JP2003065387A - 筒形防振支持体 - Google Patents

筒形防振支持体

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JP2003065387A
JP2003065387A JP2001256632A JP2001256632A JP2003065387A JP 2003065387 A JP2003065387 A JP 2003065387A JP 2001256632 A JP2001256632 A JP 2001256632A JP 2001256632 A JP2001256632 A JP 2001256632A JP 2003065387 A JP2003065387 A JP 2003065387A
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inner tubular
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tubular metal
vibration
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JP2001256632A
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Tomoki Takakura
智樹 高倉
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴムと金具とによる摩擦摺動による異音の発
生を防止する。 【解決手段】 内筒金具11とゴムブロック1,2の内
筒金具11に当接するゴムの部分との間に摩擦低減化処
理を施した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、互いに防振連結
されるべき被連結体間に介装される筒形防振支持体に係
り、例えば自動車用のボディマウントやキャブマウン
ト、サブフレームマウント等として有利に用いられ得る
筒形防振支持体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の筒形防振支持体としては、図7に
示すものが知られている。これは、取付孔10Aが設け
られたフレーム等の第1の被連結体10の両側から厚肉
円筒形状を有する一対のゴムブロック100,101を
重ね合わせると共に、両ゴムブロック100,101の
中心孔に内筒金具11を内挿せしめて、該内筒金具11
をボルト12によりシャーシ等の第2の被連結体13に
固着する一方、該内筒金具11の軸方向両端部に円環板
形状の圧接板14,15を重ね合わせてボルト12によ
り固着し、第1の被連結体10と各圧接板14,15の
間でゴムブロック100,101を軸方向に挟圧せしめ
た構造とされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記ゴムブロック10
0,101の中心孔の各内周面は内筒金具11に接触し
ているため、この筒形防振支持体を自動車のボディマウ
ントとして使用したとき、自動車走行時にこのボディマ
ウントへ高荷重が負荷されると、ゴムブロック100,
101の伸縮により前記接触面においてゴムと金属とが
こすれ合い、このような摩擦摺動、すなわちスティック
スリップにより異音が発生していた。このような異音が
発生すると、自動車に乗っている人に不安感を与える。
【0004】そこで、この発明は、内筒金具とゴムブロ
ックとがこすれ合って発生する摩擦音を防止した筒形防
振支持体を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、この発明は、取付孔が設けられた第1の被連結体の
両側から厚肉円筒形状を有する一対のゴムブロックを重
ね合わせると共に、両ゴムブロックの中心孔に内筒金具
を内挿せしめて、該内筒金具をボルトにより第2の被連
結体に固着する一方、該内筒金具の軸方向両端部に圧接
板を重ね合わせてボルトにより固着し、第1の被連結体
と各圧接板の間でゴムブロックを軸方向に挟圧せしめた
構造の筒形防振支持体において、前記内筒金具とゴムブ
ロックの内筒金具に当接するゴムの部分との間に摩擦低
減化処理を施したものである。また、ゴムブロックの中
心孔内周面のゴムを潤滑ゴムとし、あるいは、ゴムブロ
ックと内筒金具との界面に固体潤滑剤入り塗膜や摩擦係
数の低い材料からなるコーティング層を形成したもので
ある。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の好適な実施例
を図面を参照にして説明する。
【0007】図1において取付孔10Aが設けられたフ
レーム等の第1の被連結体10の両側から厚肉円筒形状
を有する一対のゴムブロック1,2を重ね合わせると共
に、両ゴムブロック1,2の中心孔1A,2Aに内筒金
具11を内挿せしめて、内筒金具11をボルト12によ
りシャーシ等の第2の被連結体13に固着してある。ま
た、ゴムブロック1の上端に円環板形状の圧接板14を
設け、ゴムブロック2に同様の円環板形状の圧接板15
を設けてある。これらの圧接板14,15の間で両ゴム
ブロック1,2を軸方向に挟圧している。
【0008】図2は組立前の両ゴムブロック1,2とこ
れらの中心孔1A,2Aに挿入される内筒金具11を示
す斜視図である。この内筒金具11にはボルト12が挿
通され、両端で締結されるため、厚肉円筒状のパイプが
用いられる。
【0009】図3に示す拡大断面図では、前記内筒金具
11とゴムブロック1,2の内筒金具11に当接する部
分のゴムを潤滑ゴム4に形成してあり、その他のゴム部
分を本体ゴム部3に形成してある。したがって、ゴムブ
ロック1,2は本体ゴム部3と潤滑ゴム4の2層構造を
なしている。なお、ゴムブロック1,2の全部を潤滑ゴ
ム4で形成することも可能である。本体ゴム部3を形成
する材料としては、天然ゴム(NR)が好適である。天
然ゴムが好適に用いられるのは、安価であり、SBR
(スチレンブタジエンゴム)等に比べて振動による発熱
が少なく、繰返し疲労に強いものであり、加硫ゴムの引
張強度が大きく、強靭であるからである。ここで用いら
れる潤滑ゴム4としては、原料ゴムに各種配合剤を配合
したものであり、その配合剤中には滑剤を含む。この滑
剤としては、脂肪酸アマイド系、脂肪族炭化水素系、高
級脂肪族系アルコール・高級脂肪酸系、金属石鹸系、脂
肪酸エステル系滑剤の他、これらの複合滑剤、さらには
シリコンオイル等も用いることができる。
【0010】次に潤滑ゴム4の組成の一例を以下に示
す。 ・天然ゴム 100(重量部) ・亜鉛基 5 ・ステアリン酸 1 ・イオウ 2 ・加硫促進剤(CBS) 1 ・カーボンブラック 50 (HAF) ・パラフィンワックス 10 (融点140°F) (注)CBS:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾ
リルスルフェンアミド HAF:High abrasion furnace
【0011】なおまた、本体ゴム部3としては、先に述
べた天然ゴム(NR)の他に合成ゴム、例えばSBR、
BR(ブタジエンゴム)、IR(イソプレンゴム)、N
BR(アクリルニトリルブタジエンゴム)、CR(クロ
ロプレンゴム)、IIR(ブチルゴム)、EPDM(エ
チレンプロピレンゴム)、ウレタンエラストマ等も使用
することができる。これらの原料ゴムには加硫剤、加硫
促進剤、老化防止剤、補強剤、充填剤、軟化剤等の配合
剤を入れて、所定の弾性率、機械的強度、動的特性、疲
労特性等を得られるようにする。
【0012】上述したような潤滑ゴム4を別個に成形し
ておき、本体ゴム部3を加硫成形するときに金型内に潤
滑ゴム4をセットしておき、この外周に本体ゴム部3を
加硫成形して一体化することができる。
【0013】図4に示す実施例は、本体ゴム部3と潤滑
ゴム4の2層構造でゴムブロック1,2を形成せず、本
体ゴム部3と同一材料でのみゴムブロック1,2を成形
し、その中心孔1A,2Aの内周面に摩擦係数の低い材
料からなるコーティング層5を施したものを示す。この
コーティング層5としては、フッ素コーティング層、シ
リコンコーティング層、その他摩擦係数の低いポリ4化
エチレン(PTFE)やポリエチレン等の樹脂コーティ
ング層を施すことができる。このようなコーティング層
5はゴムブロック1,2側ではなく内筒金具11の外周
面に施すこともできるし、両方に施すことも可能であ
る。また、このコーティング層5の厚さは、0.1〜
0.3mm程度で摩擦低減効果があった。
【0014】図5に示す実施例は、内筒金具11とゴム
ブロック1,2の内筒金具11に当接するゴムとの界面
に固体潤滑剤入り塗膜6が形成されたものを示す。塗膜
6の材料としては、アクリル系樹脂をバインダーとして
これにポリテトラフルオロエチレンパウダーを含有した
ものが好適に用いられる。しかしながら、アクリル系樹
脂に限定されるものではなく、エポキシ系樹脂、セルロ
ース、ビニール系樹脂等を用いることもできる。特に、
ゴムとの密着性の観点からはアクリル系樹脂を用いるの
が好ましい。前記ポリテトラフルオロエチレンパウダー
の粒形は、0.1〜10μmの範囲内に設定され、望ま
しくは0.1〜5μmの範囲内である。またこのポリテ
トラフルオロエチレンパウダーの混入量はアクリル系樹
脂に対し、50〜2000重量%の範囲内、望ましくは
300〜1500重量%の範囲内とする。
【0015】また、この塗膜6の形成は、最初にポリテ
トラフルオロエチレンパウダーを含有したアクリル樹脂
系潤滑塗料をゴムブロック1,2の中心孔1A,2Aの
内周面に塗布し、次いで100℃程度の温度で焼き付け
ることにより、潤滑塗膜6を形成することができる。ゴ
ムブロック1,2の中心孔1A,2Aの内周面の表面に
塗膜6を形成したが、この塗膜6を内筒金具11の外表
面に形成することもできる。ここで用いたアクリル系樹
脂は、アクリル樹脂ワニス70重量%、酢酸エチル溶剤
25重量%、表面調整剤2重量%、沈殿防止剤3重量%
のものであり、このアクリル系樹脂100重量%に対し
てポリテトラフルオロエチレンパウダーを900重量%
混合した。
【0016】今まで説明したそれぞれの実施例では、一
対のゴムブロック1,2のそれぞれの中心孔1A,2A
の内周面と内筒金具11との間に摩擦低減化処理を施し
た例を示したが、図6に示すように内筒金具11に対し
ゴムブロック1の中心孔1Aのゴムのみが接触する場合
(ゴムブロック2の中心孔2Aは接触しない)には、こ
のゴムと内筒金具11との間に摩擦低減化処理、すなわ
ち潤滑ゴム4、コーティング層5、塗膜6のいずれか又
はこれらを組み合わせたものを用いることができる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、内筒金具とゴムブロックの内筒金具に当接するゴム
の部分との間に摩擦低減化処理を施しているので、ゴム
と金具のこすれ合いによる摩擦音の発生を防止すること
ができる。この摩擦低減化処理の方法として、内筒金具
に当接するゴムを潤滑ゴムとしたものにあっては、振動
等に伴い、内筒金具とゴムブロックの金具接触部分との
間に摺動現象が生じたとき、潤滑ゴムに含まれる滑剤が
析出してくるため、内筒金具との接触面の摩擦抵抗が軽
減され、スティックスリップによる異音の発生が防止さ
れる。さらにまた、金具との界面に固体潤滑剤入り塗膜
を形成したものや摩擦係数の低い材料からなるコーティ
ング層を施したものにあっては、ゴムと金具との摩擦摺
動による異音の発生を防止することができると共に、施
工も簡単なものになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の好適な実施例を示す正面図。
【図2】組立前の斜視図。
【図3】ゴムブロックの断面図。
【図4】他の実施例を示すゴムブロックの断面図。
【図5】さらに別の実施例を示すゴムブロックの断面
図。
【図6】他の実施例を示す断面図。
【図7】従来例を示す断面図。
【符号の説明】
1,2 ゴムブロック 1A,2A 中心孔 3 本体ゴム部 4 潤滑ゴム 5 コーティング層 6 塗膜 10 第1の被連結体 10A 取付孔 11 内筒金具 12 ボルト 13 第2の被連結体 14,15 圧接板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取付孔が設けられた第1の被連結体の両
    側から厚肉円筒形状を有する一対のゴムブロックを重ね
    合わせると共に、両ゴムブロックの中心孔に内筒金具を
    内挿せしめて、該内筒金具をボルトにより第2の被連結
    体に固着する一方、該内筒金具の軸方向両端部に圧接板
    を重ね合わせてボルトにより固着し、第1の被連結体と
    各圧接板の間でゴムブロックを軸方向に挟圧せしめた構
    造の筒形防振支持体において、 前記内筒金具とゴムブロックの内筒金具に当接するゴム
    の部分との間に摩擦低減化処理を施したことを特徴とす
    る筒形防振支持体。
  2. 【請求項2】 ゴムブロックの内筒金具に当接するゴム
    が潤滑ゴムである請求項1に記載の筒形防振支持体。
  3. 【請求項3】 ゴムブロックが本体ゴム部と内筒金具に
    当接する部分の潤滑ゴムとの2層構造である請求項2に
    記載の筒形防振支持体。
  4. 【請求項4】 内筒金具とゴムブロックの内筒金具に当
    接するゴムとの界面に固体潤滑剤入り塗膜が形成されて
    いる請求項1に記載の筒形防振支持体。
  5. 【請求項5】 内筒金具とゴムブロックの内筒金具に当
    接するゴムとの界面に摩擦係数の低い材料からなるコー
    ティング層を施した請求項1に記載の筒形防振支持体。
  6. 【請求項6】 自動車用のボディマウントに用いられる
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の筒形防振支持体。
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