JP2003078312A - 誘電体導波管型フィルタ及びその特性調整方法 - Google Patents

誘電体導波管型フィルタ及びその特性調整方法

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JP2003078312A JP2002245679A JP2002245679A JP2003078312A JP 2003078312 A JP2003078312 A JP 2003078312A JP 2002245679 A JP2002245679 A JP 2002245679A JP 2002245679 A JP2002245679 A JP 2002245679A JP 2003078312 A JP2003078312 A JP 2003078312A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘電体導波管型共振器と外部回路との結合構
造を、特別な部材を必要としない単純な構造で、且つ外
部に対する電磁波のリークの少ない結合回路構造とした
誘電体導波管型フィルタおよびその特性調整方法を提供
する。 【解決手段】 誘電体ブロック1の外面に導電体膜2を
形成して誘電体導波管型共振器を構成するとともに、誘
電体ブロック1の外面に、導電体膜2から絶縁された端
子電極3を形成し、誘電体ブロック1の内部に内面に結
合用電極4を有する孔5を形成し、その一方端を端子電
極3に接続し、他方端を導電体膜2に接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は主にマイクロ波帯
やミリ波帯で用いられる誘電体導波管型共振器、誘電体
導波管型フィルタおよびその特性調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】誘電体共振器を用いたマイクロ波帯の誘
電体共振器としては、円柱状または円筒状の誘電体をシ
ールドケースの内部に配置したTE01δモードの誘電
体共振器、角柱状の誘電体を金属ケースまたは導体膜を
形成したケースの上面から下面にわたるように配置した
TM110モードの誘電体共振器、或いは誘電体の内部
に内導体を設け、外部に外導体を設けたTEMモードの
誘電体共振器、がそれぞれの特性を生かして目的に応じ
てマイクロ波デバイスに用いられている。
【0003】このような誘電体共振器は、共振エネルギ
の多くを誘電体部分に集中させることによって、また更
に誘電体と空気との境界面に近似的に作り得る磁気的壁
を偶モードの対称面に一致させることによって小型化を
図ることができる。そして、金属ケースと誘電体共振器
の寸法・形状・誘電率や金属ケース内での誘電体の配置
などによって共振周波数および無負荷Qが設定されてい
る。
【0004】誘電体セラミクス等の誘電体材料の外面に
導電体膜を形成した誘電体導波管型共振器は、誘電体材
料の誘電率をεrとすれば、空胴の導波管回路素子に対
して、1/√εrの大きさで構成できるため、小型で低
損失なマイクロ波およびミリ波帯でのフィルタへの応用
が検討されている。このような誘電体導波管型フィルタ
をマイクロストリップライン等と組み合わせて回路を構
成する場合、図33〜図35に示すような構造で誘電体
導波管型フィルタと外部回路との結合をとっている。図
33に示す例では、誘電体ブロック1の外面に導電体膜
2を形成し、その中央をQの高い導波系とし、両端をT
EM同軸共振器として構成している。図34に示す例で
は、誘電体ブロックの外面に導電体膜2とともにスタブ
9を形成して、このスタブ9によって導波管共振系との
結合および外部のマイクロストリップラインとの結合を
とっている。また図35に示す例では、誘電体ブロック
1の所定面に孔を開け、その内部にプローブ10を挿入
し、導波管共振モードと結合させるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のTE0
1δモード、TM110モード、TEMモードの各誘電
体共振器の構造によれば共振周波数を設定できるため、
各部の寸法関係を設定することによって所望の共振周波
数および無負荷Qが比較的容易に得られる。しかしなが
ら、これらの各誘電体共振器については、それらの構造
に起因して設計上または製造上の難点を挙げることがで
きる。即ち、TE01δモードの誘電体共振器では、シ
ールドケース内の所定位置に誘電体共振器を固定配置す
るための構造が複雑である。また、TM110モードの
誘電体共振器では、柱状誘電体と実電流の流れる金属ケ
ースまたは導体膜を形成したケースとの接合が容易では
なく、また柱状誘電体と外導体を形成する部材とを一体
化する構造を採る場合には高度な成形技術が要求され
る。さらに内部の柱状誘電体を加工するために開放面が
必要であり、しかも共振器として使用する際には、その
開放面を導体で被う必要があり、製造上および組み立て
作業の点でもコスト高の要因となり得る。さらに、TE
Mモードの誘電体共振器では、高い無負荷Qを得るため
には、外形寸法を大きくすることになるが、外形寸法を
大きくすると高次の共振モードの共振周波数が、利用し
ようとするTEMモードの共振周波数に近接するため、
数種類の誘電体材料しか選択できない現状では、無負荷
Qの設計範囲にも限界がある。また、誘電体ブロックに
複数の内導体形成孔を設け、且つ各内導体形成孔の中間
位置に結合用孔を設けて、共振器間の実効誘電率を調整
して結合調整を行って、帯域通過フィルタとして用いる
ようにしたものでは、誘電体ブロックに形成した複数の
孔のうち、内導体形成用孔にのみ内導体を形成し、結合
用孔には導体が付かないようにするため、製造が複雑化
する欠点が挙げられる。
【0006】一方、導波管型の誘電体共振器として、誘
電体セラミクスの外面に導電体膜を形成して、丁度空洞
共振器内に誘電体を充填した形の誘電体導波管型共振器
が知られている。この誘電体導波管型共振器は、誘電体
の比誘電率をεrとすれば、その波長短縮効果により全
体に1/√εrに小型化できる。ここで、TE101モ
ードとして知られる誘電体導波管型共振器の構成を図3
1に示す。この共振器内の波長λgはλg=2ac/√
(a2 +c2 )で定まり、これによって共振周波数が定
まる。また無負荷Qは波長λg、表面の導電体膜の表皮
深さδ、および寸法a,b,cによって定まり、寸法
a,b,cが大きくなるほど無負荷Qは大きくなる。こ
のような誘電体導波管型共振器は、同じ共振周波数を有
する誘電体同軸共振器に比べればサイズが大きくなり、
無負荷Qの高い共振器を得やすい。
【0007】しかし、図33に示した従来の誘電体導波
管型フィルタの構造では、マイクロストリップラインと
の結合が容易であるものの、同軸共振器部分の無負荷Q
が導波管共振器に比べて低いため、全体の無負荷Qが低
下するという問題があった。また、図34に示した構造
では、強い結合をとるためにはスタブ9の寸法を長くし
なければならず、それに伴って導電体膜2との間隙から
電磁波が洩れやすく、外部に対するリークの影響が大き
くなる。図35に示した例では、プローブ10を共振器
とは別部品として設けなければならず、更に誘電体ブロ
ック1に対してプローブ10をいかに確実に保持させる
かが課題であった。
【0008】この発明の目的は、外部回路との結合構造
において、特別な部材を必要としない単純な構造で、且
つ外部に対する電磁波のリークの少ない結合回路構造を
とることのできる誘電体導波管型共振器を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、誘電体ブロ
ックの外面に導電体膜を形成した誘電体導波管型共振器
に結合用電極を設けてフィルタを構成する際、特別な部
材を用いることなく、且つ外部に対する電磁波のリーク
を少なくするものであって、誘電体ブロックの外面に前
記導電体膜から絶縁された端子電極を形成し、前記誘電
体ブロックの内部に孔を形成するとともに、当該孔の内
面に、一方端が前記端子電極に接続され、他方端が前記
導電体膜に接続された結合用電極を形成したことを特徴
としている。この構造によって、結合用電極は誘電体ブ
ロックの外面の導電体膜とともに結合ループを構成し、
誘電体導波管型共振器の共振モードと磁界結合する。
【0010】また、誘電体ブロックの外面に前記導電体
膜から絶縁された端子電極を形成し、前記誘電体ブロッ
クの内部に孔を形成するとともに、当該孔の内面に、一
方端が前記端子電極に接続され、他方端が孔の内部で開
放された結合用電極を形成したことを特徴としている。
この構造によって、結合用電極は誘電体導波管型共振器
の共振モードと電界結合する。
【0011】いずれの場合でも、結合用電極の一端が接
続されている誘電体ブロック外面の端子電極から、外部
の例えばマイクロストリップラインとの接続が可能とな
る。しかも、特別なプローブ等の部材を外部から挿入す
る必要がなく、また外部に対する電磁波のリークも少な
い結合回路構造となる。
【0012】また、この発明は、上記貫通孔を、略直線
状に延びる孔とこれに交わる孔とから構成したことを特
徴としている。これにより誘電体ブロックの内部で自由
度の高い形状の結合用電極が容易に形成できるようにな
る。
【0013】またこの発明は、誘電体ブロックの構造を
簡単にするとともに、外部結合構造を容易に得るため
に、前記誘電体ブロックの内部に導電体膜の無い孔を形
成し、当該孔内に絶縁体基板から突出させたピン状導電
体を挿入して、当該ピン状導電体で外部結合をとるよう
にしたことを特徴とする。
【0014】また、この発明は、誘電体ブロックに、該
誘電体ブロックの長手方向を区分する節となる、内面に
導電体膜を形成した溝を設けたことを特徴としている。
この構造によって、単一の誘電体ブロックを用いて複数
段の共振器からなる誘電体導波管型フィルタを得る。
【0015】また、この発明は、前記孔の内面に形成さ
れた結合用電極を部分的に削除することによって、外部
回路との結合量を調整することを特徴としている。この
ように結合用電極を部分削除すれば、特別な調整用部材
を用いることなく、また外部に対する電磁波のリークを
生じさせることなく、結合量の調整を容易に行うことが
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】先ず、この発明に係る誘電体導波
管型フィルタの基本形となる幾つかの誘電体導波管型共
振器について、図1〜図14を参照して説明する。図1
に示す誘電体導波管型共振器(以下単に「誘電体共振
器」という。)において(A)は外観斜視図、(B)は
その断面図である。図において1はほぼ直方体形状をな
す誘電体ブロックであり、その中央部に丸穴形状の貫通
孔12を設けている。誘電体ブロック1の外面(六面)
には導電体膜2を形成している。(A)に示す誘電体ブ
ロックの側面に示す矢印は誘電体ブロック1内部(中央
部または中央部付近)の電界分布を誘電体ブロック1の
2つの側面に投影したものであり、これを誘電体ブロッ
ク内部に表せば図31に示したものと同様になり、誘電
体ブロック1の中央部ほど図における鉛直方向の電界の
エネルギーが高く、端面にいくほど低くなる。(ここで
は矢印の長さで電界強度を表している。)ただし、図1
に示す例では,誘電体ブロック1の中央部に貫通孔12
を形成していて、貫通孔12内部の誘電率は誘電体ブロ
ック1の誘電率より低いため、貫通孔12内の電界強度
は低い。
【0017】図1に示した誘電体共振器は、図31に示
した座標系で表せばTE101モードの共振モードを持
つ。誘電体ブロック1の外形寸法a,b,cは、所望の
無負荷Qが得られ、所望の共振周波数に近く且つその共
振周波数より低い値が得られるように定める。そして、
貫通孔12の内径寸法によって所望の共振周波数を得
る。貫通孔12は誘電体ブロック1の成形時に同時に設
けるか、直方体状の誘電体セラミクスの焼成前の段階で
ドリル加工により形成してから焼成するか、あるいは誘
電体セラミクスを焼成し、導電体膜2を設けた後に切削
加工する。
【0018】なお、図1では示していないが、この誘電
体共振器に信号入出力手段を設ける場合、誘電体ブロッ
ク1にプローブに相当する穴をあけ、その内面に導電体
膜を形成する方法や、誘電体ブロックの一端面を開放し
て、その面に励振用ストリップを形成すればよい。
【0019】図2に示す誘電体共振器において12aは
図1に示した貫通孔12と同様に、電界強度の高い誘電
体ブロックの中央部に設けた貫通孔である。12bは電
界強度の比較的低い誘電体ブロック1の端部付近に設け
た貫通孔である。このように電界強度の低い箇所に貫通
孔12bを形成することにより、また内径の小さな貫通
孔12bを形成することにより共振周波数の微調整を行
うことが容易となる。
【0020】図3に示す誘電体共振器では、誘電体ブロ
ック1に対して貫通していない窪み14を設けている。
この構成によれば、窪み14の内径寸法だけでなく、深
さ寸法によっても共振周波数の設定を行うことができる
ようになる。なお、窪み14は誘電体ブロック1の上面
だけでなく上面とともに下面に形成してリッジ型として
もよい。
【0021】この発明を適用する誘電体導波管型フィル
タを構成する誘電体導波管型共振器は、図4に示すよう
に、その誘電体ブロック1が直方体であるものに限ら
ず、円柱形状または円筒形状としてもよく、直方体状誘
電体ブロックを用いる場合と同様に、その外形寸法によ
って無負荷Qおよび概ねの共振周波数を定め、貫通孔1
2を形成しても、所望の共振周波数に設計または調整す
ることができる。
【0022】図5に示す誘電体共振器は誘電体ブロック
1の側面に投影した電界分布で示す第1の共振モード
と、同誘電体ブロックの側面に投影した電界分布を抜き
出して示す第2の共振モードとを有する。貫通孔12
a,12bは第1・第2の共振モードにおける電界強度
のほぼ等しい位置に形成していて、2つの共振モードに
与える摂動効果はほぼ等しい。これによって第1と第2
の共振モードの共振周波数を同時に調整できるようにな
る。図5では2つの貫通孔を設けたが、これはいずれか
一方にのみ設けてもよい。
【0023】図5に示した2つの共振モードを有する誘
電体共振器の場合、誘電体ブロック1の例えば中央部に
貫通孔を設ければ、その貫通孔は第1の共振モードの共
振周波数を上昇させることになるが、第2の共振モード
に対しては、貫通孔を設けることによる電界に対する摂
動効果が小さいため、共振周波数は殆ど変化しない。ま
た、逆に第2の共振モードの電界強度が高く、第1の共
振モードの電界強度が低い箇所に貫通孔を設ければ、そ
の貫通孔を設けることによる、第2の共振モードにおけ
る電界に対する摂動効果は大きく、第1の共振モードに
おける電界に対する摂動効果は小さいため、第1の共振
モードの共振周波数を殆ど変化させることなく、第2の
共振モードの共振周波数が上昇することになる。このよ
うに貫通孔の形成位置によって、複数の共振モードのう
ち或る共振モードの共振周波数を選択的に変化させるこ
とができる。
【0024】図6に示す誘電体共振器における誘電体ブ
ロック1の側面に投影した矢印は、第1の共振モードの
電界分布、誘電体ブロック1の上面に投影した矢印は第
2の共振モードにおける電界分布をそれぞれ示してい
る。但し図では電界分布を簡略化して表していて、第1
の共振モードは例えばTE111モード、第2の共振モ
ードは例えばTM111モードである。従って、この2
つの共振モードは縮退モードの関係にある。この場合、
貫通孔12の形成位置および形成方向によって、第1と
第2の共振モードにおける共振周波数を選択的に、或い
は同時に設定することになる。
【0025】図7に示す誘電体共振器において、誘電体
ブロック1は図における上下面を正方形とする直方体形
状とし、六面に導電体膜を形成している。図における誘
電体ブロック1の上面に投影した矢印は第1と第2の共
振モードにおける電界分布の方向を代表して示すもので
あり、この2つの共振モードはいずれもTE101モー
ドとなって、2重の縮退モードの関係となって共振周波
数は等しくなる。(この場合、図における水平面方向を
x,y方向とし、鉛直方向をz軸としている。)同図の
(A)に示すように、誘電体ブロック1の中央にz軸方
向に貫通孔12を設けた場合、2つの共振モードにおけ
る電界に対する摂動効果が等しくなり、2つの共振モー
ドの共振モード周波数は同時に同じ量だけ変化する。こ
れに対し、同図の(B)に示すように、貫通孔12の形
成位置を中央からずらせば、2つの共振モードにおける
電界に対する摂動効果に差が生じて、2つの共振モード
の共振周波数が変わることになる。これによって縮退が
解かれて、2つの共振モードは結合することになる。
【0026】図8に示す誘電体共振器では、図7に示し
た場合と異なり、貫通孔12を長方形面に形成してい
る。これによってこの貫通孔に沿った方向の電界成分を
持つ共振モードに対して、他方の共振モードに比較して
大きな摂動を与え、2つの共振モードを結合させること
ができる。また、貫通孔12の大きさと形成位置によっ
て結合の強さを設定できるようになる。
【0027】図9に示す誘電体共振器では、円柱形状の
誘電体ブロック1の外面に導電体膜を形成することによ
って、図における上面に投影した力線で示すように2つ
の共振モード(TE111モード)が生じる。(実線と
破線の力線はいずれも電界分布を示す。)このような誘
電体ブロックに対してz軸方向に垂直な方向に貫通孔1
2を設けたことにより、その貫通孔の方向に沿った電界
成分を持つ共振モードに大きな摂動を与え、2つの共振
モードにおける共振周波数に差が生じ、両者は結合する
ことになる。
【0028】図10に示す誘電体共振器は立方体形状の
誘電体ブロック1に対し導電体膜を六面に形成してい
る。これによって、図中に矢印で示すように3軸方向に
電界成分を持つ3つの共振モードが生じ、それらは3重
の縮退モードとなる。このような誘電体共振器に対し
て、貫通孔12を形成することによって、その貫通孔に
沿った方向の電界成分を持つ共振モードに大きな摂動を
与え、他の2つの共振モードの共振周波数に対して差を
もたせることができる。
【0029】図11に示す誘電体共振器では、以上に示
した誘電体共振器とは異なった形状の貫通孔を形成して
いる。図11の(A)に示すように、深さ方向の位置に
よって内径の異なるステップ形状の貫通孔12を形成し
てもよい。また同図の(B)に示すように深さ方向に内
径を次第に異ならせたテーパー形状の貫通孔12を形成
してもよい。このような構成によって、内径の大きな箇
所で共振周波数の粗調整を行い、内径の小さな箇所で微
調整を行うことが容易となる。
【0030】図12に示す誘電体共振器では、(A)の
場合、貫通孔の内部に誘電体15を充填している。ま
た、(B)の場合、貫通孔の一部に誘電体15を充填し
ている。充填する誘電体15の誘電率が誘電体ブロック
1の誘電率より大きな場合には、誘電体15を設けるこ
とによって、共振周波数が低下し、同一の共振周波数で
比較した場合に全体に小型化される。共振器全体の共振
周波数特性はこれらの充填した誘電体15を含んだ特性
であり、例えば周波数温度特性の異なる材料を用いた場
合には、誘電体ブロック1の周波数温度特性との合成に
よって共振器全体の温度特性が定まるので、誘電体材料
を選定して、誘電体ブロック1の周波数温度特性を誘電
体15の周波数温度特性で打ち消すようにすることによ
って温度特性を改善することも容易となる。
【0031】図13に示す誘電体共振器において、16
は貫通孔12の開口部を被う導電体であり、例えば銅箔
を導電体膜2に半田付けなどによって固定接続してい
る。この導電体16は貫通孔12から外部への電磁界の
漏洩および外部回路との電磁界結合を遮断する。
【0032】このように、導電体膜によって貫通孔12
から外部への電磁界の漏洩および外部回路との電磁界結
合を遮断する代わりに、図14に示すように、誘電体共
振器全体をケース17に収納することによって、シール
ドするようにしてもよい。
【0033】次に、この発明の第1の実施形態である誘
電体導波管型フィルタの構成を図15〜図17を参照し
て説明する。
【0034】図15は誘電体導波管型フィルタの斜視図
であり、(A)は回路基板に対する実装状態での斜視
図、(B)は誘電体導波管型フィルタを裏返した状態で
の斜視図である。同図に示すように、直方体状の誘電体
ブロック1の内部に斜め方向に2つの貫通孔5を形成し
ていて、その内面に結合用電極4を形成している。誘電
体ブロック1の外面には導電体膜2とともに、この導電
体膜2から絶縁された2つの端子電極3を形成してい
る。上記貫通孔5の内面の結合用電極4の一方端は端子
電極3に接続し、他方端は導電体膜2に接続している。
図16は図15の(A)に示した2つの貫通孔部分を通
る断面図である。図17は共振モードを示す図であり、
(A)は上面図、(B)は正面図、(C)は側面図であ
り、実線の矢印およびドットは電界、破線は磁界をそれ
ぞれ示している。この例ではTE101モードを利用し
ていて、結合用電極4と誘電体ブロック外面の導電体膜
2とによる結合ループが共振モードの主に磁界成分と結
合する。
【0035】図15に示したような貫通孔5は誘電体セ
ラミクスの成型時に同時に形成するか、成型後または更
に焼成後の後加工でドリル加工により形成すればよい。
また、導電体膜2、結合用電極4および端子電極3はデ
ィッピング法やメッキ法により全面に導電体膜を形成し
た後にエッチングによりパターン化すればよい。また導
電体膜2および端子電極3のパターンはAgペースト等
のスクリーン印刷により直接形成することも可能であ
る。
【0036】図18は第2の実施形態に係る誘電体導波
管型フィルタの斜視図である。第1の実施形態と異な
り、誘電体ブロックの縦方向に2つの貫通孔5を形成
し、その内面に結合用電極4を形成し、一方端を誘電体
ブロック1の外面に形成した端子電極3に接続し、他方
端を誘電体ブロック1の外面に形成した導電体膜2に接
続している。このような構造であっても、結合用電極4
と導電体膜2とによって結合ループが構成され、この結
合ループがTE101の共振モードと磁界結合すること
になる。
【0037】図19は第3の実施形態に係る誘電体導波
管型フィルタの斜視図であり、(A)は回路基板に対す
る実装状態での斜視図、(B)はそれを裏返した状態で
の斜視図である。この例では誘電体ブロック1の内部に
L字型の貫通孔5を形成していて、その内面に結合用電
極4を形成している。また、誘電体ブロック1の外面に
は導電体膜2を形成していて、誘電体ブロック1の対向
する端面に、導電体膜2から絶縁状態で端子電極3を形
成している。結合用電極4の一方端は端子電極3に接続
し、他方端は導電体膜2に接続している。この場合も結
合用電極4と導電体膜2とによって結合ループを構成
し、この結合ループがTE101の共振モードと磁界結
合する。
【0038】図19に示したような貫通孔5は、L字型
のワックスを鋳込んで成型した後に、焼成時にワックス
をとばす、いわゆるロストワックス法で形成することが
できる。
【0039】図20は第4の実施形態に係る誘電体導波
管型フィルタの斜視図および断面図である。誘電体ブロ
ック1の内部には縦方向に2つの貫通孔5を形成し、こ
れらの貫通孔5にそれぞれ直交する横方向に孔6を形成
している。誘電体ブロック1の外面には導電体膜2およ
び端子電極3を形成していて、貫通孔5および孔6の内
面には結合用電極4を形成している。貫通孔5の内面に
形成した結合用電極4の一方端は端子電極3に接続し、
他方端は導電体膜2に接続し、さらに孔6の内面の結合
用電極4の外側端を導電体膜2に接続している。このよ
うな構造の場合、孔6の図20における高さ方向の位置
によって結合用電極4と導電体膜2とによる結合ループ
のループ面積が定まるため、孔6の高さ方向の位置によ
って外部回路との結合量を定めることができる。
【0040】次に他の誘電体導波管型フィルタの構造お
よびその特性調整方法の例を図21〜図23を参照して
説明する。
【0041】図21は第5の実施形態に係る誘電体導波
管型フィルタの構造およびその特性調整方法を示す断面
図である。図18に示した誘電体導波管型フィルタと同
様に、誘電体ブロック1の縦方向に2つの貫通孔5を形
成し、その内面に結合用電極4を形成し、一方端を誘電
体ブロック1の外面に形成した端子電極3に接続してい
る。(A)は貫通孔5の上面から回転砥石等による切削
装置によって一定内径の孔を誘電体ブロックの上面から
一定深さにまで形成した例であり、(B)は貫通孔5内
の一部をその内径を広げるように切削した例である。こ
のようにして切削部7を形成することによって、結合用
電極4の先端が導電体膜2から分離し、開放状態となっ
て、結合用電極4はプローブとして作用する。すなわち
結合用電極4は共振器の共振モードと主に電界結合する
ことになる。このような特性調整方法の場合、切削部7
の切削量(深さ)によって結合用電極4の長さが変化
し、これによって結合量を調整することができる。
【0042】図22は第6の実施形態に係る誘電体導波
管型フィルタの構造およびその特性調整方法を示す断面
図である。図20に示した誘電体導波管型フィルタと同
様に、誘電体ブロック1の内部には縦方向に2つの貫通
孔5を形成し、これらの貫通孔5にそれぞれ直交する横
方向に孔6を形成している。誘電体ブロック1の外面に
は導電体膜2および端子電極3を形成していて、貫通孔
5および孔6の内面には結合用電極4を形成している。
貫通孔5の内面に形成した結合用電極4の一方端は端子
電極3に接続し、孔6の内面の結合用電極4の外側端を
導電体膜2に接続している。(A)は貫通孔5の上面か
ら回転砥石等による切削装置によって一定内径の孔を誘
電体ブロックの上面から一定深さにまで形成した例であ
り、(B)は貫通孔5内の一部をその内径を広げるよう
に切削した例である。このようにして切削部7を形成す
れば、図19に示した誘電体導波管型フィルタと同様の
構造となる。そして切削部7の切削量によって共振モー
ドとの電磁気的結合量が変化し、これによって外部回路
との結合量の調整が可能となる。
【0043】図23は第7の実施形態に係る誘電体導波
管型フィルタにおける特性調整方法を示す断面図であ
る。このフィルタの構造は図18に示したものと同様
に、誘電体ブロックの短軸方向に2つの貫通孔5を形成
し、その内面に結合用電極4を形成し、一方端を誘電体
ブロック1の外面に形成した端子電極3に接続し、他方
端を誘電体ブロック1の外面に形成した導電体膜2に接
続している。この例では、貫通孔5の図における上面か
ら結合用電極4の一部とともに誘電体ブロック1の一部
を切削して切削部7を形成している。結合用電極4の一
方端は導電体膜2に接続されたままであるので、この結
合用電極4と導電体膜2とは結合ループを構成してい
る。しかし、結合用電極4の一部を削除することによっ
て、結合用電極4の形状が変化するため、共振モードと
結合用電極4との電気的結合量に変化が生じる。このよ
うに切削部7の形状および切削量によって結合量を調整
する。
【0044】なお、以上に示した構造の誘電体導波管型
フィルタおよびその特性調整方法以外にも、例えば図1
9に示した構造で、結合用電極4の短絡端側(導電体膜
接続側)の開口部から、開口部付近または奥部の結合用
電極4を部分的に削除したり、または図22に示した状
態から更に孔6の開口部付近または奥部の結合用電極4
を部分的に削除すれば、L字型のプローブとして作用さ
せることができる。そして、その切削量によって共振モ
ードとの電磁気的結合量が変化し、これによって外部回
路との結合量の調整が可能となる。
【0045】なお、上述した例では、TE101モード
の共振モードを利用する場合について説明したが、その
高次のモードを利用する場合にも同様に適用できること
は言うまでもない。
【0046】次に複数段の共振器からなる誘電体導波管
型フィルタの構成を図24〜図30を参照して説明す
る。
【0047】図24は第8の実施形態に係る誘電体導波
管型フィルタの斜視図、図25はその断面図である。両
図に示すように、誘電体ブロックは略直方体形状を成
し、その外面に導電体膜2を形成している。誘電体ブロ
ック1の長手方向の途中には、その長手方向を区分する
節となる溝20を形成している。この溝20の内面には
導電体膜2を形成している。溝20で区分される領域は
それぞれ共振器として作用する。この共振器領域に、誘
電体ブロックの短軸方向に貫通する貫通孔12a,12
bを設けている。この貫通孔12a,12bの内面には
導電体膜を形成していない。誘電体ブロックの図におけ
る側面には端子電極3a,3bを形成していて、誘電体
ブロック1の側面の端子電極3a,3bから誘電体ブロ
ック1の底面の導電体膜2にかけて、内部に貫通孔5
a,5bを形成していて、その貫通孔5a,5bの内面
に結合用電極4a,4bを設けている。この構造によ
り、2つの端子電極3a,3bを入出力部とする2段の
共振器からなる帯域通過特性を有する誘電体導波管型フ
ィルタを得る。フィルタ特性は、2段の共振器の共振周
波数によって定め、この2段の共振器の共振周波数は貫
通孔12a,12bの内径によって定める。たとえば設
計段階で貫通孔12a,12bの位置および寸法を決定
しておくか、調整段階で貫通孔12a,12bの内面を
必要量部分削除する。
【0048】図26は第9の実施形態に係る誘電体導波
管型フィルタの斜視図、図27はその断面図である。図
24および図25に示したものと異なる点は入出力部の
構造である。この例では、誘電体ブロック1の短軸方向
に貫通孔5a,5bを設けて、その内面に内部で開放し
た結合用電極4a,4bをそれぞれ形成している。この
構造によれば、共振周波数設定用の貫通孔12a,12
bと結合用電極形成用の貫通孔5a,5bとが同一方向
にあるので、誘電体ブロックの成型金型の構造が簡単と
なる。
【0049】図28は第10の実施形態に係る誘電体導
波管型フィルタの断面図である。図において13は絶縁
体基板であり、このフィルタは大別して誘電体ブロック
側と絶縁体基板側とに分けられる。誘電体ブロック側の
構造は、結合用電極4a,4bを設けていないことを除
いて、図26および図27に示したものと略同様であ
る。絶縁体基板13にはピン状導電体11a,11bを
突出させていて、このピン状導電体11a,11bが誘
電体ブロック側の貫通孔5a,5bに挿入されるよう
に、両者を接合させている。絶縁体基板13にはピン状
導電体11a,11bに導通する入出力電極18a,1
8bを形成していて、この電極を介して外部の回路と接
続する。
【0050】図29は第11の実施形態に係る誘電体導
波管型フィルタの断面図である。図において誘電体ブロ
ック1の構造は、結合用電極4a,4bを設けていない
ことを除いて、図26および図27に示したものと略同
様である。11a,11bはピン状導電体であり、合成
樹脂などからなる絶縁体19a,19bとともに貫通孔
5a,5b内に圧入している。このピン状導電体11
a,11bは絶縁体19a,19bから絶縁状態を保っ
ている。外部の回路とは、このピン状導電体11a,1
1bを介して接続する。
【0051】図30は第12の実施形態に係る誘電体導
波管型フィルタの斜視図である。この例は3段の共振器
からなる送信フィルタと3段の共振器からなる受信フィ
ルタとを一体化したアンテナデュプレクサである。図に
示すように、誘電体ブロックは略直方体形状を成し、そ
の外面に導電体膜2を形成している。誘電体ブロックの
長手方向の途中には、その長手方向を区分する節となる
溝20を形成している。この溝20の内面には導電体膜
2を形成している。溝20で区分される領域はそれぞれ
共振器として作用し、これらの共振器領域に、誘電体ブ
ロックの短軸方向に貫通する貫通孔12a,12b,1
2c,12d,12e,12fをそれぞれ設けている。
これらの貫通孔12a〜12fの内面には導電体膜を形
成していない。また、両端の2つの共振器領域と中央の
共振器領域には結合用電極形成用の貫通孔5a,5c,
5bをそれぞれ形成している。これらの貫通孔の内面に
は図27に示したものと同様の結合用電極を形成してい
る。貫通孔5a内面の結合用電極が送信回路へ接続さ
れ、貫通孔5c内面の結合用電極が受信回路へ接続さ
れ、貫通孔5b内面の結合用電極がアンテナへ接続され
る。この構造により、貫通孔12a,12b,12cは
送信フィルタを構成する3段の各共振器の共振周波数を
定め、貫通孔12d,12e,12fは受信フィルタを
構成する3段の各共振器の共振周波数を定める。したが
って、送信フィルタおよび受信フィルタの特性は設計段
階で貫通孔12a,12b,12c,12d,12e,
12fの位置および寸法を決定しておくか、調整段階で
それらの貫通孔の内面を部分削除する。
【0052】
【発明の効果】この発明によれば、誘電体ブロックの外
面に前記導電体膜から絶縁された端子電極を形成し、前
記誘電体ブロックの内部に孔を形成するとともに、当該
孔の内面に、一方端が前記端子電極に接続され、他方端
が前記導電体膜に接続された、または他端が孔内部で開
放された結合用電極を形成したことにより、特別な部材
を用いることなく、且つ外部に対する電磁波のリークの
少ない誘電体導波管型フィルタが得られる。
【0053】また、この発明によれば、上記貫通孔を、
略直線状に延びる孔とこれに交わる孔とから構成したこ
とにより、誘電体ブロックの内部で自由度の高い形状の
結合用電極が容易に形成できるようになる。
【0054】また、この発明によれば、誘電体ブロック
の内部に導電体膜の無い孔を形成し、当該孔内に絶縁体
基板から突出させたピン状導電体を挿入して、当該ピン
状導電体で外部結合をとるようにしたことにより、外部
結合用部材としてのピン状導電体を誘電体ブロックに設
けた孔に挿入するだけで外部結合構造をとることがで
き、全体の構造が簡略化される。
【0055】また、この発明によれば、誘電体ブロック
に、該誘電体ブロックの長手方向を区分する節となる、
内面に導電体膜を形成した溝を設けて、複数段の共振器
を構成したことにより、単一の誘電体ブロックを用いな
がら、複数の共振器を備えた誘電体導波管型フィルタが
得られる。
【0056】また、この発明によれば、孔の内面に形成
された結合用電極を部分的に削除することによって、外
部回路との結合量を調整することにより、誘電体ブロッ
クの孔の内面に形成した結合用電極を部分的に削除する
だけで外部回路との結合量調整ができるので、その調整
作業が極めて簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】誘電体共振器の構成を示す図
【図2】誘電体共振器の構成を示す斜視図
【図3】誘電体共振器の構成を示す断面図
【図4】誘電体共振器の構成を示す斜視図
【図5】誘電体共振器の構成を示す斜視図
【図6】誘電体共振器の構成を示す斜視図
【図7】誘電体共振器の構成を示す斜視図
【図8】誘電体共振器の構成を示す斜視図
【図9】誘電体共振器の構成を示す斜視図
【図10】誘電体共振器の斜視図
【図11】誘電体共振器の断面図
【図12】誘電体共振器の断面図
【図13】誘電体共振器の断面図
【図14】誘電体共振器の断面図
【図15】第1の実施形態に係る誘電体導波管型フィル
タの斜視図
【図16】同フィルタの断面図
【図17】同フィルタの共振モードの例を示す図
【図18】第2の実施形態に係る誘電体導波管型フィル
タの斜視図
【図19】第3の実施形態に係る誘電体導波管型フィル
タの斜視図
【図20】第4の実施形態に係る誘電体導波管型フィル
タの斜視図および断面図
【図21】第5の実施形態に係る誘電体導波管型フィル
タの構造およびその特性調整方法の例を示す断面図
【図22】第6の実施形態に係る誘電体導波管型フィル
タの構造およびその特性調整方法の例を示す断面図
【図23】第7の実施形態に係る誘電体導波管型フィル
タの特性調整方法の例を示す断面図
【図24】第8の実施形態に係る誘電体導波管型フィル
タの斜視図
【図25】同誘電体導波管型フィルタの断面図
【図26】第9の実施形態に係る誘電体導波管型フィル
タの斜視図
【図27】同誘電体導波管型フィルタの断面図
【図28】第10の実施形態に係る誘電体導波管型フィ
ルタの断面図
【図29】第11の実施形態に係る誘電体導波管型フィ
ルタの断面図
【図30】第12の実施形態に係る誘電体導波管型フィ
ルタの斜視図
【図31】一般的な誘電体導波管型共振器の構成を示す
【図32】誘電体導波管型共振器の構成例を示す斜視図
【図33】従来の誘電体導波管型共振器の外部結合回路
構造を示す斜視図
【図34】従来の誘電体導波管型共振器の外部結合回路
構造を示す斜視図
【図35】従来の誘電体導波管型共振器の外部結合回路
構造を示す部分破断斜視図
【符号の説明】
1−誘電体ブロック 2−導電体膜 3−端子電極 4,4a,4b−結合用電極 5,5a〜5c−貫通孔 6−孔 7−切削部 8−入出力端子 9−スタブ 10−プローブ 11a,11b−ピン状導電体 12,12a〜12f−貫通孔 13−絶縁体基板 14−窪み 15−誘電体 16−導電体 17−ケース 18a,18b−入出力電極 19a,19b−絶縁体 20−溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J006 HC01 HC12 JA01 JB02 JB04 LA24 MA04 NA01 NA02 ND01 NE15

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体ブロックの外面に導電体膜を形成
    した誘電体導波管型フィルタにおいて、 誘電体ブロックの外面に前記導電体膜から絶縁された端
    子電極を形成し、前記誘電体ブロックの内部に孔を形成
    するとともに、当該孔の内面に、一方端が前記端子電極
    に接続され、他方端が前記導電体膜に接続された結合用
    電極を形成したことを特徴とする誘電体導波管型フィル
    タ。
  2. 【請求項2】 誘電体ブロックの外面に導電体膜を形成
    した誘電体導波管型フィルタにおいて、 誘電体ブロックの外面に前記導電体膜から絶縁された端
    子電極を形成し、前記誘電体ブロックの内部に孔を形成
    するとともに、当該孔の内面に、一方端が前記端子電極
    に接続され、他方端が孔の内部で開放された結合用電極
    を形成したことを特徴とする誘電体導波管型フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記孔を、略直線状に延びる孔と、これ
    に交わる孔とから構成したことを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の誘電体導波管型フィルタ。
  4. 【請求項4】 誘電体ブロックの外面に導電体膜を形成
    した誘電体導波管型フィルタにおいて、 前記誘電体ブロックの内部に導電体膜の無い孔を形成
    し、当該孔内に絶縁体基板から突出させたピン状導電体
    を挿入して、当該ピン状導電体で外部結合をとるように
    したことを特徴とする誘電体導波管型フィルタ。
  5. 【請求項5】 前記誘電体ブロックに、該誘電体ブロッ
    クの長手方向を区分する節となる、内面に導電体膜を形
    成した溝を設けて、複数段の共振器を構成したことを特
    徴とする請求項1〜4のうちいずれかに記載の誘電体導
    波管型フィルタ。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3,5のいずれかに記載
    された誘電体導波管型フィルタの前記孔の内面に形成さ
    れた結合用電極を部分的に削除することによって、外部
    回路との結合量を調整することを特徴とする誘電体導波
    管型フィルタの特性調整方法。
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