JP2003068317A - 燃料電池 - Google Patents

燃料電池

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JP2003068317A JP2001257153A JP2001257153A JP2003068317A JP 2003068317 A JP2003068317 A JP 2003068317A JP 2001257153 A JP2001257153 A JP 2001257153A JP 2001257153 A JP2001257153 A JP 2001257153A JP 2003068317 A JP2003068317 A JP 2003068317A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】冷却効率、解凍効率の優れた燃料電池用のセパ
レータ構造を提供する。 【解決手段】 固体高分子電解質2をその外側からアノ
ード電極3aとカソード電極3bで挟んで構成される燃
料電池構造体と、燃料電池構造体を狭持するアノード側
セパレータ4aとカソード側セパレータ4bとを備えた
燃料電池1において、セパレータ4a、4bの背面には
冷却媒体を流す冷却溝8a、8bが形成され、冷却溝8
a、8bの底面5a、5bには熱伝導性を高める表面処
理部を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は燃料電池に用いるセパレ
ータの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水素と酸素の電気化学反応による
起電力を利用した発電装置である固体高分子型燃料電池
には、水素などの燃料ガスを供給するための流体通路を
保持したセパレータと、酸素等の酸化ガスを供給するた
めの流体通路を保持したセパレータとを設けたセルによ
り構成されている。このような燃料電池において発電を
行う際には、まず、セル内のアノード電極に水素が供給
され、反応
【0003】
【式1】 が起こる。この反応により発生したプロトンは、電解質
膜を通過しカソード電極に至り、反応
【0004】
【式2】 が起こる。これらの反応による発熱のために、セル内が
高温になり、反応を促進するための触媒の表面積低下速
度が増大する等の問題が生じるのため、また、この熱を
有効利用するため、セルを冷却する必要が生じる。
【0005】そこで、セルの冷却手段として、特開2001
-43869号のように、セパレータの表面に冷却水を流す冷
却通路を形成したものがある。さらに、冷却面には、発
電時に発生した熱を冷却面内で効率よく冷却するため
に、流路が面上を隙間なく蛇行して形成されているもの
があり、そこを水などの冷却媒体が通過することでセル
の冷却が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとしている問題点】しかしながら、
前述のような従来技術では、反応熱の過度の上昇を抑
え、効率的な反応が行われる反面、セパレータ面におけ
る発電の増加により要求される冷却量が増え、セパレー
タ面全体に冷却通路を設ける必要があった。さらに、電
池のコンパクト化を目的にセパレータの厚さも抑えら
れ、十分な幅・深さの冷却通路の確保が難しくなった。
これらは、セパレータにおける反応熱の冷却を効率的に
行えないという問題を生じさせ、結果として発電効率を
低下させることになった。
【0007】また、これとは別に、例えば燃料電池の動
作を停止した際に冷却媒体の循環を停止し、さらに媒体
を通路から抜く動作を備える燃料電池システムにおい
て、冷却媒体の一部が通路の蛇行部分等に残って、これ
が氷点下の状態で凍結し流路が閉塞する問題もあった。
この流路の閉塞は流路の増加や、幅や深さが小さくなる
傾向と共に発生し易い傾向にあった。これが原因で、低
温化での発電開始の際に通路に加温媒体を通した際、通
路全体に加温媒体をめぐらせるまでに時間がかかり、結
果として発電開始に時間がかかるという問題があった。
【0008】そこで、本発明は複雑な形状や余分な幅・
深さの冷却通路を設けなくても冷却効果を高めることが
でき、更に低温下で凍結して冷却通路を閉塞させている
媒体を効果的に解凍させる燃料電池用セパレータを提供
することを目的とする。
【0009】
【問題点を解決するための手段】第1の発明は、固体高
分子電解質をその外側からアノード電極とカソード電極
で挟んで構成される燃料電池構造体と、前記燃料電池構
造体を狭持するアノード側セパレータとカソード側セパ
レータとを備え、前記燃料電池構造体と、前記アノード
側セパレータと、前記カソード側セパレータとで単位セ
ルを構成し、複数の前記セルが積層された燃料電池にお
いて、前記アノード側セパレータと前記カソード側セパ
レータは、隣り合うセルの互いに対向する対向面におい
て前記アノード側セパレータと前記カソード側セパレー
タの少なくとも片方に冷却溝を設けて冷却媒体を流す冷
却流路を形成し、前記アノード側セパレータと前記カソ
ード側セパレータの前記冷却流路における表面の少なく
とも一部に熱伝導性を高める表面処理部を設けたセパレ
ータであることを特徴とする燃料電池。
【0010】第2の発明は、第1の発明において、前記
表面処理部としてセパレータに用いた材質より熱伝導性
の高い塗料を塗布した塗装面を形成する。
【0011】第3の発明は、第1の発明において、前記
表面処理部として表面粗度を大にした粗面を形成する。
【0012】第4の発明は、第3の発明において、前記
表面処理部は前記冷却流路内において対向する表面であ
り、前記表面粗度は同一の組み合わせとする。
【0013】第5の発明は、第3の発明において、前記
表面処理部は前記冷却流路内において対向する表面であ
り、前記表面粗度は異なる組み合わせとする。
【0014】第6の発明は、第3の発明において、前記
表面処理部は前記冷却流路内において対向する表面であ
り、前記表面の内どちらか一方の表面には表面粗度を大
にした粗面が形成されずに親水処理を施す。
【0015】第7の発明は、第4から6のいずれか一つ
の発明において、前記セパレータの対向する表面は前記
アノード側セパレータの表面と前記カソード側セパレー
タの表面の組み合わせとする。
【0016】第8の発明は、第3から7のいずれか一つ
の発明において、前記粗面の表面粗度は、算術平均粗さ
Ra≦3.5μm、最大高さRy≦20μmとする。
【0017】
【作用及び効果】第1の発明によれば、冷却媒体を流す
冷却溝の表面に熱伝導性を高める表面処理部を設けるこ
とで、燃料電池運転時のセパレータの冷却効果を向上す
ることができる。また、凍結した冷却媒体の解凍時に加
熱効果を向上することができ、解凍時間を短縮すること
ができる。
【0018】第2の発明によれば、表面処理部として、
セパレータに用いた材質より熱伝導性の高い塗料を塗布
し塗膜面を形成したので、熱伝導性が高まり冷却効果が
向上する。
【0019】第3の発明によれば、表面処理部として表
面祖度を大にした祖面を形成することにより伝熱面積が
増加するので熱伝導性が高まる。また運転停止中に残留
冷媒が凍結した場合にセパレータ表面との間に微細気泡
が発生するので、加温された冷媒の通路を確保して凍結
した際の解凍時間が短縮できる。
【0020】第4の発明によれば、粗面の表面粗度を同
一の組み合わせにしたので、冷却媒体の流動性に大きな
影響を及ぼすことなく冷却効果を向上させられる。
【0021】第5の発明によれば、粗面の表面粗度を異
なる組み合わせにしたので、冷却流路内で対向する表面
の疎水度が異なり(疎水セパレータでは粗面の疎水度が
強調され)セパレータ表面の残留冷媒付着量に差が生
じ、運転停止中の残留冷媒の凍結にかたよりが発生して
流路の閉塞を防止する効果が期待出来ると共に、解凍す
る際に微細気泡が多い傾向がある表面粗さの大きい方を
優先的に加熱することで、解凍時間を短縮することがで
きる。
【0022】第6の発明によれば、どちらか一方の表面
に親水処理を施すことで、表面粗度を大にした表面の相
対的な疎水性をさらに高めることができる。これによ
り、凍結した際に比較的疎水性の高いセパレータを優先
的に加熱することで、解凍時間を短縮することができ
る。
【0023】第7の発明によれば、前記セパレータの対
向する表面を、アノード側セパレータの表面とカソード
側の表面とすることにより、凍結した際に表面粗度を大
きくした表面の解凍を速やかに行い、全体に冷却媒体を
巡らせるまでの時間を短縮できるのに加えて、セパレー
タを容易に製作することができる。
【0024】第8の発明によれば、粗面の表面粗度を、
算術平均粗さRa≦3.5μm、最大高さRy≦20μmと
したので、冷却媒体の流動性の低下を抑制し、また、セ
パレータ基材表面に薄膜コーティングを施す場合、塗料
の性能の低下を抑制できる。
【0025】
【発明の実施の形態】図1に本実施形態における燃料電
池1の構成図を示す。
【0026】燃料電池構造体として膜状固体高分子電解
質体2を挟んで、板状のアノード電極3aとカソード電
極3bを設置し、その燃料電池構造体を挟んで略板形状
の二つのセパレータ、アノード側セパレータ4a、カソ
ード側セパレータ4bを設置する。電解質体2、電極3
a、3b、セパレータ4a、4bはそれぞれ互いに平行
になる様に設置されている。これら電解質体2、電極3
a、3b、およびセパレータ4a、4bでもって単位セ
ル1aを構成し、このようなセルを複数個平行に並べて
燃料電池1を形成する。
【0027】アノード側セパレータ4a(4aa)のア
ノード電極3aに対向する面6a(6aa)に、図にお
いて水平方向に延びる複数の互いに平行した燃料ガスを
供給するための溝7a(7aa)を面全体に均等に形成
する。一方、カソード側セパレータ4bのカソード電極
3bに対向する面6bには、酸化剤ガスを供給するため
の垂直方向に延びる複数の互いに平行な溝7bを面全体
に均等に形成する。ここで、本実施形態においては、燃
料ガスを供給するための溝7a(7aa)と酸化剤ガス
を供給するための溝7bは互いに直交して形成したが、
この限りではなく、互いに平行に形成してもよい。そし
て、アノード電極3aでは、反応
【0028】
【式1】 が起こり、電子は図示しない導線を通り、電気エネルギ
ーとして利用されカソード電極3bに到達する。一方、
プロトンは電解質体2を通過し、カソード電極3bに到
達する。カソード電極3bでは、供給された電子とプロ
トン、そして酸化剤に含まれる酸素により反応、
【0029】
【式2】 がおこり発電に必要な電気的化学反応が終結する。
【0030】アノード電極3aとカソード電極3bとの
間では、このような反応(1)、(2)が行われ、セル
全体の温度が上昇する。
【0031】そのため、セパレータ4a、4b(4a
a)のそれぞれの電極3a、3bと対向しない背面に、
複数の溝8a、8b(8aa)を形成し、相隣り合うセ
ルの互いに対向するこれらの溝8a、8b(8aa)を
組み合わせることで冷却流路9を設ける。つまり図1に
おいては、1a内のカソード側セパレータ4bと、隣接
するセルにおけるアノード側セパレータ4aaの表面の
溝8b、8aaにより一つの冷却流路9を形成する。冷
却流路9はセパレータ4a、4b(4aa)の面全体に
互いに平行に、且つ、均等に形成し、この冷却流路9に
は冷却媒体を導く。
【0032】本実施形態では、セパレータ4a、4b
(4aa)のそれぞれに溝を設けているが、隣接するセ
ルの対向面においてどちらか一方のセパレータにのみ溝
を設けたものでもよい。また、酸化剤ガスを供給する溝
7bと冷却流路9を平行に形成したが、この限りではな
い。そして、本発明では冷却流路内において対向する表
面として冷却流路9を形成する各溝8a、8b、8aa
の底面に熱伝導率を高めるための表面処理を施す、具体
的にはセパレータ4a、4b(4aa)に用いた材質よ
り熱伝導性の高い塗料を塗布した塗装面を形成する、も
しくは表面粗度を大にした粗面を形成することにより冷
却効率を向上させることができる。
【0033】本発明の実施形態におけるこの冷却流路9
の断面拡大図を図2〜図4に示す。図2〜図4は図1に
おけるカソード側セパレータ4bとアノード側セパレー
タ4aにより形成された冷却流路9の拡大図である。
【0034】図2に示した第1の実施形態においては、
セパレータ4b、4aaに形成した溝8b、8aaの底
面5b、5aaには冷却性能を確保するための表面処理
部として、互いに同程度の粗さ、例えば表面粗さを2.9
μmに設定した粗面を形成する。本実施形態において冷
却流路内で対向する表面として溝の底面に表面処理を行
っているが、溝の側面部分11aa、11b、12a
a、12bに表面処理を施すこともできる。ここで、熱
伝導性および伝熱伝導性の許容範囲から算術平均粗さRa
は最大で3.5μm、好ましくは3.0μm以下であり、且
つ、最大高さRyは20μm以下、好ましくは10μm以下で
あるように設定する(Ra、Ryともに評価長さが4mmで
ある。ここで評価長さとは、表面粗さによってその信頼
性を得るために必要な測定長さ)。
【0035】ここで、セパレータ4b、4aa(4a)
は、金属もしくはカーボンと樹脂の複合材料により、既
知の諸方法により形成され、従って、セパレータ4b、
4aa(4a)の粗面を形成するための表面処理を施す
以前の表面粗さは、基本的には金属版表面もしくはモー
ルドの場合には金型の表面とほぼ同等の粗さ(Raが約
1.0μm以下)を保持している。なお本発明で用いる
セパレータ基材は金属、グラファイト及びカーボンと樹
脂の複合材料、その他これらの組み合わせのいずれにも
用いることができる。
【0036】溝の底面5b、5aaの粗面は、ブラッシ
ング、サンディング、エッチングもしくはブラスト等の
表面処理方法で形成され、ブラシの硬さやサンディング
材の目の粗さ、ショットブラストの際に用いる砥粒径や
硬さ等は、セパレータ基材の硬さや必要とする表面粗さ
の程度に合わせて適宜変えることができる。また、セパ
レータ4b、4aaの外周にシール材を施す場合には、
ガス密封性を保証するために本実施形態では、冷却材流
路9Bを形成する溝8b、8aaの底面5b、5aaの
みに表面処理を行っているが、冷却面全体に表面処理を
施してもよい。
【0037】表面処理を形成する方法としてはエアブラ
ストが利用できる。ブラスト用砥粒は既知のものがいず
れも使用可能であるが、セパレータ表面に残った場合の
安定性からガラスビーズを砥粒に用いるのが最も好まし
い。
【0038】次に図3に示した第2の実施形態において
は、冷却流路9Bを形成する溝8b、8aaのうち、一
方の溝8aaの底面5aaに表面を、例えば算術平均粗
さRaが2.9μmに設定した粗面を形成し、他方の溝
8bを未処理(算術平均粗さRaが約1.0μm)とす
る。粗面の形成方法は第1の実施形態と同様とする。
【0039】図4に示した第3の実施形態においては、
冷却流路9Bを形成する溝8b、8aaのうち、一方の
溝8aaの底面5aaに算術平均粗さRaが2.9μmの
粗面を形成し、他方にセパレータの表面を形成する部材
より親水性の高い塗料を塗布し、塗膜面を形成する。
【0040】ここで、親水性の高い塗料として、例え
ば、カーボンと親水性の高い樹脂を主成分としたもの
で、さらに熱硬化性の樹脂を少量添加することで、セパ
レータ4bの表面への接着を向上することができる。カ
ーボンは均一な表面を得るために、その平均粒径が30μ
mのものが好ましい。
【0041】また、この組成に含まれる樹脂(親水樹脂
+熱硬化性樹脂)量は、形成膜自体の電気伝導性が低下
することによる発電性能の低下を防ぐため、カーボン10
0重量部に対して25重量部以下が好ましい。ここで
は、平均粒径1μmの黒鉛紛100重量部に対してフェノ
ール樹脂5.6重量部、ポリビニルアルコール11.7重量部
を主成分とする親水性を呈する塗料を厚さ20μmで形成
する。
【0042】上記組成を有機溶剤、例えばメタノール等
に溶解・分解させ、公知の塗布方法により溝の底面4b
に親水性膜を形成する。
【0043】このように熱伝導性を高める表面処理を施
したセパレータを有する燃料電池1による電圧値の時間
的変化を図5に、温度の時間的変化を図6に示す。比較
のために、上記にような表面処理を施していない従来の
セパレータを有する燃料電池1の電圧値と温度を「比較
例」としてプロットする。
【0044】第1の実施形態においては、表面処理を施
さないものに対して、燃料電池1の発生電圧を高めるこ
とができる。また、温度についても、低下させることが
できる。これは、冷却流路9を形成する溝8a、8b、
8aaの底面5a、5b、5aaを粗面とすることで冷
却面積を増加することができ、冷却効率を高めることが
できる、また、Raを3.5μm以下とし、対向する溝8
b、8aa(8a)の両底面5b、5aa(5a)を粗
面とするので、冷却媒体の流動性が低下することによる
冷却効率の低下を防ぐことができるためである。その結
果、燃料電池1の温度について過度の上昇を抑え、効率
的な発電を行うことができる。
【0045】また、特に燃料電池1の発電停止時に冷却
媒体の一部もしくは全部を回収するようなシステムにお
いては、冷却流路9の一部に冷却剤が残り、外気温が氷
点下で凍結した場合であっても、次の起動時に粗面に微
細な気泡が生じるので解凍時間を短縮することができ
る。
【0046】第2の実施形態においては、燃料電池1の
温度は、第1の実施形態よりは高いが、表面処理を施さ
ないものよりは低くなる。
【0047】ここで、セパレータの表面が疎水性の高い
材質で形成されている時は、表面を粗面とすることでさ
らに疎水性を向上でき、反対に親水性の高い材質で形成
されている時は表面を粗面とすることでさらに親水性を
向上することができる。本実施形態においてはセパレー
タ4b、4aa(4a)を、疎水性を有するカーボン等
で形成するため、表面に粗面を形成した底面5aaの疎
水性がさらに向上する。
【0048】冷却流路9を形成する二つの溝8b、8a
aのうち溝8aaの底面5aaのみにしか表面処理を施
さないため、冷却効率は第1の実施形態には劣る。しか
し、上記の理由から底面5bに対し底面5aaの疎水性
が相対的に向上するので、冷却剤の解凍のために冷却流
路9に加温媒体を通す際に、底面5aa側が短時間で解
凍され、通路全体に加温媒体を巡らせるまでの時間を短
縮することができる。
【0049】第3の実施形態においては、冷却流路9を
形成する溝8aaの底面5aaを粗面とし、溝8bの底
面5bを親水性の高い塗膜面としたので、冷却効率の向
上を確保しつつ、底面5aaの底面5bに対する相対的
な疎水性がさらに向上するので、冷却剤は底面5b側で
凍結する傾向が強くなり、解凍時に加温媒体を通路全体
に巡らせるまでの時間をさらに短縮することができる。
【0050】なお、本発明は上記実施形態に限定される
わけではなく、特許請求項の範囲に記載した技術思想の
範囲以内で様々な変更が成し得ることはいうまでもな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に用いる燃料電池の構造図である。
【図2】第1の実施形態における冷却剤流路断面拡大図
である。
【図3】第2の実施形態における冷却剤流路断面拡大図
である。
【図4】第3の実施形態における冷却剤流路断面拡大図
である。
【図5】各実施形態における電圧の変化を表す図であ
る。
【図6】各実施形態における温度の変化を表す図であ
る。
【符号の説明】
1 燃料電池 1a 燃料電池の単位セル 2 電解質体 3a アノード電極 3b カソード電極 4a アノード側セパレータ 4b カソード側セパレータ 4aa アノード側セパレータ 5a アノード側セパレータの冷却溝の底面 5b カソード側セパレータの冷却溝の底面 5aa アノード側セパレータの冷却溝の底面 6a アノード電極3aに対向するセパレータ面 6b カソード電極3bに対向するセパレータ面 6aa アノード電極3bに対向するセパレータ面 7a 燃料ガス流路 7b 酸化剤ガス流路 7aa 燃料ガス流路 8a 冷却剤流路を形成する溝 8b 冷却剤流路を形成する溝 8aa 冷却剤流路を形成する溝 9 冷却剤流路 10 冷却剤流路断面 11aa アノード側セパレータの冷却溝の側面 11b カソード側セパレータの冷却溝の側面 12aa アノード側セパレータの冷却溝の側面 12b カソード側セパレータの冷却溝の側面

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体高分子電解質をその外側からアノード
    電極とカソード電極で挟んで構成される燃料電池構造体
    と、 前記燃料電池構造体を狭持するアノード側セパレータと
    カソード側セパレータとを備え、 前記燃料電池構造体と、前記アノード側セパレータと、
    前記カソード側セパレータとで単位セルを構成し、複数
    の前記セルが積層された燃料電池において、 前記アノード側セパレータと前記カソード側セパレータ
    は、隣り合うセルの互いに対向する対向面において前記
    アノード側セパレータと前記カソード側セパレータの少
    なくとも片方に冷却溝を設けて冷却媒体を流す冷却流路
    を形成し、前記アノード側セパレータと前記カソード側
    セパレータの前記冷却流路における表面の少なくとも一
    部に熱伝導性を高める表面処理部を設けたセパレータで
    あることを特徴とする燃料電池。
  2. 【請求項2】前記表面処理部としてセパレータに用いた
    材質より熱伝導性の高い塗料を塗布した塗装面を形成し
    た請求項1に記載の燃料電池。
  3. 【請求項3】前記表面処理部として表面粗度を大にした
    粗面を形成した請求項1に記載の燃料電池。
  4. 【請求項4】前記表面処理部は前記冷却流路内において
    対向する表面であり、前記表面粗度は同一の組み合わせ
    とする請求項3に記載の燃料電池。
  5. 【請求項5】前記表面処理部は前記冷却流路内において
    対向する表面であり、前記表面粗度は異なる組み合わせ
    とする請求項3に記載の燃料電池。
  6. 【請求項6】前記表面処理部は前記冷却流路内において
    対向する表面であり、前記表面の内どちらか一方の表面
    には表面粗度を大にした粗面が形成されずに親水処理を
    施す請求項3に記載の燃料電池。
  7. 【請求項7】前記セパレータの対向する表面は前記アノ
    ード側セパレータの表面と前記カソード側セパレータの
    表面の組み合わせとする請求項4から6のいずれか一つ
    に記載の燃料電池。
  8. 【請求項8】前記粗面の表面粗度は、算術平均粗さRa≦
    3.5μm、最大高さRy≦20μmとする請求項3から
    7の何れか一つに記載の燃料電池。
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