JP2003064695A - 沈設配管の構造 - Google Patents

沈設配管の構造

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JP2003064695A JP2001258517A JP2001258517A JP2003064695A JP 2003064695 A JP2003064695 A JP 2003064695A JP 2001258517 A JP2001258517 A JP 2001258517A JP 2001258517 A JP2001258517 A JP 2001258517A JP 2003064695 A JP2003064695 A JP 2003064695A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 経済的に沈設することが可能な沈設配管の構
造を提供することを目的とする。 【解決手段】 水中に沈設する沈設配管1の構造におい
て、配管1と、前記配管1の内部であって軸方向に間隔
をおいて仮設した複数の隔壁2と、前記隔壁2を支持す
る支持材3と、前記隔壁2間に気体を給排気する給排気
口4と、からなり、前記隔壁2は前記配管1の内径より
低い高さの浮体であって、前記支持材3を解放すること
によって転倒することを特徴とした沈設配管1の構造で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、水中に沈設する沈
設配管の構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、配管を海底に設置するために、沈
設地点まで曳航した後、クレーン船やバージ等により配
管を所定の位置まで吊り下ろして設置していた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】前記した従来の沈設配
管の構造にあっては、次のような問題点がある。 <イ>海底に配管を沈設するため、クレーン船等により
吊り下ろし所定の位置に設置する。 このため、クレーン船等を沈設地点まで曳航する費用が
かかり不経済である。 <ロ>クレーン船を使用して配管を吊り下げる場合にお
いて、配管を沈設する地点の水深が深い場合には、吊り
下げワイヤーの盛り替え作業等で時間を要するため、海
上で長時間滞在することになる。この結果、気象条件に
大きく左右されることになり、危険性も増加する可能性
がある。 【0004】 【発明の目的】本発明は上記したような従来の問題を解
決するためになされたもので、経済的に沈設することが
可能な沈設配管の構造を提供することを目的とする。特
に、配管を沈設する地点の深さが深い場合に安全に沈設
することができる沈設配管の構造を提供することを目的
とする。本発明は、これらの目的の少なくとも一つを達
成するものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために、本発明の沈設配管の構造は、配管と、前記
配管の内部であって軸方向に間隔をおいて仮設した複数
の隔壁と、前記隔壁を支持する支持材と、前記隔壁間に
気体を給排気する給排気口と、からなり、前記隔壁は前
記配管の内径より低い高さの浮体であって、前記支持材
を解放することによって転倒することを特徴としたもの
である。ここで、配管が着水すると隔壁間には、気体が
貯まる空間が形成される。また、支持材は、ストッパー
と倒れ止めとからなり、隔壁を配管軸方向に対してほぼ
垂直に仮固定して転倒しないようにするものである。解
放時は、例えば倒れ止めのみ取り外す。さらに、給排気
口は給気と排気の両方の機能を兼ね備えていなくてもよ
く、またその機能は機械的ではなく自然的であっても良
い。この他、配管内面と隔壁の接触面にパッキンを設け
ることができる。 【0006】 【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら本発明の
実施の形態について説明する。 【0007】<イ>全体構成 配管1の内部であって軸方向に間隔をおいて複数の隔壁
2を仮固定する。配管1内面と隔壁2の接触部には、パ
ッキン5を設けることができる。隔壁2を水圧差による
外力に対して抵抗させるために、ストッパー31と倒れ
止め32を使用して仮固定する。ストッパー31は、配
管1と隔壁2の接触部に配置し、配管1内周の一部に配
置する。倒れ止め32は、一端を隔壁2面に取り付け、
他端を配管1内面に取り付けて仮固定する。水中に配管
1を配置した際に、隔壁2間に生じる空気の部屋毎に給
排気口4を設ける。 【0008】<ロ>配管 配管1の形状は、柱状で断面が円型や角型であってもよ
い。配管1の長さは、隔壁2間に空気室を設けられる長
さである。ここで、隔壁2間に空気室を設けられる長さ
とは、本発明の沈設配管1を自然沈降することができ得
る十分な浮力を備えた空気室の空間を形設できる長さで
ある。両端の配管1口は、開口しているものとし、開口
部周辺は他の配管と継続できる形状に加工しても良い。
配管1の材質は、特に制約は受けない。 【0009】<ハ>隔壁 隔壁2の構造は、それ自体が水中に浮く構造であるもの
とする。隔壁2の構造内部が浮力を生じる構造であって
もよく、たとえば平板等を張り合わせた密閉状の空洞構
造を形成しても良い。このとき、配管1内に設置した隔
壁2の下面を開放した状態にすることもできる。また、
隔壁2の材質自体が水に比べて比重の軽いものであって
も良い。隔壁2の形状は、配管1の断面形状に内接した
円弧形とする。このような形状にすることによって、配
置後に隔壁2下部に開口部を確保することができる。ま
た、隔壁2は、軸方向に対して厚みを備えた形状とす
る。パッキン5と接触する隔壁2の厚み面においては、
パッキン5との組合せにより例えば凹凸形状のような機
械的構造を有することができ、水密性を高めることがで
きる。隔壁2の大きさは、配管1を沈設した後隔壁2を
転倒させ、配管1内より除去できる大きさとする。隔壁
2の員数は、空気室を少なくとも単数以上設けることが
できる数とする。 【0010】<ニ>支持材 支持材3とは、ストッパー31と倒れ止め32とから構
成されており、配管1の軸方向にほぼ垂直に配置した隔
壁2を仮固定する部材で、配管1内部に配置する。 【0011】配管1は、水面に対して水平に着水する。
その場合、ストッパー31を配管1の内面上部の周方向
に配置させる。ストッパー31は、隔壁2を仮固定する
部材で、凹形状であってもよく、また複数にて隔壁2を
挟む構造としても良い。ストッパー31は、隔壁2と配
管1の接触部におけるずれ止めの役割を果たす。ストッ
パー31の形状は、立体に形成する断面形状が三角形等
の多角形や丸型の立体形状ものであっても良く、また平
板を隔壁2に対して垂直に配置してもよい。ストッパー
31は、配管1を沈設後取り外してもよく、またそのま
まの状態であっても良い。ストッパー31を取り外さな
い場合には、配管1の利用用途を害さない程度の大きさ
とする。 【0012】倒れ止め32とは、隔壁2の面を支持する
ことで転倒を防止した棒状又はロープ状の部材である。
このとき、倒れ止め32の他端は、配管1内周面に固定
してもよい。倒れ止め32の耐力は、隔壁2が自重で下
がった場合に、支え得る耐力を備えた構造とする。倒れ
止め32には、鋼材やワイヤー等を使用することがで
き、各面に取り付ける本数は特に制限をうけないが、そ
れぞれの面に同程度の張力がかかるようにすることが好
ましい。倒れ止め32は、配管1を沈設後、取り外し又
は切断等の方法によってテンションを解放し、固定した
隔壁2を転倒させることによって配管1内から撤去する
のが好ましい。 【0013】<ホ>給排気口 水面に対して配管1を水平に着水した場合、配管1内に
おいて配管1と隔壁2間との空間に気体の部屋ができ
る。給排気口4は、この部屋の気体を給排気することが
できる器具である。給排気口4は、排気する能力のみを
備えたものでもよく、また機械的手段を必要としない自
由排気によるものであってもよい。給排気口4は、隔壁
2で仕切られた空間毎に設置され、員数は制約を受けな
い。配管1に孔開け加工し取り付けても、また配管1に
孔開けの加工をせずに各空気の部屋から配管1内部を通
して配管1外に給排気する機構であっても良い。 【0014】配管1の沈降速度は、各部屋の気体の体積
を給排気口4によって変化させることで調節することが
できる。たとえば、気体を吸気し部屋の気体体積を増加
することによって、浮力を増加させて配管1の沈降速度
を遅くすることや、また配管1を浮上させることができ
る。また、気体を排気し部屋の気体体積を減少すること
によって、浮力を減少させて配管1の沈降速度を早くす
ることもできる。また、各部屋の浮力を調節すること
で、配管1の水平姿勢を調節することもできる。 【0015】<ヘ>パッキン パッキン5は、隔壁2と接触する配管1の間に介在して
おり、水密性また気密性を保持するものである。また、
隔壁2との接触時の衝撃を緩和する作用を持つことも可
能である。パッキン5の形状は、特に制約を受けず、ま
た一つの隔壁2に対しての数量は、単数または複数であ
っても良い。パッキン5は、隔壁2側に取り付けても、
配管1側に取り付けても良い。 【0016】 【実施例】以下、図2に本発明の実施形態の沈設配管の
構造の斜視図を示し、本発明の実施形態として説明す
る。 【0017】配管1の隔壁2、給排気口4等の付属部品
が、配管1上部に位置するように配管1を平行に着水さ
せる。配管1の両端部から海水が入水し、各隔壁2に浮
力が生じることによって配管1内側の上面に押し当てら
れる。この結果、隔壁2間の空間には気体が貯まり、配
管1全体に浮力が生じる。ここで浮力は、配管1長さの
中心より左右に均等にかかるものとし、隔壁2の員数は
特に制約を受けない。配管1は給排気口4より気体を排
気することで、水面から自由沈降することができる。こ
のとき、各部屋の浮力を調整することによって沈降速度
を調節でき、また配管1の水平姿勢を保持しながら沈降
することもできる。配管1の着底直前においては、沈降
速度を遅くし、安全に着底することもできる。 【0018】所定の位置に配管1を沈設後、隔壁2を固
定している倒れ止め32を潜水夫等によって解放する。
隔壁2をストッパー31から外して矢印方向(A方向)
へ転倒させ、配管1内から外に出す。ここで、隔壁2を
撤去する場合は、必要に応じて隔壁2内部に注水するこ
とができる。ストッパー31は、配管1内面に取り付け
たままの状態でもよく、また除去してもよい。給排気口
4を配管1より取り外すか又は蓋をして、配管1を接合
する。 【0019】 【発明の効果】本発明の沈設配管の構造は以上説明した
ようになるから次のような効果を得ることができる。 <イ>配管内に形成する空間の気体を自由に給排気する
ことによって、配管を自由沈降することができる。この
ため、海面上よりクレーン等による吊り下げが不要とな
り経済的である。 <ロ>配管自体が自由沈降しうる構造を有しているた
め、沈設深さが深い場合に、海面における吊り下ろしに
必要である予備作業等が不要となり時間を短縮できる
為、経済的かつ安全に沈設することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の沈設配管の構造の実施例の断面図。 【図2】本発明の沈設配管の構造の実施例の説明図。 【符号の説明】 1・・・配管 2・・・隔壁 3・・・支持材 4・・・給排気口

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】水中に沈設する沈設配管の構造において、 配管と、 前記配管の内部であって軸方向に間隔をおいて仮設した
    複数の隔壁と、 前記隔壁を支持する支持材と、 前記隔壁間に気体を給排気する給排気口と、からなり、 前記隔壁は前記配管の内径より低い高さの浮体であっ
    て、 前記支持材を解放することによって転倒することを特徴
    とする、 沈設配管の構造。
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