JP2003066249A - 光伝送体、その製造方法および検査方法、並びにレンズアレイ、ledプリンタ及びスキャナ - Google Patents
光伝送体、その製造方法および検査方法、並びにレンズアレイ、ledプリンタ及びスキャナInfo
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Abstract
れた光伝送体、及びその光学性能の判定に好適な検査方
法を提供する。 【解決手段】 中心部から外周部に向かって硬化後の屈
折率が順次小さくなるような配置で重合体含有未硬化物
を積層して賦形し、その賦形物を硬化処理することによ
り光伝送体を製造する。その光伝送体の検査方法におい
て、前記光伝送体の円形断面の表面を染色処理する工程
と、前記染色処理された表面から発する光の輝度プロフ
ァイルを測定する工程を実施する。
Description
光集束性光ファイバ、レンズアレイ等に利用される光伝
送体、その製造方法および検査方法、並びにレンズアレ
イ、LEDプリンタ及びスキャナに関するものである。
向(以下「断面方向」という)の中心部から外周部へ向
かって屈折率が低下する屈折率分布を有する屈折率分布
型光伝送体は、特公昭47−26913号、特公昭47
−28059号、特公昭52−5857号、特公昭54
−30301号、特公昭56−37521号、特公昭5
7−29682号等に開示されている。
伝送体を複数本配列した形態(以下「レンズアレイ」と
いう)として、複写機、ファクシミリ、スキャナのセン
サ部品、LEDプリンタの書き込みデバイス等に広く用
いられている。
光の伝送媒体としての基本特性が求められ、その一つに
は、光伝送体の断面方向における屈折率分布が、次式で
表される二次曲線により近似されることが理想とされ
る。
折率分布定数、Nrは上記中心点から半径方向に距離r
離れた点における屈折率を表す。
は、一方の端面から入射させた光を理想的な正弦曲線を
描いて他方の端面へ伝播させ、その先の結像面に正確な
像を結ぶことが可能であり、高い光学性能を発現するこ
とができる。
の一つにモデュレーショントランスファーファンクショ
ン(MTF)があり、図1に示す装置系によって測定さ
れる。MTFの測定原理は、特開平3−213806号
公報、特開平4−128627号公報、特開平9−12
7353号公報、特開平10−221558号公報、特
開平11−223709号公報等に記載されている。
1からフィルター102及び拡散板103を経て、透明
ラインと遮光(黒)ラインの1組(1ラインペア)を1
mm幅あたり4〜12組(空間周波数:4〜12ライン
ペア/mm)配列した格子104(図1(d))に透過
させた光を、格子104と対向配置させた任意の光伝送
体105に透過させ、光伝送体105の出射光側の結像
面に設けられたCCDラインセンサ106によって格子
像を光情報として読み取る(図1(b))。その測定光
量の最大値(imax)と最小値(imin)から、次式によって
MTF(%)を求めることができる。
(imax+imin) 上記のMTFの測定において、通常、光伝送体は公知の
方法によりレンズアレイに加工されたものが用いられ
る。このレンズアレイの一般的形態は、図1(c)に示
されるように、一定の長さに切断された数十本の光伝送
体105aを互いに平行配列して1列あるいは俵積み状
に複数列に配列し、これをフェノール樹脂板やABS樹
脂板等の二つの基材105bで挟み接着固定して、両端
面を長手方向(光軸方向)に垂直な平行平面に研磨処理
をしたものである。なお、図1(c)に示されるレンズ
アレイは1列配列型の例である。
Fを発現する光伝送体が、より優れた光学性能を有する
ことを表し、前記の理想曲線に近似される屈折率分布を
有する光伝送体は高いMTFを示す。
り作製される光伝送体の屈折率分布は、前記の理想曲線
に必ずしも一致するわけではないため、高い光学性能が
求められる用途においては十分な性能を得ることができ
ない。すなわち、高い空間周波数の格子に対して十分な
MTFを得ることができない。特に、従来の光伝送体に
より構成されるレンズアレイを、600dpi以上の高
密度画像に対応するLEDプリンタやスキャナ等に搭載
すると、印画斑や画像伝送不良が発生するなどの問題が
生じていた。
理想曲線からのズレや不十分なMTF値の発現の要因に
ついて、光伝送体の内部構造の情報から直接に判定する
方法は存在しなかった。そのため、光伝送体の光学性能
と内部構造との関係を正確かつ詳細に検討することが困
難であり、材料設計を含む光伝送体の製造条件を合理的
に改良し或いは効率的に管理し、優れた光学性能を有す
る光伝送体を製造することは困難であった。
し優れた光学性能を有する光伝送体、及びこの光伝送体
より構成されるレンズアレイ並びにこのレンズアレイを
備えたLEDプリンタ及びスキャナを提供することにあ
る。
の判定に好適な光伝送体の検査方法を提供することにあ
る。
心部から外周部に向かって屈折率が連続的に低下する屈
折率分布を有する光伝送体であって、該光伝送体の中心
軸に垂直な断面において、該光伝送体の賦形時に複合ノ
ズルに供給した重合体により形成された同軸円筒状積層
構造を構成する層のうち光伝送体の最外周に位置する層
を除く少なくとも1層について、当該層の断面外周の中
心点と光伝送体の断面最外周の中心点とを結ぶ線分の長
さが光伝送体の断面最外周の直径に対して0.5%以下
である同心精度を有する光伝送体に関する。
直な断面において、前記同軸円筒状積層構造を構成する
層の少なくとも一層について、当該層の断面外周の中心
点と該断面外周上の点とを結ぶ線分の最短長さに対する
最長長さの比が1.05以下である異形化度を有する上
記の光伝送体に関する。
部に向かって、屈折率制御用添加剤の含有濃度が連続的
に変化しており、屈折率が連続的に低下する屈折率分布
を有する光伝送体であって、該光伝送体の中心軸に垂直
な断面において、添加剤の濃度分布の中心点と光伝送体
の断面外形の中心点とを結ぶ線分の長さが、光伝送体の
断面外形の直径に対して0.5%以下であることを特徴
とする光伝送体に関する。
互いに平行配列してなるレンズアレイに関する。
たLEDプリンタに関する。
たスキャナに関する。
て硬化後の屈折率が順次小さくなるような配置で重合体
含有未硬化状物を積層して賦形する工程と、その賦形物
を硬化処理する工程を有する上記の光伝送体の製造方法
であって、前記の賦形に用いられる複合ノズルは、該複
合ノズルを構成する各単層ノズルがその吐出側開口の中
心点が同軸線上に位置するように作製されたものであ
り、前記複合ノズルを構成する各単層ノズルの吐出側開
口の中心点が、前記同軸線方向に垂直な一つの座標平面
上の直径20μmの円形領域内に位置するように組合わ
されていることを特徴とする光伝送体の製造方法に関す
る。
部に向かって屈折率が連続的に低下する屈折率分布を有
する光伝送体の検査方法であって、前記光伝送体の円形
断面の表面を染色処理する工程と、前記染色処理された
表面から発する光の輝度プロファイルを測定する工程を
有する光伝送体の検査方法に関する。
て硬化後の屈折率が順次小さくなるような配置で重合体
含有未硬化状物の複数を積層して賦形し、硬化処理して
得られる光伝送体の検査方法であって、前記輝度プロフ
ァイル測定工程において、前記未硬化状物に含有される
重合体からなる同軸円筒状積層構造の各層の外周を反映
する同心円状の輪郭部を検出することを特徴とする上記
の光伝送体の検査方法に関する。
工程において、前記同心円状輪郭部の同心精度を測定す
る上記の光伝送体の検査方法に関する。
光伝送体の断面最外周を除く少なくとも一つの輪郭部に
ついて、当該輪郭部の中心点と光伝送体の断面最外周の
中心点とを結ぶ線分の長さと、光伝送体の断面最外周の
直径との比を測定する上記の光伝送体の検査方法に関す
る。
工程において、前記同心円状輪郭部の異形化度を測定す
る上記の光伝送体の検査方法に関する。
直な断面において、前記同心円状輪郭部の少なくとも一
つの輪郭部について、当該輪郭部の中心点と該輪郭部上
の点とを結ぶ線分の最短長さと最長長さとの比を測定す
る上記の光伝送体の検査方法に関する。
部に向かって、屈折率制御用添加剤の含有濃度が連続的
に変化する光伝送体の検査方法であって、前記輝度プロ
ファイル測定工程において、添加剤の濃度分布の中心点
を計測することを特徴とする上記の光伝送体の検査方法
に関する。
について説明する。
光伝送体の円形断面の中心部から外周部に向かって屈折
率が連続的に低下する屈折率分布を有する円柱状または
繊維状のプラスチックやガラスからなる光学材料をい
う。以下、本発明において好適に用いられるプラスチッ
ク製の屈折率分布型光伝送体(以下「光伝送体」とい
う)を例として説明するが、本発明はこれに限定される
ものではない。
周部に向かって硬化後の屈折率が順次小さくなるような
配置で未硬化状物(原液)を同心円状に積層して賦形
(紡糸)し、形成された糸状体(光伝送体前駆体)を硬
化処理して得ることができる。
料となるラジカル重合性ビニル単量体とこの単量体と相
溶し得る重合体とを混合した2種以上の組成物を用いる
ことができる。これらの未硬化状物に含有される単量体
としては、単量体が重合硬化した状態にて未硬化状物に
含有される重合体と屈折率が異なるものが用いられる。
未硬化状物に重合体を含有させることにより、未硬化状
物の粘度調整を容易にすることができ、得られた光伝送
体に所望の屈折率分布を持たせやすくなる。また、未硬
化状物に含有される重合体により同軸円筒状積層構造が
形成され、後述する本発明の検査方法により光伝送体の
構造的情報を得ることが可能になる。
は、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルメタクリレ
ート系共重合体、ポリ4−メチルペンテン−1、エチレ
ン/酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート、ポリフッ
化ビニリデン、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチ
レン共重合体、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチ
レン/ヘキサフルオロプロペン共重合体、フッ化アルキ
ル(メタ)アクリレート系重合体などが挙げられる。未
硬化状物を構成する重合体としては、賦形後の糸状体を
構成する各層に硬化後の屈折率が同一である重合体を用
いてもよい。このような重合体として、ポリメチルメタ
クリレートは透明性に優れるとともにそれ自体の屈折率
も高いため好ましい。
合性ビニル単量体としては、メチル(メタ)アクリレー
ト、スチレン、クロルスチレン、酢酸ビニル、2,2,
2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,
2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレ
ート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル
(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,
5−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート等の
フッ素化アルキル(メタ)アクリレート、トリシクロ
[5.2.1.02,6]デカニル(メタ)アクリレー
ト、t−ブチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジ
ル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリ
レート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シアルキル(メタ)アクリレート、アルキレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)ア
クリレート、ジグリセンリンテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、エチレングリコールビスアルキルカーボネート、フ
ッ素化アルキレングリコールポリ(メタ)アクリレート
などが挙げられる。
るには、未硬化状物中に熱硬化触媒あるいは光硬化触媒
を添加しておくことが好ましい。熱硬化触媒と光硬化触
媒を併用してもよい。熱硬化触媒としては、パーオキサ
イド系化合物やアゾ系化合物が用いられる。光硬化触媒
としては、ベンゾフェノン、ベンゾインアルキルエーテ
ル、4'−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチル
プロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェ
ニルケトン、ベンジルジメチルケタール、2,2−ジエ
トキシアセトフェノン、クロロチオキサントン、チオキ
サントン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、4−ジメ
チルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香
酸イソアミル、N−メチルジエタノールアミン、トリエ
チルアミンなどが用いられる。
近を構成する層を形成するための未硬化状物には、必要
に応じて、光伝送体のフレア光やクロストーク光を除去
する目的で、除去したい光の波長と同じ波長の光を吸収
する染料や顔料、色素などを添加してもよい。
明の光伝送体を得るための製造プロセスの一例を図2及
び図3を参照して説明する。
ズル1にギアポンプ等により供給し、硬化後の屈折率が
中心部から外周部に向かって順次小さくなるような配置
で同軸円筒状に積層され賦形された糸状体(光伝送体前
駆体)を形成する。複合ノズルの一例として5層積層型
複合ノズルの構造を図3に示す。図3(a)は吐出側か
らみた平面図、図3(b)は断面図である。図3に示す
複合ノズルは、糸状体の中心層(第1層)を形成する未
硬化状物(第1層原液)を供給および吐出する第1層ノ
ズル31、第1層の周囲の第2層を形成する未硬化状物
(第2層原液)を供給および吐出する第2層ノズル3
2、第2層の周囲の第3層を形成する未硬化状物(第3
層原液)を供給および吐出する第3層ノズル33、第3
層の周囲の第4層を形成する未硬化状物(第4層原液)
を供給および吐出する第4層ノズル34、第4層の周囲
の第5層を形成する未硬化状物(第5層原液)を供給お
よび吐出する第5層ノズル35が、各ノズルホールの中
心軸が同軸上に位置するように組み合わされて構成され
ている。第1層ノズル31のノズルホール内へ供給され
た第1層原液は、第2層のノズルホール内へ直線状に押
し出され、この第1層(中心層)の周囲へ、第2層ノズ
ル32のノズルホールの外周方向から均一な流量で第2
層原液が供給され、第1層周囲に同心円筒状に第2層が
積層される。以下、同様に第2層の周囲に第3層が積層
され、第3層の周囲に第4層が積層され、第4層の周囲
に第5層が積層され、吐出側ノズル口(吐出口)36か
ら5層構造を持つ糸状体2が吐出される。
み合わせて用いることができ、また賦形の際に組み立て
られた各単層ノズルの吐出側ノズルホールの中心軸が同
軸上に配置され得るものであれば、ノズルホール内径の
大きさやノズル内外部の形状、または単孔型か多孔型か
(一層分の各単層ノズルがいくつのノズルホールを有
し、複合ノズル一組で一度に何本の糸状体を得られる
か)、あるいは各層原液の供給経路などは特に限定され
ない。なお、図3は単孔型の複合ノズルの例である。ま
た通常、糸状体を構成する層の積層数は3層以上とする
ことが好ましい。
出された糸状体2は、駆動式ニップロール3によって引
き取られながら相互拡散処部4に導入される。この工程
は、糸状体2の積層構造を構成する各層の原液成分が隣
接層へ相互拡散するのを促すためのものである。
物(原液)に熱硬化触媒を含有させた場合は加熱炉等に
より加熱され、光硬化触媒を含有させた場合は光照射さ
れ、糸状体の積層構造の各層に含まれるラジカル重合性
ビニル単量体を重合硬化させ、連続的な屈折率分布構造
を有する光伝送体を形成する。
〜600nmの波長光を発する炭素アーク灯、高圧水銀
灯、超高圧水銀灯、低圧水銀灯、ケミカルランプ、キセ
ノンランプ、レーザー光などが挙げられる。
部5の内部は、糸状体2から遊離する揮発性物質を除去
したり、光重合で硬化処理を行う場合は重合を阻害する
空気中の酸素を除去するため、不活性ガス導入口6から
窒素ガス等の不活性ガスを導入してこの不活性ガスとと
もに揮発性物質等の不要なガスを排出口7から排出し、
系内を不活性ガスで置換する。
得られるが、必要に応じて公知の方法による加熱延伸処
理やアニール処理を施してもよい。
体の分子配向性を高めて機械強度を向上させたり、光伝
送体の直径を小さく(細径化)するために行われる。光
伝送体を細径化することで、レンズアレイ形態とした場
合に高密度配列が可能となり、レンズ素子間の結像画像
の重なり度を高くでき、より鮮明な解像性能を得ること
ができる。
き取られた光伝送体を加熱型延伸炉8へ導入し、炉内へ
供給された加熱媒体により加熱しながら、加熱型延伸炉
8の後方に設置された駆動式ニップロール9の回転速度
を加熱延伸炉8の前方に設置されたニップロール3の回
転速度以上に設定して引き取ることによって行う。
内部に過剰なひずみやクラック、クレーズ等の瑕疵構造
を生じさせないように、示差走査熱量分析装置(DS
C)、粘弾性測定装置(レオメータ)等によって求めら
れた、光伝送体を構成する重合体のガラス転移温度以上
に設定されることが多いが、この重合体が下限臨界共溶
温度(LCST)型の相図を有する混合物である場合
は、相溶域の上限温度以下で熱処理を行う。
熱気体やスチームが用いられる。加熱気体には、空気、
二酸化炭素、窒素、ヘリウム、ネオン等が用いられ、ス
チームには、水、エチレングリコール、グリセリン等を
用いることができる。スチームによって加熱延伸処理す
る場合の延伸炉には、通常、スチームが炉外へ漏出した
り外気が炉内に流入するのを抑制し、且つ、出入り口の
開口部に光伝送体が接触しないよう工夫が施されたシー
ル10、11が設けられる。
化処理工程の後に継続的かつ連続的に行うインライン形
式で実施してもよいし、一度回収された光伝送体を独立
した専用の加熱延伸炉によって別途行うオフライン形式
で実施してもよい。
送体は、構造変形に伴い内部に生じた残留収縮応力を緩
和するために、アニール処理を行ってもよい。このアニ
ール処理により、経時的な熱収縮や、光伝送体が一部品
として組み込まれた装置から受ける熱履歴などによる収
縮を抑制することができ、共役長等の光学特性が変化す
ることなく、正常な結像性能を維持すること可能とな
る。
うに、加熱延伸炉8の後段に設置された加熱炉12で行
うことができる。加熱炉内に導入された光伝送体を加熱
するための熱媒体は、前記の加熱延伸処理に用いられる
加熱気体やスチームのいずれを使用してもよいが、スチ
ームを使用する場合、加熱炉の出入り口部には通常、前
記の加熱延伸炉と同様のシール13、14が出入り口部
に設置される。また、アニール処理においては、光伝送
体の収縮や延伸が起きないように、加熱炉12の前後に
それぞれ設置されたニップロール9、15の回転速度を
適宜制御しながら定長状態を保つことが好ましい。アニ
ール処理も前記加熱延伸処理と同様、インライン、オフ
ラインのいずれの形式によって実施してもよい。
て説明する。本発明の検査方法によれば、光伝送体の光
学性能に直接的に影響する構造要因を検査することがで
きる。
分布型光伝送体には、前記糸状体(光伝送体前駆体)の
積層構造の隣接層間の界面に由来する屈折率上の境界面
は存在しない。しかしながら、本発明者らは、光伝送体
の形成後(硬化処理後)において、硬化処理前の糸状体
の積層構造の各層に含有されていた重合体同士の接触界
面が残存することを見いだした。
部に向かって硬化後の屈折率が順次小さくなるような配
置で重合体と単量体を含有する未硬化状物が同軸円筒状
に積層され賦形(紡糸)された未硬化の光伝送体前駆体
である。この糸状体の賦形後から重合硬化処理が終了す
るまでの間、糸状体の積層構造の各層を構成する成分は
隣接層間で相互拡散する。その際、重合硬化処理後に形
成される連続的な屈折率分布は主に各層の単量体成分の
拡散に依存する一方、各層の重合体成分は、その拡散速
度が単量体成分のそれに比べて遅いため、糸状体の賦形
直後に形成される各層の未硬化状物同士の接触界面の形
状を留めた状態として、各層の重合体成分同士の接触界
面が残存する。そして、この重合体成分同士の接触界面
は、光伝送体の断面(端面)表面を染料によって染色処
理することで、顕微鏡等を用いて容易に観測できる。
の染色処理後の顕微鏡像を示す。この顕微鏡像におい
て、各層の重合体成分同士の接触界面部、すなわち重合
体成分からなる各層の外周を反映する同心円状の輪郭部
を容易に判別できることがわかる。
得た。まず、前記の製造プロセス(但し延伸処理および
アニール処理なし)により作製された光伝送体を所定の
長さに中心軸に対して垂直に切断した後、その切断面表
面を研磨処理した。次に、研磨処理した光伝送体切断面
表面を染色処理した。染色処理は、コンゴーレッド染料
0.08質量部、エタノール3質量部および水7質量部
からなる染色液に光伝送体端面を浸漬し、この染色液を
室温から100℃付近まで約1時間かけて昇温して行っ
た。次に、染色処理した光伝送体切断面表面に、超高圧
水銀灯光源から紫外線を照射して、その切断面表面から
発する可視波長域の蛍光を顕微鏡撮影した。
料の種類あるいは染色液の組成、光伝送体を構成する重
合体の種類や特性などによって異なるが、上記の例で
は、染色液に含まれるアルコール分によって光伝送体断
面表面が膨潤またはエッチングされ、そこへ染料分子が
浸透・沈着することにより染色されたと考えられる。
められる半径比は、賦形直後の糸状体を構成する各層の
未硬化状物の吐出比から算出される半径比にほぼ相応し
ていた。このことは、上記染色処理後に観測される同心
円状輪郭部が、賦形直後の糸状体を構成する各層の未硬
化状物同士の接触界面に対応している事実を示してい
る。
輪郭部は、互いに同じ組成の未硬化状物(原液)を用い
て形成された光伝送体同士であれば、MTFの発現性の
良否に関係なくほぼ同様に観測された。つまり、重合硬
化前の糸状体を構成する各層の未硬化状物の重合体成分
がそれほど拡散しなくても、単量体成分の拡散によって
最終的に得られる光伝送体の屈折率分布が前記理想曲線
に近いものとなれば、光学特性上の問題はなく、上記染
色処理後に界面部が明瞭に観測されるか否かは光伝送体
としての光学性能に特に関係するものではないといえ
る。
理によって光伝送体断面表面に残留した染料から発せら
れる蛍光の強さ(輝度)が各層で異なるため認知でき
る。この輝度の違い、すなわち染料の光伝送体断面表面
への残留量が各層で異なるのは、上記染色処理の場合、
重合硬化処理前の糸状体を構成する各層に含まれる単量
体成分の種類(分子構造、官能基数、分子量等)や、重
合体成分と単量体成分との混合比が各層ごとに異なるた
め、単量体成分が重合体成分を包含しながら重合硬化す
ると、硬化処理前の各層に相応する重合体成分層間にお
いて、構造の緻密性や、その緻密性に起因する染色液に
よる膨潤性やエッチング性に差異が生じ、光伝送体断面
表面から内部への染料分子の浸透性・沈着性に違いが生
じるためと考えられる。
られる染料としては、光伝送体断面表面から内部に物理
的に浸透、沈着し、あるいは光伝送体断面表面もしくは
内部に化学的に吸着し、可視光下において発色するか又
は紫外線照射により可視波長域の蛍光を発し得るもので
あればよく、一般的な染料あるいはそれに類する顔料や
色素等を用いることができるが、これらに限定されるも
のではない。例えば、コンゴーレッド、クレゾールレッ
ド、ブロムクレゾールパープル、メチルレッド、ブロム
クレゾールグリーン、ブロムチモールブルー、ブロムフ
ェノールブルー、フェノールレッド、チモールブルー、
ピナクリプトールイエローなどを用いることができる。
中でも、可視光下における発色性や紫外線照射時の蛍光
強度、光伝送体への沈着性、水性染色液とした場合の溶
解性などのバランスを考慮した場合、コンゴーレッドが
好ましい。
状輪郭部の同心精度を測定する方法について説明する。
硬化の糸状体の積層構造を構成する各層の重合体成分同
士の接触界面に相応するものであり、すなわち未硬化状
物(原液)に含有され複合ノズルに供給された重合体成
分により形成された同軸円筒状積層構造の各層の外周を
反映するものである。
心精度がどれだけ高いか、また糸状体の賦形直後の積層
構造の同心精度が重合硬化後の光伝送体においてどれだ
け確保されているかは、光伝送体の光学性能にとって非
常に重要である。糸状体の賦形直後の積層構造の同心精
度が高く、重合硬化された後の光伝送体においても十分
に確保されていると、その光伝送体は前記理想曲線に近
い屈折率分布を持ち、高い光学性能を発現することがで
きる。本発明の検査方法では、前述の通り光伝送体断面
表面を染色処理することによって糸状体の積層構造の隣
接層間の界面を反映する輪郭部を判別することができる
ため、判別した各輪郭部の同心精度を測定し、得られた
構造的知見から直接的に光伝送体の光学性能を判定する
ことができる。
テージ16上に光伝送体(検体)17を染色処理された
断面表面を正面位置で観測できるように配置する。XY
ステージ16は、X方向およびY方向ともに1μm以下
の移動精度でステージ上の観測点を座標点として計測で
き、観測点の座標データを専用のコンピュータ18に取
り込める構成を備えている。観測点の座標データを取り
込むためのプログラムは本実施形態では独自に作製し
た。
は超高圧水銀灯光源19から可視光又は紫外線20を必
要によりフィルター21や対物レンズ22を通して照射
する。光伝送体断面表面に存在する染料によって発せら
れる、特定波長域の反射可視光もしくは紫外線による可
視波長域の蛍光23が、ハーフミラー24、反射境2
5、接眼レンズ26を経て観測される。
染色処理した光伝送体断面表面に照射し、同表面から発
する反射光または蛍光を観測するものであるが、染色処
理された断面表面とは反対側の断面表面、すなわち光伝
送体の下方向からその内部へ可視光または紫外線を入射
させ、染色された断面表面から発する特定波長域の可視
光または蛍光を観測してもよい。
に刻まれた十字線のクロスポイントを光伝送体断面の外
形部(光伝送体自身の外形の輪郭部)の一点に合わせ、
その点を座標データとしてコンピュータに取り込ませ
る。続いて、上記計測点から方位角方向に任意の角度ず
らした外形部の一点に再び十字線のクロスポイントを合
わせ、その計測点を前の計測点に対する相対位置座標デ
ータとしてコンピュータに取り込ませる。以下同様にし
て、光伝送体断面の外形部に対して、方位角方向にほぼ
等角度ずらした観測点の相対位置座標を測定し、その光
伝送体断面の外形部を一周するまでに総計15〜25点
の座標データを採取する。図6において、点aは光伝送
体断面の外形部の測定座標点の一つを示す。座標点の計
測点数は、測定精度を確保するためには多いほどよい
が、測定の効率化を考慮すると、光伝送体断面の外形直
径(光伝送体自身の中心軸に垂直な円形断面の直径)の
大きさに応じて適宜調整することが望ましい。測定する
光伝送体の外形直径が0.3〜1.0mmの範囲内にあ
れば15〜25点の測定で十分である。
了した後、引き続き、上記の方法で観測された輝度の違
いから判別される同心円状輪郭部(未硬化状物に含有さ
れていた重合体成分により形成された同心円筒状積層構
造の各層の外周部、すなわち重合体成分同士の接触界面
部を反映する。)のそれぞれに対しても同様の座標点の
計測を行う。図6において、点bは同心円状輪郭部上の
測定座標点の一つを示す。
ぞれに対して座標点を計測し終わったら、光伝送体断面
の外形部に対する測定座標点群から近似される真円(図
6の円c)、及び光伝送体断面に観測された輪郭部(重
合体成分同士の接触界面部を反映する。)に対する測定
座標点群から近似される真円(図6の円d)を決定し、
得られた各真円の中心点(図6中の点e、点f)を求め
る。図6においては、光伝送体断面の外形部に対する測
定座標群から近似される真円cの中心点を原点eとして
いる。
得られた真円の中心点を求めるための計算処理は、座標
データを取り込むためのパソコン上において公知の近似
計算理論に基づき行うことができる。この計算処理に用
いられるプログラムは、独自に作製してもよいし、市販
のソフトウェアを用いてもよい。市販のソフトウェアと
しては、例えば、ソルバ機能を備えた市販の表計算ソフ
ト(商品名:Excel、マイクロソフト社製)を用い
ることができる。
未硬化状物(原液)の重合体成分同士の接触界面を反映
する輪郭部に相応する円dの中心点fと光伝送体自身の
外形に相応する円cの中心点e(原点)とを結ぶ線分i
の長さは、本発明の検査方法において、重合硬化処理前
の糸状体の積層構造の各層の同心精度、ひいては重合硬
化処理後の光伝送体の断面方向の均一性を表す指標とな
る。各輪郭部に対して求められた線分iの長さが光伝送
体自身の外形直径に対してより小さいほど同心精度が高
い、すなわち断面方向に均一な光伝送体である。
めには、観察された輪郭部の少なくとも一つに対して求
められた線分iの長さが光伝送体自身の外形直径に対し
て0.5%以下であることが好ましく、0.4%以下が
より好ましく、0.3%以下であることがさらに好まし
い。すなわち、光伝送体の光伝送方向の中心軸に垂直な
断面において、未硬化状物(原液)に含有されていた重
合体により形成された円筒状積層構造を構成する層のう
ち光伝送体の最外周に位置する層を除く少なくとも1層
について、当該層の断面外周の中心点と光伝送体最外周
の中心点とを結ぶ線分の長さが、光伝送体の断面最外周
の直径(外形直径)に対して0.5%以下であることが
好ましく、0.4%以下がより好ましく、0.3%以下
であることがさらに好ましい。また、このような同心精
度を持つ層は、光伝送体の断面積に対する積層構造各層
の断面積の比が光伝送体の用途によって異なることを考
慮すると、第1層(中心層)、第1層の周囲に接して形
成された第2層、第2層の周囲に接して形成された第3
層の少なくともいずれかであることが好ましい。さら
に、上記第1層、第2層、第3層の内、2層以上が上記
同心精度の範囲にあることが好ましく、第1層、第2
層、第3層のいずれもが上記同心精度の範囲にあること
が好ましく、さらに前記円筒状積層構造を構成する全層
が上記同心精度の範囲にあることが好ましい。
するためには、観察された同心円状輪郭部の少なくとも
一つの界面の形状がより真円に近い(より異形化度が低
い)ことが好ましい。すなわち、光伝送体の光伝送方向
の中心軸に対する垂直な断面において、未硬化状物(原
液)に含有されていた重合体により形成された円筒状積
層構造を構成する層の少なくとも一層の外周形状がより
真円に近い(より異形化度が低い)ことが好ましい。異
形化度が低いと、その光伝送体はより高い光学性能を発
現することができる。
輪郭部に対する測定座標点群(例えば図6の点b)、及
びその測定座標点群から近似される真円の中心点(例え
ば図6の点f)を利用することができる。一つの輪郭部
に対する測定座標点群から得た真円の中心点とその測定
座標点群の各座標点とを結ぶ線分の内、最も短い線分の
長さに対する最も長い線分の長さの比を求め、これを異
形化度とすることができる。界面部の形状が真円に近い
ほど異形化度は1に近づき、真円から離れるほど(歪み
が大きいほど)異形化度は1より大きくなる。
めには、観察された同心円状輪郭部の少なくとも一つの
輪郭部に対して求められた異形化度が1.05以下であ
ることが好ましく、1.04以下であることがより好ま
しく、1.03以下であることがさらに好ましい。すな
わち、光伝送体の光伝送方向の中心軸に対する垂直な断
面において、未硬化状物(原液)に含有されていた重合
体により形成された円筒状積層構造を構成する層の少な
くとも一層について、当該層の断面外周の中心点と該断
面外周上の点とを結ぶ線分の最短長さに対する最長長さ
の比が1.05以下であることが好ましく、1.04以
下であることがより好ましく、1.03以下であること
がさらに好ましい。また、このような異形化度を持つ層
は、光伝送体自身の断面積が光伝送体の用途によって異
なることを考慮すると、第1層(中心層)、第1層の周
囲に接して形成された第2層、第2層の周囲に接して形
成された第3層の少なくともいずれかであることが好ま
しい。さらに、上記第1層、第2層、第3層の内、2層
以上が上記異形化度の範囲にあることが好ましく、第1
層、第2層、第3層のいずれもが上記異形化度の範囲に
あることが好ましく、さらに前記円筒状積層構造を構成
する全層が上記異形化度の範囲にあることが好ましい。
らに上記範囲の異形化度を有する光伝送体は、図1を用
いて説明した前記MTF測定方法(空間周波数:12ラ
インペア/mm)によるMTFとして45%以上を発現
することができる。また条件によっては50%以上、さ
らに55%以上のMTFを発現することができる。
同心円状輪郭部が観測される場合、すなわち、円形断面
の中心部から外周部にわたる輝度プロファイルがステッ
プ状に変化する場合について説明したが、二次曲線状に
変化する場合(すなわち、同心円状輪郭部が観測されな
い場合)であっても、光伝送体の偏心性を評価すること
が可能である。
たって重合体の基本組成は同一であって、添加剤の濃度
分布により屈折率分布が付与されてるドーパント型光伝
送体の場合は次のようにして検査することができる。
率制御用添加剤と物理的に吸着あるいは化学結合する染
色剤を用いることにより、屈折率制御用添加剤量に応じ
た、すなわち円形断面における屈折率分布を反映する輝
度プロファイルを得ることが可能となる。
分布に応じて光伝送体断面方向の構造特性に変化を与
え、この構造特性の変化に応じて浸透性・沈着性が異な
る特性を有する染料を用いることにより、屈折率分布を
反映する輝度プロファイルを得ることが可能となる。
顕微鏡写真等の画像データから、画像処理ソフトを用い
て、断面の特定の一線上における輝度プロファイルを
得、これを用いて光伝送体の偏心性を評価することがで
きる。
送体の断面表面の蛍光顕微鏡像をデジタルカメラで撮影
し、その画像を画像処理ソフトにより処理する場合を説
明する模式図である。
面表面の直径の1/2(Dx/2)の直線上における輝
度プロファイルであり、プロファイルBは、X軸に直交
するY軸方向の光伝送体断面表面の直径の1/2(Dy
/2)の直線上における輝度プロファイルである。
ルBの各ピークトップ位置(Px,Py:添加剤の濃度
分布の中心点に相当)との差ΔxやΔyから、X軸とY
軸の交点(原点0.0)からのズレ距離Δxy(上記添
加剤の濃度分布の中心点と光伝送体の断面外形の中心点
とのズレ距離=図7の線分iに相当)が求められる。
めには、線分Δxyの長さが光伝送体自身の外形直径に
対して0.5%以下であることが好ましく、0.4%以
下であることが好ましく、0.3%以下であることがさ
らに好ましい。
囲の異形化度を有する光伝送体を形成するためには、未
硬化状物(原液)の粘度や、その賦形時の吐出量および
温度、並びに賦形に続く拡散処理および重合硬化処理の
条件を適宜設定する他、特に賦形時において、複合ノズ
ルを構成する各単層ノズルの吐出側ノズルホールの同軸
精度を高めることが重要である。この同軸精度を高める
ことにより、高い光学性能を発現する光伝送体を形成す
ることができる。この同軸精度が悪い複合ノズル内で
は、未硬化状物(原液)の流動挙動に乱れが生じやすい
ため、前記円筒状積層構造の各層の同心精度の低下や外
周形状の異形化が起きやすくなる。
側ノズルホールの同軸精度は、次のようにして測定する
ことができる。以下、この同軸精度の測定方法を図3に
示す複合ノズルを例にとって説明する。
層ノズル31〜第5層ノズル35)は、その外形の中心
軸が同軸上に位置するようにピンやボルト、ジグ等によ
り固定することにより、各単層ノズルの吐出側開口の中
心点が同軸上に位置するように設計されている。
側開口の中心点の同軸精度は、既に説明した光伝送体の
円筒状積層構造の各層の同心精度の測定と同様にして行
うことができる。その際、光源には白色光(投影顕微
鏡)を使用することができる。
Yステージ上に複合ノズルを構成するいずれかの単層ノ
ズルを吐出側が正面位置で観測できるように配置する。
続いて、前述の光伝送体外形部または円筒状積層構造各
層外周部の計測と同様な方法によって、単層ノズルの吐
出側開口外周部、および各単層ノズルに共通の少なくと
も2点の固定基準点の座標測定を行う。
個別に計測したデータをグラフ上で重ね合わせて求める
ノズルホール吐出側開口の中心点の分布(仮想分布)
が、実際に各単層ノズルを1組の複合ノズルに組み立て
た状態での吐出側開口の中心点の分布(実分布)に限り
なく一致するように、各単層ノズルの個別計測データを
グラフ上で重ね合わせる時の基準点である。
ノズルが同じ位置に共通して有する構造部であることが
望ましく、完全固定化するために2点以上の固定基準点
が必要である。例えば、図10に示すように、各単層ノ
ズル44、45間を固定するためのノックピン41の外
形中心点42などを用いることができる。
座標データから独自に作製したプログラムまたは市販の
ソフトウェアを利用して、単層ノズルの吐出側開口の中
心点と2点の固定基準点を求める。この操作を各単層ノ
ズルについて行う。
定基準点を同一座標上で重ね合わせる。この時のノズル
外形の中心点を基準とした、各単層ノズルの吐出側開口
の中心点の分布範囲を、複合ノズルを構成する各単層ノ
ズルの吐出側ノズルホールの中心軸の同軸精度を示す指
標とすることができる。図8にこの分布図の一例を示
す。点jは原点を示し、重ね合わせた各単層ノズル外形
の中心点に相当する。また、点k、l、m、n、oは、
それぞれ第1層ノズル、第2層ノズル、第3層ノズル、
第4層ノズル、第5層ノズルの吐出側開口の中心点を示
す。
層ノズルが円筒形状を有し、このような各単層ノズルを
組み合わせた複合ノズルにおいて、各単層ノズルがほぼ
同軸線上配置されるように設計された単孔型複合ノズル
の同軸精度の測定方法を例示したものであるが、この例
に限られない。単孔型であっても各単層ノズルの平面外
形中心点から離れた位置にノズルホールが配置されるも
のや、各単層ノズルに複数のノズルホールを有する多孔
型複合ノズル、あるいは、各単層ノズルの平面外形が円
形以外の形状を有する複合ノズルであっても同軸精度を
測定することができる。このような場合も、各単層ノズ
ルの吐出側開口中心点の相対位置関係が決定できる前記
の固定基準点に相当するものを適宜設定すれば、各単層
ノズルの吐出側開口中心点の分布範囲を求めることがで
きる。
円筒状積層構造各層の同心精度、ひいては硬化処理後の
光伝送体の円筒状積層構造各層の同心精度をより高める
上で、複合ノズルを構成する各単層ノズルの吐出側開口
の中心点の分布は、一つの開口平面座標(吐出方向の中
心軸に垂直な平面座標)において、直径20μmの円径
領域内に収まることが好ましく、直径15μmの円形領
域内に収まることがより好ましく、直径10μmの円形
領域内に収まることがさらに好ましい。
よって賦形することにより、必然的に未硬化の糸状体、
ひいては硬化後の光伝送体の同心円筒状積層構造各層の
同心精度が向上し、MTFなどの光学性能が向上する。
精度あるいはさらに上記範囲の異形化度を有する光伝送
体の複数本を互いに平行配列して構成される。そのた
め、優れた光学特性を発揮することができ、600dp
i以上のLEDプリンタ用デバイスやスキャナ等の高精
細な光学性能を要求される用途に対して好適である。
が小さくなるように、すなわちMTFの標準偏差が小さ
くなるように複数の光伝送体を用いてレンズアレイを構
成すると、より高い解像性能を得ることができる。60
0dpi以上のLEDプリンタ用デバイスやスキャナ等
の高精細な光学性能を要求される用途に適用することを
考慮した場合、レンズアレイを構成する複数の光伝送体
について、上記MTF測定方法に従って空間周波数12
ラインペア/mm格子を用いて測定されるMTFの標準
偏差は5%以下であることが好ましく、4%以下である
ことがより好ましく、3%以下であればさらに好まし
い。
(c)を用いて既に説明したように、二枚の基板間にて
光伝送体が互いに平行に1列あるいは俵積み状に複数列
に配列され、接着固定された公知の形態をとることがで
きる。
上記のようなレンズアレイを用いて構成される。そのた
め、600dpi以上の高解像度としても、それぞれ印
画斑や読み取り画像の斑が抑えられ、優れた性能を発現
することができる。
のとすることができ、通常、LED発光素子アレイ、当
該レンズアレイ及び感光ドラムからなるLEDヘッド、
ならびに感光ドラム上において検知された光の情報に基
づきトナーを転写する印画部とから構成される。
のとすることができ、光源、当該レンズアレイ及び受光
センサを順次配列して組み立てられる。本発明のスキャ
ナはモノクロ用、カラー用のいずれにも用いることがで
きる。光源としては、R・G・B3原色のLED光源、
または白色光源が用いられる。また、受光センサは、R
・G・B3原色のLED光源を用いる場合は、モノクロ
用センサ、3原色用の受光センサのいずれを用いること
も可能である。白色光源を用いる場合は3原色用の受光
センサを用いることができる。
Fは、図1を用いて説明した前述の方法に従って、空間
周波数12ラインペア/mmの格子を用いて測定した。
MTFは、レンズアレイを構成する全ての光伝送体につ
いて求め、その平均値と標準偏差を算出した。
伝送体を断面方向に等間隔になるよう互いに平行に1列
または俵積み状に2列に配列したものをフェノール樹脂
板で挟んで接着剤によって固定し、その両断面を光伝送
体の長手方向に垂直な平行平面に研磨処理し、各光伝送
体が正立等倍像を結像する長さとしたものを用いた。
は、図3に示す前述の構造を有する複合ノズルを用い、
各単層ノズルが組み立てられノックピンによって固定さ
れた複合ノズルの状態において、各単層ノズルの平面外
形中心点および吐出側開口中心点が、同軸線上に位置す
るように設計された単孔型複合ノズルを用いた。
ルの同軸精度の測定は、白色光源を用い、前述の方法に
従って行った。XYステージ上に複合ノズルを構成する
いずれかの単層ノズルを吐出側が正面位置で観測できる
ように配置し、各単層ノズルの吐出側開口外周部および
固定基準点として各単層ノズルが共通して有する各単層
ノズル間を固定化するための2本のノックピンの外形部
の全方位20度間隔での各周ごとの18点の座標データ
を採取して、これらの座標データを専用のコンピュータ
に取り込んだ(取り込むためのプログラムは独自に作製
した)。各測定座標群に最も近似される真円から吐出側
開口中心点および2本のノックピンの外形中心点を求め
るための計算処理には、表計算ソフト(商品名:Exc
el、マイクロソフト社製)に装備されたソルバ機能を
利用した。以上の方法に従って、2本のノックピンの外
形中心点を固定基準とした各単層ノズルの吐出側開口中
心点の分布範囲を求めた。
定>光伝送体の断面における同心円状輪郭部の同心精度
の測定には、蛍光顕微鏡(超高圧水銀灯による紫外線を
使用)を用い、前述の方法に従って行った。光伝送体断
面表面を染色処理した後、 XYステージ上に染色処理
された断面表面が正面方向となる位置に配置し、光伝送
体の外形部および染色処理により観測された輪郭部(各
層の外周部を反映する。)を全方位20度間隔で各周ご
とに18点測定し、これら各点の座標データを専用のコ
ンピュータに取り込んだ。各測定座標群に最も近似され
る真円から光伝送体の外形中心点および積層構造各層の
外周中心点を求めるための計算処理には、表計算ソフト
(商品名:Excel、マイクロソフト社製)に装備さ
れたソルバ機能を利用した。観察された各輪郭部につい
て、上記2つの中心点を結ぶ線分の長さを求め、次いで
この線分の長さを光伝送体の外形直径で割った値(同心
円状輪郭部の同心精度)を求めた。
は、前述の方法に従って行い、上記で求めた各同心円状
輪郭部の中心点と各同心円状輪郭部上の実測座標各18
点を1本ずつ直線で結び、これら直線群の中の最長値を
最短値で割って求めた。
ンゴーレッド染料0.08質量部、エタノール3質量部
および水7質量部からなる染色液に光伝送体端面を浸漬
し、この染色液を室温から100℃付近まで約1時間か
けて昇温して行った。
印画性評価用のLEDプリンタは、LED発光素子アレ
イ、当該レンズアレイ及び感光ドラムからなるLEDヘ
ッド、ならびに感光ドラム上において検知された光情報
に基づきトナーを転写する印画部から構成されるものを
用いた。
送性評価用のスキャナは、白色光源、当該レンズアレイ
及び3原色用受光センサを順次配列して構成されるもの
を用いた。
として、ポリメチルメタクリレート52質量部、ベンジ
ルメタクリレート35質量部、メチルメタクリレート1
3質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン0.24質量部、ハイドロキノン0.1質量部を調合
した原液を、第2層形成用原液として、ポリメチルメタ
クリレート48質量部、ベンジルメタクリレート10質
量部、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオ
ロペンチルメタクリレート7質量部、メチルメタクリレ
ート35質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニ
ルケトン0.26質量部、ハイドロキノン0.1質量部
を調合した原液を、第3層形成用原液として、ポリメチ
ルメタクリレート47質量部、2,2,3,3,4,
4,5,5−オクタフルオロペンチルメタクリレート2
3質量部、メチルメタクリレート30質量部、1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.27質量部、
ハイドロキノン0.1質量部を調合した原液を、第4層
形成用原液として、ポリメチルメタクリレート40質量
部、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ
ペンチルメタクリレート42質量部、メチルメタクリレ
ート18質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニ
ルケトン0.3質量部、ハイドロキノン0.1質量部、
染料CY−10(日本化薬(株)製)0.5質量部、染
料BlueA−CR(日本化薬(株)製)2.0質量部
を調合した原液を、第5層原液として、ポリメチルメタ
クリレート37質量部、2,2,3,3,4,4,5,
5−オクタフルオロペンチルメタクリレート59質量
部、メチルメタクリレート4質量部、1−ヒドロキシシ
クロヘキシルフェニルケトン0.32質量部、ハイドロ
キノン0.1質量部を調合した原液を用意した。
3m/分で引き取りながら同時に吐出して、中心部から
外周部に向かって第1層形成用原液から第5層形成用原
液がこの順で同軸円筒状に積層配置された5層積層構造
の糸状体(光伝送体前駆体)を形成した。この単孔型複
合ノズルとしては、各単層ノズルのノズルホール吐出側
開口径が1.5mmで、この吐出側開口中心点の全単層
ノズルでの分布が直径20μmの円形領域内に収まる同
軸精度を有するものを用いた。
で引き取りながら、0.5m長の相互拡散処理部および
1.2m長の光重合硬化処理部を通過させて外形直径
0.96mmの光伝送体を得た。
断面にて観測された全ての同心円状輪郭部の同心精度は
0.5%以下、異形化度は1.05以下であった。
アレイを作製し、このアレイを600dpiLEDプリ
ンタに組み込みテストチャートを印画したところ、斑の
少ないものが得られた。
ルの同軸精度、およびこの光伝送体のMTFの測定結果
を表1に、またこの光伝送体断面の各同心円状輪郭部の
同心精度および異形化度の測定結果を表2に示す。
例1と同様な複合ノズルを用い、実施例1と同様にして
光伝送体を形成した。用いた複合ノズルは、同軸精度と
して、各単層ノズルの吐出側開口中心点の分布が直径1
0μmの円径領域内に収まるものを用いた。
同心円状輪郭部の同心精度が0.2%以下、異形化度が
1.04以下の外形直径0.96mmの光伝送体が得ら
れた。
アレイを作製し、このレンズアレイを600dpiLE
Dプリンタに組み込みテストチャートを印画したとこ
ろ、斑の非常に少ないものが得られた。
ルの同軸精度、およびこの光伝送体のMTFの測定結果
を表1に、またこの光伝送体断面の各同心円状輪郭部の
同心精度および異形化度の測定結果を表2に示す。
として、ポリメチルメタクリレート47質量部、トリシ
クロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレート3
5質量部、メチルメタクリレート18質量部、1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25質量部、
ハイドロキノン0.1質量部を調合した原液を、第2層
形成用原液として、ポリメチルメタクリレート49質量
部、トリシクロ[5.2.1.02, 6]デカニルメタク
リレート15質量部、メチルメタクリレート36質量
部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.
25質量部、ハイドロキノン0.1質量部を調合した原
液を、第3層形成用原液として、ポリメチルメタクリレ
ート51質量部、トリシクロ[5.2.1.02,6]デ
カニルメタクリレート10質量部、t−ブチルメタクリ
レート10質量部、メチルメタクリレート29質量部、
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25
質量部、ハイドロキノン0.1質量部を調合した原液
を、第4層形成用原液として、ポリメチルメタクリレー
ト50質量部、t−ブチルメタクリレート30質量部、
メチルメタクリレート20質量部、1−ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニルケトン0.25質量部、ハイドロキ
ノン0.1質量部、染料BlueA−CR(日本化薬
(株)製)0.12質量部、染料MS−Yellow
HD−180(三井東圧(株)製)0.1質量部、染料
MS−Magenta HM−1450(三井東圧
(株)製)0.08質量部を調合した原液を、第5層形
成用原液として、ポリメチルメタクリレート42質量
部、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ
ペンチルメタクリレート40質量部、メチルメタクリレ
ート18質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニ
ルケトン0.25質量部、ハイドロキノン0.1質量部
を調合した原液をそれぞれ用いたこと以外は実施例1と
同様にして光伝送体を形成した。
同心円状輪郭部の同心精度が0.5%以下、異形化度が
1.05以下の外形直径0.96mmの光伝送体が得ら
れた。
アレイを作製し、このレンズアレイを600dpiLE
Dプリンタに組み込みテストチャートを印画したとこ
ろ、斑の少ないものが得られた。
ルの同軸精度、およびこの光伝送体のMTFの測定結果
を表1に、またこの光伝送体断面の各同心円状輪郭部の
同心精度および異形化度の測定結果を表2に示す。
例1と同様な複合ノズルを用い、実施例1と同様にして
光伝送体を形成した。用いた複合ノズルは、同軸精度と
して、各単層ノズルの吐出側開口中心点の分布が直径3
0μmの円径領域内に収まらないものを用いた。
同心円状輪郭部の同心精度が0.7%以上、異形化度が
1.06以上の外形直径0.96mmの光伝送体が得ら
れた。
アレイを作製し、このレンズアレイを600dpiLE
Dプリンタに組み込みテストチャートを印画したとこ
ろ、斑の多いものが得られた。
ルの同軸精度、およびこの光伝送体のMTFの測定結果
を表1に、またこの光伝送体断面の各同心円状輪郭部の
同心精度および異形化度の測定結果を表2に示す。
例1と同様な複合ノズルを用い、実施例1と同様にして
光伝送体を形成した。用いた複合ノズルは、同軸精度と
して、各単層ノズルの吐出側開口中心点の分布が直径4
0μmの円径領域内に収まらないものを用いた。
同心円状輪郭部の同心精度が0.9%以上、異形化度が
1.07以上の外形直径0.96mmの光伝送体が得ら
れた。
アレイを作製し、このレンズアレイを600dpiLE
Dプリンタに組み込みテストチャートを印画したとこ
ろ、斑の非常に多いものが得られた。
ルの同軸精度、およびこの光伝送体のMTFの測定結果
を表1に、またこの光伝送体断面の各同心円状輪郭部の
同心精度および異形化度の測定結果を表2に示す。
が異なる以外は実施例1と同様な複合ノズルを用い、実
施例1と同様にして光伝送体を形成した。用いた複合ノ
ズルは、各単層ノズルの吐出側開口径が0.9のものを
用いた。
同心円状輪郭部の同心精度が0.5%以下、異形化度が
1.05以下の外形直径0.6mmの光伝送体が得られ
た。
アレイを作製し、このレンズアレイを600dpiスキ
ャナに組み込み画像を読み取らせたところ、良好な画像
伝送性が得られた。
ルの同軸精度、およびこの光伝送体のMTFの測定結果
を表1に、またこの光伝送体断面の各同心円状輪郭部の
同心精度および異形化度の測定結果を表2に示す。
形直径0.96mmの光伝送体を、炉長1mの加熱型延
伸炉において、140℃の加熱空気を用い、送り速度3
m/分、引き取り速度6m/分で2倍延伸して、外形直
径0.6mmの光伝送体を得た。
mの加熱炉において、140℃の加熱空気を用い定長状
態を保ちながらアニール処理を施した。
同心円状輪郭部の同心精度が0.5%以下、異形化度が
1.05以下の外形直径0.6mmの光伝送体が得られ
た。
アレイを作製し、このレンズアレイを600dpiスキ
ャナに組み込み画像を読み取らせたところ、良好な画像
伝送性が得られた。
ルの同軸精度、およびこの光伝送体のMTFの測定結果
を表1に、またこの光伝送体断面の各同心円状輪郭部の
同心精度および異形化度の測定結果を表2に示す。
形直径0.96mmの光伝送体を、炉長1mの加熱型延
伸炉において、130℃、絶対圧力0.2MPaの水蒸
気を用い、実施例5と同じ速度条件で2倍延伸して、外
形直径0.6mmの光伝送体を得た。
mの加熱炉において、130℃、絶対圧力0.2MPa
の水蒸気を用い定長状態を保ちながらアニール処理を施
した。
同心円状輪郭部の同心精度が0.5%以下、異形化度が
1.05以下の外形直径0.6mmの光伝送体が得られ
た。
アレイを作製し、このレンズアレイを600dpiスキ
ャナに組み込み画像を読み取らせたところ、良好な画像
伝送性が得られた。
ルの同軸精度、およびこの光伝送体のMTFの測定結果
を表1に、またこの光伝送体断面の各同心円状輪郭部の
同心精度および異形化度の測定結果を表2に示す。
化度が低い、光学特性に優れた光伝送体を提供すること
ができる。
度や異形化度等の光伝送体の内部構造の情報を得ること
ができるため、光伝送体の光学性能を構造要因から直接
的に判定することができる。さらに、光伝送体の光学性
能と内部構造との関係を正確かつ詳細に検討することが
可能となるため、材料設計を含む光伝送体の製造条件を
合理的に改良し或いは効率的に管理し、優れた光学性能
を有する光伝送体を提供することが可能となる。
概略説明図である。
合ノズルの概略構成図である。
断面表面の顕微鏡像を示す図である。
明するための概略図である。
測方法の説明図である。
成する各単層ノズルの吐出側開口の中心点(中心軸)の
分布図である。
の蛍光顕微鏡像の画像処理を説明するための模式図であ
る。
定基準点の説明図である。
される真円 d 重合体同士の接触界面を反映する輪郭部に対する測
定座標群から近似される真円 e 光伝送体自身の外形に相応する円cの中心点(原
点) f 重合体同士の接触界面を反映する輪郭部に相応する
円dの中心点 i 同心精度の指標となる線分 j 図の原点 k、l、m、n、o 複合ノズルを構成する各単層ノズ
ルの吐出側開口の中心点
Claims (18)
- 【請求項1】 円形断面の中心部から外周部に向かって
屈折率が連続的に低下する屈折率分布を有する光伝送体
であって、 該光伝送体の中心軸に垂直な断面において、該光伝送体
の賦形時に複合ノズルに供給した重合体により形成され
た同軸円筒状積層構造を構成する層のうち光伝送体の最
外周に位置する層を除く少なくとも1層について、当該
層の断面外周の中心点と光伝送体の断面最外周の中心点
とを結ぶ線分の長さが光伝送体の断面最外周の直径に対
して0.5%以下である同心精度を有する光伝送体。 - 【請求項2】 前記光伝送体の中心軸に垂直な断面にお
いて、前記同軸円筒状積層構造を構成する層のうち光伝
送体の最外周に位置する層を除く各層のいずれについて
も、当該層の断面外周の中心点と光伝送体の断面最外周
の中心点とを結ぶ線分の長さが光伝送体の断面最外周の
直径に対して0.5%以下である同心精度を有する請求
項1記載の光伝送体。 - 【請求項3】 前記光伝送体の中心軸に垂直な断面にお
いて、前記同軸円筒状積層構造を構成する層の少なくと
も一層について、当該層の断面外周の中心点と該断面外
周上の点とを結ぶ線分の最短長さに対する最長長さの比
が1.05以下である異形化度を有する請求項1又は2
記載の光伝送体。 - 【請求項4】 前記光伝送体の中心軸に垂直な断面にお
いて、前記同軸円筒状積層構造を構成する層のいずれに
ついても、当該層の断面外周の中心点と該断面外周上の
点とを結ぶ線分の最短長さに対する最長長さの比が1.
05以下である異形化度を有する請求項1又は2記載の
光伝送体。 - 【請求項5】 円形断面の中心部から外周部に向かっ
て、屈折率制御用添加剤の含有濃度が連続的に変化して
おり、屈折率が連続的に低下する屈折率分布を有する光
伝送体であって、該光伝送体の中心軸に垂直な断面にお
いて、添加剤の濃度分布の中心点と光伝送体の断面外形
の中心点とを結ぶ線分の長さが、光伝送体の断面外形の
直径に対して0.5%以下であることを特徴とする光伝
送体。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光
伝送体の複数本を互いに平行配列してなるレンズアレ
イ。 - 【請求項7】 空間周波数12ラインペア/mm格子を
用いて測定されるMTFの標準偏差が5%以下である請
求項6記載のレンズアレイ。 - 【請求項8】 請求項6又は7に記載のレンズアレイを
備えたLEDプリンタ。 - 【請求項9】 請求項6又は7に記載のレンズアレイを
備えたスキャナ。 - 【請求項10】 中心部から外周部に向かって硬化後の
屈折率が順次小さくなるような配置で重合体含有未硬化
状物を積層して賦形する工程と、その賦形物を硬化処理
する工程を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の
光伝送体の製造方法であって、 前記の賦形に用いられる複合ノズルは、該複合ノズルを
構成する各単層ノズルがその吐出側開口の中心点が同軸
線上に位置するように作製されたものであり、 前記複合ノズルを構成する各単層ノズルの吐出側開口の
中心点が、前記同軸線方向に垂直な一つの座標平面上の
直径20μmの円形領域内に位置するように組合わされ
ていることを特徴とする光伝送体の製造方法。 - 【請求項11】 円形断面の中心部から外周部に向かっ
て屈折率が連続的に低下する屈折率分布を有する光伝送
体の検査方法であって、 前記光伝送体の円形断面の表面を染色処理する工程と、 前記染色処理された表面から発する光の輝度プロファイ
ルを測定する工程を有する光伝送体の検査方法。 - 【請求項12】 中心部から外周部に向かって硬化後の
屈折率が順次小さくなるような配置で重合体含有未硬化
状物の複数を積層して賦形し、硬化処理して得られる光
伝送体の検査方法であって、 前記輝度プロファイル測定工程において、前記未硬化状
物に含有される重合体からなる同軸円筒状積層構造の各
層の外周を反映する同心円状の輪郭部を検出することを
特徴とする請求項11に記載の光伝送体の検査方法。 - 【請求項13】 前記染色処理工程において可視光ある
いは紫外線光下で発色する染料を用い、前記輝度プロフ
ァイル測定工程において可視光あるいは紫外光光源を用
いる請求項12に記載の光伝送体の検査方法。 - 【請求項14】 前記輝度プロファイル測定工程におい
て、前記同心円状輪郭部の同心精度を測定する請求項1
2又は13に記載の光伝送体の検査方法。 - 【請求項15】 前記同心精度として、前記同心円状輪
郭部のうち光伝送体の断面最外周を除く少なくとも一つ
の輪郭部について、当該輪郭部の中心点と光伝送体の断
面最外周の中心点とを結ぶ線分の長さと、光伝送体の断
面最外周の直径との比を測定する請求項14に記載の光
伝送体の検査方法。 - 【請求項16】 前記輝度プロファイル測定工程におい
て、前記同心円状輪郭部の異形化度を測定する請求項1
2、13又は14に記載の光伝送体の検査方法。 - 【請求項17】 前記異形化度として、前記光伝送体の
中心軸に垂直な断面において、前記同心円状輪郭部の少
なくとも一つの輪郭部について、当該輪郭部の中心点と
該輪郭部上の点とを結ぶ線分の最短長さと最長長さとの
比を測定する請求項16に記載の光伝送体の検査方法。 - 【請求項18】 円形断面の中心部から外周部に向かっ
て、屈折率制御用添加剤の含有濃度が連続的に変化する
光伝送体の検査方法であって、前記輝度プロファイル測
定工程において、添加剤の濃度分布の中心点を計測する
ことを特徴とする請求項11に記載の光伝送体の検査方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001252986A JP2003066249A (ja) | 2001-08-23 | 2001-08-23 | 光伝送体、その製造方法および検査方法、並びにレンズアレイ、ledプリンタ及びスキャナ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001252986A JP2003066249A (ja) | 2001-08-23 | 2001-08-23 | 光伝送体、その製造方法および検査方法、並びにレンズアレイ、ledプリンタ及びスキャナ |
Publications (2)
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---|---|
JP2003066249A true JP2003066249A (ja) | 2003-03-05 |
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---|---|
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