JP2003071836A - プリプレグの製造方法、プリプレグおよび繊維強化プラスチック - Google Patents

プリプレグの製造方法、プリプレグおよび繊維強化プラスチック

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JP2003071836A JP2001269427A JP2001269427A JP2003071836A JP 2003071836 A JP2003071836 A JP 2003071836A JP 2001269427 A JP2001269427 A JP 2001269427A JP 2001269427 A JP2001269427 A JP 2001269427A JP 2003071836 A JP2003071836 A JP 2003071836A
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prepreg
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strands
small
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Tomohiro Nakanishi
朋宏 中西
Mikito Maki
幹人 牧
Tomoyuki Natsume
智之 夏目
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  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Braiding, Manufacturing Of Bobbin-Net Or Lace, And Manufacturing Of Nets By Knotting (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 平滑性に優れ、かつ、強化繊維のモノフィラ
メントが均一に分散されており、積層して硬化させた硬
化物の積層層間に樹脂溜まりやボイドが存在しない一方
向引揃えプリプレグを提供する。 【解決手段】 強化繊維ストランドのダイレクトワイン
ディングロービングを円周方向に回転させながらストラ
ンドを外側の部分から解舒し、長さ1mあたりのストラ
ンドの撚り回数が1回以下になるように小径の紙管に分
割して巻き取り、次いでこれを所定数引き揃えて一方向
引揃えプリプレグとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一方向引揃えプリ
プレグの製造方法、それにより得られるプリプレグおよ
びそれを用いて得られる繊維強化プラスチックに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ガラス強化繊維は、工業的には、溶融炉
で原料を溶融した後、ブッシングからガラス繊維フィラ
メントを引き出し、紡糸ノズルの直下で集束剤を塗布し
た後に、直接150〜300mmφ程度の紙管に数kg
〜数十kg程度の量で巻き取り、次いで乾燥工程にて集
束剤を乾燥させることにより製造される。
【0003】ガラス繊維に集束剤を塗布した後に紙管に
巻き取る形態としては、粗く巻き付けてなるケーキと呼
ばれる樽状の糸巻体と、綾角度等を正確に制御して巻き
付けてなるダイレクトワインディングロービング(DW
R)と呼ばれる円筒状の糸巻体とがある。
【0004】ケーキに形成されたガラス繊維は、使用用
途に応じて加工されるが、連続繊維として使用する場合
には、ロービングワインダー等の装置を使用し、所定の
番手になるようにケーキを複数個用意し、紙管を取り除
いたケーキの内側からガラス繊維を解舒し、繰り出され
るストランドを引揃えながら合糸することにより、ガラ
ス繊維だけからなる円筒状のロービングや紙管に巻き取
ったロービングに加工される。
【0005】ダイレクトワインディングロービングは、
紡糸ノズルの直下で集束剤を塗布した後に、直接200
〜300mmφ程度の外径の紙管に巻き取られる時点で
最終ロービングの形態に形成されたものである。他の連
続した強化繊維、たとえば炭素繊維等の無機強化繊維、
アラミド繊維等の有機強化繊維もガラス繊維と同様の巻
き形態で供給されている。
【0006】連続した強化繊維を使用する用途として
は、一方向引揃え(UD)プリプレグ、フィラメントワ
インディングおよび連続引き抜き成型がある。フィラメ
ントワインディングや連続引き抜き成型では、ケーキを
経由したロービングやダイレクトワインディングロービ
ングを使用するが、その際の使用方法としてはロービン
グを静置し、内側から強化繊維を解舒していくのが通例
である。しかし、その際、内径を一周する毎に、繰り出
された強化繊維ストランドに1回の撚りが入る。
【0007】一方向引揃えプリプレグを製造する場合
に、ケーキの内側から強化繊維を解舒し、繰り出される
ストランドを引き揃えながら合糸したものを紙管に巻き
取ったロービングを使用すると、同様にストランドには
強化繊維を解舒していく際に撚りが入る。
【0008】ストランドに撚りが存在すると、撚りが有
る部分と無い部分とではストランドを構成しているモノ
フィラメントのバラけ度合が異なることから、ストラン
ドの長手方向で強化繊維ストランドの横への広がり性す
なわち開繊性や樹脂の含浸性に差異が生じることにな
る。その結果、成型品の肉厚に不均一な部分が生じた
り、モノフィラメントの分布が不均一になったり、部分
的に繊維体積率が不均一になる。
【0009】一方向引揃えプリプレグにおいては、繊維
の開繊性はプリプレグの品位に大きな影響を及ぼす。す
なわち、繊維の開繊が十分でない部分はプリプレグの肉
厚が厚くなったり、表面平滑度合が粗いものとなるた
め、プリプレグの肉圧にバラツキが生じたり、目開きに
なったり等のプリプレグの品位品質に重大な問題を発生
させる。また、このようなプリプレグを積層し、繊維強
化プラスチックを成形した場合、プリプレグを積層した
積層層間に樹脂溜まりやボイドが発生し、欠陥部分とな
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の如き従来技術の問題点を解決し、低目付けから高目付
けまで平滑性に優れ、かつ、強化繊維のモノフィラメン
トが均一に分散されており、積層して硬化させた硬化物
の積層層間に樹脂溜まりやボイドが存在しない一方向引
揃えプリプレグを提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、強化繊維ストランドのダイレクトワインデ
ィングロービングを円周方向に回転させながらストラン
ドを外側の部分から解舒し、長さ1mあたりのストラン
ドの撚り回数が1回以下になるように小径の紙管に分割
して巻き取り、次いでこれを所定本数引き揃えてプリプ
レグとすることを含む、一方向引揃えプリプレグの製造
方法を提供する。
【0012】本発明は、また、上記の方法により得られ
た一方向引揃えプリプレグを提供する。本発明は、さら
に、上記プリプレグを所定数積層し、硬化させてなる繊
維強化プラスチックを提供する。
【0013】なお、本発明においては、上記のようにし
て引き揃えた繊維を強化繊維織物のたて糸として用い
て、強化繊維織物を製造してもよく、また上記のように
して巻き取った繊維の所定本数を用いて強化繊維組ひも
を製造してもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明において、プリプレグを構
成する強化繊維に使用されるロービングは、無撚り状態
で巻かれているダイレクトワインディングロービングで
あり、かかるロービングを構成する強化繊維ストランド
は、通常、ガラス繊維では135〜1150tex、炭
素繊維では80〜3500texの繊度を有する。この
ダイレクトワインディングロービングを、その芯部にそ
の内径(通例150〜250mm程度)にほぼ等しい外
径を有する薄手の紙管を挿入し、ダイレクトワインディ
ングロービングの内径を外側に押し開くようにして固定
する固定装置を有する解舒装置、例えば、クリルスタン
ドにセットする。解舒装置から小巻きにするためのワイ
ンディング装置まで、ストランドに撚りが入らないよう
にセットしたガイドを通糸させ、強化繊維が切れたり毛
羽立ちが発生しない速度にて小径の紙管に巻き取る。こ
の小径の紙管の外径は、通常、50〜110mm程度
(2〜4inch程度)であり、ストランドは、1個の
ダイレクトワインディングロービングから、好ましくは
5〜10個、特に8〜10個の紙管を用い、これらを順
次に交換しながら小巻きに分割して巻き取られる。
【0015】このようにして紙管に巻き取られた強化繊
維ストランドを、次いで所定数引き揃え、開繊させなが
ら樹脂で含浸し、一方向引揃えプリプレグとするのであ
る。
【0016】プリプレグに使用される樹脂としては、熱
硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を使用することができる。具
体的には、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、ビニルエステル樹脂、アクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂、ポリブチレンテ
レフタレート樹脂、ナイロン樹脂などを挙げることがで
きる。好ましくは、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂であ
り、この場合必要により硬化剤が使用される。
【0017】強化繊維ストランドを引き揃えてプリプレ
グとするには、例えば、以下に述べる如き公知のホット
メルト型プリプレグ含浸方法を採用することができる。
すなわち、離型処理を施した工程紙の上に規定重量の樹
脂を塗布した塗工紙を1対用意し、それらの塗工紙の間
に、撚りを与えないようにして小巻きしたロービングか
ら撚りを入れないように繰り出したストランドを、所望
の繊維目付とプリプレグ幅および使用するストランドの
繊度texより決定された所定数量を引き揃えて配置
し、ホットロールを用いて線圧を付与することにより、
ストランドを開繊しながら、かつ、樹脂で含浸させるこ
とにより製造することができる。あるいは、塗工紙を片
側だけに配置してもよいし、異なる重量の樹脂を塗布し
た1対の塗工紙を使用してもよい。
【0018】上記のようにして得られる本発明の一方向
引揃えプリプレグは、ガラス繊維の場合は、繊維目付が
50〜300g/m2 であり、樹脂含有率が20〜40
wt%の範囲にあるのが好ましい。本発明のプリプレグ
の製造方法は、巻き直径が大きく、重量の重い強化繊維
ロービング、たとえばガラス繊維で特に有効であるが、
近年巻き直径の増大が著るしい炭素繊維においても有効
である。
【0019】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げ、本発明を
さらに説明する。 実施例1 図1に示すように、繊度740tex仕様のダイレクト
ワインディングロービング2(旭ファイバーグラス株式
会社製)を、その芯部に、その内径170mmにほぼ等
しい外径を有する薄手の紙管3を挿入し、ダイレクトワ
インディングロービングの内径を外側に押し開くように
して固定する固定装置4を有する解舒装置1にセットす
る。次に、ストランドに撚りが入らないようにダイレク
トワインディングロービングを矢印で示す円周方向に回
転させ、外側よりストランドを解舒しながら、リングガ
イド5、ローラーガイド6、7、およびトラバースガイ
ド9を経て、ワインディング装置8により、ガラス繊維
が切れたり毛羽立ちが発生しない速度50〜100m/
分にて、100〜250g/ストランドの巻取り張力下
に、紙管11(外径76mm)に巻き取り、小巻きロー
ビング10を形成する。
【0020】このようにして得られた小巻きロービング
340個をセットし、撚りがかからないように、ガラス
繊維ストランド340本を、幅1000mmの中に、コ
ームガイドを使用して等間隔に引き揃えて引き出す。こ
の引き揃えた状態のストランドを53g/m2 のエポキ
シ樹脂を塗布した1対の塗工紙を用いて上下からサンド
イッチし、ホットロールにより線圧を加えてストランド
を開繊しながら、かつ、樹脂で含浸させることにより、
繊維目付250g/m2 、樹脂含有率30wt%の一方
向引揃えガラス繊維プリプレグを得た。このプリプレグ
の平滑性は非常に滑らかなものであり、ガラス繊維はエ
ポキシ樹脂で均一に含浸されていた。このプリプレグ
を、それぞれの繊維方向が1枚毎に交差するようにして
5枚積層し、この積層物を離型処理を施したアルミ製金
型に挟み、面圧30〜50×104Paにて加圧しなが
ら、室温から130℃まで5℃/分で昇温させ、130
℃に達した後この温度に120分間保持して板材を成形
した。
【0021】得られた積層板の厚みは約0.94mmで
あった。積層板の断面を研磨し、反射型金属顕微鏡にて
観察したところ、ガラス繊維のモノフィラメントが均一
に分散しているのが認められた。
【0022】実施例2 図1に示すように、繊度290tex仕様のダイレクト
ワインディングロービング2(日本電気硝子株式会社
製)を、その芯部に、その内径200mmにほぼ等しい
外径を有する薄手の紙管3を挿入し、ダイレクトワイン
ディングロービングの内径を外側に押し開くようにして
固定する固定装置4を有する解舒装置1にセットする。
次に、ストランドに撚りが入らないようにダイレクトワ
インディングロービングを矢印で示す円周方向に回転さ
せ、外側よりストランドを解舒しながら、リングガイド
5、ローラーガイド6、7、およびトラバースガイド9
を経て、ワインディング装置8により、ガラス繊維が切
れたり毛羽立ちが発生しない速度50〜100m/分に
て、100〜250g/ストランドの巻取り張力下に、
紙管11(外径76mm)に巻き取り、小巻きロービン
グ10を形成する。
【0023】このようにして得られた小巻きロービング
260個をセットし、撚りがかからないように、ガラス
繊維ストランド260本を、幅1000mmの中に、コ
ームガイドを使用して等間隔に引き揃えて引き出す。こ
の引き揃えた状態のストランドを18g/m2 のエポキ
シ樹脂を塗布した1対の塗工紙を用いて上下からサンド
イッチし、ホットロールにより線圧を加えてストランド
を開繊しながら、かつ、樹脂で含浸させることにより、
繊維目付75g/m2 、樹脂含有率33wt%の一方向
引揃えガラス繊維プリプレグを得た。このプリプレグの
平滑性は非常に滑らかなものであり、ガラス繊維はエポ
キシ樹脂で均一に含浸されていた。このプリプレグを、
それぞれの繊維方向が1枚毎に交差するようにして5枚
積層し、この積層物を離型処理を施したアルミ製金型に
挟み、面圧30〜50×104 Paにて加圧しながら、
室温から130℃まで5℃/分で昇温させ、130℃に
達した後この温度に120分間保持して板材を成形し
た。
【0024】得られた積層板の厚みは約0.30mmで
あった。積層板の断面を研磨し、反射型金属顕微鏡にて
観察したところ、ガラス繊維のモノフィラメントが均一
に分散しているのが認められた。
【0025】このプリプレグを、長さ1000mmで、
先端の外径が1.0mmφ、下端の外径が3.0mmφ
の離型処理を施したテーパー状の鉄芯に3回寿司巻き
し、その上から幅5mm、厚み30μのポリプロピレン
テープを3kgの張力を付与しながらピッチ1mmで巻
き締めた。この巻き締めたものを、硬化炉内に装填し、
室温から130℃まで5℃/分で昇温させ、130℃に
達した後この温度に120分間保持し、その後室温まで
冷却させ、鉄芯を引き抜いてテーパー状の管状体を成形
した。
【0026】得られた管状体は、鉄芯を引き抜いた後
も、直線状の形態を保持していた。長さ1000mmの
各部分にて管状体を輪切りにして肉厚を確認したとこ
ろ、均一な肉厚を有していた。
【0027】比較例1 図2に示すように、ガラス繊維の複数個のケーキ13を
用意し、ケーキの内側からガラス繊維を解舒し、繰り出
されるストランドを引揃えながら合糸して、繊度740
tex仕様の、紙管に巻き取られた小巻きロービング1
0(撚り数2回/m)を得た。これらの小巻きロービン
グから、ガラス繊維ストランド340本を、幅1000
mmの中に、コームガイドを使用して均一に引き揃え
た。この引き揃えた状態のストランドを53g/m2
エポキシ樹脂を塗布した1対の塗工紙を用いて上下から
サンドイッチし、ホットロールにて線圧を加え、ストラ
ンドを開繊しながら、かつ、樹脂で含浸することによ
り、繊維目付250g/m2 、樹脂含有率30wt%
の、一方向引揃えガラス繊維プリプレグを得た。
【0028】このプリプレグの平滑性は非常に粗いもの
であり、エポキシ樹脂が含浸されていないストランドが
数多く見られた。このプリプレグを、それぞれの繊維方
向が1枚毎に交差するようにして5枚積層し、この積層
物を離型処理を施したアルミ製金型に挟み、面圧30〜
50×104 Paにて加圧しながら、室温から130℃
まで5℃/分で昇温させ、130℃に達した後この温度
に120分間保持して板材を成形した。
【0029】得られた積層板の厚みは約0.98mmで
あった。積層板の断面を研磨し、反射型金属顕微鏡にて
観察したところ、ガラス繊維のモノフィラメントが部分
的に固まっている部分やエポキシ樹脂が部分的にリッチ
に存在している部分が認められた。
【0030】比較例2 図2に示すように、ガラス繊維の複数個のケーキ13を
用意し、ケーキの内側からガラス繊維を解舒し、繰り出
されるストランドを引揃えながら合糸して、繊度290
tex仕様の、紙管に巻き取られた小巻きロービング1
0(撚り数2回/m)を得た。これらの小巻きロービン
グから、ガラス繊維ストランド260本を、幅1000
mmの中に、コームガイドを使用して均一に引き揃え
た。この引き揃えた状態のストランドを18g/m2
エポキシ樹脂を塗布した1対の塗工紙を用いて上下から
サンドイッチし、ホットロールにて線圧を加え、ストラ
ンドを開繊しながら、かつ、樹脂で含浸することによ
り、繊維目付75g/m2 、樹脂含有率33wt%の、
一方向引揃えガラス繊維プリプレグを得た。
【0031】このプリプレグの平滑性は非常に粗いもの
であり、エポキシ樹脂が含浸されていないストランドが
数多く見られた。また、部分的に目開きが存在してい
た。このプリプレグを、それぞれの繊維方向が1枚毎に
交差するようにして5枚積層し、この積層物を離型処理
を施したアルミ製金型に挟み、面圧30〜50×104
Paにて加圧しながら、室温から130℃まで5℃/分
で昇温させ、130℃に達した後この温度に120分間
保持して板材を成形した。
【0032】得られた積層板の厚みは約0.33mmで
あった。積層板の断面を研磨し、反射型金属顕微鏡にて
観察したところ、ガラス繊維のモノフィラメントが部分
的に固まっている部分やエポキシ樹脂が部分的にリッチ
に存在している部分が認められた。
【0033】このプリプレグを、長さ1000mmで、
先端の外径が1.0mmφ、下端の外径が3.0mmφ
の離型処理を施したテーパー状の鉄芯に3回寿司巻き
し、その上から幅5mm、厚み30μのポリプロピレン
テープを3kgの張力を付与しながらピッチ1mmで巻
き締めた。この巻き締めたものを、硬化炉内に装填し、
室温から130℃まで5℃/分で昇温させ、130℃に
達した後この温度に120分間保持し、その後室温まで
冷却させ、鉄芯を引き抜いてテーパー状の管状体を成形
した。
【0034】得られた管状体は、鉄芯を引き抜いた後、
一定方向に曲がりが生じた。長さ1000mmの各部分
にて管状体を輪切りにして肉厚を確認したところ、円周
内で肉厚が厚い部分と薄い部分が存在していた。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、平滑性に優れ、かつ、
強化繊維のモノフィラメントが均一に分散されており、
積層して硬化させた硬化物の積層層間に樹脂溜まりやボ
イドが存在しない一方向引揃えプリプレグを容易に得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従い、ダイレクトワインディングロー
ビングより撚りが入らないようにガラス繊維ストランド
を解舒し、小径の紙管に巻き取る実施例を示す概略図で
ある。
【図2】従来法に従い、ガラス繊維ストランドの小巻き
ロービングを形成する例を示す概略図である。
【符号の説明】
1…解舒装置 2…ダイレクトワインディングロービング 3…薄手の紙管 4…固定装置 5…リングガイド 6…ローラーガイド 7…ローラーガイド 8…ワインディング装置 9…トラバースガイド 10…小巻きロービング 11…紙管 12…ケーキからのストランド繰り出し 13…ケーキ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101:00 C08L 101:00 (72)発明者 夏目 智之 千葉県木更津市新港15−1 新日鐵化学株 式会社内 Fターム(参考) 4F072 AA01 AB09 AB14 AB15 AB21 AB22 AC02 AD08 AD09 AD13 AD23 AD37 AD38 AD44 AG03 AH21 4L046 AA24 BA00 BB00 4L048 AA03 AC14 DA41 EB00

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強化繊維ストランドのダイレクトワイン
    ディングロービングを円周方向に回転させながらストラ
    ンドを外側の部分から解舒し、長さ1mあたりのストラ
    ンドの撚り回数が1回以下になるように小径の紙管に分
    割して巻き取り、次いでこれを所定本数引き揃えてプリ
    プレグとする、一方向引揃えプリプレグの製造方法。
  2. 【請求項2】 強化繊維ストランドのダイレクトワイン
    ディングロービングを円周方向に回転させながらストラ
    ンドを外側の部分から解舒し、長さ1mあたりのストラ
    ンドの撚り回数が1回以下になるように小径の紙管に分
    割して巻き取り、次いでこれを所定本数引き揃えて、強
    化繊維織物のたて糸として用いる、強化繊維織物の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 強化繊維ストランドのダイレクトワイン
    ディングロービングを円周方向に回転させながらストラ
    ンドを外側の部分から解舒し、長さ1mあたりのストラ
    ンドの撚り回数が1回以下になるように小径の紙管に分
    割して巻き取り、次いでこれを所定本数用いて強化繊維
    組ひもを製造する、強化繊維組ひもの製造方法。
  4. 【請求項4】 繊維ストランドの繊度が80〜3500
    texの範囲にある、請求項1〜3のいずれかに記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 前記ダイレクトワインディングロービン
    グの芯部に、その内径とほぼ同じ外径を有する紙管を挿
    入し、内側から前記紙管の内壁面を押し付けるような固
    定装置を備えた解舒装置を使用することにより、ストラ
    ンドを小径の紙管に分割して巻き取る、請求項1〜4の
    いずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 小径の紙管の外径が50〜110mmの
    範囲にある、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載した方法
    により得られたプリプレグ。
  8. 【請求項8】 繊維目付が50〜300g/m2 の範囲
    にあり、樹脂含有率が20〜40wt%の範囲内にあ
    る、請求項7記載のプリプレグ。
  9. 【請求項9】 請求項7または8に記載したプリプレグ
    を所定数積層し、硬化させてなる繊維強化プラスチッ
    ク。
  10. 【請求項10】 積層層間に樹脂溜り部分やボイドが存
    在しない、請求項9記載の繊維強化プラスチック。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019112067A1 (ja) * 2017-12-08 2019-06-13 日立化成株式会社 プリプレグ、積層板、プリント配線板及び半導体パッケージ

Cited By (15)

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