JP2003068729A - 強誘電体薄膜形成用塗布溶液および強誘電体薄膜 - Google Patents

強誘電体薄膜形成用塗布溶液および強誘電体薄膜

Info

Publication number
JP2003068729A
JP2003068729A JP2001256560A JP2001256560A JP2003068729A JP 2003068729 A JP2003068729 A JP 2003068729A JP 2001256560 A JP2001256560 A JP 2001256560A JP 2001256560 A JP2001256560 A JP 2001256560A JP 2003068729 A JP2003068729 A JP 2003068729A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
ferroelectric thin
forming
coating solution
propylene glycol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001256560A
Other languages
English (en)
Inventor
Norihiko Ikeda
憲彦 池田
Tomotaka Shinoda
智隆 篠田
Satoshi Komatsu
敏 小松
Kinji Yamada
欣司 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JSR Corp filed Critical JSR Corp
Priority to JP2001256560A priority Critical patent/JP2003068729A/ja
Publication of JP2003068729A publication Critical patent/JP2003068729A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 白金、イリジウム、酸化イリジウムなどの基
板上に良好なヒステリシス特性および飽和特性が得られ
る強誘電体薄膜形成が可能な強誘電体薄膜形成用組成物
を得る。 【解決手段】 (A)下記一般式(1)で表される有機
溶剤 R1O(CHCH3CH2O)n2 ・・・・・(1) (R1およびR2は、それぞれ独立して水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基またはCH3CO−から選ばれる1
価の有機基を示し、R1およびR2の少なくとも1つは水
素原子以外の基であり、nは1〜2の整数を表す。)お
よび(B)有機金属化合物とを含有し、プロピレングリ
コールの含有量が10000ppm以下であることを特
徴とする強誘電体薄膜形成用塗布溶液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に強誘電体
薄膜を形成するための塗布溶液に関する。さらに詳しく
は、白金、イリジウム、酸化イリジウムなどの基板上に
良好なヒステリシス特性および飽和特性が得られる強誘
電体薄膜形成が可能な強誘電体薄膜形成用塗布溶液に関
する。
【0002】
【従来技術】Pb、Zr、Tiの複合酸化物であるチタ
ン酸ジルコン酸鉛(PZT)、Pb、Zr、Ti、La
の複合酸化物であるチタン酸ジルコン酸ランタン鉛(P
LZT)、Sr、Bi、Taの複合酸化物であるタンタ
ル酸ビスマスストロンチウム(SBT)あるいはSr、
Bi、Ta、Nbの複合酸化物であるNb添加タンタル
酸ビスマスストロンチウム(SBTN)などの強誘電体
は高誘電性、強誘電性、圧電性、焦電性などを示すこと
から、その薄膜はDRAMやFRAM(登録商標)など
の半導体メモリ、コンデンサー、センサー、アクチュエ
ーターなどに利用されている。また強誘電体薄膜の形成
法としては、従来、各種の成膜法が提案されているが、
どのような成膜法を採用する場合であっても、良好な特
性を有する誘電体薄膜を形成するためには、成膜後に熱
処理を行って、薄膜の結晶性を高めることが必要とな
る。しかし、熱処理を行った場合には、熱処理による結
晶性の向上に伴って、得られる誘電体薄膜の結晶粒の成
長が起こり、粒界に析出する未結晶成分を介してリーク
電流が増加するという問題が生起する。この問題を解決
するために、膜の高純度化が考えられるが、膜の高純度
化のために原料を高純度化することは多大な手間を要す
る。このようなことから、従来において、原料の高純度
化とリーク電流との関係は殆ど検討されておらず、どの
程度高純度化して、どのような不純物成分を低減すれば
リーク電流を抑制できるかということは全く知られてい
ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前記
の問題点を解決し良好なヒステリシス特性および飽和特
性が得られる強誘電体薄膜形成が可能な強誘電体薄膜形
成用塗布溶液を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、不純物を低減する
ことにより上記問題が一挙に解決できることを見いだ
し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、
(A)下記一般式(1)で表される有機溶剤 R1O(CHCH3CH2O)n2 ・・・・・(1) (R1およびR2は、それぞれ独立して水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基またはCH3CO−から選ばれる1
価の有機基を示し、R1およびR2の少なくとも1つは水
素原子以外の基であり、nは1〜2の整数を表す。)お
よび(B)有機金属化合物とを含有し、プロピレングリ
コールの含有量が10000ppm以下であることを特
徴とする強誘電体薄膜形成用塗布溶液を提供するもので
ある。
【0005】本発明の溶液が適用される強誘電体薄膜と
しては、強誘電性を示すいずれの複合酸化物でもよい
が、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸ジルコ
ン酸ランタン鉛(PLZT)、タンタル酸ビスマススト
ロンチウム(SBT)およびNb添加タンタル酸ビスマ
スストロンチウム(SBTN)などが好ましく、とくに
チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)およびタンタル酸ビス
マスストロンチウム(SBT)が好ましい。本発明の1
つの態様では有機金属化合物としてPb、ZrおよびT
iから選ばれる1または2種以上の構成元素からなるも
のを1または2種以上組み合わせて用いる。さらに、L
a、Nb、Mg、Ca、SrおよびBaから選ばれる1
または2種以上の構成元素からなる1または2種以上の
有機金属化合物をさらに用いることができる。本発明の
別の態様では有機金属化合物として、Ta、Biおよび
Srから選ばれる1または2種以上の構成元素からなる
ものを1または2種以上組み合わせて用いる。さらに、
Nb、Ba、Pb、およびCaから選ばれる1または2
種以上の構成元素からなる1または2種以上の有機金属
化合物をさらに用いることもできる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をさらに詳細に説
明するが、あくまで説明のためのものであって、本発明
がこれに限定されるものではない。本発明の強誘電体薄
膜形成用塗布液は、下記一般式(1)で表される溶剤
(以下、「溶剤1」という) R1O(CHCH3CH2O)n2 ・・・・・(1) (R1およびR2は、それぞれ独立して水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基またはCH3CO−から選ばれる1
価の有機基を示し、R1およびR2の少なくとも1つは水
素原子以外の基であり、nは1〜2の整数を表す。)
と、1または2種以上の有機金属化合物を混合すること
によって調製される。
【0007】溶剤1としては、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、
プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレン
グリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジ
エチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエー
テル、プロピレングリコールジブチルエーテル、ジプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレング
リコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコール
モノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブ
チルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロ
ピレングリコールジプロピルエーテル、ジプロピレング
リコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ
エチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ
プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモ
ノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコー
ルモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコ
ールモノプロピルエーテルアセテート、ジプロピレング
リコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレング
リコールジアセテート、ジプロピレングリコールジアセ
テートなどが挙げられ、特にプロピレングリコールモノ
メチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエー
テル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プ
ロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレング
リコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエ
チルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエー
テルアセテートが好ましい。これらは1種または2種以
上を同時に使用することができる。ここで、溶剤1のガ
スクロマトグラフィーにより測定した場合の純度は99
重量%以上、好ましくは99.5重量%以上である。さ
らに、溶剤1では、Na、Kなどの金属成分の含有量が
50ppm以下であることが好ましい。
【0008】本発明において溶剤1の精製方法は、副反
応生成物の除去に関しては蒸留、再結晶、抽出、濾過、
透析、昇華、クロマトグラフィーなどがあげられる。こ
れら1種または2種以上の操作を行い、さらに高純度化
する事も可能である。これらの精製方法のうち好ましく
は、蒸留、再結晶、クロマトグラフィーであり、さらに
好ましくは蒸留である。また、不純物金属の除去に関し
ては、蒸留、抽出、透析、イオン交換、濾過、再結晶、
沈殿などがあげられ、さらに好ましくは、蒸留、抽出、
イオン交換である。
【0009】次に、本発明に使用される(B)有機金属
化合物をPZT、PLZT、SBT、SBTNを例にと
って示す。鉛化合物としては、鉛ジメトキシド、鉛ジエ
トキシド、鉛ジブトキシドなどの鉛アルコキシドおよび
酢酸鉛三水和物、無水酢酸鉛、2−エチルヘキサン酸
鉛、n−オクタン酸鉛、ナフテン酸鉛などがあげられ
る。好ましくは、酢酸鉛三水和物、無水酢酸鉛である。
ジルコニウム化合物としては、ジルコニウムテトラメト
キシド、ジルコニウムテトラエトキシド、ジルコニウム
テトラプロポキシド、ジルコニウムテトラブトキシドな
どのジルコニウムテトラアルコキシドおよびn−オクタ
ン酸ジルコニウム、ナフテン酸ジルコニウムなとがあげ
られる。好ましくは、ジルコニウムテトラプロポキシ
ド、ジルコニウムテトラブトキシドである。チタン化合
物としては、チタニウムテトラメトキシド、チタニウム
テトラエトキシド、チタニウムテトラプロポキシド、チ
タニウムテトラブトキシドなどのチタニウムテトラアル
コキシドがあげられる。好ましくは、チタニウムテトラ
プロポキシド、チタニウムテトラブトキシドである。ラ
ンタン化合物としては、ランタントリメトキシド、ラン
タントリエトキシド、ランタントリプロポキシド、ラン
タントリブトキシドなどのランタントリアルコキシドお
よび酢酸ランタン1.5水和物、無水酢酸ランタン、2
−エチルヘキサン酸ランタンなどがあげられる。好まし
くは、ランタントリプロポキシド、酢酸ランタン1.5
水和物、無水酢酸ランタン、2−エチルヘキサン酸ラン
タンである。ストロンチウム化合物としては、ストロン
チウムジメトキシド、ストロンチウムジエトキシド、ス
トロンチウムジプロポキシド、ストロンチウムジイソプ
ロポキシド、ストロンチウムジブトキシドなどのストロ
ンチウムジアルコキシドおよび2−エチルヘキサン酸ス
トロンチウム、n−オクタン酸ストロンチウム、ナフテ
ン酸ストロンチウムなどがあげられる。好ましくは、ス
トロンチウムジエトキシド、ストロンチウムジプロポキ
シド、ストロンチウムジブトキシド、2−エチルヘキサ
ン酸ストロンチウム、n−オクタン酸ストロンチウムで
ある。ビスマス化合物としては、ビスマストリメトキシ
ド、ビスマストリエトキシド、ビスマストリプロポキシ
ド、ビスマストリt−アミロキシド、ビスマストリブト
キシドなどのビスマストリアルコキシドおよび2−エチ
ルヘキサン酸ビスマス、n−オクタン酸ビスマス、ナフ
テン酸ビスマスなどがあげられる。好ましくは、ビスマ
ストリエトキシド、ビスマストリプロポキシド、ビスマ
ストリt−アミロキシド、ビスマストリブトキシド、2
−エチルヘキサン酸ビスマス、n−オクタン酸ビスマス
である。タンタル化合物としては、タンタルペンタメト
キシド、タンタルペンタエトキシド、タンタルペンタプ
ロポキシド、タンタルペンタブトキシドなどのタンタル
ペンタアルコキシドおよび2−エチルヘキサン酸タンタ
ルなどがあげられる。好ましくは、タンタルペンタエト
キシド、2−エチルヘキサン酸タンタルである。ニオブ
化合物としては、ニオブペンタメトキシド、ニオブペン
タエトキシド、ニオブペンタプロポキシド、ニオブペン
タブトキシドなどのニオブペンタアルコキシドおよび2
−エチルヘキサン酸ニオブなどがあげられる。好ましく
は、ニオブペンタエトキシド、2−エチルヘキサン酸ニ
オブである。
【0010】本発明の強誘電体薄膜形成用塗布溶液は前
記溶剤1に有機金属化合物を溶解または分散してなる。
本発明の強誘電体薄膜形成用塗布溶液はプロピレングリ
コール含有量が10000ppm以下であることが特徴
である。プロピレングリコール含有量が10000pp
mを超えると 溶液の濁りやゲル化が起こるなど溶液
の安定性が損なわれる、また、強誘電体薄膜作成後、強
誘電特性がリーク傾向になるという問題がある。
【0011】本発明の強誘電体薄膜形成用塗布溶液は、
白金、イリジウム、酸化イリジウムなどの基板上に塗布
され、乾燥、中間焼成、本焼成することで均一性に優れ
た強誘電体薄膜を形成することができる。この場合の塗
布方法としてはスピンコート法のほかに、ディップ法な
ども使用できる。また、乾燥、中間焼成、本焼成の加熱
方法としてはホットプレート加熱、オーブンや拡散炉に
よる熱風加熱、赤外線加熱、急速加熱(RTA法)など
をあげることができる。乾燥時の加熱温度は100℃以
上、好ましくは12O℃以上である。中間焼成、本焼成
時の加熱温度は、それぞれ300〜550℃、550〜
800℃であるが、強誘電体の種類により最適な加熱温
度が異なるので適宜選択する必要がある。
【0012】
【実施例】次に、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明がこれら実施例に限定さ
れるものでないことはいうまでもない。
【0013】実施例1 (1)ビスマストリt−アミロキシド7g中に2−エチ
ルヘキサン酸5.8gを添加し、4時間150℃で加熱
還流させた後、減圧濃縮し、室温まで冷却しビスマス溶
液(a)を調製した。一方、ストロンチウムジイソプロ
ポキシド1.14g およびタンタルペンタエトキシド
5g中に2−エチルヘキサン酸 4.71gを添加
し、4時間150℃で加熱還流させた後、減圧濃縮し、
室温まで冷却しストロンチウムタンタル溶液(b)を調
製した。→(a)(b)ともここは無溶媒?そのとおり
この溶液(a)および溶液(b)を混合してストロンチ
ウム/タンタル/ビスマスのモル比が0.9/2.1/
2.0になるように調製し、蒸留法で精製したプロピレ
ングリコールモノプロピルエーテルで希釈し、そこにタ
ンタル1モルに対して0.025モルの(この0.02
5というのはホウ素元素のモル比?それとも化合物のモ
ル比?)ホウ素原子のモル比です。(この場合はどちら
でも数値的に問題ないと思う)ホウ素トリ1−ブトキシ
ドを加え塗布液1とした。得られた溶液1のプリピレン
グリコール含有量は3600ppm、Na含有量4pp
m、K含有量7ppmであった。 (2)次いで1000nmの熱酸化SiO2が形成され
た直径6インチのシリコンウェーハ上にスパッタリング
法により100nm膜厚のPt下部電極を形成した。次
に、上記Pt下部電極上に、上記(1)で得られた塗布
液1を、スピンコータを用いて500rpmで5秒間、
続いて3000rpmで20秒間回転塗布し、250℃
で1分間乾燥を行った後、25℃から25℃/secの
昇温速度で650℃まで昇温し、10分間加熱処理を行
って塗膜を形成した。次いで、この塗膜上に、上記と同
様にして塗布液1を塗布し、乾燥し、昇温し、加熱処理
するという、これらの操作を合計2回繰り返し、70n
m膜厚の強誘電体薄膜を形成した。次いで、上記強誘電
体薄膜上に、メタルマスクを介して、スパッタリング法
により直径0.2mmの200nm膜厚のPt上部電極
を形成し、650℃で10分間焼成して、強誘電体素子
を作製した。得られた強誘電体素子の断面図を図1に模
式的に示す。
【0014】比較例1 (1) 実施例1において精製プロピレングリコールモ
ノプロピルエーテルの代わりに未精製の市販プロピレン
グリコールモノプロピルエーテルを用いた以外は、実施
例1と同様にして比較塗布液1を調製した。得られた比
較溶液1のプリピレングリコール含有量は 13000
ppm、Na含有量60ppm、K含有量20ppmで
あった。 (2)比較塗布液1を用いて実施例1と同様にして、強
誘電体薄膜を形成し、上部電極形成後、強誘電体薄膜素
子を作成した。
【0015】試験例 実施例1(2)で得られた強誘電体素子のヒステリシス
特性および飽和特性を、それぞれ図2、図3、比較例1
(2)で得られた強誘電体素子のヒステリシス特性およ
び飽和特性をそれぞれ図4、図5に示す。なお、図3お
よび図5において、■は非反転分極量Pnv(・b/c
2)を、◆は、残留分極量2Pr(・b/cm2)を表わ
す。図2および図3から明らかなように、実施例1の塗
布液1を使用して得られた強誘電体素子のヒステリシス
特性は高電圧側が閉じており良好である。非反転分極量
Pnvは、印加電圧が2V程度で9−10・b/cm2とな
り、良好な飽和特性曲線を示しており、残留分極量2Pr
は、印加電圧3Vで13・b/cm2であり、良好な飽和
特性曲線を示すことが分かる。一方、図4および図5か
ら明らかなように、比較例1の比較塗布液1を使用して
得られた強誘電体素子のヒステリシス特性は、高電圧側
が広がったリーク傾向の特性を示しており、また、非反
転分極量Pnvおよび残留分極量2Prは、高電圧側でなけ
れば飽和には至らず、あるいは飽和には全く至らないこ
とが分かる。このように、本発明における有機溶剤(A)
と有機金属化合物(B)とからなる強誘電体薄膜形成用塗
布液(実施例1)を用いることにより、、良好なヒステ
リシス特性および飽和特性を有する強誘電体素子を作成
できる強誘電体薄膜形成用塗布液を得ることができる。
これに対して、比較例1のような塗布液では、本発明の
ような効果は得られないことが分かる。
【0016】
【発明の効果】本発明の強誘電体薄膜形成用塗布溶液
は、良好なヒステリシス特性および飽和特性が得られる
強誘電体薄膜形成が可能な強誘電体薄膜形成用塗布溶液
として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】強誘電体素子を模式的に示した断面図。
【図2】塗布液1を用いて製造した強誘電体素子のヒス
テリシス特性を示すグラフ。
【図3】塗布液1を用いて製造した強誘電体素子の飽和
特性を示すグラフ。
【図4】比較塗布液1を用いて製造した強誘電体素子の
ヒステリシス特性を示すグラフ。
【図5】比較塗布液1を用いて製造した強誘電体素子の
飽和特性を示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 41/193 H01L 41/18 102 (72)発明者 山田 欣司 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 Fターム(参考) 5E082 AB01 FG03 FG32 LL25 5F058 BA11 BC03 BF46 BH01 5F083 FR00 FR01 GA06 JA15 JA17 JA38 JA43 PR23 PR33

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記一般式(1)で表される有機
    溶剤 R1O(CHCH3CH2O)n2 ・・・・・(1) (R1およびR2は、それぞれ独立して水素原子、炭素数
    1〜4のアルキル基またはCH3CO−から選ばれる1
    価の有機基を示し、R1およびR2の少なくとも1つは水
    素原子以外の基であり、nは1〜2の整数を表す。)お
    よび(B)有機金属化合物とを含有し、プロピレングリ
    コールの含有量が10000ppm以下であることを特
    徴とする強誘電体薄膜形成用塗布溶液。
  2. 【請求項2】 有機金属化合物が、Pb、ZrおよびT
    iから選ばれる構成元素として有することを特徴とする
    請求項1に記載の強誘電体薄膜形成用塗布溶液。
  3. 【請求項3】 La、Nb、Mg、Ca、SrおよびB
    aから選ばれる構成元素を有する有機金属化合物をさら
    に含有することを特徴とする請求項2に記載の強誘電体
    薄膜形成用塗布溶液。
  4. 【請求項4】 有機金属化合物が、Ta、BiおよびS
    rから選ばれる構成元素を有することを特徴とする請求
    項1に記載の強誘電体薄膜形成用塗布溶液。
  5. 【請求項5】 Nb、Ba、Pb、CaおよびCdから
    選ばれる構成元素を有する有機金属化合物をさらに含有
    することを特徴とする請求項4に記載の強誘電体薄膜形
    成用塗布溶液。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の強誘電体薄膜形成用塗布
    液を塗布し、加熱することより得られることを特徴とす
    る強誘電体薄膜。
JP2001256560A 2001-08-27 2001-08-27 強誘電体薄膜形成用塗布溶液および強誘電体薄膜 Pending JP2003068729A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001256560A JP2003068729A (ja) 2001-08-27 2001-08-27 強誘電体薄膜形成用塗布溶液および強誘電体薄膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001256560A JP2003068729A (ja) 2001-08-27 2001-08-27 強誘電体薄膜形成用塗布溶液および強誘電体薄膜

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003068729A true JP2003068729A (ja) 2003-03-07

Family

ID=19084361

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001256560A Pending JP2003068729A (ja) 2001-08-27 2001-08-27 強誘電体薄膜形成用塗布溶液および強誘電体薄膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003068729A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004102689A1 (ja) * 2003-05-13 2004-11-25 Japan Science And Technology Agency 圧電材料とその製造方法並びに非線形圧電素子
CN100418243C (zh) * 2003-05-13 2008-09-10 独立行政法人科学技术振兴机构 压电材料及其制造方法以及非线性压电元件

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004102689A1 (ja) * 2003-05-13 2004-11-25 Japan Science And Technology Agency 圧電材料とその製造方法並びに非線形圧電素子
JP2004363557A (ja) * 2003-05-13 2004-12-24 Japan Science & Technology Agency 圧電材料とその製造方法並びに非線形圧電素子
CN100418243C (zh) * 2003-05-13 2008-09-10 独立行政法人科学技术振兴机构 压电材料及其制造方法以及非线性压电元件
JP4698161B2 (ja) * 2003-05-13 2011-06-08 独立行政法人科学技術振興機構 圧電材料とその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5391393A (en) Method for making a semiconductor device having an anhydrous ferroelectric thin-film in an oxygen-containing ambient
Tohge et al. Preparation of PbZrO3–PbTiO3 ferroelectric thin films by the sol–gel process
EP2343268B1 (en) Composition for ferroelectric thin film formation, method for forming ferroelectric thin film, and ferroelectric thin film formed by the method thereof
KR100453416B1 (ko) 강유전성박막및용액:조성물및가공법
US6485779B1 (en) Solution for forming ferroelectric film and method for forming ferroelectric film
JP4329287B2 (ja) Plzt又はpzt強誘電体薄膜、その形成用組成物及び形成方法
KR102334850B1 (ko) Mn 및 Nb 도프의 PZT 계 압전체막
JPH11163273A (ja) 誘電体薄膜、誘電体キャパシタの製造方法、および誘電体メモリ
JP2003068729A (ja) 強誘電体薄膜形成用塗布溶液および強誘電体薄膜
JP5655272B2 (ja) 強誘電体薄膜形成用組成物、強誘電体薄膜の形成方法並びに該方法により形成された強誘電体薄膜
JP4329289B2 (ja) Sbt強誘電体薄膜、その形成用組成物及び形成方法
JP4329288B2 (ja) Blt又はbt強誘電体薄膜、その形成用組成物及び形成方法
JP4048650B2 (ja) ペロブスカイト型酸化物薄膜形成用原料溶液
Vijayaraghavan et al. Structural and electrical properties of sol-gel synthesized PLZT thin films
JP3793118B2 (ja) ランタン錯体及びそれを用いたblt膜の製造方法
JPH05298920A (ja) 高誘電体薄膜
JP2001139329A (ja) Pb系ペロブスカイト型金属酸化物薄膜の形成方法及びPb系ペロブスカイト型金属酸化物薄膜
Faure et al. Synthesis of ferroelectric thin films and ceramics from solution processes
JP3119440B2 (ja) 強誘電体薄膜形成用塗布溶液
JP3127849B2 (ja) 塗布法による酸化物薄膜の製造方法
JP3106913B2 (ja) Bi系強誘電体薄膜形成用組成物並びにBi系強誘電体薄膜及びその製造方法
US20230247906A1 (en) Material deposition method
JP2003063809A (ja) 強誘電体薄膜形成用塗布液および強誘電体薄膜
JP2003068730A (ja) 強誘電体薄膜形成用塗布液および強誘電体薄膜
JP2003115484A (ja) 強誘電体薄膜形成用塗布溶液およびそれを用いて作成した強誘電体薄膜