JP2003145565A - 摩擦材の製造方法 - Google Patents

摩擦材の製造方法

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聡 日下
Sei Kurihara
生 栗原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒビやフクレなどの成形不良の発生を防止
し、品質の優れた摩擦材を得ると同時に、熱成形工程に
おける所要時間を短縮して摩擦材の生産性を向上させる
ことのできる摩擦材の熱成形方法を提供する。 【解決手段】 摩擦材の予備成形体を熱成形用金型内で
所定の圧力、温度で熱成形する熱成形工程を含み、該熱
成形工程中に加圧と除圧を交互に所定回数繰り返して予
備成形体から発生するガスを排出するガス抜き処理を行
う摩擦材の製造方法において、前記ガス抜き処理工程
が、成形圧から予備成形体の発生ガスの蒸気圧まで1.
5秒以内で減圧する第1減圧期と、第1減圧期に引き続
き、前記第1減圧期の2倍以上の時間をかけて圧力を0
に減圧する第2減圧期を有する摩擦材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、摩擦材の熱成形方
法に関するものであり、特に産業機械、鉄道車両、荷物
車両、乗用車などに用いられる摩擦材の熱成形方法に関
するものであり、より具体的には前記の用途に使用され
るブレーキパッド、ブレーキライニング、クラッチフェ
ーシング等の熱成形方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、自動車、鉄道車両、産業機械等の
主としてブレーキなどに用いられる摩擦材は、その配合
成分としては、一般に各種充填材、補強のための各種繊
維、研削材、黒鉛、金属粉等の摩擦調整材と共に、これ
らの材料を結合するための結合材として各種樹脂が配合
されている。従来知られている摩擦材の製造方法の1例
であるディスクブレーキ用ブレーキパッドの製造工程に
おいては、板金プレスにより所定の形状に成形され、脱
脂処理及びプライマー処理が施され、そして接着剤が塗
布されたプレッシャープレートと、耐熱性有機繊維や無
機繊維、金属繊維等の繊維基材と、無機・有機充填材、
摩擦調整材及び結合材(フェノール樹脂等の熱硬化性樹
脂等)等の粉末原料とを配合し、攪拌により十分に均質
化した原材料を常温にて所定の圧力で成形(予備成形)
して作製した予備成形体とを、熱成形工程において所定
の温度及び圧力で熱成形して両部材を一体に固着し、ア
フタキュアを行い、最終的に仕上げ処理を施す工程から
なる。 【0003】ところで、上記熱成形工程においては、図
2に示すように、上記プレッシャープレート(P/P)
1と摩擦材原料の予備成形体2とを、金属製の中型3、
押え型4及び加圧型(パンチ)5で形成される空間に挿
入充填し、前記材料の予備成形体2をP/P1と共に押
え型4と加圧型5で加圧するものであるが、この際同時
に押え型4側からP/P1を経て、及び加圧型5側から
それぞれ熱板6、6からの熱によって、予備成形体2を
加熱するように構成されている。 【0004】この摩擦材原料の予備成形体2の熱成形過
程では、摩擦材原料中の有機結合材(熱硬化性樹脂)の
熱硬化反応に伴い、ガスが発生する。そして、この発生
したガスが熱成形された摩擦材内部に閉じ込められる
と、プレス圧の除圧時に摩擦材内部に閉じ込められたガ
ス圧を有する発生ガスが一気に開放され、ヒビやフクレ
を生じる原因となる。しかしながら、従来の図2に示す
熱成形型では、特に熱伝導率に配慮することなく、同質
の材料で作製されているため、中型3や加圧型5から熱
が伝わりやすく、その結果、中型3に接する摩擦材の側
面と加圧型5に接する摩擦面とが速く硬化してしまうた
めに、ガスが摩擦材内部に閉じ込められ、上記のヒビや
フクレを生じるという問題点があった。 【0005】すなわち、予備成形体から発生するガス
は、適時取り除かないと、発生したガスが成形体内に残
留した状態で加圧成形が進み、製造された摩擦材におい
て、製品内残留ガスによる成形品の局部的な硬さ低下
や、亀裂の発生といった欠陥を招く。このガス抜きを実
施するため、成形過程の途中で熱成形用金型を開いて、
金型内に発生したガスを自然対流等で金型外に放出する
ものであると、十分なガス抜きを行うには時間がかか
り、熱成形工程における所要時間の増大により生産性の
低下を招き、途中冷却状態となって品質の劣化をも招
く。 【0006】そこで、特開平6−58353号公報にも
開示されているように、この熱成形工程では、熱成形用
金型により規定の温度及び成形圧力で予備成形体を成形
する加圧成形工程と、この成形圧力を開放する除圧工程
とを交互に適宜回数繰り返す構成としている。そして、
この工程の切り替えの間に熱成形用金型にできる隙間か
ら予備成形体の発生するガスを押し出すガス抜きを実施
しようとしている。これらの各工程の繰り返し回数や、
各工程の所要時間を調整することで、成形体内へのガス
の残留を防止することが提案されている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】ところが、前述したガ
ス抜き処理では、例えば、熱成形用金型内に発生する僅
かな隙間から発生したガスを金型外に自然な状態で放出
するものであり、十分なガス抜きを行うのに時間をかけ
ると、生産性の低下や、途中冷却状態となって品質の劣
化をも招く。そして、ガス抜き時間が足りないまま熱成
形工程を終了すると、品質の劣化を招くという問題があ
った。つまり、熱成形工程で発生するガスの量は、摩擦
材母材を構成する各種構成成分の組成や配合比によって
変わるため、摩擦材母材を構成する各種構成成分の組成
や配合比が変更された場合には、その都度、ガス抜き用
除荷工程の繰り返し回数や、所要時間の再調整が必要と
なり、実際上は、十分なガス抜き効果を得ることが極め
て難しいという問題があり、製品内残留ガスによる硬さ
低下や亀裂の発生といった欠陥の割合を下げることが品
質の均一の点からも重要な課題となっている。 【0008】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、ヒビやフクレなどの成形不良の発
生を防止し、品質の優れた摩擦材を得ると同時に、熱成
形工程における所要時間を短縮して摩擦材の生産性を向
上させることのできる摩擦材の熱成形方法を提供するこ
とを課題とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、ヒビやフ
クレなどの成形不良を生じない成形方法について種々検
討を重ね、熱プレス(図2参照)による摩擦材成形の過
程において、以下の原因により摩擦材内部にガス(主に
水とアンモニア)が発生する。 1)フェノール樹脂等の結合材の硬化反応生成物や材料
に元々含まれる水分の蒸発 2)硬化剤であるヘキサミンの熱分解生成物であるアン
モニアの発生 そして、摩擦材の熱プレスにおいて、摩擦材の硬化反応
はその表面から徐々に進行する。表面から硬化すること
によって、熱プレスの過程で発生するガスは摩擦材内部
に蓄積する。この発生ガスと予備成形体に含まれる空気
を除去するために、熱プレス時、数回のガス抜きが必須
である。現在はプレス機械に任せて急激に圧を開放しガ
ス抜きを行っている。このため場合によって、急激な減
圧による内部ガスの膨張に耐えられず、摩擦材にクラッ
クが発生してしまう場合があることを見出した。 【0010】本発明は、このような知見に基づいて完成
されたものである。すなわち、本発明は下記の構成から
なる。 (1)摩擦材の予備成形体を熱成形用金型内で所定の圧
力、温度で熱成形する熱成形工程を含み、該熱成形工程
中に加圧と除圧を交互に所定回数繰り返して予備成形体
から発生するガスを排出するガス抜き処理を行う摩擦材
の製造方法において、前記ガス抜き処理工程が、成形圧
から予備成形体の発生ガスの蒸気圧まで1.5秒以内で
減圧する第1減圧期と、第1減圧期に引き続き、前記第
1減圧期の2倍以上の時間をかけて圧力を0に減圧する
第2減圧期を有することを特徴とする摩擦材の製造方
法。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明の摩擦材の熱成形方法を、
図面を参照して詳細に説明する。ここで、図1は、本発
明の摩擦材の製造工程を示すフローシートであるが、こ
の製造工程は熱成形工程におけるガス抜き処理以外は、
従来の摩擦材の製造工程と同一である。また、図2は、
本発明に係る熱成形用型の略断面図であるが、これもま
た従来の熱成形用型と構造的に同一構成を有するもので
ある。 【0012】図2に示した熱成形装置は、ブレーキ用摩
擦材の製造工程の一つである熱成形工程で使用されるも
ので、粉粒状の各種の構成成分(原料)を所定の比率で
混合させた摩擦材原料を圧縮成形することで形成された
予備成形体2を、熱成形用金型内に入れ、その上にP/
P1を載せて重ね、所定の加熱状況下で所定の寸法形状
に圧縮成形する。熱成形用金型は、上部熱板6が載置さ
れた厚板状の押え型4と、予備成形体2を装填する空間
が貫通形成された中型3と、下部熱板6上に載置された
厚板状の加圧型5とから構成されている。押え型4及び
加圧型5は中型3の空間に嵌合する構造で、中型3は、
加圧型5の先端部が嵌入した状態となるように、プレス
装置の下部支持台にばね部材を介して弾性支持されてい
る。プレス装置の加圧型5は、上下方向に昇降可能で、
その昇降動作により、空間に装填された予備成形体2の
圧縮や、空間の開放を行う。また、熱成形用金型は、上
下の熱板6、6により所定温度に昇温可能にされてい
る。 【0013】本発明の摩擦材の製造方法は、その実施の
形態においては、車両等に搭載されるディスクブレーキ
装置のブレーキパッドやドラムブレーキ装置のブレーキ
ライニングなどのブレーキ用の摩擦材を製造するのに適
用され、粉粒状の各種の構成成分(原料)を所定の比率
で混合させた摩擦材母材を形成する配合・攪拌工程と、
その摩擦材母材を予備成形用金型に投入して圧縮成形し
て所定形状の予備成形体2を得る予備成形工程と、予備
成形体2をP/P1とともに熱成形用金型に投入して所
定の成形圧力、温度による熱成形処理を施して所定の摩
擦材形状に成形した熱成形体を得る熱成形工程と、熱成
形体に対して後熱処理や研磨処理等を適宜実施すること
で所望形状の摩擦材として完成させる後処理工程とを順
に行うようにして実施される。 【0014】上記原料において、補強繊維としては、例
えば芳香族ポリアミド繊維、耐炎化アクリル繊維等の有
機繊維や銅繊維、スチール繊維等の金属繊維、チタン酸
カリウム繊維やAl23−SiO3系セラミック繊維等
の無機繊維が挙げられる。無機充填材としては、例えば
銅やアルミニウム、亜鉛等の金属粒子、バーミキュライ
トやマイカ等の鱗片状無機物、硫酸バリウムや炭酸カル
シウム等が挙げられる。結合材としては、例えばフェノ
ール樹脂(ストレートフェノール樹脂、ゴム等による各
種変性フェノール樹脂を含む)、メラミン樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂等を挙げるこ
とができる。また、摩擦調整材としては、例えばアルミ
ナやシリカ、マグネシア、ジルコニア、酸化クロム、石
英等の無機摩擦調整材、合成ゴムやカシューダスト等の
有機摩擦調整材を、固体潤滑材としては、例えば黒鉛や
二硫化モリブデン等を挙げることができる。 【0015】摩擦材の組成としては、種々の組成割合を
採ることができる。すなわち、これらは、製品に要求さ
れる摩擦特性、例えば、摩擦係数、耐摩耗性、振動特
性、鳴き特性等に応じて、単独でまたは2種以上を組み
合わせて混合すればよい。 【0016】そして、熱成形工程では、前述の熱成形装
置を使用し、熱成形用金型により規定の温度及び成形圧
力で予備成形体2を成形する加圧成形処理と、この成形
圧力を開放する除圧(ガス抜き)処理を交互に適宜回数
繰り返して実施すると共に、この除圧処理では、熱成形
用金型内の雰囲気(主に予備成形体2から発生するガ
ス)を熱成形用金型を開くことによって排出する。 【0017】次に、本実施の形態における熱成形工程に
おける加圧成形処理と除圧(ガス抜き)処理との具体的
な実施態様を説明する。熱成形工程では、予め熱成形用
金型を熱成形温度150℃まで昇温させた状態にした
後、金型内の空間に予備成形体2をセットして、加圧成
形処理と除圧処理とを順に4回繰り返し、そのあと長時
間の本格的加圧を行う。加圧成形処理で予備成形体2に
加える成形圧力は、50MPaとする。そして、第1回
目の加圧は20秒間とし、第2回〜第4回目の加圧は1
0秒間とする。また、各回において加圧成形圧から予備
成形体2の発生ガスの蒸気圧まで1.5秒内で減圧し、
続いて前記の減圧時間の2倍以上の時間をかけて圧力を
0に減圧するようにする。 【0018】そして、熱成形用金型の成形圧力を0MP
aの状態で5.5〜7.5秒保持し、ガス抜き処理の合
計時間を10.0秒にすることで1回の加圧、ガス抜き
サイクルとし、この加圧、ガス抜きサイクルを4回繰り
返した後、5回目の加圧を50MPaで300秒保持す
ることで加圧成形処理を終了する。 【0019】 【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定される
ものではない。 【0020】実施例1〜4及び比較例1 図1に示す従来のブレーキパッドの製造工程に準じて、
図2に示す摩擦材の熱成形用金型を使用し、下記の第1
表に示す配合組成の摩擦材原料の予備成形体とP/Pを
熱成形工程で一体に加圧加熱成形してブレーキパッドを
製造した。なお、本発明の実施例及び比較例において
は、ヘキサミン硬化によるフェノール樹脂(各種変性フ
ェノール樹脂を含む)を結合材としたが、必ずしもこれ
に限定されるものではない。 【0021】 【表1】 【0022】熱プレス条件に関しては、熱プレス条件:
加圧、ガス抜きサイクルを図3に示す。ガス抜きは4回
行った(各回とも圧力開放し始めてからガス抜き終了
(加圧再開)まで合計10sec)。プレス温度150
℃でのガス抜き時の減圧曲線を図4に示す。ガス抜き処
理時間とクラック発生率の関係を第2表に示す。なお、
第3表はアンモニアと水の蒸気圧の温度に対する関係を
示すものである。 【0023】 【表2】【0024】 【表3】 【0025】ヒートショック試験は、300℃の加熱炉
で30分加熱後、常温の水に投入し急激に冷却し、これ
を5サイクル行いクラック発生の有無を調査する方法で
行った。比較例ではブレーキパッド完成品のヒートショ
ック試験において、1.5%の摩擦材にクラックが発生
したが、実施例では1〜4の全てにおいてクラックが発
生しなかった。 【0026】次に、熱成形条件、特に除圧操作について
詳細に説明する。第3表に示すように、150℃におけ
るアンモニアの蒸気圧は12.9MPa、水蒸気圧は
0.48MPaである。そこで実施例では金型を少しゆ
るめて(開いて)50MPaから12.9MPaまで迅
速に除圧し、12.9MPaに減圧した時点からゆっく
り除圧するようにした。この除圧調整を開始する圧力
は、プレス温度により第3表のアンモニア蒸気圧を参考
に決めた。プレス温度を変える場合は、その温度に応じ
た蒸気圧により、ゆっくり除圧を行う開始圧力を決定し
た。 【0027】成形圧(50MPa)から発生ガス(ヘキ
サミンの硬化反応により発生するアンモニア)の蒸気圧
(成形温度150℃で12.9MPa)まで1.5秒以
内(いたずらにガス抜き時間が延びることがないように
1.5秒以内とする)で減圧する第1減圧期と、この第
1減圧期の2倍以上の時間をかけて圧力0に減圧する第
2減圧期を設けた。第2減圧期は、好ましくは4.0秒
以内とする(4.0秒を越えるとガス抜き時間が延びて
生産性が低下する)。このように、2段階減圧方式を採
用することにより、急激に減圧することにより生じるガ
スの急激な膨張による亀裂の生成を効果的に防止できる
のである。 【0028】 【発明の効果】本発明によれば、ゆっくり減圧すること
により摩擦材内部に蓄積したガスが急激に膨張せず徐々
に抜ける。金型内部のガスの圧力はアンモニアと水の混
合物のブレス温度における蒸気圧に相当するはずである
が、目安としてアンモニアの蒸気圧付近からゆっくり除
圧すれば、急激な内部ガスの膨張が起こらずクラック発
生が防げる。このときガスは摩擦材の連続気孔から徐々
に抜ける。その結果、摩擦材の熱プレス時のクラック発
生が防止でき、ひいては摩擦材の生産時の製品歩留まり
を向上させることができる。また、熱成形工程における
所要時間を短縮して摩擦材の生産性を向上させることも
できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に使用した従来の摩擦材の製造工程を示
すフローシートである。 【図2】本発明に使用した従来の熱成形用型を説明する
断面図である。 【図3】本発明の加圧と除圧の圧力パターンを示す説明
図である。 【図4】実施例と比較例の減圧曲線を示すグラフであ
る。 【符号の説明】 1 プレッシャープレート(P/P) 2 摩擦材の予備成形体 3 中型 4 押え型(上型) 5 加圧型(下型) 6 熱板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 要助 埼玉県羽生市東5丁目4番71号 株式会社 曙ブレーキ中央技術研究所内 Fターム(参考) 3J058 BA61 CA02 CA42 EA28 FA01 FA11 FA31 FA35 GA55 GA65 GA73 GA92 4F204 AA37 AB01 AB03 AB11 AB19 AB25 AD03 AD04 AD16 AE08 AH17 AH30 AR02 AR11 FA01 FA18 FB01 FF01 FN11 FN12

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 摩擦材の予備成形体を熱成形用金型内で
    所定の圧力、温度で熱成形する熱成形工程を含み、該熱
    成形工程中に加圧と除圧を交互に所定回数繰り返して予
    備成形体から発生するガスを排出するガス抜き処理を行
    う摩擦材の製造方法において、前記ガス抜き処理工程
    が、成形圧から予備成形体の発生ガスの蒸気圧まで1.
    5秒以内で減圧する第1減圧期と、第1減圧期に引き続
    き、前記第1減圧期の2倍以上の時間をかけて圧力を0
    に減圧する第2減圧期を有することを特徴とする摩擦材
    の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1757425A1 (en) 2005-08-23 2007-02-28 Nisshinbo Industries, Inc. Manufacturing method for friction linings
WO2011078269A1 (ja) 2009-12-22 2011-06-30 曙ブレーキ工業株式会社 摩擦材及び摩擦材の製造方法
CN114407261A (zh) * 2021-12-29 2022-04-29 华泰汽车配件工业(南平)有限公司 一种刹车片预成型工艺

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