JP2003067351A - 分散型コンピュータの構成制御システム - Google Patents

分散型コンピュータの構成制御システム

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JP2003067351A
JP2003067351A JP2001258225A JP2001258225A JP2003067351A JP 2003067351 A JP2003067351 A JP 2003067351A JP 2001258225 A JP2001258225 A JP 2001258225A JP 2001258225 A JP2001258225 A JP 2001258225A JP 2003067351 A JP2003067351 A JP 2003067351A
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Yasushi Soejima
靖 副島
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NEC System Technologies Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】分散型コンピュータのモジュール化と、モジュ
ールの組み分けによるパーティション化と、によって、
各パーティションの処理能力をモジュール数及び優先度
によって自動調整し、計画的にあるいは動的に自動構成
制御することにある。 【解決手段】CPUモジュール群2と、メモリモジュー
ル群3と、I/Oモジュール群4と、モジュール間の通
信路を形成する内部接続機構部6と、I/Oモジュール
に接続するネットワーク9と、ネットワーク9に接続
し、起動ディスクを含むディスクからなるストレージ5
と、で構成するパーティションに対して、負荷状況を監
視する負荷監視手段61と、パーティションのモジュー
ルの構成変更指示をする構成制御管制部7と、パーティ
ションのモジュール組み込み変更を内部接続機構部6に
対して構成制御する構成制御部8と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、分散型コンピュ
ータの構成制御に関し、特に、分散型コンピュータを組
み分けてそれぞれに単独に稼動するパーティションに対
して、負荷状況に適応するパーティションの動的構成制
御、あるいは運用計画に基づくパーティションの計画的
構成制御を実施する分散型コンピュータの構成制御シス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】種種のコンピュータ資源をモジュール化
し、同種モジュールを複数集めてなる複数のモジュール
群のモジュールを組み分けて通信可能な媒体に接続し、
複数のコンピュータシステムとして利用する分散型コン
ピュータの利用形態がある。
【0003】この分散型コンピュータ形態が注目される
理由は、処理対象に合せてモジュールの数を調整し、処
理能力を負荷に適応させる点、複数のモジュールをパー
ティションに組み分けて、各パーティションを独立なコ
ンピュータシステムとして利用できる点、などがある。
このような利点を生かすには、コンピュータ資源である
各種のモジュール間の通信路を形成する高性能な接続機
構と、稼動状況を監視して、負荷状況に適応してモジュ
ール数を変更する構成制御機構と、が実現されなければ
ならない。
【0004】これまでの分散型コンピュータシステムに
おける負荷制御は、各コンピュータの負荷状況を見なが
ら、全コンピュータの負荷に偏りが出ないようジョブや
トランザクションをコンピュータに分配することで、コ
ンピュータの処理量を平準化して、処理能力を効率よく
使い、かつ各ジョブやトランザクションの処理時間にバ
ラツキが出ないようにするものである。このようなジョ
ブやトランザクションを配分する負荷バランス制御は、
投入しようとするジョブやトランザクションがどの程度
コンピュータに負荷をかけるのかは予測できることが条
件である。またジョブやトランザクションの大きさが比
較的揃っていて、負荷のバラツキが小さい場合は問題に
ならないが、負荷に大きなバラツキがある場合はコンピ
ュータ負荷に偏りが生じる。
【0005】この負荷の偏りを緩和するための手法とし
て、振り分け論理にラウンドロビン形式を併用する方法
があるが、効果には限界がある。また、処理途中のトラ
ンザクションやジョブをマイグレーションする手法があ
るが、処理途中の何時でもマイグレーションできる訳で
はなく、マイグレーション可能なポイントになるまで待
たされる。その間、並行処理動作しているジョブやトラ
ンザクションの処理時間は遅延してしまう。また、当該
ジョブやトランザクションが必要とするコンピュータの
処理能力が、各コンピュータの処理能力を超えていたな
ら、マイグレーションしても何ら効果がない。上述のよ
うに、従来の負荷制御は、ジョブやトランザクションを
配分して、コンピュータ負荷の偏りを平準にすることで
あって、コンピュータ資源のハードウェアモジュールを
自動的に構成制御し、処理能力を増減させて、負荷に適
応させるものではなかった。また、ハードウェアを負荷
対応に構成制御する場合は、構成制御部に操作コンソー
ルを接続して人手操作を行うのが通常で、自動的に構成
制御するものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】同種類のコンピュータ
資源をモジュール化し、モジュールを組み分けてなるパ
ーティションを自動構成制御して負荷に適応させる分散
型コンピュータには、 1)コンピュータ資源を組み分けてなるパーティション
の規模を調整できる。
【0007】2)負荷変動に自動追随する構成制御によ
って、モジュール数を変更できる。
【0008】3)運用計画に合せて構成制御して、パー
ティションの再構成やモジュール数の変更ができる。
【0009】4)上記2)、3)の構成制御で各パーテ
ィションの優先度を考慮した制御ができる。
【0010】5)各モジュールを均等に使用するための
ローティション制御ができる。等の課題を解決すること
が必要である。
【0011】この発明の目的は、分散型コンピュータの
モジュールを組み合わせてなるコンピュータのモジュー
ル数を増減させて、処理能力を負荷変動に適応して自動
調整することにある。
【0012】更に、他の目的は、分散型コンピュータの
モジュールを組み分けてパーティション化し、各パーテ
ィションのモジュール数と優先度を調整して、単独で異
なる業務を処理させることにある。
【0013】更に、他の目的は、負荷変動に、動的に適
応する構成制御と、運用に基づく計画的な構成変更に対
処する構成制御と、を自動的に実施することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】そのため、この発明の、
CPUモジュール群と、メモリモジュール群と、I/O
モジュール群と、前記モジュール間の通信路を形成する
内部接続機構部と、前記I/Oモジュールに接続するネ
ットワークと、前記ネットワークに接続するディスクか
らなるストレージと、を有してなる分散型コンピュータ
にあって、1つ以上のCPUモジュールと、1つ以上の
メモリモジュールと、1つ以上のI/Oモジュールと、
を前記内部接続機構部を介して組み込み、処理実行単位
を形成するパーティションを1つ以上備え、前記パーテ
ィションは、前記I/Oモジュールを介してネットワー
クに接続し、所定のオペレーティングシステムを格納す
る起動ディスクと、前記パーティション内の各モジュー
ルの負荷状況を監視する負荷監視手段と、を備え、前記
ネットワークは、前記負荷状況の通知、あるいは運用計
画に基づく前記パーティションのモジュールの構成変更
指示をする構成制御管制部と、前記構成制御管制部から
前記構成変更指示を受けて、前記内部接続機構部に前記
パーティションのモジュール組み込みの構成変更指示を
する構成制御部と、を備えてなることを特徴とする。
【0015】更に、前記内部接続機構部は、通信路を形
成するスイッチ回路と、前記スイッチ回路を制御するフ
ァームウェアと、を備え、前記構成制御部の構成制御指
示に基づいて、前記ファームウェアを作動させることを
特徴とする。
【0016】更に、前記構成変更指示は、パーティショ
ンに組み入れる、CPUモジュールと、メモリモジュー
ルと、I/Oモジュールの構成を定義する定義情報であ
ることを特徴とする。
【0017】更に、前記負荷監視手段は、各パーティシ
ョンに常駐して各モジュールの負荷状況を監視し、定期
的に構成制御管制部に負荷状況を通知するエージェント
であることを特徴とする。
【0018】更に、前記構成制御管制部は、パーティシ
ョンの負荷監視手段に定期的に問い合わせて負荷状況を
把握し、パーティション毎に、優先度、モジュール組み
入れの基準並びに上限及び下限を設定して、パーティシ
ョンの負荷状況に適応した動的な構成変更指示と、パー
ティションの計画的な構成変更指示と、を前記構成制御
部に行うことを特徴とする。
【0019】更に、前記構成制御部は、前記構成変更指
示に基づいて、パーティションに組み入れるCPUモジ
ュールとメモリモジュールとI/Oモジュールを前記内
部接続機構部に指示し、前記パーティションに前記起動
ディスクを接続して、所定のオペレーティングシステム
のロード及び起動を指示することを特徴とする。
【0020】更に、動的な構成変更は、前記負荷状況に
基づいて、前記上限と下限の範囲で予備モジュールの組
み込み、あるいはパーティションの優先度の変更、また
は予備モジュールがないとき、優先度の最も低いパーテ
ィションからモジュールの奪取、を組み合わせて指示す
ることを特徴とする。
【0021】更に、計画的な構成変更は、計画された、
時刻、日時、曜日、月末、年末、保守のタイミングに合
せて、各パーティションの稼動を継続しながらモジュー
ル数の拡大や縮小する、またはパーティション構成を新
たに再構成して起動する、またはモジュールを使用回数
や使用時間によってローティションする、ことを特徴と
する。
【0022】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態について図
面を参照して説明する。分散型コンピュータの構成要素
を示す図1を参照すると、分散型コンピュータの構成制
御システム1は、処理を実行するCPUモジュール21
からなるCPUモジュール群2と、共用可能なメモリモ
ジュール31からなるメモリモジュール群3と、入出力
を実行するI/Oモジュール41からなるI/Oモジュ
ール群4と、オペレーティングシステムを格納する起動
ディスクを含むディスク51からなるストレージ5と、
CPUモジュール51とメモリモジュール31とI/O
モジュール41とを任意に接続する通信路を形成するス
イッチ回路からなる内部接続機構部6と、分散型コンピ
ュータ1を組み分けてなるパーティションの構成変更指
示をする構成制御管制部7と、分散型コンピュータ1の
パーティションの構成制御を構成変更指示によって実施
する構成制御部7と、I/Oモジュール41にディスク
51並びに構成制御管制部7及び構成制御部8を接続す
るネットワーク9と、を備える。更に、ディスク51に
は、所要のオペレーションシステムを格納する起動ディ
スク511乃至513を含む。
【0023】内部接続機構部6が、CPUモジュール2
1とメモリモジュール31とI/Oモジュール41を構
成制御部8の構成制御で組み分けて形成するパーティシ
ョン61乃至パーティション63を示す図2を参照する
と、パーティション61は、内部接続機構部6によっ
て、2つのCPUモジュール21と、1つのメモリモジ
ュール31と、1つのI/Oモジュールと、によって構
成され、ネットワーク9を介して起動ディスク511を
接続し、処理実行単位を形成する。パーティション62
及びパーティション63は、同様な処理実行単位を形成
する。パーティション61乃至パーティション63に組
み入れられない残りのCPUモジュール21、メモリモ
ジュール31、I/Oモジュール41、ディスク51
は、予備としてプールされる。
【0024】パーティション61乃至63に対する構成
制御の形態を示す図3を参照すると、各パーティション
61,62,63には、負荷監視手段611乃至631
が常駐してエージェントとして動作し、パーティション
内のCPUモジュール21,メモリモジュール31,I
/Oモジュール41の負荷状況を定期的及び急激な変動
を監視して構成制御管制部7に通知する。
【0025】構成制御管制部7は、負荷状況の通知に基
づいて、該当のパーティションのモジュール組み込み変
更を構成制御部8に指示する。また、運用計画に従った
パーティションの構成変更を構成制御部8に指示する。
これらの機能の細部を説明する。構成制御管制部8は、
各パーティションの負荷監視手段611乃至631に一
定時間間隔で問い合わせを行い負荷状況を把握する。ま
た、パーティション61乃至63に、優先度、モジュー
ル数の基準と上限/下限を設定することができる。基準
はモジュール割り当て数を指し、負荷制御が必要ないと
きのモジュール数は基準に合わせる。パーティション6
1乃至63が、負荷変動によって構成変更するとき、モ
ジュール数の組み換えを上限と下限の範囲で行う。CP
U、メモリ、I/Oのいずれかのモジュールの負荷が所
定のラインを越えたとき、該当のモジュールのパーティ
ションにモジュール(CPUまたはメモリまたはI/O
のモジュール)の追加を構成制御部8に指示する。な
お、モジュールの追加には、基本的に予備モジュールを
充当するが、予備モジュールがない場合は、優先度が低
く、かつ負荷の低いパーティションから(下限を下回ら
ない範囲で)、モジュールを奪取して充当する。更に、
パーティションの計画的な構成変更を、時刻、日時、曜
日、月末、年末、等を契機に行うことができる。計画的
な構成変更には、現パーティションの動作を一部あるい
は全部維持しながら構成を増強又は縮小する、あるいは
全パーティションを一旦崩して予備に戻し、新たなパー
ティションを再構成して起動する、のいずれかを指定で
きる。更に、パーティションの優先度、モジュール割り
当て数の基準と上限/下限の変更、自動構成制御を実施
する負荷変動の所定ラインの変更を行う。更に、ローテ
ィション場合、モジュールの使用回数、使用時間を考慮
し、均等化するようモジュールをローティションするモ
ジュールの入れ替えの制御をする。
【0026】構成制御部8は、構成変更指示に基づい
て、パーティションに予備モジュールを組み込む、ある
いは現用中のモジュールを組み換える、優先度を変更す
る、または、ローティションによるモジュールを入れ換
え、等の構成制御を行う。また、起動ディスクから所定
のオペレーティングシステムをパーティションにロード
し起動する。パーティション構成の定義情報は、共用メ
モリ上に存在し、それを各モジュールが参照して構成を
認識する。
【0027】次に、この実施例の動作について説明す
る。先ず、この発明における、構成制御の機能的動作を
説明する。
【0028】1)計画的構成変更 コンピュータシステムは、負荷が時間帯によって規則的
に変動する(日々の時間帯、曜日、週末処理、月末処
理、期末処理、年度末処理等)。このような場合は、負
荷変動に適応して構成制御するのではなく、計画的な時
間割で、予め最適な構成にパーティションを構成変更す
る。この実施例では、時刻、日時、曜日、月末、年末、
年度末、等々を契機に計画的な構成変更することができ
る。構成変更には、パーティションそのものの動作を継
続しながらモジュール構成を増強又は縮小する場合と、
一旦パーティションを崩して予備に戻し新たなパーティ
ションを再構成して起動する場合、の2種類がある。前
者の場合は負荷が存在するため、負荷変動に適応して自
動構成制御する場合と同様な動作になる。計画的構成変
更では、パーティションの優先度、モジュール数の上
限、下限、基準、を設定することができる。なお、毎
日,所定時刻に起動しているパーティションを月末、期
末には臨時に増強する、というようなスケジュールによ
る構成制御の設定もできる。
【0029】2)負荷変動に適応するパーティションの
自動構成変更 負荷に応じて自動的にモジュールの増強を行う処理であ
る。各パーティション毎に常駐する負荷監視手段61,
62,63が、CPU、メモリ、I/Oの各モジュール
の負荷状況の監視を行っている。構成変更を要する程の
負荷変動があった場合は、即刻、構成制御管制部7に負
荷状況を伝える。構成制御管制部7自体は定期的に各パ
ーティションの負荷状況を負荷監視手段61,62,6
3に問い合わせており、絶えず負荷状況を監視してい
る。CPU、メモリ、I/Oの各モジュールの負荷が所
定のライン(作動ポイント)を越えたパーティションを
見つけると、構成制御部8へ必要なモジュールの追加を
指示する。
【0030】3)優先度制御 業務の優先度を「パーティションの優先度」として設定
することで、処理能力を業務に適応させるモジュールの
取り回しを行う。優先度の変更は、負荷変動に適応追随
する場合にも適用できる。構成変更は、各パーティショ
ンの優先度と、モジュール数割り当ての上限、下限、基
準の設定と、を含む。モジュールの充当は、先ず予備モ
ジュールを割り当てる。予備がない場合は、優先度が低
いパーティションから、モジュールを奪取しても、基準
を満たすパーティションから充当する。余裕のあるパー
ティションがない場合は、優先度の低いパーティション
から下限を下回らない範囲で奪取して充当する。予備モ
ジュールがない場合の構成制御は、次のように実施され
る。
【0031】(1)まず最下位優先度のパーティション
からモジュールを基準数に減らしても負荷に余裕がある
ものを見つけ、基準分以上のモジュールを提供する。
【0032】(2)前項(1)で全パーティションを一
巡しても要求数が確保できない場合、最下位優先度のパ
ーティションから、負荷に耐えられる下限分を残し、他
を外せるモジュールとして提供する。
【0033】(3)前項(1)、(2)を全パーティシ
ョンを一巡するまで実施する。所要のモジュール数が確
保できたら、各パーティションの構成をし直す。
【0034】4)ローティション制御 特定のモジュールが集中的に使用されるのを避けるた
め、ラウンドロビン方式を基本に、使用時間を考慮した
ローティションを実施する。絶対ローティション回数
と、モジュール毎に管理するローティション回数で制御
する。モジュールには初期値として絶対ローティション
回数が振られる。使用する毎にモジュールのローティシ
ョン回数は1つ上がる。絶対ローティション回数は、全
モジュール中の最高値のローティション回数である。最
も小さい値のローティション回数のモジュールを優先的
に使う。逆に予備に戻す場合は、最も値の大きいローテ
ィション回数のモジュールを優先的に戻す。ローティシ
ョン回数が同じなら、使用時間の短いものを優先的に使
用し、逆に予備に戻す場合には、使用時間の長いものを
優先的に戻す。
【0035】上述の機能的動作を実施する構成制御管制
部7の動作を説明する。図4を参照すると、パーティシ
ョンの構成を変更する構成制御801は、パーティショ
ンの構成変更が計画的変更であるか(ステップ80
2)、負荷変動に適応するための変更であるか(ステッ
プ803)、を判断して、それぞれの構成制御が指示さ
れる。パーティションを計画的に構成変更する場合(ス
テップ802のY)、先ずパーティションを組み換える
かを判定し、組み換える場合(ステップ804のY)、
全パーティションの全組み換えの場合(ステップ805
のY)、予備モジュールを含めて、計画のパーティショ
ンに所要のモジュールを組み込み、計画通りの構成が達
成して強制的な組み換えが不必要なとき(ステップ80
6のN)、全パーティションの構成変更を、予備モジュ
ールの組み込み、優先順位の変更を含めて実施する(ス
テップ808)。計画通りの構成が達成できず、強制的
な組み換えが必要なとき(ステップ806のY)、優先
順位の低位から、強制的にモジュールを奪取することを
含めて、予備モジュールの組み込み、優先順位変更を実
施して、パーティションを再構成する(ステップ80
9)。
【0036】全パーティションの組み換えでないとき
(ステップ805のN)、現パーティションの構成の範
囲で、予備モジュールの組み込み及び入れ換え、優先順
位の変更を実施する(ステップ810)。また、パーテ
ィションを組み換えでなく(ステップ804のN)、ロ
ーティションでない場合(ステップ807のN)、現パ
ーティション構成の内で調整する(ステップ811)。
ローティションの場合(ステップ807のY)、モジュ
ールのローティションを実施する(ステップ812)。
【0037】次に、計画的な構成変更でなく(ステップ
802のN)、負荷変動にパーティション構成を適応さ
せる変更の場合(ステップ803のY)、予備モジュー
ルを追加して(ステップ820のY)、負荷変動に適応
できるとき(ステップ821のY)、負荷変動が所定に
ラインを越えたパーティションの該当のモジュールに予
備モジュールの追加と優先順位の変更とをする(ステッ
プ824)。予備モジュールを追加しても、負荷変動に
適応できないで(ステップ821のN)、他のパーティ
ションからモジュールを奪取するとき(ステップ823
のY)、他のパーティションからモジュールを奪取して
該当のパーティションの構成をし直す(ステップ82
5)。他のパーティションからモジュールを奪取しない
とき(ステップ823のN)、不足を放置して現構成の
内でパーティションを組み換える(ステップ826)。
パーティションに予備モジュールを追加しないで(ステ
ップ820のN)、負荷変動にモジュールの組み換えで
適応できるとき(ステップ822のY)、現パーティシ
ョン構成の内で構成及び優先順位を変更する(ステップ
828)。負荷変動にモジュールの組み換えで適応でき
ないとき(ステップ822のN)、パーティション構成
を変更しないで、現状のままにする(ステップ82
7)。
【0038】次に、優先順位の低位からモジュールを奪
取する動作を説明する。図5を参照すると、モジュール
奪取処理851は、優先順位の低い方から、負荷に余裕
のあるパーティションを探す(852)。該当のパーテ
ィションがあるとき(ステップ853のY)、該パーテ
ィションから基準分以上のモジュールを奪取する(ステ
ップ854)。奪取したモジュールが必要数集められた
とき(ステップ856のY)、該当のパーティションに
配分する(ステップ858)。必要数のモジュールが集
められないとき(ステップ856のN)、優先順位の低
い方から下限分を残して、モジュールを奪取する(ステ
ップ857)。必要数のモジュールが集められたとき
(ステップ859のY)、該当のパーティションに配分
する(ステップ858)。必要数のモジュールが集めら
れないとき(ステップ860のN)、奪取しない(ステ
ップ860)。該当のパーティションがないとき(ステ
ップ853のN)、全パーティションをチェックするま
で続ける(ステップ855のN)。全パーティションを
チェックし終わって(ステップ855のY)、必要数の
モジュールが集められないとき(ステップ856の
N)、ステップ857に移る。
【0039】次に、この実施例の構成制御の動作を図面
を参照して具体的に説明する。以下の説明における、C
PU、メモリI/Oの各モジュールの負荷は、それぞれ
独立に監視される。また図3に示す、負荷監視手段6
1,62,63→構成制御管制部7→構成制御部8とい
う情報の流れは何時も変わらないため、構成制御管制部
7のモジュールの取り回し論理を中心に説明する。以下
の説明では、優先度は0が最高で、値が大きいほど優先
度は低いものとする。更に、基準、上限/下限は、構成
制御を実施する前後で変更されないものとして説明す
る。
【0040】1)計画的構成変更(図6の場合) 構成制御管制部7が計画的構成変更を実施する場合。毎
日、計画した時刻にパーティションA,B,Cをパーテ
ィションD,E,Fに再構成する。もし、月末に、パー
ティションFの基準を+2して、予備からモジュールを
2つ臨時に追加する場合も図示している。
【0041】2)負荷変動による自動構成変更(図7の
場合) パーティションA,B,Cがあり、B,Cの負荷が変動
して上昇し、それに適応してモジュールを追加する場
合。パーティションB,Cの負荷が上昇し基準の動作ポ
イントを越えると、各々に常駐している負荷監視手段6
1,62,63が構成制御管制部7に負荷状況を通知す
る。構成制御管制部7は、予備モジュールが残っている
場合、予備モジュールを追加するよう構成制御部8に指
示する。構成制御部8は、指示通りに予備モジュールを
パーティションB,Cに追加する。予備モジュールの追
加で負荷変動に適応できるため、優先度の変更はしな
い。
【0042】3)負荷変動による自動構成変更(図8の
場合) 上記2)の場合で、パーティションA,B,Cの負荷が
上昇し、優先度の高いパーティションB,Cは補充でき
たが、パーティションAを補充する予備モジュールが不
足する場合。パーティションA,B,Cの負荷が上昇
し、基準を越えると、常駐している負荷監視手段61,
62,63が構成制御管制部7に負荷状況を通知する。
構成制御管制部7は、予備モジュールが不足するため、
パーティションA,B,Cの優先度によって、優先度の
高いパーティションB,Cは予備モジュールで補充する
が、パーティションAは優先度が最低であるため、他の
パーティションから奪取できないので、補充しない。
【0043】4)負荷変動による自動構成変更(図9の
場合) 高い優先度のパーティションに、より低い優先度のパー
ティションのモジュールを奪取して補充する場合。パー
ティションAの負荷が上昇し基準ポイントを越えると、
常駐している負荷監視手段61,62,63が構成制御
管制部7に負荷状況を通知する。構成制御管制部7は、
優先度が高いパーティションB,Cに、予備モジュール
を追加するが、パーティションAに補充する予備モジュ
ールが不足する。上述の優先度制御の論理で動作中の優
先度が最低のパーティションDからモジュールを奪取し
て、パーティションAに充当する。
【0044】5)計画的な構成変更−基準の意味−(図
10の場合) パーティションAは変えないで、パーティションB、
C、DをパーティションE,F,Gに変更する場合。構
成制御管制部7は優先度の高いパーティションG、F,
Eの順に、モジュールの割り当てを構成制御部8に指示
する。パーティションEは予備モジュールがないため、
基準に未達になっているが、下限が割り当てされている
ため、このような割り当て結果になる。
【0045】6)計画的な構成変更−優先度逆転−(図
11の場合) パーティションA,B,C,Dの運用を停止せずに、パ
ーティションAを変えないで、パーティションB,C,
Dの優先度、並びに上限、下限、基準の変更を行った場
合。変更前は、パーティションDの負荷が上昇し動作ポ
イントを越え、常駐している負荷監視手段63が構成制
御管制部7に負荷状況を通知したが、構成制御管制部7
は予備モジュールがないため、上述の優先度制御によっ
て動作中のパーティションA,B,Cから追加モジュー
ルを捻出しようとするが、パーティションDの優先度が
最低のため、結局何もしない。計画的な構成変更でパー
ティションBがパーティションDより優先度が低くなっ
たため、上述の優先度制御の論理で動作中の優先度最低
のパーティションBから、モジュールを奪取してパーテ
ィションDに充当するよう構成制御部8に指示する。
【0046】7)計画的な構成変更−下限の扱い−(図
12の場合) パーティションAの運用を停めずに、パーティション
B、C、Dを変更し、パーティションE,F,Gを構成
する場合。構成制御管制部7は計画的な構成変更指示に
よりパーティションAの運用を停めず、パーティション
B,C,Dを変更して、パーティションE,F,Gを再
構成する。しかし、優先度通りモジュールを割り当てよ
うとすると、パーティションFの基準を満たすことがで
きないため、上述の優先度制御の論理で動作中の優先度
最低のパーティションAからモジュールを奪取して、パ
ーティションE,F,Gを構成する。
【0047】8)ローティション制御その1(図13の
場合) 計画的な構成変更等を契機に、パーティション651中
の4つのCPUモジュールのうち2つを予備モジュール
に戻すときのローティション。
【0048】構成制御管制部7は、ローティション回数
が最も多いもの、ローティション回数が同じなら最も使
用時間の長いモジュールを選び、予備653に戻すよう
構成制御部8に指示する。CPU#2,#3,#4はロ
ーティション回数は同じだが#2,#4の方が使用時間
が長いためこの2つが予備モジュールにローティション
される。
【0049】9)ローティション制御その2(図14) 計画的な構成変更や負荷変動を契機に予備654から予
備CPUモジュール2つをパーティション651に追加
する時のローティション。構成制御管制部7は、ローテ
ィション回数が最も少ないモジュール、ローティション
回数が同じなら最も使用時間の短いモジュールを運用に
回すように構成制御部8に指示する。CPU#1はロー
ティション回数が最も少なく、CPU#3はCPU#
2,#4とローティション回数は同じだが使用時間が最
も短いため、CPU#1とCPU#3をパーティション
に追加する。
【0050】次に、この実施例では、パーティション自
体の増強、縮小を前提としてきたが、応用としてパーテ
ィション自体を追加する変更を施すことができる。図1
5を参照すると、負荷バランスがよく制御されている分
散型コンピュータシステムにおいて、予め予備69を設
けておく。各パーティション66,67,68には、負
荷監視手段を常駐させ、負荷状況を監視する。負荷が一
定レベルに達したら、予備69から追加パーティション
68を生成することで、システム全体の処理能力を上げ
る。予備69がないときは、優先度が低く負荷の低い別
のパーティションから、所要のモジュールを取り外して
充当する。各パーティション毎に起動ディスクが必要に
なるが、予め各パーティションに応じた起動ディスクを
準備しておき、構成制御管制部7が追加パーティション
の起動の際に、その内の1つの起動ディスク516を組
み込むことで解決する。
【0051】
【発明の効果】この発明の効果は、パーティションの負
荷変動に適応して、自動的に構成制御することにある。
その理由は、構成制御管制部が負荷監視手段と連携して
負荷状況を監視して、構成制御管制部が負荷状況に見合
ったパーティションのモジュール構成を決定し、構成制
御部に構成変更指示をするからである。
【0052】更に他の効果は、システムの運用計画に基
づいて、パーティション構成を処理対象に合せて、先回
りして構成変更し、運用を円滑にすることができること
である。その理由は、構成制御管制部が、計画的にタイ
ミングよくパーティションに構成変更指示できるからで
ある。
【0053】更に他の効果は、各パーティションの優先
度を考慮し、下位のパーティションのモジュールを奪取
して、上位のパーティションに移し、負荷変動に適応で
きることである。その理由は、構成制御管制部が、「パ
ーティションの優先度」に応じて、モジュール取り回し
を行えるからである。
【0054】更に他の効果は、各モジュールを均等に使
用し、保守作業等を円滑に行えることである。その理由
は、構成制御管制部が使用回数や使用時間を考慮してモ
ジュールのローティションを行えるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の分散型コンピュータの構
成制御システムを示す図である。
【図2】図1における分散型コンピュータのパーティシ
ョンの形態を示す図である。
【図3】図1におけるパーティションに対する構成制御
を実施する形態を示す図である。
【図4】この実施例における構成制御の動作を示す流れ
図である。
【図5】この実施例におけるモジュール奪取の動作を示
す流れ図である。
【図6】全パーティションに対する計画的な再構成を説
明する図である。
【図7】パーティションに予備モジュールを負荷変動に
適応して追加する構成制御を説明する図である。
【図8】パーティションに予備モジュールを負荷変動に
適応して追加し、不足が生じる場合の構成制御を説明す
る図である。
【図9】パーティションに予備モジュールを負荷変動に
適応して追加し、更にモジュール奪取が生じる場合の構
成制御を説明する図である。
【図10】予備モジュールがない場合、計画的にパーテ
ィションのモジュールを入れ替える場合の構成制御を説
明する図である。
【図11】パーティションの動作を継続して、計画的に
構成を変更する場合を説明する図である。
【図12】計画的な構成変更で、下位のパーティション
からモジュールを奪取する場合を説明する図である。
【図13】ローティションによって、パーティションが
縮小される場合を説明する図である。
【図14】ローティションによって、パーティションが
復元される場合を説明する図である。
【図15】パーティションを生成して,追加する場合を
説明する図である。
【符号の説明】
1 分散型コンピュータの構成制御システム 2 CPUモジュール群 3 メモリモジュール群 4 I/Oモジュール群 5 ストレージ 6 内部接続機構部 7 構成制御管制部 8 構成制御部 9 ネットワーク 21 CPUモジュール 31 メモリモジュール 41 I/Oモジュール 51 ディスク 61乃至63 パーティション 511乃至513 起動ディスク

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CPUモジュール群と、メモリモジュー
    ル群と、I/Oモジュール群と、前記モジュール間の通
    信路を形成する内部接続機構部と、前記I/Oモジュー
    ルに接続するネットワークと、前記ネットワークに接続
    するディスクからなるストレージと、 を有してなる分散型コンピュータにあって、 1つ以上のCPUモジュールと、1つ以上のメモリモジ
    ュールと、1つ以上のI/Oモジュールと、を前記内部
    接続機構部を介して組み込み、処理実行単位を形成する
    パーティションを1つ以上備え、 前記パーティションは、 前記I/Oモジュールを介してネットワークに接続し、
    所定のオペレーティングシステムを格納する起動ディス
    クと、 前記パーティション内の各モジュールの負荷状況を監視
    する負荷監視手段と、 を備え、 前記ネットワークは、 前記負荷状況の通知、あるいは運用計画に基づく前記パ
    ーティションのモジュールの構成変更指示をする構成制
    御管制部と、 前記構成制御管制部から前記構成変更指示を受けて、前
    記内部接続機構部に前記パーティションのモジュール組
    み込みの構成変更指示をする構成制御部と、 を備えてなることを特徴とする分散型コンピュータの構
    成制御システム。
  2. 【請求項2】 前記内部接続機構部は、 通信路を形成するスイッチ回路と、 前記スイッチ回路を制御するファームウェアと、 を備え、 前記構成制御部の構成制御指示に基づいて、前記ファー
    ムウェアを作動させることを特徴とする請求項1記載の
    分散型コンピュータの構成制御システム。
  3. 【請求項3】 前記構成変更指示は、 パーティションに組み入れる、CPUモジュールと、メ
    モリモジュールと、I/Oモジュールの構成を定義する
    定義情報であることを特徴とする請求項1記載の分散型
    コンピュータの構成制御システム。
  4. 【請求項4】 前記負荷監視手段は、 各パーティションに常駐して各モジュールの負荷状況を
    監視し、定期的に構成制御管制部に負荷状況を通知する
    エージェントであることを特徴とする請求項1記載の分
    散型コンピュータの構成制御システム。
  5. 【請求項5】 前記構成制御管制部は、 パーティションの負荷監視手段に定期的に問い合わせて
    負荷状況を把握し、パーティション毎に、優先度、モジ
    ュール組み入れの基準並びに上限及び下限を設定して、
    パーティションの負荷状況に適応した動的な構成変更指
    示と、パーティションの計画的な構成変更指示と、を前
    記構成制御部に行うことを特徴とする請求項1記載の分
    散型コンピュータの構成制御システム。
  6. 【請求項6】 前記構成制御部は、 前記構成変更指示に基づいて、パーティションに組み入
    れるCPUモジュールとメモリモジュールとI/Oモジ
    ュールを前記内部接続機構部に指示し、前記パーティシ
    ョンに前記起動ディスクを接続して、所定のオペレーテ
    ィングシステムのロード及び起動を指示することを特徴
    とする請求項1記載の分散型コンピュータの構成制御シ
    ステム。
  7. 【請求項7】 動的な構成変更は、 前記負荷状況に基づいて、前記上限と下限の範囲で予備
    モジュールの組み込み、あるいはパーティションの優先
    度の変更、または予備モジュールがないとき、優先度の
    最も低いパーティションからモジュールの奪取、を組み
    合わせて指示することを特徴とする請求項5記載の分散
    型コンピュータの構成制御システム。
  8. 【請求項8】 計画的な構成変更は、 計画された、時刻、日時、曜日、月末、年末、保守のタ
    イミングに合せて、各パーティションの稼動を継続しな
    がらモジュール数の拡大や縮小する、またはパーティシ
    ョン構成を新たに再構成して起動する、またはモジュー
    ルを使用回数や使用時間によってローティションする、
    ことを特徴とする請求項5記載の分散型コンピュータの
    構成制御システム。
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