JP2003077466A - 非水系電気エネルギー貯蔵体及びその電極活物質製造方法 - Google Patents

非水系電気エネルギー貯蔵体及びその電極活物質製造方法

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JP2003077466A
JP2003077466A JP2001264192A JP2001264192A JP2003077466A JP 2003077466 A JP2003077466 A JP 2003077466A JP 2001264192 A JP2001264192 A JP 2001264192A JP 2001264192 A JP2001264192 A JP 2001264192A JP 2003077466 A JP2003077466 A JP 2003077466A
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aqueous
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JP2001264192A
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Akira Ogawa
亮 小川
Yasumasa Koshiro
育昌 小城
Takamasa Yamauchi
崇賢 山内
Masayuki Takeishi
雅之 武石
Takeshi Onodera
毅 小野寺
Itaru Honma
格 本間
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高エネルギー密度と高出力密度を有し充放電
サイクルにおける劣化度が少なく十分なる水分除去と異
物付着が少なく、導電率等キャパシタやリチウム二次電
池としての特性向上を図った、電気エネルギー貯蔵体及
び該貯蔵体に使用する金属酸化物電極とその製造方法の
提供。 【解決手段】 リチウムイオンキャパシタ若しくはリチ
ウムイオン二次電池等の非水系電気エネルギー貯蔵体に
使用するマンガン化合物電極の製造方法において、2価
〜7価のマンガンイオン好ましくは+2価のマンガンイ
オンと、水溶性ポリマーと有機酸とを前記ポリマーが析
出しない温度で、撹拌してポリマーの溶解液を生成する
第1工程と、前記ポリマーの析出温度以上で撹拌して有
機酸マンガン錯体を前記ポリマーと反応させる第2工程
と、前記ポリマーと反応させた反応前駆体をアルコール
を加えて沈殿且つ濾過させる第3工程と、前記反応前駆
体を必要に応じ乾燥固化した後焼成する第4工程とから
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の目的は、非水系溶媒
系のキャパシタ若しくは二次電池として使用される電気
エネルギー貯蔵体及び該貯蔵体に使用する電極活物質の
製造方法に係り、特に本発明は、エネルギー密度に有利
であるリチウムイオンを電解質イオンに用い、出力密
度、サイクル特性を向上させた電気エネルギー貯蔵体及
び該貯蔵体に使用する電極活物質の製造方法を提供する
ことにある。
【0002】
【従来の技術】従来より、リチウムは、その酸化還元電
位が地球上に存在する最も卑な金属である。それを利用
したリチウムイオン二次電池や電気化学キャパシタは公
知である。
【0003】リチウムイオン二次電池は、充放電可能な
二次電池で、携帯電話やノートパソコンなどに代表され
る携帯機器用の電源をはじめ、近年で注目されているの
は、電気自動車やガソリンエンジンと電気モーターを組
み合わせたハイブリッド車への応用で、これらの用途に
適合するように、電池特性の改善を目指した技術開発が
盛んに行われている。その構成を図8で簡単に説明する
に、コバルト酸リチウムなどのリチウム含有酸化物を正
極101に、炭素材料を負極102に使用し、これらの
粉末状の活物質を結着剤とともにスラリー状にし、集電
体の金属箔に塗布しプレスして作成するので、多孔質の
電極構造となっている。この多孔質のせまい空隙の中ま
で電解液がしみ込み、かつイオンが移動するためには、
電解液の粘度が低いことが非常に重要となる。また、リ
チウムイオン二次電池110に用いられるセパレータ1
03も多孔質の高分子フィルムを用いることから、電解
液がセパレータ103の孔を通過する際にも、電解液の
粘度が低いことが大変重要となる。
【0004】そしてこのように構成されたリチウムイオ
ン二次電池110は、充電器104による充電時には正
極活物質から脱ドープしたリチウムイオン5が、セパレ
ータ103を介して電解液を介して負極102側に移動
し、負極炭素材にドープ(拡散過程を経てインターカレ
ーション)される。負荷105による放電時には負極炭
素材料から脱ドープ(拡散過程を経てデイインターカレ
ーション)したリチウムイオン5が正極活物質へとドー
プ(拡散過程を経てインターカレーション)される。又
このような、リチウムイオンがドーピングされた炭素材
料を負極として用いた場合には、従来問題となっていた
デンドライト生成の問題もなく、また金属リチウムが存
在しないため、安全性にも優れているという特長があ
る。これらの二次電池は、リチウムイオン二次電池ある
いはロッキングチェアー型リチウム二次電池などと呼ば
れ、現在、高性能二次電池市場の主流となっており、こ
のような二次電池としては、特開昭57−208079
号公報、特開昭58−93176号公報、特開昭58−
192266号公報、特開昭62−90863号公報、
特開昭62−122066号公報、特開平3−6685
6号公報などが知られている。
【0005】しかしながら前記のリチウムイオン二次電
池110においても前記安全性に加えて、その長所とし
て高い電池電圧(約4V)、高いエネルギー密度(約1
50Wh/kg)をもつ一方、インターカレーションと
デイインターカレーションが交互に行われる拡散過程の
存在により高率放電特性が不充分で(出力密度:<約
0.5〜1.0kW/kg)、サイクル寿命(1500
〜2500サイクル)が短いという短所を持つ。即ち、
リチウムイオン二次電池の出力密度は、正極活物質粒子
内のリチウムイオンの拡散速度により制限されている。
また、そのサイクル寿命は、繰り返し充放電による正極
活物質の拡散過程の繰り返しによる結晶構造変化が劣化
の一つの要因である。
【0006】一方、キャパシタの1つである非水電解液
電気二重層キャパシタ100(図9参照)は、ファラッ
ド級の大容量を有し、充放電サイクル特性にも優れるこ
とから、電子機器のバックアップ電源や自動車を始めと
した各種輸送機のバッテリーとして用いられている他、
エネルギーの有効利用の観点からは、夜間電力の貯蔵や
瞬時電圧低下対策といった用途での使用も検討されてい
る。
【0007】このような電気二重層キャパシタ100の
基本構造を図9で説明するに、一般的には金属材料から
なる集電体にそれぞれ正極側の分極性電極111と負極
側の分極性電極112が形成され、これらの分極性電極
が不図示のセパレータによって隔離された構造を有して
おり、一対の固体電極を電解質イオンを含む溶液中に浸
して直流電圧を印加すると、+側に分極された電極には
−イオンが、また−側に分極された電極には+イオンが
静電的に引き寄せられ、電極と電解液の界面にはそれぞ
れ電気二重層が形成される。従って電気二重層キャパシ
タ100は、電解質イオンの溶液内移動と電極表面への
吸脱着による充放電を行うものである。
【0008】従ってこのような非水電解液電気二重層キ
ャパシタ(有機電解液電気二重層キャパシタ)は、その
長所として、比較的高い電圧(約3V)、二次電池と比
較して急速充放電(出力密度:0.5〜2kW/kg)
が可能であり、充放電のサイクル寿命が極めて長い(1
00,000サイクル以上)ことが挙げられる。その一
方、電極活物質の大表面積化により高エネルギー密度化
が行われているが、そのエネルギー密度は二次電池の1
/10以下(<約2〜5Wh/kg)と低いという短所
を持つ。電気二重層キャパシタのエネルギー密度は電極
活物質表面に形成される電気二重層の持つ静電容量によ
り制限され、その出力密度は電解液抵抗により制限され
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そしてこのようなリチ
ウム二次電池とキャパシタの特性の違いは、それぞれの
電極における反応機構の違いに起因する。
【0010】即ち、電気化学キャパシタでは、電気化学
反応が電極活性物質表面のみで起こると考えられ、その
ため、電荷の移動が瞬時に起き、瞬間的に大きな電流が
流れるとされている。すなわち、出力密度が大きくな
る。しかし、電荷は電極表面にのみ蓄積すると考えられ
るため、エネルギーを大量に蓄積することは難しい。従
って、エネルギー密度を大きくすることは、困難であ
る。また、電極活性物質の表面積が大きいことが電気容
量の増大につながるため、比表面積の大きいものが電極
材料として優れている。
【0011】また、電池では、電気化学反応は、表面の
みならずバルク全体で起こると考えられており、キャパ
シタに比較すると、出力密度は大きくできないとされて
いる。しかし、バルク、すなわち電極物質内部にまで電
荷を蓄積することができると考えられるので、エネルギ
ー密度において優れた特性を持つ。
【0012】本発明はこのようなリチウムイオン二次電
池と電気二重層キャパシタの原理を融合させ、非水電解
液電気二重層キャパシタと比較し、高エネルギー密度、
高出力密度の特性を持ち、リチウムイオン二次電池と比
較し、高出力密度でサイクル寿命が長い電気化学キャパ
シタを提供することを第1の目的とする。
【0013】さて本発明は、マンガン化合物から製造さ
れた電極を用いることを前提としている。従来より酸化
マンガンスピネル(結晶構造)から製造された電極は比
較的安価であり、望ましい高放電端子電圧(即ち、4v
olt)を有する電池を形成するが、酸化マンガンスピ
ネルから製造された電極は低い導電率を有し、導電率を
強化するために炭素等の導電性フィラーの添加を必要と
する。このようなフィラーの添加は電極のエネルギー密
度を減少させ且つ電池の再充電は電池の放電端子電圧を
越える電圧を電池に印加することを必要とするため、充
電電圧時において高電圧を必要とし溶媒が酸化して分解
する恐れや、放電時に電気化学的に活性でない他の酸化
マンガンの形成を生じる等の問題を生じる。
【0014】そこで かかる技術の欠点を改良するため
に、特開平9−171817において、スピネル結晶構
造ではなく、約100m2/gより大きい内部表面積を
有する、二次リチウムイオン電池用の非晶質で微孔質の
4価マンガン酸化物電極材料の製造方法を提案してい
る。即ち、その製造方法は、次の工程よりなる。 (a)4より大きいマンガン酸化状態を有する例えば+
7価の過マンガン酸カリ等の第1マンガン化合物を第1
極性溶媒に溶解して、第1溶液を形成する工程と、
(b)4未満のマンガン酸化状態を有する例えば+2価
の硝酸マンガン等の第2マンガン化合物を第2極性溶媒
に溶解して、第2溶液を形成する工程と、(c)前記第
2溶液を第1溶液に加え、前記第1化合物の実質的に全
てが還元され、前記酸化マンガンを含有するゲルを形成
するまで、前記第2溶液を迅速に前記第1溶液の全体に
分散させる工程と、(d)前記ゲルを真空下で例えば1
00℃〜180℃で乾燥させて、前記酸化マンガンをサ
ブミクロンサイズの粒子として回収する工程とを含む製
造方法を提案している。
【0015】しかしながら前記従来技術においては生成
されるものが、非晶質の酸化マンガンであるために、3
00〜400℃以上の温度になると結晶化してしまい、
非晶質としての特徴である比表面積の増大が図れない。
このため前記従来技術においては、最終工程に焼成工程
を組み込むことが出来ない。言い換えれば酸化マンガン
の場合400℃に以上に加熱すると結晶化により比表面
積が大幅に低下して、従来の酸化マンガンスピネルと同
様に導電率が低くなってしまう。
【0016】そして焼成工程を組み込むことが出来ない
ということは、十分な水分除去が困難であるとともに、
乾燥時に高分子不純物等の異物付着を許す結果となり、
所期の性能を発揮できない。又酸化マンガンを用いるこ
と自体実効電圧が4V程度のリチウムイオン二次電池に
は適用可能であるが、実効電圧がこれより低いキャパシ
タとしての適用は困難である。
【0017】本発明は、かかる課題に鑑み、充放電サイ
クルにおける劣化度が少なく、然も十分なる水分除去と
異物付着が少なく、これにより導電率等キャパシタやリ
チウム二次電池としての特性向上を図った、電気エネル
ギー貯蔵体及び該貯蔵体に使用する金属酸化物電極とそ
の製造方法を提供することを第2の目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するために、請求項1記載の発明は、+2価〜+4価
マンガン化合物を含む非晶質成分を含む金属化合物を含
んだ活物質を用いて形成した電極を備えたリチウムイオ
ンキャパシタ若しくはリチウムイオン二次電池等の非水
系電気エネルギー貯蔵体において、比表面積増大促進機
能を有する水溶性ポリマーと+2価〜7価、好ましくは
+2価のマンガンイオン若しくはその有機金属錯体とを
用いて反応前駆体を形成した後、該反応前駆体を焼成
し、該焼成により前記反応前駆体中より前記ポリマーを
散逸させて生成した活物質を用いて形成した電極を備え
たことを特徴とする。
【0019】本発明の作用をGM発明との比較におい
て、説明する。本発明は反応前駆体生成時は、比表面積
増大促進機能を有する水溶性ポリマーとマンガンイオン
若しくはその有機金属錯体により鋳型分子(分子テンプ
レート)の回りに金属酸化物が構造を形成し、最終工程
に結晶化しない温度で焼成することにより、前記ポリマ
ーからなる鋳型分子を蒸発させて、十分な水分除去とと
もに、焼成時に高分子不純物等の異物等を飛ばすことに
より微細な多数細孔を有する非晶質体を形成でき、この
結果十分なサイクル特性を発揮できる活物質が生成でき
る。又本発明は、前記水溶性ポリマーは焼成により蒸発
除去されてナノサイズの細孔を形成するために、比表面
積の増大とともに、サイクル特性を大幅に向上させるこ
とが出来る。
【0020】請求項2記載の発明は、マンガン化合物を
含む非晶質金属化合物からなる活物質を用いて形成した
電極を備えたリチウムイオンキャパシタ若しくはリチウ
ムイオン二次電池等の非水系電気エネルギー貯蔵体にお
いて、非晶質化促進機能を有するポリマーと+2価〜7
価、好ましくは+2価のマンガンイオン若しくはその有
機金属錯体とを用いて反応前駆体を形成した後、該反応
前駆体を焼成し、該焼成により前記反応前駆体中より前
記ポリマーを散逸させて生成した活物質を用いて形成し
た電極を備えたことを特徴とする。
【0021】本発明においても前記反応前駆体生成時に
おいて、非晶質化促進機能を有する水溶性ポリマーとマ
ンガンイオン若しくはその有機金属錯体により鋳型分子
(分子テンプレート)の回りに金属酸化物が構造を形成
し、最終工程に結晶化しない温度で焼成することによ
り、前記ポリマーからなる鋳型分子を蒸発させて、十分
な水分除去とともに、焼成時に高分子不純物等の異物等
を飛ばすことにより微細な多数細孔を有する非晶質体を
形成でき、この結果十分なサイクル特性を発揮できる活
物質が生成できる。又本発明は、前記水溶性ポリマーは
焼成により蒸発除去されてナノサイズの細孔を形成する
ために、非晶質化とともに、サイクル特性を大幅に向上
させることが出来る。本発明によれば最終工程における
焼成によりポリマーが蒸発除去されて非晶質化のみが維
持され且つナノサイズの多孔質を有する非晶質体が形成
できるために、比表面積の増大とともに、導電率が向上
し、出力密度の高いスーパキャパシタの形成が可能とな
る。
【0022】そして前記反応前駆体の生成にクエン酸等
の有機酸を関与させることにより、マンガンとポリマー
からなる鋳型分子の結合が容易になり、低温の焼成が可
能であることから焼成により焼成されたマンガン化合物
の非晶質化が可能となる。
【0023】特に前記ポリマーは、親水性を有する共重
合ポリマー若しくはブロックポリマーより選択された一
又は複数のポリマーである、即ち中性ポリマーであるこ
とからクエン酸による媒介が必要となる。このような比
表面積増大促進機能と非晶質化促進機能を有するポリマ
ーは例えばP123(BASF社製ブロックポリマーの
商品名)等のブロックポリマー、PVA(ポリビニルア
ルコール)、PEO(ポリエチレンオキサイド)より選
択された一又は複数のポリマーである。尚、P123は
ポリエチレンオキサイド/ポリプロピレンオキサイドの
ブロック共重合体である。
【0024】本発明によればクエン酸等の有機酸の存在
によりマンガンと鋳型分子を結合させて反応前駆体を形
成することにより、中性ポリマーの結合度が向上し、低
温での焼成が可能になることから非晶質化状態で且つ前
記ポリマーを飛ばして多孔質化が実現でき、したがって
本発明によれば、前記活物質が非晶質マンガン化合物で
且つ前記ポリマーの散逸による微細孔を多数具えた微細
多孔物質の形成が可能である。尚、前記反応前駆体がゾ
ル状態にある場合に、アルコールを加えて沈殿濾過後乾
燥してゲル化させた後、焼成して生成した活物質を用い
て形成するのがよい。
【0025】請求項8記載の発明は、前記発明を好適に
実施する装置に関する発明で、リチウムイオンキャパシ
タ若しくはリチウムイオン二次電池等の非水系電気エネ
ルギー貯蔵体に使用するマンガン化合物電極の製造方法
において、マンガンイオン好ましくは+2価〜+7価の
マンガンイオンと、水溶性ポリマーと有機酸を用いて水
溶性有機金属錯体を生成した後、これを乾燥ゲル化した
ものを反応前駆体として、焼成して該焼成により前記水
溶性ポリマーを飛ばして微細多孔質で且つ非晶質のマン
ガン化合物からなる前記電極の活物質を製造することを
特徴とする。この場合、前記水溶性ポリマーが親水性を
有する共重合ポリマー若しくはブロックポリマーより選
択された一又は複数のポリマー、具体的には前記水溶性
ポリマーがP123(前記注参照)等のブロックポリマ
ー、PVA(ポリビニルアルコール)、PEO(ポリエ
チレンオキサイド)より選択された一又は複数のポリマ
ーであることを特徴とするのがよい。
【0026】そして本発明の製造工程を更に詳細に説明
するに、リチウムイオンキャパシタ若しくはリチウムイ
オン二次電池等の非水系電気エネルギー貯蔵体に使用す
るマンガン化合物電極の製造方法において、2価〜7価
のマンガンイオン好ましくは+2価のマンガンイオン
と、水溶性ポリマーと有機酸とを前記ポリマーが析出し
ない温度で、撹拌してポリマーの溶解液を生成する第1
工程と、前記ポリマーの析出温度以上で撹拌して有機酸
マンガン錯体を前記ポリマーと反応させる第2工程と、
前記ポリマーと反応させた反応前駆体をアルコールを加
えて沈殿且つ濾過させる第3工程と、前記反応前駆体を
必要に応じ乾燥固化した後焼成する第4工程とからなる
ことを特徴とする。
【0027】ここで前記反応前駆体の焼成温度は、30
0〜600℃に設定するのがよい。ただし300℃以下
ではポリマーが蒸発せず、且つ600℃以上では結晶化
が始まってしまう。
【0028】又前記第1工程の温度が0℃〜略70℃で
あるのが好ましい。70℃以上ではポリマーが析出して
しまい。ポリマー・マンガン・クエン酸錯体の形成が出
来ず、又0度℃以下では溶液の凍結が始まってしまう。
又前記第2工程の温度は100〜略200℃であるのが
よい。これによりクエン酸Mn錯体がポリマーと反応し
て黒色のゲルが容易に生成できる。ただし100℃以下
の水の蒸発温度以下ではゲルの生成が不可能で、200
℃以上では、ポリマーの蒸発が始まってしまう。そして
前記第3工程の沈殿物の生成が加熱密封空間、特にエタ
ノールの場合にエタノールの蒸発温度近辺の80℃程度
の温度で行うのがよい。ただし前記密封空間で行うこと
により、エタノールやプロノールやプロピノーt等のア
ルコールが蒸発することなく、水に溶解していた黒色ゲ
ルがアルコールの存在下でコロイド状に沈殿する。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施例
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
る構成部品の寸法、形状、その相対配置などは特に特定
的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定
する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。本発明の第
1実施例に係る多孔質Mn酸化物合成プロセスの製造手
順を説明する。図1はP123(ブロックポリマー)を
用いた多孔質Mn酸化物合成プロセスのフローチャート
である。図において、 (S1)出発母材として、桃色液体状のMn(NO
・6HO(硝酸マンガン水和物)1.44g(5.
0×10−3mol)、仲介物質として白色粉末状のク
エン酸1.05g(5.0×10−3mol)、中性ブ
ロックポリマーとして白色ペースト状のP123(BA
SF社製ブロックポリマーの商品名)5.75g(4.
0×10−6mol)用いる。 (S2)前記3つの材料に水20mlを加えると、ポリ
マーは白色を呈している。
【0030】(S3)室温で約30分間攪拌する。これ
によりポリマーが水に溶解し、無色透明の液体に変化す
る。温度はポリマーが析出しない温度であれば、60〜
70℃に上げて撹拌時間を短くしても良い。 (S4)140℃で約60分間攪拌する。これにより無
色透明の水溶液からポリマーが析出白濁し、その後沸騰
して水の蒸発が行われ、その後クエン酸Mn錯体が生成
して黄色に変化し、更に撹拌を続けるとクエン酸ポリマ
ーMn錯体が生成しはじめて濃い黄色と茶色がまばら状
態になった後、ほとんどのクエン酸Mn錯体がポリマー
と反応して黒色になる。温度は水の蒸発温度以上で、2
00℃程度ならば特に問題はない。
【0031】(S5)黒色ゲルに水15mlを加える。
これにより粘性の高い黒色ゲルを水に溶解し、茶、及
び、黒色の液体になる。この工程はゲル分散の均一化を
図るためで、水は15mlに限定することなく、少量で
あればよい。 (S6)エタノール100mlを加える。これにより水
に溶解していた黒色ゲルがエタノールを加えることでコ
ロイド状の沈殿を生ずる。沈殿を生じさせるものであれ
ば、エタノールに限定することなく、プロパノール等の
アルコールを用いても良い。 (S7)略80℃のオーブンで24時間沈殿を生成す
る。エタノールが蒸発することなく、蓋をして密封した
小ビン容器中で加熱するとビンの底に黒色の沈殿が積も
る。アルコールの蒸発温度近辺であれば80℃に限定さ
れない。この沈殿はポリマーが架橋してマンガン錯体を
含んだ巨大有機金属錯体分子となったものである。
【0032】(S8)エタノールで吸引ろ過する。前記
沈殿物の異物除去と洗浄を行うために、エタノールで吸
引ろ過する。 (S9)室温で乾燥させる。粘性の高い黒色ゲルが乾燥
により固化する。乾燥は真空乾燥、加熱乾燥、凍結真空
乾燥のいずれを用いても良い。
【0033】(S10)400℃で焼成する。この焼成
温度は、前記乾燥固化したゲルを6時間で400℃にな
る温度カーブで昇温した後、4h、前記400℃に温度
保持した後、3hでゆっくり室温に降温する。 (S11)これにより多孔性で黒色のMn酸化物を得
る。
【0034】前記と同様な方法で、ポリマーをPVA
(ポリビニルアルコール)、0.59g(3.6×10
−4mol)及びPEO(ポリエチレンオキサイド)
5.00g(1.0×10−6mol)用いて夫々活物
質のMn酸化物を得た。
【0035】この合成方法は、大比表面積化のための分
子テンプレート法と、非晶質化のためのペッチーニ法と
を組み合わせた合成法である。即ち分子テンプレート法
によれば、細孔の鋳型となるポリマーからなる分子テン
プレートの回りにマンガン化合物を有する構造を形成
し、焼成により鋳型分子としてのポリマーを蒸発させ、
ナノサイズの細孔を形成する事が出来る。鋳型分子とし
ては、本実施例のp123等のブロックコポリマーやP
VA(ポリビニルアルコール)、PEO(ポリエチレン
オキサイド)より選択された一又は複数のポリマーの高
分子材料を挙げることができる。次に、ペッチーニ法に
よれば、クエン酸を介してマンガンと鋳型分子を結合さ
せ、これを300〜600℃の低温焼成することでマン
ガン化合物を非晶質化する。
【0036】すなわち、クエン酸によりマンガンとポリ
マー鋳型分子を結合させつつ、当該鋳型分子の回りにマ
ンガン化合物を形成し、これを低温焼成することで鋳型
分子としてのポリマーを蒸発させると共にマンガン酸化
物の非晶質化を行う。このようにして合成した正極活物
質1は、その表面積が飛躍的に大きくなり且つ非晶質化
される。
【0037】次にこのように分子テンプレート法とペッ
チーニ法との組み合わせにより製造されたP123、P
VA、PEO夫々の活物質の特性を図2に示す。本図よ
り理解できるようにp123、PVA、PEO夫々の活
物質の比表面積(m/g)が188、120、69と
50以上であり、粒径がいずれもサブミクロンでアモル
ファス構造の活物質が形成できた。アモルファス構造に
ついては、X線回折パターンに結晶回折ピークが見られ
ず典型的な非晶質構造のX線回折結果であった。また、
粒子集合状態については(株)東レリサーチセンタに依
頼して調べてもらったところ、図3に示すように、例え
ばp123については一次粒子が集合して、非晶質多孔
質の活物質の形成が確認できた。尚、PVA、PEOに
ついても同様であったので、写真貼付は省略する。
【0038】図4は、前記活物質を用いて形成したスー
パキャパシタ装置の原理を示す説明図である。このスー
パキャパシタ100は、高電位の正極活物質1として請
求項8に示した方法により合成したアモルファスマンガ
ン酸化物を、負極活物質2として低電位を有する金属酸
化物或いは炭素材料を、電解質3には液体または固体の
非水性リチウムイオン伝導性電解質、例えばリチウムイ
オン電解質LiClO4/PC溶液(有機系溶媒)を用
いる。なお、負極活物質2には、炭素材料と無機酸化物
を用いることができ、炭素材料は黒鉛等の結晶性のよい
炭素材料からコークスやカーボンブラック等の結晶のあ
まり発達していない炭素材料まで、適宜選択して用いる
ことができる。
【0039】更に、負極活物質2には、例えばTi
、MoO2等の遷移金属化合物や、酸化スズ、酸化
珪素等のアモルファス酸化物、リチウム遷移金属窒素化
合物などを用いることもできる。また、電解質3として
は、有機溶媒に無機のリチウム塩を溶解させたものを用
いるが、高電圧に耐え且つ初期充電時に負極上で効率よ
く充電できるようにするため、エチレンカーボネート、
プロピレンカーボネート等の高沸点溶媒に、炭酸ジエチ
ル、炭酸ジメチル等のアルキルカーボネートを低沸点溶
媒として混合したものを用いることもできる。具体的に
は、LiBF4、LiClO4、LiPF6、LiAsF6
等を用いることができる。
【0040】また、非水性リチウムイオン伝導性電解質
の間にはセパレータ4を設ける。セパレータ4は、数十
ミクロンの厚さで微細な穴を形成したシート材であり、
正極121と負極122を隔離して接触による短絡を防
止すると共にイオンを通過させる機能を有する。セパレ
ータ材料としては,ポリエチレン,ポリプロピレンなど
のオレフィン系の樹脂を用いる。
【0041】正極活物質1は、前述のように、アモルフ
ァスマンガン酸化物は、少なくとも50m2/gの大表
面積を有する非晶質構造であり、その拡散係数は、通常
のリチウムイオン二次電池に用いるマンガン酸リチウ
ム、コバルト酸リチウム粒子内におけるリチウム拡散係
数と比較して極めて小さいので、リチウムのインターカ
レーション反応が極めて遅くなる。このため、充放電反
応において、リチウムイオン5が正極活物質1の極表層
までしか入り込まず、内部に拡散しなくなるのでキャパ
シタとして有効である。
【0042】なお、電極の合成法としては、アモルファ
スマンガン酸化物をコーティングして大表面積の正極活
物質を形成してもよい。また、アモルファスマンガン酸
化物表面にエッチング等により微小凹凸を形成すること
で大表面積化するようにしてもよい。
【0043】この蓄電装置(スーパーキャパシタ10
0)において充電器124による充電時には、正極活物
質1の表面で化学的に吸着していたリチウムが離脱し
(酸化反応)、非水性リチウムイオン伝導性電解質3を
介して負極活物質2に移動し、負極活物質にリチウムイ
オン5がインターカレーションまたは物理的若しくは化
学的に吸着した状態になる。負荷125による放電時に
は、負極活物質2に存在しているリチウム5が非水性リ
チウムイオン伝導性電解質3を介して正極活物質1に移
動し、当該正極活物質表面で化学的に吸着する(還元反
応)。作動電池電圧は、約4V〜1.5Vである。
【0044】次に前記キャパシタに基づくサイクル特性
について説明する。このキャパシタ100は、いわゆる
ロッキングチェア型であり、その充放電反応は電極活物
質表面のみで進行する。また、正極活物質1は非晶質マ
ンガン酸化物であるため、その内部にリチウムイオン5
が入り込まない。このため、正極活物質1の結晶構造の
変化を最小限に抑えることが可能であり、リチウムイオ
ン二次電池と比較してサイクル寿命を相当延ばすことが
できる。また、正極活物質1が非晶質構造であるため、
4V〜1.5Vの広い電池電圧において、結晶構造変化
を起こすことなく安定かつ良好なサイクル特性を得るこ
とができる。
【0045】その充放電特性を特性結果図5〜図7に示
す。図5はp123の充放電特性で、20サイクル行っ
ても安定していることが理解できる。図6と図7はPV
AとPEOポリマーによって製造された活物質を用いた
スーパキャパシタのサイクリックボルタモグラム(A)
と充放電特性図(B)で、本図の(A)より明らかなよ
うに、いずれも2〜4vで十分な電位差を有する斜方形
状の充放電カーブが得られ、好ましい。尚、2v以下の
部分は電解域の分解の問題であり、充放電特性とは無関
係な部分である。又図6と図7の(B)の充放電特性で
は、2〜4vの電位幅の間で均一な充放電サイクル特性
が得られた。
【0046】
【発明の効果】以上記載のごとく本発明によれば、リチ
ウムイオン二次電池と電気二重層キャパシタの原理を融
合させ、非水電解液電気二重層キャパシタと比較し、高
エネルギー密度、高出力密度の特性を持ち、リチウムイ
オン二次電池と比較し、サイクル寿命が長い充放電サイ
クルにおけるサイクル劣化がほとんどなく、然も十分な
る水分除去と異物付着が防止され、これにより導電率等
キャパシタやリチウム二次電池としての特性向上を図っ
た、電気エネルギー貯蔵体及び該貯蔵体に使用する電極
の活物質製造方法を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る活物質の製造過程を示
すフロー図である。
【図2】 図1の製造過程とその効果を示す表図であ
る。
【図3】 図1で製造されたP123のポリマーを用い
た活物質の30000倍の組織拡大図である。
【図4】 本発明に係るスーパキャパシタの基本概念図
である。
【図5】 P123ポリマーの活物質で製造されたスー
パキャパシタのサイクル充放電特性図である。
【図6】 PVAポリマーによって製造された活物質を
用いたスーパキャパシタのサイクリックボルタモグラム
(A)と充放電特性図(B)である。
【図7】 PEOポリマーによって製造された活物質を
用いたスーパキャパシタのサイクリックボルタモグラム
(A)と充放電特性図(B)である。
【図8】 従来技術のリチウムイオン二次電池構成図で
ある。
【図9】 従来技術のキャパシタ構成図である。
【符号の説明】
100 蓄電装置 1 正極活物質 2 負極活物質 3 電解質 4 セパレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小城 育昌 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 山内 崇賢 神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1号 三 菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 武石 雅之 神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1号 三 菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 小野寺 毅 神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1号 三 菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 本間 格 茨城県つくば市東1−1−1 独立行政法 人産業技術総合研究所つくばセンター内 Fターム(参考) 5H029 AJ03 AJ05 AK02 CJ02 CJ12 DJ13 DJ18 HJ14 5H050 AA07 AA08 BA17 CA05 FA13 FA20 GA02 GA12 HA14

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 +2価〜+4価マンガン化合物を含む非
    晶質成分を含む金属化合物を含んだ活物質を用いて形成
    した電極を備えたリチウムイオンキャパシタ若しくはリ
    チウムイオン二次電池等の非水系電気エネルギー貯蔵体
    において、比表面積増大促進機能を有する水溶性ポリマ
    ーと+2価〜7価、好ましくは+2価のマンガンイオン
    若しくはその有機金属錯体とを用いて反応前駆体を形成
    した後、該反応前駆体を焼成し、該焼成により前記反応
    前駆体中より前記ポリマーを散逸させて生成した活物質
    を用いて形成した電極を備えたことを特徴とする非水系
    電気エネルギー貯蔵体。
  2. 【請求項2】 +2価〜+4価のマンガン化合物を含む
    非晶質成分を含む金属化合物を含んだ活物質を用いて形
    成した電極を備えたリチウムイオンキャパシタ若しくは
    リチウムイオン二次電池等の非水系電気エネルギー貯蔵
    体において、非晶質化促進機能を有するポリマーと+2
    価〜7価、好ましくは+2価のマンガンイオン若しくは
    その有機金属錯体とを用いて反応前駆体を形成した後、
    該反応前駆体を焼成し、該焼成により前記反応前駆体中
    より前記ポリマーを散逸させて生成した活物質を用いて
    形成した電極を備えたことを特徴とする非水系電気エネ
    ルギー貯蔵体。
  3. 【請求項3】 前記反応前駆体の生成にクエン酸等の有
    機酸が関与していることを特徴とする請求項1若しくは
    2記載の非水系電気エネルギー貯蔵体。
  4. 【請求項4】 前記活物質が非晶質成分を含むマンガン
    化合物を含み且つ前記ポリマーの散逸による微細孔を多
    数具えた微細多孔物質であることを特徴とする請求項1
    若しくは2記載の非水系電気エネルギー貯蔵体。
  5. 【請求項5】 前記ポリマーが親水性を有する共重合ポ
    リマー若しくはブロックポリマーより選択された一又は
    複数のポリマーであることを特徴とする請求項1若しく
    は2記載の非水系電気エネルギー貯蔵体。
  6. 【請求項6】 前記ポリマーがP123(BASF社製
    ブロックポリマーの商品名)等のブロックポリマー、P
    VA(ポリビニルアルコール)、PEO(ポリエチレン
    オキサイド)より選択された一又は複数のポリマーであ
    ることを特徴とする請求項1若しくは2記載の非水系電
    気エネルギー貯蔵体。(P123:ポリエチレンオキサ
    イド/ポリプロピレンオキサイドのブロック共重合体)
  7. 【請求項7】 前記反応前駆体がゾル状態にある場合
    に、アルコールを加えて沈殿濾過後乾燥してゲル化させ
    た後、焼成して生成した活物質を用いて形成した電極を
    備えたことを特徴とする非水系電気エネルギー貯蔵体。
  8. 【請求項8】 リチウムイオンキャパシタ若しくはリチ
    ウムイオン二次電池等の非水系電気エネルギー貯蔵体に
    使用するマンガン化合物電極の製造方法において、 2価〜7価のマンガンイオン好ましくは+2価のマンガ
    ンイオンと、水溶性ポリマーと有機酸を用いて水溶性有
    機金属錯体を生成した後、これを乾燥ゲル化したものを
    反応前駆体として、焼成して該焼成により前記水溶性ポ
    リマーを飛ばして微細多孔質で且つ非晶質成分を含むマ
    ンガン化合物からなる前記電極の活物質を製造すること
    を特徴とする非水系電気エネルギー貯蔵体の電極活物質
    製造方法
  9. 【請求項9】 前記水溶性ポリマーが親水性を有する共
    重合ポリマー若しくはブロックポリマーより選択された
    一又は複数のポリマーであることを特徴とする請求項8
    記載の非水系電気エネルギー貯蔵体の電極活物質製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記水溶性ポリマーがP123(前記
    注参照)等のブロックポリマー、PVA(ポリビニルア
    ルコール)、PEO(ポリエチレンオキサイド)より選
    択された一又は複数のポリマーであることを特徴とする
    請求項8記載の非水系電気エネルギー貯蔵体の電極活物
    質製造方法。
  11. 【請求項11】 リチウムイオンキャパシタ若しくはリ
    チウムイオン二次電池等の非水系電気エネルギー貯蔵体
    に使用するマンガン化合物電極の製造方法において、 2価〜7価のマンガンイオン好ましくは+2価のマンガ
    ンイオンと、水溶性ポリマーと有機酸とを前記ポリマー
    が析出しない温度で、撹拌してポリマーの溶解液を生成
    する第1工程と、 前記ポリマーの析出温度以上で撹拌して有機酸マンガン
    錯体を前記ポリマーと反応させる第2工程と、 前記ポリマーと反応させた反応前駆体をアルコールを加
    えて沈殿且つ濾過させる第3工程と、 前記反応前駆体を必要に応じ乾燥固化した後焼成する第
    4工程とからなることを特徴とする非水系電気エネルギ
    ー貯蔵体の電極活物質製造方法
  12. 【請求項12】 前記反応前駆体の焼成温度が300〜
    600℃であることを特徴とする請求項11記載の非水
    系電気エネルギー貯蔵体の電極活物質製造方法。
  13. 【請求項13】 前記第1工程の温度が0℃〜略70℃
    である請求項11記載の非水系電気エネルギー貯蔵体の
    電極活物質製造方法。
  14. 【請求項14】 前記第2工程の温度が100〜略20
    0℃である請求項11記載の非水系電気エネルギー貯蔵
    体の電極活物質製造方法。
  15. 【請求項15】 前記第3工程の沈殿物の生成が加熱密
    封空間で行われることを特徴とする請求項11記載の非
    水系電気エネルギー貯蔵体の電極活物質製造方法。
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