JP2003077652A - エレクトロルミネッセント素子の製造方法 - Google Patents
エレクトロルミネッセント素子の製造方法Info
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Abstract
L層を塗工液を用いて形成した場合でも、有機EL層上
に蒸着法で形成する第2電極層のパターニング不良が生
じることのないEL素子の製造方法を提供することを主
目的とするものである。 【解決手段】 上記目的を達成するために、本発明は、
基材表面にストライプ状に形成された第1電極層上に、
上記第1電極層に対して直交するように形成され、上部
にオーバーハング部を有する隔壁を形成する工程と、上
記隔壁間に有機EL層形成用塗工液を用いて有機EL層
を形成する工程と、上記有機EL層上に第2電極層を形
成する工程とを有するEL素子の製造方法において、上
記隔壁表面が撥液性を有することを特徴とするEL素子
の製造方法を提供する。
Description
ミネッセント(以下ELと略称する場合がある。)層形
成用材料を塗工液化して有機EL層を形成するEL素子
の製造方法に関するものである。
た正孔および電子が発光層内で結合し、そのエネルギー
で発光層中の蛍光物質を励起し、蛍光物質に応じた色の
発光を行うものであり、自発光の面状表示素子として注
目されている。その中でも、有機物質を発光材料として
用いた有機薄膜ELディスプレイは、印加電圧が10V
弱であっても高輝度な発光が実現するなど発光効率が高
く、単純な素子構造で発光が可能で、特定のパターンを
発光表示させる広告その他低価格の簡易表示ディスプレ
イへの応用が期待されている。
陽極電極ラインと複数の陰極電極ラインを交差させたマ
トリクス構造が一般に用いられている。この場合、基材
上に第1電極層をストライプ状に形成し、発光媒体であ
る有機EL層を挟んで第1電極ラインと直交するように
ストライプ状の第2電極層が形成される。
層上に微細なパターンを形成する必要があることから種
々の課題があった。
層をパターニングすると、フォトレジストの溶剤や現像
液などが下地の有機EL層へ侵入してしまい、素子の破
壊や劣化を招いてしまうといった問題があった。
着マスクで傷つけることができないことから、蒸着マス
クと基材との間の密着性の問題が生じてしまう。
−315981号公報等により提案されたオーバーハン
グ隔壁法である。この方法は、基材上に上部にオーバー
ハング部を有する隔壁を形成し、このような基材に対し
て第2電極層形成用材料を蒸着させることにより、第2
電極層のパターニングを行うものである。
法は有機EL層を例えば蒸着法により形成する場合は問
題無く形成できるが、有機EL層を塗工液化して塗布す
る場合には問題が生じる場合がある。すなわち、このよ
うな有機EL層形成用塗工液を隔壁が形成された基材上
に塗布した際に、このオーバーハング部を有する隔壁の
基部に有機EL層形成用塗工液が溜まり、固化すること
により隔壁のオーバーハング部を埋めてしまい、この状
態で第2電極層を蒸着したとしても、隔壁上端面に蒸着
された電極層材料と、有機EL層上端面に蒸着された電
極層材料とが分離することなく連なってしまい、結果と
して第2電極層のパターニングができないという問題が
生じるのである。
に鑑みてなされたものであり、EL素子の製造にあた
り、有機EL層を塗工液を用いて形成した場合でも、有
機EL層上に蒸着法で形成する第2電極層のパターニン
グ不良が生じることのないEL素子の製造方法を提供す
ることを主目的とするものである。
に、本発明は、請求項1に記載するように、基材表面に
ストライプ状に形成された第1電極層上に、上記第1電
極層に対して直交するように形成され、上部にオーバー
ハング部を有する第2電極層パターニング用隔壁(以
下、隔壁と称する場合がある。)を形成する工程と、上
記隔壁間に有機EL層形成用塗工液を用いて有機EL層
を形成する工程と、上記有機EL層上に第2電極層を形
成する工程とを有するEL素子の製造方法において、上
記隔壁表面が撥液性を有することを特徴とするEL素子
の製造方法を提供することにより上記課題を解決するよ
うにした。
により、有機EL層形成用塗工液を用いて有機EL層を
形成した場合でも、隔壁側面が上記有機EL層形成用塗
工液に対して濡れ難いため、隔壁下部に有機EL層形成
用塗工液が溜まることがなく、したがってその後第2電
極層を上面からの蒸着により形成した際にも、問題なく
パターン化することが可能となる。
は、請求項2に記載するように、上記隔壁表面の水に対
する接触角が90°以上であることが好ましい。有機E
L層形成用塗工液を塗布する際の塗布面の濡れ性にもよ
るが、少なくとも上述した値以上の接触角を有するもの
であれば、塗布した有機EL素子形成用塗工液が隔壁の
基部に溜まり、第2電極層のパターニングに悪影響を及
ぼす可能性を大きく低下させることができるからであ
る。
発明においては、請求項3に記載するように、上記隔壁
が、撥液性を有する材料から形成されていてもよい。材
料自体が撥液性を有するものであれば、隔壁に形成後撥
液性を付与するための表面処理を施す等の手間が無く、
工程上好ましいからである。
は、請求項4に記載するように、上記撥液性を有する材
料が、撥液性を有する樹脂であってもよく、また請求項
5に記載するように、撥液性を有する添加剤が添加され
た材料であってもよく、さらにはこれらの組み合わせで
あってもよい。
ずれかの請求項に記載された発明においては、請求項6
に記載するように、上記隔壁表面を、撥液性が生じるよ
うに表面処理するようにしてもよい。
とすることが可能であれば、隔壁材料の選択の幅が広が
る。また、隔壁材料自体が撥液性を有するものであって
も、さらに撥液性を増加させるために、撥液性を付与す
る処理を行うことが好ましい場合もあるからである。
は、請求項7に記載するように、上記撥液性が生じるよ
うな表面処理が、フルオロカーボンガスのプラズマを用
いた処理であることが好ましい。フルオロカーボンガス
によるプラズマ処理を施すことにより、隔壁等の材料の
選択によっては、隔壁表面のみを撥液性にする処理が可
能だからである。
は、請求項8に記載するように、酸素ガスのプラズマを
用いた表面処理を行った後、上記フルオロカーボンガス
を用いた表面処理が行なわれることが好ましい。酸素ガ
スを用いたプラズマ処理を先に施すことにより、有機E
L層形成用塗工液の塗布面に親液性を付与し、次いでフ
ルオロカーボンガスを用いたプラズマ処理を施すことに
より、隔壁表面を撥液性とすれば、上記塗布面と隔壁表
面との濡れ性の差が大きくなり、隔壁の基部に有機EL
層形成用塗工液が付着することが無く、第2電極層のパ
ターニング不良を大幅に低減させることができるからで
ある。
の請求項に記載された発明おいては、請求項9に記載す
るように、少なくとも光触媒およびバインダから成り、
かつエネルギーの照射により液体との接触角が低下する
ように濡れ性が変化する光触媒含有層が形成された後、
上記隔壁が形成されることが好ましい。このような光触
媒含有層を露光することにより、有機EL層形成用塗工
液の塗布面を非常に高い程度の親液性領域とすることが
できる。したがって、これにより隔壁表面との濡れ性の
差を大きくとることが可能となり、隔壁基部への有機E
L層形成用塗工液の付着を防止することができるからで
ある。
の請求項に記載された発明においては、請求項10に記
載するように、上記隔壁が、上記隔壁の底面より幅広に
形成された絶縁層上に形成されていることが好ましい。
隔壁の形状およびその撥液性の程度にもよるが、有機E
L層形成用塗工液を塗布した際に、塗工液が後退する可
能性もある。この際に第1電極層と第2電極層とが短絡
しないように、隔壁底面より幅広の絶縁層が形成されて
いることが好ましいのである。
は、請求項11に記載するように、上記絶縁層表面が撥
液性を有することが好ましい。このように、絶縁層表面
を撥液性とすることにより、有機EL層形成用塗工液が
隔壁基部に付着する可能性をより低減させることができ
るからである。
うに、基材と、上記基材表面にストライプ状に形成され
た第1電極層と、上記第1電極層に対して直交するよう
に形成され、上部にオーバーハング部を有する隔壁と、
上記隔壁間に有機EL層形成用塗工液を用いて形成され
た有機EL層と、上記有機EL層上に形成された第2電
極層とを有し、上記隔壁表面が撥液性を有することを特
徴とするEL素子を提供する。
ように撥液性を有するものであるので、有機EL層形成
用塗工液を用いて形成された有機EL層が隔壁基部に付
着することがなく、したがって第2電極層のパターニン
グが良好になされており、高精細な画像を高品質で表示
できるものである。
は、請求項13に記載するように、上記第2電極層パタ
ーニング用隔壁表面の水に対する接触角が90°以上で
あることが好ましい。有機EL層形成用塗工液を塗布す
る際の塗布面の濡れ性にもよるが、少なくとも上述した
値以上の接触角を有するものであれば、塗布した有機E
L素子形成用塗工液が隔壁の基部に溜まり、第2電極層
のパターニングに悪影響を及ぼす可能性を大きく低下さ
せることができるからである。
法について詳細に説明する。本発明のEL素子の製造方
法は、基材表面にストライプ状に形成された第1電極層
上に、上記第1電極層に対して直交するように形成さ
れ、上部にオーバーハング部を有する隔壁を形成する工
程と、上記隔壁間に有機EL層形成用塗工液を用いて有
機EL層を形成する工程と、上記有機EL層上に第2電
極層を形成する工程とを有するEL素子の製造方法にお
いて、上記隔壁表面が撥液性を有することを特徴とする
ものである。
ついて、図1を用いて具体的に説明する。図1は、本発
明のEL素子の製造方法により得られたEL素子の一例
を示すものである。本発明においては、まず透明な基材
1上に、ストライプ状に形成された第1電極層2を形成
する。なお、図1ではストライプに平行な断面を示すも
のである。この第1電極層2は通常透明な電極層とされ
る。そして、この第1電極層2上には、発光層を含む有
機EL層3が形成される。この有機EL層は、有機EL
層形成用塗工液を用いて塗布され、固化されたものであ
る。そして、この有機EL層3を挟むようにオーバーハ
ング部を有する隔壁4が形成されている。このように隔
壁4が形成された後、上面から垂直に第2電極層の電極
層材料を蒸着させることにより、隔壁4の上端面と、有
機EL層3の上面とにそれぞれ電極層蒸着物5aおよび
5bが形成される。この際、隔壁4は上部にオーバーハ
ング部を有するものであるので、上記電極層蒸着物5a
および5bは通常分離され、有機EL層上の電極層蒸着
物5bがパターニングされた第2電極層として用いられ
る。
おいては、有機EL層3が有機EL層形成用塗工液を塗
布して形成されるものである。この有機EL層形成用塗
工液の塗布に際して、上記隔壁4の基部4aにこの有機
EL層形成用塗工液が通常付着してしまう。この隔壁4
の基部4aに有機EL層形成用塗工液が付着すると、隔
壁の下方部分が太くなることになり、結果的に隔壁4上
部のオーバーハング部が無い形状としてしまう。このよ
うな状態で、第2電極層の電極層材料を蒸着させても、
隔壁4の上面に形成される電極層蒸着物5aと有機EL
層上面に形成される電極層蒸着物5bとが分離されず、
繋がった状態となる可能性がある。その場合は、有機E
L層上に形成される第2電極層がパターニングされてい
ないことになり、発光に際して不具合が生じることにな
る。
れたもので、上記隔壁4の表面に撥液性を有するように
した。このように隔壁4の表面が撥液性を有するように
することにより、有機EL層形成用塗工液を塗布した場
合でも、上記隔壁4の基部4aに有機EL層形成用塗工
液が付着することがなく、よって第2電極層材料を蒸着
させた場合でも、有機EL層表面への第2電極層のパタ
ーニングを行なうことができるのである。
方法について、具体的に説明する。
されている点である。
側の側面が撥液性を発現するものであれば、特に全表面
に撥液性を有する必要性は無いが、加工の容易性等の観
点から、一般的には隔壁の全表面が撥液性を発現するよ
うに形成される。
的には、隔壁表面の水に対する接触角が90°以上、特
に100°以上、中でも105°以上である場合をい
う。水に対する接触角が上記範囲より低い場合は、撥液
性が不十分であることから、隔壁の基部に有機EL層形
成用塗工液が付着する可能性が生じるため好ましくな
い。
合等においては、用いる発光層形成用塗工液の溶媒は、
通常キシレン等の無極性溶媒である。したがって、この
ような無極性溶媒に対しても高い接触角を有することが
好ましい。
表面の表面張力28.1mN/m(常温にて)の液体
(キシレン)に対する接触角が、40°以上であること
が好ましく、特に50°以上であることが好ましい。
隔壁表面自体の撥液性も重要であるが、実際に有機EL
層形成用塗工液が塗布される塗布面の濡れ性と隔壁表面
の濡れ性との差も大きな要因となる。具体的には、塗布
面の水との接触角より隔壁表面の水との接触角が70°
以上大きいことが好ましく、特に80°以上大きいこと
が好ましい。また、表面張力28.1mN/m(常温に
て)の液体(キシレン)に対する隔壁表面の接触角が塗
布面の接触角より、30°以上大きいことが好ましく、
特に40°以上大きいことが好ましい。濡れ性の差が上
記範囲より小さい場合は、隔壁基部における有機EL層
形成用塗工液の付着が生じる可能性があることから好ま
しくない。
との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA
−Z型)を用いて測定(マイクロシリンジから水滴を滴
下して30秒後)し、その結果から得たものである。
うな撥液性を付与する方法としては、隔壁自体を撥液性
を有する材料で形成する方法と、隔壁表面を隔壁形成後
表面処理することにより撥液性を付与する方法に分ける
ことができる。以下、各方法に分けて説明する。
する方法 撥液性を有する材料としては、樹脂材料自体を選択する
ことにより隔壁表面に撥液性を付与する場合と、樹脂材
料に添加剤を付与して撥液性を付与する場合とがある。
としては、フッ素系のポリテトラフルオロエチレン(P
TFE)、シリコーン系樹脂等を挙げることができる。
みで隔壁を形成して撥液性を付与するようにしてもよい
し、他の汎用の材料とブレンドして用いるようにしても
よい。この場合のブレンドの比率は、混合後の樹脂材料
が、上述した濡れ性の条件を満たすように適宜調整して
用いられるものである。添加剤としてモディバーF20
0(日本油脂製)を用いた場合、混合する樹脂に対して
1wt%から樹脂が発現するが、10wt%添加するこ
とが好ましい。
の樹脂材料により形成される隔壁表面の撥液性を向上さ
せる添加剤としては、発光層等の有機EL層に対して悪
影響を及ぼさない材料であれば特に限定されるものでは
ないが、具体的にはフッ素系樹脂、シリコン系樹脂、パ
ーフルオロアルキル基含有アクリレートまたはメタクリ
レートを主成分とする共重合オリゴマー等を挙げること
ができ、中でもパーフルオロアルキル基含有アクリレー
トまたはメタクリレートを主成分とする共重合オリゴマ
ーを用いることが好ましい。また市販品としては、サー
フロン(ランダム型オリゴマー;セイミケミカル社
製)、アロンG(グラフト型オリゴマー;東亜合成化学
社製)、モディバーF(ブロック型オリゴマー;日本油
脂社製)等を挙げることができる。
量としては、添加剤の種類および樹脂の種類によっても
大きく異なるものであるが、用いる樹脂材料を100重
量部とした場合、1〜20重量部、好ましくは5〜10
重量部の範囲内で用いられる。
液性を有する材料で形成した場合であっても、必要があ
る場合はさらに上述した撥液性を付与する添加剤を加え
るようにしてもよい。
法 隔壁表面を撥液性とするための他の方法としては、隔壁
を汎用の樹脂で形成した後、表面処理を施して撥液性と
する方法である。このように隔壁の表面を撥液性とする
ための処理方法としては、特に限定されるものではな
く、例えば表面をシリコーン化合物や含フッ素化合物等
の撥液処理剤でパターン状に処理する等の方法であって
もよい。
ロカーボンガスのプラズマを用いた表面処理であること
が好ましい。
いた表面処理であれば、有機物の部分を選択的に撥液性
処理を行なうことが可能である。したがって、ITO膜
等の透明な第1電極層上に隔壁を設けた場合において
は、上記第1電極層自体は撥液性の処理がなされず、隔
壁表面のみ撥液性処理がなされる。したがって、全面に
このような処理を施すことにより、隔壁の部分のみパタ
ーン状に撥液性付与処理を行なうことができるからであ
る。
を用いた場合は、有機物としか化学反応しないため選択
的に有機物の部分が処理され、無機酸化物であるITO
膜は処理されず通常の状態が保たれるからである。
いた処理とは、チャンバー内に基板を入れ、真空にした
後にCF4を導入して(流量:50sccm)内圧を一
定に保ち(150mTorr)、RFパワーを150W
とし、5分間ほどプラズマ処理を行った。なお、用いる
ドライエッチング装置としては、例えば、DEA-506T(ANE
LVA社製)等を挙げることができる。
カーボンガスとしては、CF4、C 2F6、C3F8、
c−C4F8、CCl2F2、CClF3、C2Cl2
F4、C2ClF5、CBrF3、CHF3、C2H3
F3、CH3CHF2、NF 3、SF6等を用いること
が可能であり、中でも、CF4ガスが好適に用いられ
る。
用いた表面処理を行なうに際して、予め酸素ガスのプラ
ズマを用いた表面処理を施すことが好ましい。このよう
に酸素ガスのプラズマを用いた表面処理を施して基材上
を親液性としておき、その後フルオロカーボンガスのプ
ラズマを用いた表面処理を施して隔壁部分のみ撥液性と
することにより、隔壁表面と有機EL層形成用塗工液の
塗布面との濡れ性の差を大きくすることが可能となり、
隔壁の基部への有機EL層形成用塗工液の付着をより効
果的に防止することができるからである。
グ部を有するものであれば特に制限されるものではな
い。具体的には、基材に垂直な側壁と基材に平行な頂部
を有するT字状のものであっても、また図1に示すよう
な底部から頂部にかけて広がるような、いわゆる逆テー
パ形状であってもよい。
性を発揮させる場合は、上述したような材料を用いるこ
とが可能であり、また表面処理で撥液性を付加させる場
合は、従来より用いられてきた樹脂材料により形成され
る。このような樹脂材料としては、絶縁性の材料であれ
ば特に制限されるものではないが、例えばノボラック系
樹脂、ポリイミド等を挙げることができる。
に隔壁材料層を成膜し、その上にフォトリソグラフィ法
によって第1電極層の一部を露出させることができるよ
うなフォトレジストマスクを形成し、ドライエッチング
法またはウェットエッチング法により、上述したような
オーバーハング部を上部に有する隔壁を食刻するもので
ある。
いが、この基材面側に通常発光させるものであることか
ら、透明性が高いものが好ましく、ガラス等の無機材料
や、透明樹脂等を用いることができる。
が可能であれば特に限定されるものではないが、透明性
が高く、耐溶媒性、耐熱性の比較的高い高分子材料が好
ましい。具体的には、ポリエーテルスルホン、ポリエチ
レンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(P
C)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリ
フッ化ビニル(PFV)、ポリアクリレート(PA)、
ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、非晶
質ポリオレフィン、フッ素系樹脂、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリ
スチレン、ABS樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、
ポリエステル、ポリカーボネート、変性ポリフェニレン
エーテル、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリエーテ
ルイミド、ポリエーテルサルフォン、ポリアミドイミ
ド、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、液晶性ポ
リエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリミクロイキシレンジメチレンテ
レフタレート、ポリオキシメチレン、ポリエーテルスル
ホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアクリレー
ト、アクリロニトリル−スチレン樹脂、ABS樹脂、フ
ェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエ
ステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、シリコーン
樹脂、および非晶質ポリオレフィン等が挙げられる。
に形成された第1電極層が上記基材上に形成される。上
述したように、一般には基材面側に発光させるものであ
るので、基材上に形成される第1電極層は透明電極であ
ることが好ましい。具体的には、酸化錫膜、ITO膜、
酸化インジウムと酸化亜鉛との複合酸化物膜等が挙げら
れるが、本発明においては、ITO膜が好適に用いられ
る。
ライン状(ストライプ状)に形成される。通常はフォト
リソグラフィ法等によりライン状のパターニングが施さ
れて形成される。
に、上述したような本発明の特徴部分である隔壁を形成
した後、有機EL層を形成する工程が行われる。
る工程が、有機EL層形成用塗工液を用いて行なわれる
ところに特徴を有するものである。有機EL層の形成が
蒸着法による場合は、隔壁基部への有機EL層の付着と
いった問題が生じないからであり、本発明は有機EL層
形成用塗工液を用いた際に生じる特有の課題を解決する
ものだからである。
層形成用塗工液を用いて行なう方法であれば特に限定さ
れるものではないが、隔壁基部に有機EL層が付着する
可能性の高い形成法ほど、本発明の利点を活かすことが
できる。このような観点からすると、印刷法による場
合、インクジェット法による場合等のパターン状に有機
EL層を形成する方法であってもよく、また全面に有機
EL層形成用塗工液を塗布する方法で有機EL層を形成
する方法であってもよい。全面に有機EL層を塗布する
方法としては、具体的には、スピンコーティング法、キ
ャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ブレ
ードコート法、ロールコート法、グラビアコート法、フ
レキソ印刷法、スプレーコート法等の塗布方法をあげる
ことができ、本発明においてはスピンコーティング法が
最も好適に用いられる。
層、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層
等を挙げることができ、これらの各層を形成する際の塗
工液が本発明でいう有機EL層形成用塗工液となる。し
かしながら、有機EL層において、発光層を有すること
が必須であり、また発光効率を向上させる等の目的でバ
ッファー層も好適に形成される。したがって、本発明の
おいては、特に限定されるものではないが、有機EL層
形成用塗工液として、発光層形成用塗工液およびバッフ
ァー層形成用塗工液を挙げることとし、これらについて
以下説明する。
て、発光層は必須の層であり、かつフルカラーおよびマ
ルチカラーのディスプレイを製造する際には、パターニ
ングを必要とする層である。したがって、本発明におい
ては、有機EL層形成用塗工液が発光層形成用塗工液で
ある場合が、発明の有効性の面で最も好ましい態様であ
るといえる。
は、通常、発光材料、溶媒、およびドーピング剤等の添
加剤により構成されるものである。なお、フルカラー化
等を行なう場合は、複数色の発光層が形成されるもので
あるので、複数種類の発光層形成用塗工液が通常用いら
れる。以下、これら発光層形成用塗工液を構成する各材
料について説明する。
属錯体系材料、および高分子系材料を挙げることができ
る。
フェニルブタジエン誘導体、トリフェニルアミン誘導
体、オキサジアゾ−ル誘導体、ピラゾロキノリン誘導
体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリーレン
誘導体、シロール誘導体、チオフェン環化合物、ピリジ
ン環化合物、ペリノン誘導体、ペリレン誘導体、オリゴ
チオフェン誘導体、トリフマニルアミン誘導体、オキサ
ジアゾールダイマー、ピラゾリンダイマー等を挙げるこ
とができる。
ンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾール
亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛
錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、ユーロピウム錯体等、中
心金属に、Al、Zn、Be等または、Tb、Eu、D
y等の希土類金属を有し、配位子にオキサジアゾール、
チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイ
ミダゾール、キノリン構造等を有する金属錯体等を挙げ
ることができる。
誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘
導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体等、ポ
リフルオレン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、
上記色素体、金属錯体系発光材料を高分子化したもの等
を挙げることができる。
の課題を解決するものであるので、このような発光層形
成用塗工液でのみ形成することができるという観点か
ら、発光材料として上記高分子系材料を用いたものがよ
り好ましい。
用塗工液とする溶媒としては、上述した発光材料を溶解
もしくは分散し、かつ所定の粘度とすることができる溶
媒であれば特に限定されるものではない。
ン、ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、トルエン、
キシレン等を挙げることができる。
ような発光材料および溶媒に加えて種々の添加剤を添加
することが可能である。例えば、発光層中の発光効率の
向上、発光波長を変化させる等の目的でドーピング材料
が添加される場合がある。このドーピング材料としては
例えば、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、ルブレン誘
導体、キナクリドン誘導体、スクアリウム誘導体、ポル
フィレン誘導体、スチリル系色素、テトラセン誘導体、
ピラゾリン誘導体、デカシクレン、フェノキサゾン等を
挙げることができる。
うバッファー層とは、発光層に電荷の注入が容易に行わ
れるように、陽極と発光層との間または陰極と発光層と
の間に設けられ、有機物、特に有機導電体などを含む層
である。例えば、発光層への正孔注入効率を高めて、電
極などの凹凸を平坦化する機能を有する導電性高分子と
することができる。
る材料としては、具体的にはポリアルキルチオフェン誘
導体、ポリアニリン誘導体、トリフェニルアミン等の正
孔輸送性物質の重合体、無機酸化物のゾルゲル膜、トリ
フルオロメタン等の有機物の重合膜、ルイス酸を含む有
機化合物膜等を挙げることができ、これらを、水、メタ
ノール、エタノールをはじめとするアルコール類、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルス
ルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン等の溶媒に溶
解もしくは分散させたものが本発明でいうバッファー層
形成用塗工液である。
り第2電極層が形成される。この第2電極層は、蒸着法
により形成される材料で構成されるものであれば特に限
定されるものではない。具体的には、MgAg等のマグ
ネシウム合金、AlLi、AlCa、AlMg等のアル
ミニウム合金、Li、Caをはじめとするアルカリ金属
類およびアルカリ土類金属類、それらアルカリ金属類お
よびアルカリ土類金属類の合金のような仕事関数の小さ
な金属等を挙げることができる。
ら成り、かつエネルギーの照射により液体との接触角が
低下するように濡れ性が変化する光触媒含有層が形成さ
れた後、上記隔壁が形成されるようにしてもよい。すな
わち、第1電極層を基材上に形成した後、上述したよう
な光触媒含有層を形成し、その上に隔壁および有機EL
層を形成することができる。なおここでいうエネルギー
とは、光触媒含有層を親液性領域にし得るエネルギーで
あれば特に限定されるものではないが、一般的には紫外
光を含む光が好適に用いられる。
層を形成することにより、まず隔壁を形成する際、隔壁
形成部のみをパターン状に露光することにより、親液性
領域とすることが可能となり、これにより隔壁の形成が
容易となる。そして、隔壁形成後は、全面露光すること
により有機EL層形成用塗工液を塗布する塗工面を親液
性領域とすることができる。したがって、隔壁の表面と
の濡れ性の差を大きくとることが可能となるので、より
効果的に隔壁基部への有機EL層形成用塗工液の付着を
防止することができる。
は、バッファー層として機能する場合もあるので、その
点からも効果的であるといえる。
したように、光触媒とバインダとを有するものである。
体として知られる例えば酸化チタン(TiO2)、酸化
亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)、チタン酸スト
ロンチウム(SrTiO3)、酸化タングステン(WO
3)、酸化ビスマス(Bi2O3)、および酸化鉄(F
e2O3)を挙げることができ、これらから選択して1
種または2種以上を混合して用いることができる。
ンドギャップエネルギーが高く、化学的に安定で毒性も
なく、入手も容易であることから好適に使用される。酸
化チタンには、アナターゼ型とルチル型があり本発明で
はいずれも使用することができるが、アナターゼ型の酸
化チタンが好ましい。アナターゼ型酸化チタンは励起波
長が380nm以下にある。
は、例えば、塩酸解膠型のアナターゼ型チタニアゾル
(石原産業(株)製STS−02(平均粒径7nm)、
石原産業(株)製ST−K01)、硝酸解膠型のアナタ
ーゼ型チタニアゾル(日産化学(株)製TA−15(平
均粒径12nm))等を挙げることができる。
果的に起こるので好ましく、平均粒径は50nm以下が
好ましく、20nm以下の光触媒を使用するのが特に好
ましい。また、光触媒の粒径が小さいほど、形成された
光触媒含有層の表面粗さが小さくなるので好ましく、光
触媒の粒径が100nmを越えると光触媒含有層の中心
線平均表面粗さが粗くなり、光触媒含有層の非露光部の
撥液性が低下し、また露光部の親液性の発現が不十分と
なるため好ましくない。
しては、主骨格が上記の光触媒の光励起により分解され
ないような高い結合エネルギーを有するものが好まし
く、例えば、(1)ゾルゲル反応等によりクロロまたは
アルコキシシラン等を加水分解、重縮合して大きな強度
を発揮するオルガノポリシロキサン、(2)撥液牲や撥
油性に優れた反応性シリコーンを架橋したオルガノポリ
シロキサン等を挙げることができる。
ル基、アミノ基、フェニル基またはエポキシ基を示し、
Xはアルコキシル基、アセチル基またはハロゲンを示
す。nは0〜3までの整数である。)で示される珪素化
合物の1種または2種以上の加水分解縮合物もしくは共
加水分解縮合物であるオルガノポリシロキサンであるこ
とが好ましい。なお、ここでYで示される基の炭素数は
1〜20の範囲内であることが好ましく、また、Xで示
されるアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、プロ
ポキシ基、ブトキシ基であることが好ましい。
キル基を含有するポリシロキサンが好ましく用いること
ができ、具体的には、フルオロアルキルシランの1種ま
たは2種以上の加水分解縮合物、共加水分解縮合物が挙
げられ、一般にフッ素系シランカップリング剤として知
られたものを使用することができる。
しては、下記一般式で表される骨格をもつ化合物を挙げ
ることができる。
R2はそれぞれ炭素数1〜10の置換もしくは非置換の
アルキル、アルケニル、アリールあるいはシアノアルキ
ル基であり、モル比で全体の40%以下がビニル、フェ
ニル、ハロゲン化フェニルである。また、R1、R2が
メチル基のものが表面エネルギーが最も小さくなるので
好ましく、モル比でメチル基が60%以上であることが
好ましい。また、鎖末端もしくは側鎖には、分子鎖中に
少なくとも1個以上の水酸基等の反応性基を有する。
もに、ジメチルポリシロキサンのような架橋反応をしな
い安定なオルガノシリコン化合物をバインダに混合して
もよい。
触媒、バインダの他に、界面活性剤を含有させることが
できる。具体的には、日光ケミカルズ(株)製NIKK
OL、BL、BC、BO、BBの各シリーズ等の炭化水
素系、デュポン社製ZONYL、FSN、FSO、旭硝
子(株)製サーフロンS−141、145、大日本イン
キ化学工業(株)製メガファックF−141、144、
ネオス(株)製フタージェントF−200、F251、
ダイキン工業(株)製ユニダインDS−401、40
2、スリーエム(株)製フロラードFC−170、17
6等のフッ素系あるいはシリコーン系の非イオン界面活
性剤を挙げることかでき、また、カチオン系界面活性
剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤を用いるこ
ともできる。
の他にも、ポリビニルアルコール、不飽和ポリエステ
ル、アクリル樹脂、ポリエチレン、ジアリルフタレー
ト、エチレンプロピレンジエンモノマー、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、ポ
リカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイ
ミド、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポ
リプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、ポリ酢酸
ビニル、ポリエステル、ポリブタジエン、ポリベンズイ
ミダゾール、ポリアクリルニトリル、エピクロルヒドリ
ン、ポリサルファイド、ポリイソプレン等のオリゴマ
ー、ポリマー等を含有させることができる。
60重量%、好ましくは20〜40重量%の範囲で設定
することができる。また、光触媒含有層の厚みは、0.
05〜10μmの範囲内が好ましい。
必要に応じて他の添加剤とともに溶剤中に分散して塗布
液を調製し、この塗布液を塗布することにより形成する
ことができる。使用する溶剤としては、エタノール、イ
ソプロパノール等のアルコール系の有機溶剤が好まし
い。塗布はスピンコート、スプレーコート、ディッブコ
ート、ロールコート、ビードコート等の公知の塗布方法
により行うことができる。バインダとして紫外線硬化型
の成分を含有している場合、紫外線を照射して硬化処理
を行うことにより光触媒含有層を形成することかでき
る。
る部分に予め絶縁層を形成し、その上に隔壁を形成する
ようにしてもよい。
ける短絡防止のためこのような絶縁層は形成されている
が、本発明においては、特に隔壁の側面が撥液性を有す
るものであるので、隔壁の形状およびその撥液性の程度
にもよるが、有機EL層形成用塗工液を塗布した際に、
塗工液が塗布部より後退する可能性もある。この際に第
1電極層と第2電極層とが短絡しないように、隔壁底面
より幅広の絶縁層が形成されていることが好ましいので
ある。
発光部の開口部を画する部分まで延設されていてもよ
く、具体的には、隔壁上部より幅広に形成することが好
ましい。陰極は隔壁上部の幅の間に形成されるので、陰
極エッジ部から少しでも陰極中央よりに形成されていれ
ば短絡は防止できるからである。
は、従来より用いられているノボラック系樹脂、ポリイ
ミド等を挙げることができる。
液性を有するように形成されていることが好ましい。こ
のように形成することにより、より隔壁基部への有機E
L層の付着を防止することができるからである。
への撥液性の付与と同様の方法を用いることが可能であ
る。この際の撥液性の程度は、塗布された有機EL層形
成用塗工液が後退して短絡を起さない程度である必要が
ある。したがって、有機EL層形成用塗工液の塗布面の
濡れ性と、隔壁表面の濡れ性との中間程度の濡れ性であ
ることが好ましいといえる。
°の範囲内であることが好ましい。
面に形成されている必要はなく、少なくとも隔壁間に形
成される有機EL層ラインの両側の側部に存在するよう
に形成されていればよい。
用塗工液で形成されたものであるにもかかわらず、隔壁
により第2電極層のパターニングを行なうことができる
EL素子を提供する。
表面にストライプ状に形成された第1電極層と、上記第
1電極層に対して直交するように形成され、上部にオー
バーハング部を有する隔壁と、上記隔壁間に有機EL層
形成用塗工液を用いて形成された有機EL層と、上記有
機EL層上に形成された第2電極層とを有し、上記隔壁
表面が撥液性を有することを特徴とするものであり、中
でも隔壁表面の水に対する接触角が、90°以上、好ま
しくは100°以上、中でも105°以上であることが
好ましい。
述したEL素子の製造方法において説明したものと同様
であるので、ここでの説明は省略する。
ような撥液性を有するものであるので、有機EL層形成
用塗工液を用いて形成された有機EL層が隔壁基部に付
着することがなく、したがって第2電極層のパターニン
グが良好になされており、高精細な画像を高品質で表示
できるものである。
るものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の
特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
る。
ーニングを施したITO付き基材上にポリイミドからな
る絶縁層で各画素間を保護し、ノボラック樹脂からなる
陰極パターニング用の隔壁をITOと直交するように設
けた。その後、酸素プラズマにて表面処理を行い親液性
を付与した後、連続してCF4プラズマによって隔壁に
撥液性を付与して基材を作製した。
ート法を用いて正孔輸送層としてPEDT/PSS水溶
液、発光層としてポリフルオレン1.5重量%キシレン
溶液を成膜し、陰極としてカルシウム200オングスト
ローム、銀1500オングストロームを全面蒸着するこ
とによりEL素子を形成した。
ーニングを施したITO付き基材上にポリイミドからな
る絶縁層で各画素間を保護し、ノボラック樹脂からなる
陰極パターニング用の隔壁材料を100重量部に対して
表面改質材(モディバーF200;日本油脂製)10重
量部を溶解し、ITOと直交するように隔壁を形成し
た。この混合樹脂の接触角は水に対して108°、キシ
レンに対して60°であった。
ート法を用いて正孔輸送層としてPEDT/PSS、発
光層としてポリフルオレン1.5重量%キシレン溶液を
成膜し、陰極としてカルシウム200オングストロー
ム、銀1500オングストロームを全面蒸着することに
よりEL素子を形成した。
ることにより、有機EL層形成用塗工液を用いて有機E
L層を形成した場合でも、隔壁側面が上記有機EL層形
成用塗工液に対して濡れ難いため、隔壁下部に有機EL
層形成用塗工液が溜まることがなく、したがってその後
第2電極層を上面からの蒸着により形成した際にも、問
題なくパターン化することが可能となるという効果を奏
する。
子の一例を示す概略断面図である。
Claims (13)
- 【請求項1】 基材表面にストライプ状に形成された第
1電極層上に、前記第1電極層に対して直交するように
形成され、上部にオーバーハング部を有する第2電極層
パターニング用隔壁を形成する工程と、 前記隔壁間に有機エレクトロルミネッセント層形成用塗
工液を用いて有機エレクトロルミネッセント層を形成す
る工程と、 前記有機エレクトロルミネッセント層上に第2電極層を
形成する工程と を有するエレクトロルミネッセント素子の製造方法にお
いて、 前記第2電極層パターニング用隔壁表面が撥液性を有す
ることを特徴とするエレクトロルミネッセント素子の製
造方法。 - 【請求項2】 前記第2電極層パターニング用隔壁表面
の水に対する接触角が90°以上であることを特徴とす
る請求項1に記載のエレクトロルミネッセント素子の製
造方法。 - 【請求項3】 前記第2電極層パターニング用隔壁が、
撥液性を有する材料から形成されていることを特徴とす
る請求項1または請求項2に記載のエレクトロルミネッ
セント素子の製造方法。 - 【請求項4】 前記撥液性を有する材料が、撥液性を有
する樹脂であることを特徴とする請求項3に記載のエレ
クトロルミネッセント素子の製造方法。 - 【請求項5】 前記撥液性を有する材料が、撥液性を有
する添加剤が添加された材料であることを特徴とする請
求項3または請求項4に記載のエレクトロルミネッセン
ト素子の製造方法。 - 【請求項6】 前記第2電極層パターニング用隔壁表面
を、撥液性が生じるように表面処理することを特徴とす
る請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載
のエレクトロルミネッセント素子の製造方法。 - 【請求項7】 前記撥液性が生じるような表面処理が、
フルオロカーボンガスのプラズマを用いた処理であるこ
とを特徴とする請求項6に記載のエレクトロルミネッセ
ント素子の製造方法。 - 【請求項8】 酸素ガスのプラズマを用いた表面処理を
行った後、前記フルオロカーボンガスを用いた表面処理
が行なわれることを特徴とする請求項7に記載のエレク
トロルミネッセント素子の製造方法。 - 【請求項9】 少なくとも光触媒およびバインダから成
り、かつエネルギーの照射により液体との接触角が低下
するように濡れ性が変化する光触媒含有層が形成された
後、前記第2電極層パターニング用隔壁が形成されるこ
とを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれかの
請求項に記載のエレクトロルミネッセント素子の製造方
法。 - 【請求項10】 前記第2電極層パターニング用隔壁
が、前記隔壁の底面より幅広に形成された絶縁層上に形
成されていることを特徴とする請求項1から請求項9ま
でのいずれかの請求項に記載のエレクトロルミネッセン
ト素子の製造方法。 - 【請求項11】 前記絶縁層表面が撥液性を有すること
を特徴とする請求項10に記載のエレクトロルミネッセ
ント素子の製造方法。 - 【請求項12】 基材と、前記基材表面にストライプ状
に形成された第1電極層と、前記第1電極層に対して直
交するように形成され、上部にオーバーハング部を有す
る第2電極層パターニング用隔壁と、前記隔壁間に有機
エレクトロルミネッセント層形成用塗工液を用いて形成
された有機エレクトロルミネッセント層と、前記有機エ
レクトロルミネッセント層上に形成された第2電極層と
を有し、前記第2電極層パターニング用隔壁表面が撥液
性を有することを特徴とするエレクトロルミネッセント
素子。 - 【請求項13】 前記第2電極層パターニング用隔壁表
面の水に対する接触角が90°以上であることを特徴と
する請求項12に記載のエレクトロルミネッセント素
子。
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