JP2003075798A - 液晶プロジェクターの組立方法および液晶プロジェクター - Google Patents

液晶プロジェクターの組立方法および液晶プロジェクター

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JP2003075798A
JP2003075798A JP2001261888A JP2001261888A JP2003075798A JP 2003075798 A JP2003075798 A JP 2003075798A JP 2001261888 A JP2001261888 A JP 2001261888A JP 2001261888 A JP2001261888 A JP 2001261888A JP 2003075798 A JP2003075798 A JP 2003075798A
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crystal panel
panel
dichroic prism
thermal conductivity
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JP2001261888A
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Hiroshi Matsueda
寛 松枝
Yoshifumi Akaike
吉文 赤池
Shizuo Nishihara
静夫 西原
Naoushi Uno
奈央子 宇野
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイクロイックプリズムに液晶パネルを固定
する際の作業能率を向上させるとともに、その液晶パネ
ルの放熱性を改善する。 【解決手段】 ダイクロイックプリズム1に対し、上部
プレート2aおよび下部プレート2bを設置し、ダイク
ロイックプリズム1へ位相差板3、偏光板4およびパネ
ル固定枠5を固定する。一方、液晶パネル8へ透明ガラ
ス基板7および放熱フィン6a,6bを熱伝導率の高い
接着剤により固定し、液晶パネル8、透明ガラス基板7
および放熱フィン6a,6bの一体物9とする。そし
て、この一体物9とした液晶パネル8を、レジスター調
整しながらダイクロイックプリズム1に固定されたパネ
ル固定枠5に対し、熱伝導率の高い接着剤により固定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像信号に応じて
光を変調する液晶パネルを使用した光学プリズムユニッ
トを備えた液晶プロジェクターの組立方法および液晶プ
ロジェクターに関する。
【0002】
【従来の技術】大型映像画面を得るため、映像信号に応
じて光を変調する液晶パネルを使用した液晶プロジェク
ターが知られている。従来の液晶プロジェクターは、ダ
イクロイックプリズムの三つの面にそれぞれ液晶パネル
を配置した光学プリズムユニットを備え、液晶パネルに
よって変調された後の各色光束(R,G,B)をダイク
ロイックプリズムによって色合成し、投射レンズにより
所定の位置に設置されたスクリーン上に投影するもので
ある。
【0003】また、従来の液晶プロジェクターは、各液
晶パネルからの投射画像をスクリーン上で正確に重ね合
わせる、いわゆるレジストレーション調整のため、各液
晶パネルの画素間のアライメントができるように左右、
上下および回転方向の調整機構を備えている。また、ス
クリーンへの投射画像の焦点を鮮明に合わせるため、前
後、縦揺れおよび片揺れ方向のフォーカス調整機構を備
えている。
【0004】また、液晶プロジェクターの小型化要求に
伴い、光学プリズムユニットの小型化が求められてい
る。しかし、前述のように調整機構を一体化した光学プ
リズムユニットの場合、液晶パネルがあるサイズ以下に
なると、これに付設する調整機構の小型化は困難にな
る。また、この調整機構は微調整できるようにすればす
るほど大型となる。したがって、液晶パネルを小型化し
てもこれらの調整機構に制約されてしまうため、これら
の調整機構を一体化した光学プリズムユニットの小型化
には構造的な限界がある。
【0005】従来、小型化を目的として、これらの調整
機構を省き、ダイクロイックプリズムに直接液晶パネル
を接着固定するという工夫がなされている。また、液晶
パネルの不具合発生時の交換を容易とするため、光学プ
リズムユニットから調整機構のみを省き、ダイクロイッ
クプリズムにパネル固定枠を取り付け、これに液晶パネ
ルを固定する提案もなされている。
【0006】この光学プリズムユニットから調整機構の
みを省いた光学プリズムユニットの組立工程図を図20
に示す。図20の(a)〜(e)に示すように、この光
学プリズムユニットの組立手順は、(a)ダイクロイッ
クプリズム1へ上部プレート2aおよび下部プレート2
bを設置、(b)ダイクロイックプリズム1(上部プレ
ート2a・下部プレート2b)へ位相差板3、偏光板4
およびパネル固定枠5を固定、(c)パネル固定枠5へ
放熱フィン6a,6bを固定、(d)透明ガラス基板7
を接着した液晶パネル8をレジストレーション調整しな
がらパネル固定枠5へ固定、(e)完成、となってい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この一連の作業で最も
困難なのは、手順(d)である。なぜなら、ハンドリン
グが困難な液晶パネル8を、細かい精度を要求されるレ
ジストレーション調整を行いながら、パネル固定枠5に
接着する必要があるためである。このことは、作業能率
およびレジストレーション調整精度の面からみても、改
善を要求される事項である。また、液晶パネル8よりも
放熱フィン6a,6bが先にパネル固定枠5に固定され
るため、液晶パネル8のレジストレーション調整の際、
放熱フィン6a,6bが邪魔になるなどの不具合があ
る。
【0008】また、この組立方法では、放熱フィン6
a,6bの固定がねじ締め方式であるため、放熱フィン
6a,6bの位置は予め決定されている。さらに、ダイ
クロイックプリズム1に固定したパネル固定枠5へ放熱
フィン6a,6b、液晶パネル8の順に接着していくた
め、レジストレーション調整後の液晶パネル8の位置に
よっては、放熱フィン6a,6bと液晶パネル8のクリ
アランスが大きくなる。このクリアランスが大きくなる
と、液晶パネル8の発熱を効率良く放熱フィン6a,6
bへ伝達することができなくなり、放熱フィン6a,6
bの性能を充分に発揮させることができない恐れがあ
る。
【0009】そこで、本発明においては、ダイクロイッ
クプリズムに液晶パネルを固定する際の作業能率を向上
させるとともに、その液晶パネルの放熱性を改善するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶プロジェク
ターの組立方法は、ダイクロイックプリズムに液晶パネ
ルおよび放熱フィンを配置した光学プリズムユニットを
備えた液晶プロジェクターの組立方法において、放熱フ
ィンに液晶パネルを熱伝導率の高い接着剤にて固定して
一体物とし、ダイクロイックプリズムに対してレジスト
レーション調整を行いながら一体物を固定することを特
徴とする。
【0011】本発明によれば、液晶パネルは放熱フィン
に固定されて一体物となるため、液晶パネルのハンドリ
ングは、放熱フィンをハンドリングすることにより容易
に行える。すなわち、レジストレーション調整の際の液
晶パネルのハンドリングが容易となり、ダイクロイック
プリズムに対して液晶パネルを固定する作業能率が向上
する。
【0012】上記方法により組み立てられた液晶プロジ
ェクターは、放熱フィンと液晶パネルが、熱伝導率の高
い接着剤にて固定された一体物であることを特徴とす
る。
【0013】このような液晶プロジェクターでは、液晶
パネルは放熱フィンに熱伝導率の高い接着剤にて固定さ
れているため、液晶パネルの発熱は、熱伝導率の高い接
着剤を介して放熱フィンへと効率良く伝達し、放熱フィ
ンから大気中へと放射される。
【0014】ここで、放熱フィンは、液晶パネルの外周
を取り囲む枠状のものとし、放熱フィンと液晶パネル
は、液晶パネルの外周を熱伝導率の高い接着剤にて固定
したものとすれば、液晶パネルの発熱は、その外周から
熱伝導率の高い接着剤を介して周囲の放熱フィンへと拡
散し、さらに効率良く放熱フィンから大気中へと放射さ
れるようになる。
【0015】本発明の液晶プロジェクターに用いる接着
剤の熱伝導率は、1〜3W/mKであることが望まし
い。熱伝導率が1〜3W/mKの接着剤により液晶パネ
ルと放熱フィンを接着することで、これらの間の熱伝達
が最も効率良く行われる。
【0016】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は本発明の
第1実施形態における液晶プロジェクターの光学プリズ
ムユニットの組立工程を示すフロー図、図2〜図4はそ
の組立工程図である。
【0017】図1に示すステップS101では、ダイク
ロイックプリズム1に対し、上部プレート2aおよび下
部プレート2bを設置する(図2(a)参照)。ステッ
プS102では、ダイクロイックプリズム1へ位相差板
3、偏光板4およびパネル固定枠5を固定する。このと
き、位相差板3および偏光板4は熱伝導率の高い接着剤
によりダイクロイックプリズム1へ貼り付け、パネル固
定枠5は上部プレート2aおよび下部プレート2bにね
じ締めにより固定する(図2(a),(b)参照)。
【0018】ステップS103では、液晶パネル8へ透
明ガラス基板7および放熱フィン6a,6bを熱伝導率
の高い接着剤により固定し、液晶パネル8、透明ガラス
基板7および放熱フィン6a,6bの一体物9とする
(図3(a),(b)参照)。
【0019】ステップS104では、放熱フィン6a,
6bとともに一体物9とした液晶パネル8を、レジスト
レーション調整しながらダイクロイックプリズム1に固
定されたパネル固定枠5に対し、熱伝導率の高い接着剤
により固定する(図4(a),(b)参照)。
【0020】上記ステップS101〜S104をダイク
ロイックプリズム1の光入射の3面に対して行うと、図
5に示す光学プリズムユニット10が完成する。
【0021】以上のように、本実施形態における組立方
法では、レジストレーション調整を行う前に、まず液晶
パネル8と放熱フィン6a,6bを固定している。その
ため、放熱フィン6a,6bと一体型となった液晶パネ
ル8は、放熱フィン6a,6bによってハンドリングす
る領域が増加するため、従来のように液晶パネル8単体
でレジストレーション調整を行うよりも作業性に優れ
る。特に、液晶プロジェクターでは、図5に示す光学プ
リズムユニット10のように、赤色(R),緑色
(G),青色(B)の3面についてこの作業を行うた
め、その効果は大きい。
【0022】また、液晶パネル8と放熱フィン6a,6
bの固定には、熱伝導率の高い接着剤を用いるため、液
晶パネル8と放熱フィン6a,6bのクリアランスを最
小に抑えることができる。なお、本実施形態において
は、熱伝導率の高い接着剤として、熱伝導率1〜3W/
mK程度であって室温硬化する性質を有するシリコーン
系樹脂を用いているが、アクリル系樹脂、紫外線硬化樹
脂や、紫外線硬化樹脂に加えてさらに熱硬化性を有した
樹脂を用いることも可能である。
【0023】放熱フィン6a,6bは、熱伝導率の高い
アルミニウム(熱伝導率240W/mK)、マグネシウ
ム(熱伝導率156W/mK)、銅(熱伝導率420W
/mK)、銀(熱伝導率432W/mK)、黒アルマイ
ト処理を施したアルミニウムや陽極酸化処理したマグネ
シウム等の材質とする。また、透明ガラス基板7は、サ
ファイア(熱伝導率36W/mK程度)、スピネル(熱
伝導率16W/mK程度)、石英やネオセラム等の熱伝
導率の高いものを用い、液晶パネル8に対して熱伝導率
の高い接着剤(熱伝導率1〜3W/mK程度であって、
室温硬化する性質を有する無色透明の液状のシリコンゲ
ル接着剤等の熱硬化型透明樹脂または紫外線硬化型樹
脂)にて貼り付けている。
【0024】図6は液晶パネル8と放熱フィン6a,6
bの接着部の断面図である。図6に示すように、液晶パ
ネル8と放熱フィン6a,6bのギャップは、熱伝導率
の高いシリコーン系樹脂11によって埋められているた
め、液晶パネル8で発生した熱は、このシリコーン系樹
脂11を介して効率良く放熱フィン6a,6bの方へ逃
がすことができ、図5に示すように光学プリズムユニッ
ト10の下方からの気流によって放熱ファン6a,6b
から大気中へ放射される。このことは、液晶プロジェク
ターに求められる重要な特性である液晶パネルの冷却効
果の観点からみても非常に有効である。
【0025】また、レジストレーション調整後の液晶パ
ネル8とダイクロイックプリズム1との固定が、予め放
熱フィン6a,6bに液晶パネル8を固定した一体物9
とダイクロイックプリズム1との接着により行われるこ
とから、その接着領域は、図6に示すように、放熱フィ
ン6a,6bとパネル固定枠5、および、液晶パネル6
とパネル固定枠5となる。その結果、液晶パネル8とダ
イクロイックプリズム1との接着面積が大きくなり、安
定した固定を行うことが可能となる。
【0026】なお、本実施形態においては、透明ガラス
基板7と液晶パネル8間および透明液晶パネル8と放熱
フィン6a,6b間の熱伝達が最も効率良く行われるよ
う、熱伝導率1〜3W/mK程度のシリコーン系樹脂1
1を充填しているが、本発明はこれに限らず、要はこれ
らの間の熱伝達率が効率良く行われ得るものであれば、
熱伝導率がこの範囲以外であっても適用することができ
る。
【0027】(実施の形態2)図7は本発明の第2実施
形態における液晶プロジェクターの光学プリズムユニッ
トの概略構造を示す分解斜視図、図8は図7の光学プリ
ズムユニットの一部を省略した断面図である。なお、本
実施形態において、第1実施形態と同じ構成部材につい
ては共通の符号を付して説明を省略する。
【0028】図7に示すように、本発明の第2実施形態
における光学プリズムユニット20では、位相差板3,
偏光板4を貼り付けたダイクロイックプリズム1に対
し、放熱フィン21a付きパネル固定枠21を保持する
ための上部プレート22および下部プレート23が取り
付けられる。なお、本実施形態においては、上部プレー
ト22および下部プレート23にもそれぞれ放熱フィン
22a,23aを設けることで、光学プリズムユニット
20の放熱性向上を図っている。
【0029】下部プレート23は、図8に示すように、
上部プレート22よりも一回り大きく形成してある。こ
れにより、後述するパネル固定枠21の固定の際、下部
プレート23の上面とパネル固定枠21の下部側面、お
よび、パネル固定枠21の上部上面と上部プレート22
の側面に対し、斜め上方より接着剤ノズルを接近させて
シリコーン系樹脂11を塗布しやすくなる。
【0030】偏光板4の外側には、偏光板4の外周部で
接触する熱伝導率の高い偏光板用導熱板24を設けてい
る。偏光板用導熱板24は、上部プレート22および下
部プレート23に対してシリコーン系樹脂11により接
着してある。このように、偏光板用導熱板24を、光学
プリズムユニット20の主な発熱源の一つである偏光板
4に対して取り付けることにより、偏光板4で発生した
熱を上部プレート22および下部プレート23を介して
効率良くパネル固定枠21の放熱フィン21aへ伝達
し、放熱性を向上させている。
【0031】また、位相差板3および偏光板4の外周と
上部プレート22および下部プレート23との間には、
シリコーン系樹脂11を充填しており、位相差板3およ
び偏光板4の熱をこのシリコーン系樹脂11を介して効
率良く上部プレート22および下部プレート23へ伝達
し、上部プレート22、下部プレート23およびシリコ
ーン系樹脂11により接続されたパネル固定枠21の放
熱フィン21aから大気中へ放射するようにしている。
【0032】液晶パネル8の光出射面側には、この液晶
パネル8の出射光を一部遮断して制御する見切り板25
を設けている。なお、前述の偏光板用導熱板24を、こ
の見切り板25の機能を兼ね備えるものとすれば、見切
り板25を省くことも可能である。
【0033】図9は放熱フィン21a付きパネル固定枠
21の詳細を示す斜視図、図10は図9のA矢視であっ
て、液晶パネル8を固定した状態を示す図、図11はダ
イクロイックプリズム1に対し、パネル固定枠21を組
み込んだ状態を示す図である。
【0034】図8および図9に示すように、パネル固定
枠21は、透明ガラス基板7および液晶パネル8を固定
するため、液晶パネル8の外周を取り囲む枠状のもので
あって、液晶パネル8への入射光を一部遮断して制御す
る見切り部21bとして構成されている。また、パネル
固定枠21は、ダイクロイックプリズム1に組み込んだ
状態で外面となる部分に放熱フィン21aを備える。
【0035】また、見切り部21bの内面側の内周部
は、図10に示すように、液晶パネル8の外周をシリコ
ーン系樹脂11によって接着する接着部26aを設け、
その四隅には、透明ガラス基板7および液晶パネル8を
接着するシリコーン系樹脂11を注入するための樹脂注
入口26bを設けている。樹脂注入口26bによって、
パネル固定枠21内に透明ガラス基板7を固定した液晶
パネル8を設置した際、この液晶パネル8の四隅に空隙
が形成されるため、シリコーン系樹脂11を充填しやす
くなる。なお、図10の例では、樹脂注入口26bを四
つとしているが、二つや六つでも構わない。また、図1
0の例では、樹脂注入口26bから液晶パネル8の全周
に渡って接着部26aにシリコーン系樹脂11を注入し
ているため、パネル固定枠21と液晶パネル8のクリア
ランスが熱伝導率の高いシリコーン系樹脂11で埋め尽
くされ、液晶パネル8の放熱性が改善されている。
【0036】また、パネル固定枠21の上部プレート2
2および下部プレート23との接着面には、シリコーン
系樹脂11を受けるためのディンプル27を設けてい
る。一方、上部プレート22および下部プレート23
の、このディンプル27と対応する位置には、シリコー
ン系樹脂11を注入するための樹脂注入孔28を設けて
いる。この樹脂注入孔28から注入したシリコーン系樹
脂11は、パネル固定枠21のディンプル27に充填さ
れ、パネル固定枠21と上部プレート22および下部プ
レート23とを固着する。また、ディンプル27は、シ
リコーン系樹脂11のたれ落ち防止機能も有する。
【0037】図12は図7に示す本発明の第2実施形態
における光学プリズムユニットの組立工程を示すフロー
図、図13〜図19はその組立工程図である。
【0038】図12に示すステップS201では、ダイ
クロイックプリズム1のG面に対し、位相差板3および
偏光板4を貼り付ける(図13参照)。ステップS20
2では、このダイクロイックプリズム1に対し、上部プ
レート22および下部プレート23を貼り付ける(図1
4参照)。ステップS203では、ダイクロイックプリ
ズム1に貼り付けた偏光板4の上から偏光板用導熱板2
4を貼り付け(図15参照)、図16に示す状態とす
る。
【0039】一方、ステップS204では、液晶パネル
8に対し、透明ガラス基板7を貼り付ける(図17
(a)参照)。ステップS205では、この透明ガラス
基板7を貼り付けた液晶パネル8に対し、放熱フィン2
1a付きパネル固定枠21および見切り板25を固定し
(図17(b)参照)、図17(c),(d)に示すよ
うに、液晶パネル8、透明ガラス基板7、放熱フィン付
き21aパネル固定枠21および見切り板25の一体物
29とする。なお、図17(d)は同図(c)を裏から
見た図である。
【0040】そして、ステップS206では、放熱フィ
ン21a付きパネル固定枠21と一体型の一体物29と
した液晶パネル8に対し、ダイクロイックプリズム1
(位相差板3、偏光板4、上部プレート22、下部プレ
ート23付き)をハンドリングし、アプローチさせてレ
ジストレーション調整を行い(図18参照)、ダイクロ
イックプリズム1に固定した上部プレート22の放熱フ
ィン22aおよび下部プレート23の放熱フィン23a
にパネル固定枠21の放熱フィン21aを接着する(図
19参照)。なお、R面およびB面についても上記と同
様の作業を行う。
【0041】ここで、シリコーン系樹脂11は、下部プ
レート23の上面とパネル固定枠21の下部側面、およ
び、パネル固定枠21の上部上面と上部プレート22の
側面に対し、斜め上方より塗布する。このとき、シリコ
ーン系樹脂11がその流動性によりたれ落ちても、放熱
フィン21a,22aの溝部21cがガイドとなって透
明ガラス基板7へ付着するのを防止する。また、シリコ
ーン系樹脂11に代えて、半田を用いた場合には、この
溝部21cによって半田玉やフラックスの飛散を防止す
ることができる。
【0042】以上のように、第2実施形態における組立
方法においても、レジストレーション調整を行う前に、
まず液晶パネル8と放熱フィン21a付きパネル固定枠
21を固定しているため、従来よりも作業性に優れてい
る。また、本実施形態においては、複雑な形状を有する
放熱フィン21a付きパネル固定枠21をハンドリング
してレジストレーション調整するのではなく、構造が単
純で適度な大きさを有するダイクロイックプリズム1側
をハンドリングしているため、安定してレジストレーシ
ョン調整を行うことができ、さらに作業能率および信頼
性に優れている。
【0043】また、図8に示すように、上部プレート2
2および下部プレート23と放熱フィン21a付きパネ
ル固定枠21を相対的に段差にすることで、接着剤が熱
硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂であっても塗布しやす
く、また紫外線照射等の作業性も改善される。さらに、
レジストレーション調整の最終段階で接着剤を塗布した
り、硬化させたりするために、ディスペンサーや硬化用
ファイバーなどを光学プリズムユニット20周辺に配置
する必要があるが、本構造とすることで調整用光源や調
整用装置の配置エリアとディスペンサーやファイバーの
自由度が増すため、これらの配置エリアを別々に確保す
ることができる。すなわち、レジストレーション調整用
の光源や装置を自由に設置することが可能となるため、
ダイクロイックプリズム1の中心部へ精度良く配置して
レジストレーション調整を行うことができる。
【0044】
【発明の効果】本発明により、以下の効果を奏すること
ができる。
【0045】(1)放熱フィンに液晶パネルを熱伝導率
の高い接着剤にて固定して一体物とし、ダイクロイック
プリズムに対してレジストレーション調整を行いながら
一体物を固定することで、レジストレーション調整の際
の液晶パネルのハンドリングが容易となるため、ダイク
ロイックプリズムに対して液晶パネルを固定する作業能
率が向上し、液晶プロジェクターの組立コストを削減す
ることができる。
【0046】(2)上記方法により組み立てられた液晶
プロジェクターでは、放熱フィンと液晶パネルは熱伝導
率の高い接着剤にて固定された一体物となるため、液晶
パネルと放熱フィンとのクリアランスが最小となり、こ
こに充填された熱伝導率の高い接着剤を介して液晶パネ
ルの発熱が効率良く放熱フィンから大気中へと放射され
るようになり、液晶パネルの放熱性を改善することがで
きる。また、放熱性の向上によって従来よりも液晶パネ
ルの温度上昇を抑えることができることから、液晶パネ
ルの信頼性を大幅に向上できる。また、液晶パネルの小
型化・高精細化により発熱量が増加しても、放熱性の向
上により光学プリズムユニットを冷却する冷却ファンの
回転数を下げることができるため、冷却ファンのノイズ
を小さくし、静粛性を向上させて、家庭内などに液晶プ
ロジェクターが普及する際の騒音問題も解決できる。
【0047】(3)また、放熱フィンを、液晶パネルの
外周を取り囲む枠状のものとし、放熱フィンと液晶パネ
ルを、液晶パネルの外周を熱伝導率の高い接着剤にて固
定したものとすることで、液晶パネルの発熱は、その外
周から熱伝導率の高い接着剤を介して周囲の放熱フィン
へと拡散し、さらに効率良く放熱フィンから大気中へと
放射されるため、さらに放熱性を改善した液晶プロジェ
クターが得られる。
【0048】(5)接着剤の熱伝導率が、1〜3W/m
Kであることにより、この接着剤により接着された液晶
パネルと放熱フィン間の熱伝達が最も効率良く行われ、
さらに液晶パネルを冷却してその動作温度を下げること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態における液晶プロジェ
クターの光学プリズムユニットの組立工程を示すフロー
図である。
【図2】 ダイクロイックプリズムへのパネル保持枠の
取り付け工程を示す図である。
【図3】 液晶パネルへの放熱フィンの取り付け工程を
示す図である。
【図4】 ダイクロイックプリズムへ固定したパネル保
持枠へ、放熱フィンとともに一体物とした液晶パネルの
取り付け工程を示す図である。
【図5】 光学プリズムユニットの完成状態を示す斜視
図である。
【図6】 液晶パネルと放熱フィンの接着部の断面図で
ある。
【図7】 本発明の第2実施形態における液晶プロジェ
クターの光学プリズムユニットの概略構造を示す分解斜
視図である。
【図8】 図7の光学プリズムユニットの一部を省略し
た断面図である。
【図9】 放熱フィン付きパネル固定枠の詳細を示す斜
視図である。
【図10】 図9のA矢視であって、パネル固定枠へ液
晶パネルを固定した状態を示す図である。
【図11】 ダイクロイックプリズムに対し、パネル固
定枠を組み込んだ状態を示す図である。
【図12】 図7に示す本発明の第2実施形態における
光学プリズムユニットの組立工程を示すフロー図であ
る。
【図13】 ダイクロイックプリズムへの位相差板およ
び偏光板の取り付け工程を示す図である。
【図14】 ダイクロイックプリズムへの上部プレート
および下部プレートの取り付け工程を示す図である。
【図15】 偏光板用導熱板の取り付け工程を示す図で
ある。
【図16】 上部プレートおよび下部プレート等の組み
付け後のダイクロイックプリズムを示す図である。
【図17】 (a)は液晶パネルへの透明ガラス基板の
取り付け工程を示す図、(b)はパネル固定枠および見
切り板の取り付け工程を示す図、(c)は一体物とした
液晶パネルを示す図、(d)は(c)を裏から見た図で
ある。
【図18】 一体物とした液晶パネルへのダイクロイッ
クプリズムの取り付け工程を示す図である。
【図19】 パネル固定枠と上部プレートとの接着工程
を示す図である。
【図20】 従来の光学プリズムユニットの組立工程を
示す図である。
【符号の説明】
1 ダイクロイックプリズム 2a,22 上部プレート 2b,23 下部プレート 3 位相差板 4 偏光板 5,21 パネル固定枠 6a,6b,21a,22a,23a 放熱フィン 7 透明ガラス基板 8 液晶パネル 9,29 一体物 10,20 光学プリズムユニット 11 シリコーン系樹脂 24 偏光板用導熱板 25 見切り板 26a 接着部 26b 樹脂注入口 27 ディンプル 28 樹脂注入孔
フロントページの続き (72)発明者 西原 静夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 宇野 奈央子 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2H088 EA14 EA15 HA05 2H089 HA40 JA10 JA11 QA06 TA06 5C058 BA30 EA11 EA26 EA52

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイクロイックプリズムに液晶パネルお
    よび放熱フィンを配置した光学プリズムユニットを備え
    た液晶プロジェクターの組立方法において、 前記放熱フィンに前記液晶パネルを熱伝導率の高い接着
    剤にて固定して一体物とし、 前記ダイクロイックプリズムに対してレジストレーショ
    ン調整を行いながら前記一体物を固定することを特徴と
    する液晶プロジェクターの組立方法。
  2. 【請求項2】 ダイクロイックプリズムに液晶パネルお
    よび放熱フィンを配置した光学プリズムユニットを備え
    た液晶プロジェクターにおいて、 前記放熱フィンと前記液晶パネルは、熱伝導率の高い接
    着剤にて固定された一体物であることを特徴とする液晶
    プロジェクター。
  3. 【請求項3】 前記放熱フィンは、前記液晶パネルの外
    周を取り囲む枠状のものであり、前記放熱フィンと前記
    液晶パネルは、前記液晶パネルの外周を前記接着剤にて
    固定したものであることを特徴とする請求項2記載の液
    晶プロジェクター。
  4. 【請求項4】 前記接着剤の熱伝導率が、1〜3W/m
    Kであることを特徴とする請求項2記載の液晶プロジェ
    クター。
  5. 【請求項5】 前記接着剤の熱伝導率が、1〜3W/m
    Kであることを特徴とする請求項3記載の液晶プロジェ
    クター。
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