JP2003076185A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置

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JP2003076185A
JP2003076185A JP2001263505A JP2001263505A JP2003076185A JP 2003076185 A JP2003076185 A JP 2003076185A JP 2001263505 A JP2001263505 A JP 2001263505A JP 2001263505 A JP2001263505 A JP 2001263505A JP 2003076185 A JP2003076185 A JP 2003076185A
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JP
Japan
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sheet
pressure contact
toner image
roller
pressure
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JP2001263505A
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English (en)
Inventor
Hideki Kosugi
秀樹 小杉
Katsuhiro Echigo
勝博 越後
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着前にトナー像中の空気を追い出すことで
プリスターを防止する定着装置及び画像形成装置の提
供。 【解決手段】 シート状媒体Sを搬送するシート搬送部
材8Aと、シート搬送部材8Aに当接した加圧部材8B
とを有し、シート搬送部材8Aと加圧部材8Bとの圧接
領域37にシート状媒体Sを通しトナー像Tを加熱・溶
融してシート状媒体Sに定着し、圧接領域37よりもシ
ート状媒体Sの搬送方向上流側に、トナー像Tを担持し
たシート状媒体Sに圧接し、トナー像Tとシート状媒体
Sとを圧接させる圧接手段40を有する定着装置1及び
画像形成装置20。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱・加圧時にお
けるトナー像の火脹れ状の剥がれ、いわゆるブリスター
を防止する定着装置及びかかるブリスターを防止する複
写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷
機等の画像形成装置には一般に、被定着画像としてのト
ナー像を形成されたシート状媒体に、トナー像を定着す
るための定着装置を有している。
【0003】定着装置としては、内部に熱源を有し回転
駆動される加熱ローラと、この加熱ローラに圧接され加
熱ローラに従動回転する加圧ローラとを有し、両ローラ
によって形成されるニップ部に、シート状媒体を両ロー
ラの回転により通過させ、加熱加圧してトナー像を定着
する熱ローラ対タイプの定着装置や、トナーを定着され
るシート状媒体を搬送するための無端の定着ベルト、定
着ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ローラ、
定着ベルトを介して定着ローラに対向して配置される加
圧ローラ等を構成要素とするタイプのいわゆるベルト定
着装置が知られている。
【0004】何れのタイプの定着装置においても、トナ
ー像は、シート状媒体上に加熱による溶融及び加圧によ
り定着される。ここで、トナー像への加熱は、主にトナ
ー像の表面から行われるため、トナー像表面のトナーす
なわち表層側トナーにはトナーを構成する樹脂を溶融す
るに十分の熱が伝わり溶融は良好に行われるが、シート
状媒体の表面近傍のトナーすなわち下層側トナーには、
かかる樹脂を十分に溶融するだけの熱が与えられず、下
層側トナーの溶融は不十分となり、トナー同士の結着が
得られにくく、またトナー同士の結着は得られたとして
も、トナーとシート状媒体との結着は十分になされない
こととなる。
【0005】よって、トナー層中あるいはトナーとシー
ト状媒体との間に空気が存在すると、加圧されたときに
その部分で火脹れ状の剥がれ、すなわちいわゆるブリス
ターという現象による定着不良が生じるという問題があ
る。
【0006】そこで、従来、ブリスターを防止するため
に種々の技術が提案されている。たとえば特開2001
−42665号公報においては、トナー像がシート状媒
体上に転写される前にシート状媒体表面を予熱すること
で、下層側トナーとシート状媒体の間の結着力を上げよ
うとする技術が提案されている。また特開2001−2
7858号公報においては、ニップ内に圧力分布を持た
せ、ニップ上流側で加圧せずにトナーを溶融し、トナー
とシート状媒体との結着力を得た後に加圧することでブ
リスターを防止しようとする技術が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開2001
−42665号公報により提案されている技術では、新
たに熱源を設けなくてはならないため、近年において画
像形成装置に省電力化が要求されているにもかかわら
ず、さらに加熱のための電力を要することとなるという
問題がある。また特開2001−27858号公報によ
り提案されている技術では、ニップ内に圧力分布を持た
せるための構造が複雑となるうえ、シート状媒体の搬送
性も問題となる。
【0008】本発明は、定着前にトナー像中の空気を追
い出すことでプリスターを防止しかかる問題を解決する
定着装置及び画像形成装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、シート状媒体を搬送するシ
ート搬送部材と、このシート搬送部材に当接した加圧部
材とを有し、上記シート搬送部材と上記加圧部材との圧
接領域にシート状媒体を通しトナー像を加熱・溶融して
シート状媒体に定着する定着装置において、上記圧接領
域よりもシート状媒体の搬送方向上流側に、トナー像を
担持したシート状媒体に圧接し、同トナー像と同シート
状媒体とを圧接させる圧接手段を有することを特徴とす
る。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の定
着装置において、上記圧接手段は、シート状媒体の搬送
経路における、シート状媒体の、トナー像を担持した側
の面に対向するよう配設される第1の圧接部材と、シー
ト状媒体の、トナー像を担持した側の反対の面に対向す
るよう配設される第2の圧接部材とを有することを特徴
とする。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項2記載の定
着装置において、第1の圧接部材と第2の圧接部材との
うち、少なくとも第1の圧接部材がローラであることを
特徴とする。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項2又は3記
載の定着装置において、第1の圧接部材と第2の圧接部
材のうち、少なくとも第1の圧接部材はその表層に多孔
質体の層を有することを特徴とする。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項4記載の定
着装置において、上記多孔質体の層の表面の粗さは、
0.01〜20μmであることを特徴とする。
【0014】請求項6記載の発明は、請求項2ないし5
の何れか1つに記載の定着装置において、第1の圧接部
材と第2の圧接部材とは接離可能であることを特徴とす
る。
【0015】請求項7記載の発明は、請求項6記載の定
着装置において、第1の圧接部材と第2の圧接部材と
は、カラートナー像を定着するときには圧接状態とな
り、単色トナー像を定着するときには離間状態となるこ
とを特徴とする。
【0016】請求項8記載の発明は、請求項1ないし7
の何れか1つに記載の定着装置において、上記圧接手段
は、トナー像をシート状媒体に向けて圧接させることを
可能とするための導電性を有することを特徴とする。
【0017】請求項9記載の発明は、請求項1ないし8
の何れか1つに記載の定着装置において、トナー像を定
着されるシート状媒体を搬送するための無端の定着ベル
トと、上記定着ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ及び
定着ローラと、上記定着ベルトを介して上記定着ローラ
に対向して配置される加圧ローラとを具備し、上記シー
ト搬送部材が上記定着ベルトであり、上記加圧部材が加
圧ローラであることを特徴とする。
【0018】請求項10記載の発明は、請求項1ないし
8の何れか1つに記載の定着装置において、トナー像を
定着されるシート状媒体を加熱するとともに搬送するた
めの加熱ローラと、この加熱ローラに圧接される加圧ロ
ーラとを具備し、上記シート搬送部材が上記加熱ローラ
であり、上記加圧部材が加圧ローラであることを特徴と
する。
【0019】請求項11記載の発明は、請求項1ないし
10の何れか1つに記載の定着装置を有する画像形成装
置にある。
【0020】請求項12記載の発明は、シート状媒体を
搬送するシート搬送部材と、このシート搬送部材に当接
した加圧部材とを有し、上記シート搬送部材と上記加圧
部材との圧接領域にシート状媒体を通しトナー像を加熱
・溶融してシート状媒体に定着する定着装置を有する画
像形成装置において、上記圧接領域よりもシート状媒体
の搬送方向上流側に、トナー像を担持したシート状媒体
に圧接し、同トナー像と同シート状媒体とを圧接させる
圧接手段を有することを特徴とする。
【0021】請求項13記載の発明は、請求項12記載
の画像形成装置において、上記圧接手段は、シート状媒
体の搬送経路における、シート状媒体の、トナー像を担
持した側の面に対向するよう配設される第1の圧接部材
と、シート状媒体の、トナー像を担持した側の反対の面
に対向するよう配設される第2の圧接部材とを有するこ
とを特徴とする。
【0022】請求項14記載の発明は、請求項13記載
の画像形成装置において、第1の圧接部材と第2の圧接
部材とのうち、少なくとも第1の圧接部材がローラであ
ることを特徴とする。
【0023】請求項15記載の発明は、請求項13又は
14記載の画像形成装置において、第1の圧接部材と第
2の圧接部材のうち、少なくとも第1の圧接部材はその
表層に多孔質体の層を有することを特徴とする。
【0024】請求項16記載の発明は、請求項15記載
の画像形成装置において、上記多孔質体の層の表面の粗
さは、0.01〜20μmであることを特徴とする。
【0025】請求項17記載の発明は、請求項13ない
し16の何れか1つに記載の画像形成装置において、第
1の圧接部材と第2の圧接部材とは接離可能であること
を特徴とする。
【0026】請求項18記載の発明は、請求項17記載
の画像形成装置において、第1の圧接部材と第2の圧接
部材とは、カラートナー像を定着するときには圧接状態
となり、単色トナー像を定着するときには離間状態とな
ることを特徴とする。
【0027】請求項19記載の発明は、請求項12ない
し18の何れか1つに記載の画像形成装置において、上
記圧接手段は、トナー像をシート状媒体に向けて圧接さ
せることを可能とするための導電性を有することを特徴
とする。
【0028】請求項20記載の発明は、請求項12ない
し19の何れか1つに記載の画像形成装置において、ト
ナー像を定着されるシート状媒体を搬送するための無端
の定着ベルトと、上記定着ベルトを巻き掛けられた加熱
ローラ及び定着ローラと、上記定着ベルトを介して上記
定着ローラに対向して配置される加圧ローラとを具備
し、上記シート搬送部材が上記定着ベルトであり、上記
加圧部材が加圧ローラであることを特徴とする。
【0029】請求項21記載の発明は、請求項12ない
し19の何れか1つに記載の画像形成装置において、ト
ナー像を定着されるシート状媒体を加熱するとともに搬
送するための加熱ローラと、この加熱ローラに圧接され
る加圧ローラとを具備し、上記シート搬送部材が上記加
熱ローラであり、上記加圧部材が加圧ローラであること
を特徴とする。
【0030】
【実施例】図1に本発明を適用した画像形成装置の概略
を示す。画像形成装置は複写機、ファクシミリ、プリン
タ等周知のものであり、画像形成装置はカラー画像を形
成するものである。画像形成装置20は、一般にコピー
等に用いられる普通紙と、OHPシートや、カード、ハ
ガキといった90K紙、坪量約100g/m相当以上
の厚紙や、封筒等の、普通紙よりも熱容量が大きないわ
ゆる特殊シートとの何れをもシート状媒体として用いる
ことが可能である。
【0031】画像形成装置20は、原稿画像に応じて各
色ごとの画像すなわちトナー像を形成する作像装置21
C、21Y、21M、21BKと、作像装置21C、2
1Y、21M、21BKに対向して配置された、中間転
写体としてのベルト31及びこれを掛け渡したローラ3
2、33、34並びにベルト31を挟んでローラ34に
対向して配設されたローラ35を有する転写装置22と
を有している。
【0032】画像形成装置20はまた、転写装置22に
おけるローラ34とローラ35との対向領域である転写
領域に各種シート状媒体を供給するシート状媒体供給手
段としての給紙カセット24と、給紙カセット24から
給紙ローラ36によって搬送されてきたシート状媒体を
作像装置21C、21Y、21M、21BKによる作像
のタイミングにあわせて供給するレジストローラ30と
を有している。
【0033】画像形成装置20はまた、転写領域におい
てトナー像を転写されトナー像を担持しているシート状
媒体に圧接し、トナー像とシート状媒体とを圧接させる
圧接手段としての圧接装置40と、圧接装置40により
圧接後のシート状媒体の定着を行う定着装置1と、矢印
Cで示すように定着装置1から排出される定着後のシー
ト状媒体を積載する図示しないシート積載手段としての
排紙トレイを有している。
【0034】各作像装置21C、21Y、21M、21
BKはそれぞれシアン、イエロー、マゼンタ、ブラック
の各色の現像を行うものであり、用いるトナーの色が異
なるが、その構成はほぼ同様であるから、作像装置21
Cの構成を各作像像装置21C、21Y、21M、21
BKの代表として説明する。作像装置21Cは、静電潜
像担持体としての感光体ドラム25C、感光体ドラム2
5Cの回転方向Aにおいて順に配置されている帯電装置
27C、現像装置26C、クリーニング装置28C等を
有し、帯電装置27Cと現像装置26Cとの間で露光光
29Cを受ける周知の構成である。静電潜像担持体はド
ラム状でなく、ベルト状としても良い。
【0035】図2に示すように、定着装置1は、シート
搬送部材としての加熱ローラである定着ローラ8Aと、
定着ローラ8Aに圧接され当接した加圧部材としての加
圧ローラ8Bとを有する熱ローラ方式である熱ローラ対
タイプの定着装置である。図2においてシート状媒体を
符号S、トナー像を符号Tで示す。
【0036】定着ローラ8Aは、シート状媒体Sを加熱
するとともに搬送するものであり、シート状媒体S上に
担持されているトナー像Tと接触する側に配設さてい
る。定着ローラ8Aは、基体8A1が芯金であり、基体
8A1の内部にはハロゲンランプ製の棒状ヒータ8A2
が配設されている。定着ローラ8Aの表面温度は棒状ヒ
ータ8A2により110〜220℃とされるようになっ
ている。
【0037】加圧ローラ8Bは、芯金8B1の表面に弾
性体層8B2が積層され、弾性体層8B2の表面にはフ
ッ素樹脂層からなる図示しない離型層が設けられてい
る。加圧ローラ8Bは20〜100Nの加圧圧力により
定着ローラ8Aに圧接し、定着ローラ8Aとの圧接領域
であるニップ37の幅を2〜10mm程度としている。
そして、ニップ37にシート状媒体Sを通してトナー像
Tを加熱・溶融してシート状媒体Sに定着するようにな
っている。
【0038】圧接装置40は、画像形成装置20内にお
いて定着装置1のニップ8Cよりもシート状媒体Sの搬
送方向上流側に配設されている。圧接装置40は、シー
ト状媒体Sの搬送経路における、シート状媒体Sの、ト
ナー像Tを担持した側の面に対向するよう配設された第
1の圧接部材としてのローラ9Aと、シート状媒体S
の、トナー像Tを担持した側の反対の面に対向するよう
配設された第2の圧接部材としてのローラ9Bを有して
いる。
【0039】ローラ9Aとローラ9Bとは圧接されてお
り、ローラ対をなしている。これらローラ9A、9B
は、定着装置1におけるシート状媒体Sの搬送速度と略
同じ速度でシート状媒体Sを定着装置1に向けて搬送す
るようになっている。ローラ9Aとローラ9Bとの圧接
力は定着装置1における定着ローラ8Aと加圧ローラ8
Bとの圧接力より大きくされ、トナー像Tをより定着装
置1におけるよりも大きな力でシート状媒体Sに圧接さ
せるようになっている。
【0040】ローラ9A、9Bは、導電性を持つよう、
アルミニウム等の金属製とされており、ローラ9A、9
B相互間の圧接力のみならず、電圧印加手段38により
加える電界の力でトナー像Tをシート状媒体Sに向けて
圧接させることを可能としている。ローラ9A、9Bに
はそれぞれ、弾性体層や離型層を形成してもよいが、表
層にはそれぞれ、多孔質PTFE等の多孔質の物質の層
9A1、9B1が形成されている。これによりシート状
媒体が塗工紙のように表層が平滑であるために紙の中か
ら空気が抜けにくい場合でも効率よく空気を吐き出すこ
とができる。
【0041】ただし、ローラ9Aはトナー像T側に配設
されており、画像面に触れるため、画像の平滑性を損な
わない程度の平滑性が必要とされるから、層9A1の表
面粗さは0.1〜20μm程度の範囲とされる。層9B
1の表面粗さも層9A1と同様に0.1〜20um程度
とすることができる。
【0042】図3に単位面積当たりのシート状媒体への
トナーの付着量とブリスターの発生との関係を示す。図
3から明らかなように、ブリスターは単位面積当たりの
トナー付着量が多いほど発生しやすい。すなわち、トナ
ー像を構成するトナー層の層厚が厚くなるほどブリスタ
ーが発生しやすい。これは、トナー層の厚さが厚いと、
シート状媒体に近い下層側トナーに熱が伝わりにくくな
るからである。一方、トナー層の厚さは、カラー画像を
形成するときに厚くなる。これは各色のトナー像を重ね
合わせるからである。したがって、ブリスターは、単色
の画像を形成する場合には問題とならないが、カラー画
像を定着する際に発生しやすいことがわかる。
【0043】図4にローラ9Aとローラ9Bとを接離可
能とするための接離機構41を示す。接離機構41は、
ローラ9Aの回転軸9A2を回転自在に支持する軸受4
2と、軸受42をローラ9Aがローラ9Bに当接する向
きに付勢するばね43と、一端が軸9A2に係合し軸4
4を中心として搖動する搖動部材45と、ばね46を介
して搖動部材45の他端に係合したソレノイド47とを
有している。
【0044】このような構成により、接離機構41は、
ソレノイド47に通電しないときにはばね43の付勢力
及びローラ9Aの自重によりローラ9Aがローラ9Bに
当接することを許容しているが、ソレノイド47に通電
するとばね43の付勢力に抗して搖動部材45を軸9A
2が上方に変位するように搖動しローラ9Aをローラ9
Bから離間させる。
【0045】ソレノイド47への通電は単色の画像を定
着する場合にのみ行い、カラー画像を定着する場合に
は、ソレノイド47への通電は行わない。すなわち、図
5に示すように、カラー画像を定着するときにはローラ
9Aはローラ9Bに当接された圧接状態となり、単色画
像を定着するときにはローラ9Aはローラ9Bから離間
された離間状態となる。
【0046】これにより、ブリスターが発生しやすいカ
ラー画像定着時には、トナー像を形成するトナー層中及
びトナー層とシート状媒体との間に存する空気がローラ
9Aとローラ9Bとの圧接力によって追い出されるた
め、定着装置1による定着を行われてもブリスターが防
止されることとなる。この空気追い出し作用は、電圧印
加手段38により加える電界の力および層9A1、9B
1により良好に生じ、ブリスターは良好に防止される。
【0047】電圧印加手段38により加える電界の力
は、トナーがローラ9Aにオフセットすることをも防止
している。なお図4において示されている軸9A2と軸
9B2とは図2において不図示である。一方ブリスター
の生じない単色画像形成時には、ローラ9Aとローラ9
Bとが離間されるために、シート状媒体は圧接装置40
により圧接力を受けることなく定着装置1に進入し定着
を行われる。
【0048】図6に示すように、定着装置1は、トナー
を定着されるシート状媒体を搬送するためのシート搬送
部材としての無端の定着ベルト17と、定着ベルト17
を巻き掛けられた加熱ローラ16及び定着ローラ15
と、定着ベルト17を介して定着ローラ15に対向して
配置され定着ベルト17に圧接された加圧ローラ18
と、加熱ローラ16の内部に備えられたヒータ19とを
有する、ベルト定着装置であってもよい。図示を省略す
るが、定着装置1は上述した接離機構を有している。な
お図4において示されている軸9A2、軸9B2にそれ
ぞれ相当する定着ローラ15の軸、加圧ローラ18の軸
は何れも図6において不図示である。
【0049】定着ローラ15は、芯金51と、この芯金
51を被覆する耐熱多孔質のシリコンゴム製の弾性体層
52と、弾性体層52の表面に形成され弾性体層52を
離型剤から隔離するためのフッ素ゴム製の隔離層53と
を有している。隔離層53の材質はフッ素ゴムの他、フ
ロロシリコン、テフロン(商品名である。)、ラテック
ス等であっても良い。弾性体層52は、アスカーCでロ
ーラゴム硬度33°の比較的低硬度とされている。
【0050】弾性体層52の材質は、熱伝導率が小さく
断熱作用のある耐熱多孔質の弾性体であるから、ベルト
の熱を奪うことを低減し、立上り後の温度落ち込みを小
さくするとともに温度回復のためのプレ回転時間を短縮
している。また、弾性体層52が比較的低硬度であるた
め、加圧ローラ18の圧接力が小さくても十分なニップ
幅を得ることができ、比較的低温かつ低圧の条件下でも
良好な定着性能を得ることができる。
【0051】加圧ローラ18は、バネなどの図示しない
弾性体により、定着ローラ15に圧接する向きに付勢さ
れている。加圧ローラ18は、定着ベルト17を介して
定着ベルト17に対向する位置において定着ローラ15
に当接されており、これにより、加圧ローラ18が定着
ベルト17を介して定着ローラ15に当接する圧接領域
としてのニップ37が形成されている。ニップ37の、
定着ベルト17及び加圧ローラ18の回転方向上流側に
は、画像形成装置20本体側すなわち圧接装置40に向
けて拡開し、圧接装置40によって搬送されてきた定着
を行われるべきシート状媒体Sをニップ37に向けて案
内するガイド板54が配設されている。
【0052】定着ベルト17は、ニッケル製の基体上に
シリコンゴム製の離型層が形成されたものであり、熱容
量が小さく、熱応答性を良好にされている。基体はポリ
イミド製でもよい。離型層はシリコンゴムの上にフッ素
樹脂系を重ねた構成でもよい。定着ベルト17は、ホッ
トオフセットを生じない程度に瞬時に加熱され、また、
定着領域において、トナーを十分に溶かして定着させる
のに必要な熱容量を有している。
【0053】定着ベルト17に適当な所定の張力を与え
るため、定着ベルト17の外周面には、図示しないテン
ションローラが弾性的に当接している。定着ベルト17
は、テンションローラにより、3kgf/片側の張力を
与えられている。この張力は、テンションローラの配設
位置を調整することにより設定できる。加熱ローラ16
と加圧ローラ18とは、それぞれ薄肉円筒状の芯金から
なり低熱容量化が図られている。
【0054】加熱ローラ15の芯金55は、アルミニウ
ム製であり、芯金表面はアルマイト処理されている。材
質は、比熱が小さく、熱伝導率が大きいものが好まし
く、他にも鉄、銅、ステンレス等の金属を使用すること
ができる。加熱ローラ15を低熱容量とすることによ
り、定着ベルト17が回転してもその熱を奪うことが少
なく、定着に悪影響を与えることや立上り時間が長引く
ことが防止されている。さらに連続定着等により温度が
低下してもその回復までの時間が短縮される。
【0055】加圧ローラ18は、芯金57と芯金57表
面に形成されたシリコンゴムの弾性体層56とを有して
おり、芯金57は、鉄製であり、弾性体層56はシリコ
ンゴム製である。芯金57の材質は、比熱が小さく、熱
伝導率が大きいものが好ましく、他にもアルミニウム、
銅、ステンレス等の金属を使用することができる。加圧
ローラ18を低熱容量とすることにより、定着ベルト1
7が回転してもその熱を奪うことが少ない。加圧ローラ
18は弾性体層56上に10μm〜300μmの離型層
を形成することができる。
【0056】本実施例は以上の構成により、画像形成装
置20の電源が投入されると、良好な定着を行うことが
できる状態となって立上りが完了し、画像形成及び定着
が可能な状態となる。フルカラー画像を形成する場合に
ついて説明すると、操作者が画像形成を開始する周知の
操作を行うと、感光体25Cの方向Aへの回転にともな
い、感光体ドラム25Cは帯電装置27Cより帯電さ
れ、露光光29Cにより原稿画像に応じた静電潜像が形
成され、この静電潜像が現像装置26Cにより現像さ
れ、感光体25C上に形成されたトナー像は転写装置2
2のベルト31上に転写され、矢印B方向に搬送され
る。転写後に感光体ドラム25C上に残留しているトナ
ーがクリーニング装置28Cによって掻き取られること
で感光体ドラム25Cがクリーニングされ、次の帯電に
供される。
【0057】シアンのトナーが転写されたベルト31は
矢印B方向に搬送されつつ、作像装置21Cにおける上
述の作像工程と同様の作像工程を行う作像装置21Y、
21M、21BKにより順次それぞれイエロー、マゼン
タ、ブラックのトナー像を適宜同期した位置に重ね転写
され、画像形成に必要なすべてのトナー像を転写された
後、ローラ34とローラ35との対向領域である転写領
域に搬送されてくるシート状媒体上に転写される。
【0058】シート状媒体上には層厚の厚いカラーのト
ナー像が担持されているため、接離機構41は、ソレノ
イド47に通電せず、ローラ9Aは、ばね43の付勢力
及びローラ9Aの自重によりローラ9Bに圧接してい
る。したがってトナー像を形成するトナー層中及びトナ
ー層とシート状媒体との間に存する空気は、ローラ9A
とローラ9Bとの圧接力、電圧印加手段38により加え
る電界の力および層9A1、9B1により良好に追い出
される。
【0059】かかる空気の追い出しが行われた後、シー
ト状媒体は、定着装置1に進入し、ニップ37において
加熱・加圧され、カラーのトナー像がシート状媒体上に
溶融定着される。このとき、上述のように空気の追い出
しが良好に行われているため、ブリスターは生じること
なく定着は良好に行われる。
【0060】すなわち、トナー像への加熱は、主にトナ
ー像の表面から行われるため、トナー像表面のトナーす
なわち表層側トナーにはトナーを構成する樹脂を溶融す
るに十分の熱が伝わり溶融は良好に行われる一方、シー
ト状媒体の表面近傍のトナーすなわち下層側トナーに
は、かかる樹脂を十分に溶融するだけの熱が与えられに
くいので、下層側トナーの溶融は不十分となり、トナー
同士の結着が得られにくく、またトナー同士の結着は得
られたとしても、トナーとシート状媒体との結着は十分
になされないことがあるが、トナー層中あるいはトナー
とシート状媒体との間に存する空気は追い出されている
ので、加圧されたときにその部分で火脹れ状の剥がれ、
すなわちブリスターは生じることがない。
【0061】また、層9A1、9B1の材質及び表面粗
さが上述のように設定されているため、平滑性、光沢性
が良好な定着画像が得られる。定着後のシート状媒体は
矢印Cで示すように搬送されて画像形成装置20外に排
出される。
【0062】一方、単色の画像を形成する場合について
説明すると、作像装置21C、21Y、21M、21B
Kの何れかにおいて上述と同様にして感光体ドラム25
C、25Y、25M、25BKの何れかの表面上にトナ
ー像が形成され、上述と同様に、トナー像がベルト22
に転写され、ベルト22上のトナー像はシート状媒体上
に転写される。
【0063】シート状媒体上には層厚の薄い単色のトナ
ー像が担持されているため、接離機構41において、ソ
レノイド47に通電され、ばね43の付勢力に抗してロ
ーラ9Aがローラ9Bから離間させる。したがって、こ
の場合にはカラー画像形成時に行われたような上述した
空気の追い出しは行われないが、単色のトナー像の場合
はシート状媒体の単位面積当たりのトナー付着量が少な
いため、定着装置1において定着が行われる際にブリス
ターが起こることはない。
【0064】以上のように、画像形成装置20において
は、単色の画像形成を行う場合のみならずカラーの画像
形成を行う場合においてもブリスターが発生することは
なく、良好な定着を行い、シート状媒体上に良好な画像
を形成することができる。
【0065】以上本発明を適用した画像形成装置につい
て説明したが、単色の画像を形成する場合においても空
気の追い出しを行ってもよく、この場合には第1、第2
の圧接部材は接離可能でなく常に当接していてよいので
接離機構は必要でない。本実施例の画像形成装置はカラ
ー画像を形成するものであるが、単色の画像を形成する
ものであっても良い。
【0066】第1、第2の圧接部材のうち、第1の圧接
部材はシート状媒体のトナー像を担持した側の面に当接
するため、トナー像を乱さないようにローラ状をなすこ
とが望ましく、したがって、第1、第2の圧接部材のう
ち、少なくとも第1の圧接部材がローラであることが望
ましく、第2の圧接部材は必ずしもローラ状をなす必要
はなく、平板状であってもよい。
【0067】第1、第2の圧接部材の表層に備えられる
多孔質体の層については、多孔質体の作用は、主に、シ
ート状媒体のトナー像を担持した面の側から空気の追い
出すときにおける空気の追い出しを良好とすることを狙
っているものであるから、かかる層は、少なくとも第1
の圧接部材に備えられていればよく、第2の圧接部材に
は必ずしも備えられていなくてもよい。
【0068】上述した実施例においては、圧接手段は画
像形成装置本体に備えられており、定着装置とは別の構
成として説明したが、圧接手段は定着装置に備えられて
いてもよく、定着装置内部に配設されていてもよい。た
だしこの場合においても、圧接手段は、シート状媒体搬
送方向においてシート搬送部材と加圧部材との圧接領域
すなわちニップの上流側に配設すべきことはもちろんで
ある。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、シート状媒体を搬送す
るシート搬送部材と、このシート搬送部材に当接した加
圧部材とを有し、上記シート搬送部材と上記加圧部材と
の圧接領域にシート状媒体を通しトナー像を加熱・溶融
してシート状媒体に定着する定着装置において、上記圧
接領域よりもシート状媒体の搬送方向上流側に、トナー
像を担持したシート状媒体に圧接し、同トナー像と同シ
ート状媒体とを圧接させる圧接手段を有するので、定着
前にトナー像中及びトナー像とシート状媒体との間に存
する空気を追い出すことでプリスターを防止することが
でき、良好な定着画像を得ることができる定着装置を提
供することができる。
【0070】圧接手段が、シート状媒体の搬送経路にお
ける、シート状媒体の、トナー像を担持した側の面に対
向するよう配設される第1の圧接部材と、シート状媒体
の、トナー像を担持した側の反対の面に対向するよう配
設される第2の圧接部材とを有することとすれば、第1
の圧接部材と第2の圧接部材とによりシート状媒体の両
面から圧を加えることでトナー像中及びトナー像とシー
ト状媒体との間に存する空気を追い出しブリスターを防
止することができる定着装置を提供することができる。
【0071】第1の圧接部材と第2の圧接部材とのう
ち、少なくとも第1の圧接部材がローラであることとす
れば、シート状媒体を安定して搬送できるとともに、ト
ナー像に当接する側の圧接部材がローラであるからトナ
ー像を乱すことがなく良好な定着を行うことができる定
着装置を提供することができる。
【0072】第1の圧接部材と第2の圧接部材のうち、
少なくとも第1の圧接部材はその表層に多孔質体の層を
有することとすれば、圧接部材に空気の逃げ道を形成し
ているので、効率よく空気を吐き出すことができ、ブリ
スターを良好に防止することができる定着装置を提供す
ることができる。
【0073】多孔質体の層の表面の粗さが、0.01〜
20μmであることとすれば、少なくとも、トナー像側
に配設され画像面に触れる第1の圧接部材の表面が、ト
ナー像の平滑性を損なわない程度の平滑性を有しトナー
像を乱すことを防止しつつ空気の吐き出しを良好に行う
ことができる定着装置を提供することができる。
【0074】第1の圧接部材と第2の圧接部材とが接離
可能であることとすれば、トナー像の種類に応じて第1
の圧接部材と第2の圧接部材とを接離可能とすることが
できるとともに、待機時に第1の圧接部材と第2の圧接
部材を離間することでこれら圧接部材の経時的な変形を
防止することも可能となる定着装置を提供することがで
きる。
【0075】第1の圧接部材と第2の圧接部材とが、カ
ラートナー像を定着するときには圧接状態となり、単色
トナー像を定着するときには離間状態となることとすれ
ば、トナー像を構成するトナーの層厚が大きくブリスタ
ーを生じやすいカラートナー像の定着時にのみ第1の圧
接部材と第2の圧接部材とを圧接状態として空気を追い
出しブリスターを防止することができる定着装置を提供
することができる。
【0076】圧接手段が、トナー像をシート状媒体に向
けて圧接させることを可能とするための導電性を有する
こととすれば、電界の力でトナー像をシート状媒体に向
けて圧接させることができさらに良好に空気を吐き出さ
せることができるとともに、トナー像が圧接手段にオフ
セットすることをも防止することができる定着装置を提
供することができる。
【0077】トナー像を定着されるシート状媒体を搬送
するための無端の定着ベルトと、定着ベルトを巻き掛け
られた加熱ローラ及び定着ローラと、定着ベルトを介し
て定着ローラに対向して配置される加圧ローラとを具備
し、シート搬送部材が定着ベルトであり、加圧部材が加
圧ローラであることとすれば、上述のように空気の追い
出しを行いブリスターを防止することができ良好な定着
画像を得ることができる熱ローラ対タイプの定着装置を
提供することができる。
【0078】トナー像を定着されるシート状媒体を加熱
するとともに搬送するための加熱ローラと、この加熱ロ
ーラに圧接される加圧ローラとを具備し、シート搬送部
材が加熱ローラであり、加圧部材が加圧ローラであるこ
ととすれば、上述のように空気の追い出しを行いブリス
ターを防止することができ良好な定着画像を得ることが
できるベルト定着装置を提供することができる。
【0079】本発明は、請求項1ないし10の何れか1
つに記載の定着装置を有する画像形成装置にあるので、
上述の各効果を奏する定着装置を有し、良好な画像形成
を行うことができる画像形成装置を提供することができ
る。
【0080】本発明は、シート状媒体を搬送するシート
搬送部材と、このシート搬送部材に当接した加圧部材と
を有し、上記シート搬送部材と上記加圧部材との圧接領
域にシート状媒体を通しトナー像を加熱・溶融してシー
ト状媒体に定着する定着装置を有する画像形成装置にお
いて、上記圧接領域よりもシート状媒体の搬送方向上流
側に、トナー像を担持したシート状媒体に圧接し、同ト
ナー像と同シート状媒体とを圧接させる圧接手段を有す
るので、定着前にトナー像中及びトナー像とシート状媒
体との間に存する空気を追い出すことでプリスターを防
止することができ、良好な定着画像を得ることができる
から、良好な画像形成を行うことができる画像形成装置
を提供することができる。
【0081】圧接手段が、シート状媒体の搬送経路にお
ける、シート状媒体の、トナー像を担持した側の面に対
向するよう配設される第1の圧接部材と、シート状媒体
の、トナー像を担持した側の反対の面に対向するよう配
設される第2の圧接部材とを有することとすれば、第1
の圧接部材と第2の圧接部材とによりシート状媒体の両
面から圧を加えることでトナー像中及びトナー像とシー
ト状媒体との間に存する空気を追い出しブリスターを防
止することができる画像形成装置を提供することができ
る。
【0082】第1の圧接部材と第2の圧接部材とのう
ち、少なくとも第1の圧接部材がローラであることとす
れば、シート状媒体を安定して搬送できるとともに、ト
ナー像に当接する側の圧接部材がローラであるからトナ
ー像を乱すことがなく良好な定着を行うことができる画
像形成装置を提供することができる。
【0083】第1の圧接部材と第2の圧接部材のうち、
少なくとも第1の圧接部材がその表層に多孔質体の層を
有することとすれば、圧接部材に空気の逃げ道を形成し
ているので、効率よく空気を吐き出すことができ、ブリ
スターを良好に防止することができる画像形成装置を提
供することができる。
【0084】多孔質体の層の表面の粗さが、0.01〜
20μmであることとすれば、少なくとも、トナー像側
に配設され画像面に触れる第1の圧接部材の表面が、ト
ナー像の平滑性を損なわない程度の平滑性を有しトナー
像を乱すことを防止しつつ空気の吐き出しを良好に行う
ことができる画像形成装置を提供することができる。
【0085】第1の圧接部材と第2の圧接部材とは接離
可能であることとすれば、トナー像の種類に応じて第1
の圧接部材と第2の圧接部材とを接離可能とすることが
できるとともに、待機時に第1の圧接部材と第2の圧接
部材を離間することでこれら圧接部材の経時的な変形を
防止することも可能となる画像形成装置を提供すること
ができる。
【0086】第1の圧接部材と第2の圧接部材とが、カ
ラートナー像を定着するときには圧接状態となり、単色
トナー像を定着するときには離間状態となることとすれ
ば、トナー像を構成するトナーの層厚が大きくブリスタ
ーを生じやすいカラートナー像の定着時にのみ第1の圧
接部材と第2の圧接部材とを圧接状態として空気を追い
出しブリスターを防止することができる画像形成装置を
提供することができる。
【0087】圧接手段が、トナー像をシート状媒体に向
けて圧接させることを可能とするための導電性を有する
こととすれば、電界の力でトナー像をシート状媒体に向
けて圧接させることができさらに良好に空気を吐き出さ
せることができるとともに、トナー像が圧接手段にオフ
セットすることをも防止することができる画像形成装置
を提供することができる。
【0088】トナー像を定着されるシート状媒体を搬送
するための無端の定着ベルトと、定着ベルトを巻き掛け
られた加熱ローラ及び定着ローラと、定着ベルトを介し
て定着ローラに対向して配置される加圧ローラとを具備
し、シート搬送部材が定着ベルトであり、加圧部材が加
圧ローラであることとすれば、熱ローラ対タイプの定着
装置を有し、上述のように空気の追い出しを行いブリス
ターを防止することができ良好な画像形成を行うことが
できる画像形成装置を提供することができる。
【0089】トナー像を定着されるシート状媒体を加熱
するとともに搬送するための加熱ローラと、この加熱ロ
ーラに圧接される加圧ローラとを具備し、シート搬送部
材が加熱ローラであり、加圧部材が加圧ローラであるこ
ととすれば、ベルト定着装置を有し、上述のように空気
の追い出しを行いブリスターを防止することができ良好
な画像形成を行うことができる画像形成装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した圧接手段及びこれを有するカ
ラー画像形成装置の概略を示す側面図である。
【図2】図1に示した画像形成装置に備えられた定着装
置及び圧接手段の側視図である。
【図3】シート状媒体の単位面積当りにおけるトナー付
着量とブリスターの発生との相関図である。
【図4】圧接手段に備えられた第1、第2の圧接部材を
接離するための機構を示した側視図である。
【図5】図4に示した機構を駆動するのに使用される制
御フローである。
【図6】図1に示した画像形成装置に備えられた定着装
置の別の例を示す側視図である。
【符号の説明】
1 定着装置 8A シート搬送部材としての加熱ローラ 8B 加圧部材としての加圧ローラ 9A 第1の圧接部材 9A1 第1の圧接部材の多孔質体の層 9B 第2の圧接部材 9B1 第2の圧接部材の多孔質体の層 15 定着ローラ 16 加熱ローラ 17 シート搬送部材としての定着ベルト 18 加圧部材としての加圧ローラ 20 画像形成装置 37 シート搬送部材と加圧ローラとの圧接領域 40 圧接手段 S シート状媒体 T トナー像
フロントページの続き Fターム(参考) 2H027 EA18 ED25 FA28 FA35 2H030 AB02 AD04 AD07 AD08 BB02 BB42 BB63 2H033 AA47 BA11 BA25 BA30 BB01 BB29 BB33 BB34 BB39 CA07 CA39

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート状媒体を搬送するシート搬送部材
    と、このシート搬送部材に当接した加圧部材とを有し、
    上記シート搬送部材と上記加圧部材との圧接領域にシー
    ト状媒体を通しトナー像を加熱・溶融してシート状媒体
    に定着する定着装置において、上記圧接領域よりもシー
    ト状媒体の搬送方向上流側に、トナー像を担持したシー
    ト状媒体に圧接し、同トナー像と同シート状媒体とを圧
    接させる圧接手段を有することを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の定着装置において、上記圧
    接手段は、シート状媒体の搬送経路における、シート状
    媒体の、トナー像を担持した側の面に対向するよう配設
    される第1の圧接部材と、シート状媒体の、トナー像を
    担持した側の反対の面に対向するよう配設される第2の
    圧接部材とを有することを特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の定着装置において、第1の
    圧接部材と第2の圧接部材とのうち、少なくとも第1の
    圧接部材がローラであることを特徴とする定着装置。
  4. 【請求項4】請求項2又は3記載の定着装置において、
    第1の圧接部材と第2の圧接部材のうち、少なくとも第
    1の圧接部材はその表層に多孔質体の層を有することを
    特徴とする定着装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の定着装置において、上記多
    孔質体の層の表面の粗さは、0.01〜20μmである
    ことを特徴とする定着装置。
  6. 【請求項6】請求項2ないし5の何れか1つに記載の定
    着装置において、第1の圧接部材と第2の圧接部材とは
    接離可能であることを特徴とする定着装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載の定着装置において、第1の
    圧接部材と第2の圧接部材とは、カラートナー像を定着
    するときには圧接状態となり、単色トナー像を定着する
    ときには離間状態となることを特徴とする定着装置。
  8. 【請求項8】請求項1ないし7の何れか1つに記載の定
    着装置において、上記圧接手段は、トナー像をシート状
    媒体に向けて圧接させることを可能とするための導電性
    を有することを特徴とする定着装置。
  9. 【請求項9】請求項1ないし8の何れか1つに記載の定
    着装置において、トナー像を定着されるシート状媒体を
    搬送するための無端の定着ベルトと、上記定着ベルトを
    巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ローラと、上記定着
    ベルトを介して上記定着ローラに対向して配置される加
    圧ローラとを具備し、上記シート搬送部材が上記定着ベ
    ルトであり、上記加圧部材が加圧ローラであることを特
    徴とする定着装置。
  10. 【請求項10】請求項1ないし8の何れか1つに記載の
    定着装置において、トナー像を定着されるシート状媒体
    を加熱するとともに搬送するための加熱ローラと、この
    加熱ローラに圧接される加圧ローラとを具備し、上記シ
    ート搬送部材が上記加熱ローラであり、上記加圧部材が
    加圧ローラであることを特徴とする定着装置。
  11. 【請求項11】請求項1ないし10の何れか1つに記載
    の定着装置を有する画像形成装置。
  12. 【請求項12】シート状媒体を搬送するシート搬送部材
    と、このシート搬送部材に当接した加圧部材とを有し、
    上記シート搬送部材と上記加圧部材との圧接領域にシー
    ト状媒体を通しトナー像を加熱・溶融してシート状媒体
    に定着する定着装置を有する画像形成装置において、上
    記圧接領域よりもシート状媒体の搬送方向上流側に、ト
    ナー像を担持したシート状媒体に圧接し、同トナー像と
    同シート状媒体とを圧接させる圧接手段を有することを
    特徴とする画像形成装置。
  13. 【請求項13】請求項12記載の画像形成装置におい
    て、上記圧接手段は、シート状媒体の搬送経路におけ
    る、シート状媒体の、トナー像を担持した側の面に対向
    するよう配設される第1の圧接部材と、シート状媒体
    の、トナー像を担持した側の反対の面に対向するよう配
    設される第2の圧接部材とを有することを特徴とする画
    像形成装置。
  14. 【請求項14】請求項13記載の画像形成装置におい
    て、第1の圧接部材と第2の圧接部材とのうち、少なく
    とも第1の圧接部材がローラであることを特徴とする画
    像形成装置。
  15. 【請求項15】請求項13又は14記載の画像形成装置
    において、第1の圧接部材と第2の圧接部材のうち、少
    なくとも第1の圧接部材はその表層に多孔質体の層を有
    することを特徴とする画像形成装置。
  16. 【請求項16】請求項15記載の画像形成装置におい
    て、上記多孔質体の層の表面の粗さは、0.01〜20
    μmであることを特徴とする画像形成装置。
  17. 【請求項17】請求項13ないし16の何れか1つに記
    載の画像形成装置において、第1の圧接部材と第2の圧
    接部材とは接離可能であることを特徴とする画像形成装
    置。
  18. 【請求項18】請求項17記載の画像形成装置におい
    て、第1の圧接部材と第2の圧接部材とは、カラートナ
    ー像を定着するときには圧接状態となり、単色トナー像
    を定着するときには離間状態となることを特徴とする画
    像形成装置。
  19. 【請求項19】請求項12ないし18の何れか1つに記
    載の画像形成装置において、上記圧接手段は、トナー像
    をシート状媒体に向けて圧接させることを可能とするた
    めの導電性を有することを特徴とする画像形成装置。
  20. 【請求項20】請求項12ないし19の何れか1つに記
    載の画像形成装置において、トナー像を定着されるシー
    ト状媒体を搬送するための無端の定着ベルトと、上記定
    着ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ローラ
    と、上記定着ベルトを介して上記定着ローラに対向して
    配置される加圧ローラとを具備し、上記シート搬送部材
    が上記定着ベルトであり、上記加圧部材が加圧ローラで
    あることを特徴とする画像形成装置。
  21. 【請求項21】請求項12ないし19の何れか1つに記
    載の画像形成装置において、トナー像を定着されるシー
    ト状媒体を加熱するとともに搬送するための加熱ローラ
    と、この加熱ローラに圧接される加圧ローラとを具備
    し、上記シート搬送部材が上記加熱ローラであり、上記
    加圧部材が加圧ローラであることを特徴とする画像形成
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011076045A (ja) * 2009-09-03 2011-04-14 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
US8712264B2 (en) 2011-03-17 2014-04-29 Ricoh Company, Ltd. Fixing device, fixing device control method, and image forming apparatus

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