JP7032922B2 - 診断装置、診断装置の制御方法、および制御プログラム - Google Patents

診断装置、診断装置の制御方法、および制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、産業施設において運転される運転設備の診断を行う診断装置などに関する。
従来から、プラント等の種々の運転設備の状態を監視する装置が開発されている。このような装置の一例が、特許文献1に開示されている。
特許文献1には、機械設備に設置した複数のセンサからのセンサデータを時系列データとして取得し、当該データを学習データとした統計的手法により、機械設備の正常状態からの乖離の大きさを示す異常測度を算出する異常診断装置が開示されている。当該異常診断装置は、さらに、算出した異常測度の推移を多項式により近似した近似式を算出することにより、将来の所定の時点までの異常測度を推定する。
特開2016-45852号公報(2016年4月4日公開)
特許文献1に記載の異常診断装置は、時系列データを取得する毎に、異常測度を算出し、算出した異常測度を推移に加えた近似式を算出し、該近似式を用いて将来の異常測度を推定する。
また、近年、センサデータの取得間隔を非常に短くした(例えば、ミリ秒オーダー)装置が開発されている。このような装置の場合、常にセンサデータの取得を行うこととなるため、センサデータの取得と、その他の処理(例えば、上述の異常測度および近似式の算出、並びに異常測度の推定といった診断処理)とが同時に実行されることとなる。その結果、CPU負荷が上昇し、装置の動作が安定しないという問題が生じるおそれがある。
近年、センサデータに基づく診断結果を遠隔地で確認可能とするために、少なくとも、センサデータに基づく診断結果を外部装置に送信する装置もある。上述したように、センサデータの取得処理は常に行われ、また、診断処理および診断結果などの送信処理は、繰り返し行われる処理である。そのため、このような装置では、センサデータの取得、診断、および、診断結果などの送信といった処理が同時に行われる可能性があり、上記の問題が特に顕著となる。
本発明の一態様は、自装置の動作を常に安定させることができる診断装置などを実現することを目的とする。
[1]前記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る診断装置は、産業施設において運転される運転設備の診断を行う診断装置であって、前記運転設備において計測された物理量を示す計測情報を所定期間毎に取得する取得部と、前記取得された計測情報に基づき前記運転設備を診断する診断部と、前記診断部による診断が完了した後、当該診断に関する診断情報を外部装置に送信する送信部と、を含む実行部を備え、前記取得、前記診断、および前記送信が同時に実行されると前記実行部の処理負荷が所定の閾値以上となることが予測される場合、前記処理負荷が前記閾値未満となるように、前記取得、前記診断、および前記送信の少なくともいずれかの実行を制御する実行制御部を備えることを特徴とする診断装置。
前記の構成によれば、実行部の処理負荷が所定の閾値以上となることが予測される場合、取得、診断、および送信の少なくともいずれかの実行を制御して、処理負荷を所定の閾値未満とするので、診断装置の動作を常に安定させることができる。特に、取得部が計測情報を取得する時間間隔がミリ秒以下のオーダーである場合、換言すれば、取得部の処理に基づく処理負荷が常に実行部にかかる場合であっても、診断装置の動作を常に安定させることができる。
[2]本発明の一態様に係る診断装置では、前記所定期間は、前記診断の1回あたりの実行期間、および、前記送信の1回あたりの実行期間より短くてもよい。
前記の構成によれば、所定期間が診断の1回あたりの実行期間、および、送信の1回あたりの実行期間より短いため、取得と、診断および送信の少なくとも一方とが同時に実行される期間が存在することとなる。このため、実行部の処理負荷が所定の閾値以上となる可能性が高くなる。このような構成において、取得、診断、および送信の少なくともいずれかの実行を制御して、処理負荷を所定の閾値未満とするので、診断装置の動作を常に安定させることができる。
[3]本発明の一態様に係る診断装置では、前記実行制御部は、前記送信部に、前記診断情報の一部を送信させてもよい。
前記の構成によれば、送信部に診断情報の一部を送信させるので、診断情報の送信に基づく処理負荷を低減させることができる。これにより、処理負荷を所定の閾値未満とすることができ、診断装置の動作を常に安定させることができる。
[4]本発明の一態様に係る診断装置では、前記実行制御部は、前記送信部に、前記診断情報のうち、前記外部装置に送信しなかった未送信情報を、該未送信情報を送信しても前記処理負荷が前記閾値未満となることが予測される期間において送信させてもよい。
前記の構成によれば、外部装置に送信しなかった未送信情報を、該未送信情報を送信しても処理負荷が閾値未満となることが予測される期間において送信させるので、外部装置は、全ての診断情報を取得することができる。外部装置が診断情報を管理するサーバである場合、全ての診断情報を管理することができる。
[5]本発明の一態様に係る診断装置では、前記実行制御部は、前記取得部に、前記処理負荷が前記閾値以上となることが予測されると、前記計測情報を前記所定期間より長い期間毎に取得させてもよい。
前記の構成によれば、取得部に、処理負荷が閾値以上となることが予測されると、計測情報を所定期間より長い期間毎に取得させるので、計測情報の取得に基づく処理負荷を低減させることができる。これにより、処理負荷を所定の閾値未満とすることができ、診断装置の動作を常に安定させることができる。
[6]本発明の一態様に係る診断装置では、前記実行制御部は、前記診断部に、前記診断を一時停止させながら実行させてもよい。
前記の構成によれば、診断部に、診断を一時停止させながら実行させるので、診断の実行期間は長くなるものの、診断に基づく処理負荷を低減させることができる。これにより、処理負荷を所定の閾値未満とすることができ、診断装置の動作を常に安定させることができる。
[7]本発明の一態様に係る診断装置では、前記実行制御部は、前記送信の期間中に開始される予定の新たな前記診断を、当該送信が完了した後に、前記診断部に開始させてもよい。
前記の構成によれば、送信と診断とが同時に実行されなくなるので、処理負荷を低減させることができる。これにより、処理負荷を所定の閾値未満とすることができ、診断装置の動作を常に安定させることができる。
[8]本発明の一態様に係る診断装置では、前記実行制御部は、前記診断の期間中に開始される予定の前記送信を、当該診断が完了した後に、前記送信部に開始させてもよい。
前記の構成によれば、送信と診断とが同時に実行されなくなるので、処理負荷を低減させることができる。これにより、処理負荷を所定の閾値未満とすることができ、診断装置の動作を常に安定させることができる。
[9]本発明の一態様に係る診断装置では、前記送信部は、さらに、定期的に前記計測情報を前記外部装置へ送信するものであり、前記実行制御部は、前記送信部に、前記計測情報の一部を前記外部装置へ送信させるか、または、前記計測情報の前記外部装置への送信を中止させてもよい。
前記の構成によれば、送信部に、計測情報の一部を外部装置へ送信させる、または、計測情報の外部装置への送信を中止するので、計測情報の送信に基づく処理負荷を低減、または、ゼロとすることができる。これにより、処理負荷を所定の閾値未満とすることができ、診断装置の動作を常に安定させることができる。
[10]本発明の一態様に係る診断装置の制御方法は、産業施設において運転される運転設備の診断を行う診断装置を制御する制御方法であって、前記運転設備において計測された物理量を示す計測情報を所定期間毎に取得する取得ステップと、前記取得された計測情報に基づき前記運転設備を診断する診断ステップと、前記診断ステップにおける診断が完了した後、当該診断に関する診断情報を外部装置に送信する送信ステップと、前記取得ステップ、前記診断ステップ、および前記送信ステップが同時に実行されると処理負荷が所定の閾値以上となることが予測される場合、前記処理負荷が前記閾値未満となるように、前記取得ステップ、前記診断ステップ、および前記送信ステップの少なくともいずれかの実行を制御する実行制御ステップと、を含む。
前記の方法によれば、前記[1]に係る診断装置と同様の効果を奏する。
[11]本発明の各態様に係る診断装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記可搬型診断装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記可搬型診断装置をコンピュータにて実現させる可搬型診断装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明の一態様によれば、診断装置の動作を常に安定させることができるという効果を奏する。
本発明の実施形態1に係る設備診断システムに含まれる診断装置の要部構成の一例を示すブロック図である。 図1に示す診断装置が実行する処理の流れと、処理負荷との一例を示す図である。 計測情報の取得における時間間隔と、診断および診断情報の送信の実行時間との関係を示す図である。 図1に示す診断装置が実行する処理の流れと、処理負荷との別の例を示す図である。 図1に示す診断装置が実行する処理の流れと、処理負荷とのさらなる別の例を示す図である。 図1に示す診断装置が実行する処理の流れと、処理負荷とのさらなる別の例を示す図である。 図1に示す診断装置が実行する処理の流れと、処理負荷とのさらなる別の例を示す図である。 図1に示す診断装置が実行する処理の流れと、処理負荷とのさらなる別の例を示す図である。 図1に示す診断装置が実行する処理の流れと、処理負荷とのさらなる別の例を示す図である。 本発明の実施形態2に係る設備診断システムに含まれる診断装置の要部構成の一例を示すブロック図である。 図10に示す診断装置が実行する処理の流れと、処理負荷との一例を示す図である。 図10に示す診断装置が実行する処理の流れと、処理負荷との別の例を示す図である。 本発明の実施形態3に係る設備診断システムに含まれる診断装置の要部構成の一例を示すブロック図である。 図13に示す診断装置が実行する処理の流れと、処理負荷との一例を示す図である。 図13に示す診断装置が実行する処理の流れと、処理負荷との別の例を示す図である。 図13に示す診断装置が実行する処理の流れと、処理負荷とのさらなる別の例を示す図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の一実施形態について、図1~図9に基づいて詳細に説明する。
<設備診断システム>
まず、本実施形態に係る設備診断システムについて説明する。図1は、本実施形態に係る設備診断システムの一例である、設備診断システム100を示す図であり、設備診断システム100に含まれる診断装置1の要部構成の一例を示すブロック図である。
設備診断システム100は、水処理、ゴミ処理等のインフラストラクチャに係る各種施設や、産業用プラント等に設置された運転設備で計測された各種データに基づき、運転設備の状態を診断し、ユーザ等に診断結果を提供することが可能なシステムである。設備診断システム100は、一例として、図示のように、診断装置1、計測装置2、通信装置3、サーバ4(外部装置)、および運転設備200を含んでいる。
運転設備200は、上述した各種施設又はプラントに設置された、診断装置1が診断対象とする設備(製品、機器、機材等を含む)全般である。運転設備200としては、例えば、ポンプ、バルブ、脱水機、攪拌機、破砕機、あるいは農業機械などの環境機器または機械設備が挙げられる。つまり、運転設備200は、工業施設または農業施設を含む産業施設において運転される設備全般である。
診断装置1は、運転設備200を診断する装置である。具体的には、診断装置1は、運転設備200において計測された物理量を示す計測情報を取得し、該計測情報に基づき運転設備200が正常な状態か、または異常な状態であるかといった診断する。そして、診断装置1は、この診断に関する診断情報を、通信装置3を介してサーバ4へ送信する。なお、診断装置1の要部構成については後述する。
計測装置2は、運転設備200に設置され、運転設備200に関する各種データを計測する。以下、該データを計測情報と称する場合がある。計測装置2は、各種計測情報のそれぞれを計測するための専用のセンサであってもよい。計測装置2は、計測した計測情報を、計測した時刻を示す時刻情報と対応付けて、診断装置1へ送信する。なお、運転設備200に設置される計測装置2の数は特に限定されない。
計測情報は、具体的には、運転設備200における物理量を示すデータである。該データとしては、例えば、運転設備200に発生する振動を示す値、運転設備200が発する音響を示す値、運転設備200の所定箇所を流れる電流値などが挙げられる。計測装置2は、物理量を示すデータ以外に、運転設備200の運転積算時間を示すデータ、運転設備200の周辺環境の状態を示す環境データなどを計測してもよい。環境データとしては、例えば、温度、湿度、気圧、水質などが挙げられる。以降、物理量を示すデータ以外のこれらのデータを、付帯情報と称する場合がある。また、該付帯情報には、運転設備200が設置されている施設名を示す情報が含まれていてもよい。計測装置2は、付帯情報を計測した場合、計測情報に該付帯情報をさらに対応付けて、診断装置1へ送信する。
なお、本実施形態では、計測装置2が、上記物理量として運転設備200の振動の加速度を計測する加速度センサである例を説明する。
診断装置1と計測装置2との通信は、有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。また、診断装置1と計測装置2とは一体であってもよい。換言すれば、診断装置1が、運転設備200における計測情報を計測する機能を備えていてもよい。
通信装置3は、診断装置1とサーバ4との間での情報の送受信を行う。一例として、通信装置3は、診断装置1が生成した診断情報を受信し、サーバ4へ送信する。通信装置3は、一例として、携帯電話網を介して、診断装置1とサーバ4との間での情報の送受信を行ってもよい。これにより、回線工事を行うことなく、診断装置1とサーバ4との間の無線通信を実現することができる。なお、通信装置3とサーバ4との間の通信、および診断装置1と通信装置3との通信は、有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。また、診断装置1と通信装置3とは一体であってもよい。換言すれば、診断装置1が、サーバ4と通信する機能を備えていてもよい。
サーバ4は、通信装置3と通信可能に接続することができ、通信装置3を介して診断装置1から受信した各種情報を管理する。一例として、サーバ4は、診断装置1から診断情報を受信し、運転設備200のユーザを示す情報と関連付けて記憶する。また、サーバ4は、運転設備200のユーザの端末装置(不図示)に、診断情報に基づく診断レポートを送信する機能を備えていてもよい。診断レポートは、ユーザへの提示用の所定のファイルであり、例えばPDFファイルである。これにより、運転設備200のユーザは、自身の端末装置を用いて、運転設備200の診断結果を確認することができる。よって、当該ユーザは、運転設備200から離れた場所にいたとしても、運転設備200の異常を把握することができる。
<診断装置1の要部構成>
引き続き図1を参照し、診断装置1の要部構成について説明する。診断装置1は、制御部10、記憶部11、計測情報取得部12、通信部13、および操作部14を備えている。
制御部10は、診断装置1の各部を統括して制御する。制御部10は、実行部101および実行制御部102を含んでいる。なお、実行部101および実行制御部102の詳細については後述する。
記憶部11は、診断装置1が使用する各種データを記憶する。記憶部11は、少なくとも、計測情報データベース111、および、未送信情報データベース112を記憶している。なお、図1では、「データベース」を「DB」と記載しており、以降の説明でも、「データベース」を「DB」と記載する場合がある。また、計測情報DB111および未送信情報DB112の詳細については後述する。
計測情報取得部12は、計測装置2から計測情報を取得し、制御部10へ出力する。具体的には、計測情報取得部12は、計測装置2から計測情報、該計測情報に対応付けられている時刻情報、および、付帯情報がある場合は付帯情報を取得する。そして、計測情報取得部12は、取得したこれらの情報を制御部10へ出力する。
通信部13は、制御部10と通信装置3との間での情報の送受信を行う。操作部14は、診断装置1のユーザの操作を受け付け、受け付けた操作に応じた操作信号を制御部10へ出力する。
(実行部101)
実行部101は、診断装置1における各種処理を実行する。実行部101は、取得制御部103(取得部)、診断部104、および診断情報送信部105(送信部)を含んでいる。
取得制御部103は、計測情報取得部12を制御して、計測装置2から計測情報を取得する。本実施形態に係る設備診断システム100は高速サンプリングを行う。つまり、本実施形態に係る計測装置2は、1秒間に数千、数万、あるいはそれ以上の多量の計測情報を生成し、診断装置1へ送信する。換言すれば、取得制御部103は、計測情報取得部12を制御して、例えば1ミリ秒毎に計測情報を取得する。取得制御部103は、取得した計測情報を、計測情報を格納するデータベースである計測情報DB111へ格納する。
診断部104は、取得制御部103により取得された計測情報に基づき、運転設備200の診断を行う。一例として、診断部104は定期的に診断を行ってもよい。具体的には、診断部104は、予め設定された期間が経過する毎に、計測情報DB111から計測情報を読み出し、運転設備200の異常の有無を診断する。このとき、診断部104は、前回の診断で使用していない計測情報、すなわち、前回の診断が開始されたタイミング以降に取得された計測情報のみを診断で使用してもよい。
診断部104は、所定の診断ロジック(アルゴリズム)に従って、運転設備200の状態を診断する。当該診断は、運転設備200の異常の有無を特定可能なものであれば、特に限定されない。ここでは、一例として、診断部104が、ポンプの軸受の異常の有無を診断する場合について説明する。診断部104は、読み出した計測情報に含まれる加速度および加速度の取得時刻から、振動の変位を特定する(振動波形を生成する)。そして、該振動波形に対して高速フーリエ変換を行うことで、振動の周波数成分を特定する。特定した周波数成分において、通常時にはない周波数成分が現れていれば、軸受に異常が発生していると特定することができる。
診断部104は、診断に関する各種情報を診断情報送信部105へ出力する。該情報は、運転設備200の異常の有無を示す情報(以下、「結論データ」)、上記の振動波形のデータ、統計情報、上記の高速フーリエ変換のデータ、診断に使用した計測情報などを含む。
なお、診断部104は、予め設定された期間が経過したタイミング以外のタイミングで、運転設備200の診断を行ってもよい。一例として、診断部104は、ユーザの指示があったときに診断を行ってもよい。該指示は、操作部14を介して診断部104へ入力されてもよいし、サーバ4経由で診断部104へ入力されてもよい。また、一例として、診断部104は、計測情報において、運転設備200の異常の兆候が表れたときに診断を行ってもよい。具体的には、診断部104は、計測情報に含まれる物理量が所定の閾値を上回った、または下回った場合に、診断を開始してもよい。計測情報に含まれる物理量と所定の閾値との比較は、取得制御部103が行ってもよいし、診断部104が行ってもよい。
診断情報送信部105は、診断部104による診断が完了した後、診断情報をサーバ4へ送信する。診断情報とは、診断部104から取得した各種情報のうち、サーバ4へ送信する情報である。すなわち、診断情報送信部105は、診断部104から取得した各種情報のうち、予め設定された情報のみをサーバ4へ送信する。サーバ4へ送信する情報(すなわち診断情報)は、設備診断システム100の設計時に、予想される情報の容量と、通信帯域とに基づいて、ユーザが予め選択しておけばよい。例えば、診断情報の送信時間として許容できる時間を決定することにより、診断情報を選択してもよい。
一例として、結論データの容量が100kByte、結論データと代表データの容量が200kByte、結論データと複数データの容量が500kByteであるものとする。なお、代表データとは、結論データ以外の1つのデータであり、例えば、高速フーリエ変換のデータである。また、複数データとは、結論データ以外の複数のデータであり、例えば、高速フーリエ変換のデータ、および、部分的な実計測データである。
また、通信帯域が200kbps(bit per second)であるとする。この値は通信速度の最大値であるため、安全率として0.5を乗算して、診断装置1とサーバ4との間の通信の通信速度は100kbpsであるとする。このとき、送信にかかる時間Tcは、容量を通信速度で除算することにより求められるので、結論データのみを送信するときの時間Tcは8秒である。なお、上記の例では、容量の単位がByteであるため、bitに変換するために、容量に8を乗算した後に通信速度で除算している。同様に、結論データと代表データとを送信するときの時間Tcは16秒である。また、結論データと複数データとを送信するときの時間Tcは40秒である。
設備診断システム100の提供者は、ユーザに、上記の時間Tcから診断情報の送信時間として許容できる時間を選択させる。これにより、診断情報としていずれのデータを送信するかを決定することができる。なお、以降の説明では、診断情報が結論データと複数データとを含む例を説明する。また、診断情報としていずれのデータを送信するかは、設備診断システム100の稼働後に、ユーザによって変更、あるいは、設備診断システム100が自動的に変更可能であってもよい。
また、上記の安全率は一例であり、安全率を0.5に限定する意図はない。また、時間Tcの演算に用いる通信速度として、実測値を用いてもよい。
診断情報送信部105は、通信部13を制御して、診断情報を通信装置3へ送信することで、通信装置3に、診断情報をサーバ4へ送信させる。なお、本実施形態では、診断情報送信部105は、診断部104から情報を取得すると、直ちに診断情報を送信する例を説明する。換言すれば、診断情報送信部105は、診断部104による診断の完了直後に診断情報を送信する。ただし、診断情報の送信タイミングはこの例に限定されない。なお、診断情報の送信タイミングの他の例については後述する。
(実行制御部102)
実行制御部102は、実行部101の処理を監視し、該処理負荷(実行部101を動作させるCPUのCPU負荷率)が所定の閾値以上となることが予測される場合、該処理負荷が所定の閾値未満となるように、実行部101が実行する処理を制御する。具体的には、実行制御部102は、上記処理負荷が所定の閾値以上となることが予測される場合、取得制御部103による計測情報の取得、診断部104による診断、および診断情報送信部105による診断情報の送信の少なくともいずれかの実行を制御する。これにより、実行部101の安定した動作を維持させる。なお、上記所定の閾値としては、例えば、実行部101の安定した動作を確実に維持できる処理負荷の最大値を選択すればよい。当該選択は、処理負荷の実測値に基づいて行ってもよい。
ここで、実行部101が実行する処理の流れと、処理負荷とについて説明する。図2は、実行部101が実行する処理の流れと、実行部101の処理負荷との一例を示す図である。図3は、計測情報の取得における時間間隔と、診断および診断情報の送信の実行時間との関係を示す図である。
取得制御部103は、計測情報の取得を所定期間毎に行う(S1、取得ステップ)。続いて、定期的な診断を開始するタイミングである診断開始タイミングとなると、診断部104が診断を行う(S2、診断ステップ)。また、診断部104の診断が完了すると、診断情報送信部105は、診断情報を送信する(S3、送信ステップ)。
S1、S2、S3の各矩形は、横方向の長さが処理の実行期間を示し、縦方向の長さが処理負荷の大きさを示している。なお、図2では、計測情報の取得が常時行われているように描かれているが、これは、上述したように、計測情報の取得周期tが、診断や診断情報の送信の実行時間に比べて非常に短いためである。計測情報の取得処理は、実際には、図3に示すように、取得周期tが経過する毎に実行される。
また、図3に示すように、取得周期tは、診断の1回あたりの実行期間、および、診断情報の送信の1回あたりの実行期間より短い。このため、診断部104が診断を行った場合、実行部101には、計測情報の取得に基づく処理負荷に加え、診断に基づく処理負荷がかかる。また、診断情報送信部105が診断情報の送信を行った場合、実行部101には、計測情報の取得に基づく処理負荷に加え、送信に基づく処理負荷がかかる。
また、図2に示すように、診断情報の送信中に、次の診断開始タイミングとなる場合がある。本実施形態に係る診断部104は、基本的には、診断情報の送信完了を待たずに診断を開始する。このため、図示のように、実行部101には、計測情報の取得、診断、および診断情報の送信の3つの処理に基づく処理負荷が同時にかかる場合がある。図示の例の場合、これら3つの処理に基づく処理負荷の合計値は、所定の閾値を超えていない。このため、実行部101は、安定した動作を維持することができる。このような場合、実行制御部102は、実行部101が実行する処理の制御を行わない。
図4は、実行部101が実行する処理の流れと、処理負荷との別の例を示す図である。この例では、図2の例に比べて、診断部104による診断(S12、診断ステップ)の処理負荷が大きくなっている。その結果、計測情報の取得、診断、および診断情報の送信の3つの処理に基づく処理負荷が実行部101にかかった場合、該処理負荷の合計は、図示のように所定の閾値を超える。この場合、実行部101は、安定した動作を維持できない可能性がある。
図4に示すような状況が予測される場合、実行制御部102は、上述したように、実行部101が実行する処理の処理負荷が所定の閾値未満となるような制御を行う。以下、該制御の詳細について説明する。
(制御の例1)
図5は、実行制御部102が実行する制御の一例を示す図である。実行制御部102は、図示のように、診断情報の送信の処理の前に、実行部101が実行する処理の処理負荷が所定の閾値未満となるような制御が必要か否かを判定する(S4)。該判定は、一例として、診断部104による診断が開始されてから、該診断が終了するまでに行われてもよい。
制御の要否判定の一具体例として、実行制御部102は、実行部101の処理負荷、つまり実行部101を動作させているCPU負荷率(例えば、CPUの所定の時間あたりの使用割合)を常にモニタリングし、現在のCPU負荷率にこれら実行しようとしている処理の処理負荷を加え、所定の閾値未満となるかを判断する。
各処理の処理負荷は、処理内容によって予め定めた値や、その処理を過去に実行した際の平均的な値などであり、図5では、実行制御部102は現在のCPU負荷率に診断情報の送信の処理負荷を加算してCPU負荷率を予測する。そして、該合計値が所定の閾値以上となる場合、制御が必要であると判定する。
制御の要否判定の別の具体例としては、各処理の実行時間を予測する方法がある。実行制御部102は、診断部104が現在行っている診断の終了予定時刻から、診断情報送信部105による診断情報の送信の開始予定時刻を特定する。上述したように、診断情報の送信にかかる時間Tcは予め決まっているため、送信の開始予定時刻が特定されれば、送信が行われる時間帯を特定することができる。一方で、診断部104による診断は定期的に行われるため、実行制御部102は、次の診断の開始予定時刻も特定することができる。実行制御部102は、診断情報の送信が行われる時間帯と、次の診断の開始予定時刻とから、該送信と該診断とが同時に行われる時間帯があるか否かを特定する。このような時間帯があると特定した場合、実行制御部102は、処理負荷の合計値を予測する。そして、該合計値が所定の閾値以上となる場合、制御が必要であると判定する。
実行制御部102は、制御が必要であると判定した場合、一例として、診断情報送信部105に、診断情報の一部を送信させる(S23、実行制御ステップ)。これにより、図5に示すように、診断情報の送信にかかる時間が短縮される。図示のように、診断情報の送信と、次の診断とが同時に行われなくなる程度に送信にかかる時間を短縮することで、処理負荷の合計値を所定の閾値未満とすることができる。
例えば、実行制御部102は、診断情報送信部105に指示し、結論データと複数データからなる診断情報でなく、結論データと代表データからなる診断情報を送信させる。これにより、診断情報の送信にかかる時間が、40秒から16秒まで短縮される。なお、送信するデータを結論データと代表データとしても、処理負荷が閾値を超える場合、実行制御部102は、結論データのみからなる診断情報を送信させればよい。
図6は、実行制御部102が実行する制御の別の例を示す図である。図示のように、実行制御部102は、診断情報送信部105に、S23で送信されなかった診断情報(以下、「未送信情報」と称する)を、S23の実行期間とは別の期間に送信させてもよい(S5)。該タイミングは、未送信情報を送信しても、実行部101の処理負荷が閾値未満となることが予測される期間であればよい。一例として、実行制御部102は、このような期間となる度に、診断情報送信部105に未送信情報を順次送信させてもよい。また、診断および診断情報の送信の頻度が低い期間がある場合、実行制御部102は、該期間に未送信情報をすべて送信してもよい。該期間としては、例えば、夜間、休日、運転設備200のメンテナンス時などが挙げられる。これにより、未送信情報の送信が、診断および診断情報の送信と同時に送信される可能性が低くなるので、処理負荷の合計値が閾値を超える可能性が低くなる。
診断情報送信部105は、未送信情報を後で送信する場合、サーバ4に送信する診断情報に、該診断情報がどの診断に関する情報であるかを識別するための情報(例えば、ID)を付して送信する。また、診断情報送信部105は、診断情報に付したIDと共通のIDを、未送信情報に付し、該未送信情報を未送信情報DB112に格納する。
診断情報送信部105は、実行制御部102から未送信情報の送信を指示されると、未送信情報DB112から未送信情報を読み出し、サーバ4に送信する。同じ診断に関する診断情報であれば、先に送信された診断情報と、後に送信された診断情報とには同じIDが付されているため、サーバ4は、受信タイミングが異なったとしても、同じ診断に関する診断情報として管理することができる。
なお、未送信情報を後で送信する構成は一例である。診断情報送信部105は、未送信情報を送信せず、破棄する構成であってもよい。この場合、診断装置1は、未送信情報DB112を記憶部11に記憶していなくてもよい。
(制御の例2)
実行制御部102が行う制御は、上述したものに限定されない。以降、実行制御部102が行う制御の他の例を説明する。図7は、実行制御部102が実行する制御のさらなる別の例を示す図である。
実行制御部102は、制御が必要であると判定した場合、一例として、取得制御部103に、実行部101の処理負荷が閾値以上となることが予測されると、計測情報を所定期間より長い期間毎に取得させる(S31、実行制御ステップ)。換言すれば、取得制御部103は、一時的に中速サンプリングを実行する。これにより、図7に示すように、計測情報の取得に基づく処理負荷が小さくなるため、処理負荷の合計値を所定の閾値未満とすることができる。
そして、実行制御部102は、処理負荷が低い状態が一定期間続けば通常の高速サンプリングに戻すように取得制御部103に指示を出す。あるいは、実行中の診断や診断情報の送信の処理の終了を待って高速サンプリングに戻すようにしてもよい。実行制御部102は、例えば、診断部104や診断情報送信部105からの処理終了の信号を受ける、あるいは診断や診断情報の送信の処理の終了時間を予測することにより、処理の終了を特定すればよい。
「所定期間より長い期間」とは、処理負荷の合計値が所定の閾値未満となる程度の期間とすることが望ましい。一方で、計測情報の取得間隔が、ユーザが望む取得間隔より長くなることは望ましくない。このため、実行制御部102は、計測情報の取得間隔(すなわち上記所定期間)が、ユーザが望む取得間隔より短い場合のみ、ユーザが望む取得間隔を限度として、取得制御部103に、計測情報の取得間隔を長くさせることが望ましい。ただし、この場合、計測情報の取得間隔を長くしても、処理負荷の合計値が所定の閾値未満とならない可能性がある。処理負荷の合計値が所定の閾値未満とならない場合、実行制御部102は、別の制御(例えば、上述した、診断情報の一部のみを送信させる制御)を行なえばよい。
(制御の例3)
図8は、実行制御部102が実行する制御のさらなる別の例を示す図である。実行制御部102は、制御が必要であると判定した場合、一例として、診断部104に、診断を一時停止させながら(S45、実行制御ステップ)、実行させる(S42)。これにより、図8に示すように、診断の実行時間は長くなるものの、診断に基づく処理負荷が小さくなるため、処理負荷の合計値を所定の閾値未満とすることができる。
なお、図示の例では、診断装置1に診断開始トリガが入力されることにより、予定されたタイミングとは異なるタイミングで診断が開始される場合を示している。診断開始トリガとは、例えば、上述したユーザの指示、または、計測情報において、運転設備200の異常の兆候が表れたことである。
診断開始トリガが入力された場合、実行制御部102は、図示のように、実行部101が実行する処理の処理負荷が所定の閾値未満となるような制御が必要か否かを判定する(S44)。このとき、実行制御部102は、診断が開始されてしまうと、処理負荷が所定の閾値以上となる可能性があるため、診断部104に指示し、診断の開始を待機させる。
S44における制御の要否判定の一具体例として、実行制御部102は、現在のCPU負荷率に診断の処理を行った場合の負荷率を予測する。そして、その値が所定の閾値以上となる場合、制御が必要であると判定する。別の例として、前回の処理に基づく処理負荷を参照して、各処理の処理負荷の合計値を予測し、該合計値が所定の閾値以上となる場合に制御が必要であると判定してもよい。
(制御の例4)
図9は、実行制御部102が実行する制御のさらなる別の例を示す図である。実行制御部102は、制御が必要であると判定した場合、一例として、診断情報の送信の期間中に開始される予定の新たな診断を、該送信が完了した後に、診断部104に開始させる。つまり、実行制御部102は、図示のように、診断情報の送信が完了するまで、診断部104に診断の開始を待機させ(S6、実行制御ステップ)、診断情報の送信が完了した後に、診断を開始させる。換言すれば、実行制御部102は、診断の開始を遅らせる。
なお、診断を遅らせた回数、または、待機時間が所定の閾値を超えた場合、実行制御部102は、別の制御(例えば、上述した、診断情報の一部のみを送信させる制御)を行なってもよい。また、ユーザの指示で診断を開始する場合、ユーザがなるべく早く診断結果を得たい状況であると推察されるため、実行制御部102は、この例で説明した制御を行わず、診断部104による診断を実行する別の制御を行なってもよい。
〔実施形態2〕
以下、本発明の他の実施形態について、図10~図12に基づいて詳細に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図10は、本実施形態に係る設備診断システムの一例である、設備診断システム100aを示す図であり、設備診断システム100aに含まれる診断装置1aの要部構成の一例を示すブロック図である。
<診断装置1aの要部構成>
診断装置1aは、制御部10に代えて制御部10aを備える点、および、記憶部11に代えて記憶部11aを備える点が、実施形態1で説明した診断装置1と異なる。
制御部10aは、診断装置1aの各部を統括して制御する。制御部10aは、実行部101に代えて実行部101aを備える点が制御部10と異なる。
実行部101aは、診断装置1aにおける各種処理を実行する。実行部101aは、診断部104に代えて診断部104aを備える点、および、診断情報送信部105に代えて診断情報送信部105aを備える点が、実行部101と異なる。
診断部104aは、診断部104と異なり、診断に関する各種情報を診断情報送信部105へ出力しない。診断部104aは、診断によって生成した各種情報のうち、サーバ4へ送信する情報として予め設定された情報(すなわち診断情報)を、診断情報113として記憶部11aに記憶する。
診断情報送信部105aは、診断情報送信部105と異なり、診断部104から情報を取得しない。換言すれば、診断情報送信部105aにおいて、診断情報を送信するトリガは、診断部104から情報を取得することではない。一例として、診断情報送信部105aが診断情報を送信するトリガは、前回の送信から、予め設定された期間が経過したことであってもよい。つまり、診断情報送信部105aは、診断情報を定期的に送信する構成であってもよい。また、一例として、診断情報送信部105aが診断情報を送信するトリガは、ユーザの指示が入力されることであってもよい。該指示は、操作部14を介して診断情報送信部105aへ入力されてもよいし、サーバ4経由で診断情報送信部105aへ入力されてもよい。
診断情報送信部105aは、上記のトリガが発生したとき、記憶部11aから診断情報113を読み出して、サーバ4へ送信する。
記憶部11aは、診断装置1aが使用する各種データを記憶する。記憶部11aは、診断情報113を記憶している点が記憶部11と異なる。診断情報113は、記憶部11a内の一領域である送信バッファに記憶される。
ここで、実行部101aが実行する処理の流れについて説明する。図11は、実行部101aが実行する処理の流れと、処理負荷との一例を示す図である。なお、診断情報の送信の参照番号における末尾のアルファベットは、該参照番号が示す診断情報の送信が、アルファベットが同じ診断に関する診断情報を送信する処理であることを示す。一例として、参照番号がS3Aの診断情報の送信は、参照番号がS2Aの診断に関する診断情報を送信する処理である。
本実施形態に係る診断情報送信部105aは、図示のように、診断部104aによる診断(S2A)が完了しても、診断情報を直ちに送信しない。図示の例では、診断情報送信部105aは、S2Aの診断に関する診断情報を定期的な送信の開始タイミングである送信開始タイミングとなったときに送信している(S3A)。
ここで、図示のように、送信開始タイミングとなる前に、診断開始のトリガが発生すると、診断部104aは診断を開始する(S2B)。すなわち、本実施形態では、図示のように、診断部104aによる次の診断が、先の診断に関する診断情報の送信より前に実行されたり、次の診断の実行中に、先の診断に関する診断情報の送信が開始されたりすることがある。
また、診断情報送信部105aは、図示のように、送信指示が入力された場合、送信開始タイミングを待たずに、診断情報113を送信する(S3B)。
なお、診断情報送信部105aは、異なるタイミングで実行された診断それぞれに関する診断情報113が送信バッファに記憶されている場合、これらの診断情報113を一度に送信してもよい。
(制御の例5)
図12は、実行制御部102が実行する制御のさらなる別の例を示す図である。実行制御部102は、制御が必要であると判定した場合、一例として、診断の実行期間中に開始される予定の診断情報の送信を、該診断が完了した後に、診断情報送信部105aに開始させる。つまり、実行制御部102は、図示のように、診断が完了するまで、診断情報送信部105aに診断情報の送信開始を待機させ(S7、実行制御ステップ)、診断が完了した後に、診断情報の送信を開始させる。換言すれば、実行制御部102は、診断情報の送信開始を遅らせる。
なお、送信を遅らせた回数、または、待機時間が所定の閾値を超えた場合、実行制御部102は、別の制御(例えば、上述した、診断情報の一部のみを送信させる制御)を行なってもよい。また、ユーザの指示で送信を開始する場合、ユーザがなるべく早く診断結果を得たい状況であると推察されるため、実行制御部102は、この例で説明した制御を行わず、診断情報送信部105aによる送信を実行する別の制御を行なってもよい。
〔実施形態3〕
以下、本発明のさらなる別の実施形態について、図13~図16に基づいて詳細に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図13は、本実施形態に係る設備診断システムの一例である、設備診断システム100bを示す図であり、設備診断システム100bに含まれる診断装置1bの要部構成の一例を示すブロック図である。
<診断装置1bの要部構成>
診断装置1bは、制御部10に代えて制御部10bを備える点、および、記憶部11に代えて記憶部11bを備える点が、実施形態1で説明した診断装置1と異なる。
記憶部11bは、診断装置1bが使用する各種データを記憶する。記憶部11bは、送信用計測情報114を記憶している点が記憶部11と異なる。送信用計測情報114は、記憶部11b内の一領域である送信バッファに記憶される。
制御部10bは、診断装置1bの各部を統括して制御する。制御部10bは、実行部101に代えて実行部101bを備える点が制御部10と異なる。
実行部101bは、診断装置1bにおける各種処理を実行する。実行部101bは、取得制御部103に代えて取得制御部103bを備える点、および、診断情報送信部105に代えて診断情報送信部105bを備える点が、実行部101と異なる。
取得制御部103bは、取得制御部103の機能に加え、送信バッファに計測情報(送信用計測情報114)を記憶する機能を有する。診断情報送信部105bは、診断情報送信部105の機能に加え、計測情報を定期的にサーバ4へ送信する機能を有する。
すなわち、本実施形態に係る診断装置1bは、診断情報だけでなく、計測情報もサーバ4へ送信する構成である。
ここで、実行部101bが実行する処理の流れについて説明する。図14は、実行部101bが実行する処理の流れと、処理負荷との一例を示す図である。
本実施形態に係る診断情報送信部105bは、図示のように、定期的に計測情報の送信を行う(S8)。具体的には、診断情報送信部105bは、送信バッファに格納された計測情報(送信用計測情報114)の容量が、所定の閾値以上となったとき、該計測情報をサーバ4へ送信する。
このため、図示のように、実行部101bには、計測情報の取得、診断、および診断情報の送信に基づく処理負荷に加え、さらに、計測情報の送信に基づく処理負荷がかかる場合がある。このような場合、処理負荷の合計値が所定の閾値を超える可能性が、上述した実行部101および実行部101aに比べて、より高くなる。すなわち、本実施形態に係る診断装置1bは、実行制御部102による制御の必要性がより高い構成である。
(制御の例6)
図15は、実行制御部102が実行する制御のさらなる別の例を示す図である。実行制御部102は、制御が必要であると判定した場合、一例として、診断情報送信部105bに、計測情報の一部をサーバ4へ送信させる(S58、実行制御ステップ)。例えば、診断情報送信部105bは、送信バッファに格納された計測情報の10%のみをサーバ4へ送信し、残りの90%を破棄する。これにより、図示のように、計測情報の送信にかかる時間が短縮される。実行制御部102が、図示のように、計測情報の送信が、診断情報の送信および診断の少なくとも一方と同時に行われなくなる程度に、計測情報の送信にかかる時間を短縮することで、処理負荷の合計値を所定の閾値未満とすることができる。
(制御の例7)
図16は、実行制御部102が実行する制御のさらなる別の例を示す図である。実行制御部102は、制御が必要であると判定した場合、一例として、診断情報送信部105bに、サーバ4への計測情報の送信を中止させる(実行制御ステップ)。これにより、図示のように、計測情報の送信に基づく処理負荷が0となるので、処理負荷の合計値を所定の閾値未満とすることができる。
また、計測情報の送信を優先させる場合、診断情報の送信を診断情報の一部にしたり、診断情報の送信を中止させて、処理負荷の合計値を所定の閾値未満になるように制御したりしてもよい。
〔変形例〕
実行制御部102は、上述した「制御の例1~7」に記載のいずれか1つのみを実行可能な構成であってもよいし、複数の制御を実行可能な構成であってもよい。後者の場合、実行制御部102は、複数の制御から1つを選択して実行してもよいし、複数の制御を同時に実行してもよい。前者の場合、実行制御部102は、各実施形態に係る実行部101、101a、101bの処理の実行状況、および、処理の実行予定の少なくとも一方に応じて、適切な制御を選択する構成であればよい。一例として、実行制御部102は、診断装置1に診断開始トリガが入力されることにより、予定されたタイミングとは異なるタイミングで診断が開始される場合、「制御の例3」に記載の、診断部104に診断を一時停止させながら実行させる制御を優先して行なってもよい。
なお、実施形態2に係る実行制御部102は、実施形態1で説明した「制御の例1~4」に記載の制御を実行可能であってもよい。また、実施形態3に係る実行制御部102は、実施形態1で説明した「制御の例1~4」に記載の制御、および、実施形態2で説明した「制御の例5」に記載の制御を実行可能であってもよい。
〔ソフトウェアによる実現例〕
診断装置1、1a、1bの制御ブロック(特に制御部10、10a、10bの各部)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、診断装置1、1a、1bは、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 診断装置
2 運転設備
4 サーバ(外部装置)
101 実行部
102 実行制御部
103 取得制御部(取得部)
104 診断部
105 診断情報送信部(送信部)

Claims (10)

  1. 産業施設において運転される運転設備の診断を行う診断装置であって、
    前記運転設備において計測された物理量を示す計測情報を所定期間毎に取得する取得部と、
    前記取得された計測情報に基づき前記運転設備を診断する診断部と、
    前記診断部による診断が完了した後、当該診断に関する診断情報を外部装置に送信する送信部と、を含む実行部を備え、
    前記取得、前記診断、および前記送信が同時に実行されると前記実行部の処理負荷が所定の閾値以上となることが予測される場合、前記処理負荷が前記閾値未満となるように、前診断情報に係る信の実行制御する実行制御部を備え
    前記実行制御部は、前記診断に関する前記診断情報の一部を選択し、選択された診断情報に係る送信が次の診断が開始される前までに完了するよう、前記診断情報に係る送信の実行の制御をすことを特徴とする診断装置。
  2. 前記所定期間は、前記診断の1回あたりの実行期間、および、前記送信の1回あたりの実行期間より短いことを特徴とする請求項1に記載の診断装置。
  3. 前記実行制御部は、前記送信部に、前記診断情報のうち、前記外部装置に送信しなかった未送信情報を、該未送信情報を送信しても前記処理負荷が前記閾値未満となることが予測される期間において送信させることを特徴とする請求項1または2に記載の診断装置。
  4. 前記実行制御部は、前記処理負荷が前記閾値以上となることが予測されると、前記取得の実行の制御をし、前記取得部に、前記計測情報を前記所定期間より長い期間毎に取得させることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の診断装置。
  5. 前記実行制御部は、前記処理負荷が前記閾値以上となることが予測されると、前記診断の実行の制御をし、前記診断部に、前記診断を一時停止させながら実行させることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の診断装置。
  6. 前記実行制御部は、前記処理負荷が前記閾値以上となることが予測されると、前記診断の実行の制御をし、前記診断情報に係る送信の期間中に開始される予定の新たな診断を、当該送信が完了した後に、前記診断部に開始させることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の診断装置。
  7. 前記実行制御部は、前記診断の期間中に開始される予定の送信を、当該診断が完了した後に、前記送信部に開始させることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の診断装置。
  8. 前記送信部は、さらに、定期的に前記計測情報を前記外部装置へ送信するものであり、
    前記実行制御部は、前記送信部に、前記計測情報の一部を前記外部装置へ送信させるか、または、前記計測情報の前記外部装置への送信を中止させることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の診断装置。
  9. 産業施設において運転される運転設備の診断を行う診断装置を制御する制御方法であって、
    前記運転設備において計測された物理量を示す計測情報を所定期間毎に取得する取得ステップと、
    前記取得された計測情報に基づき前記運転設備を診断する診断ステップと、
    前記診断ステップにおける診断が完了した後、当該診断に関する診断情報を外部装置に送信する送信ステップと、
    前記取得ステップ、前記診断ステップ、および前記送信ステップが同時に実行されると処理負荷が所定の閾値以上となることが予測される場合、前記処理負荷が前記閾値未満となるように、前記診断情報に係る送信ステップの実行制御する実行制御ステップと、を含み、
    前記実行制御ステップは、前記診断ステップに関する前記診断情報の一部を選択し、選択された診断情報に係る送信ステップが次の診断ステップが開始される前までに完了するよう、前記診断情報に係る送信ステップの実行の制御をする、ことを特徴とする制御方法。
  10. 請求項1に記載の診断装置としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、前記取得部、前記診断部、前記送信部、および前記実行制御部としてコンピュータを機能させるための制御プログラム。
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