JP2003068268A - 密閉型蓄電池 - Google Patents

密閉型蓄電池

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JP2003068268A JP2001256943A JP2001256943A JP2003068268A JP 2003068268 A JP2003068268 A JP 2003068268A JP 2001256943 A JP2001256943 A JP 2001256943A JP 2001256943 A JP2001256943 A JP 2001256943A JP 2003068268 A JP2003068268 A JP 2003068268A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異物混入によって安全弁の弁板が動かなくな
ったとしても、電池破損の発生を抑制することができる
密閉型蓄電池を提供することを目的とする。 【解決手段】 正極キャップ32は、その中央に電池外
部に膨出した正極端子部32aを備える。正極端子部3
2aの周壁には、その一部が正極端子部内部に屈曲して
突出された弁座312が設けられており、この弁座31
2が弁板33とスプリング34とからなる弁体を支持し
ている。この屈曲した弁座312は、変形開始荷重が電
池を構成する密閉容器の中で一番低くなるように設定さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポータブル機器な
どに用いられる密閉型蓄電池に関し、特に、電池内部で
発生する反応ガスを外部に放出するガス放出弁を備えた
封口板を改良する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ニッケル−カドミウム蓄電池やニ
ッケル−水素蓄電池といったアルカリ蓄電池は、ポータ
ブル機器をはじめとして様々な機器に用いられている。
こうしたアルカリ蓄電池においては、密閉構造をとる密
閉型蓄電池と開放構造をとる開放型蓄電池とが存在する
が、この中で密閉型蓄電池は、開放型蓄電池と異なり、
ガス発生、漏液などの欠点が少ない点で優れている。
【0003】この密閉型蓄電池は、通常の充電時に発生
する反応ガスは電池内で消費されるようになっている
が、低温過充電時においては、電解液の電気分解および
電解液の気化に伴なって過剰に発生した反応ガスを電池
内部で消費しきれず、電池内部の圧力が上昇するという
問題がある。このように圧力が上昇した場合に圧力が高
くなりすぎるのを防止するため、一般的に密閉型蓄電池
の封口体には、所定圧力以上になると電池内部と外部と
を連通するように開放して、電池内部の圧力を低下させ
るガス放出弁が備えられている。
【0004】図8は、ガス放出弁を備える封口体300
の要部断面図である。同図を参照しながら従来の封口体
300の構成について説明する。封口体300は、封口
板301、正極キャップ302、弁板303、およびス
プリング304を備える。封口板301の中央部には、
正極キャップ302がかしめや溶接により被装されてい
る。この正極キャップ302には、その内部に弁板30
3、およびスプリング304からなる弁体が形成されて
いるとともに、反応ガスを排出するガス抜き孔305を
備えている。上記弁体は、封口板301の中央に開口さ
れた孔を塞ぐための弁板303が、スプリング304に
より押圧された構造をしており、電池内部の圧力が高ま
ったときには、内部の反応ガス(矢印A)が弁板303
を押し上げ、ガス抜き孔305から大気中に反応ガスを
放出(矢印B)するようになっている。
【0005】他方、図9に示すように、弁体として、弁
板303およびスプリング304の代わりに、ゴム弾性
体314を用いる技術もある。これによっても、電池内
部の反応ガス圧力が高まったときには、内部の反応ガス
がゴム弾性体314を押し上げ、ガス抜き孔305から
大気中に反応ガスを放出するようになっている。このよ
うな技術によれば、密閉型蓄電池の内部における反応ガ
スの圧力が高まったとしても、スプリングやゴムの弾性
力に応じて反応ガスを大気中に放出することができるの
で、その圧力を一定以下に保持することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては、異物の混入など何らかのトラブルに
よって弁板303が動かなくなったり、ゴム弾性体31
4が封口板301と癒着したりして、ガス放出弁が機能
しなくなった場合に反応ガスが発生すると、密閉型蓄電
池内部の圧力が次第に高まり、電池が破損する可能性が
ある。
【0007】本発明は、上記課題に鑑み、ガス放出弁が
機能しなくなった場合においても電池の破損を抑制する
ことができる密閉型蓄電池を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る密閉型蓄電池は、電極体と、前記電極
体を収納する筒形有底部材と、前記筒型有底部材の開口
部を封口する封口体とを備え、前記封口体には、その一
部を電池外方へ膨出して電極端子が形成されているとと
もに、当該電極端子の周壁に形成されたガス抜き孔より
も電極体に近い側の電極端子内壁を屈曲して弁座が形成
され、かつ、当該弁座に対して弾性付勢された状態で電
極端子内空間に弁体が設けられており、前記弁座は、電
池内部に前記弁体が作動する圧力よりも高い圧力が掛か
った場合に延伸し、前記ガス抜き孔は、前記屈曲した弁
座が延伸された場合に電池内部が直接大気開放される位
置に配されていることを特徴とする。
【0009】これによれば、ガス放出弁が正常に作動す
るときには弁座は延伸しないが、異物の混入などによっ
て弁体が動かなくなり、ガス放出弁が機能しなくなった
場合に、電池内部の圧力がガス放出弁の作動圧力を越え
た圧力において、電極端子の周壁が屈曲して形成された
弁座が電池内部の圧力によって延伸され、ガス抜き孔を
介して電池内部が直接大気開放されるので、密閉型蓄電
池の破損は抑制される。
【0010】また、前記弁座が、前記弁体を除く封口体
と筒型有底部材とから構成される密閉容器中で、変形開
始荷重が最も低く設定されていれば、密閉容器を構成す
る部材の中で弁座が最初に延伸されるので、他の部材が
変形される前に電池内部を直接大気開放して電池内部の
圧力上昇が抑えられる。したがって、密閉型蓄電池の破
損が抑制される。
【0011】また、前記封口体が、一の板状部材から構
成されていれば、密閉型蓄電池の部品点数を減らすこと
ができるので、コスト的に好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る密閉型蓄電池
の一例として、円筒形アルカリ蓄電池に本発明を適用し
た場合の実施の形態について図面を参照しながら説明す
る。 <円筒形アルカリ蓄電池の全体構成>図1は、本実施の
形態に係る円筒形アルカリ蓄電池の構成を示す要部分解
斜視図である。
【0013】同図に示すように円筒形アルカリ蓄電池
は、渦巻電極体1、外装缶2、封口体3などを備える。
渦巻電極体1は、正極板10、負極板20、セパレータ
30を備え、正極板10と負極板20とをセパレータ3
0を介して巻回したものである。正極板10は、例え
ば、水酸化ニッケルを活物質として含む電極であり、負
極板20は、例えば、水酸化カドミウムや水素吸蔵合金
を活物質として含む電極である。
【0014】セパレータ30は、例えば、ポリアミドな
どからなる不織布であり、微多孔フィルムなども用いる
ことができる。渦巻電極体1は、正極板10と負極板2
0とがセパレータ30を介して渦巻状に巻回された後、
アルカリ電解液が含浸されて電極体となり外装缶2に収
容される。
【0015】外装缶2は、有底円筒形の形状をしてお
り、その開口部はガスケット4を介して封口体3をかし
めることによって封口されている。ガスケット4は、外
装缶2と封口体3とを絶縁した状態に保持する。封口体
3は、封口板31、凸状に正極端子部32aが形成され
た正極キャップ32、弁板33、およびスプリング34
を備え、正極端子部32a内部に弁板33、スプリング
34からなる弁体が設けられている。
【0016】ここで、スプリング34は、弁板33を弁
座312(図2)に対して弾性付勢しており、電池内部
の圧力が第1の基準圧力よりも高まったときには、スプ
リング34に弾性付勢された弁板33が押し上げられ
て、反応ガスは、正極端子部32aの周壁に設けられた
ガス抜き孔311を通して大気中に排出されるようにな
っている。
【0017】<封口体3の構成>次に、封口体3の構成
について説明する。図2は、封口体3の要部断面図であ
る。封口板31は、中央部に孔31aの開いた円板状部
材からなり、その孔31aを覆うように、正極キャップ
32がかしめや溶接によって被装されている。
【0018】正極キャップ32は、円板状部材にプレス
加工を施して、その中央部が電池外方に膨出した正極端
子部32aを形成したものである。正極端子部32aの
周壁には、反応ガスを外部に排出するためのガス抜き孔
311が形成されるとともに、ガス抜き孔311よりも
渦巻電極体1(図1)に近い側に、電池内部方向に湾曲
して突出した弁座312が円周状に形成されている。
【0019】弁座312は、その内径が弁板33の外径
よりも小さくなるように突出しており、支点312aに
おいて弁板33を載架している。この弁座312は、上
記第1の基準圧力よりも高い第2の基準圧力まで電池内
部の圧力が高まったときに弁板33が上方に押し上げら
れるのに伴なって延伸するように、その板厚や形状が設
定されている。ガス抜き孔311は、正極端子部32a
の周壁における支点312aよりも端子部先端側に穿設
されている。
【0020】弁板33は、スプリング34により弾性付
勢された状態となっており、これによって、弁板33の
全外周部分と弁座312とが支点312aにおいて密着
し、密閉型蓄電池内部は気密状態に保持される。上記密
閉型蓄電池は、ガス放出弁が異物の混入など何らかの原
因によって機能せず、電池内部の圧力が第2の基準圧力
よりも上昇した場合に、正極端子部32aの弁座312
が延伸される。ガス抜き孔311の位置は、弁座312
が延伸された場合に、その孔が電池内部を直接大気開放
し、反応ガスを外部に放出するように設定されている。
【0021】図3は、正極端子部32aの弁座312が
延伸したときの封口体3の一部断面図である。正極端子
部32aにおいて、ガス放出弁が機能せずに電池内部の
圧力が上昇した場合には、弁座312が反応ガスの圧力
によって延伸されるので、同図に示す正極端子部32a
が電池外方にさらに膨出し、ガス抜き孔311が穿設さ
れた周壁311aにおいて弁板33を支持するように塑
性変形する。このような形状に正極端子部32aが変形
するためには、弁座312の湾曲部分が、密閉型蓄電池
を構成する密閉容器(外装缶2、および弁体を除く封口
体3)の中で一番最初に変形・延伸されやすいように構
成する必要がある。すなわち、弁座312の湾曲部分が
変形をし始める変形開始荷重(ここでは、第2の基準圧
力)が、外装缶2(図1)の周壁および底部分、および
封口板31における弁座312湾曲部分(図2)以外の
部分や、封口板31と正極キャップ32、封口板31と
外装缶2(図1)におけるかしめ・溶接部分が変形を開
始する変形開始荷重(電池内部の圧力)に比べて低くな
るように設定する必要がある。
【0022】これは、弁座312の湾曲部分となる正極
端子部32aの周壁において、ガス抜き孔311の数を
多くあけたり、ガス抜き孔311の孔径を大きくした
り、弁座312部分の厚みを薄くしたりすることによっ
て、弁座312の湾曲部分における変形開始荷重が密閉
型蓄電池の密閉容器の中で一番低くなるように設定する
ことができる。
【0023】このように、正極端子部32aが反応ガス
によって延伸された後においては、周壁311aの電極
体側にガス抜き孔311が開口した状態となっており、
これによって密閉型蓄電池内部は、直接大気開放され
る。したがって、電池内部に過剰に発生した反応ガス
は、図中矢印Bで示すように電池外部に放出され、電池
内部の圧力を大気圧まで減圧することができるので、弁
板33が動かなくなったとしても電池の破損を抑制する
ことができる。
【0024】上述したような構成を有する封口体3の製
造方法は、以下に示す5工程を必要とする。 封口板加工工程:金属板にプレス加工を行うことに
より封口板形状に加工する。 正極キャップ加工工程:金属板にプレス加工を行う
ことにより正極端子部32aが突出するように加工する
とともに、ガス抜き孔311を穿設する。そして、正極
キャップ32の弁座312となる部分において、その変
形開始荷重を密閉型蓄電池の密閉容器の中で一番低くす
るために、その部分をプレスして厚みを薄くしたり、ガ
ス抜き孔311を数多くあけたり、ガス抜き孔311の
面積を大きくしたりする加工を行う。なお、ここではま
だ、弁座312を形成しない。
【0025】 スプリング加工工程:鋼線等をスプリ
ングに加工する。 弁板加工工程:金属板をプレス加工などにより、弁
板33の形状に加工する。 組み立て・溶接加工工程:スプリング34と弁板3
3とを正極端子部32aの内部先端側に押し当てた状態
を保持しながら、正極端子部32aの周壁における付け
根付近に対してシーム加工を施すことにより、湾曲した
弁座312を形成し、正極キャップ32を形成する。こ
の後、正極キャップ32と封口板31とを重ね併せて、
その接触面を溶接もしくはかしめによって固定し、封口
体3を形成する。
【0026】このように、正極端子部32aの周壁がそ
の内部に湾曲して弁座312が形成され、この弁座31
2の変形開始荷重が、密閉型蓄電池の密閉容器の中で一
番低く設定されているので、弁体が何らかの原因によっ
て機能しなくなった場合においても反応ガスを外部に放
出することができるので、電池内部の圧力上昇に伴なう
電池の破損を抑制することができる。
【0027】さらに、上述したような構成によって、電
池内部の電極体を除く空間の体積を図8に示す従来例に
比べて増加させることができるので、低温過充電時な
ど、反応ガスが過剰に発生しやすい場合においても電池
内の圧力上昇が抑えられ、電解液のリーク発生を抑制す
ることができる。なお、上記実施の形態においては、弁
体に弁板とスプリングを用いていたが、図4に示すよう
に、弁体としてゴムなどからなる弾性体340を用いる
ようにしても良い。このようにすれば、密閉型蓄電池を
構成する部品点数を上記実施の形態に比べて減らすこと
ができるので、コスト的にも好ましい。
【0028】(第2の実施の形態)上記第1の実施の形
態においては、封口体を正極キャップ、封口板、弁体と
から構成していたが、本第2の実施の形態においては、
正極キャップと封口板を一の板状部材から一体的に形成
した封口正極板を用いている点が異なっている。 <密閉型蓄電池の全体構成>図5は、本第2の実施の形
態に係る密閉型蓄電池の分解斜視図である。なお、本第
2の実施の形態に係る密閉型蓄電池は、第1の実施の形
態において図1を用いて説明した密閉型蓄電池における
封口体3の構成が異なるのみであり、図1と同じ番号を
付したものは同じ構成要素であるので、これについては
説明を省略し、異なる部分について主に説明する。
【0029】同図に示すように、封口体5は、封口正極
板51、弁板53、スプリング54を備え、封口正極板
51に形成された正極端子部52内部に弁板53、スプ
リング54からなる弁体が設けられている。ここで、ス
プリング54は、弁座512に対して弁板53を弾性付
勢しており、電池内部の圧力が高まったときには、スプ
リング54に弾性付勢された弁板53が押し上げられ
て、正極端子部52の周壁に設けられたガス抜き孔31
1を通じて反応ガスが大気中に放出されるようになって
いる。
【0030】<封口体5の構成>次に、封口体5の構成
について説明する。図6は、封口体5の要部断面図であ
る。封口正極板51は、一の円板状部材に対してプレス
加工を施して、その中央部において、電池外方へ膨出し
た中空の正極端子部52を形成したものである。
【0031】正極端子部52の周壁には、反応ガスを外
部に排出するためのガス抜き孔511が形成されるとと
もに、ガス抜き孔511よりも渦巻電極体1(図5)に
近い側に、電池内部方向に湾曲して突出した弁座512
が円周状に形成されている。ここで、弁座512は、そ
の内径が弁板53の外径よりも小さくなるように突出し
ており、これにより弁板53を載架している。
【0032】この弁板53は、スプリング54により弾
性付勢された状態となっており、これによって、弁板5
3の外周付近における対向面と弁座512とが密着し、
密閉型蓄電池内部は気密状態に保持される。ここで、正
極端子部52における弁座512の湾曲部分は、上記第
1の実施の形態と同様、密閉型蓄電池の密閉容器におい
て、変形開始荷重が一番低く設定されている。これによ
って、第1の実施の形態と同様、弁体が何らかの原因に
よって機能しなくなり電池内部の圧力が弁体の作動圧力
を越えて上がったとしても、弁座512が延伸するとと
もに、弁板53がガス抜き孔511の穿設された正極端
子部52の周壁によって保持されるので、弁板53の電
極体側においてガス抜き孔511が電池外部に開放され
た状態となる。
【0033】したがって、上記第1の実施の形態と同
様、電池の破損を抑制することができる。さらに封口体
5は、弁板53、スプリング54とからなる弁体と、封
口正極板51との2点から構成されるので、上記第1の
実施の形態に比べて封口体の部品点数を少なくすること
ができる。
【0034】この封口体5の製造方法としては、例え
ば、以下のような製造方法を挙げることができる。 封口正極板加工工程:金属板にプレス加工を施すこ
とにより、正極端子部52、ガス抜き孔511を有する
封口正極板51の形状(ここでは、まだ弁座512を形
成しない)に加工する。そして、正極端子部52の弁座
512となる部分において、その変形開始荷重が密閉型
蓄電池の密閉容器の中で一番低くするために、プレスそ
の部分の厚みを薄くしたり、ガス抜き孔511の数を多
くあけたり、その孔の面積を大きくしたりする加工を行
う。
【0035】 スプリング加工工程:鋼線等をスプリ
ングに加工する。 弁板加工工程:金属板をプレス加工などにより、弁
板形状に加工する。 組み立て・溶接加工工程:正極キャップの内部にス
プリング54と弁板53とを正極端子部52内部先端側
に押し当てた状態を保持しながら、正極端子部52の周
壁における付け根付近に対して押圧して、シーム加工を
施すことにより湾曲した弁座512を形成し、封口正極
板51を形成する。
【0036】上述したように、封口正極板51を、二つ
以上の部品を溶接やかしめによって接合することなく形
成された一の部材から構成することによって、第1の実
施の形態のように、封口材を正極キャップと封口板の2
つの部材から構成する場合と比べて封口体の部品点数を
減らすことができる。すなわち、第1の実施の形態の封
口体3においては、封口板31、正極キャップ32、弁
板33、スプリング34の4点が必要となっていたが、
本第2の実施の形態における封口体5においては、封口
正極板51、弁板53、スプリング54の3点のみと、
従来に比べて少ない部品で構成することができる。その
ため、コスト的にも有利である。
【0037】他方、封口体5の部品点数を第1の実施の
形態に比べて減らすことができるので、電池の製造工程
における工程数も減らすことができる。そのため、コス
ト的にも優れる。 (変形例) (1)上記第2の実施の形態においては、弁体を弁板と
スプリングから構成していたが、弁体をゴムなどの弾性
体から構成してもよい。
【0038】図7は、本変形例における封口体6の要部
断面図である。なお、図6と同じ番号を付したものにつ
いては、同じ構成要素であるので詳細な説明を省略す
る。同図に示すように、ゴムなどからなる弾性体540
が、正極端子部520内部先端側に装填されており、そ
の底面の周縁部が弁座512により支持されている。こ
こで、弾性体540は、その底面の周縁部が全周にわた
って弁座512と密着するように弾性付勢された状態と
なっており、上記第2の実施の形態における弁板53と
スプリング54の役割を果たすように構成されている。
そのため、上記実施の形態よりもさらに、封口体を構成
する部品数を減らすことができる。
【0039】(2)上記実施の形態および変形例におい
ては、弁体をスプリングと弁板、もしくはゴム状弾性体
としたが、これに限られるものではなく、スプリングの
代わりに板ばねやゴム状弾性体を用いることができる。
また、円筒型蓄電池以外にも角型蓄電池などにも本発明
を適用する事ができる。さらに、アルカリ蓄電池以外で
あっても、電池内部の反応ガスが外部に放出するタイプ
のものであれば、本発明を適用することができる。
【0040】(実験)本発明に係る密閉型蓄電池の耐圧
信頼性試験を行うために、1300mAhのニッケル−
カドミウム密閉型蓄電池(SCサイズ)において、封口
体の形状のみが異なる実施例サンプルおよび比較例サン
プルを作製し、過充電時の電池破損率の評価実験を行っ
た。
【0041】実施例サンプル1としては、図2を用いて
説明した封口体を備えた密閉型蓄電池を作製した。比較
例サンプル1,2としては、従来の技術においてそれぞ
れ図8,9を用いて説明した封口体を有する密閉型蓄電
池を作製した。ここで、上記実施例サンプル1、比較例
サンプル1,2については、各サンプルにおける弁板お
よびゴム状弾性体を弁座に接着することによって、安全
弁が作動しない状態に設定しておいた。このような各実
施例、比較例サンプルをそれぞれ10個ずつ作製し、こ
れらを反応ガスが多量に発生しやすい過充電となる条件
(室温下、10Itの定電流状態で1時間)で充電を行
い、その間に電池の破損が起こった数をカウントするこ
とにより、各サンプルの電池破損率を算出した。
【0042】その結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】この結果から分かるように、従来の封口体
を有する比較例サンプル1,2は、低温過充電を行った
場合に100%の割合で電池が破損する。しかし、本発
明に係る密閉型蓄電池によれば、低温過充電時において
も電池破損が全く発生していない。これは、たとえ弁板
が弁座に固定されていようとも、電池内部の圧力が上昇
した際には、弁座部分が延伸するとともに、ガス放出孔
が外部と連通するように構成されているので、圧力上昇
が緩和され、電池破損が起こりにくくなったためである
と考えられる。
【0045】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
密閉型蓄電池は、電極体と、前記電極体を収納する筒形
有底部材と、前記筒型有底部材の開口部を封口する封口
体とを備え、前記封口体には、その一部を電池外方へ膨
出して電極端子が形成されているとともに、当該電極端
子の周壁に形成されたガス抜き孔よりも電極体に近い側
の電極端子内壁を屈曲して弁座が形成され、かつ、当該
弁座に対して弾性付勢された状態で電極端子内空間に弁
体が設けられており、前記弁座は、電池内部に前記弁体
が作動する圧力よりも高い圧力が掛かった場合に延伸
し、前記ガス抜き孔は、前記屈曲した弁座が延伸された
場合に電池内部が直接大気開放される位置に配されてい
るので、異物の混入などによって弁体が動かなくなり、
ガス放出弁が機能しなくなったとしても、電池内部の圧
力が弁体が作動する圧力よりも高い所定の圧力まで高ま
った場合には、電極端子の周壁が屈曲して形成された弁
座が延伸されて電池内部が直接大気開放される。したが
って、電池内部の圧力が大気圧まで下がるので、密閉型
電池の破損発生が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るアルカリ蓄電
池の分解斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係るアルカリ蓄電池の封口
体の要部断面図である。
【図3】図2における正極端子部が延伸した状態を示す
封口体の要部断面図である。
【図4】第1の実施の形態の変形例におけるアルカリ蓄
電池の封口体の要部断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るアルカリ蓄電
池の分解斜視図である。
【図6】第2の実施の形態に係るアルカリ蓄電池の封口
体の要部断面図である。
【図7】第2の実施の形態の変形例おけるアルカリ蓄電
池の封口体の要部断面図である。
【図8】従来のアルカリ蓄電池の封口体の要部断面図で
ある。
【図9】従来のアルカリ蓄電池の封口体の要部断面図で
ある。
【符号の説明】
1 渦巻電極体 2 外装缶 3 封口体 4 ガスケット 10 正極板 20 負極板 30 セパレータ 31 封口板 31a 孔 32 正極キャップ 32a 正極端子部 33 弁板 34 スプリング 311 孔 311a 周壁 312 弁座 312a 支点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H012 AA01 BB02 BB11 DD01 DD04 EE09 GG01 GG05 GG07 JJ01 JJ10 5H028 AA01 BB01 CC07 CC08 CC10 HH09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極体と、 前記電極体を収納する筒形有底部材と、 前記筒型有底部材の開口部を封口する封口体とを備え、 前記封口体には、その一部を電池外方へ膨出して電極端
    子が形成されているとともに、当該電極端子の周壁に形
    成されたガス抜き孔よりも電極体に近い側の電極端子内
    壁を屈曲して弁座が形成され、かつ、当該弁座に対して
    弾性付勢された状態で電極端子内空間に弁体が設けられ
    ており、 前記弁座は、電池内部に前記弁体が作動する圧力よりも
    高い圧力が掛かった場合に延伸し、 前記ガス抜き孔は、前記屈曲した弁座が延伸された場合
    に電池内部が直接大気開放される位置に配されているこ
    とを特徴とする密閉型蓄電池。
  2. 【請求項2】前記弁座は、前記弁体を除く封口体と筒型
    有底部材とから構成される密閉容器中で、変形開始荷重
    が最も低く設定されていることを特徴とする請求項1記
    載の密閉型蓄電池。
  3. 【請求項3】 前記封口体は、一の板状部材から構成さ
    れていることを特徴とする請求項1または2に記載の密
    閉型電池。
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