JP2003077767A - 電気二重層キャパシタ - Google Patents

電気二重層キャパシタ

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JP2003077767A JP2001263794A JP2001263794A JP2003077767A JP 2003077767 A JP2003077767 A JP 2003077767A JP 2001263794 A JP2001263794 A JP 2001263794A JP 2001263794 A JP2001263794 A JP 2001263794A JP 2003077767 A JP2003077767 A JP 2003077767A
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Koukun Bin
庚薫 閔
Kazuhiko Yamada
和彦 山田
Yasuyuki Takimoto
康幸 滝本
Toru Shimoyama
徹 下山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】静電容量がい電気二重層キャパシタの提供。 【解決手段】炭素材料を主成分とする電極とフッ素原子
を含むアニオンを有する電解質を含む電解液とを備える
電気二重層キャパシタにおいて、前記電極に電解液を十
分に含浸させた状態で19F NMRスペクトルを測定
した際に、電解質のアニオンに帰属するピークが3本に
分裂する電極と電解液との組み合わせを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高容量、かつ耐久性
に優れる電気二重層キャパシタに関する。
【0002】
【従来の技術】電気二重層キャパシタは、一般に活性炭
等の高比表面積の炭素材料を主体とする電極を正極及び
負極とし、電極に電解液を含浸させて、電極と電解液と
の界面に形成される電気二重層に電荷を蓄積することを
原理としている。
【0003】電気二重層キャパシタの構造としては、例
えば下記のものが挙げられる。一対の分極性電極の間に
セパレータを挟んだ素子を電解液とともに金属ケースに
収容し、金属ケースと金属蓋と両者を絶縁するガスケッ
トによって密封したコイン型。一対のシート状分極性電
極の間にセパレータを介して巻回してなる素子を電解液
とともに筒状のケース中に収容し、ケースの開口部から
電解液が蒸発しないように封口した巻回型。
【0004】また、多数のシート状電極をセパレータを
介して積層してなる素子が組み込まれた積層型の電気二
重層キャパシタも提案されている(特開平4−1541
06、特開平3−203311、特開平4−28610
8)。すなわち、矩形に成形されたシート状電極を正極
及び負極とし、間にセパレータを介して交互に積層して
素子とし、正極と負極のそれぞれの端部に正極リード部
材及び負極リード部材を接続してケース中に収容し、該
素子に電解液を含浸して蓋で密閉している。巻回型や積
層型は、大電流、大容量の用途に適用でき、単位体積あ
たりの容量を高めるためさまざまな検討がなされてい
る。
【0005】一方、電極の単位体積あたりの容量を高め
る検討もなされている。電極の単位体積あたりの容量
は、電極構成材料と電解液との両方の物性に大きく影響
を受けるため、電解液に関しては様々な溶媒、電解質等
が検討されている。一方、電極については主成分である
活性炭の表面に形成される電気二重層の電荷が電気二重
層キャパシタの容量に寄与するため、通常比表面積の大
きい活性炭が使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、必ずしも活性
炭の比表面積が大きいほど電気二重層キャパシタの容量
が大きくなるわけではなく、キャパシタの容量を増大さ
せるためには、本質的には電気二重層を形成し得る電解
質の量を増大させる必要がある。そこで本発明者らは、
電極中の電解液の状態と電極の単位体積あたりの静電容
量の関係について検討することにより、電極の単位体積
あたりの静電容量が大きい電気二重層キャパシタを提供
できると考えた。
【0007】本発明は、電極と電解液との相互作用につ
いて検討することにより、単位体積あたりの容量が高く
かつ高耐久性の電気二重層キャパシタを提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、炭素材料を主
成分とする電極を正極及び/又は負極として有し、さら
に前記電極との界面に電気二重層を形成する電解液を有
する電気二重層キャパシタにおいて、前記電解液に含ま
れる電解質がフッ素原子を含むアニオンを有し、前記電
極は前記電解液を十分に含浸させた場合の19F NM
Rスペクトルにおいて、前記アニオンに含まれるフッ素
原子に帰属するピークが3本に分裂しており、当該3本
のピークを低磁場側から順にそれぞれピークa、ピーク
b、ピークcとした場合、ピークaは、前記電解液自体
19F NMRスペクトルにおける前記アニオンに含
まれるフッ素原子に帰属するピークと化学シフトが同じ
であり、かつピークbの面積Sに対するピークcの面
積Sの比S/Sが、0.2〜1.5であることを
特徴とする電気二重層キャパシタを提供する。
【0009】本発明者らは、高容量かつ高信頼性の電気
二重層キャパシタに最適な電極及び電解液を選択するた
めには、電極中の電解液の状態を評価することが重要で
あり、そのための手段として、電解液を十分に含浸させ
た電極をNMRにて解析することを考えた。そして電解
液にフッ素原子を含むアニオンが含まれていれば、
F NMRスペクトルにより電極と電解液との相互作用
について何らかの知見が得られ、これにより最適な電極
と電解液の組み合わせを選択することができ、高容量か
つ高信頼性の電気二重層キャパシタが得られることを見
出し本発明に至った。
【0010】一般に、フッ素原子を含むアニオンを含む
電解液を十分に含浸させた炭素材料を含む電極の19
NMRスペクトルにおいて、電解質のアニオンに帰属
するピークは電極との相互作用の違いにより2本以上に
分裂する。これらのピークのうち、最も低磁場側に検出
されるピークは、電解液自体の19F NMRスペクト
ルにおいて電解質のアニオンに帰属するピークと同じ化
学シフトを示す。
【0011】そして、本発明者らの検討によれば、電解
液を十分に含浸させた電極の19FNMRスペクトルに
おいて、電解質に帰属するピークが2本に分裂する場合
は当該電極と電解液とを備える電気二重層キャパシタの
容量は低く、ピークが3本に分裂する場合は当該電極と
電解液とを備える電気二重層キャパシタの容量は高いこ
とが判明した。なお、ピークが3本に分裂した場合、低
磁場側から順にそれぞれピークa、ピークb、ピークc
とすると、ピークが2本に分裂した場合はピークcが存
在しない。
【0012】上記のような分裂するピークの数とキャパ
シタの容量との相関関係の結果が得られた理由は必ずし
も明確でないが、本発明者らは詳細な検討の結果、前記
NMRスペクトル中ピークaは主に電極(炭素材料)と
の相互作用が極端に小さい電解質に基き、ピークbは主
に炭素材料細孔外表面と相互作用している電解質に基
き、ピークcは主に炭素材料細孔内表面と相互作用して
いる電解質に基くものと考えている。19F NMRス
ペクトルにおいて、このピークcが存在しない場合、当
該電極中活性炭単位表面積あたりの静電容量は極めて低
い。このことから、活性炭表面のうち、細孔外表面は電
気二重層形成能が比較的低く、細孔内表面は電気二重層
形成能が高いものと考えられる。
【0013】例えば炭素材料が活性炭の場合、活性炭は
通常賦活処理の工程を経て製造され、その工程において
細孔が形成される。活性炭細孔直径は、原料、賦活処理
条件等に依存するが、通常数nm〜数十nm程度であ
る。活性炭の細孔の平均直径が電解質のイオン直径、又
は溶媒和された電解質のイオンクラスター直径に比べ十
分に大きくないと、活性炭細孔内に電解質が含浸され
ず、細孔内表面において電気二重層が形成されない。一
方、活性炭の細孔の平均直径が大きすぎると、活性炭単
位体積あたりの細孔内表面積が小さくなるため、細孔内
に電解質が含浸されても電気二重層キャパシタの静電容
量は小さくなる。
【0014】したがって、電気二重層キャパシタが高い
静電容量を発現するためには、電解液に対する活性炭平
均細孔直径の最適化が必要であると考えられる。ここ
で、活性炭の細孔の直径と電解質のイオン直径との関係
と上記のNMRスペクトルとの関係は以下のとおりと考
えられる。すなわち、活性炭の平均細孔直径が電解質の
イオン直径若しくは溶媒和された電解質のイオンクラス
ター直径に比べ十分に大きくないと、活性炭細孔内に電
解質がほとんど含浸されないため、ピークcはほとんど
検出されないか、ピークbの面積Sに対するピークc
の面積Sの比S /Sは小さくなると考えられる。
【0015】また、活性炭平均細孔直径が電解質のイオ
ン直径若しくは溶媒和された電解質のイオンクラスター
直径に比べ大きすぎると、電解液を十分に含浸させた電
極の 19F NMRスペクトルにおいて、ピークbに対
するピークcの面積比S/Sの値が大きくなる。そ
のため、S/Sは小さすぎても大きすぎても、キャ
パシタの静電容量は小さくなるので好ましくない。した
がって、キャパシタが高い静電容量を発現するために
は、前記NMRスペクトルにおいて、S/Sは0.
2〜1.5であることが必要であり、特に0.4〜1.
0であることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明において、19F NMR
スペクトルにおける3本のピークa、b、cのピーク位
置(化学シフト)は電解質、電解質の濃度、電解液の溶
媒により異なる。例えば実施例及び比較例に示すよう
に、1.8mol/Lの(C(CH)NB
を含有するプロピレンカーボネ−ト溶液を用い、日
本電子社製α600分光計により、共鳴周波数564.
67MHzで測定した場合、図1のような化学シフトと
なる。
【0017】なお、NMR測定における積算回数は32
回、待ち時間は4秒、パルス幅は90度で行い、重水素
化溶媒添加に基づく溶媒効果による観測核の化学シフト
の変動の影響を避けるため、重水素化溶媒は添加せずに
測定した。また、装置の測定磁場を高めるために、別の
試料管に重水素化クロロホルムを充填して用いた。測定
温度は25℃とし、化学シフトの基準は、R11(CC
F)を一次基準とし(0ppm)、R113(CC
FCClF)中の−CClF中のF原子を二次
基準(−72.1ppm)とした。また、3本のピーク
a、b、cは、その半値幅にも特徴を有していて、上記
の条件の場合、ピークaの半値幅は30〜200Hz程
度と比較的小さく、ピークbの半値幅は1000〜25
00Hz程度であり、ピークcの半値幅は400〜50
00Hz程度である。
【0018】本発明における電極の炭素材料は、単位体
積あたりの表面積が1000〜20000m/c
、特に1200〜10000m/cmであるこ
とが好ましい。単位体積あたりの表面積は、比表面積と
炭素材料の単位質量あたりの体積から算出できる。炭素
材料の単位質量あたりの体積は、炭素材料中の細孔部分
の容積を含むものであり、炭素材料の比重を2.25g
/cmであると仮定し、細孔容積は液体窒素温度にお
ける窒素ガスの吸着等温線をBJH法で解析して得られ
る数値を用いて算出した。単位体積あたりの表面積がこ
の範囲より小さいと、電気二重層キャパシタの容量が低
くなる。また、単位体積あたりの表面積が大きすぎると
/Sが小さくなる。
【0019】本発明において、炭素材料としては活性
炭、ポリアセン等が挙げられるが、活性炭の場合は、一
般的な活性炭原料として用いられるフェノール樹脂焼成
物、石油コークス、やしがら等を原料として、比表面積
を増大させるために賦活処理を行ったものが好ましい。
賦活処理としては水蒸気賦活、溶融KOH賦活、塩化亜
鉛賦活等があるが、賦活処理に伴う炭素材料中の不純物
量増加を抑制し、キャパシタの安定性及び信頼性を高く
保持する上では水蒸気賦活処理が好ましい。
【0020】本発明における電極は結合材を含むことが
好ましく、特に炭素材料、導電材、及び結合材から構成
されることが好ましい。電極の製造方法としては、例え
ば、炭素材料粉末と導電材とポリテトラフルオロエチレ
ン(以下、PTFEという)等の結合材とをアルコール
等の存在下で混練してシート状に成形し、乾燥した後導
電性接着剤等を介して金属箔等からなる集電体と接合さ
せて集電体と一体化することが好ましい。また、炭素材
料粉末と導電材と結合材と溶媒とを混合してスラリとな
し、該スラリを金属箔からなる集電体の上に塗布し、乾
燥して集電体と一体化された電極を得ることもできる。
【0021】電極をスラリから形成する場合、スラリに
混合する結合材としては、例えばPTFE、ポリフッ化
ビニリデン、フルオロオレフィン/ビニルエーテル共重
合体架橋ポリマー、カルボキシメチルセルロース、ポリ
ビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、又はアクリ
ル酸重合体等が使用できる。また、結合材が架橋ポリマ
ーである場合、架橋剤を添加することが好ましく、その
架橋剤としては、アミン類、ポリアミン類、ポリイソシ
アネート類、ビスフェノール類又はパーオキシド類が好
ましい。
【0022】スラリの溶媒としては、上記結合材を溶解
できるものが好ましく、N−メチル−2−ピロリドン、
ジメチルホルムアミド、トルエン、キシレン、イソホロ
ン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸メチル、フ
タル酸ジメチル、エタノール、メタノール、ブタノー
ル、水等が適宜選択される。
【0023】導電材としては、カーボンブラック、天然
黒鉛、人造黒鉛、酸化チタン、酸化ルテニウム等の粉末
等が用いられる。これらのうち、少量でも導電性を向上
させる効果が大きいことから、カーボンブラックの1種
であるケッチェンブラック又はアセチレンブラックを使
用するのが好ましい。
【0024】電極中に導電材を含有させる場合、導電材
の含有量は、電極の導電性を向上させるように加える
が、導電材の含有量が多すぎると活性炭等の炭素材料の
含有量がり電極の容量が小さくなる。そのため、電極中
の導電材の含有量は1〜20質量%とするのが好まし
い。
【0025】電極中の結合材の含有量は、電極全質量の
0.5〜20質量%とするのが好ましい。結合材の量が
0.5質量%未満であると電極の面積が不充分であり、
20質量%を超えると電極の抵抗の増大や容量の低下が
起こるおそれがある。容量と面積のバランスを考える
と、結合材の含有量は0.5〜10質量%とするのがよ
り好ましい。
【0026】本発明における電極の集電体は電気化学
的、化学的に耐食性のある導電体であればよい。具体的
には、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン、タンタ
ル、ニッケル等の箔等が用いられる。なかでも、ステン
レス鋼箔とアルミニウム箔が性能と価格の両面で好まし
い集電体である。また、集電体の形状は箔でも、三次元
構造を有するニッケルやアルミニウムの発泡金属やステ
ンレス鋼のネットやウールでもよい。
【0027】本発明の電気二重層キャパシタの電解液は
特に限定されず、従来公知の電解液を使用でき、溶媒が
非水溶媒である非水系電解液が好ましい。アルカリ金属
等を電解質とし硫酸等を溶媒とする水溶液系の電解液で
は分解電圧が1.2Vであるが、非水系電解液では分解
電圧が2〜3Vである。キャパシタの蓄電エネルギー
は、キャパシタの静電容量に比例し、印加電圧の2乗に
比例するので、エネルギーの観点からは耐電圧が高い非
水系電解液を使用するほうが有利である。
【0028】非水系電解液の溶媒としては、電気化学的
に安定なプロピレンカーボネート、エチレンカーボネー
ト、γ−ブチロラクトン、スルホラン、3−メチルスル
ホラン、1,2−ジメトキシエタン、アセトニトリル、
ジメチルホルムアミド、ジエチルカーボネート、エチル
メチルカーボネート、及びジメチルカーボネートからな
る群から選ばれる1種以上が好ましい。
【0029】本発明では電解液に含まれる電解質とし
て、フッ素原子を含むアニオンを有する電解質を使用し
ているが、当該アニオンとしては、BF 、PF
等が挙げられる。具体的な電解質としては、R
NBF、RPBF、R
NPF、RPPF(ただ
し、R、R、R、Rはそれぞれ独立に炭素数1
〜5のアルキル基であり同じでも異なっていてもよ
い。)等が挙げられる。なかでも、(CNB
、(C(CH)NBF、(C
PBF、(C (CH)PBF
が好ましい。
【0030】本発明において正極と負極の間に介装され
るセパレータとしては、例えばポリプロピレン繊維不織
布、ガラス繊維不織布、セルロース紙等が好適に使用で
きる。
【0031】本発明の電気二重層キャパシタは、一対の
シート状電極の間にセパレータを介して電解液とともに
金属ケースに収容したコイン型、一対の正極と負極とを
間にセパレータを介して巻回してなる巻回型、セパレー
タを介して複数の正極と複数の負極とを交互に積層した
積層型等いずれの構成も採用できる。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例(例1〜8)及び比較
例(例9〜11)によって具体的に説明するが、本発明
はこれらに限定されない。
【0033】炭素質材料としては活性炭を使用し、石油
等の鉱物系、やしがら等の天然物系、及び、フェノール
樹脂等の合成物系を既存の賦活方法、例えば、水蒸気賦
活、アルカリ賦活及びそれらを複数回賦活することによ
り得られる各種活性炭について検討を行った。
【0034】活性炭の粉末を80質量%、カーボンブラ
ックの一種であるケッチェンブラックECを10質量
%、及びポリテトラフルオロエチレンを10質量%から
なる混合物を、エタノールを添加しつつ混練し、ロール
圧延した後、200℃で2時間乾燥して厚さ0.65m
mの電極シートを得た。
【0035】この電極シートを80mm×60mmの大
きさに切り取って巻き取り、これを外径5mmφのNM
R試料管に挿入し、真空下で200℃にて6時間加熱乾
燥した。次いで電解液を電極に真空含浸させた後、過剰
の電解液を除去して蓋をし、これを測定試料として共鳴
周波数564.67MHzで19F NMRスペクトル
を測定した。得られた19F NMRスペクトルをカー
ブフィッティングによりピーク分離を行い、各ピークの
面積を求めた。なお、電解液としては、1.8mol/
Lの(C(CH)NBFを含有するプロ
ピレンカーボネ−ト溶液を用いた。
【0036】例1〜11の各電極に用いた炭素材料の物
性として上記の方法でNMRスペクトルから得られたピ
ーク面積比S/S及び単位体積あたりの表面積を表
1に示す。ここで、NMRスペクトルにおいて、電解質
に帰属するピークが電極との相互作用により2本にのみ
に分裂した場合は、Sが0に相当するので、S/S
の欄は0とした。なお、具体的なNMRスペクトルを
図1及び図2に示す。図1は、実施例である例2の電極
19F NMRスペクトルを示す図であり、図2は、
比較例である例9の電極の19F NMRスペクトルを
示す図である。
【0037】次に、各例の上記電極シートから直径12
mmの2枚の円盤状電極を打ち抜き、黒鉛系の導電性接
着剤を用いてそれぞれステンレス316製のケース及び
上蓋に接着した。この上蓋とケースに接着された電極シ
ートを300℃で4時間真空乾燥した後、乾燥アルゴン
雰囲気中で1.8mol/Lの濃度の(C
(CH)NBFを含有するプロピレンカーボネー
ト溶液を電極に含浸させた。次いで、ポリプロピレン製
不織布セパレータを介して電極を対向させ、ポリプロピ
レン製絶縁ガスケットを用いてかしめ封止した。なお、
得られたコイン型電気二重層キャパシタは直径18.3
mm、厚さ2.0mmであった。
【0038】上記コイン型電気二重層キャパシタを0.
1Aの定電流でそれぞれ2Vから1Vまで放電した場合
の傾きより容量を算出し、その結果を表1に示した。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、電極を構成する炭素材
料の細孔内に十分に電解液が含浸できる電極と電解液と
の組み合わせを選定することができるため、静電容量が
大きく、かつ耐久性に優れる電気二重層キャパシタが得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】例2の電極の19F NMRスペクトルを示す
図。
【図2】例9の電極の19F NMRスペクトルを示す
図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下山 徹 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素材料を主成分とする電極を正極及び/
    又は負極として有し、さらに前記電極との界面に電気二
    重層を形成する電解液を有する電気二重層キャパシタに
    おいて、前記電解液に含まれる電解質がフッ素原子を含
    むアニオンを有し、前記電極は前記電解液を十分に含浸
    させた場合の19F NMRスペクトルにおいて、前記
    アニオンに含まれるフッ素原子に帰属するピークが3本
    に分裂しており、当該3本のピークを低磁場側から順に
    それぞれピークa、ピークb、ピークcとした場合、ピ
    ークaは、前記電解液自体の19F NMRスペクトル
    における前記アニオンに含まれるフッ素原子に帰属する
    ピークと化学シフトが同じであり、かつピークbの面積
    に対するピークcの面積Sの比S/Sが、
    0.2〜1.5であることを特徴とする電気二重層キャ
    パシタ。
  2. 【請求項2】前記炭素材料は、単位体積あたりの表面積
    が1000〜20000m/gであり、前記電解液は
    非水系電解液である請求項1に記載の電気二重層キャパ
    シタ。
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