JP2003077022A - コンビニエンスストアシステム、店舗側装置、本部側装置、及び車載装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】路車間通信の利点を最大限に活用しつつ、コン
ビニエンスストアで注文した商品が品切れの場合であっ
ても、利用者の利便性の向上を図る。 【解決手段】コンビニエンスストアシステムは、車載装
置１と、車両ＣＲの利用者が購入を希望する商品を販売
しているコンビニエンスストアの系列店舗ＳＴ…ＳＴに
個別に配置され、車載装置１から路車間通信により少な
くとも商品の注文を受けると共にその商品が品切れの際
に他の系列店舗内の在庫状況の問い合わせを行い、その
結果を路車間通信により車載装置１に知らせる店舗側装
置２と、商品が品切れの際に店舗側装置２からの問い合
わせに応答して、他の系列店舗ＳＴ内の在庫状況をネッ
トワークＮＴ経由で確認し、その結果を商品の在庫があ
る他の系列店舗が存在すればその地図情報と共にネット
ワークＮＴ経由で店舗側装置２に送るデータセンターシ
ステム（本部側装置）３とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、コンビニエンスス
トアシステム、店舗側装置、本部側装置、及び車載装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、ＩＴＳ（高度道路交通システム）
で提供される情報通信サービスの一つとして、高速道路
におけるＥＴＣ（ノンストップ自動料金収受システム）
が実用化されつつある。このＥＴＣシステムは、車に取
り付けられた車載器と、料金所の路側に設置された路側
装置との間で、ＤＳＲＣ（Ｄｅｄｉｃａｔｅｄ Ｓｈｏ
ｒｔ Ｒａｎｇｅ Ｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎ：狭域
通信）と呼ばれる５．８ＧＨｚ双方向通信（アクティブ
方式）を利用して無線で通信する事により、自動的に料
金計算及び料金徴収を行うものである。これにより、料
金所付近での渋滞緩和、キャッシュレスによるユーザの
利便性向上、料金所の管理費節減等に効果を上げること
が期待されている。

【０００３】こういったＤＳＲＣを利用したＥＴＣシス
テムの応用の一つとして、コンビニエンスストアでの商
品の購入予約や料金決済等の処理を、車に乗ったまま端
末機器を操作することにより行うシステムへの適用が検
討されている（例えば、「ＤＳＲＣシステム研究会：
『ＩＴＳインフォーメーションシャワー』、株式会社ク
リエイト・クルーズ、２０００、ｐ．３３〜３６、ｐ．
１８９〜１９２等」参照）。

【０００４】これによれば、駐車場等のエリアに停止し
た状態でサービスを享受する、いわゆる「コンビニエン
ス型」と定義されるＤＳＲＣシステムが提唱されてい
る。このコンビニエンス型ＤＳＲＣシステムでは、サー
ビス構成上、物品購入型と情報購入型の２つのタイプが
分類され、物品購入型ではカーナビ等と連携した注文受
付、代金のキャッシュレス決済、カード情報を利用した
顧客管理、配送車両の物流管理等の各サービスが、また
情報購入型ではデジタル情報ダウンロード、無料コンテ
ンツ配信、代金のキャッシュレス決済、チケット予約等
の取り次ぎ等の各サービスを提供可能となっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
例で提案されているコンビニエンス型ＤＳＲＣシステム
では、たしかに店舗の駐車場内で車から降りずにそのま
ま商品が注文できるといった利点があるものの、注文し
た商品が品切れ（在庫切れ）の場合には、新たに別の店
舗を探すか、その店舗で取り寄せて後日受け取るか、或
は商品購入を諦めるか、いずれの場合であっても、ＤＳ
ＲＣシステムの有無にかかわらず、利用者にとっては利
便性のよいものではない。

【０００６】本発明は、このような従来の事情を考慮に
なされたもので、ＤＳＲＣシステム等の路車間通信の利
点を最大限に活用しつつ、コンビニエンスストアで注文
した商品が品切れの場合であっても、利用者の利便性の
向上を図れるようにすることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、本発明に係るコンビニエンスストアの本部
のデータセンターとその系列店舗とをネットワークを介
して接続し、系列店舗に基地局装置を設置した構成にお
いて、基地局装置と顧客の車両に搭載した車載器との間
でＤＳＲＣ（狭域通信）により通信を行い、そのＤＳＲ
Ｃにより顧客からリクエストされた商品が基地局装置が
設置された店舗にない場合、店舗からネットワーク経由
でデータセンターに問い合わせを行い、これに応答して
データセンターは系列店舗の在庫情報を確認し、これに
より在庫を有する店舗がある場合、その店舗の地図情報
をネットワーク経由で店舗の基地局装置から顧客の車載
装置に送信し、これにより、顧客はその地図情報を基に
指定店舗で商品を受領すると共に料金の決済をＤＳＲＣ
により行うコンビニエンスストアシステムの着想を得
た。

【０００８】これによれば、路車間通信装置とネットワ
ーク技術などを用いて、ある店舗で一時的に発生した品
切れ商品の購入を希望する顧客に対して、本部でその商
品を有する系列店舗へ誘導（案内）することにより、店
舗側にとっては集客力の向上が図れる。また、顧客（利
用者）にとっても利便性が大幅に向上するようになる。

【０００９】上記のコンビニエンスストアシステムにお
いては、さらに本部と提携会社とをネットワークを介し
て接続し、提供会社の商品情報を顧客車両に提供し、顧
客が商品情報から選択した商品を注文すると、店舗から
ネットワークを介してその提携会社に発注し、提携会社
は受注した店舗に発送し、これにより、顧客は店舗から
の通知で受領することができる工夫を加えた。

【００１０】これによれば、店舗で取り扱っていない商
品であっても、提携会社の販売窓口になることで購入を
希望する顧客へのサービス向上を図ることができる。

【００１１】本発明は、このような着想を元に完成され
たものである。

【００１２】即ち、請求項１記載の発明に係るコンビニ
エンスストアシステムは、車両に搭載され、路車間通信
が可能な車載装置と、前記車両の利用者が購入を希望す
る商品を販売しているコンビニエンスストアの系列店舗
に個別に配置され、前記車載装置から前記路車間通信に
より少なくとも前記商品の注文を受けると共にその商品
が品切れの際に他の系列店舗内の在庫状況の問い合わせ
を行い、その結果を前記路車間通信により前記車載装置
に知らせる店舗側装置と、前記コンビニエンスストアの
本部に配置され、前記系列店舗の店舗側装置との間で通
信ネットワークを介して通信可能に接続され、前記商品
が品切れの際に前記店舗側装置からの問い合わせに応答
して、前記他の系列店舗内の在庫状況を前記通信ネット
ワーク経由で確認し、その結果を前記商品の在庫がある
他の系列店舗が存在すればその地図情報と共に前記通信
ネットワーク経由で前記店舗側装置に送る本部側装置と
を備えている。

【００１３】請求項２記載の発明では、前記車載装置
は、前記系列店舗の店舗側装置に対し前記路車間通信に
より前記商品の注文を出す注文手段と、前記系列店舗で
前記商品が品切れの際に、その商品の在庫がある他の系
列店舗が存在すれば、前記店舗側装置から前記路車間通
信により送られてくる前記他の系列店舗の地図情報を表
示する表示手段とを備えている。

【００１４】請求項３記載の発明では、前記店舗側装置
は、前記注文手段により注文を受けた商品が品切れの際
に前記他の系列店舗内の商品の在庫確認の問い合わせを
前記本部側装置に前記通信ネットワーク経由で送る問い
合わせ手段と、この問い合わせ手段に応答して、前記本
部側装置から送られてくる前記他の系列店舗内の商品の
在庫確認結果を、前記商品の在庫のある他の系列店舗が
存在すればその地図情報と共に前記路車間通信により前
記車載装置に送る応答手段とを備えている。

【００１５】請求項４記載の発明では、前記本部側装置
は、前記問い合わせ手段に応答して前記商品の在庫が有
るか否かを前記他の系列店舗に対し前記通信ネットワー
ク経由で確認する在庫確認手段と、この在庫確認手段に
よる確認結果を前記他の系列店舗が存在すればその地図
情報と共に前記店舗側装置に前記通信ネットワーク経由
で送る手段とを備えている。

【００１６】請求項５記載の発明に係る店舗側装置は、
車両の利用者が購入を希望する商品を販売しているコン
ビニエンスストアの系列店舗に個別に配置された構成で
あって、前記車両に搭載された車載装置から前記路車間
通信により少なくとも前記商品の注文を受ける受注手段
と、この受注手段により注文を受けた商品が品切れの際
に他の系列店舗内の在庫状況の問い合わせを行い、その
結果を前記路車間通信により前記車載装置に知らせる通
知手段とを備えている。

【００１７】請求項６記載の発明に係る本部側装置は、
コンビニエンスストアの本部に配置され、その系列店舗
に配置された店舗側装置との間で通信ネットワークを介
して通信可能に接続された構成であって、前記系列店舗
の店舗側装置からの問い合わせに応答して、その系列店
舗で注文を受けた商品の他の系列店舗内での在庫状況を
前記通信ネットワーク経由で確認する在庫確認手段と、
この在庫確認手段による前記在庫状況の確認結果と共に
前記商品の在庫のある他の系列店舗が存在すればその地
図情報を前記通信ネットワーク経由で前記店舗側装置に
送る応答手段とを備えている。

【００１８】請求項７記載の発明に係る車載装置は、コ
ンビニエンスストアの系列店舗に配置された店舗側装置
に対し、路車間通信により前記系列店舗内の商品に対し
注文を出す注文手段と、この注文手段により注文を出し
た商品が品切れの際に、前記店舗側装置から前記路車間
通信により送られてくるその商品の他の系列店舗内での
在庫確認結果と共にその商品の在庫がある他の系列店舗
が存在すればその地図情報を表示する表示手段とを備え
ている。

【００１９】請求項８記載の発明に係るコンビニエンス
ストアシステムは、車両に搭載され、路車間通信が可能
な車載装置と、前記車両の利用者が購入を希望する商品
を販売しているコンビニエンスストアの系列店舗に配置
され、前記車載装置から前記路車間通信により少なくと
も前記商品の注文を受け、その発注を前記コンビニエン
スストアの提携会社に出す店舗側装置と、前記提携会社
側に配置され、前記店舗側装置からの商品の発注に応答
して、その商品を前記系列店舗で前記利用者が受け取り
可能にその系列店舗に発送する提携会社側装置とを備え
ている。

【００２０】請求項９記載の発明では、前記路車間通信
は、ＤＳＲＣによる路車間通信である。

【００２１】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係るコンビニエン
スストアシステム、店舗側装置、本部側装置、及び車載
装置の実施の形態を添付図面を参照にして説明する。

【００２２】図１に示すコンビニエンスストアシステム
は、車両ＣＲに搭載された車載装置１と、その車両ＣＲ
のドライバー等の利用者が顧客として利用するコンビニ
エンスストアの系列店舗を成す複数の店舗（図中の例で
はＡ、Ｂ、Ｃ店）ＳＴ…ＳＴに装備され、互いに通信ネ
ットワークＮＴを介して通信可能に接続される店舗側装
置（基地局装置）２…２と、コンビニエンスストアの系
列店舗を成す複数の店舗ＳＴ…ＳＴを管轄する本部のデ
ータセンターＤＣ内に配置され、各店舗ＳＴ…ＳＴの店
舗側装置２…２に通信ネットワークＮＴを介して通信可
能に接続されるデータセンターシステム（本部側装置）
３とを備える。

【００２３】車載装置１には、その制御／処理中枢を担
う情報処理部（本発明の注文手段と表示手段の要部を成
す）１１のほか、これに接続される各部（各装置）とし
て、店舗側装置２との間で５．８ＧＨｚ帯の電波を利用
したＤＳＲＣによる路車間通信が可能な車載アンテナ１
２を有するＤＳＲＣ車載無線機１３と、そのＤＳＲＣ無
線通信を制御する通信制御部１４と、カーナビゲーショ
ンシステム（以下「カーナビ」と略称する）１５と、個
人認証や電子決済等に利用されるＩＣカード１６を挿入
／取り出し可能なスロット部（図示しない）を有し且つ
そのスロット部に挿入されたＩＣカード１６から必要な
情報を読み取るＩＣカードリーダライタ１７とが含まれ
る。

【００２４】この内、カーナビ１５を除く各要素（情報
処理部１１、ＤＳＲＣ車載無線機１３、通信制御部１
４、及びＩＣカードリーダライタ１７）は、例えばＥＴ
Ｃ車載器等の一体型の車載器を適用して構成されてもよ
い。また、車載アンテナ１２は、例えば車両ＣＲの車室
内（ダッシュボードやルームミラー横等）等の所定位置
に配置される。

【００２５】情報処理部１１は、例えば他の装置やユニ
ット（例えば、一体型の車載器やカーナビ１５等）に一
体に組み込まれ、又は単体の処理装置やユニットで構成
され、これに内蔵されるＣＰＵ（図示しない）がその動
作時にメモリ内のアプリケーションプログラムを実行す
ることにより、ＤＳＲＣ通信制御部１４、カーナビ１
５、ＩＣカードリーダライタ１７との間で各種の処理
（後述参照）を行う。

【００２６】カーナビ１５は、例えば図示しない車両位
置検出用のＧＰＳ装置、地図情報用のデータベース、液
晶モニタ等の表示装置、及び制御／処理を担うユニット
等の既知の各装置・ユニットを搭載して構成され、通常
のカーナビ機能に加え、本実施形態においては、情報処
理部２１による制御の元で、店舗側装置２からＤＳＲＣ
路車間通信により指示されるコンビニエンスストアの店
舗ＳＴの位置情報（地図情報）を設定し、画面上に表示
可能となっている。

【００２７】店舗側装置２には、その制御／処理中枢を
担う情報処理部（本発明の受注手段と処理手段の要部を
成す）２１のほか、これに接続される各部（各装置）と
して、車載装置１の路側基地局として機能する路側アン
テナ２２を有するＤＳＲＣ基地局無線機２３及びそのＤ
ＳＲＣ無線通信を制御するＤＳＲＣ通信制御部２４と、
店舗ＳＴの商品情報を記録・管理するデータベース２５
と、ネットワークＮＴに接続されるネットワーク用通信
装置２６とが含まれる。このうち、路側アンテナ２２
は、店舗ＳＴの駐車場等の所定位置に設置される。

【００２８】情報処理部２１は、例えばサーバ等のマイ
クロコンピュータを搭載した単独又は他の装置に組み込
み可能な処理装置で構成され、図示しないＣＰＵがその
動作時にメモリ内のアプリケーションプログラムを実行
することにより、ＤＳＲＣ通信制御部２４、データベー
ス２５、及びネットワーク用通信装置２６との間で各種
の処理（後述参照）を行う。

【００２９】データベース２５は、例えば所定のデータ
ベース管理システムとして機能するコンピュータ機で構
成され、本実施形態においては情報処理部２１の制御の
元で、図示しない内蔵のＣＰＵが動作時にメモリ内のプ
ログラムを実行することにより、図示しない内蔵のハー
ドディスク等の記録媒体内に店舗ＳＴ毎の商品情報をそ
の商品出し入れの際等に更新可能に記録・管理可能とな
っている。このデータベース２５は、情報処理部２１を
構成する装置・ユニットと共に一体のコンピュータ機で
構成されてもよい。

【００３０】データセンターシステム３は、本発明の在
庫確認手段等を一体に搭載し、本実施形態では特にその
システム構成を図示していないが、例えば系列店舗ＳＴ
の店舗側装置２との間でネットワークＮＴを介して通信
可能な通信装置を有するサーバ機等の種々のコンピュー
タ機で構成され、そのコンピュータ処理により、コンビ
ニエンスストアの本部のデータセンターＤＣで行われる
通常の業務処理に加え、本実施形態では、例えばネット
ワークＮＴ経由で送られてくる店舗ＳＴからの各種問い
合わせに応じた処理（後述参照）を実行可能となってい
る。

【００３１】ここで、本実施形態の全体動作を図２及び
図３に基づいて説明する。

【００３２】図２は、本実施形態のコンビニエンススト
アシステムにより提供されるサービスの概要を説明する
概念図で、図３は、コンビニエンスストアの系列店舗Ｓ
Ｔ側の処理例を説明する図である。ここでの系列店舗Ｓ
Ｔは、説明の都合上、３つの店舗（Ａ店〜Ｃ店）を想定
している。

【００３３】まず、図２に示すように、Ａ店ＳＴの駐車
場内に顧客の車両ＣＲが入り、このＡ店ＳＴにて商品が
購入される場合、図３に示すように、車両ＣＲの車載装
置１とＡ店ＳＴの店舗側装置２との間でＤＳＲＣによる
無線通信が開始され、店舗側装置２では、車載装置１か
らＤＳＲＣにより送られてくる顧客からの品物のリクエ
ストを路側アンテナ２２経由で基地局無線機２３、通信
制御部２４を介して情報処理部２１にて受ける（ステッ
プＳ１）。

【００３４】すると、情報処理部２１では、図３に示す
ように、そのＣＰＵの処理により、データベース２５上
の店舗（Ａ店）ＳＴの商品情報を参照してそのリクエス
トを受けた品物の在庫があるか否かを判断する（ステッ
プＳ２）。このステップＳ２の判断でＮＯ（在庫なし）
の場合、他の店舗であるＢ店ＳＴ、Ｃ店ＳＴでの在庫状
況をネットワークＮＴ経由で本部のデータセンターＤＣ
に問い合わせる（ステップＳ３）。

【００３５】これに応答して、データセンターＤＣで
は、そのデータセンターシステム３の処理により、Ａ店
ＳＴからの問い合わせに応じてＢ店ＳＴ、Ｃ店ＳＴに対
しその店舗側装置２のデータベース２５を参照して在庫
状況を確認し、その確認結果をネットワーク経由でＡ店
ＳＴに返す。この確認結果には、在庫のある店舗ＳＴが
あれば、その店舗ＳＴまでの誘導（道案内）が可能な地
図情報も含まれる。

【００３６】これを受けて、Ａ店ＳＴでは、その店舗側
装置２の処理により、データベース２５からの在庫状況
の確認結果を元に在庫のある店舗ＳＴがあるか否かを判
断する（ステップＳ４）。図２の例では、例えばＣ店Ｓ
Ｔに在庫がある場合を想定しているため、このステップ
Ｓ４でＹＥＳ（店舗あり）と判断され、その在庫がある
Ｃ店ＳＴまでの道案内が可能な地図情報をＤＳＲＣによ
り顧客の車両ＣＲの車載装置１に送信し、これにより、
カーナビ１５上にＣ店ＳＴの地図情報を設定させる（ス
テップＳ５ａ）。

【００３７】これと同時に、在庫がある店舗ＳＴ、すな
わち現在Ａ店の駐車場にいる顧客が品物を購入するため
にこれからＣ店ＳＴに向う事と、従ってその品物を予め
準備しておく事との内容をネットワークＮＴ経由でＣ店
ＣＴ側に伝える（ステップＳ５ｂ）。これにより、Ｃ店
ＣＴ側では、顧客到着と同時にリクエストのあった品物
を引き渡せるように準備が行われる。

【００３８】その後、顧客は、上記で設定されたカーナ
ビ１５上の地図情報を元にＡ店ＳＴからＣ店ＳＴに向か
い、そのＣ店ＳＴに到着すると、ここで車両ＣＲに乗っ
たままリクエストの品物を受け取ることになる。その品
物の料金支払いは、ＩＣカードリーダ１７に挿入された
ＩＣカード１６による電子決済で行われる。その際、車
載装置１では、情報処理部１１の処理により、ＩＣカー
ドリーダ１７で読み取られたＩＣカード１６の情報をＤ
ＳＲＣによりＣ店ＳＴの店舗側装置２に送信し、これに
応答して、店舗側装置２により、品物の料金決済に関す
る処理を実行し、その結果（領収書等）を車載装置１に
返す（ステップＳ６）。

【００３９】なお、上記ステップＳ２でＹＥＳ（品物の
在庫あり）と判断された場合は、そのままＡ店ＳＴの駐
車場で品物が引き渡され、上記ステップＳ６の処理、す
なわちＩＣカード１６による電子決済が行われる。

【００４０】また、上記ステップＳ４でＮＯ（在庫のあ
る店舗なし）と判断された場合は、系列店舗ＳＴ内に在
庫がないため、その旨をＤＳＲＣにより顧客に通知する
（ステップＳ７）。この場合、例えば後述の提携会社が
あれば、店舗ＳＴの選択肢が広がり、より一層利便性が
よくなることが期待される。

【００４１】従って、本実施形態によれば、ある店舗で
一時的に発生した品切れ商品の購入を希望する顧客に対
して、コンビニエンスストアの本部でその商品を有する
系列店舗へ誘導（案内）することにより、店舗側にとっ
ては集客力の向上を図ることができると共に、顧客にと
っても利便性が大幅に向上するようになる。

【００４２】（適用例）次に、本実施形態に係るコンビ
ニエンスストアシステムの適用例を図４及び図５に基づ
いて説明する。前述の説明では、系列店舗内で在庫確認
が可能であったが、本適用例では、系列店舗のみに限定
されず、提携会社との間でもネットワーク接続により必
要に応じてカタログ等を利用して品物の受発注を可能と
するものである。

【００４３】図４は、本適用例のシステム構成を示す図
で、図５は、本適用例により提供されるサービスの概要
及びその処理例を説明する概念図である。

【００４４】図４に示す本適用例のパーキングシステム
では、前述と同様の車両ＣＲの車載装置（情報処理部１
１、車載アンテナ１２、ＤＳＲＣ車載無線機１３、通信
制御部１４、カーナビ１５、ＩＣカード１６、及びＩＣ
カードリーダライタ１７）１と、店舗ＳＴに設置される
店舗側装置（情報処理部２１、路側アンテナ２２、ＤＳ
ＲＣ基地局無線機２３、通信制御部２４、データベース
２５、ネットワーク用通信装置２６）２と、本部のデー
タセンターＤＣに置かれるデータセンターシステム３と
のほか、提携会社ＴＣに置かれる提携会社側業務処理シ
ステム４が追加されている。また、データベース２５に
は、前述に加え、店舗の陳列商品やカタログ商品の情報
も記録されている。

【００４５】提携会社側業務処理システム４は、本適用
例では特にそのシステム構成を図示していないが、例え
ば店舗ＳＴの店舗側装置２との間でネットワークＮＴを
介して通信可能な通信装置を有するサーバ機等の種々の
コンピュータ機で構成され、そのコンピュータ処理によ
り、提携会社ＴＣで行われる通常の業務処理に加え、本
適用例では、店舗ＳＴとの間でネットワークＮＴ経由で
商品の受発注に関する処理（後述参照）を実行可能とな
っている。

【００４６】本適用例によれば、図５に示すように、ま
ず、車両ＣＲに乗った顧客は、その車載装置１を通し
て、店舗ＳＴから提供される商品のカタログ情報を閲覧
し、そのカタログ情報中に希望の商品があれば、その商
品を選択し、店舗ＳＴに対しその商品のカタログ要求又
はその商品の注文をＤＳＲＣにより店舗ＳＴ側に送信す
る（ステップＳ１１）。

【００４７】これに応答して、店舗ＳＴ側では、その店
舗側装置２の処理により、カタログ要求時には店舗ＳＴ
内のデータベース２５からそのカタログ商品の情報を取
り出し、その情報をＤＳＲＣにより車載装置１に送信す
ると共に、商品注文時にはその商品の販売元である提携
会社ＴＣに対しネットワークＮＴ経由でその商品の発注
を行い、その商品受け取り日時（指定日）をＤＳＲＣに
より車載装置１に送信する（ステップＳ１２〜Ｓ１
４）。

【００４８】これにより、提携会社ＴＣは、その注文を
受けてその店舗ＳＴに商品を発送し（ステップＳ１４、
Ｓ１５）、顧客は、その商品を指定日に店舗ＳＴで受け
取り、その料金決済は前述と同様にＤＳＲＣによりＩＣ
カードによる電子決済で行われる（ステップＳ１６）。

【００４９】従って、本適用例によれば、前述と同様の
効果に加え、店舗で取り扱っていない商品であっても、
提携会社の販売窓口になることで購入を希望する顧客へ
のサービス向上を図ることができるといった利点があ
る。

【００５０】なお、本実施形態及びその適用例では、Ｄ
ＳＲＣを用いた路車間通信システムを適用しているが、
本発明はこれに限らず、ＤＳＲＣ以外の路車間通信シス
テムを採用することも可能である。

【００５１】またなお、本発明は、代表的に例示した上
述の実施形態及びその適用例に限定されるものではな
く、当業者であれば、特許請求の範囲の記載内容に基づ
き、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の態様に変形、
変更することができ、それらも本発明の権利範囲に属す
るものである。

【００５２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ＤＳＲＣシステム等の路車間通信の利点を最大限に活用
しつつ、注文した商品が品切れの場合であっても、利用
者の利便性の向上を効率よく図ることができるコンビニ
エンスストアシステム、これで用いる店舗側装置、本部
側装置、及び車載装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態に係るコンビニエンススト
アシステムの全体構成を示す概略ブロック図。

【図２】コンビニエンスストアシステムの動作例を説明
する概念図。

【図３】コンビニエンスストアシステムの店舗側の処理
を示す概略フローチャート。

【図４】適用例に係るコンビニエンスストアの全体構成
を示す概略ブロック図。

【図５】図４に示すシステムの動作例及び処理例を説明
する概念図。

【符号の説明】

１ 車載装置 ２ 店舗側装置 ３ データセンターシステム（本部側装置） ４ 提携会社側業務処理システム １１ 情報処理部（車載装置） １２ 車載アンテナ １３ ＤＳＲＣ車載無線機 １４ 通信制御部（車載装置） １５ カーナビゲーションシステム（カーナビ） １６ ＩＣカード １７ ＩＣカードリーダライタ ２１ 情報処理部（店舗側装置） ２２ 路側アンテナ ２３ ＤＳＲＣ基地局無線機 ２４ 通信制御部（店舗側装置） ２５ データベース ２６ ネットワーク用通信装置 ＮＴ ネットワーク ＤＣ データセンター ＳＴ 店舗 ＴＣ 提携会社 ＣＲ 車両

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ０６Ｆ 17/60 ３３４ Ｇ０６Ｆ 17/60 ３３４ ５０６ ５０６ ＺＥＣ ＺＥＣ Ｇ０７Ｇ 1/12 ３６１ Ｇ０７Ｇ 1/12 ３６１Ｚ Ｇ０８Ｇ 1/09 Ｇ０８Ｇ 1/09 Ｅ Ｈ０４Ｂ 7/26 Ｈ０４Ｂ 7/26 Ｆ

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両に搭載され、路車間通信が可能な車
   載装置と、 前記車両の利用者が購入を希望する商品を販売している
   コンビニエンスストアの系列店舗に個別に配置され、前
   記車載装置から前記路車間通信により少なくとも前記商
   品の注文を受けると共にその商品が品切れの際に他の系
   列店舗内の在庫状況の問い合わせを行い、その結果を前
   記路車間通信により前記車載装置に知らせる店舗側装置
   と、 前記コンビニエンスストアの本部に配置され、前記系列
   店舗の店舗側装置との間で通信ネットワークを介して通
   信可能に接続され、前記商品が品切れの際に前記店舗側
   装置からの問い合わせに応答して、前記他の系列店舗内
   の在庫状況を前記通信ネットワーク経由で確認し、その
   結果を前記商品の在庫がある他の系列店舗が存在すれば
   その地図情報と共に前記通信ネットワーク経由で前記店
   舗側装置に送る本部側装置とを備えたことを特徴とする
   コンビニエンスストアシステム。
2. 【請求項２】 前記車載装置は、前記系列店舗の店舗側
   装置に対し前記路車間通信により前記商品の注文を出す
   注文手段と、前記系列店舗で前記商品が品切れの際に、
   その商品の在庫がある他の系列店舗が存在すれば、前記
   店舗側装置から前記路車間通信により送られてくる前記
   他の系列店舗の地図情報を表示する表示手段とを備えた
   請求項１記載のコンビニエンスストアシステム。
3. 【請求項３】 前記店舗側装置は、前記注文手段により
   注文を受けた商品が品切れの際に前記他の系列店舗内の
   商品の在庫確認の問い合わせを前記本部側装置に前記通
   信ネットワーク経由で送る問い合わせ手段と、この問い
   合わせ手段に応答して、前記本部側装置から送られてく
   る前記他の系列店舗内の商品の在庫確認結果を、前記商
   品の在庫のある他の系列店舗が存在すればその地図情報
   と共に前記路車間通信により前記車載装置に送る応答手
   段とを備えた請求項２記載のコンビニエンスストアシス
   テム。
4. 【請求項４】 前記本部側装置は、前記問い合わせ手段
   に応答して前記商品の在庫が有るか否かを前記他の系列
   店舗に対し前記通信ネットワーク経由で確認する在庫確
   認手段と、この在庫確認手段による確認結果を前記他の
   系列店舗が存在すればその地図情報と共に前記店舗側装
   置に前記通信ネットワーク経由で送る手段とを備えた請
   求項３記載のコンビニエンスストアシステム。
5. 【請求項５】 車両の利用者が購入を希望する商品を販
   売しているコンビニエンスストアの系列店舗に個別に配
   置された店舗側装置であって、 前記車両に搭載された車載装置から前記路車間通信によ
   り少なくとも前記商品の注文を受ける受注手段と、 前記受注手段により注文を受けた商品が品切れの際に他
   の系列店舗内の在庫状況の問い合わせを行い、その結果
   を前記路車間通信により前記車載装置に知らせる通知手
   段とを備えたことを特徴とする店舗側装置。
6. 【請求項６】 コンビニエンスストアの本部に配置さ
   れ、その系列店舗に配置された店舗側装置との間で通信
   ネットワークを介して通信可能に接続された本部側装置
   であって、 前記系列店舗の店舗側装置からの問い合わせに応答し
   て、その系列店舗で注文を受けた商品の他の系列店舗内
   での在庫状況を前記通信ネットワーク経由で確認する在
   庫確認手段と、 前記在庫確認手段による前記在庫状況の確認結果と共に
   前記商品の在庫のある他の系列店舗が存在すればその地
   図情報を前記通信ネットワーク経由で前記店舗側装置に
   送る応答手段とを備えたことを特徴とする本部側装置。
7. 【請求項７】 コンビニエンスストアの系列店舗に配置
   された店舗側装置に対し、路車間通信により前記系列店
   舗内の商品に対し注文を出す注文手段と、 前記注文手段により注文を出した商品が品切れの際に、
   前記店舗側装置から前記路車間通信により送られてくる
   その商品の他の系列店舗内での在庫確認結果と共にその
   商品の在庫がある他の系列店舗が存在すればその地図情
   報を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする車載
   装置。
8. 【請求項８】 車両に搭載され、路車間通信が可能な車
   載装置と、 前記車両の利用者が購入を希望する商品を販売している
   コンビニエンスストアの系列店舗に配置され、前記車載
   装置から前記路車間通信により少なくとも前記商品の注
   文を受け、その発注を前記コンビニエンスストアの提携
   会社に出す店舗側装置と、 前記提携会社側に配置され、前記店舗側装置からの商品
   の発注に応答して、その商品を前記系列店舗で前記利用
   者が受け取り可能にその系列店舗に発送する提携会社側
   装置とを備えたことを特徴とするコンビニエンスストア
   システム。
9. 【請求項９】 前記路車間通信は、ＤＳＲＣによる路車
   間通信である請求項１又は８記載のコンビニエンススト
   アシステム。