JP2003071975A - 積層体 - Google Patents

積層体

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JP2003071975A JP2001268838A JP2001268838A JP2003071975A JP 2003071975 A JP2003071975 A JP 2003071975A JP 2001268838 A JP2001268838 A JP 2001268838A JP 2001268838 A JP2001268838 A JP 2001268838A JP 2003071975 A JP2003071975 A JP 2003071975A
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Yoshisue Ohashi
美季 大橋
Tadashi Hongo
忠志 本郷
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】強浸透性物質や水分反応性物質を内容物として
保存してもラミネート強度が低下することのがなく、従
って、内容物の保存帰還や寿命を長くすることを可能と
する積層体を提供する。 【解決手段】アルミニウム箔表面にベーマイト処理を施
し、この処理面にトリレンジイソシアネートを塗布した
後、低密度ポリエチレンを製膜し、さらにその上にシー
ラント層として低密度ポリエチレンに硫酸マグネシウム
を混合した樹脂組成物を厚さ30μmで製膜する。アル
ミニウム箔の処理層を介して積層されているため、強浸
透性の溶剤に耐えてラミネート強度を十分なものにする
ことができ、また、シーラント層が水分吸着性化合物を
含有するため、ヒートシール端面からの水分の侵入を防
いでこの侵入水分による剥離をも防止でき、この結果、
長期間の剥離を防止して、内容物の長期保存を可能とす
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐溶剤性、ガスバ
リア性及び水分バリア性に優れた積層体に関するもので
あり、例えば、薄型リチウム電池等、浸透性の強い溶剤
を含有する内容物の外装材に適する積層体に関するもの
である。そして、これら強浸透性の溶剤を内容物として
含む場合、その溶剤に耐えて層間剥離を生じることがな
く、また、積層体断面やシール部位の端面を透して外部
からの水分が侵入することを防ぎ、こうして内容物の保
存期間や寿命を長くすることを可能とするものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パソコン、携帯電話等の携帯端末
装置、ビデオカメラ、衛星などに用いられる電池とし
て、超薄型化、小型化の可能なリチウム電池が盛んに開
発されている。このリチウム電池用の外装材としては、
従来電池包材として用いられていた金属製缶とは異な
り、軽量で電池の形状を自由に選択できるという利点か
ら、多層フィルムを袋状にしたものが多用されている。
多層フィルムの構成としては、例えば、電池の外側から
順に、最外層、バリア層、シーラント層というものがあ
り、バリア層としてはその優れたガスバリア性能からア
ルミニウム箔が用いられている。しかし、現状では、リ
チウム電池用包材として要求されているような機能と物
性、例えばガスバリア性、内容物耐性等を十分に満足す
るものが開発されていない。
【0003】リチウム電池は、電池内容物として、正極
材及び負極材と共に、炭酸プロピレン、炭酸エチレン、
炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチルなどの
強浸透性の非プロトン性溶媒にリチウム塩を溶解した電
解液、もしくはその電解液を含浸させたポリマーゲルか
らなる電解質層を内蔵している。このような強浸透性の
溶媒はシーラント層を通過し、アルミニウム箔とシーラ
ント層間のラミネート強度を低下させ、最終的には電解
液が漏れ出して電池寿命を縮めるという問題があり、こ
の問題を解決してアルミニウム箔とシーラント層との層
間強度を強め、内容物耐性を持たせることが強く要望さ
れていた。
【0004】また、電解液中のリチウム塩としてはLi
PF6、LiBF4等のフッ素原子含有物質が用いられて
いるが、これらの塩は水分との接触により加水分解反応
を生じてフッ酸を発生し、これは金属面の腐食、ラミネ
ート強度低下を引き起こす。解決策としてバリア層にア
ルミニウム箔を用いることで、包材の表面からの水分侵
入はほぼ遮断される。しかし、リチウム電池用の外装材
は多層フィルムをヒートシールによって貼り合わせた構
造をしており、最内層であるシーラント層のシール部端
面からの水分の侵入を防ぐ必要もあるが、現在はそのよ
うにシーラント層に水分バリア性を付与したような包材
の開発はなされていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題を解
決するためになされたものであり、強浸透性物質や水分
反応性物質を内容物として保存してもラミネート強度が
低下することのがなく、従って、内容物の保存帰還や寿
命を長くすることを可能とする積層体を提供することを
目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたものであり、請求項1記載の発明
は、アルミニウム箔と、このアルミニウム箔の片面に積
層された熱可塑性樹脂層とを備え、表面が過熱シール可
能なシーラント層である積層体において、上記アルミニ
ウム箔の少なくとも片面が熱水変性処理を施されてお
り、上記シーラント層が水分吸着性化合物を含有する混
合樹脂から成ることを特徴とする積層体である。
【0007】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、上記シーラント層と上記熱可塑性樹
脂層とが同一の層であることを特徴とするものである。
【0008】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の発明において、上記シーラント層が上記熱可塑性樹
脂層を介してアルミニウム箔に積層されていることを特
徴とするものである。
【0009】また、請求項4記載の発明は、請求項1〜
3のいずれかに記載の発明において、上記熱水変性処理
がベーマイト処理であり、処理を施した面の破断面を透
過型電子顕微鏡により観察したとき、処理層の厚みが
0.1μm以上であることを特徴とするものである。
【0010】また、請求項5記載の発明は、請求項1〜
4のいずれかに記載の発明において、上記シーラント層
が、熱可塑性樹脂100重量部に対して水分吸着性化合
物を0.01〜5重量部の範囲で混合した混合樹脂から
成ることを特徴とするものである。
【0011】また、請求項6記載の発明は、請求項1〜
5のいずれかに記載の発明において、上記アルミニウム
箔にイソシアネート化合物を厚さ5μm以下の範囲で設
けた後に、上記熱可塑性樹脂組成物を積層させたことを
特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて説明する。 (1)積層体の説明 本発明の積層体は、少なくともアルミニウム箔と、この
アルミニウム箔の片面に積層された熱可塑性樹脂層とを
備えるものである。また、その表面は、過熱シール可能
なシーラント層を構成しているものである。
【0013】この他、アルミニウム箔の上記片面の反対
面に最外層を備えることが望ましい。この最外層はアル
ミニウム箔の表面を保護すると共に、積層体が薄型リチ
ウム電池の外装材として利用される場合に、電気機器と
アルミニウム箔の電気的接触を防止するものである。
【0014】また、上記熱可塑性樹脂層がそのままシー
ラント層を構成していても良いし、上記熱可塑性樹脂層
をシーラント層とは別の層として構成し、上記シーラン
ト層を上記熱可塑性樹脂層を介してアルミニウム箔に積
層しても良い。
【0015】本発明に係る積層体の層構成の例を示す
と、例えば、次のようなものが上げられる。第1の例
熱可塑性樹脂層(最外層)/熱可塑性樹脂層/アルミニ
ウム箔/シーラント層第2の例 熱可塑性樹脂層(最外
層)/紙/アルミニウム箔/シーラント層第3の例 熱
可塑性樹脂層(最外層)/アルミニウム箔/熱可塑性樹
脂層(中間層)/シーラント層
【0016】(2)最外層の説明 最外層は、加工、流通等の時にアルミニウム箔にピンホ
ールが発生するおそれがあるため、これを防ぐ目的で設
けるものである。また、電池用外装材として用いる場合
には、電気機器とアルミニウム箔の電気的接触を防止す
る必要もある。これらのことを考慮して、最外層は絶縁
性のある樹脂が好適に使用できる。そのような樹脂の例
として、延伸ポリエステルフィルム、延伸ナイロンフィ
ルム、延伸ポリプロピレンフィルム等のフィルムを単層
または2層以上積層した多層フィルムを使用することが
できる。耐ピンホール性、絶縁性を向上させるために6
μm以上、また成形性を考慮すると40μm以下の厚み
のフィルムがよく、好ましくは15〜25μmのもので
ある。
【0017】最外層である樹脂フィルムとバリア層であ
るアルミニウム箔はドライラミネーション、ウエットラ
ミネーション、ノンソルベントラミネーション、押出ラ
ミネーション等の公知の手法により貼り合わせることが
できる。 (3)アルミニウム箔の説明 バリア層として用いるアルミニウム箔表面には熱水変性
処理を施す。処理水にはアンモニア、トリエタノールア
ミンのようなアルカリを水中に0.01〜1.0重量
%、好ましくは0.1〜0.5重量%の範囲で添加した
ものを用いることができる。アルミニウム、アルミナな
どを熱水変性処理すると、その処理温度によって様々な
水和酸化物層が形成される。常圧下で80〜100℃、
好ましくは90〜100℃の範囲の前記処理液中に、ア
ルミニウム箔を1分以上、好ましくは3分以上浸漬させ
ることで、水和酸化物としてのベーマイトを形成させる
ことができる。以下、熱水変性処理をベーマイト処理と
呼ぶ。
【0018】アルミニウム面にベーマイト処理を施すこ
とにより、各種熱可塑性樹脂との接着性を向上させるこ
とができる。ベーマイト処理後のアルミニウム箔表面
は、ベーマイトの結晶が針状に形成される構造になって
おり、未処理のものと比較して著しく表面が粗い。ま
た、その表面にはベーマイトの水酸基が多く存在してい
る。表面の粗さの結果による投錨効果、水酸基と樹脂と
の水素結合等の結果により、接着性を向上させることが
可能である。
【0019】ベーマイト処理を施したアルミニウム箔の
破断面を透過型電子顕微鏡により観察したとき処理層の
厚みが0.1μm以上である場合、著しい接着性向上効
果がみられる。
【0020】アルミニウム箔としては、バリア性、耐ピ
ンホール性、加工性を考慮して9〜200μm、好まし
くは15〜100μmの範囲の厚みのものを使用でき
る。また、その材質は一般の軟質アルミニウム箔を用い
ることができるが、さらなる耐ピンホール性及び成形時
の伸長性を付与させる目的で、鉄含有率が0.1〜9.
0重量%、好ましくは0.5〜2.0重量%の範囲のア
ルミニウム箔を用いるのがよい。鉄含有率が0.1重量
%以下であると耐ピンホール性、伸長性を十分に付与さ
せることができず、9.0重量%以上になると柔軟性が
損なわれる。
【0021】(4)シーラント層の説明 次に、シーラント層について詳細な説明をする。シーラ
ント層は包装材料を形成する際に、積層体同士をヒート
シールするために積層するものである。シーラント層に
用いることができる熱可塑性樹脂としてはポリオレフィ
ン系樹脂が望ましい。内容物との化学反応を可能な限り
避けるためである。このようなポリオレフィン系樹脂と
しては、低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン
樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレ
ン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体あるいはそのエ
ステル化合物またはイオン架橋物、ポリプロピレン樹
脂、プロピレン−α−オレフィン共重合体、酸無水物変
性ポリオレフィン、エポキシ変性ポリオレフィン等から
選定される樹脂の単体、もしくはこれらを2種類以上混
合したブレンド物がある。
【0022】このシーラント層には、ヒートシールした
シール端面からの水分の侵入を防ぐ必要がある。外部か
ら水分が侵入すると、電池の電解質中に含まれるLiP
6、LiBF4等のリチウム塩と水とが反応し、フッ酸
を発生させる。フッ酸はアルミニウム面の腐食、ラミネ
ート強度低下を引き起こす原因となる。シーラント層に
水分バリア性を付与させるために、前記したような熱可
塑性樹脂に水分を吸着するような化合物を添加すること
ができる。この水分吸着性化合物によって、シーラント
層の端面から侵入してくる水分を吸着し、内容物への水
分侵入を防ぐことができる。そのような化合物には、塩
化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫
酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化リ
ン、水酸化アルミニウム等の無機化合物が挙げられる。
【0023】前記のような水分バリア性のある樹脂組成
物において、熱可塑性樹脂100重量部に対して水分吸
着性を持った化合物を0.01重量部以上含有する混合
樹脂を用いることが望ましい。これより少ないと、水分
の侵入を防止する点で不十分である。また、熱可塑性樹
脂100重量部に対して水分吸着性を持った化合物は5
重量部以下、好ましくは1重量部以下の範囲で良い。添
加量が5重量部よりも多いと、熱可塑性樹脂と水分吸着
性の化合物との界面から水分が侵入し水分バリアが低下
する、また、ヒートシール性が悪くなるというようなお
それがある。
【0024】このようなシーラント層は、アルミニウム
箔上、または、中間層を構成する熱可塑性樹脂層上に、
押出ラミネーションすることにより形成することができ
る。また、膜厚としては10〜100μmの範囲とする
ことが好ましい。電池用包材として用いる場合、包材は
電極を挟み込む形で成形されるが、シーラント層が10
μmより薄いと電極部分のシール埋まりが悪くなり、隙
間が生じる可能性がある。また100μmより厚いと、
ヒートシール性が悪くなる。
【0025】(5)中間層の説明 シーラント層を熱可塑性樹脂層(中間層)を介してアル
ミニウム箔に積層する場合、その中間層としては、シー
ラント層と同種の樹脂であって、水分吸着性化合物を含
有しないものが望ましい。この中間層を介してシーラン
ト層を積層することにより、アルミニウム箔と中間層と
の接着強度を高め、また、中間層とシーラント層との接
着強度を高め、結果として全体の接着強度を高めること
ができる。
【0026】(6)生産方法の説明 本発明に係る積層体は、次のような方法で製造すること
ができる。すなわち、まず、アルミニウム箔の片面をベ
ーマイト処理する。この場合、両面を処理してもよい。
【0027】次に、熱可塑性樹脂層を、上記ベーマイト
処理面に積層する。処理面に直接積層しても十分な接着
強度は得られるが、強浸透性の内容物に対する耐性を持
たせるためには、ベーマイト表面にアンカーコート層と
して各種イソシアネート系化合物をグラビアなどのコー
ティング方法により、厚さ5μm以下、好ましくは3μ
m以下、さらに好ましくは1μm以下で設けた後に、熱
可塑性樹脂層をラミネートすることが好ましい。
【0028】イソシアネート系化合物としては、2,4
―トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソ
シアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
4,4−ジフェニルメタンジイソシアネートなどの各種
ジイソシアネート系モノマー、これらをアダクト、ビュ
ーレット、イソシアヌレートの形で複合化した化合物、
もしくはこれらの重合体など様々なタイプが使用可能で
ある。
【0029】そして、この熱可塑性樹脂層がシーラント
層と同一である場合には、本発明の積層体は完成する。
熱可塑性樹脂層がシーラント層と異なる場合には、この
熱可塑性樹脂層上にシーラント層を積層して、本発明の
積層体が得られる。
【0030】(7)用途の説明 本発明の積層体は、各種包装材料として用いることが可
能である。特に薄型リチウム電池用の外装材として適す
るが、これに限らず、その強浸透性溶剤耐性から、殺菌
剤、湿布剤、浴用剤等の包装材料として使用することが
可能である。
【0031】
【実施例】以下に、本発明の実施例を具体的に説明す
る。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0032】[ベーマイト処理]厚さ40μmのアルミ
ニウム箔を、95℃に熱したトリエタノールアミン0.
5重量%水溶液中に3分間浸漬させることにより、アル
ミニウム箔表面にベーマイト処理を施した。ベーマイト
処理を施したアルミニウム箔の表面処理層の厚みを、透
過型電子顕微鏡により、測定した。測定装置には日立製
作所製H−8000を用い、加速電圧は200kVとし
た。その結果、処理層の厚みは0.13〜0.15μm
であった。
【0033】[評価用サンプル作成] <評価用サンプル1>前記方法により処理したアルミニ
ウム箔と、最外層のフィルムとして厚さ25μmの二軸
延伸ナイロンフィルムを、ドライラミネーションによっ
て貼り合わせた。次に、アルミニウム箔の処理面にアン
カーコート層として固形分5重量%のトリレンジイソシ
アネートのトリメチロールプロパンアダクトタイプ/酢
酸エチル溶液を、乾燥後の厚さが3μmになるように塗
布した。その上に中間層として低密度ポリエチレンを押
出ラミネーションにより厚さ15μmで製膜した。さら
にその上にシーラント層として、低密度ポリエチレン1
00重量部に対して硫酸マグネシウムを0.1重量部混
合した樹脂組成物を、押出ラミネーションにより厚さ3
0μmで製膜した。
【0034】<評価用サンプル2>シーラント層に、低
密度ポリエチレン100重量部に対して酸化アルミニウ
ムを0.1重量部コンパウンドした樹脂組成物を用いた
以外は、評価用サンプル1と同様にして作成した。
【0035】<評価用サンプル3>アルミニウム箔表面
に熱水変成処理を行わなかった以外は評価用サンプル1
と同様にして作成した。
【0036】<評価用サンプル4>アンカーコート層の
上に、水分吸着性化合物を含有しない低密度ポリエチレ
ンを押出ラミネーションにより厚さ40μmで製膜した
以外は評価用サンプル1と同様にして作成した。
【0037】<評価用サンプル5>アンカーコート層の
上に、無水マレイン酸変成ポリプロピレン100重量部
に対して硫酸マグネシウムを0.1重量部混合した樹脂
組成物を押出ラミネーションにより厚さ40μmで製膜
した以外は、評価用サンプル1と同様にして作成した。
【0038】<評価用サンプル6>アンカーコート層の
上に、水分吸着性化合物を含有しない無水マレイン酸変
成ポリプロピレンを押出ラミネーションにより厚さ40
μmで製膜した以外は評価用サンプル1と同様にして作
成した。
【0039】[評価] <評価方法1>炭酸エチル/炭酸エチルメチル=1/1
溶液にLiPF6を1.5Nとなるように調整して作成
したリチウム電池用電解液中に、15mm幅にカットし
た評価用サンプルを浸漬して、85℃で2週間保存した
後の、アルミニウム箔層とシーラント層間のラミネート
強度及び外観を評価した。
【0040】<評価方法2>強浸透性の内容物である芝
用殺菌剤中に、15mm幅にカットした評価用サンプル
を浸漬して、40℃で2週間保存した後の、アルミニウ
ム箔層とシーラント層間のラミネート強度及び外観を評
価した。
【0041】<評価方法3>評価用サンプルのシーラン
ト層同士を、200℃、0.44MPa、3sec、シ
ール幅3mmの条件にてヒートシールすることにより包
装材料を作成した。この時、後で電解液を注入できるよ
うに一方の面のみ開けておいた。この注入口より、炭酸
ジメチル/炭酸ジエチル/炭酸エチル=1/1/1に調
整した溶液を入れ、前と同条件にてシールを行って3方
シールパウチを作成した。このパウチを60℃、90%
R.H.下にて2週間保存し、溶液中の水分率をカール
フィッシャー法により測定して、初期値からの水分率の
変化を確認した。
【0042】<実施例1>評価用サンプル1を用いて、
前記評価方法1〜3を行った。結果を表1に示した。
【0043】<実施例2>評価用サンプル2を用いて、
前記評価方法1〜3を行った。結果を表1に示した。
【0044】<実施例3>評価用サンプル5を用いて、
前記評価方法1〜3を行った。結果を表1に示した。
【0045】<比較例1>評価用サンプル3を用いて、
前記評価方法1〜3を行った。結果を表1に示した。
【0046】<比較例2>評価用サンプル4を用いて、
前記評価方法1〜3を行った。結果を表1に示した。
【0047】<比較例3>評価用サンプル6を用いて、
前記評価方法1〜3を行った。結果を表1に示した。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、アルミニウム箔の少な
くとも片面が熱水変性処理を施されており、この処理層
を介して熱可塑性樹脂層が積層されているため、強浸透
性の溶剤に耐えてアルミニウム箔と熱可塑性樹脂層間の
ラミネート強度を十分なものにすることができ、
【0050】また、シーラント層が水分吸着性化合物を
含有する混合樹脂から構成されているため、ヒートシー
ル端面からの水分の侵入を防いでこの侵入水分による剥
離をも防止でき、
【0051】この結果、長期間の剥離を防止して、内容
物の長期保存を可能とすることができるという効果を奏
する。また、薄型リチウム電池の外装剤として利用し
て、その電池寿命を著しく改善することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AB10A AB33A AK01B AK06C AK48B AK51G AL05B AR00C BA02 BA03 BA06 BA10A BA10C CB00 EJ38B EJ64A GB16 JB07 JB16B JD02 JD05 JD15B JL12C

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム箔と、このアルミニウム箔の
    片面に積層された熱可塑性樹脂層とを備え、表面が過熱
    シール可能なシーラント層である積層体において、上記
    アルミニウム箔の少なくとも片面が熱水変性処理を施さ
    れており、上記シーラント層が水分吸着性化合物を含有
    する混合樹脂から成ることを特徴とする積層体。
  2. 【請求項2】上記シーラント層と上記熱可塑性樹脂層と
    が同一の層であることを特徴とする請求項1記載の積層
    体。
  3. 【請求項3】上記シーラント層が上記熱可塑性樹脂層を
    介してアルミニウム箔に積層されていることを特徴とす
    る請求項1記載の積層体。
  4. 【請求項4】上記熱水変性処理がベーマイト処理であ
    り、処理を施した面の破断面を透過型電子顕微鏡により
    観察したとき、処理層の厚みが0.1μm以上であるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層
    体。
  5. 【請求項5】上記シーラント層が、熱可塑性樹脂100
    重量部に対して水分吸着性化合物を0.01〜5重量部
    の範囲で混合した混合樹脂から成ることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれかに記載の積層体。
  6. 【請求項6】上記アルミニウム箔にイソシアネート化合
    物を厚さ5μm以下の範囲で設けた後に、上記熱可塑性
    樹脂組成物を積層させたことを特徴とする請求項1〜5
    のいずれかに記載の積層体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015091721A (ja) * 2013-09-30 2015-05-14 大日本印刷株式会社 吸湿性包装体
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JP2015091721A (ja) * 2013-09-30 2015-05-14 大日本印刷株式会社 吸湿性包装体
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