JP2003067262A - データ処理システム - Google Patents

データ処理システム

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JP2003067262A
JP2003067262A JP2001252892A JP2001252892A JP2003067262A JP 2003067262 A JP2003067262 A JP 2003067262A JP 2001252892 A JP2001252892 A JP 2001252892A JP 2001252892 A JP2001252892 A JP 2001252892A JP 2003067262 A JP2003067262 A JP 2003067262A
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data
time
arithmetic processing
processing system
execution time
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JP2001252892A
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Masayo Osaki
雅代 大崎
Akira Ishihara
鑑 石原
Akira Sugimoto
明 杉本
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 時刻情報を有するデータを収集し、演算処理
を実行するシステムにおいて、入力データを使った演算
処理の実行に際して、データ入力頻度を反映し、かつ無
駄な演算処理を回避できる演算処理実行時間設定が可能
なデータ処理システムの提供。 【解決手段】 入力時刻を表す時刻情報と、次のデータ
が入力される予測時刻を表す更新予測時刻とを有するデ
ータの演算処理を実行する演算処理部、および前記デー
タの有する時刻情報と更新予測時刻とを用いて、次に入
力される予定のデータを使った前記演算処理部の演算処
理の実行時刻を設定する演算処理実行時刻設定部を備え
たことを特徴とするデータ処理システムとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コンピュータを
利用して、時刻情報を有するデータの演算処理を行うデ
ータ処理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】データ処理システムにおいて、処理する
データを受け取り、演算処理を行う場合、演算処理に係
る負荷の軽減と、データ受け取り時にあわせた演算処理
の実行が望まれている。これは、演算処理に係る負荷を
軽減することによって、コンピュータ資源の有効利用を
図ることができ、データ受け取り時にあわせた演算処理
の実行によって当該データに関する状況変化への対応の
迅速化が期待されるからである。
【0003】このような要請への対応策としては、演算
処理を行う管理装置が、被管理装置からの複数のデータ
を適度な且つ同一の周期で受け取るようにすることが考
えられる。この例としては、たとえば特開2000−3
05956号公報に示されているような情報収集方式が
ある。
【0004】図9は特開2000−305956号公報
に示された情報収集方式を示す構成図である。図におい
て、51は管理装置、71、81はそれぞれ被管理装置
A、被管理装置Bである。管理装置51、被管理装置A
71と被管理装置B81との間は、同期通信機能及び非
同期通信機能を持った通信手段61で結ばれており、管
理装置51から収集要求23や制御要求24を同期通信
により被管理装置71及び被管理装置81に同時に送
る。非管理装置71及び被管理装置81からの装置A情
報95及び装置B情報97の管理装置51への通知は通
信手段61の非同期通信機能を用いて行われる。なお、
ここでは特開2000−305956号公報に記載され
ている通り”情報”を使用するが、これまで使用してき
た”データ”と同義と考えてよい。
【0005】被管理装置A71と被管理装置B81の基
本的な構成は共通であり、管理装置51からの収集要求
23は被管理装置A71と被管理装置B81に同時に送
られるので、以下は簡単のために、被管理装置を被管理
装置A71で代表させて説明する。
【0006】被管理装置A71に送られた収集要求23
又は制御要求24は被管理装置A71の要求解析部74
で要求内容が解析され、要求内容が収集要求の場合は必
要な情報が情報収集部75に収集され、情報送信部73
を介して、装置A情報95として、通信手段61を経由
して管理装置51に送られる。尚、送信に先立ち、制御
処理部76で各種の処理が施される場合もある。被管理
装置B81についても全く同様であり、被管理装置A7
1の、各構成要素の70番台の番号を80番台の番号に
置き換えることにより、被管理装置A71の各構成要素
の説明は被管理装置B81の各構成要素の説明を兼ね
る。
【0007】要求解析部74、84での要求内容解析に
要する時間は各被管理装置71、81で一定であるた
め、情報収集部75、85が装置情報を取得する時刻は
管理装置51が要求を送信した時刻から一定時刻経過後
であることが保証される。このようにして、管理装置5
1は、全ての被管理装置71、81からの複数の情報
を、正確な周期で且つ正確な時刻に入力することができ
る。 従って、この様な入力時刻のそろった情報を使っ
た演算処理もまた、正確な周期で且つ正確な時刻に実施
することができるため、この周期を適正に選定すれば、
演算処理に係る負荷を軽減でき、コンピュータ資源の有
効利用を図ることができるとともに、情報受け取り時に
あわせた演算処理の実行によって当該情報に関する状況
変化への対応の迅速化が期待される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のよう
に、管理装置側において一方的にデータ収集の周期を設
定することは、処理対象とするデータに、一定の正確な
周期に当てはめて収集することが不適切なデータが含ま
れる場合には最適な方式ではない。一定の周期に当ては
めて収集することが不適切なデータの例としては、デー
タ供給側の都合で出力の時刻が決められているデータを
入力データとして受け取り、処理対象とする場合があ
る。このような場合、当該データは通常、非周期データ
となる。
【0009】この発明は、このような非周期的なデータ
を含むデータを演算処理の対象とする場合に、データの
収集タイミングに対応して最適なタイミングで演算処理
を行えるようにしたデータ処理システムを提供すること
を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、入力時刻を
表す時刻情報と、次のデータが入力される予測時刻を表
す更新予測時刻とを有するデータの演算処理を実行する
演算処理部、および前記データの有する時刻情報と更新
予測時刻とを用いて、次に入力される予定のデータを使
った前記演算処理部の演算処理の実行時刻を設定する演
算処理実行時刻設定部を備えたことを特徴とするデータ
処理システムである。
【0011】この発明は、入力されたデータが有する更
新予測時刻から、設定時間以上経過しても次のデータを
取得できない場合には、データの取得に失敗したと判断
するデータ取得判定部を備えたことを特徴とするデータ
処理システムである。
【0012】この発明は、前記演算実行時刻設定部にお
ける演算処理の実行時刻の設定値に基づいて、前記デー
タ処理システムから演算処理結果を出力データとして出
力する時刻を設定し、これを更新予測時刻として、前記
出力データに付与したことを特徴とするデータ処理シス
テムである。
【0013】この発明は、出力データに付与された更新
予測時刻から設定時間以上経過しても次の出力データが
出力されない時、出力異常と判断する出力異常判定部を
備えたことを特徴とするデータ処理システムである。
【0014】この発明は、演算処理部が所定周期で演算
処理を実行するように設定されている場合において、所
定周期を基本とし、演算処理の実行時刻の変更裕度であ
る演算実行時間裕度内に演算処理を実行するという条件
で、演算実行時刻設定部が、データの有する更新予測時
刻を使って、前記演算実行時間裕度の範囲内で各周期毎
の演算実行時刻を設定するようにしたことを特徴とする
データ処理システムである。
【0015】
【発明の実施の形態】実施の形態1 図1に本実施の形態1に係るデータ処理システムを、図
2にこのデータ処理システムの入力データのデータ構造
を示す。図1において100はデータ処理システム、2
00は外部からデータが入力されるデータ入力部、30
0は入力されたデータについて演算処理を実行する演算
処理部、400は演算処理結果をデータとして出力する
データ出力部、500は入力されたデータを使って演算
処理を実行する時刻を設定する演算実行時刻設定部であ
る。各構成要素間を結ぶ矢印実細線はデータの流れを示
す。データは図2に示すようにデータ値だけでなく、時
刻情報Tcと共に、更新予測時刻Tnを保有したデータ
構造となっていることが特徴である。ここで、時刻情報
Tcはデータ収集時刻(又は入力時刻)であり、データ
通信時刻、又はデータ演算時刻もしくは演算結果の出力
時刻を指すこともある。更新予測時刻Tnは次回データ
値が更新される予測時刻であるが、時刻情報Tcと同定
義での時刻を言う。演算実行時刻設定部500では、時
刻情報Tc、更新予測時刻Tnを用いて次回の演算実行
時刻を計算し、その結果に基づいて該当時刻に演算処理
部を起動する。
【0016】図3〜図5に、時刻情報Tcと更新予測時
刻Tnが与えられている場合に(変更予測時刻Tnの設
定については後述する。)、演算実行時刻設定部におけ
る演算実行時刻の設定方法の例を示す。この内、図3は
演算実行時刻の設定例を図示したもので、図4、図5は
いずれも演算実行時刻設定手順を示すフロー図である
が、図4は全体手順を、図5は図4のStep9に対応
する部分を詳細に示したものである。
【0017】まず、図3について、図5を援用しつつ説
明する。演算処理に使用する入力データがいずれも非周
期で、Vi(i=1〜3)であるとする。データVi(i
=1〜3)の実際の入力時刻を図ではそれぞれ□、○、
△印で示した。現時刻をT0とし、この時点での次回の
演算実行時刻設定値をT1とする。演算実行の都度、次
回の演算実行時刻T1を設定しなおすが、図では全てを
T1として表示するといつの時点のT1か判別できなく
なるので、便宜上、次々回以降の演算実行時刻をT2、
T3等として示した。
【0018】今、T0時点でのデータVi(i=1〜3)
の時刻情報をTc(Vi)(i=1〜3)、次回更新予測
時刻をTn(Vi)(i=1〜3)、次々回更新予測時刻
をTx(Vi)(i=1〜3)とする。ここで、次回の
更新予測時刻Tn(Vi)(i=1〜3)は、後述する方
法により判明しているものとする。
【0019】図3において実際の次回データ入力時刻
(□、○、△印の時刻)はTn(Vi)(i=1〜3)と一
致することになるが、図では、時刻T0の次に来る、V
1,V2,V3に対する各Tn(Vi)(i=1〜3)の
値が互いに一致していない場合を示している。もし予め
設定した誤差の範囲内でこれらが一致した場合は(図5
のStep9.1に対応)、次回演算実行時刻T1は、
この更新予測時刻の内一番遅いもの(換言すれば最大値)
に設定すればよい(図5のStep9.2に対応)ことに
なる。
【0020】一致しなかった場合は、以下の手順によ
る。まず、次々回更新予測時刻Tx(Vi)(i=1〜
3)を設定するが、T0時点ではTx(Vi)について
は何の情報もないので、ある種の仮定値を設定すること
にする。ここでは、例えば、以下の式により決めるもの
とする。(図5のStep9.3〜9.4に対応) Tx(Vi)−Tn(Vi)=Tn(Vi)−Tc(Vi)(=Ci) (i= 1〜3) (1) この(1)式により設定した次々回更新予測時刻Tx
(Vi)(i=1〜3)の位置を、図3では各Viとも
共通の*印で示した。
【0021】次に、次々回更新予測時刻Tx(Vi)
(i=1〜3)中、現時刻T0に最も近い時刻を、次回
演算処理の最大遅れ許容時刻Tx(V1,V2,V3)
と見なし(図5のStep9.5に対応)、最大遅れ許
容時刻Tx(V1,V2,V3)の範囲内にある次回更
新予測時刻の中で、最も遅い更新予測時刻を演算処理部
の次回演算実行時刻とする。(図5のStep9.6に
対応)以上の手順で次回演算実行時刻T1を設定する。
【0022】以上述べた図5の手順を含む演算実行時刻
の設定全体手順を図4に示す。図4は既に設定済みの演
算実行時刻を基に、その演算を実行する前の時点からは
じめ、次の演算実行時刻の設定手順を示したものであ
る。図4において、演算実行時刻設定部の起動は、演算
実行時刻到達によるスリープ状態の終了、若しくは何ら
かのキック(例えば起動キーインなど)による。(St
ep1) 起動がかかると実行予定時刻に到達している
かどうかを判定し(Step2)、まだ、実行予定時刻に
達していない場合は、演算実行時刻T1まで時間待ち
(Step3)をした後、Step1に戻る。演算実行時
刻に到達している場合は(Step2)、演算待ちデータ
列に演算に使用するデータが完備しているかどうかを判
定(Step4)する。
【0023】データが完備していなければ、一定時間待
って(Step6)、Step2以降をデータが完備する
迄繰り返すが、その前に、演算実行時刻からの経過時間
が許容できる範囲かどうかを判定し(Step5)、予
め設定した許容経過時間を過ぎても尚データが完備して
いない場合は何らかの異常が発生しているものとして、
エラー処理(Step7)に移行する。
【0024】データが完備した場合、演算処理を実行し
(Step8)、その後次回の演算実行時刻T1を設定
し(Step9:図5にてT1設定の一例を詳述)、これ
までのT1を新しく設定したT1で書き換え(Step
10)た後、次回演算実行時刻まで演算処理部をスリー
プ状態にする。(Step3に戻る。) この様に、デー
タの更新予測時刻が与えられれば、演算実行時刻を設定
することができる。尚、既に述べた様に、図3ではT1
の新旧を区別するために便宜的に、T2,T3等と記載
して区別して表示した。
【0025】次に、以上の前提となる更新予測時刻の設
定について説明する。ここで対象とする非周期データ
は、ある時刻から見て次の入力の時刻が予測できるもの
とする。そのような非周期データの例は、異なる周期を
有する複数の入力データについて、待ち合わせを行って
演算処理した結果を次の演算処理の入力データとして使
用する場合があり、図6の演算実行時刻設定例に示す通
りである。
【0026】図6は異なる周期の3種類のデータの入力
を例にとっている。3種類のデータをVi(i=1〜
3)とし、図3の場合と同様に、Vi(i=1〜3)の
実際の入力時刻をそれぞれ□、○、△印で示した。現時
刻をT0とし、ここを0番目として、各Vi(i=1〜
3)毎の入力の順番を”データの順番”として示した。
Vi(i=1〜3)を使った演算処理の実行時刻は、周
期が決まっていることから、更新予測時刻は各周期を使
い容易に計算できるため、図3〜図5で示した手順と同
様の手順で、演算負荷が過大にならないように、且つ、
入力頻度にも対応するものとして、種々且つ容易に設定
できる。図6の例では簡単のためにV1〜V3を区別せ
ず、次に入力される3データの入力時刻の平均時刻を演
算処理実行時刻として設定し、これをT0からT5(T
jで代表して記載)まで順に図示した。このときの演算
処理は各Tjの時点での最新のVi(i=1〜3)のセ
ットを使用することになる。例えばT3の時点では演算
処理に使用するデータは3番目のV1と2番目のV2と
2番目のV3になる。
【0027】T0からT5の間隔を見れば明らかなよう
に、この例のようにある種のデータの待ち合わせを行っ
て設定した演算処理実行時刻は一般的に非周期的にな
る。データ待ち合わせの具体的なやり方は各種考えられ
るが、図6の例はそのひとつである。
【0028】このように演算処理した結果および次回の
演算処理実行時刻もしくはそれに基づき設定した次回出
力予定時刻を出力時刻と共に出力し、その出力データを
入力データとする場合を考えると、この入力データは非
周期データであり、前記次回の演算処理実行時刻もしく
は次回出力予定時刻を更新予測時刻とみなすことがで
き、出力時刻を時刻情報とすることができる。時刻情報
については、出力時刻でなくても、実際の入力時刻を充
ててもよい。また、このように非周期で且つ更新予測時
刻を有するデータを使って、更に図3〜図5に示す演算
処理を実行した結果をデータとして利用する場合にも、
このデータは非周期で且つ更新予測時刻を有するデータ
になる。尚、図6の例では周期データを入力データとし
ていることから、次々回の更新予測時刻も設定可能なた
め、図3や図5において仮定した次々回の更新予測時刻
は上述のような仮定値ではなく正確な値を使用すること
もでき、その場合はより適切な演算実行時刻の設定が可
能となる。そのためには図2に示すデータ構造に次々回
の更新予測時刻を付加すればよい。この様に、更新予測
時刻を有する非周期入力データを演算処理に使用するデ
ータ処理システムでは、更新予測時刻を使用して、次回
演算処理の適切な実行時刻を設定できる。
【0029】これまでは、上記更新予測時刻という情報
がなかったことから、例えばデータ入力の都度、演算処
理をしたり、入力頻度を無視して一定周期で演算処理を
行ったりしてきたが、これらの方法は、無駄な処理を行
うことで演算処理に係る負荷を増やし、コンピュータ資
源の有効利用を妨げたり、もしくは入力頻度を無視した
演算処理を行うことにより、データに関する状況変化へ
の迅速な対応ができなくなるという問題をはらんでい
た。
【0030】しかし、データが時刻情報と共に更新予測
時刻を有することにより、データの演算処理の適切な実
行時刻の設定が可能となるため、無駄な演算処理をなく
し、演算処理に係る負荷の増大を抑えてコンピュータ資
源の有効利用を図ることができるようになると共に、デ
ータ入力予定時刻にあわせた演算処理の実行によって当
該データに関する状況変化への迅速な対応が可能とな
る。
【0031】尚、図3〜図5で示した方法は1例であ
り、実際に演算実行時刻を設定する方法はこれに限定さ
れるものではなく、コンピュータを利用したデータ処理
システムで、演算実行時刻を決める際に、更新予測時刻
を有するデータを利用するものであればよい。更に、こ
こでは入力データ数を3個として説明したが、もちろん
これも1個以上、何個であっても良い。また、以上は、
入力データを全て非周期データとして説明したが、必ず
しも全データが非周期データでなくとも、少なくとも1
つが非周期データであれば、同様な効果を得ることがで
きる。
【0032】更に、非周期データと周期データが混在す
る際に上記の処理を行う場合、データ構造を揃えておく
方が望ましい。そうすることにより、入力データの増減
があった場合にも、それが周期データなのか非周期デー
タなのかを気にせずに処理できるし、演算実行時刻設定
方法(又はそのためのプログラム)を保守する際の省力
化にも寄与できることになる。また、現時点で周期デー
タのみを扱っている場合でも、将来的な非周期データ処
理への拡張性を担保しておくためには、最初から上述の
データ構造とそれを使った演算実行時間設定法を採用し
たシステムにしておくことは意義のあることである。従
って、周期データについても更新予測時刻を付与し、図
2に示すデータ構造とし、上述の意味でのデータの独立
性を高め、これを使って演算実行時刻を設定するシステ
ムにすることは有意義である。尚、周期データの更新予
測時刻は周期が既知であることから容易に設定できるた
め、その更新予測時刻の付与は、データ入力時、出力時
のどちらでも良い。
【0033】実施の形態2 実施の形態2に係るデータ処理システム構成図を図7に
示す。図において100〜500は図1の場合と同じで
ある。600は判定部で、データ取得判定部610と出
力異常判定部620もしくはどちらか一方を含む。デー
タ取得判定部610は、データ入力部200から入力さ
れたデータの有する更新予測時刻を一定の時間過ぎても
なお、次のデータの入力なされなかった場合は入力デー
タを欠測とし、入力に失敗したと判定する。出力異常判
定部620は、データ出力部400(演算処理部300
からでも良い)から出力データとして出力される予定の
データの有する更新予測時刻を取り込み、この時刻を一
定の時間過ぎてもなお次のデータの出力がなされなかっ
た場合は出力異常と判定する。
【0034】一般に通信を用いてデータを送受信する場
合、データ送信元の異常は、通信径路における異常、例
えば、接続断の例外をキャッチすることにより検知する
ことができる。しかし、通信径路に異常がない、例え
ば、送信元においてデッドロックが発生し、処理が止ま
った場合等は、検知が難しい。このような場合、一般に
は、受信にタイムアウトを設定することにより検知する
が、非周期データの場合、タイムアウト時間の設定がで
きないという問題があった。
【0035】本発明におけるデータ処理システム100
においては、判定部600に更新予測時刻を用いること
により、容易にデータの入出力時の異常を検知すること
ができ、前記通信径路における異常検知手段と組み合わ
せることにより一層詳細な異常検知が可能となる。この
様に、更新予測時刻を有するデータにすることで、入出
力に係る異常の判定が容易になり、システムの信頼性向
上に役立つ。
【0036】本実施の形態は特に非周期データについて
効果を発揮するものであるが、周期データについて更新
予測時刻を付加した場合に適用しても良く、この場合
は、個々のデータに更新予測時刻を付加することにより
データの独立性を確保できるために、入力信号の増減
や、周期/非周期の更新、周期の更新などに容易に対応
できる異常診断システムとなる。
【0037】実施の形態3 データ処理システムによっては演算処理部の演算処理周
期が予め決められている場合があり、実施の形態1で説
明した様な、演算処理部での演算処理実行時刻を自由に
設定できるシステムばかりとは限らない。
【0038】このように、演算処理部の演算処理周期が
予め決められている場合の非周期入力データに対する演
算処理実行時刻の設定例を図8に示す。この様な場合、
以下で説明する演算実行時間裕度という考え方を導入す
る。図8において入力を非周期データV1,V2とし、
データ入力時刻をそれぞれ○、□印で示した。ある時刻
を想定した場合に、次に位置する○、□印位置が、それ
ぞれその都度の更新予測時刻となる。また、図1の演算
処理部300の演算周期をP、演算実行時間裕度を図8
に示す様にKとする。すなわち、演算処理は周期Pに対
して±K/2の時間範囲内で実行できるものとする。こ
のときの演算実行時刻をT0〜T4として示した。な
お、演算周期Pに対応した時刻+K/2を演算許容上限
時刻、演算周期Pに対応した時刻−K/2を演算許容下
限時刻と呼ぶことにする。
【0039】この時の演算実行時刻は、更新予測時刻を
使用して、以下のような手順で設定できる。まず、V
1,V2データの更新予測時刻が、共に次の演算許容下
限時刻以前に位置していれば、演算実行時刻は次の演算
許容下限時刻とし、共に次の演算許容上限時刻以後に位
置していれば、演算実行時刻は次の演算許容上限時刻と
する。V1,V2データの更新予測時刻の大きいほうが
次の演算許容下限時刻と上限時刻の間に位置するとき
は、更新予測時刻の大きいほうの時刻に、また、更新予
測時刻の小さいほうが次の演算許容下限時刻と上限時刻
の間に位置するときは、更新予測時刻の小さいほうの時
刻に、共に次の演算許容下限時刻と上限時刻の間に位置
するときは、更新予測時刻の大きいほうの時刻に設定す
る。更に、更新予測時刻の一方が演算許容下限時刻以前
であり、もう一方が演算許容上限時刻以後の場合は、周
期Pに対応する時刻に設定する。
【0040】なお、実際に演算実行時刻を設定する方法
は上記に限定されるものではなく、コンピュータを利用
したデータ処理システムで更新予測時刻と演算周期及び
これに伴う演算実行時間裕度を使って演算実行時刻を設
定するもでのであれば良い。
【0041】このデータ処理システムでは、演算周期が
予め決まっている場合にも、これに演算実行時間裕度を
付加し、且つ更新予定時刻を使うことにより、データ更
新をある程度反映した演算処理を実行するための演算実
行時刻を設定することができるという効果がある。
【0042】
【発明の効果】この発明は、入力時刻を表す時刻情報
と、次のデータが入力される予測時刻を表す更新予測時
刻とを有するデータの演算処理を実行する演算処理部、
および前記データの有する時刻情報と更新予測時刻とを
用いて、次に入力される予定のデータを使った前記演算
処理部の演算処理の実行時刻を設定する演算処理実行時
刻設定部を備えたことを特徴とするデータ処理システム
とすることにより前記演算処理の適切な実行時刻の設定
が可能となる。そのため、無駄な演算処理をなくし、演
算処理に係る負荷の増大を抑えてコンピュータ資源の有
効利用を図ることができるようになると共に、データ入
力予定時刻を考慮した演算処理の実行によって当該デー
タに関する状況変化への迅速な対応が可能となる。
【0043】また、入力されたデータが有する更新予測
時刻から、設定時間以上経過しても次のデータを取得で
きない場合には、データの取得に失敗したと判断するデ
ータ取得判定部を備えたことを特徴とするデータ処理シ
ステムとすることにより、データ入力における異常を容
易に検知することができ、通信径路における異常検知手
段と組み合わせることにより一層詳細な異常検知が可能
となり、システムの信頼性向上に役立つ。
【0044】また、前記演算実行時刻設定部における演
算処理の実行時刻の設定値に基づいて、前記データ処理
システムから演算処理結果を出力データとして出力する
時刻を設定し、これを更新予測時刻として、前記出力デ
ータに付与したことを特徴とするデータ処理システムと
することにより、この出力データを入力とするもうひと
つのデータ処理システムでは、この入力データを使った
次の演算処理の適切な実行時刻の設定が可能となる。
そのため、当該データ処理システムでは無駄な演算処理
をなくし、演算処理に係る負荷の増大を抑えてコンピュ
ータ資源の有効利用を図ることができるようになると共
に、データ入力予定時刻を考慮した演算処理の実行によ
って当該データに関する状況変化への迅速な対応が可能
となる。
【0045】また、出力データに付与された更新予測時
刻から設定時間以上経過しても次の出力データが出力さ
れない時、出力異常と判断する出力異常判定部を備えた
ことを特徴とするデータ処理システムとすることによ
り、データ出力における異常を容易に検知することがで
き、通信径路における異常検知手段と組み合わせること
により一層詳細な異常検知が可能となり、システムの信
頼性向上に役立つ。
【0046】また、演算処理部が所定周期で演算処理を
実行するように設定されている場合において、所定周期
を基本とし、演算処理の実行時刻の変更裕度である演算
実行時間裕度内に演算処理を実行するという条件で、演
算実行時刻設定部が、データの有する更新予測時刻を使
って、前記演算実行時間裕度の範囲内で各周期毎の演算
実行時刻を設定するようにしたことを特徴とするデータ
処理システムとすることにより、演算周期が予め決まっ
ている場合にも、これに演算実行時間裕度を付加し、且
つ更新予定時刻を使うことにより、データ更新をある程
度反映した演算処理を実行するための演算実行時刻を設
定することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るデータ処理システ
ムの基本構成例。
【図2】本発明に係るデータ構造を示す図。
【図3】本発明に係る演算実行時刻設定例を示す図。
【図4】本発明に係る演算実行時刻設定手順例1を示す
フロー図
【図5】本発明に係る演算実行時刻設定手順例2を示す
フロー図
【図6】従来の演算処理部における異周期データを使っ
た演算処理の演算実行時刻設定例。
【図7】本発明の実施の形態2に係るデータ処理システ
ムの基本構成例。
【図8】本発明の実施の形態3に係る演算周期設定下で
の演算実行時刻の設定例
【図9】従来の情報収集方式を示す図。
【符号の説明】
23 収集要求信号(同期)、24 制御要求信号(同
期)、51 管理装置、53 管理装置の情報要求部、
54 管理装置の情報集計部、55 管理装置の制御要
求部、56 管理装置の要求送信部、57 管理装置の
取得時刻特定部、58 管理装置のタイマ、59 管理
装置の記憶部、61 通信手段、71 被管理装置A、
73 被管理装置Aの情報送信部、74 被管理装置A
の要求解析部、75 被管理装置Aの情報収集部、76
被管理装置Aの制御処理部、81被管理装置B、83
被管理装置Bの情報送信部、84 被管理装置Bの要
求解析部、85 被管理装置Bの情報収集部、86 被
管理装置Bの制御処理部、95 装置A情報(非同
期)、97 装置B情報(非同期)、100 データ処
理システム、 200 データ入力部、 300演算処
理部、400データ出力部、500 演算実行時刻設定
部、600 判定部、610 データ取得判定部、62
0 出力異常判定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 明 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2F002 AA00 FA31 GA05 GA06 GC04 GC07 GC11 5B042 GA11 GA12 JJ19 5B083 AA08 BB01 CC09 CE01 DD01 GG04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力時刻を表す時刻情報と、次のデータが
    入力される予測時刻を表す更新予測時刻とを有するデー
    タの演算処理を実行する演算処理部、および前記データ
    の有する時刻情報と更新予測時刻とを用いて、次に入力
    される予定のデータを使った前記演算処理部の演算処理
    の実行時刻を設定する演算処理実行時刻設定部を備えた
    ことを特徴とするデータ処理システム。
  2. 【請求項2】入力されたデータが有する更新予測時刻か
    ら設定時間以上経過しても次のデータを取得できない場
    合には、データの取得に失敗したと判断するデータ取得
    判定部を備えたことを特徴とする請求項1に記載のデー
    タ処理システム。
  3. 【請求項3】前記演算実行時刻設定部における演算処理
    の実行時刻の設定値に基づいて、前記データ処理システ
    ムから演算処理結果を出力データとして出力する時刻を
    設定し、これを更新予測時刻として、前記出力データに
    付与したことを特徴とする請求項1又は2に記載のデー
    タ処理システム。
  4. 【請求項4】出力データに付与された更新予測時刻から
    設定時間以上経過しても次の出力データが出力されない
    時、出力異常と判断する出力異常判定部を備えたことを
    特徴とする請求項3に記載のデータ処理システム。
  5. 【請求項5】演算処理部が所定周期で演算処理を実行す
    るように設定されている場合において、所定周期を基本
    とし、演算処理の実行時刻の変更裕度である演算実行時
    間裕度内に演算処理を実行するという条件で、演算実行
    時刻設定部が、データの有する更新予測時刻を使って、
    前記演算実行時間裕度の範囲内で各周期毎の演算実行時
    刻を設定するようにしたことを特徴とする請求項1から
    4のいずれかに記載のデータ処理システム。
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