JP2003071933A - フィルム貼付け装置 - Google Patents
フィルム貼付け装置Info
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- JP2003071933A JP2003071933A JP2001261646A JP2001261646A JP2003071933A JP 2003071933 A JP2003071933 A JP 2003071933A JP 2001261646 A JP2001261646 A JP 2001261646A JP 2001261646 A JP2001261646 A JP 2001261646A JP 2003071933 A JP2003071933 A JP 2003071933A
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- JP
- Japan
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- film
- flat plate
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- Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
- Surface Treatment Of Glass (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 フィルムと基板の接着剤や粘着剤を有するフ
ィルムと基板の大面積接着の場合でも、コストがかから
ずに平坦な貼り付けのできるフィルム貼り付け装置を提
供することを目的としている。 【解決手段】 直径が30ナノメートルから500ナノ
メートルの貫通孔10が多数形成された硬質材料になる
平面板1と、この平面板1が取り付けられ内部が減圧さ
れるチャンバ4と、前記チャンバ4を減圧する減圧手段
5と、フィルム2を貼り付けるべき基板9を支持する手
段8と、フィルム2上に接着剤3を塗布する手段と、を
備え、前記平面板1の前記貫通孔10が形成された領域
に前記フィルム2の一面が密着され、前記フィルム2の
他の一面に接着剤3が塗布された状態でフィルム2を貼
り付けるべき基板9を密着させ、前記基板9にフィルム
2を貼り付ける。
ィルムと基板の大面積接着の場合でも、コストがかから
ずに平坦な貼り付けのできるフィルム貼り付け装置を提
供することを目的としている。 【解決手段】 直径が30ナノメートルから500ナノ
メートルの貫通孔10が多数形成された硬質材料になる
平面板1と、この平面板1が取り付けられ内部が減圧さ
れるチャンバ4と、前記チャンバ4を減圧する減圧手段
5と、フィルム2を貼り付けるべき基板9を支持する手
段8と、フィルム2上に接着剤3を塗布する手段と、を
備え、前記平面板1の前記貫通孔10が形成された領域
に前記フィルム2の一面が密着され、前記フィルム2の
他の一面に接着剤3が塗布された状態でフィルム2を貼
り付けるべき基板9を密着させ、前記基板9にフィルム
2を貼り付ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ガラス等の板材
に対して接着剤もしくは粘着材を介してフィルムを貼り
付けるためのフィルム貼り付け装置に関するものであ
る。
に対して接着剤もしくは粘着材を介してフィルムを貼り
付けるためのフィルム貼り付け装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、フィルムをガラス等の板材に貼り
付ける際、例えば、図1に示すように、ガラス等の基板
となる板材100の表面に紫外線硬化型接着剤102を
塗布しておき、この板材100の表面にフィルム101
を載置すると共に、ローラー103等により、接着剤1
02を介してフィルム101を板材100に押圧して貼
り合わせる。その後、紫外線を照射して接着剤102を
硬化させてフィルム101を板材100に貼付けるよう
にしている。
付ける際、例えば、図1に示すように、ガラス等の基板
となる板材100の表面に紫外線硬化型接着剤102を
塗布しておき、この板材100の表面にフィルム101
を載置すると共に、ローラー103等により、接着剤1
02を介してフィルム101を板材100に押圧して貼
り合わせる。その後、紫外線を照射して接着剤102を
硬化させてフィルム101を板材100に貼付けるよう
にしている。
【0003】しかしながら、上記の方法では、その平坦
性が必要な程度まで十分に得られない場合がある。特
に、光学的な働きをするフィルム、例えば、位相差板あ
るいは波長板などのフィルムをガラス基板などに貼り合
わせる場合には、非常に高い平坦性が要求されるが、上
記した方法では、平坦性が必要な程度まで十分に得られ
ない。
性が必要な程度まで十分に得られない場合がある。特
に、光学的な働きをするフィルム、例えば、位相差板あ
るいは波長板などのフィルムをガラス基板などに貼り合
わせる場合には、非常に高い平坦性が要求されるが、上
記した方法では、平坦性が必要な程度まで十分に得られ
ない。
【0004】フィルムの平坦性を悪化させる原因として
は、貼り付け時に基板とフィルムの間に微小な気泡が混
入し凹凸を生じること、接着剤層の塗布厚が位置により
異なるためフィルムにうねりを生じること、接着剤とし
て紫外線硬化樹脂を使用する場合その硬化時の収縮が均
一でないためにフィルムに凹凸を生じること、などが挙
げられる。
は、貼り付け時に基板とフィルムの間に微小な気泡が混
入し凹凸を生じること、接着剤層の塗布厚が位置により
異なるためフィルムにうねりを生じること、接着剤とし
て紫外線硬化樹脂を使用する場合その硬化時の収縮が均
一でないためにフィルムに凹凸を生じること、などが挙
げられる。
【0005】このような問題を解決するために、従来、
次のような方法がとられている。例えば、特開平5−5
878号公報に示された貼り付け方法では、フィルムを
真空中において、ローラーにより基板に圧着することに
より貼り付け、高圧のガスで加圧することにより平坦な
貼り付けを実現しようとしている。
次のような方法がとられている。例えば、特開平5−5
878号公報に示された貼り付け方法では、フィルムを
真空中において、ローラーにより基板に圧着することに
より貼り付け、高圧のガスで加圧することにより平坦な
貼り付けを実現しようとしている。
【0006】この方法では、真空中での貼り付けである
ので、気泡の混入による平坦度の悪化は避けることがで
きる。しかしながら、この方法においても、ローラーの
真円度を非常に高く製作しなければその回転時に加圧力
にムラを生じるという問題がある。通常、真円度の高い
ローラーは高価であるので貼り付け装置にかかるコスト
が大きくなるという問題がある。また、高圧のガスによ
り表面の凹凸を減少させる方法は、貼り付け面積が小さ
いときは実施上の困難はないが、貼り付け面積が大きく
なるにつれて、装置を非常に強固に製作しなければなら
なくなるので、装置コストが増大するという問題があ
る。
ので、気泡の混入による平坦度の悪化は避けることがで
きる。しかしながら、この方法においても、ローラーの
真円度を非常に高く製作しなければその回転時に加圧力
にムラを生じるという問題がある。通常、真円度の高い
ローラーは高価であるので貼り付け装置にかかるコスト
が大きくなるという問題がある。また、高圧のガスによ
り表面の凹凸を減少させる方法は、貼り付け面積が小さ
いときは実施上の困難はないが、貼り付け面積が大きく
なるにつれて、装置を非常に強固に製作しなければなら
なくなるので、装置コストが増大するという問題があ
る。
【0007】また、特開2000−16793号公報に
示された方法では、同様にロールで貼り付けた後、多孔
質の吸着部材によりフィルムを吸着し平坦度を向上させ
ようとしている。この方法でもロールによる凹凸が生じ
るとともに、多孔質部材、その他の構造により、平坦性
とフィルムを吸着する機能を兼ね備えた平面部材は、小
型のものは作るのが容易であるが、面積が大きくなるに
つれ、その平坦性を確保して製作することが難しくな
る。このため、製作コストがかさみ、貼り付け装置のコ
ストが増大するという問題がある。
示された方法では、同様にロールで貼り付けた後、多孔
質の吸着部材によりフィルムを吸着し平坦度を向上させ
ようとしている。この方法でもロールによる凹凸が生じ
るとともに、多孔質部材、その他の構造により、平坦性
とフィルムを吸着する機能を兼ね備えた平面部材は、小
型のものは作るのが容易であるが、面積が大きくなるに
つれ、その平坦性を確保して製作することが難しくな
る。このため、製作コストがかさみ、貼り付け装置のコ
ストが増大するという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記した
従来の問題点に鑑みなされたものにして、フィルムと基
板の接着剤や粘着剤を有するフィルムと基板の大面積接
着の場合でも、コストがかからずに平坦な貼り付けので
きるフィルム貼り付け装置を提供することを目的として
いる。
従来の問題点に鑑みなされたものにして、フィルムと基
板の接着剤や粘着剤を有するフィルムと基板の大面積接
着の場合でも、コストがかからずに平坦な貼り付けので
きるフィルム貼り付け装置を提供することを目的として
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする手段】この発明は、直径が3
0ナノメートルから500ナノメートルの貫通孔が多数
形成された硬質材料からなる平面板と、この平面板が取
り付けられ内部が減圧されるチャンバと、前記チャンバ
を減圧する減圧手段と、フィルムを貼り付けるべき基板
を支持する手段と、フィルム上に接着剤または粘着剤を
塗布する手段と、を備え、前記平面板の前記貫通孔が形
成された領域に前記フィルムの一面が密着され、前記フ
ィルムの他の一面に接着剤または粘着剤が塗布された状
態でフィルムを貼り付けるべき基板を密着させ、前記基
板にフィルムを貼り付けることを特徴とする。
0ナノメートルから500ナノメートルの貫通孔が多数
形成された硬質材料からなる平面板と、この平面板が取
り付けられ内部が減圧されるチャンバと、前記チャンバ
を減圧する減圧手段と、フィルムを貼り付けるべき基板
を支持する手段と、フィルム上に接着剤または粘着剤を
塗布する手段と、を備え、前記平面板の前記貫通孔が形
成された領域に前記フィルムの一面が密着され、前記フ
ィルムの他の一面に接着剤または粘着剤が塗布された状
態でフィルムを貼り付けるべき基板を密着させ、前記基
板にフィルムを貼り付けることを特徴とする。
【0010】前記減圧手段は、前記平面板に形成された
貫通孔内の圧力を密着しているフィルム面と反対面につ
いての気体の圧力に対して低く保持するようにするとよ
い。
貫通孔内の圧力を密着しているフィルム面と反対面につ
いての気体の圧力に対して低く保持するようにするとよ
い。
【0011】また、この発明は、貫通孔領域外に空気の
巻き込みを防止するために、前記減圧手段は、前記フィ
ルムを密着させる前に前記貫通孔をあらかじめ真空に排
気するように構成することを特徴とする。また、この発
明は、上記の目的のためにフィルムをあらかじめ真空に
排気された平面板の貫通孔領域の端部から順次密着する
手段を備えたことを特徴とする。
巻き込みを防止するために、前記減圧手段は、前記フィ
ルムを密着させる前に前記貫通孔をあらかじめ真空に排
気するように構成することを特徴とする。また、この発
明は、上記の目的のためにフィルムをあらかじめ真空に
排気された平面板の貫通孔領域の端部から順次密着する
手段を備えたことを特徴とする。
【0012】また、この発明は、基板全領域に亘り平坦
な貼り付けを行うために、前記平面板の貫通孔は、基板
より大きい範囲で形成するように構成したことを特徴と
する。
な貼り付けを行うために、前記平面板の貫通孔は、基板
より大きい範囲で形成するように構成したことを特徴と
する。
【0013】ニウム板で形成され、前記平面板の貫通孔
をアルミニウムの陽極酸化により形成するように構成し
たしたことを特徴とする。
をアルミニウムの陽極酸化により形成するように構成し
たしたことを特徴とする。
【0014】また、この発明は、フィルムが接する貫通
孔を有する平面板の表面を平滑にするために、アルミニ
ウムの陽極酸化前に、前記陽極酸化表面を光学研磨する
雇用に構成することを特徴とする。
孔を有する平面板の表面を平滑にするために、アルミニ
ウムの陽極酸化前に、前記陽極酸化表面を光学研磨する
雇用に構成することを特徴とする。
【0015】また、この発明は、貼り合わせ後の結合体
品質を損なうことがなくフィルムと基板の結合体を平面
板から分離する低コストな方法を提供するために、フィ
ルムと基板との結合体を前記平面板から分離させる手段
を有し、前記分離手段は、フィルムの平面板に接する硬
質材料により形成された平面板の貫通孔の気体の圧力を
反対面についての気体の圧力に対して高く保持すること
により、結合体を平面板から分離するように構成してい
る。そして、前記気体として不活性ガスを使用するとよ
い。
品質を損なうことがなくフィルムと基板の結合体を平面
板から分離する低コストな方法を提供するために、フィ
ルムと基板との結合体を前記平面板から分離させる手段
を有し、前記分離手段は、フィルムの平面板に接する硬
質材料により形成された平面板の貫通孔の気体の圧力を
反対面についての気体の圧力に対して高く保持すること
により、結合体を平面板から分離するように構成してい
る。そして、前記気体として不活性ガスを使用するとよ
い。
【0016】上記のように構成すると、分離させるため
の力が基板前面に対して均一にかかり、端部から引き剥
がすように分離させる方法などに比べて、基板にかかる
応力を小さくでき、基板が破損する可能性を減じること
ができる。また、フィルムが、光学的複屈折フィルムな
ど、応力によりその特性が変化してしまうようなデリケ
ートなものである場合に、その特性変化が生じることを
防止できる。気体としては、微小な幅の隙間に浸透する
特性を持ったものが適しており、不燃性であり安全であ
ることから、ヘリウムガスが最も適している。
の力が基板前面に対して均一にかかり、端部から引き剥
がすように分離させる方法などに比べて、基板にかかる
応力を小さくでき、基板が破損する可能性を減じること
ができる。また、フィルムが、光学的複屈折フィルムな
ど、応力によりその特性が変化してしまうようなデリケ
ートなものである場合に、その特性変化が生じることを
防止できる。気体としては、微小な幅の隙間に浸透する
特性を持ったものが適しており、不燃性であり安全であ
ることから、ヘリウムガスが最も適している。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
き、図面を参照して説明する。第1の実施形態を図2及
び図3に従い説明する。図2及び図3は、この発明にか
かるフィルム貼り付け装置の構造を示す模式図である。
き、図面を参照して説明する。第1の実施形態を図2及
び図3に従い説明する。図2及び図3は、この発明にか
かるフィルム貼り付け装置の構造を示す模式図である。
【0018】この図2に示す貼り付け装置を用いて、ポ
リエステルフィルムを100mm径の石英ガラスウェハ
基板に貼り付ける場合を例にとり、この発明の実施形態
を説明する。
リエステルフィルムを100mm径の石英ガラスウェハ
基板に貼り付ける場合を例にとり、この発明の実施形態
を説明する。
【0019】硬質材料からなる平面板1が減圧の為のチ
ャンバ4の開口部に設置される。このチャンバ4には、
開閉バルブ6を介して真空ポンプ5が接続され、後述す
るように、アルミニウムの陽極酸化によって形成された
ナノメートルオーダーの貫通孔10…と連結された構造
になっている。貫通孔10…が設けられた平面板1の所
定の位置に図示しないフィルム設置手段により、フィル
ム2が載置、保持されるようになっている。
ャンバ4の開口部に設置される。このチャンバ4には、
開閉バルブ6を介して真空ポンプ5が接続され、後述す
るように、アルミニウムの陽極酸化によって形成された
ナノメートルオーダーの貫通孔10…と連結された構造
になっている。貫通孔10…が設けられた平面板1の所
定の位置に図示しないフィルム設置手段により、フィル
ム2が載置、保持されるようになっている。
【0020】上記したように、平面板1には、直径30
nm〜500nmの貫通孔10…が多数形成されてい
る。この硬質材料平面板1としては、直径が150m
m、板厚5mmのアルミニウム板、例えば、A108
0、A1070等のアルミニウム板が用いられる。この
アルミニウム板を用いて次のようにして、高い平坦度を
有し、陽極酸化によってナノメートルオーダーの貫通孔
10…を形成する。
nm〜500nmの貫通孔10…が多数形成されてい
る。この硬質材料平面板1としては、直径が150m
m、板厚5mmのアルミニウム板、例えば、A108
0、A1070等のアルミニウム板が用いられる。この
アルミニウム板を用いて次のようにして、高い平坦度を
有し、陽極酸化によってナノメートルオーダーの貫通孔
10…を形成する。
【0021】即ち、アルミニウム板の表面を、平均粒径
10μm、5μm、1μm、0.3μmアルミナ砥粒の
粒径を順次小さいアルミナ砥粒に切り替え、ウレタンパ
ッドを用いて中心線表面粗さ(Ra)が0.1μm以下
まで研磨する。そして、イソプロピルアルコール等の有
機溶媒と純水で洗浄の後、直径120mmを残して、エ
ラストマー、もしくは高分子材料でマスキングする。そ
の後、蓚酸電解液、50V付近の定電圧条件で直径が1
20mmの範囲を陽極酸化した。
10μm、5μm、1μm、0.3μmアルミナ砥粒の
粒径を順次小さいアルミナ砥粒に切り替え、ウレタンパ
ッドを用いて中心線表面粗さ(Ra)が0.1μm以下
まで研磨する。そして、イソプロピルアルコール等の有
機溶媒と純水で洗浄の後、直径120mmを残して、エ
ラストマー、もしくは高分子材料でマスキングする。そ
の後、蓚酸電解液、50V付近の定電圧条件で直径が1
20mmの範囲を陽極酸化した。
【0022】続いて、未陽極酸化面を酸でエッチング
し、直径50nmの貫通状態とする。マスキング部はそ
の後、有機溶媒等で除去し、アルミニウム板にチャンバ
4の開口部に取り付けるための穴を加工する。貫通孔1
0…の形成範囲は、フィルムを貼り合わせる石英ガラス
基板9より大きくしている。
し、直径50nmの貫通状態とする。マスキング部はそ
の後、有機溶媒等で除去し、アルミニウム板にチャンバ
4の開口部に取り付けるための穴を加工する。貫通孔1
0…の形成範囲は、フィルムを貼り合わせる石英ガラス
基板9より大きくしている。
【0023】ここで、陽極酸化によって形成される貫通
孔10の直径は30nm〜500nmの範囲で制御す
る。これは、貫通孔10の直径が500nm以上の場
合、フィルムが減圧となっている貫通孔10に引き寄せ
られ、フィルムが変形する可能性がある。特に、高延伸
性フィルムや、30μm以下の極薄フィルム等を用いた
場合、貫通孔10に対応した凹みが発生しやすくなる。
孔10の直径は30nm〜500nmの範囲で制御す
る。これは、貫通孔10の直径が500nm以上の場
合、フィルムが減圧となっている貫通孔10に引き寄せ
られ、フィルムが変形する可能性がある。特に、高延伸
性フィルムや、30μm以下の極薄フィルム等を用いた
場合、貫通孔10に対応した凹みが発生しやすくなる。
【0024】また、貫通孔10の直径が30nm未満の
場合、陽極酸化条件に置ける制御範囲が狭くなり、生産
性が低化する。さらに、フィルムの剛性を考慮するとこ
れ以上貫通孔10を小さくしても微細孔の効果が小さ
い。そして、表面形状を考慮すると、50nm〜300
nmが好適であり、本実施形態では、貫通孔10の直径
を100nmとしている。
場合、陽極酸化条件に置ける制御範囲が狭くなり、生産
性が低化する。さらに、フィルムの剛性を考慮するとこ
れ以上貫通孔10を小さくしても微細孔の効果が小さ
い。そして、表面形状を考慮すると、50nm〜300
nmが好適であり、本実施形態では、貫通孔10の直径
を100nmとしている。
【0025】上記した陽極酸化は、形成する貫通孔10
の直径に応じて、蓚酸などに代表される電解液とその濃
度、直流印加電圧、処理温度、処理時間を条件として設
定する。
の直径に応じて、蓚酸などに代表される電解液とその濃
度、直流印加電圧、処理温度、処理時間を条件として設
定する。
【0026】減圧の為のチャンバ4は、直径が150m
m、内径が140mm、板厚20mmのアルミニウムを
リング状に加工し、開口部には、陽極酸化し、貫通孔1
0…を設けた平面板1を取り付けるための図示しないネ
ジを加工している。そして、他の面には真空排気装置の
接続口を設けている。この接続口には開閉バルブ6を介
して真空ポンプ5に接続されている真空排気ラインとチ
ャンバ4をゆっくり加圧するためのスローリークバルブ
7を接続している。
m、内径が140mm、板厚20mmのアルミニウムを
リング状に加工し、開口部には、陽極酸化し、貫通孔1
0…を設けた平面板1を取り付けるための図示しないネ
ジを加工している。そして、他の面には真空排気装置の
接続口を設けている。この接続口には開閉バルブ6を介
して真空ポンプ5に接続されている真空排気ラインとチ
ャンバ4をゆっくり加圧するためのスローリークバルブ
7を接続している。
【0027】真空ポンプ5は一般に油回転ポンプを用い
るが、清浄な真空環境を得る為、本実施形態では、油を
用いないドライポンプを採用し、あらかじめ真空排気
し、減圧状態にしておく。
るが、清浄な真空環境を得る為、本実施形態では、油を
用いないドライポンプを採用し、あらかじめ真空排気
し、減圧状態にしておく。
【0028】ここに、厚さ100μm、1辺110mm
に切断した矩形状のフィルム2、例えば、λ/4板を平
面板1の所定の位置、即ち、陽極酸化で形成した貫通孔
10…を有する直径120mmの範囲に載置する。そし
て、真空ポンプ5等の駆動により、平面板1上に密着、
固定する。尚、フィルム2は図示しないローラー、スキ
ージ、その他の圧板により、機械的に平面板1上に圧着
する。
に切断した矩形状のフィルム2、例えば、λ/4板を平
面板1の所定の位置、即ち、陽極酸化で形成した貫通孔
10…を有する直径120mmの範囲に載置する。そし
て、真空ポンプ5等の駆動により、平面板1上に密着、
固定する。尚、フィルム2は図示しないローラー、スキ
ージ、その他の圧板により、機械的に平面板1上に圧着
する。
【0029】次に、接着剤3、ここではスリーボンド社
製、商品名TB3042をフィルム2上に0.2ml
(ミリリットル)滴下する。そして、フィルム2上に基
板となる石英ガラスウェハ9を置く。石英ガラスウェハ
9は、石英ガラスウェハ固定装置8により支持され、フ
ィルム3の上方から石英ガラスウェハ9を置く。
製、商品名TB3042をフィルム2上に0.2ml
(ミリリットル)滴下する。そして、フィルム2上に基
板となる石英ガラスウェハ9を置く。石英ガラスウェハ
9は、石英ガラスウェハ固定装置8により支持され、フ
ィルム3の上方から石英ガラスウェハ9を置く。
【0030】石英ガラスウェハ固定装置8は、真空吸着
口81を備え、この真空吸着口81に連なる真空排気ラ
イン82が開閉バルブ83を介してドライポンプと接続
されている。開閉バルブ83及びドライポンプの駆動に
より、石英ガラスウェハ9が真空吸着口81に吸着さ
れ、石英ガラスウェハ固定装置8に石英ガラスウェハ9
が支持される。
口81を備え、この真空吸着口81に連なる真空排気ラ
イン82が開閉バルブ83を介してドライポンプと接続
されている。開閉バルブ83及びドライポンプの駆動に
より、石英ガラスウェハ9が真空吸着口81に吸着さ
れ、石英ガラスウェハ固定装置8に石英ガラスウェハ9
が支持される。
【0031】そして、フィルム3上に石英ガラスウウェ
ハ9を置いた後、石英ガラスウェハ9の上面全面に押下
力100gf/cm2となるよう均一加重を5分間、石
英ガラスウェハ9に印加し、接着剤3を均等に広げる。
ハ9を置いた後、石英ガラスウェハ9の上面全面に押下
力100gf/cm2となるよう均一加重を5分間、石
英ガラスウェハ9に印加し、接着剤3を均等に広げる。
【0032】その後、図3に示すように、石英ガラスウ
ェハ9側から紫外線照射装置84で紫外線を照射し接着
剤3を硬化させる。この実施形態では、紫外線照射装置
84として、HOYA−SHOTT社製 UV Lig
ht Source UM−200を用い、照射距離1
50mmで紫外線を10分照射して接着剤3を硬化させ
た。その後、加重を解除し、接着後の石英ガラスウェハ
(基板)9とフィルム2の結合体を平面板1から分離す
る。
ェハ9側から紫外線照射装置84で紫外線を照射し接着
剤3を硬化させる。この実施形態では、紫外線照射装置
84として、HOYA−SHOTT社製 UV Lig
ht Source UM−200を用い、照射距離1
50mmで紫外線を10分照射して接着剤3を硬化させ
た。その後、加重を解除し、接着後の石英ガラスウェハ
(基板)9とフィルム2の結合体を平面板1から分離す
る。
【0033】ここで、平面板1が大型である場合など、
フィルム2と平面板1の密着力が非常に大きくなり、フ
ィルム2と石英ガラスウェハ(基板)9とを接着した
後、平面板1から分離することが困難である場合があ
る。無理に剥がそうとするとフィルム2や石英ガラスウ
ェハ(基板)9に傷を付けたり、場合によっては、接着
面が剥がれてしまうことがある。このような問題を解決
する為、チャンバ4にスローリークバルブ7を通してヘ
リウムガスを導入して、徐々に圧力を上昇し平面板1と
石英ガラスウェハ(基板)9とフィルム2からなる結合
体との間にヘリウムガスを入れ、加圧状態にして、フィ
ルム2と基板9からなる結合体を分離する。なお、用い
るガスは窒素ガス、アルゴンガス等でもよい。
フィルム2と平面板1の密着力が非常に大きくなり、フ
ィルム2と石英ガラスウェハ(基板)9とを接着した
後、平面板1から分離することが困難である場合があ
る。無理に剥がそうとするとフィルム2や石英ガラスウ
ェハ(基板)9に傷を付けたり、場合によっては、接着
面が剥がれてしまうことがある。このような問題を解決
する為、チャンバ4にスローリークバルブ7を通してヘ
リウムガスを導入して、徐々に圧力を上昇し平面板1と
石英ガラスウェハ(基板)9とフィルム2からなる結合
体との間にヘリウムガスを入れ、加圧状態にして、フィ
ルム2と基板9からなる結合体を分離する。なお、用い
るガスは窒素ガス、アルゴンガス等でもよい。
【0034】平面板1から分離したフィルム2と基板9
からなる結合体の基板9からはみ出したフィルム2をカ
ッタで基板9に沿って切断して、100℃で30分加熱
して張合わせを終了する。加熱は用いる接着剤により実
施し、その温度、時間も適宜設定する。また、接着剤3
は上記スリーボンド社製 TB3042に限定されるも
のではなく、要求される光学特性、接着強度を満足する
ものであればよい。
からなる結合体の基板9からはみ出したフィルム2をカ
ッタで基板9に沿って切断して、100℃で30分加熱
して張合わせを終了する。加熱は用いる接着剤により実
施し、その温度、時間も適宜設定する。また、接着剤3
は上記スリーボンド社製 TB3042に限定されるも
のではなく、要求される光学特性、接着強度を満足する
ものであればよい。
【0035】図4に、この実施形態における平面板1、
貫通孔10、石英ガラス基板9とフィルム2との位置関
係を示す。平面板1の中央部を中心として、複数の貫通
孔10…が形成され、図中の一点鎖線で示した領域9a
が石英ガラス基板9を載置する位置である。貫通孔10
は領域9a外側の領域まで形成されている。図4で示す
ように、フィルム2は矩形形状で、領域9aより大きな
ものを用いている。
貫通孔10、石英ガラス基板9とフィルム2との位置関
係を示す。平面板1の中央部を中心として、複数の貫通
孔10…が形成され、図中の一点鎖線で示した領域9a
が石英ガラス基板9を載置する位置である。貫通孔10
は領域9a外側の領域まで形成されている。図4で示す
ように、フィルム2は矩形形状で、領域9aより大きな
ものを用いている。
【0036】次に、この発明の第2の実施形態につき、
図5に従い説明する。なお、図2及び図3と同じ構成に
は同じ符号を付す。この図5に示した実施形態は、フィ
ルム2を端部から貼りつける方法である。フィルム2を
貼りつけるための基本構成は上記した図2及び図3で示
した第1の実施形態と同じである。
図5に従い説明する。なお、図2及び図3と同じ構成に
は同じ符号を付す。この図5に示した実施形態は、フィ
ルム2を端部から貼りつける方法である。フィルム2を
貼りつけるための基本構成は上記した図2及び図3で示
した第1の実施形態と同じである。
【0037】フィルム貼付けは、まずドライポンプ5で
チャンバ4を真空排気しておき、ここに幅130mm、
長さ160mmに切断した厚さ100μmのフィルム
2、例えばλ/4板を陽極酸化し形成した貫通孔10が
形成された直径120mmの領域の端部に載置し、減圧
吸引により、フィルム2の端部を固定する。このときフ
ィルム2が他の面に吸着されないよう、フィルム2にテ
ンションをかけ他の貫通孔10から浮かしておき、ロー
ラー84により順次接触し、真空により密着、固定す
る。フィルム2はスキージ、その他の圧板により機械的
に圧着してもよい。
チャンバ4を真空排気しておき、ここに幅130mm、
長さ160mmに切断した厚さ100μmのフィルム
2、例えばλ/4板を陽極酸化し形成した貫通孔10が
形成された直径120mmの領域の端部に載置し、減圧
吸引により、フィルム2の端部を固定する。このときフ
ィルム2が他の面に吸着されないよう、フィルム2にテ
ンションをかけ他の貫通孔10から浮かしておき、ロー
ラー84により順次接触し、真空により密着、固定す
る。フィルム2はスキージ、その他の圧板により機械的
に圧着してもよい。
【0038】次に、接着剤、ここではスリーボンド社製
TB3080をフィルム2上に0.4ml滴下したの
ち、フィルム2上に石英ガラスウェハを置く、等分布加
重となるようガラスウェハ上面全面に押下力100gf
/cm2となるよう重りを置き、5分間ウェハに印加
し、接着剤を均等に広げる。
TB3080をフィルム2上に0.4ml滴下したの
ち、フィルム2上に石英ガラスウェハを置く、等分布加
重となるようガラスウェハ上面全面に押下力100gf
/cm2となるよう重りを置き、5分間ウェハに印加
し、接着剤を均等に広げる。
【0039】その後、ウェハ側から紫外線照射装置、こ
の実施形態では、 HOYA−SHOTT社製 UV
Light Source UM−200 を用いて、
照射距離150mmで紫外線を10分照射して接着剤を
硬化させる。
の実施形態では、 HOYA−SHOTT社製 UV
Light Source UM−200 を用いて、
照射距離150mmで紫外線を10分照射して接着剤を
硬化させる。
【0040】続いて、加重を解除し、チャンバ4にスロ
ーリークバルブ7を通しヘリウムガスを導入して、徐々
に圧力を上昇し平面板1からフィルム2とガラス基板の
結合体を分離する。
ーリークバルブ7を通しヘリウムガスを導入して、徐々
に圧力を上昇し平面板1からフィルム2とガラス基板の
結合体を分離する。
【0041】平面板1から分離したフィルム2とガラス
基板の結合体の基板からはみだしたフィルムをカッタで
基板に沿って切断して、貼り合わせを終了する。また、
接着剤は上記スリーボンド社製 TB3080に限定さ
れるものではなく、要求される光学特性、接着強度を満
足するものであればよい。
基板の結合体の基板からはみだしたフィルムをカッタで
基板に沿って切断して、貼り合わせを終了する。また、
接着剤は上記スリーボンド社製 TB3080に限定さ
れるものではなく、要求される光学特性、接着強度を満
足するものであればよい。
【0042】図4の図中11で示す黒四角部分で示すよ
うに、この第2の実施形態によれば、あらかじめ石英ガ
ラスの接着範囲外9aの貫通孔10の端部でフィルム2
を真空吸着して密着固定させる。続いて、図示しないロ
ーラー、スキージ、その他の圧板により、機械的に平面
板1上に圧着して行き、平面板1上にフィルム2を密着
させる。
うに、この第2の実施形態によれば、あらかじめ石英ガ
ラスの接着範囲外9aの貫通孔10の端部でフィルム2
を真空吸着して密着固定させる。続いて、図示しないロ
ーラー、スキージ、その他の圧板により、機械的に平面
板1上に圧着して行き、平面板1上にフィルム2を密着
させる。
【0043】次に、この発明の第3の実施形態につき、
図6に従い説明する。なお、図2及び図3と同じ構成に
は同じ符号を付す。この図6に示した実施形態は、フィ
ルム2を中央部から外側に向けて貼りつける方法であ
る。フィルム2を貼りつけるための基本構成は上記した
図2及び図3で示した第1の実施形態と同じである。
図6に従い説明する。なお、図2及び図3と同じ構成に
は同じ符号を付す。この図6に示した実施形態は、フィ
ルム2を中央部から外側に向けて貼りつける方法であ
る。フィルム2を貼りつけるための基本構成は上記した
図2及び図3で示した第1の実施形態と同じである。
【0044】フィルム貼付けは、まずドライポンプ5で
チャンバ4を真空排気しておき、ここに幅130mm、
長さ160mmに切断した厚さ100μmのフィルム
2、例えばλ/4板の両端を真空吸着ピンセットで吸着
保持し、中央部が底面となるようU字形に折り曲げ陽極
酸化し形成した貫通孔10を有する直径120mmの領
域の中央部に載置し、減圧吸引により、フィルム2の中
央部を固定する。次に、この中央部にローラー85を押
し当てローラー85の移動速度 1m/分、加圧力 2
Kgf/cm2の条件で順次加圧接触し、真空により密
着、固定し、一方の端部まで固定した後、他方を同様に
密着、固定する。ローラー85の加圧の動きに同調し、
真空吸着ピンセット21は貫通孔10側に下降する。ロ
ーラー85の移動速度、加圧条件はこれに限定されるも
のではなく、用いるフィルムの厚み、剛性等により設定
する。
チャンバ4を真空排気しておき、ここに幅130mm、
長さ160mmに切断した厚さ100μmのフィルム
2、例えばλ/4板の両端を真空吸着ピンセットで吸着
保持し、中央部が底面となるようU字形に折り曲げ陽極
酸化し形成した貫通孔10を有する直径120mmの領
域の中央部に載置し、減圧吸引により、フィルム2の中
央部を固定する。次に、この中央部にローラー85を押
し当てローラー85の移動速度 1m/分、加圧力 2
Kgf/cm2の条件で順次加圧接触し、真空により密
着、固定し、一方の端部まで固定した後、他方を同様に
密着、固定する。ローラー85の加圧の動きに同調し、
真空吸着ピンセット21は貫通孔10側に下降する。ロ
ーラー85の移動速度、加圧条件はこれに限定されるも
のではなく、用いるフィルムの厚み、剛性等により設定
する。
【0045】ローラ−85が移動する間、フィルムが他
の面に吸着されないよう、フィルムにテンションをかけ
他の貫通孔から浮かしておく。ローラーに変わり、スキ
ージで圧着してもよい。
の面に吸着されないよう、フィルムにテンションをかけ
他の貫通孔から浮かしておく。ローラーに変わり、スキ
ージで圧着してもよい。
【0046】密着、固定した後、真空吸着ピンセット2
1のフィルム吸着を解除し、フィルム2上にスリーボン
ド社製 TB3080を0.4ml滴下した後、石英ガ
ラスウェハを置き、等分布加重となるようガラスウェハ
上面全面に押下力100gf/cm2となるよう重りを
置いて5分間ウェハに印加し、接着剤を均等に広げた
後、ウェハ側から紫外線照射装置HOYA−SHOTT
社製 UV LightSource UM−200
を照射距離150mmで紫外線を10分照射して接着剤
を硬化させる。
1のフィルム吸着を解除し、フィルム2上にスリーボン
ド社製 TB3080を0.4ml滴下した後、石英ガ
ラスウェハを置き、等分布加重となるようガラスウェハ
上面全面に押下力100gf/cm2となるよう重りを
置いて5分間ウェハに印加し、接着剤を均等に広げた
後、ウェハ側から紫外線照射装置HOYA−SHOTT
社製 UV LightSource UM−200
を照射距離150mmで紫外線を10分照射して接着剤
を硬化させる。
【0047】その後、加重を解除し、チャンバ4にスロ
ーリークバルブ7を通し、ヘリウムガスを導入して、徐
々に圧力を上昇し平面板1からフィルム2とガラス基板
の結合体を分離する。
ーリークバルブ7を通し、ヘリウムガスを導入して、徐
々に圧力を上昇し平面板1からフィルム2とガラス基板
の結合体を分離する。
【0048】平面板1から分離したフィルムと基板の結
合体の基板からはみだしたフィルムをカッタで基板に沿
って切断して、貼り合わせを終了する。また、接着剤は
上記スリーボンド社製 TB3080に限定されるもの
ではなく、要求される光学特性、接着強度を満足するも
のであればよい。
合体の基板からはみだしたフィルムをカッタで基板に沿
って切断して、貼り合わせを終了する。また、接着剤は
上記スリーボンド社製 TB3080に限定されるもの
ではなく、要求される光学特性、接着強度を満足するも
のであればよい。
【0049】図7に硬質材料により形成された平面板1
のアルミニウムの陽極酸化により形成した貫通孔10の
形状と形成範囲を示す。図7(a)は、貫通孔10を形
成した領域を円形状にしたもの、図7(b)は、貫通孔
10を形成した領域を四角形に形成したものである。
のアルミニウムの陽極酸化により形成した貫通孔10の
形状と形成範囲を示す。図7(a)は、貫通孔10を形
成した領域を円形状にしたもの、図7(b)は、貫通孔
10を形成した領域を四角形に形成したものである。
【0050】この貫通孔10は、あらかじめ、機材とな
る高純度アルミニウム板をフォトリソプロセスにより陽
極酸化の開始点を形成することで貫通孔の位置を規定す
ることが可能である。本実施形態では貫通孔10の位置
を貼り合わせる基板より10mm外側まで広げている。
る高純度アルミニウム板をフォトリソプロセスにより陽
極酸化の開始点を形成することで貫通孔の位置を規定す
ることが可能である。本実施形態では貫通孔10の位置
を貼り合わせる基板より10mm外側まで広げている。
【0051】また、この形状は図7(a)に示すよう
に、円形でも、図7(b)に示すように、四角形や、そ
の他六角形、等でもよい。また、FIB(集束イオンビ
ーム露光)等により陽極酸化の開始点を形成してもよ
い。
に、円形でも、図7(b)に示すように、四角形や、そ
の他六角形、等でもよい。また、FIB(集束イオンビ
ーム露光)等により陽極酸化の開始点を形成してもよ
い。
【0052】次に、貫通孔の形成プロセスの他の実施形
態につき説明する。まず、直径150mm、板厚5mm
の高純度アルミニウム板(A1080)を第1の実施形
態のように、中心線表面粗さが0.1μm以下、平面度
1μm以下になるようアルミナ砥粒で機械研磨する。次
に、イソプロピルアルコール等の有機溶媒と純水で付着
したアルミナ砥粒を洗浄する。その後、日本ゼオン化社
製商品名ZEP−520レジストをスピンコートにより
0.5μm厚のレジスト膜を形成し、ベーク後、エリオ
ニクス社製 電子ビーム描画装置で2μmピッチでφ
0.1μmのパターンをφ120mmの形状に描画す
る。そして、蒸留水:塩酸(S・G 1.19):硝酸
(S・G 1.40):フッ酸(40%)=25ml:
45ml:15ml:15ml、混液に数秒から数分間
アルミニウム板表面をエッチングし、開始点を設けた。
このような点を設けることで陽極酸化はこの部分から開
始されることが知られており、陽極酸化によってできる
孔の形成範囲を規定できる。貫通孔の形成方法は第1の
実施形態と同じである。
態につき説明する。まず、直径150mm、板厚5mm
の高純度アルミニウム板(A1080)を第1の実施形
態のように、中心線表面粗さが0.1μm以下、平面度
1μm以下になるようアルミナ砥粒で機械研磨する。次
に、イソプロピルアルコール等の有機溶媒と純水で付着
したアルミナ砥粒を洗浄する。その後、日本ゼオン化社
製商品名ZEP−520レジストをスピンコートにより
0.5μm厚のレジスト膜を形成し、ベーク後、エリオ
ニクス社製 電子ビーム描画装置で2μmピッチでφ
0.1μmのパターンをφ120mmの形状に描画す
る。そして、蒸留水:塩酸(S・G 1.19):硝酸
(S・G 1.40):フッ酸(40%)=25ml:
45ml:15ml:15ml、混液に数秒から数分間
アルミニウム板表面をエッチングし、開始点を設けた。
このような点を設けることで陽極酸化はこの部分から開
始されることが知られており、陽極酸化によってできる
孔の形成範囲を規定できる。貫通孔の形成方法は第1の
実施形態と同じである。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、光学研磨により平面性のよい硬質材料で形成された
平面板に30nm〜500nmの貫通孔を形成すること
で、貫通孔に吸い込まれフィルムが変形することが無
く、平面板にフィルムを密着、固定することができるこ
とから、接着剤の光硬化時のフィルムの収縮等による平
面性の低下を防止し、平面性のよいフィルム接着ができ
る。
ば、光学研磨により平面性のよい硬質材料で形成された
平面板に30nm〜500nmの貫通孔を形成すること
で、貫通孔に吸い込まれフィルムが変形することが無
く、平面板にフィルムを密着、固定することができるこ
とから、接着剤の光硬化時のフィルムの収縮等による平
面性の低下を防止し、平面性のよいフィルム接着ができ
る。
【0054】また、この発明の請求項3、4に記載の発
明によれば、硬質材料により形成された平面板の貫通孔
をあらかじめ真空に排気し、貫通孔領域の端部から順次
密着してフィルムを貼付けることで、貫通孔のない部分
への微小な気泡がフィルムと平坦面の間に残留する可能
性をなくし、フィルムの平坦性を向上できる。
明によれば、硬質材料により形成された平面板の貫通孔
をあらかじめ真空に排気し、貫通孔領域の端部から順次
密着してフィルムを貼付けることで、貫通孔のない部分
への微小な気泡がフィルムと平坦面の間に残留する可能
性をなくし、フィルムの平坦性を向上できる。
【0055】また、この発明の請求項5に記載の発明に
よれば、フィルムの一面を硬質材料により形成された平
面板に密着させる工程において、硬質材料により形成さ
れた平面板の貫通孔を基板より大きい範囲で形成するこ
とで、接着基板全域に亘り、平坦性を確保できる。
よれば、フィルムの一面を硬質材料により形成された平
面板に密着させる工程において、硬質材料により形成さ
れた平面板の貫通孔を基板より大きい範囲で形成するこ
とで、接着基板全域に亘り、平坦性を確保できる。
【0056】また、この発明の請求項6に記載の発明に
よれば、平面板の貫通孔をアルミニウムの陽極酸化によ
り形成することで、他の機械加工方法に比べ安価な方法
で直径30nm〜500nmの孔を設けることができ
る。
よれば、平面板の貫通孔をアルミニウムの陽極酸化によ
り形成することで、他の機械加工方法に比べ安価な方法
で直径30nm〜500nmの孔を設けることができ
る。
【0057】また、この発明の請求項8、9に記載の発
明によれば、フィルムの平面板に接する硬質材料により
形成された平面板の貫通孔を通して空孔内の気体の圧力
を接着された結合体の反対面についての気体の圧力に対
して高く保持し、分離のための加圧ガス、たとえばヘリ
ウムガスを界面に侵入させることで、容易に分離でき
る。
明によれば、フィルムの平面板に接する硬質材料により
形成された平面板の貫通孔を通して空孔内の気体の圧力
を接着された結合体の反対面についての気体の圧力に対
して高く保持し、分離のための加圧ガス、たとえばヘリ
ウムガスを界面に侵入させることで、容易に分離でき
る。
【図1】従来のフィルムをガラス等の板材に貼り付ける
方法の説明図である。
方法の説明図である。
【図2】この発明の第1の実施形態にかかるフィルム貼
り付け装置の構造を示す模式図である。
り付け装置の構造を示す模式図である。
【図3】この発明の第1の実施形態にかかるフィルム貼
り付け装置の構造を示す模式図である。
り付け装置の構造を示す模式図である。
【図4】この発明における平面板、貫通孔、石英ガラス
基板とフィルムとの位置関係を示す模式図である。
基板とフィルムとの位置関係を示す模式図である。
【図5】この発明の第2の実施形態にかかるフィルム貼
り付け装置の構造を示す模式図である。
り付け装置の構造を示す模式図である。
【図6】この発明の第3の実施形態にかかるフィルム貼
り付け装置の構造を示す模式図である。
り付け装置の構造を示す模式図である。
【図7】この発明に用いられる平面板の貫通孔の形成領
域の例を示す模式図である。
域の例を示す模式図である。
1 平面板
2 フィルム
3 接着剤
4 チャンバ
5 真空ポンプ(ドライポンプ)
6 開閉バルブ6
7 スローリークバルブ
8 石英ガラスウェハ固定装置
9 石英ガラスウェハ(基板)
10 貫通孔
Claims (9)
- 【請求項1】 直径が30ナノメートルから500ナノ
メートルの貫通孔が多数形成された硬質材料からなる平
面板と、この平面板が取り付けられ内部が減圧されるチ
ャンバと、前記チャンバを減圧する減圧手段と、フィル
ムを貼り付けるべき基板を支持する手段と、フィルム上
に接着剤または粘着剤を塗布する手段と、を備え、前記
平面板の前記貫通孔が形成された領域に前記フィルムの
一面が密着され、前記フィルムの他の一面に接着剤また
は粘着剤が塗布された状態でフィルムを貼り付けるべき
基板を密着させ、前記基板にフィルムを貼り付けること
を特徴とするフィルム貼付け装置。 - 【請求項2】 前記減圧手段は、前記平面板に形成され
た貫通孔内の圧力を密着しているフィルム面と反対面に
ついての気体の圧力に対して低く保持すること特徴とす
る請求項1に記載のフィルム貼付け装置。 - 【請求項3】 前記減圧手段は、前記フィルムを密着さ
せる前に前記貫通孔をあらかじめ真空に排気することを
特徴とする請求項1または2に記載のフィルム貼付け装
置。 - 【請求項4】 フィルムをあらかじめ真空に排気された
平面板の貫通孔領域の端部から順次密着する手段を備え
たことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載
のフィルム貼付け装置。 - 【請求項5】 前記平面板の貫通孔は、基板より大きい
範囲で形成されていることを特徴とする請求項1ないし
4のいずれかに記載のフィルム貼付け装置。 - 【請求項6】 前記平面板はアルミニウム板で形成さ
れ、前記平面板の貫通孔をアルミニウムの陽極酸化によ
り形成したことを特徴とする請求項1ないし5のいずれ
かに記載のフィルム貼付け装置。 - 【請求項7】 アルミニウムの陽極酸化前に、前記陽極
酸化表面が光学研磨されていることを特徴とする請求項
6に記載のフィルム貼付け装置。 - 【請求項8】 フィルムと基板との結合体を前記平面板
から分離させる手段を有し、前記分離手段は、フィルム
の平面板に接する硬質材料により形成された平面板の貫
通孔の気体の圧力を反対面についての気体の圧力に対し
て高く保持することにより、結合体を平面板から分離す
ることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載
のフィルム貼付け装置。 - 【請求項9】 前記気体として不活性ガスを使用する請
求項8に記載のフィルム貼付け装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001261646A JP2003071933A (ja) | 2001-08-30 | 2001-08-30 | フィルム貼付け装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001261646A JP2003071933A (ja) | 2001-08-30 | 2001-08-30 | フィルム貼付け装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003071933A true JP2003071933A (ja) | 2003-03-12 |
Family
ID=19088657
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001261646A Pending JP2003071933A (ja) | 2001-08-30 | 2001-08-30 | フィルム貼付け装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003071933A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008030316A (ja) * | 2006-07-28 | 2008-02-14 | Optrex Corp | 板状部材の貼り合わせ方法 |
WO2009078476A1 (ja) * | 2007-12-14 | 2009-06-25 | Seiren Co., Ltd. | 積層装置および積層布帛の製造方法 |
WO2016063460A1 (ja) * | 2014-10-22 | 2016-04-28 | 日本板硝子株式会社 | ガラス基板の製造方法及び板状のガラス |
JP2017213725A (ja) * | 2016-05-30 | 2017-12-07 | アピックヤマダ株式会社 | 樹脂供給方法および樹脂成形方法 |
WO2024051105A1 (zh) * | 2022-09-09 | 2024-03-14 | 歌尔光学科技有限公司 | 真空贴附装置和真空贴附方法 |
-
2001
- 2001-08-30 JP JP2001261646A patent/JP2003071933A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2016063460A1 (ja) * | 2014-10-22 | 2016-04-28 | 日本板硝子株式会社 | ガラス基板の製造方法及び板状のガラス |
JPWO2016063460A1 (ja) * | 2014-10-22 | 2017-09-21 | 日本板硝子株式会社 | ガラス基板の製造方法及び板状のガラス |
TWI649146B (zh) * | 2014-10-22 | 2019-02-01 | 日商日本板硝子股份有限公司 | 玻璃基板之製造方法及板狀之玻璃 |
US10418256B2 (en) | 2014-10-22 | 2019-09-17 | Nippon Sheet Glass Company, Limited | Method for producing glass substrate and glass sheet |
US11276584B2 (en) | 2014-10-22 | 2022-03-15 | Nippon Sheet Glass Company, Limited | Substrate with glass sheet, resin layer and through-glass via |
JP2017213725A (ja) * | 2016-05-30 | 2017-12-07 | アピックヤマダ株式会社 | 樹脂供給方法および樹脂成形方法 |
WO2024051105A1 (zh) * | 2022-09-09 | 2024-03-14 | 歌尔光学科技有限公司 | 真空贴附装置和真空贴附方法 |
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