;及び(3)該薄膜から該
    支持体を剥離した後、プロテアーゼの作用により該薄膜
    に形成された消化痕を検出する工程;及び(4)工程
    (1)で用いた薄膜の消化痕と工程(2)で用いた薄膜
    の消化痕とを対比する工程を含む方法。
  3. 【請求項3】 生体試料がヒトを含む哺乳類動物から得
    られた組織又は体液である請求項1又は2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 生体試料が生体組織凍結切片又は細胞で
    ある請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 組織切片又は細胞の細胞核を染色する工
    程を含む請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 細胞核の染色にヘマトキシリン又はメチ
    ルグリーンを用いる請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 薄膜が色素を含む請求項1ないし6のい
    ずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 プロテアーゼ基質がゼラチン、コラーゲ
    ン、カゼイン、トランスフェリン誘導体、及びアルブミ
    ン誘導体からなる群から選ばれる請求項1ないし7のい
    ずれか1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 プロテアーゼがマトリックス・メタロプ
    ロテアーゼ又はセリンプロテアーゼである請求項1ない
    し8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 プロテアーゼ基質と硬膜剤とを含み支
    持体上に剥離可能な状態で形成されたプロテアーゼ測定
    用の薄膜。
  11. 【請求項11】 上記薄膜と上記支持体との間に剥離層
    が設けられた請求項10に記載の薄膜。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006187274A (ja) * 2004-12-09 2006-07-20 Juntendo 迅速アセチルコリンエステラーゼ組織化学染色法

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