JP2003070729A - 楕円形通路を有する医療用マウスピース - Google Patents

楕円形通路を有する医療用マウスピース

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】患者に保護された気道を確保するためのマウス
ピースアセンブリを提供する。 【解決手段】マウスピースアセンブリは、ほぼ楕円形の
通路が貫通して形成されているほぼ楕円形の管状バイト
ブロックを具備する。マウスピースアセンブリは、管状
バイトブロック部分の前方端部に装着されたほぼ楕円形
の正面シールドを更に具備する。正面シールドは、医療
器具を受け入れるために通路と連通する中央開口部と、
両縁部の各々に隣接するストラップ開口部とを有する。
正面シールドの少なくとも一部は後方へ湾曲しており、
正面シールドの少なくとも一部が患者の顔面構造の形状
に適応できるように可撓性を有する。マウスピースアセ
ンブリは、管状バイトブロックの底壁の後方端部から後
方下向きに延出する舌押し下げ部材と、管状バイトブロ
ックの少なくとも一部の周囲に形成された弾性クッショ
ンスリーブとを更に具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】[発明の分野]本発明は一般に口部の気道
装置に関し、特に多種多様な医療器具を受け入れるのに
適合する楕円形の通路を有するマウスピースに関する。
【0002】[発明の背景]医療に当たっては、酸素の
供給又は全身麻酔を実施するために気道を障害物なく維
持することが要求される場合が多い。酸素の供給又は麻
酔ガスを遮断されることなく確保するために、患者の口
を通して食道まで挿入される食道チューブが通常使用さ
れる。しかし、そのようなチューブは比較的柔軟である
ため、患者が歯でチューブを噛みしめることによって偶
発的な閉塞を引き起こしやすい。また、患者が動いた
り、又は意識的な動作を行うことによって、チューブが
偶発的に外れてしまう傾向も見られる。従って、チュー
ブの外れ又は閉塞を防止する保護要素を設けることが望
ましい。
【0003】更に、医療手順によっては、患者の歯や舌
に妨害されずに患者の口を通して器具を導入することが
求められる場合もある。内視鏡及びその他の診断用器具
は比較的壊れやすい要素を含み、患者が歯でかみしめる
ことによって引き起こされる損傷からそれらの構成要素
を保護しなければならない。同時に、患者の口の内部及
びその周囲の組織並びに患者の舌、歯及び歯茎を口を通
して診断用器具を挿入することによる損傷から保護する
ことも極めて望ましい。
【0004】また、患者の嘔吐反射を刺激したり、ある
いは患者の気道の閉塞の原因となりうる患者の無意識の
うちの舌の退縮を防止することも望ましい。
【0005】[発明の概要」従って、口を通して食道内
部へ挿入される食道チューブ又はその他の器具の保全性
を保護し且つそのような器具の挿入により引き起こされ
る損傷から患者を保護する装置が必要とされている。更
に、舌の退縮に起因する患者の気道の閉塞を防止する必
要がある。
【0006】そこで、本発明の一実施形態は、患者に保
護された気道を確保するためのマウスピースアセンブリ
を提供する。マウスピースアセンブリは、対向する上壁
と底壁との間にほぼ垂直の短軸が延出し、対向する前方
端部と後方端部を有し、且つほぼ楕円形の通路が貫通し
て形成されているほぼ楕円形の管状バイトブロックを具
備する。マウスピースアセンブリは、管状バイトブロッ
ク部分の前方端部に装着されたほぼ楕円形の正面シール
ドを更に具備する。正面シールドは、対向する縁部の間
に延出するほぼ水平の長軸と、医療用器具を受け入れる
ために通路と連通する中央開口部と、対向する縁部の各
々に隣接するストラップ開口部とを有する。正面シール
ドの少なくとも一部は後方へ湾曲しており、正面シール
ドの少なくとも一部を患者の顔面構造の形状に適応させ
るために可撓性を有する。マウスピースアセンブリは、
管状バイトブロックの底壁の後方端部から後方下向きに
延する舌押し下げ部材を更に具備する。舌押し下げ部材
は患者の舌と係合して、舌の前方部分が後方へ動き、患
者の気道を閉塞するのを実質的に防止する。マウスピー
スアセンブリは、管状バイトブロックの少なくとも一部
の周囲に形成され、独立気泡フォーム材料から形成され
ている弾性クッションスリーブを更に具備する。クッシ
ョンスリーブは患者の上下の歯、患者の上唇及び患者の
下唇を受け入れ、それらと係合する。マウスピースアセ
ンブリは、弾性独立気泡フォーム材料から形成されたほ
ぼ円筒形のプラグを更に具備していても良い。プラグ
は、通路を通して挿入される器具を位置決めし且つ固着
するために圧縮された状態で通路に挿入される。マウス
ピースアセンブリは、正面シールドのストラップ開口部
に挿通されるべき第1及び第2の端部を含む細長いベル
ト部材を有し、ベルト部材を正面シールドに固着するた
めのヘッドストラップを更に具備していても良い。ベル
ト部材は患者の頭部の背面と係合して、マウスピースア
センブリを所定の場所に固着する。
【0007】本発明のその他の目的及び利点は以下の本
発明の詳細な説明を検討することにより当業者には明白
になるであろう。
【0008】「発明の詳細な説明]本発明は、医療器具
又はチューブを口を通して食道内へ受け入れるために患
者の前歯の間にしっかりと固定することができるマウス
ピースアセンブリを提供する。図1に示すように、本発
明によるマウスピースアセンブリ100は管状のバイト
ブロック部分120と、正面シールド130と、舌押し
下げ部材150とを有する本体110を含む。アセンブ
リ110はバイトブロック部分120の前方部分を包囲
する管状のフォームクッション160を更に含む。バイ
トブロック部分120には、それを貫通して挿入される
器具又はチューブを受け入れるための通路122が形成
されている。
【0009】そこで図1から図4を参照して、本発明の
マウスピースを更に詳細に説明する。バイトブロック部
分120は、その楕円形の横断面の長軸がほぼ水平であ
り且つ短軸はほぼ垂直であるほぼ楕円形のチューブとし
て形成されている。バイトブロックチューブ120の楕
円形の形状は患者の口の形状とほぼ類似しており、患者
の上下の歯の間に不快感なく受け入れられるような大き
さを有する。バイトブロック部分120は、患者の歯で
噛みしめられたときにも大きく変形しない剛性構造とし
て形成されている。
【0010】バイトブロックチューブ120により形成
されている通路122もほぼ楕円形であり、中心線12
4を有する。本発明の一形態例では、通路122の楕円
の長軸の長さは3.3cmであり、短軸の長さは約2.1
cmである。通路122の形状と寸法は、様々に異なる横
断面形状と大きさを有する器具やチューブ類を受け入れ
ることができるように定められている。例えば、通路1
22は60FR拡張器を容易に受け入れることができ
る。また、マウスピースアセンブリ100と組み合わせ
て吸引チューブも使用できるであろう。
【0011】本体110は、バイトブロックチューブ1
20の前方端部に装着されたフランジ状の正面シールド
130を含む。正面シールド130はほぼ楕円形又は卵
形であり、通路122の入口を包囲する楕円形の中央開
口部132を有する。正面シールド130と中央開口部
132の長軸は共にほぼ水平であり、短軸は共にほぼ垂
直である。正面シールド130は、中央開口部132の
両側でわずかに後方へ湾曲する薄く、ほぼ対称形の楕円
形部材として形成されている。正面シールド130が湾
曲しているのは、挿入時に不快感を与えず且つ患者の口
の周囲の領域を保護するために患者の顔面の湾曲にほぼ
沿った形状にするためである。正面シールド130は、
実質的に剛体であり、患者の上唇と下唇をそれぞれ保護
する上下のシールド領域142、144を含む。2つの
切り欠き領域134は、正面シールド130の側部領域
146、148に可撓性を与えるような大きさと形状に
形成されている。可撓性が加わることにより、正面シー
ルド130は患者個人個人の顔面構造にそれぞれ適応で
きるようになる。切り欠き領域134の使用により、正
面シールド130を製造するために必要な材料の量を節
約できるという利点もある。また、正面シールド130
は、シールドの左右の側部領域146、148の縁部1
38の付近に2つの湾曲ストラップ開口部136を更に
含む。以下に更に詳細に説明するように、これらのスト
ラップ開口部136は、マウスピースアセンブリ100
を所定の場所に保持するためにストラップ180と共に
使用される。
【0012】マウスピースアセンブリ100の本体11
0は、バイトブロックチューブ120の底壁127の後
側端部から後方へ延出する舌押し下げ部材150を含
む。舌押し下げ部材150は、通路122の下部壁12
8の楕円形の湾曲から滑らかに移行するように浅いC字
形の横断面を有する。舌押し下げ部材150は実質的に
剛体であり、患者の舌を押し下げて、通路122を通し
て挿入される器具の前方端部を案内するような形状の下
向きの湾曲を有する。舌押し下げ部材150は、患者の
気道の閉塞を引き起こすおそれのある患者の舌の前方部
分の退縮を阻止する。舌押し下げ部材150の大きさ
は、患者の奥歯の間に嵌合し且つ患者の嘔吐反射を誘発
しないように設定されている。
【0013】バイトブロックチューブ120と、正面シ
ールド130と、舌押し下げ部材150とはポリエチレ
ン、ポリプロピレン又はその他の類似の医療品質のプラ
スチックから形成されていれば良く、一体の本体として
形成されていても良い。器具をマウスピースアセンブリ
100を通して挿入するときの摩擦を少なくするため
に、本体の各構成要素の表面、特に通路122の表面は
滑らかでなければならない。
【0014】本発明のマウスピースアセンブリ100
は、バイトブロックチューブ120の少なくとも一部を
包囲する比較的柔軟なクッション層160を含む。この
クッション層160は、マウスピースを装着するときに
患者の歯、唇及び舌とかみ合って、クッションとして作
用する。クッション層160は、バイトブロックチュー
ブ120の上に嵌合するように伸張することができる環
状のスリーブ162として形成されても良い。バイトブ
ロックチューブ120は、クッションスリーブ162を
所定の場所に保持する働きをする楔形の戻り止め126
を含んでいても良い。これらの戻り止め126は後方に
面した傾斜面と、ほぼ垂直の前面とをそれぞれ有する。
この形状によって、クッションスリーブ162は比較的
容易に前方へ滑ってバイトブロックチューブ120にか
ぶさることはできるが、一旦、所定の場所に保持された
後はクッションスリーブ162が後方へ滑って抜けるこ
とは阻止される。突起部、歯、ねじ山又は他の適切な戻
り止めを含めて、クッションスリーブ162を固着する
ための他の機構を使用しても差し支えないことは理解さ
れるであろう。戻り止めはバイトブロックチューブ12
0の対向する側面に配置されても良く、あるいはバイト
ブロックチューブ120周囲に沿って一定の間隔をおい
て配置されても良い。
【0015】クッション層160は独立気泡フォーム又
は他の類似の材料を使用して形成されれば良い。フォー
ムの閉鎖セルの性質はその弾性を保持し、優れた緩衝特
性を与える。
【0016】図5は、患者の口腔18内部の所定の場所
に装着されたマウスピースアセンブリ100を示す。ア
センブリ100が所定の場所に保持されているとき、患
者の上の歯20と下の歯22はバイトブロックチューブ
120を包囲するクッション層160とかみ合ってい
る。患者の上唇24と下唇26は正面シールド130に
隣接してクッション層160とかみ合っている。舌押し
下げ部材150は患者の舌28とかみ合い、先に説明し
たように舌28の前方部分30が後方へ動くのを防止し
ている。図6に示すように、通路122にチューブ50
又は他の器具を挿入し、舌押し下げ部材150により患
者の食道32の中まで案内することができる。
【0017】通路122は楕円形であるため、担当医は
チューブ又は器具の挿入と位置決めに関して極めて大き
な融通性をもって作業を進めることができる。図6に示
すように、チューブ50はほぼ中心に位置し、通路12
2の底面に接している。しかし、図7及び図8に示すよ
うに、チューブ50を楕円形の通路122の一方の側に
寄せて位置決めすることも可能であろう。
【0018】状況に応じて、チューブ50又は他の器具
を挿入する前又は挿入した後のいずれかの時点でマウス
ピースアセンブリ100を装着できることは当業者には
理解されるであろう。例えば、器具によっては、マウス
ピースアセンブリ100の使用によって挿入が容易にな
る場合もあるので、そのようなときには器具の挿入に先
立ってマウスピースを挿入すれば良い。その他のチュー
ブや器具では、マウスピース100より先に挿入しなけ
ればならないこともある。例えば、食道チューブはマウ
スピースアセンブリ100の前に挿入される場合が多
い。本発明はそのようなケースで特に有用であり、それ
は、チューブを他のガスラインに接続するために通常は
チューブの基端部に配置されているフランジに通路12
2がかぶさるような形状と大きさに通路122が形成さ
れているためである。従って、食道チューブを所定の場
所に保持した状態でマウスピースアセンブリ100を挿
入することが可能である。
【0019】本発明の1つの観点は、チューブ50を所
定の場所に保持するためにチューブ50と共に通路12
2に挿入できる弾性プラグ170を提供する。プラグ1
70は、独立気泡フォームなどの変形自在の材料から形
成されたほぼ楕円形の円筒である。プラグ170の楕円
形の横断面は、プラグ170を通路122に挿入すると
きにプラグ170をわずかに圧縮しなければならないよ
うな大きさを有する。挿入後、フォームプラグ170の
弾性によって通路122の壁面に対して外向きの力が働
き、それによりプラグは通路122内部の所定の場所に
収納される。図7に示すように、プラグ170が通路1
22の内面及びその内部に配置された器具又はチューブ
の形状に適応するように、プラグ170を変形させ、通
路122内部に押し込むことができる。プラグ170
は、チューブ50又は他の器具が脇へずれるのを防止す
ると共に、チューブ50の内側又は外側への移動を防止
する働きをする。プラグ170が通路122よりわずか
に大きいが、通路122の相対寸法(すなわち、長軸と
短軸との比)に類似する相対寸法を有するようにプラグ
170の大きさを設定することにより、この働きを更に
容易に得ることができる。
【0020】プラグ170を使用すると、チューブ50
を通路122の内面に沿ったどの場所にも位置決めでき
る。別の形態(図示せず)においては、複数のより小形
のプラグを使用して、通路内部にチューブ又は器具を位
置決めしても良い。更に別の形態では、中央にそのプラ
グを貫通する通路を有する環状のプラグを使用して、通
路122の中央にチューブ50を位置決めすることも可
能であろう。あるいは、チューブ50又は他の器具を位
置決めし、固着するために、通路122内部に仕切り弁
又はダックビル弁などの中心位置合わせ膜又は弁を配置
することも可能であろう。
【0021】図9から図11を参照すると、本発明によ
るマウスピースアセンブリ100は、正面シールド13
0の側部領域146、148に装着され、患者の頭部の
背面に巻き付けられることによりマウスピースアセンブ
リ100を所定の場所に固着するヘッドストラップ18
0を含んでいても良い。ヘッドストラップ180は薄く
柔軟な材料から形成される細長いベルト部材182を含
む。ベルト部材182は織物であっても良く、安定性を
確保するために伸張しないものであるのが好ましい。ヘ
ッドストラップ180はベルト部材182の両端部18
4、186の付近にフック/ループファスナ188を含
む。フック/ループファスナ188は端部184、18
6に隣接するフック部分190と、フック部分に隣接
し、ベルト部材182の外面に沿って延出するループ部
分192とを含む。図9に示すように、ベルト部材18
2の両端部184、186は正面シールド130の両側
の側部領域146、148にあるストラップ開口部13
6に通された後、シールド130の外側縁部138に巻
き付けられている。端部184、186は、外側縁部1
38に巻き付けられた後、フック部分190をループ部
分192と対向させ、それとかみ合わせることができる
ように構成されている。マウスピースアセンブリ100
を挿入するときに、ヘッドストラップ180の一方の端
部184又は186を正面シールド130に挿入して固
着し、ベルト部材182を患者の頭部の背面に巻き付け
て、他方の端部184又は186を正面シールド130
に挿入し、そこで固着すれば良い。フック/ループファ
スナ188がこのような構成になっているため、ヘッド
ストラップ180を限りなく調整でき、従って、患者の
頭部の大きさに関わらずヘッドストラップ180をしっ
かりと固定できることは当業者には理解されるであろ
う。
【0022】ヘッドストラップ180の端部184、1
86を正面シールド130に固定するときに他のファス
ナを使用しても差し支えないことは当業者には理解され
るであろう。そのようなファスナにはスナップ、バック
ル、ひも結び及び留め金などがあるが、それらには限定
されない。また、2つのベルト部材を有するヘッドスト
ラップを使用しても良いことも理解されるであろう。そ
のような形態では、2つのベルト部材を結合してマウス
ピースアセンブリ100用の1つの引っ張り部材を形成
するために、2つのベルト部材に留め金又はバックルを
設ける必要があるだろう。
【0023】ヘッドストラップ180は、一度固定され
ると、マウスピースアセンブリ100が偶発的に外れた
り、位置がずれたりするのを防止する。ヘッドストラッ
プ180により正面シールド130の外側縁部138に
加えられる後ろ向きの引っ張り力も、正面シールドの柔
軟な側部領域146、148を患者の顔面構造の形状に
適応させるのを助ける。本発明の有利な特徴の1つは、
ストラップ開口部136が湾曲しているために、ヘッド
ストラップ180の固着された端部194の動きの量が
少ないにもかかわらず、ヘッドストラップ180のたる
みを生じさせるような大きな動きを防止するということ
である。図10に示すように、固着された端部194が
ストラップ開口部136の端部140に突き当たるま
で、端部194を正面シールド130の外側縁部138
に沿って動かすことができる。これにより、マウスピー
スアセンブリ100の位置がずれるという事態を招くこ
となく、ヘッドストラップ180の付け心地を良くする
ためにある程度ストラップを調整することができる。
【0024】図12は、本発明と組み合わせて同様に使
用できるヘッドストラップ280を示す。このヘッドス
トラップ280は正面シールド130の側部領域14
6、148に装着され、患者の頭部の背面の周囲に巻き
付けられて、マウスピースアセンブリ100を所定の場
所に固着する。ヘッドストラップ280は2つの側部ベ
ルト部材281と、上部後方ベルト部材282と、下部
後方ベルト部材283とを含み、これらの部材は全て1
つの薄く柔軟な材料から形成されている。ベルト部材2
81〜283は織物であっても良く、安定性を確保する
ために伸張しないものであるのが好ましい。ヘッドスト
ラップ280はその各端部284、286の付近にフッ
ク/ループファスナ288を含む。フック/ループファ
スナ288は端部284、286に隣接するフック部分
290と、フック部分に隣接し、側部ベルト部材281
の外面に沿って延出するループ部分292とを含む。側
部ベルト部材281の各末端部はそれぞれYジョイント
部296となっており、そこで側部ベルト部材281は
上部後方ベルト部材282と下部後方ベルト部材283
の両端部に接合されている。上部後方ベルト部材282
と下部後方ベルト部材283はそれぞれ一方のYジョイ
ント部から出るときに互いに別れ、患者の頭部の背面に
巻き回された後、反対側のYジョイント部296に近づ
くにつれて1つになるように構成されている。これによ
り、マウスピースアセンブリ100を所定の場所に保持
するために必要な荷重をより広い範囲に分布させること
ができると共に、より大きな安定性を得ることができ
る。ヘッドストラップ280は、先に図11に示すヘッ
ドストラップ180に関して説明したのとほぼ同じ方法
で固着される。
【0025】様々な年齢、体格の患者に対応するため、
本発明の構成要素を広い範囲にわたる大きさで提供でき
ることは理解されるであろう。また、特異な問題又は要
求を抱えた患者に対応するため、構成要素の相対サイズ
を変更することも可能であろう。
【0026】ここに開示した本発明の明細書及び実施態
様を考慮することにより、本発明のその他の実施例及び
用途は当業者には明白になるであろう。本明細書及び実
施例は単なる例であると考えられるべきである。本発明
の範囲は特許請求の範囲によってのみ限定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態によるマウスピースアセ
ンブリの斜視図。
【図2】 図1のマウスピースアセンブリの正面図。
【図3】 図1のマウスピースアセンブリの断面図。
【図4】 図1のマウスピースアセンブリの平面図。
【図5】 マウスピースを患者の口の中に装着した状態
の図1のマウスピースアセンブリの断面図。
【図6】 チューブを貫通させた状態の図1のマウスピ
ースアセンブリの断面図。
【図7】 チューブ及びプラグをマウスピースアセンブ
リの通路に挿入した状態の本発明によるマウスピースア
センブリの正面図。
【図8】 図7のマウスピースアセンブリの断面図。
【図9】 本発明の一実施形態によるヘッドストラップ
を備えたマウスピースアセンブリの斜視図。
【図10】 図9のマウスピースアセンブリの別の斜視
図。
【図11】 本発明のマウスピースアセンブリで使用で
きるヘッドストラップの斜視図。
【図12】 本発明のマウスピースアセンブリで使用で
きる別のヘッドストラップの斜視図。
フロントページの続き (71)出願人 501483728 11222−4 St. Johns Ind ustrial Parkway, Ja cksonville, Florida 32246, United States of America (72)発明者 ウィリアムズ, ジー., デニス アメリカ合衆国 フロリダ州 32246 ジ ャクソン ヴィル, セント ジョーンズ インダストリアル パークウェイ 11222−4 Fターム(参考) 4C061 GG23 JJ06

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患者に保護された気道を確保するための
    マウスピースアセンブリにおいて、 対向する上壁と底壁との間にほぼ垂直の短軸が延出し、
    対向する前方端部と後方端部を有し、且つほぼ楕円形の
    通路が貫通して形成されているほぼ楕円形の管状バイト
    ブロックと、 前記管状バイトブロック部分の前方端部に装着され、対
    向する縁部の間にほぼ水平の長軸が延出し、医療用器具
    を受け入れるために前記通路と連通する中央開口部と、
    対向する縁部の各々に隣接するストラップ開口部とを有
    し、少なくとも一部が後方へ湾曲しており、少なくとも
    一部を患者の顔面構造の形状に適応させるために少なく
    とも一部が可撓性を有するほぼ楕円形の正面シールド
    と、 前記管状バイトブロックの底壁の後方端部から後方下向
    きに延出し、患者の舌と係合して、舌の前方部分が後方
    へ動き、患者の気道を閉塞するのを実質的に防止する舌
    押し下げ部材と、 前記管状バイトブロックの少なくとも一部の周囲に形成
    され、独立気泡フォーム材料から形成されており、且つ
    患者の上下の歯、患者の上唇及び患者の下唇を受け入
    れ、それらと係合する弾性クッションスリーブと、 弾性独立気泡フォーム材料から形成されており、前記通
    路を通して挿入される器具を位置決めし且つ固着するた
    めに圧縮された状態で前記通路に挿入されるほぼ円筒形
    のプラグと、 前記正面シールドのストラップ開口部に挿通されるべき
    第1及び第2の端部を含む細長いベルト部材を有し、前
    記ベルト部材を前記正面シールドに固着し、患者の頭部
    の背面と係合して、前記マウスピースアセンブリを所定
    の場所に固着するヘッドストラップとを具備するマウス
    ピースアセンブリ。
  2. 【請求項2】 前記バイトブロック、前記正面シールド
    及び前記舌押し下げ部材は1つのマウスピース本体とし
    て一体に形成されている請求項1記載のマウスピースア
    センブリ。
  3. 【請求項3】 前記マウスピース本体は医療品質のプラ
    スチック材料から成形されている請求項2記載のマウス
    ピースアセンブリ。
  4. 【請求項4】 前記正面シールドは前記中央開口部と対
    向する縁部のうち第1の縁部との中間にある第1の側部
    領域と、前記中央開口部と対向する縁部のうち第2の縁
    部との中間にある第2の側部領域とを有し、前記第1の
    側部領域に第1の切り欠き開口が形成され、前記第2の
    側部領域には第2の切り欠き開口が形成され、且つ前記
    第1及び第2の切り欠き開口は前記第1及び第2の側部
    領域に可撓性を与えるために配置、形成されている請求
    項1記載のマウスピースアセンブリ。
  5. 【請求項5】 前記正面シールドは前記中央開口部の上
    方に隣接して位置する上部シールド領域と、前記中央開
    口部の下方に隣接して位置する下部シールド領域とを有
    し、前記上部シールド領域及び下部シールド領域はほぼ
    剛体である請求項4記載のマウスピースアセンブリ。
  6. 【請求項6】 前記管状バイトブロックの外面に装着さ
    れた少なくとも1つの戻り止めを更に具備し、前記少な
    くとも1つの戻り止めは前記クッションスリーブの内面
    と係合して、前記管状バイトブロックの外面に沿った前
    記クッションスリーブの動きを抑止する請求項1記載の
    マウスピースアセンブリ。
  7. 【請求項7】 前記少なくとも1つの戻り止めは、前面
    が外面に対して第1の角度を成し且つ背面は外面に対し
    て第2の角度を成す三角形の横断面を有し、外面に対す
    る前記クッションスリーブの前方への動きが外面に対す
    る前記クッションスリーブの後方への動きより小さい角
    度に抑止されるように、前記第2の角度は前記第1の角
    度より小さい請求項6記載のマウスピースアセンブリ。
  8. 【請求項8】 患者に保護された気道を確保するための
    マウスピースアセンブリにおいて、 ほぼ楕円形の横断面を有し、対向する前方チューブ部材
    端部と後方チューブ部材端部との間に延出する対向する
    上部チューブ部材壁と底部チューブ部材壁とを有し、前
    記上部チューブ部材壁と底部チューブ部材壁は、前記前
    方端部及び後方端部を通る中心線に沿って延出するほぼ
    楕円形の通路を画定しているチューブ部材と、 前記チューブ部材の前方端部にフランジとして装着さ
    れ、前記通路と整列するほぼ楕円形の中央開口部が形成
    されており、前記中央開口部から外側へ間隔をおいて位
    置する対向する縁部と、前記中央開口部と対向する縁部
    のうち第1の縁部との中間に位置する第1の側部領域
    と、前記中央開口部と対向する縁部のうち第2の縁部と
    の中間に位置する第2の側部領域と、前記第1の側部領
    域に形成された第1の切り欠き開口と、前記第2の側部
    領域に形成された第2の切り欠き開口とを有し、前記第
    1及び第2の切り欠き開口は、前記第1及び第2の側部
    領域に可撓性を与えるために配置、形成されている環状
    シールド部材と、 前記底部チューブ部材壁に装着され且つ前記チューブ部
    材の後方端部から後方下向きに延出し、少なくとも一部
    が前記底部チューブ部材壁の一部と整合し且つ融合する
    ように形成された浅いC字形の横断面を有し、患者の舌
    と係合して、舌の一部が後方へ動き、患者の気道を閉塞
    するのを実質的に防止する舌押し下げ部材とを具備する
    マウスピースアセンブリ。
  9. 【請求項9】 前記チューブ部材、前記環状シールド部
    材及び前記舌押し下げ部材は1つのマウスピース本体と
    して一体に形成されている請求項8記載のマウスピース
    アセンブリ。
  10. 【請求項10】 前記マウスピース本体は医療品質のプ
    ラスチック材料から成形されている請求項9記載のマウ
    スピースアセンブリ。
  11. 【請求項11】 前記環状シールド部材は前記中央開口
    部の上方に隣接して位置する上部シールド領域と、前記
    中央開口部の下方に隣接して位置する下部シールド領域
    とを有し、前記上部シールド領域及び下部シールド領域
    はほぼ剛体である請求項8記載のマウスピースアセンブ
    リ。
  12. 【請求項12】 前記環状シールド部材の、前記第1の
    縁部と第1の切り欠き開口との中間に第1のストラップ
    開口が形成され、且つ前記環状シールド部材の、前記第
    2の縁部と第2の切り欠き開口との中間に第2のストラ
    ップ開口が形成され、前記マウスピースアセンブリは、 前記第1のストラップ開口に挿通されるべき第1の端部
    と、前記第2のストラップ開口に挿通されるべき第2の
    端部とを含むベルト部材を有し、且つ前記ベルト部材の
    第1及び第2の端部を前記環状シールド部材に固着する
    ための手段を有し、前記ベルト部材は患者の頭部の一部
    と係合して、前記マウスピースアセンブリを所定の場所
    に固着するヘッドストラップを更に具備する請求項8記
    載のマウスピースアセンブリ。
  13. 【請求項13】 前記ヘッドストラップは、前記ベルト
    部材の長さを調整する手段を含む請求項12記載のマウ
    スピースアセンブリ。
  14. 【請求項14】 前記チューブ部材の少なくとも一部を
    包囲するクッションスリーブを更に具備する請求項8記
    載のマウスピースアセンブリ。
  15. 【請求項15】 前記チューブ部材の外面に装着された
    少なくとも1つの戻り止めを更に具備し、前記少なくと
    も1つの戻り止めは前記クッションスリーブの内面と係
    合して、前記チューブ部材の外面に沿って前記クッショ
    ンスリーブが動くのを抑止する請求項14記載のマウス
    ピースアセンブリ。
  16. 【請求項16】 前記少なくとも1つの戻り止めは、前
    面が外面に対して第1の角度を成し且つ背面が外面に対
    して第2の角度を成す三角形の横断面を有し、外面に対
    する前記クッションスリーブの前方への動きが外面に対
    する前記クッションスリーブの後方への動きより小さい
    角度になるように、前記第2の角度は前記第1の角度よ
    り小さい請求項15記載のマウスピースアセンブリ。
  17. 【請求項17】 弾性独立気泡フォーム材料から形成さ
    れ、前記通路を通して挿入される器具を位置決めし且つ
    固着するために圧縮された状態で前記通路に挿入される
    プラグを更に具備する請求項8記載のマウスピースアセ
    ンブリ。
  18. 【請求項18】 患者に保護された気道を確保するため
    のマウスピースアセンブリにおいて、 ほぼ楕円形の横断面を有し、対向する前方チューブ部材
    端部と後方チューブ部材端部との間に延出する対向する
    上部チューブ部材壁と、底部チューブ部材壁とを有し、
    前記上部チューブ部材壁と底部チューブ部材壁は、前記
    前方端部及び後方端部を通る中心線に沿って延出するほ
    ぼ楕円形の通路を画定しているチューブ部材と、 前記チューブ部材の前方端部にフランジとして装着さ
    れ、前記通路と整列するほぼ楕円形の中央開口部が形成
    されており、前記中央開口部から外側へ間隔をおいて位
    置する対向する縁部と、前記中央開口部と対向する縁部
    のうち第1の縁部との中間に位置する第1の側部領域
    と、前記中央開口部と対向する縁部のうち第2の縁部と
    の中間に位置する第2の側部領域と、前記第1の側部領
    域に形成された第1の切り欠き開口と、前記第2の側部
    領域に形成された第2の切り欠き開口とを有し、前記第
    1及び第2の切り欠き開口は、前記第1及び第2の側部
    領域に可撓性を与えるために配置、形成されている環状
    シールド部材と、 前記チューブ部材の後方端部に装着され、前記チューブ
    部材が患者の口の中に挿入されたときに患者の舌の少な
    くとも一部と係合して舌を押し下げ、舌の一部が後方へ
    動いて、患者の気道を閉塞するのを実質的に防止する手
    段とを具備するマウスピースアセンブリ。
  19. 【請求項19】 前記環状シールド部材に装着され、前
    記チューブ部材が患者の口の中に挿入されたときに前記
    マウスピースアセンブリを所定の場所に固着する手段を
    更に具備する請求項18記載のマウスピースアセンブ
    リ。
  20. 【請求項20】 前記マウスピースアセンブリを所定の
    場所に固着する手段は、患者の頭部の一部と係合して前
    記マウスピースアセンブリを所定の場所に固着する調整
    自在のヘッドストラップを含む請求項19記載のマウス
    ピースアセンブリ。
  21. 【請求項21】 前記チューブ部材の外面に隣接して配
    置され、前記チューブ部材が患者の口の中に挿入された
    ときに患者の上下の歯を受け入れ、それらと係合するク
    ッション手段を更に具備する請求項18記載のマウスピ
    ースアセンブリ。
  22. 【請求項22】 前記クッション手段は、前記チューブ
    部材の外面の少なくとも一部の周囲に配置されたフォー
    ムスリーブを含み、前記マウスピースアセンブリは、前
    記チューブ部材の外面に装着された少なくとも1つの戻
    り止めを更に具備し、前記少なくとも1つの戻り止めは
    前記クッションスリーブの内面と係合して、前記チュー
    ブ部材の外面に沿って前記クッションスリーブが動くの
    を抑止する請求項21記載のマウスピースアセンブリ。
  23. 【請求項23】 前記少なくとも1つの戻り止めは、前
    面が外面に対して第1の角度を成し且つ背面が外面に対
    して第2の角度を成す三角形の横断面を有し、外面に対
    する前記クッションスリーブの前方への動きが外面に対
    する前記クッションスリーブの後方への動きより小さい
    角度になるように、前記第2の角度は前記第1の角度よ
    り小さい請求項22記載のマウスピースアセンブリ。
  24. 【請求項24】 前記中央開口部及び前記楕円形の通路
    を通して挿入される器具を位置決めし且つ固着する手段
    を更に具備し、前記位置決めし且つ固着する手段は前記
    楕円形の通路の内部に着脱自在に固着される請求項18
    記載のマウスピースアセンブリ。
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