JP2003073147A - 防曇性基材およびその形成方法 - Google Patents
防曇性基材およびその形成方法Info
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Abstract
となく耐水性を維持することが可能な防曇性基材を得る
こと。 【解決手段】 基材の表面に、イソシアネートと反応し
強固に結合する官能基を含み、ウレタン成分であるイソ
シアネートと反応してウレタン樹脂中に固定されてなる
界面活性剤を含有するウレタン樹脂に耐水性と耐摩耗性
の両立が可能であるコロイド状シリカおよびオルガノア
ルコキシシランが混在されてなる吸水性複合膜を被覆す
ること。
Description
等の防曇鏡、自動車用等の防曇窓ガラスあるいは防曇
鏡、建築用の防曇窓ガラス等各種の用途に用いることが
可能な防曇持続性と耐水性を併せ持つ防曇性基材および
その形成方法に関する。
は、基材を挟んで内面と外面の温湿度の差により、一方
の表面が露点以下になった場合、もしくは基材に対して
急激な温湿度変化が起こった場合(沸騰水蒸気が基材に
接触した場合、低温部署より高温多湿の環境に移った場
合等)に雰囲気中の水分が水滴として付着し、基材表面
は結露する。その結果、結露した水滴により光の散乱が
起こる。すなわち「曇り」が発生し、視界を防がれるこ
とで、安全性が著しく損なわれる。例えば、一般的な窓
ガラス、自動車や航空機のフロントガラス、サングラス
等があげられる。
基材に「曇り」の発生を防止するためには、従来より、
(1)基材表面に界面活性剤を塗布して水に対する接触
角を小さくすることにより水滴を水膜状にする方法、
(2)基材表面に、硬化性樹脂と親水性樹脂、界面活性
剤等を混合し溶液を塗布により成膜し、加熱もしくは紫
外線または電子線により硬化させて水に対する接触角を
小さくさせることのより水滴を水膜状にする方法、
(3)基材表面の水に対する接触角を大きくすることに
より水滴をはじき落とす方法、(4)基材表面に吸水性
樹脂を成膜し、付着した水滴を瞬時に膜内部に取り込ん
で水滴をなくす方法が考えられてきた。
は、初期の防曇性は優れているものの、水との接触によ
り界面活性剤が流出し、防曇効果が短命であるという欠
点がある。(2)の方法は、極めて親水性の強い表面を
必要とするが、水滴付着に伴い膜膨潤が生じ、表面硬度
の急激な低下が発生するとともに、(1)と同様に防曇性
成分の流出によりに、防曇付与機能が長時間持続しない
場合がある。水滴付着時の膜膨潤については、防曇性成
分を減少させることにより改善可能であるが、その場
合、防曇性が犠牲となる場合がほとんどである。(3)
の方法は、一般的に防曇性が発現するほどの撥水性を有
するものがほとんどなく、撥水性を有する物質を使用し
た場合、一般的に基材との密着が困難であるため、単に
基材表面に乗っているだけの場合がほとんどであり、防
曇持続性に問題がある。(4)の方法は、上記であげた
ように表面に水分が残らないため見た目にすっきりし
て、透明感を損なうことがないが、吸水能力に限界があ
るために、限界を越えると、水滴が除去できず「曇り」
が発生する。また、吸水能力が、膜の膨潤による水分取
り込みにより発生するため、(2)以上に膜強度低下が
起こる。
を示し、各種耐久性に優れた防曇性基材は得られていな
いが、この二つの機能を満足する防曇剤の出現が待たれ
ている。このような状況の中で、ウレタン樹脂中に界面
活性剤を固定することにより、防曇持続性と耐摩耗性の
両方を兼ね備えている防曇剤(商品名「VISGAR
D」、Film Specialties製)として市販されている。な
お、この防曇剤については特表2000−515572
号公報で開示されている。
曇剤を使用した場合は、ウレタン樹脂特有の弾性により
耐擦傷性が他の樹脂を使用したものより良好な傾向を示
している。さらに、ウレタン成分であるイソシアネート
と反応し結合することが可能な官能基(水酸基、アミノ
基、メルカプト基等)をもった界面活性剤を用いること
により、ウレタン成分中に強固に固定されることで界面
活性剤の流出を防ぎ、防曇性を持続させることが可能と
なっている。但し、該防曇剤は、界面活性剤による表面
親水性とともに、ウレタン樹脂本来の持つ吸水性により
防曇性を発現しているため、防曇発現時の吸水により膜
強度低下が発生し、直接払拭する可能性のある部位の使
用においては、膜剥離等の不具合が発生する。
題点に鑑みてなしたものであって、界面活性剤を含有す
るウレタン樹脂系防曇剤中にコロイド状シリカとオルガ
ノアルコキシシリカを添加することにより、防曇性、耐
水性、耐摩耗性に優れ、長期間にわたり防曇性能を維持
することが可能な防曇性基材およびその形成方法を開発
した。なお、コロイド状シリカ単独の添加では、一定量
以上添加することで耐水性の改善は可能であるが、ウレ
タン樹脂の弾性による耐摩耗性の発現が、阻害されるた
め、耐摩耗性と耐水性の両方を得ることは、できなかっ
た。また、オルガノアルコキシシラン単独の添加でも、
コロイド状シリカ添加と同様に耐摩耗性と耐水性の両方
を得ることはできなかった。そこで、コロイド状シリカ
とオルガノアルコキシシランを一定量の比率で添加する
ことにより、耐摩耗性と耐水性が両立することを見い出
した。
表面に、界面活性剤を含有するウレタン樹脂にコロイド
状シリカおよびオルガノアルコキシシランが混在されて
なる吸水性複合膜を被覆してなることを特徴とする。
膜は、重量百分率で界面活性剤含有ウレタン樹脂の含有
率が40wt%〜70wt%、コロイド状シリカの含有
率が20wt%〜40wt%、オルガノアルコキシシラ
ンの含有率が10wt%〜20wt%より構成されてな
ることを特徴とする。
剤含有ウレタン樹脂中の界面活性剤は、イソシアネート
と反応し強固に結合する官能基を含み、ウレタン成分で
あるイソシアネートと反応してウレタン樹脂中に固定さ
れていることを特徴とする。
イド状シリカは、有機溶媒分散型コロイド状シリカであ
ることを特徴とする。
イド状シリカを分散させている溶媒としては、キシレン
/n−ブタノール混合系またはエチレングリコールモノ
n−プロピルエーテルであることを特徴とする。
アルコキシシランは、一般式R2SiR13(式中、R1は
炭素数1または2のアルコキシ基、R2はアミノ基また
はメルカプト基)で表わされることを特徴とする。
下記の工程により、基材表面に吸水性複合膜を被覆する
ことを特徴とする。 (a)基材を用意する工程と、(b)界面活性剤を含有
するポリオール成分とイソシアネート成分を混合して界
面活性剤含有ウレタン樹脂を形成した後、該樹脂中にコ
ロイド状シリカ、オルガノアルコキシシランおよび溶媒
を添加し、混合して塗布液を調製する工程と、(c)前
記塗布液を前記基材表面上に塗布し、120℃〜170
℃の低温で熱処理によって基材表面に吸水性複合膜を被
覆する工程。
面に、界面活性剤を含有するウレタン樹脂にコロイド状
シリカおよびオルガノアルコキシシランが混在されてな
る吸水性複合膜を被覆してなることを特徴とする。
界面活性剤含有ウレタン樹脂は、界面活性剤とウレタン
樹脂成分としてのポリオール、イソシアネートの3成分
を含む。その内、ウレタン樹脂成分であるポリオール成
分は、一般的に使用されているポリエーテルポリオー
ル、アクリルポリオールなどの使用が可能で、特に親水
性のものが好ましく、例えば、ポリエチレングリコー
ル、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリ
ブチレングリコールから選ばれた重合体もしくは、共重
合体などが挙げられる。
的に使用されているイソシアネートプレポリマーを使用
することが可能で、特に、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、ジフェノールメチレンジイソシアネート、ジメチ
ルシクロヘキシルジイソシアネートトルエンジイソシア
ネートナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。
ン系、ノニオン系、非イオン系等特に種類の指定はない
が、特に非イオン系が有効である。さらに、ウレタン成
分であるイソシアネートと反応し、強固に結合すること
により樹脂中に固定することを可能とするため、界面活
性剤に水酸基、アミノ基、メルカプト基などの官能基が
含まれていることが好ましい。
して、コロイド状シリカと一般式R2SiR13(式中、
R1は炭素数1または2のアルキル基、R2はアミノ基ま
たは、メルカプト基)で表わされる、オルガノアルコキ
シシランが添加されており、その含有量は、コロイド状
シリカの含有率が20%〜40wt%、オルガノアルコ
キシシランの含有率が10wt%〜20wt%であるこ
とが好ましい。なお、コロイド状シリカの粒径は、50
nm以下のものが好ましい。
キシシラン単独の添加においては、両方とも添加率が増
加するに従って耐水性は改善されるが、耐摩耗性は悪化
する傾向にあり、耐水性と耐摩耗性を両立させることは
できなかった。この原因としては、コロイド状シリカも
しくはオルガノアルコキシシランを添加することにより
ウレタン樹脂の弾性が損なわれることにより耐摩耗性が
悪化するためと考えられる。そこで、両方を一定量添加
することにより、耐水性と耐摩耗性の両立が可能となる
ことを見い出した。但し、ある一定以上添加することで
再び耐摩耗性が悪化する傾向にあった。この作用につい
ては、明確ではないが、コロイド状シリカとオルガノア
ルコキシシリカの相互作用によるものと考えられ、ある
添加比率を超えたところで過剰分のコロイド状シリカも
しくはオルガノアルコキシシランが耐摩耗性に悪影響を
与えると考えられる。
wt%未満である場合は、耐水性を補うためにはオルガ
ノアルコキシシランを20wt%以上添加する必要があ
るが、この場合には耐摩耗性が悪化する。一方、コロイ
ド状シリカの含有率が40wt%を超える場合には、オ
ルガノアルコキシシランを添加しても耐摩耗性を良化さ
せることはできない。
も同様の傾向にあり、オルガノアルコキシシランの含有
率が10wt%未満では、耐水性を補うためにコロイド
状シリカを添加すると、耐摩耗性が悪化する。一方、オ
ルガノアルコキシシランの含有率が20wt%を超える
場合には、コロイド状シリカを添加しても耐摩耗性を良
化させることはできない。特に、オルガノアルコキシシ
ランの含有率が5wt%以下になると耐摩耗性が著しく
悪化し、後述する耐テーバー摩耗性において10以上と
なってしまい好ましくないものとなる。
樹脂とのバインディング性に優れ、防曇性、耐水性等各
種物性にバランスよく優れさせるためには、前記コロイ
ド状シリカおよびオルガノアルコキシシランの含有率と
ともに、界面活性剤含有ウレタン樹脂の含有率は、該吸
水性複合膜中の重量比率として40wt%〜70wt%
とすることが好ましく、その比率が40wt%未満であ
ると、防曇性が損なわれ、70wt%を超えると添加物
によるウレタン樹脂への添加効果が薄れ、良好な耐水性
が得られない。
下記の工程により、基材表面に吸水性複合膜を被覆する
ことを特徴とする。 (a)基材を用意する工程と、(b)界面活性剤を含有
するポリオール成分とイソシアネート成分を混合して界
面活性剤含有ウレタン樹脂を形成した後、該樹脂中にコ
ロイド状シリカ、オルガノアルコキシシランおよび溶媒
を添加し、混合して塗布液を調製する工程と、(c)前
記塗布液を前記基材表面上に塗布し、120℃〜170
℃の低温で熱処理によって基材表面に吸水性複合膜を被
覆する工程。
を希釈溶媒に添加し、更に必要であればレベリング剤を
添加、混合して塗布液とする。なお、希釈溶媒として
は、ウレタン成分との相溶性の面より、メチルプロピレ
ングリコール、ジアセトンアルコールが好ましい。
塗布する。塗布手段としてはディップコート、フローコ
ート、スピンコート、ロールコート、スプレーコート、
スクリーン印刷、フレキソ印刷等の公知手段が採用でき
る。塗布後、120℃〜170℃の比較的低温で、30
分〜60分加熱することにより、溶媒の殆どが飛散する
のと同時にコロイド状シリカおよびオルガノアルコキシ
シランがマトリックスとして作用する。
5〜30μm程度にするのが望ましく、5μm未満であ
ると、防曇耐久性が劣る傾向にあり、他方30μmを越
えると外観品質において光学歪みが発生する可能性があ
る。
ものとしてはガラスが用いられるが、そのガラスは自動
車用ならびに建築用、産業用ガラス等に通常用いられて
いる板ガラス、所謂フロート板ガラスなどであり、クリ
アをはじめグリ−ン、ブロンズ等各種着色ガラスや各種
機能性ガラス、強化ガラスやそれに類するガラス、合せ
ガラスのほか複層ガラス等、さらに平板あるいは曲げ板
等各種板ガラス製品として使用できることは言うまでも
ない。また、板厚としては、例えば約1.0mm程度以
上約12mm程度以下であり、建築用としては約3.0
mm程度以上約10mm程度以下が好ましく、自動車用
としては約2.0mm程度以上約5.0mm程度以下の
ガラスである。なお、比較的低温でガラス、プラスチッ
ク等の基材表面に吸水性複合膜を形成することができる
ので、例えば、鏡加工をしたガラス、曲げ加工、成型ま
で完了した自動車用ガラス等に、全面もしくは部分的に
容易に成膜することがもできる。
るものではなく、ガラス以外でも樹脂、金属、セラミッ
クスなど、上記温度範囲で乾燥処理をしても変質しない
ものであれば使用することができる。
る。但し、本発明は、かかる実施例に限定されるもので
はない。
曇性被膜を有する防曇性光学部品は、以下に示す測定法
により諸物性を測定した。 〔繰返防曇性〕:”JIS S 4030眼鏡用くもり
止め剤試験法”により43℃に設定した温水の水蒸気中
に3分保持した時の曇り具合と、保持後に常温(23
℃、63%RH)中に取り出したときの呼気による曇り
具合を観察し、この操作を10サイクルまで行い、外観
に異常がなく曇りが発生しないものを合格とした。 〔冷温防曇性〕:4℃に設定した冷蔵庫内に防曇性光学
部品を30分保持した後、常温(23℃、63%RH)
中に取り出したときの外観、曇り具合、呼気による曇り
を観察し、この操作を10サイクルまで行い、外観に異
常がなく曇りが発生しないものを合格とした。 〔耐テーバー摩耗性〕:摩耗輪としてCF−10Fを使
用して荷重2.45Nで200回実施した時の曇化変化
を測定し、曇化変化△H≦10のものを合格とした。 〔耐水性〕:室温(23±2℃)の水中に1時間浸漬
し、浸漬後に外観に異常がなく、爪による払拭で剥離し
ないものを合格とした。
性剤含有ウレタン樹脂系防曇剤として、市販されている
防曇剤(商品名「VISGARD」、Film Specialties
製)を用いる。本防曇剤は、ポリオールと界面活性剤を
含有したa薬液とイソシアネート成分を含むb薬液の2
液式となっていることより、重量比でa成分10に対し
てb成分4の割合で調合することにより防曇薬液を得
た。
シリカ(商品名「NPC−ST」、固形分20%、日産
化学製)、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン
(商品名「TSL8380」東芝シリコーン製)とを、
上記界面活性剤含有ウレタン系防曇薬液中に添加すると
ともに、メチルプロピレングリコールを希釈溶媒として
固形分濃度30wt%になるように混合処理することに
より吸水性複合膜用薬液を調製した。なお、前記吸水性
複合膜用薬液は、成膜後の吸水性複合膜中の界面活性剤
含有ウレタン樹脂成分が70wt%、コロイド状シリカ
が20wt%、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ランが10wt%になるように調整した。
液を塗布液とした浸漬槽内に、片面をマスキングしたガ
ラス板を浸漬し引き上げるデッピング法により塗布し、
該被塗布ガラス板を約150℃で約30分程度加熱乾燥
することにより、膜厚17.5μmを有する吸水性複合
膜を形成した。
ガラスの性能は、表1に示すように各種防曇性能、耐テ
ーバー摩耗性、耐水性が優れたものであることが確認さ
れた。
ウレタン樹脂系防曇剤「VISGARD」の含有率が4
0wt%、コロイド状シリカの含有率が40wt%、γ
−メルカプトプロピルトリメトキシシランの含有率が2
0wt%となるように調製した以外は、実施例1と同様
の操作で膜厚18μmを有する吸水性複合膜を形成し
た。評価した結果、実施例1と同様に優れた物性を有す
るものであった。
キシシランとしてγ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シランの代わりにγ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ンを用いた以外は、実施例1と同様の操作で膜厚17μ
mを有する吸水性複合膜を形成した。評価した結果、実
施例1と同様に優れた物性を有するものであった。
性剤含有ウレタン樹脂系防曇剤「VISGARD」の単
独組成とした以外は、実施例1と同様の操作で膜厚18
μmを有する吸水性複合膜を形成した。評価した結果、
耐水性試験において、1時間の水浸漬により爪での軽い
払拭により膜剥離が発生した。
性剤含有ウレタン樹脂系防曇剤「VISGARD」の含
有率が60wt%、コロイド状シリカの含有率が40w
t%とした以外は、実施例1と同様の操作で膜厚15μ
mを有する吸水性複合膜を形成した。評価した結果、耐
テーバー摩耗性において10以上となり不合格となっ
た。
性剤含有ウレタン樹脂系防曇剤「VISGARD」の含
有率が60wt%、γ−メルカプトトリメトキシシラン
の含有率が40wt%とした以外は、実施例1と同様の
操作で膜厚17μmを有する吸水性複合膜を形成した。
評価した結果、耐テーバー摩耗性は良好であったが、耐
水性において試験後に爪での払拭により簡単に剥離して
しまった。
は、界面活性剤含有ウレタン樹脂系被膜の防曇持続性、
テーバー摩耗性を低下させることなく耐水性を維持する
ことが可能となり、特に、浴室用鏡等の高湿度環境およ
び頻繁に払拭を行うような場所においても使用すること
が可能となった。
7)
ン系、非イオン系等特に種類の指定はないが、特に非イ
オン系が有効である。さらに、ウレタン成分であるイソ
シアネートと反応し、強固に結合することにより樹脂中
に固定することを可能とするため、界面活性剤に水酸
基、アミノ基、メルカプト基などの官能基が含まれてい
ることが好ましい。
Claims (7)
- 【請求項1】基材の表面に、界面活性剤を含有するウレ
タン樹脂にコロイド状シリカおよびオルガノアルコキシ
シランが混在されてなる吸水性複合膜を被覆してなるこ
とを特徴とする防曇性基材。 - 【請求項2】吸水性複合膜は、重量百分率で界面活性剤
含有ウレタン樹脂の含有率が40wt%〜70wt%、
コロイド状シリカの含有率が20wt%〜40wt%、
オルガノアルコキシシランの含有率が10wt%〜20
wt%より構成されてなることを特徴とする請求項1記
載の防曇性基材。 - 【請求項3】界面活性剤含有ウレタン樹脂中の界面活性
剤は、イソシアネートと反応し強固に結合する官能基を
含み、ウレタン成分であるイソシアネートと反応してウ
レタン樹脂中に固定されていることを特徴とする請求項
1又は2記載の防曇性基材。 - 【請求項4】コロイド状シリカは、有機溶媒分散型コロ
イド状シリカであることを特徴とする請求項1記載の防
曇性基材。 - 【請求項5】コロイド状シリカを分散させている溶媒と
しては、キシレン/n−ブタノール混合系またはエチレ
ングリコールモノn−プロピルエーテルであることを特
徴とする請求項4記載の防曇性基材。 - 【請求項6】オルガノアルコキシシランは、一般式R2
SiR13(式中、R1は炭素数1または2のアルコキシ
基、R2はアミノ基またはメルカプト基)で表わされる
ことを特徴とする請求項1記載の防曇性基材。 - 【請求項7】下記の工程により、基材表面に吸水性複合
膜を被覆することを特徴とする防曇性基材の形成方法。 (a)基材を用意する工程と、(b)界面活性剤を含有
するポリオール成分とイソシアネート成分を混合して界
面活性剤含有ウレタン樹脂を形成した後、該樹脂中にコ
ロイド状シリカ、オルガノアルコキシシランおよび溶媒
を添加し、混合して塗布液を調製する工程と、(c)前
記塗布液を前記基材表面上に塗布し、120℃〜170
℃の低温で熱処理によって基材表面に吸水性複合膜を被
覆する工程。
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