JP2003077535A - 非水二次電池 - Google Patents
非水二次電池Info
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Abstract
つつ、過充電時の安全性が高く、かつサイクル特性が優
れた非水二次電池を提供する。 【解決手段】 Liイオンを吸蔵・放出できる金属酸化
物を正極活物質とし、BET比表面積が3m2 /g以上
で、X線回折法で測定される(002)面の面間隔d
002 が0.3375nm以下で、c軸方向の結晶子サイ
ズLcが40nm以上で、かつメソフェーズカーボン以
外の原料を焼成して黒鉛化した人造黒鉛を負極活物質と
し、ベンゼン環にアルキル基が結合した化合物とスルフ
ィド化合物とを含有させた非水電解液を用いて非水二次
電池を構成する。非水電解液中のベンゼン環にアルキル
基が結合した化合物の含有量としては1〜10%が好ま
しく、スルフィド化合物の含有量としては0.01〜1
%が好ましい。
Description
し、さらに詳しくは、過充電時の安全性が高く、かつサ
イクル特性が優れた非水二次電池に関する。
水二次電池は、電池使用機器の小型化などに伴ってます
ます高容量のものが要求されるようになってきた。その
ような高容量化への要求に応えていくには、負極の活物
質として高容量なものを用いることが手っ取り早く、そ
のため、高容量の天然黒鉛や人造黒鉛を負極活物質とし
て用いることが提案されている。
の多くは、黒鉛の層状構造が高度に発達していて、黒鉛
化度が高く鱗片状の形状をとることが知られている。そ
して、そのような鱗片状の黒鉛の場合、Liイオンが黒
鉛の層間に入り得る挿入部位が少ないため、高電流放電
時の特性、すなわち、高率放電特性が悪くなるという問
題があり、実用化が難しい場合が多い。そこで、層状構
造をとらない球状の黒鉛として、メソフェーズカーボン
を原料とし、これを焼成して黒鉛化した人造黒鉛が用い
られているが、鱗片状の黒鉛に比べて容量が低く、高容
量化には適さないという問題があった。
/g以上で、X線回折法によって測定される(002)
面の面間隔d002 が0.3375nm以下で、c軸方向
の結晶子サイズLcが40nm以上で、かつメソフェー
ズカーボン以外の原料を焼成して黒鉛化した人造黒鉛が
検討され始め、容量と高率放電特性とのバランスがとれ
た電池を実現できることが明らかになってきた(例え
ば、特開2001−185149号公報)。
ような人造黒鉛を負極活物質として用いた場合、高容量
でかつ高率放電特性が優れた非水二次電池が得られるも
のの、電池のエネルギー密度が高くなるため、過充電時
の安全性やサイクル特性が低下するという問題があっ
た。
物質として用い、その高容量で高率放電特性が優れてい
るという優れた特性を維持しつつ、過充電時の安全性が
高く、かつサイクル特性が優れた非水二次電池を提供す
ることを目的とする。
吸蔵・放出できる金属酸化物を正極活物質とし、BET
比表面積が3m2 /g以上で、X線回折法で測定される
(002)面の面間隔d002 が0.3375nm以下
で、c軸方向の結晶子サイズLcが40nm以上で、か
つメソフェーズカーボン以外の原料を焼成して黒鉛化し
た人造黒鉛を負極活物質とし、非水電解液を用いた非水
二次電池において、上記非水電解液中にベンゼン環にア
ルキル基が結合した化合物とスルフィド化合物とを含有
させることによって、高容量で高率放電特性が優れてい
るという優れた特性を維持しつつ、過充電時の安全性が
高く、かつサイクル特性が優れた非水二次電池を提供
し、前記課題を解決したものである。
てはLiイオンを吸蔵・放出できる金属酸化物が用いら
れる。このような金属酸化物としては、一般に非水二次
電池の正極活物質として用いられているLiイオンを吸
蔵・放出できる金属酸化物であればいずれも用いること
ができるが、具体的には、例えば、LiCoO2 、Li
Mn2O4 、LiNiO2 、Lix Niy Mnz Oa な
どが挙げられる。
に応じて、例えば鱗片状黒鉛、カーボンブラックなどの
導電助剤や例えばポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフ
ルオロエチレン、スチレンブタジエンラバーなどのバイ
ンダーや例えばカルボキシメチルセルロースなどの増粘
剤などを加え、混合して正極合剤を調製し、それに水ま
たは溶剤などを加えて正極合剤含有ぺーストを調製し
(この場合、バインダーや増粘剤はあらかじめ溶剤や水
などに溶解または分散させておいてから正極活物質など
と混合してもよい)、得られた正極合剤含有ぺーストを
基体としての作用を兼ねる正極集電体の少なくとも一部
に塗布し、乾燥して正極合剤層を形成し、必要に応じて
加圧成形する工程を経て作製される。ただし、正極の作
製方法は、上記例示の方法に限られることなく、他の方
法によってもよい。
人造黒鉛は、BET比表面積が3m 2 /g以上で、X線
回折法によって測定される(002)面の面間隔d002
が0.3375nm以下で、c軸方向の結晶子サイズL
cが40nm以上で、かつメソフェーズカーボン以外の
原料、例えばコークス類などを焼成して黒鉛化したもの
である。具体的には、特開2001−185149号公
報に記載のように、黒鉛化のための基本材料と、黒鉛化
可能で前記基本材料同士をつなぐバインダー材料と、必
要に応じて、黒鉛化のための触媒材料とを混合し、焼成
して黒鉛化させた人造黒鉛が好ましく用いられる。黒鉛
化のための基本材料としては、ニードルコークスに代表
されるコークス類が好ましく、天然黒鉛や人造黒鉛など
の黒鉛系材料であってもよい。黒鉛化可能で上記基本材
料同士をつなぐバインダー材料としては、タールやピッ
チ類、樹脂などが好ましく用いられる。さらに、黒鉛化
のための触媒作用として、鉄、ニッケル、ホウ素、ケイ
素などの元素およびそれらの元素の酸化物、炭化物、窒
化物などを用いることができる。上記基本材料、バイン
ダー材料および触媒材料は、前記バインダー材料が軟化
溶融する50〜350℃程度の温度で混合され、およそ
500〜2000℃で焼成され、さらに必要に応じて粉
砕して粒径を調整してから、およそ2500〜3200
℃の温度範囲で黒鉛化される。
いる人造黒鉛は、水銀圧入法により測定される全細孔容
積が7×10-4〜1.2×10-3m3 /kgであるもの
が好ましい。これは、このような全細孔容積を持つ人造
黒鉛が、粒子内に細孔が高度に発達しているので、Li
イオンが粒子内部で容易に拡散することができ、優れた
高率放電特性を有するようになるからである。
人造黒鉛は、前記のように、BET比表面積が3m2 /
g以上であることを要するが、これはBET比表面積が
3m 2 /gより小さい場合、高率放電特性が悪くなり、
BET比表面積が3m2 /g以上になることによって、
高率放電特性が優れたものになるからである。
黒鉛は、比表面積が大きくなりすぎると、粒子内部の空
隙量が多くなりすぎ、非水二次電池の製造が困難になる
傾向があるため、BET比表面積が5m2 /g程度のも
のまでが好ましい。
用いる人造黒鉛は、X線回折法によって測定される(0
02)面の面間隔d002 が0.3375nm以下で、c
軸方向の結晶子サイズLcが40nm以上のものである
ことを要するが、これは(002)面の面間隔d002 が
0.3375nmより大きい場合は、結晶化度が低下し
て、必要とされる容量が得られず、また、c軸方向の結
晶子サイズLcが40nmより小さい場合も、結晶化度
が低下して、必要とされる容量が得られなくなるからで
ある。そして、上記人造黒鉛の(002)面の面間隔
(d002 )が小さくなるほど、結晶性が高くなり、より
高容量化するので、本発明においては、その理論上の限
界である0.3354nmのものまで用いることができ
る。また、c軸方向の結晶子サイズLcに関しては、上
限は特に制限されない。
に応じて、前記正極の場合と同様の導電助剤、バインダ
ー、増粘剤などを加えて混合して負極合剤を調製し、そ
れに水または溶剤などを加えて負極合剤含有ぺーストを
調製し(この場合、バインダーや増粘剤はあらかじめ溶
剤や水などに溶解または分散させておいてから負極活物
質などと混合してもよい)、得られた負極合剤含有ぺー
ストを基体としての作用を兼ねる負極集電体の少なくと
も一部に塗布し、乾燥して負極合剤層を形成し、必要に
応じて加圧成形する工程を経て作製される。ただし、負
極の作製方法は、上記例示の方法に限られることなく、
他の方法によってもよい。
簡略化して「電解液」という)中には、添加剤としてベ
ンゼン環にアルキル基が結合した化合物とスルフィド化
合物とを含有させておく必要がある。
合物は、後述するように、過充電時の安全性の向上に寄
与するものであるが、このベンゼン環にアルキル基が結
合した化合物としては、例えば、シクロヘキシルベンゼ
ン、イソプロピルベンゼン、n−ブチルベンゼン、オク
チルベンゼン、トルエン、キシレンなどが具体例として
挙げられるが、特に前記アルキル基において、ベンゼン
環と直接結合している炭素原子が少なくとも1個の水素
原子と結合していることが、過充電時の安全性向上には
好ましい。また、前記アルキル基は、炭素数が4以上と
ある程度長いことが好ましく、分岐構造などで立体的に
かさばる構造のものであることが好ましい。このような
理由から、ベンゼン環にアルキル基が結合した化合物と
しては、特にシクロヘキシルベンゼンが好ましい。
合物は、非水二次電池が過充電状態になると正極側で酸
化を受けて重合し二量体以上のオリゴマーもしくはポリ
マーを正極上に形成する。このオリゴマーもしくはポリ
マーは正極上に皮膜として形成され、過充電に対する安
全性を向上させると考えられる。このベンゼン環にアル
キル基が結合した化合物の電解液中の含有量は、多いほ
ど効果が高くなるが、多すぎると電解液のイオン伝導性
を低下させる傾向があるため、質量基準で、電解液中に
1〜10%含有させることが好ましく、1〜7%含有さ
せることがより好ましい。
を充電する際に負極活物質上で還元反応を受け、その還
元生成物が正極に作用して、正極をサイクル劣化から保
護し、サイクル特性を向上させる効果がある。このスル
フィド化合物の電解液中の含有量も、多いほど効果が高
くなるが、多すぎると正極と過剰に反応して、容量低下
を招くなどの電池特性を低下させる傾向があるため、質
量基準で、電解液中に0.01〜1%含有させることが
好ましく、0.01〜0.4%含有させることがより好
ましい。
は、一般式X1 −S−S−X2 で示される炭化水素系ジ
スルフィド化合物が好ましく、そのようなジスルフィド
化合物としては、例えば、X1 およびX2 がベンジル
基、トリル基、ピリジル基、アルキル基、シクロアルキ
ル基、ベンジル基誘導体などが挙げられる。それらの中
でも、ジフェニルジスルフィドのような芳香族ジスルフ
ィド、ジ−p−トリルジスルフィド、ジ−n−ブチルジ
スルフィドなどが好適に用いられる。ただし、スルフィ
ド化合物は上記のように充電の際に消費されるため元の
化合物の形では残存していないことがあるが、そのよう
な場合でも、本発明の目的は充分に達成される。したが
って、本発明において、ベンゼン環にアルキル基が結合
した化合物やスルフィド化合物の含有量は、電池組立後
の充放電前に前記範囲内にあればよく、充放電後におい
ても、前記範囲内の含有量であることは要求されない。
特に限定されることではないが、鎖状エステルを主溶媒
として用いることが特に適している。そのような鎖状エ
ステといしては、例えば、ジエチルカーボネート、ジメ
チルカーボネート、エチルメチルカーボネート、酢酸エ
チル、プロピオン酸メチルなどの鎖状のCOO−結合を
有する有機溶媒が挙げられる。
は、誘電率の高いエステルを用いることが好ましく、そ
のような誘電率の高いエステルとしては、例えば、エチ
レンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレン
カーボネート、γ−ブチロラクトン、エチレングリコー
ルサルファイトなどが挙げられ、特にエチレンカーボネ
ート、プロピレンカーボネートなどの環状構造のものが
好ましい。
併用可能な溶媒としては、例えば、1,2−ジメトキシ
エタン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、
2−メチル−テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルな
どが挙げられる。そのほか、アミン系またイミド系有機
溶媒や、含イオウ系または含フッ素系有機溶媒なども用
いることができる。
溶媒にリチウム塩などの電解質塩を溶解させることによ
って調製されるが、そのような電解質塩としては、例え
ば、LiPF6 、LiClO4 、LiBF4 、LiCF
3 SO3 などのLiCn F2n +1SO3 (n≧1)、Li
CF3 CO2 、LiN(CF3 SO2 )2 、LiC(C
F3 SO2 )3 、LiCm F2m+1SO3 (m≧1)、L
iAsF6 、LiSbF6 、LiB10Cl10、低級脂肪
酸カルボン酸リチウム、LiAlCl4 、LiCl、L
iBr、LiI、クロロボランリチウム、四フェニルホ
ウ酸リチウムなどの少なくとも1種が用いられる。電解
液中における電解質塩の濃度は、特に限定されるもので
はないが、0.2〜3mol/lが好ましい。
キル基を結合した化合物とスルフィド化合物以外にも、
ビニレンカーボネートなどのサイクル特性の向上に寄与
する添加剤を含有させてもよい。このビニレンカーボネ
ートなどの添加量は、質量基準で、電解液溶媒中におい
て0.1〜5%とすることが好ましく、特に0.1〜2
%が好ましい。
で用いる以外に、ポリマーでゲル化してゲル状で用いて
もよい。そのような電解液のゲル化にあたっては、例え
ば、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルニトリルな
どの直鎖状ポリマーまたはそれらのコポリマー、紫外線
や電子線などの活性光線の照射によりポリマー化する多
官能モノマー(例えば、ペンタエリスリトールテトラア
クリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレ
ート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートな
どの四官能以上のアクリレートおよび上記アクリレート
と同様の四官能以上のメタクリレート)をポリマー化し
たポリマーなどが用いられる。
に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限
定されるものではない。
ム)を用い、このLiCoO2 を92質量部と、導電助
剤として人造黒鉛とカーボンブラックとの質量比で9:
1混合物を5質量部と、バインダーとしてポリフッ化ビ
ニリデンを3質量部と、溶剤としてのN−メチル−2−
ピロリドンとを混合することによって、正極合剤含有ぺ
ーストを調製し、得られた正極合剤含有ぺーストを厚さ
15μmのアルミニウム箔からなる正極集電体の両面に
塗布し、乾燥して溶剤を除去することにより正極合剤層
を形成した後、カレンダーロールで加圧成形することに
よって正極を作製した。
成された人造黒鉛を用いた。コークス粉末100質量
部、タールピッチ40質量部、炭化ケイ素14質量部お
よびコールタール20質量部を、200℃で混合した後
粉砕し、窒素雰囲気中で1000℃で熱処理し、さらに
3000℃で黒鉛化させて人造黒鉛とした。得られた人
造黒鉛のBET比表面積は4.0m2 /gで、X線回折
法によって測定される(002)面の面間隔d002 は
0.3361nm、c軸方向の結晶子サイズLcは48
nm、全細孔容積は1×10-3m3 /kgであった。こ
の人造黒鉛を用い、バインダーとしてスチレンブタジエ
ンラバーを用い、増粘剤としてカルボキシメチルセルロ
ースを用い、それらを質量比98:1:1で混合し、適
量の水を加えて、負極合剤含有ぺーストを調製し、得ら
れた負極合剤含有ぺーストを厚さ10μmの銅箔からな
る負極集電体の両面に塗布し、乾燥して負極合剤層を形
成した後、カレンダーロールで加圧成形することによっ
て負極を作製した。
エチルメチルカーボネートとの体積比1:2の混合溶媒
にLiPF6 を1.2mol/l溶解させ、かつシクロ
ヘキシルベンゼンを2%、ジフェニルジスルフィドを
0.17%含有させて調製したものを用いた。
負極を厚さ20μmの微孔性ポリエチレンフィルムから
なるセパレータを介して重ね、渦巻状に巻回した後、扁
平状になるように加圧して扁平状巻回構造の積層電極体
としたのち、外寸が4mm×30mm×48mmの角形
でアルミニウム合金製の電池ケース〔厚み(奥行き)4
mm、幅30mm、高さ48mmの角形の電池ケース〕
内に挿入し、リード体の溶接と封口用蓋板の電池ケース
の開口端部へのレーザー溶接を行い、封口用蓋板に設け
た電解液注入口から前記の電解液を電池ケース内に注入
し、電解液がセパレータなどに充分に浸透した後、電解
液注入口を封止して密閉状態にした後、予備充電、エイ
ジングを行い、図1に示すような構造で図2に示すよう
な外観を有する角形の非水二次電池を作製した。この電
池のエネルギー密度は450Wh/lであり、後に比較
例4として記載する鱗片状天然黒鉛を負極活物質として
用いた電池と同等の高いエネルギー密度を有していた。
ると、正極1と負極2は前記のようにセパレータ3を介
して渦巻状に巻回した後、扁平状になるように加圧して
扁平状巻回構造の電極積層体6として、角形の電池ケー
ス4に上記電解液とともに収容されている。ただし、図
1では、煩雑化を避けるため、正極1や負極2の作製に
あたって使用した集電体としての金属箔や電解液などは
図示していない。
の外装材となるものであり、この電池ケース4は正極端
子を兼ねている。そして、電池ケース4の底部にはポリ
テトラフルオロエチレンシートからなる絶縁体5が配置
され、前記正極1、負極2およびセパレータ3からなる
扁平状巻回構造の電極積層体6からは正極1および負極
2のそれぞれ一端に接続された正極リード体7と負極リ
ード体8が引き出されている。また、電池ケース4の開
口部を封口するアルミニウム合金製の蓋板9にはポリプ
ロピレン製の絶縁パッキング10を介してステンレス鋼
製の端子11が取り付けられ、この端子11に絶縁体1
2を介してステンレス鋼製のリード板13が取り付けら
れている。
開口部に挿入され、両者の接合部を溶接することによっ
て、電池ケース4の開口部が封口され、電池内部が密閉
されている。
を蓋板9に直接溶接することによって電池ケース4と蓋
板9とが正極端子として機能し、負極リード体8をリー
ド板13に溶接し、そのリード板13を介して負極リー
ド体8と端子11とを導通させることによって端子11
が負極端子として機能するようになっているが、電池ケ
ース4の材質などによっては、その正負が逆になる場合
もある。
に示す斜視図であり、この図2は上記電池が角形電池で
あることを示すことを目的として図示されたものであっ
て、この図2では電池を概略的に示しており、電池の構
成部材のうち特定のものしか図示していない。また、図
1においても、電極積層体の内周側の部分は断面にして
いない。
4%に変更した以外は、実施例1と同様に角形の非水二
次電池を作製した。
6%に変更した以外は、実施例1と同様に角形の非水二
次電池を作製した。
%から0.3%に変更した以外は、実施例1と同様に角
形の非水二次電池を作製した。
6%に変更し、かつジフェニルジスルフィドの含有量を
0.17%から0.3%に変更した以外は、実施例1と
同様に角形の非水二次電池を作製した。
以外は、実施例1と同様に角形の非水二次電池を作製し
た。
以外は、実施例1と同様に角形の非水二次電池を作製し
た。
6%に変更し、ジフェニルジスルフィドを含有させなか
った以外は、実施例1と同様に角形の非水二次電池を作
製した。
池について、過充電試験を行って過充電時の安全性を調
べ、またサイクル試験を行ってサイクル特性を調べた。
その結果を表1に示す。なお、過充電試験およびサイク
ル試験の方法は次の通りである。
まで充電し、さらに4.2Vの定電流で合計2.5時間
充電してから、6Vを上限電流とし、0.5CmA、1
CmAの電流値で過充電して、電池が発火に至るまでの
電流値を調べた。その電流値を過充電安全電流値として
表1に示す。
Vになるまで充電し、さらに4.2Vの定電圧で2.5
時間充電してから、1CmAで3Vまで放電するサイク
ルを繰り返し、400サイクル後の放電容量を測定し、
その400サイクル後の放電容量の初期放電容量に対す
る維持率を求めた。その結果を表1に示す。
例1〜5の電池は、過充電時の安全電流値が0.5Cm
A以上であって過充電時の安全性が高く、また、400
サイクル後の容量維持率が77%以上であってサイクル
特性が優れていた。すなわち、シクロヘキシルベンゼン
を含有させなかった比較例1の電池は、過充電時に0.
5CmAでも安全性を維持できなかったが、シクロヘキ
シルベンゼンを2%含有させた実施例1や実施例4の電
池では、0.5CmAまで安全性を維持することがで
き、またシクロヘキシルベンゼンを4%以上含有させた
実施例2〜3や実施例5の電池では、1CmAまで安全
性を維持することができた。また、ジフェニルジスルフ
ィドを含有させなかった比較例2〜3の電池は、400
サイクル後の容量維持率が72〜74%であったが、ジ
フェニルジスルフィドを含有させた実施例1〜5の電池
は、400サイクル後の容量維持率が77〜80%に向
上していた。
例1と同様に角形の非水二次電池を作製した。この電池
のエネルギー密度は455Wh/lであった。
て高率放電特性を調べた。すなわち、それらの電池を1
CmAで4.2Vまで充電し、さらに4.2Vの定電圧
で2.5時間充電を行った後、0.2CmAで3.0V
まで放電して標準の放電容量を測定した。ついで、上記
と同様の条件で充電し、2CmAで3.0Vまで放電し
て高率放電での放電容量を測定した。標準の放電容量に
対する高率放電での放電容量の比率〔(高率放電での放
電容量÷標準の放電容量)×100〕を求め、高率放電
特性を評価した。その結果を表2に高率放電特性として
示す。
率放電特性が優れたものとして評価されている比較例4
の電池より、高率放電特性を示す評価値が高く、高率放
電特性が優れていた。
量で高率放電特性が優れているという優れた特性を維持
しつつ、過充電時の安全性が高く、かつサイクル特性が
優れた非水二次電池を提供することができた。
す図で、(a)はその平面図、(b)はその部分縦断面
図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 Liイオンを吸蔵・放出できる金属酸化
物を正極活物質とし、BET比表面積が3m2 /g以上
で、X線回折法で測定される(002)面の面間隔d
002 が0.3375nm以下で、c軸方向の結晶子サイ
ズLcが40nm以上で、かつメソフェーズカーボン以
外の原料を焼成して黒鉛化した人造黒鉛を負極活物質と
し、非水電解液を用いた非水二次電池であって、前記非
水電解液中にベンゼン環にアルキル基が結合した化合物
とスルフィド化合物とを含有させたことを特徴とする非
水二次電池。 - 【請求項2】 スルフィド化合物が芳香族ジスルフィド
であることを特徴とする請求項1記載の非水二次電池。 - 【請求項3】 非水電解液中のベンゼン環にアルキル基
が結合した化合物の含有量が1〜10質量%であること
を特徴とする請求項1記載の非水二次電池。 - 【請求項4】 非水電解液中のスルフィド化合物の含有
量が0.01〜1%であることを特徴とする請求項1ま
たは2記載の非水二次電池。 - 【請求項5】 人造黒鉛の水銀圧入法により測定される
全細孔容積が7×10-4〜1.2×10-3m3 /kgで
あることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
非水二次電池。
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---|---|---|---|
JP2001263328A JP4798742B2 (ja) | 2001-08-31 | 2001-08-31 | 非水二次電池 |
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