JP2003074610A - 摩擦材熱成形用金型 - Google Patents

摩擦材熱成形用金型

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JP2003074610A
JP2003074610A JP2001264185A JP2001264185A JP2003074610A JP 2003074610 A JP2003074610 A JP 2003074610A JP 2001264185 A JP2001264185 A JP 2001264185A JP 2001264185 A JP2001264185 A JP 2001264185A JP 2003074610 A JP2003074610 A JP 2003074610A
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mold
friction material
thermoforming
friction
pressure plate
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JP2001264185A
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Katsuo Arai
勝男 新井
Sei Kurihara
生 栗原
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Akebono Research and Development Centre Ltd
Original Assignee
Akebono Research and Development Centre Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摩擦材の熱成形工程において、発生するガス
を成形体から外部に速やかに排出することによって、ガ
スの排出不足に起因するヒビ、フクレ等の不良率の低減
を図る熱成形用金型を提供する。 【解決手段】 摩擦材原料の予備成形体とプレッシャー
プレートとを加熱加圧し一体に固着して摩擦材を成形す
るための、押え型と加圧型とを有する熱成形用金型にお
いて、上記押え型のプレッシャープレート中央部に接触
する部分に凸部を設けたことを特徴とする摩擦材の熱成
形用金型。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、摩擦材の熱成形用
金型に関するものであり、特に産業機械、鉄道車両、荷
物車両、乗用車などに用いられる摩擦材の熱成形用金型
に関するものであり、より具体的には前記の用途に使用
されるブレーキパッド、ブレーキライニング、クラッチ
フェーシング等の熱成形用金型に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、自動車、鉄道車両、産業機械等の
ブレーキ用摩擦材の製造においては、主としてブレーキ
などに用いられる摩擦材は、その配合成分としては、一
般に各種充填材、補強のための各種繊維、有機・無機摩
擦調整材と共に、これらの原料を結合するための結合材
が配合されている。従来知られている摩擦材の製造方法
の1例であるディスクブレーキ用ブレーキパッドの製造
工程においては、板金プレスにより所定の形状に成形さ
れ、脱脂処理及びプライマー処理が施され、そして接着
剤が塗布されたプレッシャープレートと、耐熱性有機繊
維や無機繊維、金属繊維等の繊維基材と、無機・有機充
填材、摩擦調整材及び結合材(具体的にはフェノール樹
脂等の熱硬化性樹脂)等の粉末原料とを配合し、攪拌に
より十分に均質化した原材料を常温にて所定の圧力で成
形(予備成形)して作製した予備成形体とを、熱成形工
程において所定の温度及び圧力で熱成形して両部材を一
体に固着し、アフタキュアを行い、最終的に仕上げ処理
を施す工程からなる。 【0003】一般に摩擦材の製造工程は、配合・攪拌、
予備成形、熱成形、加熱、研磨・機械加工等の工程から
成っている。各工程における品質の良否は、後工程や完
成品の品質・性能にも影響を及ぼすためそれぞれ重要で
あるが、なかでも熱成形工程はその良否が完成品の品質
・性能に大きな影響を及ぼすため、特に重要な工程であ
る。熱成形工程で最も発生し易い不良の一つに、ヒビ、
クラックなどの成形不良がある。この不良の主たる原因
は、熱成形中に発生するガスが、昇温初期に速やかに成
形体外部に排出されないで内部に残り、成形体の外周部
が硬化した後に、ガスが硬化層を破りながら成形体外部
に排出されるため、ヒビ、クラックなどの成形不良が発
生する。 【0004】この対策としては、できるだけ成形体内部
と外周部の昇温の差を小さく(理想的には、内部の昇温
速度が外周部の昇温速度より速いことが望ましい)し、
摩擦材内部で発生したガスが、外周部が硬化する前に排
出されるようにするのが良い。しかし、現在の摩擦材の
熱成形は、高温の金型からの熱伝導によって摩擦材に熱
を与えて成形しているため、金型に接触している摩擦材
外周部の昇温が内部より速く、なかなかヒビ、クラック
などの成形不良を完全に防止することが困難である。 【0005】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、摩擦材の熱成形工程において、発
生するガスを成形体から外部に速やかに排出することに
よって、ガスの排出不足に起因するヒビ、フクレ等の不
良率の低減を図ることを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
下記の手段により解決することができた。 (1)摩擦材原料の予備成形体とプレッシャープレート
とを加熱加圧して一体に固着して摩擦材を成形するため
の、押え型と加圧型とを有する熱成形用金型において、
上記押え型のプレッシャープレート中央部に接触する部
分に凸部を設けたことを特徴とする摩擦材の熱成形用金
型。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明の摩擦材熱成形用金型を、
図面を参照して説明する。本発明の、上記熱成形工程に
おいては、図1に示すように、上記プレッシャープレー
ト(以下「P/P」ということがある)1と摩擦材原料
の予備成形体2とを、金属製の中型3、押え型である上
型4及び加圧型である下型(パンチ)5からなる熱成形
用金型で形成される空間(成形領域)内に挿入充填し、
前記成形用原料の予備成形体2をP/Pと共に上型4と
下型5で加圧するものであるが、この際同時に上型4及
び下型5に設けた熱板により加熱して、P/Pと合わせ
て予備成形体2を加熱するように構成されている。 【0008】ところで、本発明のポイントは、上記上型
(押え型)4のP/P1に面する側の表面の中央部に凸
部6を設け、凸部6でP/P1に接触することにより、
上型4の表面は中央部の凸部6でP/P1に接触し、そ
の部分で接触を強くすることができ、P/P1中央部の
昇温速度を外周部より速くすることが可能となる点であ
る。前記表面のその他の部分は、凸部6によりP/P1
の面と少し離れた位置に保持された状態となり、このた
めP/P1の中央部の昇温速度は速いが、外周部の昇温
速度はそれよりも遅くなる。この結果、従来の上型のP
/Pとの接触面が平坦な金型で成形する場合よりも、成
形体内部の昇温速度がより速くなり、ガスの排出不良に
起因するヒビ、クラックなどの成形不良が低減できる。 【0009】上記のP/P1の中央部に接触する部分に
突出部6を設けた上型4を採用した熱成形金型を用い、
補強繊維、摩擦調整材及び結合材などからなる諸原料を
配合し、攪拌・混合した攪拌物を通常の製法に従って常
温成形した予備成形体、又は前記諸原料の攪拌物を、P
/P1と共に熱成形することにより、成形不良のない、
高品質の摩擦材を製造することができる。 【0010】上記原料において、補強繊維としては、例
えば芳香族ポリアミド繊維、耐炎化アクリル繊維等の有
機繊維や銅繊維、スチール繊維等の金属繊維、チタン酸
カリウム繊維やAl23−SiO2系セラミック繊維等
の無機繊維が挙げられる。無機充填材としては、例えば
銅やアルミニウム、亜鉛等の金属粒子、バーミキュライ
トやマイカ等の鱗片状無機物、硫酸バリウムや炭酸カル
シウム等が挙げられる。結合材としては、例えばフェノ
ール樹脂(ストレートフェノール樹脂、ゴム等による各
種変性フェノール樹脂を含む)、メラミン樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリイミド樹脂等を挙げることができる。ま
た、摩擦調整材としては、例えばアルミナやシリカ、マ
グネシア、ジルコニア、酸化クロム、石英等の無機摩擦
調整材、合成ゴムやカシュー樹脂等の有機摩擦調整材、
黒鉛や二硫化モリブデン等の固体潤滑材を挙げることが
できる。 【0011】摩擦材の組成としては、種々の組成割合を
採ることができる。すなわち、これらは、製品に要求さ
れる摩擦特性、例えば、摩擦係数、耐摩耗性、振動特
性、鳴き特性等に応じて、単独でまたは2種以上を組み
合わせて混合すればよい。 【0012】 【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定される
ものではない。 【0013】実施例1及び比較例1 (成形装置)図1に示すように、P/P中央部に接触す
る部分を他の部分より0.5mm凸状に突出した上型A
と、従来のP/P接触部全面が平らな上型B(図示省
略)の金型を用いて摩擦材の熱成形を行った。上型Aに
おける凸部の面積は、28cm 2で、P/Pの面積の5
2%であった。 (熱成形条件)熱成形条件は上型温度:上型Aの場合1
70℃、上型Bの場合153℃、下型温度:153℃、
中型温度:145℃、成形圧力:20MPa、成形サイ
クルは加圧及びガス抜き各10秒を5回繰り返した後、
最終加圧330秒で行った。 【0014】(摩擦材試料の材料)摩擦材の試料を製造
する際の摩擦材の材料として次のものを用い、試料とし
て作製する際にはそれらの材料から選択して、試料の配
合を変えるようにした。 結合材 ・・フェノール樹脂 有機摩擦調整材 ・・カシューダスト 無機充填材 ・・硫酸バリウム/炭酸カルシウム 研削材 ・・アルミナ/ジルコニア 固体潤滑材 ・・黒鉛 補強繊維 ・・銅繊維/アラミドパルプ/セラミック繊維/チタ ン酸カリウム繊維 金属粉 ・・銅/鉄 【0015】上記の摩擦材原料の配合物を攪拌、混合し
て室温で予備成形した予備成形体と、上記の接着剤が塗
布されたP/Pとを、上記の熱成形工程で摩擦材に作製
した場合のP/P中央部と外周部の温度、及びP/P直
下の摩擦材中央部と外周部の昇温過程の温度変化を第1
表に示す。上型Aを用いた場合、P/P直下の摩擦材中
央部の昇温が外周部より速いが、従来の上型Bの場合は
摩擦材中央部の昇温が外周部より遅かった。 【0016】 【表1】【0017】前記方法で成形した成形体500個につい
てヒビ、クラック不良を検査したところ、不良率は上型
A:1個(0.2%)、上型B:14個(2.8%)で
あり、本発明の金型はヒビ、クラック不良防止に効果が
あることが確認できた。なお、前述の一実施の形態で
は、上型がプレッシャープレートを押える押え型であ
り、下型が予備成形体を加圧する加圧型を構成している
が、これとは逆に、上型が予備成形体を加圧する加圧型
となり、下型がプレッシャープレートを押える押え型と
した金型構造とすることもできる。 【0018】 【発明の効果】本発明によれば、摩擦材の熱成形工程に
おいて、押え型のP/Pに接触する中央部を突出させ、
P/Pとの接触を強くすることによって、P/P中央部
の昇温速度を外周部より速くすることができる。その結
果、従来の金型で成形していた時よりも、成形体内部の
昇温速度が外周部より速くなり、ガスの排出不良に起因
するヒビ、クラック不良が低減できた。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の熱成形用金型を説明する断面図であ
る。 【符号の説明】 1 プレッシャープレート 2 摩擦材原料の予備成形体 3 上型(押え型) 4 中型 5 下型(加圧型) 6 凸部
フロントページの続き Fターム(参考) 3J058 BA44 BA46 DD11 FA01 FA11 FA21 FA28 FA31 FA35 GA03 GA06 GA20 GA28 GA33 GA34 GA36 GA38 GA39 GA40 GA43 GA45 GA49 GA50 GA59 GA61 GA64 GA65 GA73 GA92 GA93 4F202 AA37 AD08 AE08 AG01 AG03 AH17 CA09 CB01 CB12 CK11 CK41 4F204 AA37 AD04 AE08 AG01 AG03 AH17 FA01 FB01 FB12 FG01 FQ15

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 摩擦材原料の予備成形体とプレッシャー
    プレートとを加熱加圧し一体に固着して摩擦材を成形す
    るための、押え型と加圧型とを有する熱成形用金型にお
    いて、上記押え型のプレッシャープレート中央部に接触
    する部分に凸部を設けたことを特徴とする摩擦材の熱成
    形用金型。
JP2001264185A 2001-08-31 2001-08-31 摩擦材熱成形用金型 Pending JP2003074610A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106583572A (zh) * 2016-12-21 2017-04-26 宁波市北仑怡健模具制造有限公司 一种汽车刹车片模具

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106583572A (zh) * 2016-12-21 2017-04-26 宁波市北仑怡健模具制造有限公司 一种汽车刹车片模具

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