JP2009519767A - 気管内チューブの固定システム - Google Patents
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Abstract
気管内チューブ(10)または他の医療物品を患者の体の上の所定の位置に固定するためのシステムは、頭部接触部材(606,706)と、リテーナ(602,802,1302)と、取り付け部材(608,708,808,908)とを含み、取り付け部材は頭部接触部材(606,706)とリテーナ(602,802,1302)との間に調節可能に取り付けられ得る。リテーナ(602,802,1302)は、咬合阻止器(1304)を含んでよい。頭部接触部材(606,706)のある実施形態は患者の頭蓋の一部に沿った凹形状を有し、かつ剛性または可撓性構造体を有してよい。取り付け部材(608,708,808,908)は、気管内チューブ(10)または他の医療物品を把持するリテーナ(602,802,1302)に取り付ける。
Description
関連出願
本出願は、2005年9月19日に提出された米国仮特許出願第60/718,574号に対して特許法第119条(e)に基づく利益を主張し、かつ前記出願の一部係属出願として2005年12月16日に提出された米国出願第11/303,454号に対して特許法第120条に基づく利益を主張する。両出願の内容は全て、ここでの参照によりその全体が組み込まれる。
本出願は、2005年9月19日に提出された米国仮特許出願第60/718,574号に対して特許法第119条(e)に基づく利益を主張し、かつ前記出願の一部係属出願として2005年12月16日に提出された米国出願第11/303,454号に対して特許法第120条に基づく利益を主張する。両出願の内容は全て、ここでの参照によりその全体が組み込まれる。
さらに、米国特許出願第11/303,454号は2005年8月2日に提出された特許出願第11/194,975号の一部係属出願であり、特許出願第11/194,975号は現在2005年9月27日に米国特許第6,948,500号として発行されている2004年4月16日に提出された特許出願第10/826,689号の係属出願であり、特許出願第10/826,689号は現在2004年9月28日に米国特許第6,796,310号として発行されている2002年10月11日に提出された特許出願第10/270,883号の一部係属出願であり、特許出願第10/270,883号は2001年10月11日に提出された米国仮出願第60/328,727号の利益を主張することに注目されたい。これらの追加的な出願は各々、ここでの参照によりその全体が組み込まれる。
発明の背景
発明の分野
本発明は、概して、気管内チューブまたは他の医療用ラインを患者に固定するための技術およびシステムに関する。より具体的には、本発明は、気管内チューブを患者の体の上の所定の位置に保つ、かつ/または前記チューブが患者の喉内で移動することを抑止する固着用システムおよび関連技術に関する。
発明の分野
本発明は、概して、気管内チューブまたは他の医療用ラインを患者に固定するための技術およびシステムに関する。より具体的には、本発明は、気管内チューブを患者の体の上の所定の位置に保つ、かつ/または前記チューブが患者の喉内で移動することを抑止する固着用システムおよび関連技術に関する。
関連技術の説明
医療患者に気管内チューブが使用される場合、該チューブは接着テープで患者に固定されることが一般的である。気管内チューブを固定しないでおくと、チューブが患者の喉内で移動する結果となり得る。チューブの外側への移動はチューブが患者の気道から完全に外れて移動するという結果をもたらし得、その効用は失われ、患者の肺ではなく胃腸管へ通気する可能性があることから、このような動きは望ましくない。チューブの内側への移動は、最終的にチューブが患者の一方の気管支内へと下降し、他方の肺への通気を妨げる結果となることから望ましくない。これにより、通気されない肺は急速に破壊されていくことになる。喉内におけるチューブの前後移動は僅かであっても気管軟化症を引き起こし、最終的には気管の弱化または破壊を引き起こす可能性があり、気道を確保するために永久的なステントが必要となる場合がある。さらに移動は、人工呼吸器関連肺炎(VAP)を引き起こす場合もある。VAPは、概して患者が挿管されて48時間を超えると発症しかつ高い罹患率及び死亡率を有する気道感染症である。VAPは、院内感染患者の主な死亡原因であって、非挿管患者における中心ライン感染症、重症敗血症及び呼吸器感染症を原因とする死亡率を上回り、人工呼吸器の使用経過時間を長くする。
医療患者に気管内チューブが使用される場合、該チューブは接着テープで患者に固定されることが一般的である。気管内チューブを固定しないでおくと、チューブが患者の喉内で移動する結果となり得る。チューブの外側への移動はチューブが患者の気道から完全に外れて移動するという結果をもたらし得、その効用は失われ、患者の肺ではなく胃腸管へ通気する可能性があることから、このような動きは望ましくない。チューブの内側への移動は、最終的にチューブが患者の一方の気管支内へと下降し、他方の肺への通気を妨げる結果となることから望ましくない。これにより、通気されない肺は急速に破壊されていくことになる。喉内におけるチューブの前後移動は僅かであっても気管軟化症を引き起こし、最終的には気管の弱化または破壊を引き起こす可能性があり、気道を確保するために永久的なステントが必要となる場合がある。さらに移動は、人工呼吸器関連肺炎(VAP)を引き起こす場合もある。VAPは、概して患者が挿管されて48時間を超えると発症しかつ高い罹患率及び死亡率を有する気道感染症である。VAPは、院内感染患者の主な死亡原因であって、非挿管患者における中心ライン感染症、重症敗血症及び呼吸器感染症を原因とする死亡率を上回り、人工呼吸器の使用経過時間を長くする。
これらの望ましくない結果を回避するために、通常、気管内チューブは患者の体の適切な位置に固定される。例えば、医師は、チューブを患者の喉内へ適切に位置合わせした後、チューブの周りに接着テープを巻き、これをテープで患者に貼り付けることがある。気管内チューブ用のアダプタとしては多くの場合様々なデバイスが使用され、時としてこれらのデバイスは患者にテープで貼り付けられる。他の技術としては、患者の頭部に巻かれてチューブへ、またはチューブのアダプタへ接続されるストラップの使用が含まれる可能性がある。
このような装置は、医師にとってある問題点をもたらす。1つの難点は、気管内チューブが一旦固定されると、概してその固定の解放または調整が不便であることである。例えば、接着材を使用してチューブを患者に固定していれば、このような状況でチューブを調整または再固定するためには、患者及びチューブから接着材を除去した上で新しい接着材を使用してチューブを患者の体に適切に再固定する必要がある。このような接着テープは、ラテックス製手袋を着用している医師が扱うには困難である可能性があり、接着材に接触することで手袋が裂ける、または微細な穴が開くことになる可能性もあり、手袋の効用が損なわれる。さらに、患者の顔面への接着材の適用/除去を反復すると、患者の皮膚を刺激する可能性もある。
ストラップを使用するシステムは調整が困難である場合が多く、概して患者の体に適切に位置合わせすることが困難である可能性がある複雑なアレンジメントを包含する。これらのシステムも、やはり患者からの除去が困難である可能性がある。さらに、気管内チューブを所定の位置に保持するためのこのようなシステムは、患者の口を塞ぐ場合が多い。これは、医療従事者が口腔からの流体吸引等の口腔ケアを行えるように口へのアクセスを確保することを妨げる可能性がある。
別の問題点は、気管内チューブは変形しやすく、しかも患者の歯の間を通ることにある。気管内チューブは、患者が噛もうとした場合に患者の歯によって塞がれることを防止することが望ましい。気管内チューブの閉塞は、例えば低酸素症を引き起こす可能性がある。上述の抑制手法は、気管内での起こり得る閉塞に対する保護においては効果がない。
従って、気管内チューブの閉塞を抑止しながら気管内チューブを医療患者に固定する改良されたシステムに対する必要性が依然として存在する。
本明細書に記述している気管内チューブ固定システムの1つの態様は、頭部接触部材と、少なくとも2つの上側取り付け部材と、少なくとも2つの下側取り付け部材とを含み、各取り付け部材は頭部接触部材から伸び、2つの下側取り付け部材の少なくとも一部は、固定システムが患者に取り付けられるとき患者の唇と両耳とを結ぶ線より下に存在するように構成される。システムは、さらに、後向きの面と、チャネルと、チャネルの各側に配置される複数の固定用位置とを有するリテーナを含み、チャネルは、リテーナに対する気管内チューブの移動を抑止すべく気管内チューブの一部を受け入れるように構成され、後向きの面はリテーナが患者の口内へ移動することを抑止するように構成され、少なくとも4つの取り付け部材は、気管内チューブを頭部接触部材へ固定すべく複数の固定用位置に取り付けるように構成される。システムはさらに、少なくとも2つの交差型取り付け部材を含み、各々は、少なくとも2つの下側取り付け部材が下方向にかつ患者の下顎骨または顎骨を超えて移動することを抑止するように、少なくとも2つの上側取り付け部材の一方を少なくとも2つの下側取り付け部材の一方に取り付ける。
別の態様は、頭部接触部材を含む固定システムであって、閉ループ形の可撓性ストラップを備え、ループは、ストラップが少なくとも患者の頭蓋のラムダを包囲するように該頭蓋の一部を受け入れるような大きさにされ、ループは十分に小さく、頭蓋がループ及び頭部接触部材へ取り付けられる複数の上部ストラップ及び複数の下部ストラップから外れることを抑止することができる。システムはさらに、各々が、下部ストラップが下方向にかつ患者の下顎骨または顎骨を超えて移動することを抑止するように複数の上部ストラップのうちの1つを複数の下部ストラップのうちの1つに取り付ける少なくとも2つの交差型取り付け部材と、複数の上部ストラップ及び複数の下部ストラップへ取り付けられ、医療物品の一部を受け入れるように構成されているリテーナであって、医療物品がリテーナに対して移動することを抑止するリテーナとを含む。
さらに別の態様は、患者の頭部に頭部接触部材を置くことを含む方法であって、頭部接触部材は複数の固定用ストラップと接触しており、さらに、複数の固定用ストラップを患者の頭部の一部の周囲に巻くことを含み、複数のストラップは第1部分及び第2部分を有するリテーナに接触しかつ複数の調整ストラップと接触しており、さらに、医療用チューブのリテーナに対する移動を抑止するように、第1部分を第2部分へ係合することを含む。本方法はさらに、複数の固定用ストラップのうちの1つまたはそれ以上が下方向へ、かつ患者の下顎骨または顎骨を超えて移動することを抑止するように、複数の調整ストラップのうちの1つまたはそれ以上の長さを調整することを含む。
本発明のさらなる態様、特徴及び利点は、下記の好適な実施形態の詳細な説明から明らかとなるであろう。
ここで、添付の図面を参照して本発明を説明する。これらの図面及び関連する説明は本発明の好適な実施形態を例示するために提供され、本発明の範囲を限定するためではない。
好ましい実施形態の詳細な説明
以下の説明及び例は、例示的な気管内チューブと共に使用するという状況で開示される本固定システムの好適な実施形態を示す。しかしながら、本発明の原理は、このようにして示されるもの等の気管内チューブに限定されない。本開示を考慮すると、当業者には、記述される固定システムが、チューブアダプタの有無に関わらず異なる設計の、限定されないが気管内チューブ、及び経鼻気管チューブ等を含む他のタイプの医療物品と共に使用され得ることが理解されるであろう。当業者は、本明細書に記述されるデバイス及びシステムの追加の用途を発見する場合もある。従って、気管内チューブに関連する本固定システムの例示及び説明は、開示されている固定システム及び技術の一つの可能な用途を示す単なる例示である。
以下の説明及び例は、例示的な気管内チューブと共に使用するという状況で開示される本固定システムの好適な実施形態を示す。しかしながら、本発明の原理は、このようにして示されるもの等の気管内チューブに限定されない。本開示を考慮すると、当業者には、記述される固定システムが、チューブアダプタの有無に関わらず異なる設計の、限定されないが気管内チューブ、及び経鼻気管チューブ等を含む他のタイプの医療物品と共に使用され得ることが理解されるであろう。当業者は、本明細書に記述されるデバイス及びシステムの追加の用途を発見する場合もある。従って、気管内チューブに関連する本固定システムの例示及び説明は、開示されている固定システム及び技術の一つの可能な用途を示す単なる例示である。
例示的な気管内チューブ10は、図1に示すように、中央ルーメンを有する細長い管状本体20を備える。チューブは、概して口を介して医療患者の気管内へ挿入される。気管内チューブは、喉内へ挿入されるチューブの一部に位置する可膨張性バルーン30を含むことができる。バルーンを膨張または収縮させる能力を提供するために、チューブのバルーン30部分から管状本体20に沿って二次的な膨張ルーメン40を延設することができ、かつこれを常時患者の体外へ位置する位置において管状本体から離して延設することができる。好適には、この膨張ルーメンの端上に、バルーンの膨張を制御する際に使用するためのバルブ45が配置される。
図に示すように、気管内チューブ10は、気管内チューブ10の外端上に配置されるアダプタ50と共に使用することができる。このアダプタは、チューブのルーメンと、気管内チューブを接続することができる人工呼吸器等の他の任意のチューブまたは装置との間の接続部を提供する。
概説
図2に示すように、記載の固定システム100は、ヘッドパッド110と、1つまたは複数の固定部材120とを備える。ヘッドパッドは、挿管される患者の頭部の下側へ置かれるように設計される。ヘッドパッドは、患者の頭部及び頸部をその上に載せるヘッドサポート130を含む。ヘッドパッドの横の各側面には、固定部材120の一方の端を挿入することができる1つまたは複数のスリット140または穴が配置される。ある好適な形態では、ヘッドパッド110は複数のスリット140を含み、4つの固定部材がヘッドパッドへ、各部材の一方の端をヘッドパッド上のスリットを通して挿入し、次にこれらを例えば部材上へ配置されるフック/ループファスナ装置(例えば、Velcro(登録商標))を介して所定の位置に取り付けられることによって取り付けられる。各固定部材の自由端は、部材を気管内チューブまたはそのアダプタへ固定する機構を含む。これは、接着ストリップ、チューブまたはアダプタ上のアイレットへ取り付けるように設計されるフック、気管内チューブまたはアダプタ上に配置される対応するクリップコンポーネント(例えば、レセプタクル)に係合するように設計されるクリップコンポーネントまたは当業者には既知であるような他のファスナを含むことができる。これらについては、後にさらに詳しく論じる。
図2に示すように、記載の固定システム100は、ヘッドパッド110と、1つまたは複数の固定部材120とを備える。ヘッドパッドは、挿管される患者の頭部の下側へ置かれるように設計される。ヘッドパッドは、患者の頭部及び頸部をその上に載せるヘッドサポート130を含む。ヘッドパッドの横の各側面には、固定部材120の一方の端を挿入することができる1つまたは複数のスリット140または穴が配置される。ある好適な形態では、ヘッドパッド110は複数のスリット140を含み、4つの固定部材がヘッドパッドへ、各部材の一方の端をヘッドパッド上のスリットを通して挿入し、次にこれらを例えば部材上へ配置されるフック/ループファスナ装置(例えば、Velcro(登録商標))を介して所定の位置に取り付けられることによって取り付けられる。各固定部材の自由端は、部材を気管内チューブまたはそのアダプタへ固定する機構を含む。これは、接着ストリップ、チューブまたはアダプタ上のアイレットへ取り付けるように設計されるフック、気管内チューブまたはアダプタ上に配置される対応するクリップコンポーネント(例えば、レセプタクル)に係合するように設計されるクリップコンポーネントまたは当業者には既知であるような他のファスナを含むことができる。これらについては、後にさらに詳しく論じる。
患者が挿管され、患者の頭部がヘッドパッド110上へ置かれると、4つの部材120の各々はチューブ10またはチューブアダプタ50へ取り付けられる。これらの部材は、取り付けられると、ヘッドパッド110へのその取り付けを解放して次に部材120を、部材をピンと張って引っ張った後にヘッドパッドへ再固定することによってぴったりと合わされる。このアレンジメントにより、気管内チューブ10とヘッドパッド110との間にぴったり合った4点固定ができ、チューブを患者の所定の位置に保持しかつ患者の喉内におけるチューブの望ましくない移動を抑止することができる。本システムは、ヘッドパッド110から部材120を解放してクイックリリース並びにチューブの位置合わせの再調整を可能にすることにより、患者から容易に取り外すことができる。
ここで、包含される図を参照して、上述の特徴をさらに詳しく説明する。
ヘッドパッド
記載の気管内チューブ固定システム100に使用するための例示的なヘッドパッド110を図3〜5に示す。図5Aは、凹形のヘッドパッド110を示す。ヘッドパッド110は、凹形基部またはプラテン150、150aを備える。ヘッドパッド110はさらに、患者に緩衝作用を与えるヘッドサポート130を含んでよい。図3−5Aに示す実施形態では、ヘッドパッド110は、凹形基部またはプラテン150、150aと、ヘッドサポート130とを備える。図5Aに示すヘッドパッド110は、曲がった、または凹形基部150aを備える。図2及び5Aに示すように、ヘッドパッド110は、ヘッドパッドが部材120を患者の後頭部とチューブ10との間でピンと張った状態に保つことを可能にする様々な形状を有することが可能である。ヘッドパッドと患者の頭部領域との間の接触は、部材120における張力を維持する。部材120内の張力は、チューブ10による患者の喉内での望ましくない移動を抑止する。
記載の気管内チューブ固定システム100に使用するための例示的なヘッドパッド110を図3〜5に示す。図5Aは、凹形のヘッドパッド110を示す。ヘッドパッド110は、凹形基部またはプラテン150、150aを備える。ヘッドパッド110はさらに、患者に緩衝作用を与えるヘッドサポート130を含んでよい。図3−5Aに示す実施形態では、ヘッドパッド110は、凹形基部またはプラテン150、150aと、ヘッドサポート130とを備える。図5Aに示すヘッドパッド110は、曲がった、または凹形基部150aを備える。図2及び5Aに示すように、ヘッドパッド110は、ヘッドパッドが部材120を患者の後頭部とチューブ10との間でピンと張った状態に保つことを可能にする様々な形状を有することが可能である。ヘッドパッドと患者の頭部領域との間の接触は、部材120における張力を維持する。部材120内の張力は、チューブ10による患者の喉内での望ましくない移動を抑止する。
ヘッドパッド110は、患者の頭部または頭蓋の自然な輪郭に沿った形状を有することが可能である。図5Aに示すヘッドパッド110は、患者の頭部に接触する概して凹形の形状を有する。図5Aに示すヘッドパッド110は概して先端を切り取った円筒及び凹形の形状を有するが、他の形状も使用され得る。例えばヘッドパッドは、患者の後頭部を受け入れる空胴を形成する球、ドームまたはボール形状を有してよい。このような実施形態では、ヘッドパッドの周縁に1つまたは複数のスリット140または穴が配置されてよい。図2に示すように、ヘッドパッド110は概して長方形の形状を有し得る。
図3〜5に示す実施形態では、凹形基部またはプラテン150は概して長方形のプラスチック片であり、これは、ヘッドパッド110の下側の本体を形成し、かつ2つの反対の縁に沿って上側へ曲げられて固定部材120が取り付けられる固定領域160を形成する。図5及び5Aに示すように、固定領域160は、凹形基部またはプラテン150、150aの周縁から側方かつ上方の双方へ延設される。図2に示す実施形態の場合、凹形基部またはプラテン150は、概して、ヘッドパッド中央の長方形部分が患者の頭頂部及び顎の双方を超えて、並びに患者の頭部の両側まで広がるような大きさにされる。
各固定領域160は、固定領域の長手方向長さに沿って配置される複数のスリット140または穴を有する。各穴は、固定部材120の一方の端を受け入れるような大きさにされる。本明細書で使用するように、「端」という語は、特定の部材の実際の末端に限定されることを意図するものではない。「端」は、特定の構造エレメントの末端だけでなく、この末端に近いエレメントの領域をも指して広く使用される。凹形基部またはプラテン150、150aは、各固定領域に2つのスリット(合計4つのスリット)しか含まないことも可能であるが、各固定部材を取り付け得る位置が多く存在するように、各固定領域には多数のスリットを設ける方が望ましい。図2及び5Aに示すヘッドパッド110の各々は、各固定領域に10個のスリットを含んでいるが、当業者には、スリット140の数は本発明の本質を変えることなく変更され得ることが理解されるであろう。
部材120を凹形基部またはプラテン150、150aへ取り付けることができる位置をより多く設けることにより、本システムは、同一のヘッドパッド110で、より多様なサイズの患者の頭部に対応することができる。これにより、特定の部材を1つのスリット140から別のスリットへ移動させて医療デバイスを患者の体の所定の位置へより効果的に固定することも可能になる。
ヘッドサポート130は、凹形基部またはプラテン150、150aの一部の上に配置される。ヘッドサポートは、気管内チューブが固定されている患者の頭部を支える輪郭取りされた面を形成する。ヘッドサポート130は幾分か曲げやすく、患者の頭部にある程度のクッション性を与えるものであることが望ましい。ヘッドサポート130は、上から見ると(図3参照)概して長方形である発泡体本体を備え、底面は概して平らであることが可能である。ヘッドサポートは、概して、凹形基部またはプラテン150、150aの領域上に嵌るが、固定領域160上へは延設されないような大きさにされる。
ヘッドサポート130の厚さは変えることが可能であり、具体的には、後頭部がヘッドサポート上にありかつプラテン150に当たることなく上向きである状態で医療患者の頭部及び頸部を効果的に支えるような輪郭にすることができる。これは、ヘッドパッド130の輪郭を、患者の頸部の下に位置するサポートの領域が頭部の下になる領域より厚くなるようにすることによって達成可能である。さらに、患者の頭部に横方向からある程度の支えをもたらし、かつ頭部が両側に回転しておそらくは気管内チューブをその正しい位置から外すことを抑止するように、パッドの中央領域を両サイドより薄くすることが可能である。さらに、より厚い頸部サポート領域は、胸の方向への顎の動きに伴って頭部が前方へ揺れることも抑止する。この動きは、頸椎の望ましくない圧縮を引き起こす可能性があると同時に、患者の喉内での気管内チューブの圧接または望ましくない動きに繋がる可能性がある。
凹形基部またはプラテン150、150aは、プラスチックまたは別の適切な材料から射出成形によって製造することができる。ヘッドサポート130は、発泡体または他の何らかの柔軟材料から製造することができる。ヘッドサポート130は、プラテンの上面に置かれる接着材層によって、凹形基部またはプラテン150、150aに取り付けることができる。よって、ヘッドサポートの底面はこの接着材上へ配置され、凹形基部またはプラテン150、150a上の所定の位置へパッドを固定することができる。
ヘッドサポート130及び凹形基部またはプラテン150、150aは、成形過程の連続段階で共に製造される場合もあれば、別々に製造されて後に組み立てられる場合もある。さらに、ある用途では、ヘッドパッド110が使い捨てであることが望ましい場合があるが、この場合、凹形基部またはプラテン150、150a及びヘッドサポート130に使用する材料は耐久性の低いものであってもよい。
固定部材
図6に示すように、上述のヘッドパッド110と共に使用するある好適な固定部材120は、引裂に耐性のある材料による細長い可撓性ストリップ200を備える。材料としては、綿織物に基づく繊維等の様々な繊維を使用できる。また、プラスチック織物も、固定部材に適切な材料を形成する可能性がある。部材120は、少なくともヘッドパッドの縁から患者の口の辺りまで届くに足る長さであることが望ましい。また、後述するように、部材120は、必要に応じて調節できるように十分な追加の長さを有する必要がある。この長さは、望ましくは、用途に依って、合計約10〜20インチまでの範囲であることが可能である。
図6に示すように、上述のヘッドパッド110と共に使用するある好適な固定部材120は、引裂に耐性のある材料による細長い可撓性ストリップ200を備える。材料としては、綿織物に基づく繊維等の様々な繊維を使用できる。また、プラスチック織物も、固定部材に適切な材料を形成する可能性がある。部材120は、少なくともヘッドパッドの縁から患者の口の辺りまで届くに足る長さであることが望ましい。また、後述するように、部材120は、必要に応じて調節できるように十分な追加の長さを有する必要がある。この長さは、望ましくは、用途に依って、合計約10〜20インチまでの範囲であることが可能である。
固定部材の一端は、部材の一方の表面に沿って配置されるフック/ループファスナ材料(例えば、Velcro(登録商標))で形成されることが望ましい。これは、図6に見ることができる。例えば、部材の端は、一方の面の最終部分に配置されるファスナのフック部分210を有することが可能であり、ループ部分220は同じ面の隣接部分に配置される。フック/ループ材料で覆われる部分の合計サイズは、望ましくは3〜6インチまでの範囲であることが可能である。
部材120のこの端は、固定部材をヘッドパッド110へ取り付けるために使用される。フック/ループファスナを有する部材120の端は、ヘッドパッド110の固定領域160のスリット140または穴のうちの1つを通して挿入される。こうして挿入されると、部材は、ファスナのフック部分210が部材の端のファスナのループ部分220に接触して置かれるように、固定領域の縁の周りに折り畳まれる。フックとループとが互いに係合すると、部材120は、図2の円領域の拡大図である図7に示すように、ヘッドパッド110の縁へ固定される。
部材120の自由端の長さは、フック/ループファスナの長さに沿って部材がヘッドパッド110の固定領域160の縁の周りを包み込む位置を変えることにより調節することができる。フック部分とループ部分とを互いに離れるように引っ張れば、部材120は、ヘッドパッド110のスリットを介して滑動することができる。所望される位置まで引っ張られると、フック部分210とループ部分220とは再び接合され、部材はヘッドパッド110上の新しい位置に固定される。
ヘッドパッド110のスリット140から遠くへと延設する部材120の自由な合計長さの調節の度合いをさらに高めるためには、フック/ループファスナのループ部分220の長さを、フック部分210を備える端から部材120沿いに遠ざかって延設することができる。これにより、部材120の長さに沿って、フック部分210をループ部分220へ固定できる位置の範囲が広がる。具体的には、延設されるループ部分220によって覆われる部材120の長さが長ければ、部材は、フック部分210をループ部分220へ固定することによってより短い全体長さに調節することができる。
フック/ループファスナのない方の部材120の端は、部材の片側に配置される接着材230の層を含む。接着材コーティングを有する部材のこの部分は、1〜4インチの範囲の長さであることが望ましい。この部材部分は、当初、剥離層240で覆われる。剥離層は、部材120が気管内チューブ10またはアダプタ50へ取り付けられる前の接着材への不注意による接触を抑止するために接着材領域230を覆って置かれる紙またはプラスチック層を備えることができる。
剥離層240は、使用に先立って部材の端から剥がされる。次に、部材120の接着材領域230を気管内チューブ10の周りに巻く、または、チューブまたはアダプタを固定部材120へ取り付けるためにチューブ10またはそのアダプタに接触して置くことができる。この過程は、チューブを正しく固定するために必要な多数または少数の部材について実行することができる。
所望される各部材120がチューブ10またはアダプタ50へ固定されると、部材120をフック/ループファスナによって固定されているヘッドパッド110から緩めることによって、各部材をぴったりとさせることができる。次に、チューブ10を患者の体の所定の位置で正しく抑えるために、部材を引いてピンと張らせることができる。ピンと張った状態になれば、フック/ループファスナを先に述べたように使用して、このピンと張った位置を保持すべく部材120をその新たな長さに固定することができる。
取付け可能なファスナ
気管内チューブを医療患者に固定するための上述のシステムの変形例は、部材120の端における接着材領域230を、部材の端を気管内チューブ10またはそのアダプタ50へ固定する、または接続するための異なる構造体で置換する。このようなシステムの1つは、フックとアイレットとを使用する。このようなシステムを使用するために、チューブ10またはアダプタ50上に適切なアイレットまたは他のリング、レセプタクルまたは開口を配置することができる。さらに、用途によっては、気管内チューブの壁を介して形成され、かつ部材を取り付けることができる開口を生成することが望ましい可能性がある。
気管内チューブを医療患者に固定するための上述のシステムの変形例は、部材120の端における接着材領域230を、部材の端を気管内チューブ10またはそのアダプタ50へ固定する、または接続するための異なる構造体で置換する。このようなシステムの1つは、フックとアイレットとを使用する。このようなシステムを使用するために、チューブ10またはアダプタ50上に適切なアイレットまたは他のリング、レセプタクルまたは開口を配置することができる。さらに、用途によっては、気管内チューブの壁を介して形成され、かつ部材を取り付けることができる開口を生成することが望ましい可能性がある。
これを達成するための一技術は、チューブ上へ既に成形されているアイレットを有する気管内チューブを製造するというものである。アイレットは、好適には、1つまたは複数の部材120の取り付けに便利な位置に配置されるように位置づけられる。別の技術は、必要なときにチューブまたはアダプタへ迅速に取り付けることができる別の取付け可能なアイレットセットを設けるものである。
本固定システムと共に使用するための取付け可能なアイレット250のセットを図8に示す。分かるように、取付け可能なコンポーネントは細長いプラスチックまたは織物ストリップ260を備える。ストリップの片側は接着材層270で覆われ、この接着材層は、偶発的な接着を抑止するために使用準備が整うまで剥離ライナー280で覆われる。所望されれば、剥離ライナー280は、図8に示すように、2つのセクションで剥がすことができるように分割することができる。ストリップ260の反対側は、固定部材120からのフックを差し込むことができる幾つかのプラスチックまたは織物リングまたはアイレット290(後述する)を含む。
図8に示すストリップ250は、アイレット290の開口の軸がストリップ260の長手軸に対して法線であるように配置されたアイレット290を示している。しかしながら、当業者には、アイレット290の開口の軸はこうした方向に向けられる必要のないことが認識されるであろう。アイレット290は、全てのアイレットの軸がストリップ260の長手軸に実質的に整合しかつこれと平行するように、示されたアレンジメントに対して垂直に向けられることも可能である。当業者には、アイレットに関する様々な角度のアレンジメントが可能であること、及び各アイレットの軸は同じ方向へ向けられる必要のないことが認識されるであろう。
アイレットストリップ250を使用するために、接着材層270は、ストリップ260から剥離層280を剥がすことによって露出される。この領域が露出されると、ストリップ120の接着材層270が気管内チューブ10の周りに巻かれる。その結果、図9に示す構造が得られる。アイレットストリップ250が気管内チューブ10上へ取り付けられると、固定部材120を使用してアイレット290を固定システムのヘッドパッド110へ接続することができる。
当業者には、取付け可能なストリップ上へ配置されるファスナはフックと共に使用するように設計されたアイレットである必要がないことも認識されるであろう。他のアレンジメントとしては、スナップ、クリップまたは当業者には既知であるような他のファスナが含まれるが、この限りではない。
取付け可能なファスナは、先に述べたシステムに加えて、他の設計も可能である。例えば、平らなストリップ260上へ配置され、次に気管内チューブの周りに巻かれるファスナエレメントを備えるのではなく、短い円筒ピースまたはリング内に予め形成された取付け可能なファスナを有することも可能である。ファスナは、図9に示すように、チューブへ取り付けられると取付け可能なアイレットストリップ250の構造に類似する構造を形成するようにこの円筒上へ配置することができる。望ましくは、円筒は、円筒を曲りの少ない位置へと曲げて、次にチューブの周りの定位置へ配置できるように、その外周辺りの位置でその長さに沿ってスリットを入れられる。
このリングスタイルの取付け可能なファスナは、その形状を保つ傾向があってしかも医師が破壊することなく曲げることができる可撓性材料で製造することができる。このようなファスナの望ましい形状は、チューブに取り付けられると図9に示すストリップスタイルの取付け可能なファスナの形状に実質的に類似している。円筒は、チューブ上の長手方向の所望される位置に置かれ、次に緩められてその元の形状へと戻ることができる。チューブの周りでその元の曲がっていない形状へ戻る際に、円筒は、接着材を使用しない場合でもチューブの外面を把持することができる。このようなアレンジメントは、チューブ上のファスナを整復することが望ましくなる状況では有利である可能性がある。円筒とチューブ10との間の牽引を向上させるためには、チューブの内面を粗くして、または高摩擦コーティングを施してチューブと円筒との間の牽引を高めることができる。これにより、円筒が所定の位置にあると、チューブ10上での円筒の望ましくない動きを抑止することが促進される。
チューブまたはアダプタ上へ取り付ける、または配置することができるファスナの他の変形例には、ファスナを気管内チューブの外面の周りに締め付ける可撓性クランプが含まれる。当業者には、固定エレメントを気管内チューブへ取り付けるために適用可能な様々な技術の存在が認識されるであろう。
チューブアダプタ
固定部材のための適切なファスナを設ける別の技術は、気管内チューブアダプタ上へファスナ、コネクタまたは穴またはアイレット等の他の固定用レセプタクルを設けるというものである。例えば、図10に示すように、アダプタ上へ、固定部材上に配置されるフックと共に使用するためのアイレットを配置することができる。図10に示すように、チューブアダプタ300は、その内側のルーメン310へ向かって概して先細る直径を有する概して管状であるプラスチック片を備える。アダプタ300の一方の端には気管内チューブ10の端に挿入することができるテーパ状領域320が設けられ、他の端は、何らかの外管、例えば人工呼吸器の端へ接続することができる。
固定部材のための適切なファスナを設ける別の技術は、気管内チューブアダプタ上へファスナ、コネクタまたは穴またはアイレット等の他の固定用レセプタクルを設けるというものである。例えば、図10に示すように、アダプタ上へ、固定部材上に配置されるフックと共に使用するためのアイレットを配置することができる。図10に示すように、チューブアダプタ300は、その内側のルーメン310へ向かって概して先細る直径を有する概して管状であるプラスチック片を備える。アダプタ300の一方の端には気管内チューブ10の端に挿入することができるテーパ状領域320が設けられ、他の端は、何らかの外管、例えば人工呼吸器の端へ接続することができる。
図10に示すように、アダプタ300は、気管内固定システム100の固定部材120へ取り付けるための適切なアンカーを含むこともできる。幾つかのアイレット330は、チューブアダプタ300の中央部分の外周上に配置されて示されている。アダプタ300のこの領域は、気管内チューブ10へ挿入されるアダプタの端320と、外部の医療チューブまたはデバイスへ取り付けられるアダプタ300の端との間である。
図10で分かるように、アイレット330は、アイレットの穴の軸の各々がアイレットをアダプタに取り付ける点においてチューブアダプタ300の外周に対してほぼ接線方向になるように配置できることが望ましい。当業者には、これらのアイレットを、アイレットの軸が全てアダプタ300自体の軸に概して平行するようにも配置できることが認識されるであろう。概して、アイレット330は、固定部材120のフックとの協働に適する任意のアレンジメントに配置することができる。例えば、これには、取付け可能なアイレットストリップ250に関連して先に論じた方向性の何れをも使用することができる。
アダプタ300上に配置されるアイレット330または他のファスナの数は変わってもよいが、少なくとも、アダプタ300へ固定される部材120の数に等しいことが好適である。取付け可能なアイレットに関連して先に論じたように、アダプタ上には、記載のシステムの本質を変えることなくアイレット以外の様々な異なるファスナを配置することができる。
ファスナを備える固定部材
上述の取付け可能なアイレットストリップ250またはチューブアダプタ300と共に示されているアイレットと協働するためには、上述の固定部材120の変形例を使用することができる。上述のアイレット290、330と共に使用することに適する部材の一例を、図11に示す。
上述の取付け可能なアイレットストリップ250またはチューブアダプタ300と共に示されているアイレットと協働するためには、上述の固定部材120の変形例を使用することができる。上述のアイレット290、330と共に使用することに適する部材の一例を、図11に示す。
固定部材120の一般的構造及び構成は、実質的に図6に示す、先に論じたものと同じである。ヘッドパッド110へ取り付ける部材120の端はフック/ループファスナで構成され、先に論じたようにして調節または解放することができる。しかしながら、ヘッドパッド110へ取り付けられない方の固定部材の端における接着材領域ではなく、部材120にはフック350が取り付けられる。フック350は、チューブ10またはアダプタ50、300上へ配置されるアイレットまたは他の開口を通して挿入されるような大きさにして構成される。これらのアイレットまたは開口は、先に述べたように、取付け可能なアイレットストリップ250またはアイレットを備える円筒リングの何れかの一部であることが可能である。また、アイレットまたは開口は、チューブ10またはチューブアダプタ300と一体に形成されてもよい。
これらの固定部材のフック350を取付け可能なアイレットストリップ250またはアイレットを有するアダプタ300の何れかと組み合わせて使用して気管内チューブを固定する場合、フック350はアイレット290、330を通して置かれ、次に部材120は、先に述べたように、各部材の端におけるフック/ループファスナを解放し、部材をピンと引張り、次にフック/ループファスナを再固定して部材をこのピンと張った位置に保つことによってぴったりと合わされる。
当業者には、フックとアイレットとの組み合わせ以外のファスナシステムが使用される場合、望ましくはフックをファスナの適切な部分で置換できることも認識されるであろう。例えば、スナップが使用される場合は、固定部材上へスナップレセプタクルを配置することができ、かつ取付け可能なストリップまたはアダプタ上へスナップの突起を配置することができる。
運用
図12に示すように、主治医は、上述の固定システム100(またはその容易に明らかな修飾物)を使用して気管内チューブ10(または他の医療物品)を患者400へ固定することができる。主治医は、患者400の頭部410をヘッドパッド110上へ、患者の首がヘッドパッド110によって正しく支えられかつ頭部410が患者の体のどちら側にも回転しないようにして置く。これは、患者が挿管される前または後の何れかで実行することができる。
図12に示すように、主治医は、上述の固定システム100(またはその容易に明らかな修飾物)を使用して気管内チューブ10(または他の医療物品)を患者400へ固定することができる。主治医は、患者400の頭部410をヘッドパッド110上へ、患者の首がヘッドパッド110によって正しく支えられかつ頭部410が患者の体のどちら側にも回転しないようにして置く。これは、患者が挿管される前または後の何れかで実行することができる。
それまでに固定部材120がヘッドパッド110へ取り付けられていなければ、各固定部材120をヘッドパッド110のスリット140の1つに通し、次に各部材120上のフック/ループファスナを介して所定の位置に固定することができる。また、患者400上にチューブ10を固定するより適切な固定点を与えるために、固定部材120を1つのスリット140から別のスリットへ移動させることもできる。例えば、患者が若く、より小さい頭部を有していれば、チューブの位置は、患者が成人である場合よりもヘッドパッドの端により近くなる可能性がある。これに対処するためには、固定部材120のうちの2つをへッドパッド110に、ヘッドパッドの端に近い位置ではなく、ヘッドパッドの長さの幾分下側に定められる位置で取り付けることが望ましい可能性がある。ヘッドパッド110の両側に複数のスリット140を設けることにより、システム100は、患者の広範なサイズに対応することができる。
部材120がヘッドパッド110へ正しく固定されると、各部材は気管内チューブ10またはそのアダプタへ取り付けられる。これは、先に述べた技術のうちの1つによって達成することができるが、チューブ上に設けられるファスナ及び部材のタイプに依存して変わる。例えば、固定部材上へ図6に示すような接着ストリップが備えられていれば、剥離ライナー240が除去され、図12に示すように、接着材が直接チューブ10またはアダプタへ取り付けられる。
チューブまたはアダプタ上にアイレットまたはスナップが配置されていれば、フックまたはスナップレセプタクルを備える部材を使用して部材をチューブ10またはアダプタ50へ接続することができる。チューブ10またはアダプタ50上にファスナが配置されていない場合、先に述べた取付け可能なアイレットストリップ250等の取付け可能なファスナを所望によりチューブ10またはアダプタへ取り付けることができる。
ヘッドパッド110とチューブ10との接続は、各部材120のフック/ループ側を解放し、これを引っ張ってヘッドパッド110とチューブ10との間をぴったりさせることによって固定することができる。ピンと張った状態になると、フック/ループファスナの部分210、220は再固定される。全ての部材120がぴったり合わされると、気管内チューブ10の望ましくない移動は抑止される。
上述のようにして固定されると、患者400の口腔は医師がアクセスできる状態に維持される。これは、吸引等の口腔ケアが、患者400からチューブ10を取り外す、または患者へのチューブのテーピングを剥がす、もしくは固定を外すことなく実行されることを可能にする。
記載のシステムは、任意の調整が必要になれば、医師がチューブ10を固定する位置を調整できるようにする。例えば、患者に固定されたチューブの位置を調整する必要がある場合(例えば、患者が移動した場合、または患者内に置かれるチューブの位置が深すぎる、または浅すぎると判断された場合)、これは、部材をぴったり合わせることに関して先に述べた同じ手順によって達成することができる。即ち、各部材120のフック/ループファスナは解放され、チューブ10の位置が直され、次に部材120がぴったり合わされてフック/ループファスナで再固定される。
同様に、患者からチューブを早急に取り外す必要があれば、アイレットからフックまたは他のファスナを外すこと、または、部材とチューブとの間に接着材による付着が使用される場合ではフック/ループファスナを引っ張って開くことにより部材120自体をヘッドパッド110から早急に解放し得ること、の何れかによって部材120を患者400から早急に解放すことができる。これにより、部材120をヘッドパッド110から取り外すことができるようになり、かつチューブ10全体を部材がまだ取り付けられた状態で患者400から取り外すことができるようになる。
変形例
これまでに述べた変形例に加えて、フック/アイレットペアを使用するシステムを、フックが固定部材上ではなく固定されるべき医療物品上へ配置されるように構成することも可能である。よって、固定部材の自由端には、適切なアイレットを位置づけることができる。この方法では、フック/アイレットファスナに関して先に述べたものと同じ固定作業を使用することができる。
これまでに述べた変形例に加えて、フック/アイレットペアを使用するシステムを、フックが固定部材上ではなく固定されるべき医療物品上へ配置されるように構成することも可能である。よって、固定部材の自由端には、適切なアイレットを位置づけることができる。この方法では、フック/アイレットファスナに関して先に述べたものと同じ固定作業を使用することができる。
気管内チューブまたはそのアダプタ等の固定されるべき医療物品上の定位置にフックを置けば、固定部材の自由端にはアイレットまたは他の開口が含まれるだけでよい。これは、部材製造の単純化を可能にするだけでなく、ある程度の安全効果を与えることもできる。図13〜15は、これらの特徴を含むこのような変形の例を示す。以下、これらの例について説明する。
図13は、アイレットまたは他の開口を含む固定部材120と共に使用することに適するフック460を含む、例示的な気管内チューブアダプタ450を示す。このようなアダプタ450が気管内チューブ10と共に使用されれば、固定システムの固定部材120をアダプタ450上のフック460へ取り付けることができる。
このようなフック460と共に使用するための適切な固定部材120を、図14に示す。示されているのは固定部材120の自由端であり、これは、部材120の端に穴または開口等の開口部480を含む。開口部480は、アダプタ450または固定されるべき他の医療物品上のフック460を受け入れるような大きさにされる。部材120上の開口部は、単に部材の端近くに配置される穴である場合もあれば、フック460と部材120との間に加わる圧力に起因する部材の伸張または引裂の抑止を促進する開口部のグロメットまたは他のサポートを含む場合もある。
また、図14Aに示すように、固定部材120は、ヘッドパッド110と固定される医療物品との接続のより単純かつ迅速な調整を可能にするために、複数の開口部480を含むこともできる。示されている固定部材120は4つの開口部を含んでいるが、当業者には、開口部480の数は、記載のシステムの本質を変えることなく4つより多いまたは少なくてもよいことが理解されるであろう。
図13に示すアダプタ450は、アダプタの上縁周囲に配置された4つのフック460を有するが、アダプタは、これより多い、または少ない数のフックを伴って構成することもできる。また、フック460の位置及び方向も、図13に示す構成から変えることができる。
例えば、図13は、アダプタの上面付近で径方向に配置されたフック460を示しているが、アダプタ上でフック460がアダプタの上面の反対側から配置される、例えば、アダプタの反対の横側のペアの各々から2つのフックが延設されるアダプタを使用することも可能である。他の可能なアレンジメントとしては、例えば6つのフックより多数のフックをアダプタの近くに配置して設けることが含まれる。このようなアレンジメントは、六角形の上縁を有するアダプタに特に良く適する可能性がある。また、フックがアダプタ上で上面より下に、図10においてアイレット330に関して示されている位置に類似する位置に配置されるアダプタを使用することも可能である。
チューブまたはアダプタ上のアイレットに関連して先に述べたように、個々のフックは、フックの曲りの部分がチューブの軸に法線方向の平面に延設されるよりも、(図13に示すように)チューブの軸に対して直角な平面に延設されるように配置することができる。
図13に示すフック460を有する示されたチューブアダプタ450に加えて、図14及び14Aに示す固定部材120は、1つまたは複数のフックを包含して一体形成される気管内または他のチューブと共に使用することができる。これらは、図9においてアイレット290がチューブ上に配置されているのと実質的に同じ位置及びアレンジメントで配置することができる。先の記述と同様に、フックは、チューブの軸に対して厳密に法線方向の平面に延設される必要はなく、チューブの軸に平行な平面に配置されてもよい。
チューブ上にフックが成形されていないチューブ10と共に使用する場合は、フック510を有する取付け可能なファスナ500を設けることができる。このような取付け可能なファスナは、図15に示すように、実質的に図8を参照して先に述べた通りのものである。しかしながら、この場合は、ファスナに沿って配置される1つまたは複数のアイレットを包含する代わりに、1つまたは複数のフック510が設けられる。図15に示す取付け可能なファスナ500はファスナの長さに沿って延設されるフックを有するが、フックを、記載のシステムの本質を変えることなくファスナの幅に沿って延設し得ることは理解されるであろう。
図16は、固定システムの別の好適な実施形態600を示す。固定システム600は、ハーネス604で患者の顔面上に固定されるリテーナ602を含む。ハーネス604は、気管内チューブを支える動作位置にリテーナ602を保持する。リテーナ602を患者の顔面へ固定するハーネス604は、頭部接触部材606と、記載の固定システム600に使用するための取り付け部材608とを含む。図16に示す例示的な実施形態では、頭部接触部材606は、頭部接触部材606から延設される固定領域610a、610b、610c、610dを含む。固定領域610a、610b、610c、610dは頭部接触部材606の外周に離隔配置され、取り付け部材608のための受入れスロットを形成する。固定領域610は、個々の取り付け部材608を受け入れるように構成され、各々が頭部接触部材606の片側からアクセス可能であるように配列される少なくとも1つの開口を含む。
各取り付け部材608は、第1端部分と、第2端部分とを備える。ある実施形態では、これらの端部分は各々フック/ループファスナを備える。取り付け部材608の第1端部分は、リテーナ602へ取り付けるように構成される。取り付け部材608の第2端部分は、頭部接触部材606の固定領域610へ取り付けるように構成される。例えば、固定領域610内の開口部は、開口部に各第2端を通し、次にフック/ループファスナのフック領域をこのようなファスナのループ領域へ取り付けることによって取り付け部材608の個々の第2端を受け入れる。ある実施形態では、各取り付け部材608の少なくとも一部分が可撓性の弾性材料を含む。例えば、取り付け部材608は、ニューハンプシャー州所在のVelcro USA Inc.が製造するVELSTRETCHを含んでもよい。
リテーナ602は、第1部分612と、第2部分614とを備える。第1部分612は、第2部分614と係合して間にチャネル616を形成するように構成される(図19参照)。チャネル616は、気管内チューブ10の一部を受入れかつ気管内チューブ10のリテーナ602に対する移動を抑止すべくチューブ10を保持するように構成される(図30参照)。ある実施形態では、第1リテーナ部分612は第2リテーナ部分614と解放可能に係合する。
リテーナ602は、第1及び第2部分612、614上に位置づけられる複数の固定用位置618を含む(図19参照)。第1及び第2部分612、614の各々は、少なくとも1つの固定用位置618を備える。図19に示す実施形態では、各部分は2つの固定用位置618を含む。固定用位置618は、取り付け部材608の第1端部分を受け入れるように構成される開口部を備える。固定用位置618の幅は、取り付け部材608の幅に対応できるような大きさにされてもよい。例えば、取り付け部材608の幅は、取り付け部材608の端を固定用位置618の個々の開口部に通すことを容易にするために、固定用位置618の幅以下にすることができる。ある実施形態では、これらの固定用位置618は、リテーナ602が患者の口上に置かれると患者の唇より上及び下に位置する。
リテーナ602は、患者側に向いてリテーナ602が患者の口内へ長手方向に移動することを抑止する後向きの面を有する。ある実施形態では、後向きの面620は、唇の中心線より上及び下で患者に接触し、口の両側へアクセスできるように構成される。
患者の快適さを高めるために、後面620は、気泡ゴムまたは類似の材料製の柔らかいパッド部分621を備えてもよい。パッド部分621は患者の顔面に接触し、上下唇を圧迫してリテーナをしっかりと支えると同時に患者の口及び唇に緩衝作用を与える。パッド部分621は、リテーナ602の輪郭及び患者の顔面の変化に対応するに足る柔らかさと可撓性とを有し、これにより、接触力を分散させ、かつ期間延長によって局所化される接触力の高まりによる外傷を最小限に抑える。
示していないが、第1及び第2部分612、614は、リテーナ602を患者の顔面へ固定するための接着穴及び/または縫合穴を含むことができる。例えば、後向きの面620上には、リテーナ602を患者の皮膚に接着するために親水コロイド接着剤または酸化亜鉛系接着剤を効果的に使用することができる。親水コロイドまたは酸化亜鉛系接着剤は、単独で、または別の医療グレード接着剤と組み合わせて使用することができる。
図17は、図16の固定システムの頭部接触部材606を示す正面図であり、患者の頭蓋に接触する頭部接触部材606の表面を示している。図18は、頭部接触部材606を示す側面図である。頭部接触部材606は、湾曲した、または凹形基部を備える。示した頭部接触部材606は概して凹形状を有するが、他の形状を使用することもできる。ある実施形態では、頭部接触部材606は、患者の頭蓋の自然な輪郭の少なくとも一部に沿った形状を有する。例えば、頭部接触部材606は、先端を切った円筒形状または人の頭蓋の後部の輪郭に合った空胴を形成する球、ドームまたはボール形状を有することが可能である。このような実施形態では、固定領域610は、頭部接触部材606の外周上に配置されていてよい。
頭部接触部材606はさらに、患者に緩衝作用を与えるパッドを含んでよい。パッドは、頭部接触部材606が患者の後頭部とリテーナ602との間で取り付け部材608をピンと張って維持することを可能にする様々な厚さを有することが可能である。取り付け部材608は、単独またはパッドとの組み合わせで頭部接触部材606が患者の後頭部とリテーナ602との間で取り付け部材608をピンと張って維持することを可能にする弾性材料を含んでよい。使用に際しては、各取り付け部材608の長さは、これらに張力をかけて配置するように調整される。頭部接触部材606と患者の頭部領域との接触は、取り付け部材608における張力を維持する。取り付け部材608における張力は、患者の顔面に対する後面620の圧力と結合して、患者に対するリテーナ602の移動を抑止し、よって、リテーナの気管内チューブ10を患者の喉内の所定の位置に固定する。
図17及び18に示す実施形態では、側面から見た場合の凹形基部(図18)は、取り付け部材608が取り付けられてもよい固定領域610を含む概して半球である単一のプラスチック片である。底部から見た場合(図17)、基部は、下方及び外側へ延設されて固定領域610c、610dを形成する頭部接触部材606のタブを備える、概して円形である中央部分を有する。図16〜18までに示す実施形態の場合、頭部接触部材606は、概して、取り付け部材608に張力がかかった状態で頭蓋に位置合わせされると、中央部分が後頭骨及び好適には頭頂骨にも圧力をかけるような大きさにされる。
固定領域610a、610b、610c、610dは各々、スリットまたは穴を有する。各穴は、取り付け部材608の第2端部分を受け入れるような大きさにされる。本明細書で使用しているように、「端」という用語は、特定の部材の実際の末端に限定されることを意図するものではない。「端」は、特定の構造エレメントの末端だけでなく、この末端に近いエレメントの領域をも指して広く使用される。ある実施形態では、固定領域610は、第1の複数の固定領域610a、610cと、第2の複数の固定領域610b、610dとを備える。図示している実施形態では、第1の複数の固定領域は頭部接触部材606の第1側面に配置され、第2の複数の固定領域は頭部接触部材606の第2側面に配置されている。頭部接触部材606は各側面に2つである少数の固定領域(例えば、合計4つのスリット)を含むことが可能であるが、各取り付け部材608を取り付けることができる多くの位置が存在するように、これより多い固定領域が設けられてもよい。当業者には、本発明の本質を変えることなくスリットの数を変更し得ることが理解されるであろう。
頭部接触部材606は、患者の頭部に合わせた大きさにされてもよい。例えば、適切な大きさの頭部接触部材606は、患者が大人であるか子供であるかを基準に選択されてよい。複数の大きさの頭部接触部材606を用意することにより、本システムは、同一の取り付け部材608を使用しながら、より多様なサイズの患者の頭部に対応することができる。
開示している実施形態の頭部接触部材606は、気管内チューブ10が固定される患者の頭部を支える輪郭取りされた表面を形成する。頭部接触部材606は、患者の頭部に幾分かの緩衝作用を与えるように、ある程度柔らかいことが望ましい。頭部接触部材606は、プラスチックまたは別の適切な材料から射出成形によって形成することができる。
図19は、図16の固定システムのツーピース式リテーナ602を示す平面図(即ち、患者とは反対向きの側)である。図20は、リテーナ602を示す底面図(即ち、患者に面する側)である。リテーナ602は、気管内チューブ10を固定し、またはこれに接続する。固定用位置618は、取り付け部材608に取り付けられる。
図19に示すリテーナ602は、固定用位置の開口部の表面がリテーナ602の後面620に平行であるように配列された固定用位置618を示している。しかしながら、当業者には、開口部の平面はこうした方向に向けられる必要のないことが認識されるであろう。これらの開口部は、後面または底面に対して傾斜されることも可能である。また、当業者には、固定用位置618に関して様々に傾斜された配列も可能であること、及び固定用位置618の開口部の平面は後面620に対して同じ方向に向けられる必要のないことも認識されるであろう。
リテーナ602を使用するために、第1部分612及び第2部分614が分離される。分離されると、第1部分612及び第2部分614はこれらの間の気管内チューブ10に位置合わせされる(チューブを省略している図31参照)。気管内チューブ10はまず、例えば第1部分612によって形成される溝またはチャネル部分616内に置かれてもよい。次に、第2部分614が第1部分に係合され、チャネル616が完成される。このようなリテーナの所望されるチャネル形状は、実質的に気管内チューブ10の形状に類似する。
第1及び第2部分が係合された状態で、リテーナは気管内チューブ10上へ配置され、図30に示す形状にされる。リテーナ602が気管内チューブ10上へ取り付けられ、かつ頭部接触部材606が患者の頭蓋の反対側へ置かれると、取り付け部材608を使用して、リテーナ602と頭部接触部材606との間の張力を調整することができる。
当業者には、固定用位置618の開口部は、ストラップ形式の取り付け部材608と共に使用するために設計される必要がないことも認識されるであろう。他の装置としては、スナップ、クリップまたは当業者には既知であるような他のファスナが含まれるが、この限りではない。
リテーナ602は、その形状を保つ傾向があってしかも医師が破壊することなく曲げることができる可撓性材料で形成することができる。適切な隆起しているが可撓性の材料としては、例えば、プラスチック、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ナイロン、オレフィン、アクリル、ポリエステル等のポリマーまたは複合物、並びに成形性シリコン、熱可塑性ウレタン、熱可塑性エラストマー、熱硬化性プラスチック等が含まれるが、この限りではない。示されているリテーナ602は、好適には、ポリエチレンまたはポリプロピレン材料またはナイロンを使用して射出成形により製造される。しかしながら、他の材料を使用することもでき、リテーナ602の第1及び第2部分は各々単一片として製造されてもよい。
図21は、第1指圧面622を有する図19のリテーナを示す側面図であり、図22は、第2指圧面624を有する図19のリテーナを示す反対側の側面図である。第1及び第2指面622、624は、主治医がリテーナ602を形成すべく第1部分612及び第2部分614を共に圧搾する領域を提供する。リテーナ602は、まず、気管内チューブ10上の所望される位置に長手方向に置かれる。リテーナは次に、気管内チューブ10の周りで圧搾され、接着剤を使用しない場合でも気管内チューブ10の外面が把持される。このようなアレンジメントは、気管内チューブ10上のリテーナ602の位置合わせをし直すことが望ましくなる状況において効果的である。
リテーナ602と気管内チューブ10との間の牽引を向上させるためには、気管内チューブ10の外面を粗くして、または高摩擦コーティングを施して気管内チューブ10とリテーナ602との間の牽引を高めることができる。これにより、リテーナ602が所定の位置にあると、気管内チューブ10上でのリテーナ602の望ましくない動きを抑止することが促進される。
図23は、第1部分612が第2部分614に係合された状態である、図19のツーピース式リテーナを示す側面図である。第1及び第2部分612、614は各々、プラスチック材料による一体成形品である。各部分612、614は、後述する溝を含む。図21〜23に最もよく示されているように、後面620(患者の方へ向いている)は、好適には輪郭をつけられる。輪郭は、患者の顔面の曲りに沿うように選択されてもよい。有利には、患者の顔面の曲りに沿って輪郭を形成される表面は、リテーナ602と患者の顔面との間の接触面積を増大させ、リテーナ602の重量及び取り付け部材608からの任意の張力を均一に分散させる。
図26及び27は、図19のリテーナの第1部分612を示す斜視図である。第1部分612は、アンカーフット626(図23参照)と、横方向へ平行に延設される1対の柔軟なプロング628、630と、固定用位置618とを備える。プロング628、630は、好適には、第1部分612と一体式に製造される。図19、21及び23では、プロング628、630は、気管内チューブ10を所定の位置に固定すべく第2部分614と係合されて示されている。
図28及び29は、図19のリテーナの第2部分614を示す斜視図である。第2部分614は、アンカーフット632(図23参照)と、横方向へ平行に延設される1対のレセプタクルまたは開口634、636と、固定用位置618とを備える。レセプタクル634、636は、第1部分612のプロング628、630を受け入れるように構成される。示している実施形態では、アンカーフット626、632(図19及び23参照)は、リテーナ602の中心近くでアンカーフット626、632の中心部を狭める1対の対向する凹形断面を含むことが望ましい。その結果、アンカーフット626、632の狭められた領域が、必要に応じて口腔ケア及び他の介護のために患者の口の両側にアクセスする隙間を与える。アンカーフット626、632の広い領域は、患者の口の上下にサポート及び安定性を与える。
2つの部分612、614は、図19に示すように、両者間に気管内チューブ10を受け入れるための管状チャネル616を画定すべく係合されるように適合化される。チャネル616は、第1及び第2部分における概して半球形である個々の溝によって形成される。第1及び第2部分は、係合されると、チャネル616の断面積を縮小して気管内チューブ10をしっかりと把持するように共に横方向へ滑動可能である。第1及び第2部分は、後述するように、相互に係合する構造により離れて滑動することを抑止される。
各溝は、概して半球形である断面形状を有する。図24及び25において最もよく分かるように、溝は長手軸に沿って一様な幅を有する。ある実施形態では、溝の幅(即ち、横方向)はその長手方向長さに沿って変わる。即ち、ある実施形態では、溝の両側壁は互いから、例えばリテーナ602の一方の長手方向側面からリテーナの他の長手方向側面へ概して直線的に分岐する。
気管内チューブ10をチャネル616内にしっかりと保持するために、リテーナ602は相互に係合する構造を含む。相互に係合する構造は、第1部分612及び第2部分614が互いから滑動して離れることを抑止する。この相互に係合する構造は、解放可能であってもなくてもよい。
示している実施形態では、図26−29において最もよく分かるように、相互に係合する構造は解放可能なラッチ機構である。ラッチ機構は、第1部分612を第2部分614へ固定するために使用される。示している実施形態では、ラッチ機構は、プロング628、630上へ設けられる相互に嵌合する歯638(図26及び27参照)と、プロングに対して相補形状である1対のレセプタクル634、636(図28及び29参照)とを備える。各レセプタクル634、636は、プロング628、630上の歯638でロックされる内縁を含む。レセプタクル634、636の内縁は、プロング628、630がレセプタクル634、636を通して挿入されると歯638にパチンと嵌り、閉位置を形成する。示している実施形態では、ラッチ機構はリテーナ602と共に単一片として形成される。
図21では、プロング628、630はレセプタクル634、636へ挿入されて示されている。プロング628、630は、プロング628、630をその動作位置に固定するために第2部分614に形成されるレセプタクル634、636と相互に作用し、第1部分612が第2部分614から離れることを抑止する。
図24及び25は、図19のリテーナ602を示す斜視図である。図25から分かるように、プロング628、630はレセプタクル634、636を通して挿入されていて、プロングの歯638は、気管内チューブ10をチャネル616内の所定の位置にクランプすべく第2部分614上の対応する縁または歯と係合している。
プロングの歯638または鋸歯は、保持力を高めるためにプロング628、630の両側にあってよい。示している実施形態では、歯638はプロング628、630の長手軸とは反対向きの側面に配列され、一方でレセプタクル634、636の内縁はレセプタクルの長手軸に面する側面に配列されている。しかしながら、これらのコンポーネントはフリップフロップ式であり得る。フリップフロップ式アレンジメントでは、レセプタクル634、636内の縁から歯638を離すために、プロング628、630へ外向きの圧力が加えられる。当然ながら、一般的な技量を有する者には既知である他の相互に係合する構造を使用することも可能である。例えば、Velcro、スナップ、クリップ等を使用して第1及び第2部分612、614を固定することも可能である。
レセプタクル634、636の入口は、面取り縁を含んでよい。面取り縁はレセプタクルの中心に向かって内側へ傾斜していて、レセプタクルにプロングを挿入すると歯638は内側へ曲がる。
運用に際して、プロング628、630の端は、レセプタクル634、636へ挿入されるとリテーナの長手軸に向かって曲がる。各プロング628、630を形成する比較的薄い材料ストリップは、リテーナを閉じるために指面622、624(図27及び29参照)に指の圧力が加わると、プロングが曲がることを可能にする。歯638とレセプタクル634、636の対応する縁面との相互作用はプロング628、630を閉位置に保持し、係合されると、第1部分612が第2部分614から離れて移動することを抑止する。
解放可能な相互に係合する構造を有する実施形態の場合、この構造体は単に、リテーナ602のチャネル616内の気管内チューブ10を取外して交換するために解放される。ある実施形態では、主治医がプラットフォーム644(図24及び25参照)を押し下げて内縁からプロング628、630を離し、第1部分612を第2部分614から離して滑動させる。プラットフォーム644は長手軸に向かって旋回し、プロング628、630の外面に接触する。プラットフォーム644に加わるさらなる圧力により、プロング628、630はレセプタクル634、636の縁から長手軸に向かって偏向される。プロング628、630が長手軸方向へ移動するにつれて、歯638はレセプタクル634、636の縁から離れ、第1部分612が第2部分614から離される。主治医は、プラットフォーム644に加える圧力を保ちながら、第1部分612を第2部分614から分離する。次に主治医は、リテーナ602を開き、チャネル616を露出することができる。
リテーナ602は、気管内チューブ10と固定システム600との反復される取り付け及び取り外しを許容するために同じものが複数回使用されてもよい。さらに主治医は、リテーナ602を広範なサイズのチューブの何れとも使用することができる。さらに、ラッチ機構がリテーナ602と一体式であることにより、気管内チューブ10が固定システム600から分離されてもラッチ機構が失われたり置き忘れられたりしないことが保証される。
第1及び第2部分612、614内に形成される溝は、リテーナ602が閉位置にあるときにチャネル616を画定する。チャネル616は気管内チューブ10の一部または一部の長さを受け入れることができ、概して、作用される気管内チューブ10をチャネル616の接触エリア内に収容し、把持しかつ固定するように構成される。チャネル616は、特定のチューブに対応するために、溝に関連して先に論じたように様々な形状を有することが可能である。相互に係合する構造は、第1部分612を第2部分614にロックするために複数の位置を、よって複数のチャネル幅を設けることから、単一のリテーナ602が多くの異なるサイズのチューブに対応してもよい。示している実施形態では、チャネル602は概して、その近位端及び遠位端に先端を切った、円形の断面形状を有する。ある実施形態では、チャネルの断面サイズは、より小さい近位端からより大きい遠位端へ滑らかに変化する。このような実施形態では、チャネル602は概して先端を切ったV字形を有し、好適には、気管内チューブ10または医療デバイスの保持される部分の形状に一致する。
図21−25に示す実施形態では、チャネル602の両側面は概して直線状であり、互いに平行している。しかしながら、チャネル616の壁は(よって同じく第1部分612及び第2部分614の溝も)直線である必要はない。例えば、第1部分の溝の壁は、その形状を気管内チューブ10の受け入れられる部分の形状に合わせるように、チャネルの一部を狭くする凸状断面を有することが可能である。このチャネル形状は、チャネル616における気管内チューブ10の保持を促進し、後述するように、チャネルを介する気管内チューブ10の移動を抑止する。
チャネル616は、その用途に依存して(即ち、リテーナの使用が設計される医療物品のチューブ部分の形状に依存して)様々な形状形式をとることができるが、チャネル616は、気管内チューブ10の支点として作用するというよりも、長手方向に気管内チューブ10を安定させるに足る長さを有する。即ち、リテーナ602は、気管内チューブ10を捻ることなく、気管内チューブ10の横、縦及び横断方向の移動を抑止する(即ち、チューブのヨー、ピッチ及び軸方向移動を抑止する)に足る長さの気管内チューブ10を受け入れる。
第1部分612が第2部分614に係合されると、気管内チューブ10の一部はリテーナ602内に捕捉される。従って、リテーナ602は、気管内チューブ10の保持された部分の横及び横断動作を防止しないまでも、少なくとも制限する。
ある実施形態において、気管内チューブ10がチャネル616内に固定されると気管内チューブ10の長手方向動作を抑止することは、チャネル616の接触エリアに関連づけられる1つまたは複数の保持機構によって強化されることが望ましい。このような保持機構の1つは、チャネル616自体の形状を含む。チャネル616の形状と気管内チューブ10の対応する形状との相互作用は、長手方向移動を抑止してもよい。
チャネル616上の接触エリアと気管内チューブ10との相互作用は摩擦を生成し、チャネル616を介する長手方向移動を抑止する。しかしながら、気管内チューブ10とリテーナ602との間の干渉度は、気管内チューブ10を塞ぐほど大きいものでないことが好適である。
気管内チューブ10の長手方向移動を抑止する別の保持機構は、チャネル616の接触エリア上に位置する1つまたは複数の固定用のとげ642(図24及び25参照)を含む。固定用のとげ642は、気管内チューブ10を長手方向に保持するために使用することができる。ある実施形態では、各とげは概して円錐形状を有し、先端は鈍い。とげは、約0.1mm〜約3mmまでの範囲でチャネル616内へ延設していてよい。
固定用とげ642は、互いに共働するようにチャネル616内に配列されていてよい。とげ642は、有利には概して側方の同一平面(即ち、横軸と鉛直軸とで画定される平面)内に配列され、互いに離隔して置かれる。さらに、とげ642は、チャネル616上の概して対向する接触エリアにおいて交互アレンジメントで離隔されることが望ましい。即ち、とげの位置は、第1部分612と第2部分614とで横方向に交互する。得られるとげの重複パターンは、長手方向に引っ張られても気管内チューブ10にトルクを与えることなく、気管内チューブ10をしっかりと保持する。
気管内チューブ10の長手方向移動を抑止する別の保持機構は、チャネル616の接触エリア上に位置する1つまたは複数の摩擦隆線を含む。隆線は、第1及び第2部分と一体式に形成され、チャネル616内へ突き出してもよい。隆線は、滑らかな中実構造であることが望ましいが、中空構造であることも可能である。隆線は、概して三角形である断面形状を有し、チャネル616の一方または両方の端へ向かって角度をつけて曲がってもよい。しかしながら、隆線は、チャネル616を介する気管内チューブ10の長手方向移動を妨害する他の断面形状を有することが可能である。
摩擦隆線を有するある実施形態では、隆線の各々が、前壁とチャネル表面との間で測定して90度未満の角度を形成する前壁または前縁を有することが望ましい。隆線は、チャネル616内へ僅かに、望ましくは所与の用途の場合、0.1mm〜10mmまでの範囲の横方向距離だけ突き出す。また、隆線は、チャネル616を介する長手軸に対してほぼ直角に存在する。
このように配列されると、摩擦隆線は、気管内チューブ10の外面に緩やかに、但ししっかりと食い込み、またはこれを押し込む。このような接触は、気管内チューブ10材料の弾性的性質及び隆線が気管内チューブ10に食い込む度合いに起因して気管内チューブ10を大幅に塞がない、または気管内チューブ10内の空気の流れをさほど損なわないことが好適である。しかしながら、隆線の角度の方向性と結合される接触の度合いは、特に隆線が角度づけられている方向とは反対の方向で気管内チューブ10の動作を抑止する。
リテーナ602と気管内チューブ10との間の牽引を高める可能性のある別の保持機構は、チャネル616の内側を粗くすることを含む。チャネル616の内側は、気管内チューブ10とリテーナ602との間により優れた把持をもたらすために粗くする、または他の方法により高摩擦コーティングを施すことができる。これにより、リテーナ602が所定の位置にあれば、気管内チューブ10上でのリテーナ602の望ましくない移動が抑止される。
リテーナ602に対する気管内チューブ10の軸方向移動を抑止する可能性のある別の保持機構は、接着剤スポットを含む。接着剤スポットは、有利には、チャネル616の内側に配置されてもよい。接着剤スポットは、グルードットの形式をとってもよい。このようなグルードットは、剪断に対して高い耐性を示しかつ残留物を残すことなくカテーテルから剥がすことができる材料で形成されることが望ましい。このような接着剤は、ウィスコンシン州ニューベルリン所在のAll−Pak Inc.から部品番号GD−06「Super High Tack Glue Dot」で市販されている。グルードットは、リテーナ602のチャネルの片側のみに複数が使用される場合もあれば、単一で配置される場合もある。通常は、複数のグルードットを使用する必要はなく、有利には、第1または第2部分の何れかに配置される単一のグルードットを使用してリテーナ602と気管内チューブ10との間により高い摩擦力及び横方向の力をもたらしてもよい。
さらに、接着剤スポットは単一の接着剤ポイントである必要はない。ある実施形態では、接着剤スポットは、Kraton高分子化合物等の弾性かつ圧縮変形性の材料で構成される領域である。このような化合物には、GLSコーポレーションから市販されているDynaflex G2706、並びに他の熱可塑性エラストマーまたはシリコーンエポキシまたはウレタンエポキシが含まれる。
この領域も、丸いものである必要はない。ある実施形態では、チャネル616の表面の多大な領域がKraton等の適切な物質で覆われてもよい。例えば、第1部分612の全チャネル表面は、気管内チューブ10とリテーナ602との間に有利には追加の牽引及び横方向バイアスを与えるために、薄い接着剤層で被覆される場合もある。
様々な実施形態と共に使用するための適切な接着剤スポットを生成する他の手段には、その表面摩擦力または圧縮性を調整すべくチャネル表面の一部を化学的または電気的に処理すること、チャネルの一部へ接着剤コーティングを噴霧または塗布すること、チャネルの一部へ剥離式の接着部材を付着させること、チャネル表面の一部へKraton等の接着剤または圧縮材料領域を射出成形すること、または、技術上周知であるような他の手段が含まれるが、この限りではない。
図30は、図16の固定システム600の患者における使用を示す。図31は、図16の固定システム600を示す部分拡大図であり、2つの位置でリテーナ602の第1及び第2部分の各々へ取り付けられた複数の取り付け部材608を示す。主治医は、上述の固定システム(または、容易に明らかであるその修飾物)を使用して気管内チューブ10(または他の医療物品)を患者に固定することができる。主治医は、リテーナ602を開いて、第1及び第2部分612、614上の溝を露出させる。主治医は、患者の頭部を頭部接触部材606上へ置くか、頭部接触部材606を患者の頭部に接触させる。
主治医は、取り付け部材608を患者の頭部の一部に沿って患者の顔面まで巻きつける。取り付け部材608の第1端部分は、リテーナ602へ取り付けられる。2つの取り付け部材608は第1部分612へ取り付け、他の2つの取り付け部材608は第2部分614へ取り付ける。取り付け部材608の第2端部分は、頭部接触部材606の固定領域610に取り付けられる。好適には、取り付け部材608は、頭部接触部材606に取り付けられた後にリテーナ602に取り付けられる。
気管内チューブの一部分は、リテーナが開いた状態で、リテーナ602内の溝の間に横方向に位置合わせすることができる。主治医は概して、図31に示すように、第1部分612を第2部分614に、気管内チューブ10を間に位置づけた状態で位置合わせする。気管内チューブ10がこのようにして間に、または溝内に位置合わせされて置かれると、リテーナは閉じられ、第1部分のプロング628、630を第2部分614のレセプタクル634、636に係合することによってラッチがかけられる。この閉位置にあるとき、相互に係合する構造はリテーナ602に対する医療用気管内チューブ10の移動を抑止する。
リテーナが、チャネル616内で気管内チューブ10を締め付ける、またはピン式に留める突起を採用していれば、リテーナと気管内チューブ10との間のこの係合は、気管内チューブ10を所定の位置にさらに固定させる。気管内チューブ10が遠位方向へ引っ張られると、固定用とげが気管内チューブ10内に食い込み、同じく気管内チューブ10のこの方向への移動に対向する。
従って、リテーナ602は、気管内チューブ10のリテーナに対する長手方向移動を抑止する。しかしながら、これらの保持機構の各々によって与えられる保持効果は、気管内チューブ10を大幅には閉塞しない。また、固定用とげは気管内チューブ10に当たってはいるが、その食い込みは限定的であって、気管内チューブ10を大幅には閉塞または穿刺しない。
リテーナ602は、保持部材を1つだけ含む場合もあれば、幾つか含む可能性もあるが、全く含まなくてもよい。さらに、リテーナにおいては、保持部材(例えば、接着剤スポット及び固定用とげ)の如何なる組み合わせも可能である。
所定の位置にあるとき、下側の2つの取り付け部材608は両耳より下に配置され、上側の2つの取り付け部材608は両耳より上にあって患者の側頭を渡る。さらに、下側の2つの取り付け部材608は唇のラインより下でリテーナ602へ取り付けられ、上側の2つの取り付け部材608は唇のラインより上でリテーナ602へ取り付けられている。
図32は、固定システムの別の好適な実施形態700を示す。図33は、図32の固定システム700の患者における使用を示す。固定システム700は、ハーネス604によって患者の顔面上へ固定されるリテーナ602を含む。ハーネス604は、リテーナ602を運用位置に保持し、気管内チューブを支える。示されているリテーナ602は、図19−29を参照して述べたものと同じリテーナである。ハーネス604は、図16を参照して述べたハーネスに類似するものであるが、図16に示す頭部接触部材606が図32に示す実施形態では相互に接続されたストラップで作られる点が異なる。さらに、取り付け部材708も取り付け部材608に類似しているが、第2端は、好適にはストラップ式の頭部接触部材706と一体式である点が異なる。
図16及び32には示されていないが、取り付け部材608、708の第1端部分はリテーナ602と一体式であってもよく、取り付け部材608の第2端部分は頭部接触部材606と一体式であってもよい。一体式または固定式である第1端または第2端を有する実施形態では、取り付け部材608、708は、患者の後頭部とリテーナ602との間の取り付け部材608、708を、取り付け部材608、708を延伸することによってピンと張った状態に保つ弾性材料を含んでもよい。代替として、もしくは弾性部分との組み合わせにより、取り付け部材608、708は、一体式または固定式である第1端または第2端との間の長さを変えるための調整手段を含んでもよい。この調整手段は、主治医が頭部接触部材606、706とリテーナ602との間の取り付け部材608、708の長さを変えることを可能にする機械システムであってもよい。他の調整手段には、スナップ、クリップ、Velcroまたは当業者には既知であるような他のファスナが含まれるが、この限りではない。
図32に示す例示的な実施形態では、ストラップ式頭部接触部材706は固定領域610a、610b、610c、610dを含む。固定領域610は、取り付け部材708をストラップ式頭部接触部材706へ一体式に取り付ける。
取り付け部材708は各々、第1端部分と、第2端部分とを備える。ある実施形態では、第1端部分はフック/ループファスナを有する。第1端部分は、リテーナ602の固定用位置618(図19参照)へ取り付けるように構成される。取り付け部材708の第2端部分は、ストラップ式頭部接触部材706の固定領域610へ取り付けるように構成される。ある実施形態では、各取り付け部材708の少なくとも一部が可撓性材料を含む。例えば、取り付け部材708は、ニューハンプシャー州所在のVelcro USA Inc.が製造するVELSTRETCHを含んでもよい。
使用に際してリテーナ602を患者の顔面に固定するハーネス604は、図35に示すように、概して患者の頭蓋の少なくとも一部を包囲するストラップ式頭部接触部材706を含む。ある実施形態では、ストラップ式頭部接触部材706は閉ループの形状を有し、患者の頭蓋の一部を受け入れるような大きさにされる。ある実施形態では、ストラップ式頭部接触部材706は患者の頭蓋のラムダを取り囲む。ある実施形態では、ストラップ式頭部接触部材706は患者の頭蓋の少なくとも矢状縫合を横断して渡る。好適な実施形態では、頭部接触部材706は、取り付け部材708に張力がかかった状態で配置されると後頭骨に、かつ好適には頭頂骨にも圧力を加える。
好適には、ストラップ式頭部接触部材706のループは患者の頭蓋より小さく、頭蓋がループの中央から抜け出ることを妨げる。ストラップ式頭部接触部材706の図示されている実施形態は一定サイズの開口部を有するが、ある実施形態では、ストラップ式頭部接触部材708はフック/ループファスナ(例えば、Velcroのファスナパッド)等の適切かつ無限に調整可能な締付け手段を有する重なり合う端を含み、これによりストラップ式頭部接触部材706は、患者の頭部の一部をぴったりと固く包囲すべく調整されてもよい。
ある実施形態では、ストラップ式頭部接触部材706は、ストラップ式頭部接触部材706の中央の開口部を渡って伸びる中間ストラップ(図示しない)を含む。
一体式のハーネス604及び取り付け部材708を有する実施形態の場合、取り付け部材708の第1端部分は固定システムを患者に嵌合させるように調整される。記載のハーネス604は、調整可能なフィッティングによってリテーナ602のその使用位置における確実な固定をもたらし、これにより、患者の頭部の移動または気管内チューブ10の外的操作により引き起こされる患者の気道内での気管内チューブ10の障害が最小限に抑えられる。
図34及び35は、図32の固定システムの患者における使用を示す。図34は、患者の顔面上でリテーナ602に安定性を与えると同時に口の両側に容易にアクセスするために、リテーナ602に位置合わせされて90度で離隔された上側の2つの取り付け部材708と、リテーナ602に位置合わせされて90度で離隔された下側の2つの取り付け部材708を示す。図35は、ストラップ式頭部接触部材708が患者の頭蓋の少なくとも一部を包囲している状態を示す。
図34において、アンカーフット626、632(図19及び23参照)の対向する凹形セクションは、リテーナ602の中心近くにノッチまたは切欠きを形成している。その結果、アンカーフット626、632の切欠き領域は、必要に応じて口腔ケア及び他の介護を行うべく患者の口の両側へアクセスするための間隙となる。アンカーフット626、632の外向きに伸びる広い領域は、患者の口上に安定性を与える。図34に示すように、リテーナの後向きの面620は、唇の中心線より上側かつ下側に配置される。
図36は、固定システム800の別の好適な実施形態を示す。図36〜47に示す実施形態は図16〜31を参照して述べた実施形態に類似するが、リテーナ602、802の各実施形態及び取り付け部材608、808の各実施形態は同じではない点が異なる。さらに、これらの異なる実施形態では、取り付け部材608、808はリテーナ602、608に異なった様式で取り付けられる。双方の実施形態に類似する特徴及び構造体は、説明を容易にするために、同じ下2桁(例えば、608と808)によって識別される。従って、固定システム600の特徴に関する詳細な説明は、固定システム800において見出される類似の特徴にも同等に当てはまる。
固定システム800は、ハーネス804によって患者の顔面上へ固定されるリテーナ802を含む。リテーナ802を患者の顔面に固定するハーネス804は、記載の固定システム800に使用するための頭部接触部材606と取り付け部材808とを含む。
各取り付け部材808は、第1端部分と、第2端部分とを備える。ある実施形態では、第1端部分はフック/ループファスナを有する。第1端部分は、リテーナ802へ取り付けるように構成される。取り付け部材808の第2端部分は、頭部接触部材606の固定領域610へ取り付けるように構成される。
リテーナ802は、第1部分812と、第2部分814とを備える。第1部分812は、第2部分814と係合し、間に管状チャネル816(図37参照)を形成するように構成される。チャネル816は、リテーナ802に対する気管内チューブ10の移動を抑止すべく気管内チューブ10の一部を受け入れるように構成される。
リテーナは、第1及び第2部分812、814上に位置づけられる複数の固定用位置818を含む(図37参照)。第1及び第2部分812、814の各々は、少なくとも1つの固定用位置818を備える。固定用位置818は、取り付け部材808の第1の端に取り付けるように構成される。固定用位置818の幅は、取り付け部材808の幅に対応できるような大きさにされてもよい。例えば、取り付け部材808の幅は、第1の端を固定用位置818を回って通すことを容易にするために、固定用位置818の幅以下にすることができる。示している実施形態では、取り付け部材808の幅は第1の端の近くでネックダウンする。ある実施形態では、これらの固定用位置818は、リテーナ802が患者の口上に置かれると患者の唇より上及び下に位置づけられる。
取り付け部材808の取付けを容易にするために、第1及び第2部分812、814はランプ846を含んでよい(図44−47参照)。ランプ846は、固定システム800の組立てに際して、取り付け部材808の第1端を固定用位置818の周囲へ選好的に方向づける曲面となる。
後向きの面は、患者が着用すると頭部接触部材806に向かい合い、リテーナ802が長手方向に患者の口内へ移動することを抑止するように構成される。ある実施形態では、後向きの面820は、口の両側へアクセスできるように唇の中心線より上及び下に配置される。
図37は、図36の固定システムのツーピース式リテーナ802を示す平面図である。図38は、リテーナ802を示す底面図である。リテーナ802は、気管内チューブ10に固定され、または接続される。固定用位置818は、取り付け部材808へ取り付ける。
図39は、第1の指圧面822を有する図37のリテーナを示す側面図である。図40は、第2指圧面824を有する図37のリテーナを示す反対側の側面図である。第1及び第2指面822、824は、主治医がリテーナ802を形成すべく第1部分812及び第2部分814を共に圧搾する領域を提供する。
図41は、第1部分812が第2部分814に係合された状態の図37のツーピース式リテーナを示す側面図である。第1及び第2部分812、814は各々、プラスチック材料による一体成形品である。各部分812、814は、後述する溝を含む。
図44及び45は、図37のリテーナの第1部分812を示す斜視図である。第1部分812は、アンカーフット826と、横方向へ平行に延設される1対の可撓性プロング828、830と、固定用位置818とを備える。プロング828、830は、好適には、第1部分812と一体式に形成される。
図46及び47は、図37のリテーナの第2部分814を示す斜視図である。第2部分814は、アンカーフット832と、横方向へ平行に延設される1対のレセプタクルまたは開口834、836と、固定用位置818とを備える。レセプタクル834、836は、第1部分812のプロング828、830を受け入れるように構成される。示している実施形態では、アンカーフット826、832(図37及び41参照)は、リテーナ802の中心近くでアンカーフット826、832の中心部を狭める1対の対向する凹形断面を含むことが望ましい。
2つの部分812、814は、図37に示すように、両者間に気管内チューブ10を受け入れるための管状チャネル816を形成すべく係合されるように適合化される。第1及び第2部分は、係合されると、チャネル816の断面を縮小して気管内チューブ10をしっかりと把持するように共に横方向へ滑動可能である。第1及び第2部分は、後述するように、相互に係合する構造により離れて滑動することを抑止される。
チャネル816は、部分812、814内の個々の半球形溝によって形成される。図42及び43において最もよく分かるように、これらの溝は長手軸に沿って一致した幅を有する。ある実施形態では、これらの溝の幅(即ち、横方向)は、その長手方向長さに沿って変わる。
気管内チューブ10をチャネル816内にしっかりと保持するために、リテーナ802は相互に係合する構造を含む。相互に係合する構造は、第1部分812及び第2部分814が互いから滑動して離れることを抑止する。この相互に係合する構造は、解放可能であってもなくてもよい。
図示している実施形態では、図44−47において最もよく分かるように、相互に係合する構造は解放可能なラッチ機構である。ラッチ機構は、第1部分812を第2部分814へ固定するために使用される。示している実施形態では、ラッチ機構は、プロング828、830上へ設けられる相互に嵌合する歯838(図44及び45参照)と、プロングに対して相補形状である1対のレセプタクル834、836(図46及び47参照)とを備える。各レセプタクル834、836は、プロング828、830上の歯838でロックされる内縁を含む。レセプタクル834、836の内縁は、プロング828、830がレセプタクル834、836を通して挿入されると歯838にパチンと嵌り、閉位置を形成する。
図39では、プロング828、830はレセプタクル834、836へ挿入されて示されている。プロング828、830は、プロング828、830をその動作位置に固定するために第2部分814内に形成されたレセプタクル834、836と相互に作用し、第1部分812が第2部分814から離れることを抑止する。
図42及び43は、図37のリテーナ802を示す斜視図である。図43から分かるように、プロング828、830はレセプタクル834、836を通して挿入されていて、プロングの歯838は、気管内チューブ10をチャネル816内の所定の位置にクランプすべく第2部分814上の対応する縁または歯と係合している。
解放可能な相互に係合する構造を有する実施形態の場合、相互的係合はリテーナの部分812、814を分離できるように解放され、これにより、リテーナ802のチャネル816内における気管内チューブ10の取り外し及び交換が可能にされる。ある実施形態では、主治医がプラットフォーム844(図42及び43参照)を押し下げて内縁からプロング828、830を離し、第1部分812を第2部分814から離して滑動させる。
気管内チューブ10を長手方向に保持するためには、固定用とげ842、接着剤スポット、表面処理及び摩擦隆線を使用することが可能である。リテーナは、保持部材を1つだけ含む場合もあれば、幾つか含む可能性もあるが、全く含まなくてもよい。さらに、リテーナにおいては、保持部材(例えば、接着剤スポット及び固定用とげ)の如何なる組み合わせも可能である。
図48は、固定システムの別の好適な実施形態900を示す。固定システム900は、ハーネス804によって患者の顔面上へ固定されるリテーナ802を含む。示されているリテーナ802は、図37−47を参照して述べたものと同じリテーナである。ハーネス804は、図32−35を参照して述べたハーネスに類似するが、図48に示す取り付け部材908の幅は第1端の近くでネックダウンする点が異なる。これらの実施形態に類似する特徴及び構造体は、説明を容易にするために、同じ下2桁(例えば、708及び908)によって識別される。従って、固定システム700、800の特徴に関する詳細な説明は、固定システム900において見出される類似の特徴にも同等に当てはまる。
図48に示す例示的な実施形態では、ストラップ式頭部接触部材706は固定領域610a、610b、610c、610dを含む。固定領域610は、取り付け部材908をストラップ式頭部接触部材706へ一体式に取り付ける。
取り付け部材908は各々、第1端部分と、第2端部分とを備える。第1端部分は、リテーナ802の固定用位置818へ取り付けるように構成される。取り付け部材908の第2端部分は、ストラップ式頭部接触部材706の固定領域610へ取り付けるように構成される。
使用に際してリテーナ802を患者の顔面に固定するハーネス804は、図50に示すように、概して患者の頭蓋の少なくとも一部を包囲するストラップ式頭部接触部材706を含む。ある実施形態では、ストラップ式頭部接触部材706は閉ループの形状を有し、患者の頭蓋の一部を受け入れるような大きさにされる。ある実施形態では、ストラップ式頭部接触部材706は患者の頭蓋のラムダを取り囲む。ある実施形態では、ストラップ式頭部接触部材706は患者の頭蓋の少なくとも矢状縫合を横断して渡る。
図49及び50は、図48の固定システムの患者における使用を示す。図49は、患者の顔面上でリテーナ802に安定性を与えると同時に口の両側に容易にアクセスするために、リテーナ802に位置合わせされて90度で離隔された取り付け部材908を示す。図50は、ストラップ式頭部接触部材908が患者の頭蓋の少なくとも一部を包囲している状態を示す。
図51は、固定システムの別の実施形態1000の患者における使用を示し、上側の取り付け部材608を下側の取り付け部材608へ接続する交差型取り付け部材1002を示している。図51に示す実施形態は、図16〜31を参照して述べた実施形態に類似するが、患者の頭部の右側及び左側に位置する取り付け部材608の各対が交差型取り付け部材1002を介して結合される点が異なる。両実施形態に類似する特徴及び構造体は、説明を容易にするために同じ識別子によって識別される。従って、固定システム600の特徴に関する詳細な説明は、固定システム1000において見出される類似の特徴にも等しく当てはまる。
固定システム1000は、ハーネス604によって患者の顔面上へ固定されるリテーナ602を含む。リテーナ602を患者の顔面に固定するハーネス604は、記載の固定システム1000に使用するための頭部接触部材606と、取り付け部材608と、交差型取り付け部材1002とを含む。
各交差型取り付け部材1002は、第1端部分と、第2端部分とを備える。ある実施形態では、第1端部分は、耳より上に位置する上側の取り付け部材608へ固定式に取り付けられる。交差型取り付け部材1002は、耳より下に位置する下側の取り付け部材608の周りへ巻かれ、次に上側の取り付け部材608の周りに巻かれる。第2端部分はフックまたはループ領域を有し、フック/ループファスナのフックまたはループはこの領域上に配置される。交差型取り付け部材1002は、第2端部分に固定するための第2フックまたはループ領域を有する。
或いは、第1端部分は、耳の下に位置する取り付け部材608へ固定式に取り付けられる。交差型取り付け部材1002は、耳の上に位置する取り付け部材608の周りへ巻かれ、次に耳の下に位置する取り付け部材608の周りに巻かれる。第2端部分のフックまたはループ領域は、交差型取り付け部材1002へ取り付けられる。
図51には示されていないが、交差型取り付け部材1002の第1端部分は上側の取り付け部材608と一体式であってもよく、交差型取り付け部材1002の第2端部分は下側の取り付け部材608と一体式であってもよい。このような実施形態を、後により詳しく説明する固定システムの異なる好適な実施形態1100との組み合わせで図52に示す。一体式または固定式である第1端または第2端を有する実施形態では、交差型取り付け部材1002は、上側の取り付け部材608と下側の取り付け部材608との間の交差型取り付け部材1002を、交差型取り付け部材1002を延伸することによってピンと張った状態に保つ弾性材料を含んでよい。
代替として、もしくは弾性部分との組み合わせにより、交差型取り付け部材1002は、一体式または固定式である第1端または第2端との間の交差型取り付け部材1002の長さを変えるための調整手段を含んでよい。このような実施形態を、後に詳しく説明する固定システム1200との組み合わせで図53に示す。この調整手段は、主治医が上側の取り付け部材608と下側の取り付け部材608との間の交差型取り付け部材1002の長さを変えることを可能にする機械的システムであってもよい。他の調整手段には、スナップ、クリップ、Velcroまたは当業者には既知であるような他のファスナが含まれるが、この限りではない。
示されている実施形態では、交差型取り付け部材1002は、交差型取り付け部材1002の一部が患者の唇より上及び下に位置づけられた状態で、患者の唇と耳との間に位置している。上側及び下側の取り付け部材608を接続すると、交差型取り付け部材1002は、下側の取り付け部材608が下方へ下顎骨または顎骨を超えて移動することを抑止する。このように、交差型取り付け部材1002は、下側の取り付け部材608が下顎骨または顎骨の辺りで引っかかり、下顎骨または顎骨の動きに応じて気管内チューブが患者の喉内で移動することを抑止する。チューブの内側への移動は、最終的にチューブが患者の一方の気管支内へと下降し、他方の肺への通気を妨げる結果となることから望ましくない。これにより、通気されない方の肺は急速に破壊されていくことになる。喉内におけるチューブの前後移動は僅かであっても気管軟化症を引き起こし、最終的には気管の弱化または破壊を引き起こす可能性があり、気道を確保するために永久的なステントが必要となる場合がある。さらに移動は、人工呼吸器関連肺炎(VAP)を引き起こす場合もある。固定システム1000の場合、下顎骨または顎骨の頭蓋に対する移動は、取り付け部材608における張力に感知し得るほどの影響を与えない。交差型取り付け部材の他の好適な実施形態については、図52及び53を参照して説明する。
主治医は、上述の固定システム(またはその容易に明らかな修飾物)を使用して気管内チューブ10(または他の医療物品)を患者へ固定することができる。主治医は、患者の頭部を頭部接触部材606上へ置くか、頭部接触部材606を患者の頭部へ接触させる。
主治医は、取り付け部材608を患者の頭部の一部に沿って患者の顔面まで巻きつける。取り付け部材608の第1端部分は、リテーナ602へ取り付けられる。2つの取り付け部材608は第1の部分612へ取り付け、他の2つの取り付け部材608は第2の部分614へ取り付ける。取り付け部材608の第2端部分は、頭部接触部材606の固定領域610に取り付けられる。好適には、取り付け部材608は、頭部接触部材606に取り付けられた後にリテーナ602に取り付けられる。主治医は、交差型取り付け部材1002の第2端部分を下側の2つの取り付け部材608の周りに巻き付け、次に上側の2つの取り付け部材608を周って戻す。次に、第2端部分は、フック/ループファスナを使用して交差型取り付け部材1002へ取り付けられる。
所定の位置にあるとき、下側の2つの取り付け部材608は両耳より下に配置され、上側の2つの取り付け部材608は両耳より上にあって患者の側頭を渡る。さらに、交差型取り付け部材1002は上側の2つの取り付け部材608を下側の2つの取り付け部材608へ、下側の取り付けストラップ608が下顎骨または顎骨まで移動しないように唇と両耳との間の位置で接続する。固定システム1000の場合、下顎骨または顎骨の頭蓋に対する移動は、取り付け部材608における張力に感知し得るほどの影響を与えない。
図52は、固定システムの別の実施形態1100の患者における使用を示し、両端が上側の取り付け部材708及び下側の取り付け部材708の双方へ固定式に取り付けられた交差型取り付け部材1102を示している。図52に示す実施形態は、図32〜35を参照して述べた実施形態に類似するが、患者の頭部の右側及び左側に位置する取り付け部材708の各対が交差型取り付け部材1102を介して結合される点が異なる。両実施形態に類似する特徴及び構造体は、説明を容易にするために同じ識別子によって識別される。従って、固定システム700の特徴に関する詳細な説明は、固定システム1100において見出される類似の特徴にも同等に当てはまる。
固定システム1100は、ハーネス604によって患者の顔面上へ固定されるリテーナ602を含む。リテーナ602を患者の顔面に固定するハーネス604は、記載の固定システム1100に使用するためのストラップ式頭部接触部材706と、取り付け部材708と、交差型取り付け部材1102とを含む。ストラップ式頭部接触部材706は概して、図35に示すように、患者の頭蓋の少なくとも一部を包囲する。ハーネス604は、リテーナ602を運用位置に保持し、気管内チューブ10を支える。
各交差型取り付け部材1102は、第1端部分と、第2端部分とを備える。交差型取り付け部材1102の第1端部分は上側の取り付け部材708に固定式に取り付けられるか、これと一体式であり、交差型取り付け部材1102の第2端部分は下側の取り付け部材708に固定式に取り付けられるか、これと一体式である。
交差型取り付け部材1102の示されている実施形態は一定の長さを有するが、ある実施形態では、交差型取り付け部材1102はフック/ループファスナ(例えば、Velcroのファスナパッド)等の適切かつ無限に調整可能な締付け手段を有する重なり合う端を含み、これにより、交差型取り付け部材1102は、下側の取り付け部材708を、下顎骨または顎骨が動く場合に下側の取り付け部材708の移動を抑止するに足る距離を下顎骨または顎骨の最下位から隔てて選択的に位置づけるように調整されてもよい。このような実施形態を、図53に示す。
図52に示す交差型取り付け部材1102は、上側の取り付け部材708と下側の取り付け部材708との間の交差型取り付け部材1102を、交差型取り付け部材1102を延伸することによってピンと張った状態に保つ弾性材料を含んでよい。例えば、交差型取り付け部材1102は、ニューハンプシャー州所在のVelcro USA Inc.が製造するVELSTRETCHを含んでよい。
一体式のハーネス604、取り付け部材708及び交差型取り付け部材1102を有する実施形態の場合、取り付け部材708の第1端部分は固定システムを患者に嵌合させるようにリテーナ602において調整される。本明細書に記述しているハーネス604及び交差型取り付け部材1102は、調整可能なフィッティングによってリテーナ602のその使用位置における確実な固定をもたらし、これにより、患者の頭部の移動、下顎の動き、または気管内チューブ10の外的操作により引き起こされる患者の気道内での気管内チューブ10の障害が最小限に抑えられる。
図53は、固定システムの別の実施形態1200の患者における使用を示し、マルチピース式の交差型取り付け部材1202(a)、1202(b)を示している。図53に示す実施形態は、図52を参照して述べた実施形態に類似するが、交差型取り付け部材1202(a)、1202(b)の各々が一体式または固定式である第1及び第2端の間の取り付け部材1202(a)、1202(b)の長さを変えるための調整手段を含む点が異なる。示している実施形態では、調整手段はツーピース式の交差型取り付け部材1202(a)、1202(b)によって与えられる。示されていないが、この調整手段は、主治医が上側の取り付け部材708と下側の取り付け部材708との間の交差型取り付け部材1202(a)、1202(b)の長さを変えることを可能にする機械的システムであってもよい。他の調整手段には、スナップ、クリップ、Velcroまたは当業者には既知であるような他のファスナが含まれるが、この限りではない。
各交差型取り付け部材1202(a)、1202(b)は、第1部分1202(a)と、第2部分1202(b)とを備える。示している実施形態では、第1及び第2部分の領域はフック/ループファスナを有する。第1部分1202(a)は、第2部分1202(b)へ取り付けるように構成される。ある実施形態では、第1部分1202(a)及び/または第2部分1202(b)の少なくとも一部は、例えばVELSTRETCH等の可撓性材料を含む。
一体式のハーネス604、取り付け部材708及び交差型取り付け部材1202を有する実施形態の場合、リテーナ602における取り付け部材708の第1端部分並びに交差型取り付け部材1202の第1及び第2部分1202(a)、1202(b)は固定システムを患者に嵌合させるように調整される。本明細書に記述しているハーネス604及び交差型取り付け部材1102は、調整可能なフィッティングによってリテーナ602のその使用位置における確実な固定をもたらし、これにより、患者の頭部の移動、下顎の動き、または気管内チューブ10の外的操作により引き起こされる患者の気道内での気管内チューブ10の障害が最小限に抑えられる。固定システム1200の場合、下顎骨または顎骨の頭蓋に対する移動は、取り付け部材608における張力に感知し得るほどの影響を与えない。
図54は、リテーナの別の好適な実施形態1302を示す平面図である。図55は、リテーナ1302を示す底面図(即ち、患者側に面する側面)である。リテーナ1302は、図19を参照して述べたリテーナ602に類似するが、リテーナ1302はリテーナ1302の近位側に咬合阻止器1304を含む点が異なる。咬合阻止器1304の少なくとも一部は、アンカーフット626、632より下へ、患者の口内へ伸びる。咬合阻止器1304は、好適には、患者がその歯によってチャネル616を通る気管内チューブ10を塞ぐことを防止する。示している実施形態では、リテーナ1302の第1部分612は、咬合阻止器の第1部分1304(a)を含む。リテーナ1302の第2部分は、咬合阻止器の第2部分1304(b)を含む。或いは、リテーナ1302の第1部分612または第2部分614が咬合阻止器1304全体を含む。
咬合阻止器1304は、好適にはリテーナ1302を通るチャネル616に位置合わせされる、またはこれと一体式である長手方向の穴(または通路もしくはチャネル)を有する。咬合阻止器1304を通る長手方向の穴またはチャネル616の部分は、チャネル616の他の部分より大きい直径を有することが可能である。アンカーフット626、632の遠位側に位置づけられるチャネル616の部分は、気管内チューブ10のリテーナ1302に対する長手方向移動を抑止するように気管内チューブ10を締め付けることから、咬合阻止器1304を通るチャネル616の部分は、気管内チューブ10を締め付ける必要がない。さらに、患者の歯は、典型的には気管内チューブ10上へ限定的な方向の力を加えることができることから、咬合阻止器1304が気管内チューブ10の全周に渡って配置される必要はない。
咬合阻止器1304は、患者の上下前歯の近くで長手軸の概して反対の両側に配置されるように、アンカーフット626、632の一方または両方から延在するだけでよい。好適には、リテーナ1302が患者に取り付けられると、咬合阻止器1304の一部は上の歯と気管内チューブ10との間、及び下の歯と気管内チューブ10との間に位置づけられる。例えば、咬合阻止器の一部1304(a)はリテーナ1302の第1部分612と一体式であって、上顎の歯と気管内チューブ10との間に配置されるようにアンカーフット626から長手軸の片側を近位の長手方向へ延在することが可能である。同様に、咬合阻止器の一部1304(b)はリテーナ1302の第2部分614と一体式であって、下顎の歯と気管内チューブ10との間に配置されるようにアンカーフット632から長手軸の片側を近位の長手方向へ延在することが可能である。咬合阻止器の部分1304(a)、1304(b)は双方で、患者が気管内チューブ10内へ噛み込む、またはこれを塞ぐことを抑止する。
咬合阻止器1304は、アンカーフット626、632より下へ、咬合阻止器1304の近位部分が患者の上下前歯の間に配置されるために十分な距離だけ延在する。好適には、咬合阻止器1304は、患者が顎を近位の長手方向へ移動または動かしても前歯が咬合阻止器1304の近位端を超えて滑動し気管内チューブ10に接触しないように、近位方向へ上下前歯を過ぎて延在する。
リテーナ1302及び咬合阻止器1304は、これらを製造する材料に依存して、別々に製造されて後に互いに固定される場合もあれば、互いに一体式に製造される場合もある。好適には、咬合阻止器1304は、チャネル616が咬合阻止器1304のチャネル616または穴に位置合わせされかつこれと連通することができるように、リテーナ1302と一体式である。或いは、咬合阻止器1304は、リテーナ1302と一体式に形成されない場合でも、リテーナ1302内でチャネル616の少なくとも一部を介して延在し、例えば接着によってチャネル616の内壁に固定される。別の代替実施形態では、咬合阻止器1304はリテーナ1302の近位端から離隔して配置され、リテーナ1302へ解放可能式に接続可能である。
リテーナ1302及び咬合阻止器1304の一方または双方は、閉塞、汚れまたは損傷に関して患者の口内状態を容易に観察できるように、透明プラスチック等の透視性材料でできていれば都合がよい場合がある。
図54に示すリテーナ1302は、固定用位置の開口部の平面がリテーナ1302の後面620に平行するように配列された固定用位置618を示している。しかしながら、当業者には、これらの開口部の平面はこの方向へ向けられる必要のないことが認識されるであろう。これらの開口部は、後面または底面に対して傾斜されることも可能である。当業者には、固定用位置618には様々に傾斜されたアレンジメントも可能であること、及び固定用位置618の開口部の平面は後面620に対して同じ方向に向けられる必要がないことも認識されるであろう。
リテーナ1302の使用に際しては、第1部分612及び一体式の咬合阻止器部分1304(a)が第2部分614及び一体式の咬合阻止器部分1304(b)から分離される。分離されると、第1部分612及び第2部分614はこれらの間で気管内チューブ10に位置合わせされる。気管内チューブ10はまず、例えば第1部分612及び咬合阻止器1304(a)により形成される溝またはチャネル部分616内に置かれてもよい。次に、第2部分614及び咬合阻止器1304(b)が第1部分と係合され、チャネル616が完成される。このようなリテーナの所望されるチャネル形状は、実質的に気管内チューブ10の形状に類似する。
第1及び第2部分が係合された状態では、リテーナは気管内チューブ10上へ置かれ、図66に示す形状となっている。リテーナ1302が気管内チューブ10上へ取り付けられかつストラップ式頭部接触部材706が反対側の患者の頭蓋上へ置かれると、取り付け部材708を使用してリテーナ1302とストラップ式頭部接触部材706との間の張力を調整することができる。
リテーナ1302及び咬合阻止器1304は、その形状を保つ傾向があってしかも医師が破壊することなく曲げることができる幾分可撓性の材料で形成することができる。適切な隆起しているが可撓性の材料としては、例えば、プラスチック、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ナイロン、オレフィン、アクリル、ポリエステル等のポリマーまたは複合物、並びに成形性シリコン、熱可塑性ウレタン、熱可塑性エラストマー、熱硬化性プラスチック等が含まれるが、この限りではない。示されているリテーナ1302は、好適には、ポリエチレンまたはポリプロピレン材料またはナイロンを使用して射出成形により形成される。しかしながら、他の材料を使用することもできる。
図56は、第1指圧面622を有する図54のリテーナを示す側面図であり、図57は、第2指圧面624を有する図54のリテーナを示す反対側の側面図である。第1及び第2指面622、624は、主治医がリテーナ1302を形成すべく第1部分612及び第2部分614を共に圧搾する領域を提供する。リテーナ1302は、まず、気管内チューブ10上の所望される位置に長手方向に置かれる。リテーナは次に、気管内チューブ10の周りで圧搾され、接着剤を使用しない場合でも気管内チューブ10の外面が把持される。このような装置は、気管内チューブ10上のリテーナ1302の位置合わせをし直すことが望ましくなる状況において効果的である。
リテーナ1302と気管内チューブ10との間の牽引を向上させるためには、気管内チューブ10の外面を粗くして、または高摩擦コーティングを施して気管内チューブ10とリテーナ1302との間の牽引を高めることが可能である。これにより、リテーナ1302が所定の位置にあると、気管内チューブ10上でのリテーナ1302の望ましくない動きを抑止することが促進される。
図58は、第1部分612が第2部分614に係合された状態である、図54のツーピース式リテーナ及び一体式の咬合阻止器を示す側面図である。第1及び第2部分612、614は各々、プラスチック材料による一体成形品である。各部分612、614は、後述する溝を含む。図56〜58に最もよく示されているように、後面620(患者の方へ向いている)は好適には輪郭をつけられる。輪郭は、患者の顔面の曲りに沿うように選択することができる。有利には、患者の顔面の曲りに沿って輪郭を形成される表面は、リテーナ1302と患者の顔面との間の接触エリアを増大させ、リテーナ1302の重量及び取り付け部材708からの任意の張力を均一に分散させる。
図61及び62は、図54のリテーナの第1部分612を示す斜視図である。第1部分612は、アンカーフット626と、横方向へ平行に延在する1対の柔軟なプロング628、630と、第1咬合阻止器部分1304(a)と、固定用位置618とを備える。プロング628、630は、好適には、第1部分612と一体式に形成される。図54〜60においては、プロング628、630は、気管内チューブ10を所定の位置に固定すべく第2部分614と係合されて示されている。
図63及び64は、図54のリテーナの第2部分614を示す斜視図である。第2部分614は、アンカーフット632と、横方向へ平行に延在する1対のレセプタクルまたは開口634、636と、第2咬合阻止器部分1304(b)と、固定用位置618とを備える。レセプタクル634、636は、第1部分612のプロング628、630を受け入れるように構成される。
2つの部分612、614は、図54に示すように、両者間に気管内チューブ10を受け入れるための管状チャネル616を画定すべく係合されるように適合化される。チャネル616は、第1及び第2部分における概して半球形である個々の溝によって形成される。第1及び第2部分は、係合されると、チャネル616の断面積を縮小して気管内チューブ10をしっかりと把持するように共に横方向へ滑動可能である。第1及び第2部分は、後述するように、相互に係合する構造により離れて滑動することを抑止される。
各溝は、概して半球形である断面形状を有する。図54及び55において最もよく分かるように、この溝は長手軸に沿って一様な幅を有する。ある実施形態では、溝の幅(即ち、横方向)はその長手方向長さに沿って変わる。即ち、ある実施形態では、溝の両側壁は互いから、例えばリテーナ1302の一方の長手方向側面からリテーナの他方の長手方向側面へ概して直線的に分岐する。
気管内チューブ10をチャネル616内にしっかりと保持するために、リテーナ1302は相互に係合する構造を含む。相互に係合する構造は、第1部分612及び第2部分614が互いから滑動して離れることを抑止する。この相互に係合する構造は、解放可能であってもなくてもよい。
示している実施形態では、相互に係合する構造は解放可能なラッチ機構である。ラッチ機構は、第1部分612を第2部分614へ固定するために使用される。示している実施形態では、ラッチ機構は、プロング628、630上へ設けられる相互に嵌合する歯638と、プロングに対して相補形状である1対のレセプタクル634、636とを備える。各レセプタクル634、636は、プロング628、630上の歯638でロックされる内縁を含む。レセプタクル634、636の内縁は、プロング628、630がレセプタクル634、636を通して挿入されると歯638にパチンと嵌り、閉位置を形成する。示している実施形態では、ラッチ機構はリテーナ1302と共に単一片として形成される。しかしながら、他の実施形態では、他のタイプの相互に係合する構造を使用することもできる。
解放可能な相互に係合する構造を有する実施形態の場合、この構造体は単に、リテーナ1302のチャネル616内の気管内チューブ10を取外し、位置を修正し、または交換するために解放される。ある実施形態では、主治医がプラットフォーム644を押し下げて内縁からプロング628、630を離し、第1部分612を第2部分614から離して滑動させる。プラットフォーム644は長手軸へ向かって旋回し、プロング628、630の外面に接触する。プラットフォーム644に加わるさらなる圧力により、プロング628、630はレセプタクル634、636の縁から長手軸に向かって偏向される。プロング628、630が長手軸方向へ移動するにつれて、歯638はレセプタクル634、636の縁から離れ、第1部分612が第2部分614から解放される。主治医は、プラットフォーム644に加える圧力を保ちながら、第1部分612を第2部分614から分離する。次に、主治医は、リテーナ1302を開き、チャネル616を露出することができる。
リテーナ1302は、気管内チューブ10と固定システム600との反復される取り付け及び取り外しを許容するために患者に同じものを複数回使用することができる。さらに主治医は、リテーナ1302を広範なサイズのチューブの何れとも使用することができる。さらに、咬合阻止器1304がリテーナ1302と一体式であることにより、気管内チューブ10が固定システムから分離されても咬合阻止器1304が失われたり置き忘れられたりしないことが保証される。
第1及び第2部分612、614内に形成される溝は、リテーナ1302が閉位置にあるときにチャネル616を画定する。チャネル616は気管内チューブ10の一部または一部の長さを受け入れることができ、概して、気管内チューブ10をチャネル616の1つまたは複数の接触エリア内に収容し、把持しかつ固定するように構成される。接触エリアは、チャネル616の長手軸に沿ってアンカーフット626、632の一方または双方の長手方向側面に位置づけることができる。チャネル616は、特定のチューブに対応するために、溝に関連して先に論じたように様々な形状を有することが可能である。相互に係合する構造は、第1部分612を第2部分614にロックするために第1及び第2部分612、614の互いに対する複数の位置を、よって複数のチャネル幅を設けることから、単一のリテーナ1302が多くの異なるサイズのチューブに対応することができる。示している実施形態では、チャネル616は概して、咬合阻止器1304まで概して円形の断面形状を有する。
図54−64に示す実施形態では、チャネル616の両側面は概して直線状であり、互いに平行している。しかしながら、チャネル616の壁が(よって同じく第1部分612及び第2部分614の溝も)直線である必要はない。例えば、第1部分の溝の壁は、その形状を気管内チューブ10の受け入れられる部分の形状に合わせるように、チャネルの一部を狭くする凸状断面を有することが可能である。このチャネル形状は、チャネル616における気管内チューブ10の保持を促進し、チャネルを介する気管内チューブ10の移動を抑止する。同様に、チャネルの形状も、気管内チューブ10のリテーナ1302を介する移動を制止するように選択することができる(例えば、曲がった形状)。
チャネル616は、その用途に依存して(即ち、リテーナの使用が設計される医療物品のチューブ部分の形状に依存して)様々な形状形式をとることができるが、チャネル616は、気管内チューブ10の支点として作用するというよりも、長手方向に気管内チューブ10を安定させるに足る長さを有する。即ち、リテーナ1302は、気管内チューブ10を捻ることなく、気管内チューブ10の横、縦及び横断方向の移動を抑止する(即ち、チューブのヨー、ピッチ及び軸方向移動を抑止する)に足る長さの気管内チューブ10を受け入れる。
第1部分612が第2部分614に係合されると、気管内チューブ10の一部がリテーナ1302内に捕捉される。従って、リテーナ1302は、気管内チューブ10の保持された部分の横及び横断動作を防止しないまでも、少なくとも制限する。気管内チューブ10の長手方向移動は、望ましくは、先に述べたようにチャネル616の1つまたは複数の接触エリアに関連づけられる1つまたは複数の保持機構(例えば、チャネル形状、固定用とげ、摩擦隆線、粗くしたチャネル表面、接着剤)によって改善されてもよい。さらに、保持機構のうちの1つまたはそれ以上はチャネル616の1つまたは複数の接触エリア内に纏めて、または別々に配置されてもよい。例えば、固定用とげは、長手方向チャネル616のアンカーフット626、632の遠位側に位置づけられる部分の表面に位置づけることができ、長手方向チャネル616の反対側に位置づけられる部分は、固定用とげを使用しないか、チャネル616の表面に別の保持機構を有する。
図65は、固定システム1300の別の好適な実施形態を示す。固定システム1300は、ハーネス604によって患者の顔面上へ固定されるリテーナ1302を含む。ハーネス604は、リテーナ1302を運用位置に保持し、気管内チューブ10を支える。示されているリテーナ1302は、図54−64を参照して述べたものと同じリテーナであり、ハーネス604は、図52を参照して述べたものと同じハーネスである。両実施形態に類似する特徴及び構造体は、説明を容易にするために同じ識別子によって識別される。従って、固定システム1100の特徴に関する詳細な説明は、固定システム1300において見出される類似の特徴にも同等に当てはまる。
図66は、固定システム1300の患者における使用を示し、患者の上下前歯の間に配置された咬合阻止器1304を有するリテーナ1304を示している。咬合阻止器1304(a)、1304(b)は、チャネル616の近位部分を画定する細長い弓形の本体を有する。リテーナ1302の近位端及び遠位端で開放されているチャネル616のサイズ及び形状は、内部に気管内チューブ10を受け入れるように適合化される。チャネル616は、咬合阻止器1304の長手軸上の中心に配置されることが好適である。チャネル616の接触エリアは、気管内チューブまたはコンジット10の外半径より大きい半径を有することが好適であり、かつ外半径よりほんの僅かに大きい半径を有することが好適である。
図67は、図66の線67−67に沿った断面図であり、歯が気管内チューブ10に接触して閉塞させることを抑止するように、咬合阻止器1304が患者の口内で唇と上顎及び下顎の歯との間へ置かれていることを示している。この断面側から見ると、咬合阻止器1304本体の長さは、概して、患者の唇の外面と上下前歯との間の長手方向距離に一致する。咬合阻止器1304は、咬合阻止器1304をかみ込み領域内に保ちながら、医療処置に従って気管内チューブ1304の挿入程度を調節することを許容するに足る長さである。
(図67に示す)咬合阻止器1304の厚さは、咬合阻止器1304の長手方向の長さに渡って一定であっても変わってもよいが、咬合阻止器1304には、使用中に患者がチャネル616内に置かれた気管内チューブ10を遮断することができないように十分な剛性を与えるべきである。咬合阻止器1304により画定されるチャネル616の幅は、気管内チューブ10より大きくてよいが、チャネル616の表面と気管内チューブ10とは、咬合阻止器1304の全長に渡って実質的に同格であることが好適である。
リテーナ1302及び咬合阻止器1304は、患者の口を開き、チャネル616の近位部分を画定する咬合阻止器1304の本体を患者の口内へ、アンカーフット626、632の後向きの面が口腔開口部の皮膚に当接するまで進めることによって設置される。チャネル616の接触エリアは、気管内チューブ10を包囲し、かつ好適には気管内チューブ10と実質的に同格である。
咬合阻止器1304は、リテーナ1302が気管内チューブ10の周りにクランプされる前または後に挿入することができる。さらに、咬合阻止器1304を口腔内に挿入する前にリテーナ1302がまず気管内チューブ10にクランプされていれば、医療供給者はリテーナ1302を緩めてリテーナ1302内の気管内チューブ10の位置を直し、患者の食道内における気管内チューブ10の近位端の深さを調整することができる。調整されると、咬合阻止器1304の近位部分は好適には上顎と下顎との間に配置され、患者が気管内チューブ10を遮断することを抑止する。
このように、本発明による上述の固定システムの様々な実施形態は、気管内チューブまたは他の医療物品を解放可能に患者に固定する手段を提供する。気管内チューブ10は、固定アッセンブリ全体を取り外すことなく、かつ正しく位置合わせし直されると追加のテープを使用して気管内チューブ10を再固定する必要なしに調整することができる。さらに、リテーナは、多様なチューブ及び他の医療物品の何れにも使用されるように構成することができる。本固定システムは、患者の体内における気管内チューブ10の内側及び外側双方への移動を抑止し、かつ適切な口腔ケアを実行できるように患者の口腔へのアクセスを可能にする。
当然ながら、必ずしもこのような目的または利点の全てが本発明の任意の特定の実施形態に従って達成されるとは限らない点は理解されるべきである。従って、例えば、当業者には、本発明は、本明細書に教示されている1つの利点または一群の利点を、本明細書に教示または示唆されている可能性のある他の目的または利点を必ずしも達成することなく達成または最適化するような方法で具現化または実行される場合があることが認識されるであろう。
さらに、当業者には、異なる実施形態からの様々な特徴に互換性があることも認識されるであろう。本明細書に記述している変形例に加えて、一般的な当業者の一人であれば、本発明の原理による固定システム及び技術を構築するために各特徴の他の既知の等価物を混合しかつ整合させることができる。
従って、ある好適な実施形態及び実施例において本発明を開示してきたが、当業者には、本発明は、具体的に開示されている実施形態を超えて本発明の他の代替実施形態及び/または使用法及びその自明な修飾例及び等価物にまで拡大されることが理解されるであろう。従って、本明細書に開示した発明の範囲は、先に述べた特定の実施形態による開示内容に限定されるべきでないことが意図される。
Claims (27)
- 気管内チューブの固定システムであって、
頭部接触部材と、少なくとも2つの上側取り付け部材と、少なくとも2つの下側取り付け部材とを備え、各取り付け部材は前記頭部接触部材から延び、前記2つの下側取り付け部材の少なくとも一部は、前記固定システムが患者に取り付けられると患者の唇と両耳とを結ぶ線より下に存在するように構成され、
後向きの面と、チャネルと、前記チャネルの各側に配置される複数の固定用位置とを有するリテーナを備え、前記チャネルは、前記リテーナに対する前記気管内チューブの移動を抑止すべく前記気管内チューブの一部を受け入れるように構成され、前記後向きの面は前記リテーナが患者の口内へ移動することを抑止するように構成され、前記少なくとも4つの取り付け部材は、前記気管内チューブを前記頭部接触部材へ固定すべく前記複数の固定用位置に取り付けるように構成され、
少なくとも2つの交差型取り付け部材を備え、各々は、前記少なくとも2つの下側取り付け部材が下方向にかつ患者の下顎骨または顎骨を超えて移動することを抑止するように、前記少なくとも2つの上側取り付け部材の一方を前記少なくとも2つの下側取り付け部材の一方に取り付けるシステム。 - 各交差型取り付け部材は前記上側及び下側取り付け部材の周りに巻かれるように構成され、かつ第1端部分と第2端部分とを備え、前記第1端部分は前記上側取り付け部材に固定的に取り付けられ、前記第2端部分は上にフック/ループファスナのフックまたはループが配置されている第1フックまたはループ領域を有し、前記交差型取り付け部材は前記第2端部分に固定するための第2フックまたはループ領域を有する、請求項1記載のシステム。
- 各交差型取り付け部材は第1端部分と第2端部分とを備え、前記第1端部分は前記上側取り付け部材に固定的に取り付けられ、前記第2端部分は前記下側取り付け部材に固定的に取り付けられる、請求項1記載のシステム。
- 前記交差型取り付け部材は第1部分と第2部分とを備え、前記第1部分は前記上側取り付け部材に固定的に取り付けられ、かつ上にフック/ループファスナのフックが配置されているフック領域を有し、前記第2部分は前記下側取り付け部材に固定的に取り付けられ、かつ上にフック/ループファスナのループが配置されているループ領域を有し、前記第1端部分と前記第2端部分との間の前記交差型取り付け部材の全体長さは調整可能である、請求項1記載のシステム。
- 前記交差型取り付け部材の少なくとも一部は可撓性材料を含む、請求項1〜4のいずれかに記載のシステム。
- 前記頭部接触部材はドーム形状を有する、請求項1〜5のいずれかに記載のシステム。
- 前記頭部接触部材は患者の頭部の一部を受け入れるように構成される内側のオープン領域を含む、請求項1〜6のいずれかに記載のシステム。
- 前記頭部接触部材は可撓性ストラップを備える、請求項1〜7のいずれかに記載のシステム。
- 前記可撓性ストラップは閉ループ形であり、前記ループは、前記ストラップが少なくとも頭蓋のラムダを包囲するように患者の頭蓋の一部を受け入れるような大きさにされ、前記ループは頭蓋が前記ループを通り抜けることを抑止するに足る小さいものである、請求項8記載のシステム。
- 前記頭部接触部材は、前記少なくとも2つの上側取り付け部材及び前記少なくとも2つの下側取り付け部材に張力がかかった状態で頭蓋上に位置合わせされると中央部分が患者の後頭骨に圧力を加えるような大きさにされる、請求項1〜10のいずれかに記載のシステム。
- 前記中央部分は患者の頭頂骨に圧力を加える、請求項10記載のシステム。
- 咬合阻止器をさらに備える、請求項1〜11のいずれかに記載のシステム。
- 前記咬合阻止器は、概して前記チャネルの反対の両側に前記リテーナの後向きの面に近接して配置される、請求項12記載のシステム。
- 固定システムであって、
頭部接触部材と、
前記頭部接触部材に取り付けられる複数の上部ストラップ及び複数の下部ストラップと、
前記複数の上部ストラップ及び前記複数の下部ストラップに取り付けられるリテーナと、を備え、前記リテーナは、概して長手軸に沿って伸びかつ前記リテーナに対する医療物品の移動を抑止するために前記医療物品の一部を受け入れるように構成されるチャネルを有し、
患者の上顎と下顎との間で概して前記長手軸の反対の両側に配置される咬合阻止器を備える固定システム。 - 前記咬合阻止器は長手方向の穴を備え、前記長手方向の穴は前記リテーナを通る前記チャネルに位置合わせされる、請求項14記載のシステム。
- 前記長手方向の穴は前記チャネルの少なくとも一部の直径より大きい直径を有する、請求項15記載のシステム。
- 前記咬合阻止器は前記医療物品の一部の全周縁付近に配置される、請求項14〜16のいずれかに記載のシステム。
- 前記リテーナは第1部分と第2部分とを備え、前記複数の上部ストラップのうちの1つ及び前記複数の下部ストラップのうちの1つは前記第1及び第2部分の各々に固定される、請求項14〜17のいずれかに記載のシステム。
- 前記第1部分は前記第2部分と係合するように構成され、前記第1及び第2部分は前記チャネルを形成する、請求項18記載のシステム。
- 前記第1部分は前記第2部分と解放可能に係合する、請求項18記載のシステム。
- 前記咬合阻止器は、概して前記長手軸の反対の両側で患者の上下前歯の近くに配置されるように前記第1及び第2部分の一方から延設される、請求項18記載のシステム。
- 前記咬合阻止器の第1部分は前記リテーナの第1部分から延設され、前記咬合阻止器の第2部分は前記リテーナの第2の部分から延設され、前記咬合阻止器の前記第1及び第2部分は前記医療物品の一部を受け入れる長手方向の穴を形成する、請求項18記載のシステム。
- 前記咬合阻止器は前記リテーナと一体である、請求項14記載のシステム。
- 前記咬合阻止器は前記リテーナ内の前記チャネルの少なくとも一部を通って延設され、かつ前記チャネルの内壁に固定される、請求項14記載のシステム。
- 前記咬合阻止器は前記内壁に接着される、請求項24記載のシステム。
- 前記頭部接触部材は閉ループ形の可撓性ストラップを備え、前記ループは、前記ストラップが少なくとも頭蓋のラムダを包囲するように患者の頭蓋の一部を受け入れるような大きさにされ、前記ループは頭蓋が前記ループを通り抜けることを抑止するに足る小さいものである、請求項14記載のシステム。
- 少なくとも2つの交差型取り付け部材をさらに備え、各々は、前記下側ストラップが下方向にかつ患者の下顎骨または顎骨を超えて移動することを抑止するように、前記複数の上側のストラップのうちの1つを前記複数の下側のストラップのうちの1つに取り付ける、請求項14記載のシステム。
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