JP2003064461A - 連続亜鉛メッキ処理設備および連続亜鉛メッキ処理方法 - Google Patents

連続亜鉛メッキ処理設備および連続亜鉛メッキ処理方法

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JP2003064461A
JP2003064461A JP2001275137A JP2001275137A JP2003064461A JP 2003064461 A JP2003064461 A JP 2003064461A JP 2001275137 A JP2001275137 A JP 2001275137A JP 2001275137 A JP2001275137 A JP 2001275137A JP 2003064461 A JP2003064461 A JP 2003064461A
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strip
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galvanizing
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Shigenobu Koga
重信 古賀
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱間圧延された高級亜鉛メッキ用素材のスト
リップを高品位且つ安価に、連続熱処理するラインと方
法を提供する。 【解決手段】 連続亜鉛メッキ処理設備において、熱間
圧延されたストリップのスケールを除去するための酸洗
部と、スケールの除去されたストリップの板厚を減少さ
せるための圧延機と、前記圧延機から出た前記板厚の減
少したストリップを焼鈍させるための炉部と、前記焼鈍
されたストリップを亜鉛メッキするメッキ部とを含む連
続亜鉛メッキ処理設備。また、この処理設備及び方法
は、熱延板の焼鈍前のストリップの長さ方向に沿った板
厚の変化を最小にし、熱延板の焼鈍条件をより均一に
し、高い生産性と高い品質を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、亜鉛メッキ鋼板を
連続処理するラインにおいて、亜鉛メッキ鋼板、特に、
高級亜鉛メッキ鋼板を、高い品質、且つ、安価に、生産
することを可能とする連続亜鉛メッキ処理設備および連
続亜鉛メッキ処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱間圧延された亜鉛メッキ用素材(熱延
板)を、主に板厚0.3〜1.6mmの高級亜鉛メッキ鋼
板にするための、従来の最も広範に用いられている手順
は次の工程からなっている。即ち、(1)熱延板酸洗工
程、(2)冷間圧延工程、(3)焼鈍および亜鉛メッキ
工程である。この時、一般的には、熱延板の板厚は、従
来、公称で1.8〜3mmが一般的である。冷間圧延に
は、リバース式の4−Hiの冷間圧延機が用いられるこ
とが多い。また、最近急速に熱延板の板厚は、薄手化を
可能としており、1.2mmまで生産できるようになって
おり、この場合には、この板厚までは、熱延板酸洗工程
のあと、直ちに、焼鈍および亜鉛メッキ工程へと送られ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のやり方には幾つかの課題がある。まず、従来の最も広
範に用いられている手順では、前もって、熱延板を酸洗
・冷間圧延したものを、焼鈍・亜鉛メッキラインで処理
しており、結果として、個別の製造プロセスの数が多く
なり、製造コストの著しいアップを余儀なくされてい
る。
【0004】また、最近の薄い熱延板を使用する方案で
も、以下の課題がある。第1に、板厚のより薄い熱延板
がより高価であること、第2に、熱延板は、板厚が薄く
なるにつれ、板厚が大きな割合で変化することである。
さらに第3に、その結果、その後の焼鈍を均一に行うこ
とが難しくなることから、材質を不安定にする。特に、
最終製品の板厚の薄い製品において、上記の第2および
第3の課題はより顕著となる。尚、工業的に安定してい
る熱延板の厚みは、1.6〜1.8mm程度であり、最終
製品の板厚が、1.6mm未満では、従来の方案で安定し
て製造することは困難である。
【0005】このように、いずれの方案にしろ、最終製
品の板厚が0.3〜1.6mmの高級亜鉛メッキ製品を、
高生産性を確保しつつ、高品質且つ安定して製造するこ
とは難しく、あらたな設備、方案の実現が切望されてい
た。本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、
熱間圧延された高級亜鉛メッキ用素材のストリップを高
品位且つ安価に、連続熱処理することが可能なラインと
方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の焼鈍・
亜鉛メッキ工程の上流に酸洗工程・冷間圧延工程を付与
し、熱延板の厚さを一定にする(過度に薄くしない)と
ともに、増プロセスにならないことに着目したもので、
その要旨は、 (1)連続亜鉛メッキ処理設備において、熱間圧延され
たストリップのスケールを除去するための酸洗部と、ス
ケールの除去されたストリップの板厚を減少させるため
の圧延機と、前記圧延機から出た前記板厚の減少したス
トリップを焼鈍させるための炉部と、前記焼鈍されたス
トリップを亜鉛メッキするメッキ部とを含むことを特徴
とする連続亜鉛メッキ処理設備。 (2)前記(1)に記載の連続亜鉛メッキ処理設備にお
いて、前記圧延機は分割型20段圧延機および/または
12段圧延機からなるものから選択されることを特徴と
する連続亜鉛メッキ処理設備。 (3)前記(1)又は(2)に記載の連続亜鉛メッキ処
理設備において、前記酸洗部の上流に、熱間圧延時に発
生したストリップ表面のスケールを除去するメカニカル
デスケーリング装置を配設したことを特徴とする連続亜
鉛メッキ処理設備。 (4)前記(3)に記載の連続亜鉛メッキ処理設備にお
いて、メカニカルデスケーリング装置は、ベンディング
ローラーおよび/またはショットブラストから選択され
ることを特徴する連続亜鉛メッキ処理設備。 (5)前記(1)から(4)のいずれかに記載の連続亜
鉛メッキ処理設備において、前記炉部の下流に、前記
亜鉛メッキ部をバイパスするバイパス炉を併設するとと
もに、前記炉部から出た焼鈍されたストリップの冷間
圧延、あるいは、前記亜鉛メッキされたストリップのス
キンパス圧延、を同一の1基の圧延機で行う兼用圧延機
を配設することを特徴とする連続亜鉛メッキ処理設備。 (6)前記(5)に記載の連続亜鉛メッキ処理設備にお
いて、前記兼用圧延機は分割型20段圧延機、又は12
段圧延機からなるクラスから選択されることを特徴とす
る連続亜鉛メッキ処理設備。 (7)連続亜鉛メッキ処理方法において、1つの連続処
理ラインの中で、熱間圧延されたストリップを酸洗する
工程と、前記スケールを除去されたストリップの板厚を
減少させるための冷間圧延工程と、前記冷間圧延された
ストリップを焼鈍する工程と、前記焼鈍されたストリッ
プを亜鉛メッキする工程を含むことを特徴とする連続亜
鉛メッキ処理方法。 (8)前記(7)に記載の連続亜鉛メッキ処理方法にお
いて、前記冷間圧延工程は、分割型20段圧延機および
/または12段圧延機により実施されることを特徴とす
る連続亜鉛メッキ処理方法。 (9)前記(7)又は(8)に記載の連続亜鉛メッキ処
理方法において、前記ラインの中の前記酸洗部の上流
に、メカニカルにデスケーリングする工程を含むことを
特徴とする連続亜鉛メッキ処理方法。 (10)前記(9)に記載の連続亜鉛メッキ処理方法に
おいて、メカニカルデスケーリング工程は、ベンディン
グローラーおよび/またはショットブラストにより実施
されることを特徴とする連続亜鉛メッキ処理方法。 (11)前記(7)から(10)のいずれかに記載の連
続亜鉛メッキ処理方法において、前記焼鈍工程の下流
に、前記ストリップを亜鉛メッキ工程をバイパス通板
するバイパス工程を併設するとともに、前記炉部から
出た焼鈍されたストリップをバイパス工程を通板し冷間
圧延、あるいは、亜鉛メッキ工程を通板しスキンパス圧
延、を同一の1基の圧延機で行う兼用圧延工程を配設す
ることを特徴とする連続亜鉛メッキ処理方法。 (12)前記(11)記載の連続亜鉛メッキ処理方法に
おいて、前記兼用圧延工程は、分割型20段圧延機、又
は12段圧延機によって圧延されることを特徴とする連
続亜鉛メッキ処理方法。(13)前記(11)または
(12)に記載の連続亜鉛メッキ処理方法において、ス
トリップを、2回通板し、第1回目の通板で、焼鈍後、
バイパス工程を通板させ、冷間圧延により、板厚を30
−60%減少させ、第2回目の通板で、焼鈍後、亜鉛メ
ッキし、スキンパス圧延をすることを特徴とする連続亜
鉛メッキ処理方法。である。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は冷延済みの亜鉛メッキ用素
材を焼鈍・亜鉛メッキするための代表的な従来技術によ
る連続亜鉛メッキ処理設備の準概略的な等角投影図であ
る。そのようなラインは、実際には図示したものよりも
っと複雑であることは理解できるはずである。例えば、
焼鈍炉部分は一般的に加熱領域、均熱領域、および冷却
領域からなる。
【0008】上記の様なラインの主な要素は、亜鉛メッ
キ用素材の熱延板を、事前に他ラインで、酸洗および冷
間圧延加工されたコイル60を装荷して、そこから巻出
していくためのペイオフリール1、コイルの端部を切断
して溶接の準備をするための入側剪断機2、連続的なコ
イルの端部を結合するための溶接機3、鋼板洗浄設備
4、コイルの溶接準備および溶接中に鋼板洗浄装置4・
炉部10・亜鉛メッキ用のポット11・ゼロ装置12・
冷却装置13・スキンパスミル14・レベラー15を減
速・停止することなく通板可能とするストリップをスト
レージする入側ストレージルーパー5、ストリップ60
の表面を洗浄し、鋼板表面の圧延油、鉄分を含む残渣を
除去するための鋼板洗浄装置4、ストリップを焼鈍する
ために用いられる炉部10、亜鉛メッキ用のポット11
・ゼロ装置12・冷却装置13、および、鋼板形状を調
整するためのスキンパスミル14・レベラー15、コイ
ルの再巻付けが完了した時に出口剪断機17が作動して
いる時に、コイルが鋼板洗浄装置4・炉部10・亜鉛メ
ッキ用のポット11・ゼロ装置12・冷却装置13・ス
キンパス14・レベラー15を減速・停止することなく
通板可能とするストリップをストレージする出側ストレ
ージルーパー16、出側剪断機17、およびコイルの再
巻きつけを行うためのテンションリール18とからなっ
ている。通過ラインの各ブライドルロール21a〜b、
27a〜b、28a〜d、29a〜d、30a〜bは、
ブライドル前後のストリップ張力を確保するために用い
られる。
【0009】鋼板洗浄装置4としては、アルカリ電解装
置、ブラシ洗浄およびスプレー洗浄が一般的であるが、
アルカリ電解装置の代わりにアルカリ高圧スプレーを用
いることもある。また、スキンパスとしては、4Hi−
圧延機が採用されることが多い。
【0010】図2および図3は本発明の1つの実施例で
ある、亜鉛メッキ用素材の熱延板を焼鈍・亜鉛メッキす
るための代表的な亜鉛メッキラインの準概略的な等角投
影図である。この実施例においては、図1の従来ライン
に比べ、ラインの中の入側ストレージルーパー5と鋼板
洗浄装置4・炉部10の上流のブライドルロール27
a、27bとの間の位置の間において、酸洗部43、第
1中央ストレージルーパー6、冷間圧延装置44、第2
中央ストレージルーパー8、およびブライドルロール2
2a〜b、24a〜b、25a〜d、26a〜dが設置
されていることを特徴としている。
【0011】このような配置においては、ストリップ6
0は入側溶接機3が作動している時にも停止することな
く冷間圧延されている。また、冷間圧延機44のワーク
ロール等はロールの磨耗、あるいはまた、キズ入りのと
き交換されるが、このときも、酸洗部43、および、鋼
板洗浄装置・炉部10・亜鉛メッキ用のポット11・ゼ
ロ装置12・冷却装置13で、ライン停止あるいは減速
することなく処理が可能である。なお、図2および図3
のラインは、基本的には図1のラインと類似しており、
同一の部品については同一の符号を付しており、その説
明は省略する。
【0012】本発明において用いる冷間圧延装置は、熱
延板を(i)板厚減少率15〜50%減少させることが
可能であり、(ii)冷間圧延後の板厚変動値が小さく、
加えて、(iii)ロール交換が容易であることが必要であ
る。(i)を効率よく満足するには、圧延機のワークロ
ール径は、望ましくは60〜150mmの範囲である。ワ
ークロール径が60mm未満では、圧延機のワークロール
の磨耗が短時間で発生し、数コイル毎のワークロール交
換となり現実的でない。一方、150mm超では、圧延機
の容量、台数が大きくなり非効率である。また、(ii)
を改善する手立てとしてもっとも有効なのは、ミル剛性
(縦剛性)の高い冷間圧延機である。望ましくは、30
0トン/mm以上である。ミル剛性が300トン/mm未満
では、熱延板の板厚変動、とりわけ、いわゆるスキッド
マークを解消することが難しく、本発明の狙いである熱
延板の熱処理をコイル全長にわたり均一に行うことが出
来なくなるからである。さらに、(iii)を満足させる冷
間圧延機として、ワークロール交換時に上ハウジング、
あるいは、または、且つ、下ハウジングが大きく上下方
向に移動可能な分割型ハウジングの冷間圧延機が有効で
ある。
【0013】以上の理由により、上記冷間圧延機44
は、高ミル剛性(縦剛性)を有する20段式の分割型冷
間圧延機或いは12段式の分割型冷間圧延機が望ましい
が、少なくともこれら20段式或いは12段式の分割型
冷間圧延機の1台もしくは複数台を配置するか、必要に
応じてこれら圧延機を組み合わせることも可能である。
図2および図3の例では、冷間圧延機は1台設置されて
いる。また、冷間圧延機44の台数は、板厚・材質によ
り異なるが、板厚減少率が35%以下なら1台、35〜
55%なら2台、55〜75%なら3台、75〜90%
では4台が一般的である。
【0014】入側剪断機2と酸洗部43の間、酸洗部4
3と冷間圧延機44の間、冷間圧延機44と鋼板洗浄装
置4・炉部10・亜鉛メッキ用のポット11・ゼロ装置
12・冷却装置13の間、鋼板洗浄装置4・炉部10・
亜鉛メッキ用のポット11ゼロ装置12・冷却装置13
とスキンパスミル14・レベラー15の間、およびスキ
ンパスミル14・レベラー15と出側剪断機17の間
に、それぞれストレージルーパー5、6、8、16を設
置し、前記各部位でのストリップのハンドリングがその
他の部位に影響しないようにしている。
【0015】図4および図5は本発明の別の実施例であ
る、亜鉛メッキ用素材の熱延板を焼鈍・亜鉛メッキする
ための代表的な亜鉛メッキラインの準概略的な等角投影
図である。酸洗部43の上流側に、メカニカルデスケー
リング装置が配置されていること、および冷間圧延機が
3台設置されていることを除き、前記本発明例の図2お
よび図3の例と同じである。
【0016】このラインにおいては、メカニカルデスケ
リーング装置により、酸洗部43に入る前の熱延板の表
面のスケールに亀裂を入れ、酸洗時に効果的にスケール
を除去し、より効率的な酸洗を可能としている。このメ
カニカルデスケリーング装置としては、ブライドルロー
ル23a〜dを介在したベンディングローラー41とシ
ョットブラスト42を組合せることにより、更に効果的
にデスケーリングが可能となる。図2の例に比べ、メカ
ニカルデスケリーング装置を設置したことにより、酸洗
部43でのスケール除去は大幅に向上し、短い時間で
も、生産性および品質はより安定する。なお、メカニカ
ルデスケリーング装置は、図示のベンディングローラー
41およびショットブラスト42の組み合わせに限ら
ず、それぞれ単独の装置を1台以上配置することで代替
することも可能である。
【0017】図6および図7は本発明の更に別の実施例
である、亜鉛メッキ用素材の熱延板を焼鈍・亜鉛メッキ
するための代表的な亜鉛メッキラインの準概略的な等角
投影図である。メッキ部に併設して、バイパス炉53が
設置されていること、メッキ部の下流側に、単なるスキ
ンパスミルの代わりに、冷間圧延、あるいは、スキンパ
ス圧延、を同一の1基の圧延機で行う兼用圧延機54が
設置されていること、各圧延機の前にプレコート装置5
8、59が設置されていることを除き、前記本発明例の
図2および図3の例と同じである。プレコート装置5
8、59は、各圧延機の板厚減少率が大きく取れるよ
う、高濃度の圧延油を塗布している。
【0018】兼用圧延機54としての条件は、(i)冷
延圧延機として、1台で、焼鈍板の板厚を30〜60%
減少させることが可能であり、(ii)スキンパスミルと
して、焼鈍板を形状よく、板厚を数%減少させることが
可能であり、(iii)冷間圧延後の板厚変動値が小さく、
加えて、(iv)冷間圧延機としての機能とスキンパスミ
ルとしての機能の切替えが容易であること、(v)ロー
ル交換が容易であることが必要である。
【0019】(i)を効率よく満足するには、圧延機の
ワークロール径は、望ましくは60〜120mmの範囲で
ある。ワークロール径が60mm未満では、圧延機のワー
クロールの磨耗が短時間で発生し、数コイル毎のワーク
ロール交換となり現実的でない。一方、ワークロール径
が150mm超では、圧延機の容量が大きくなるととも
に、高圧下率をとることが難しくなり、1基の冷間圧延
機では圧延困難となり、非効率である。(ii)を効率よく
満足するには、圧延機のワークロール径は、望ましく
は、90mm以上である。ワークロール径が90mm未満で
は、上下ワークロールのオフセットの影響を受けやす
く、冷延形状が不安定となる。(iii)を改善する手立て
としてもっとも有効なのは、ミル剛性の高い冷間圧延機
である。望ましくは、300トン/mm以上のミル剛性で
ある。300トン/mm未満では、原板の板厚変動、たと
えば、熱延のスキッドマークの影響、を解消出きず、コ
イル全長にわたり板厚を均一にすることが出来なくなる
からである。(iv)を満足させる冷間圧延機として、同
一の圧延機構造で、ワークロール径の使用可能範囲が広
い圧延機が有効である。構造の異なる、例えば、同一ハ
ウジングでの4Hiと2Hiの切替えでは、構造が複雑
となるとともに、切替え時間が大きくなり、現実的でな
い。(v)を満足させる冷間圧延機として、ワークロー
ル交換時に、上ハウジング、あるいは、または、且つ、
下ハウジングが大きく、上下方向に移動可能な分割型冷
間圧延機が有効である。
【0020】以上のことより、上記兼用圧延機54は、
使用可能なワークロール径の範囲が広く、高ミル剛性を
有する分割型20段圧延機、又は12段式圧延機が望ま
しい。この発明例では、ストリップを2回通板すること
が可能であり、少ない圧延機数で、熱延板から板厚の薄
い亜鉛メッキ製品を1ラインを製造することを可能とし
た。
【0021】以上のいずれの本発明においても、焼鈍前
の板厚がより均一となり、結果として焼鈍・メッキ条件
がより均一となり、きわめて高品位でしかも安定して、
高級亜鉛メッキ最終製品を製造可能とした。
【0022】
【実施例】[実施例1]質量%で、C:0.45%、S
i:0.40%、Mn:0.25%、P:0.020
%、S:0.015%、Al:0.055%、N:0.
0060%を含有する亜鉛メッキ用鋼のスラブを、11
50℃の低温スラブ加熱した後、板厚1.80mmの熱延
コイルとした。この熱延コイルを図2および図3で示す
本発明による連続亜鉛メッキラインで処理した。酸洗
後、φ90mmのワークロールを有する分離型20段圧延
機で、板厚1.20mmまで板厚を減少(板厚減少率33
%)した後、800℃で焼鈍し、ついで亜鉛メッキし
た。尚、冷間圧延機のミル剛性は、350トン/mmであ
った。得られた製品の品質は、熱延板板厚1.20mmの
ものにくらべ、板厚変動、機械特性変動、メッキ特性変
動は、僅少となり、きわめて良好な品質であった。
【0023】[実施例2]実施例1と同成分の亜鉛メッ
キ用鋼のスラブを、1150℃の低温スラブ加熱した
後、板厚1.80mmの熱延コイルとした。この熱延コイ
ルを図4および図5で示す本発明による連続亜鉛メッキ
ラインで処理した。酸洗後、ワークロール径がそれぞれ
90mmの分割型20段圧延機で、板厚0.30mmまで板
厚を減少(板厚減少率84%)した後、800℃で焼鈍
し、亜鉛メッキを施し、最終製品とした。尚、冷間圧延
機のミル剛性は、350トン/mmであった。熱延板の板
厚1.80mmで従来法の酸洗、冷間圧延後(板厚0.3
0mm)、従来法の焼鈍・亜鉛メッキラインを通板したも
のと板厚変動、機械特性変動、メッキ特性変動は同等で
あった。尚、従来工程での製造には、熱延以降4日を要
したが、本発明による方法では、8時間であった。
【0024】[実施例3]実施例1と同成分の亜鉛メッ
キ用鋼のスラブを、1150℃の低温スラブ加熱した
後、板厚1.80mmの熱延コイルとした。この熱延コイ
ルを、図6および図7で示す本発明による連続亜鉛メッ
キラインで2回通板処理をした。まず、1回目の処理を
した。酸洗後、ワークロール径が90mmの分割型20段
圧延機で、板厚1.20mmまで板厚を減少(板厚減少率
33%)した後、775℃で焼鈍し、亜鉛メッキ装置を
不使用で通過させ(バイパス工程)、ワークロール径6
0mmの分割型20段圧延機1基で、板厚0.60mmまで
板厚を減少(板厚減少率50%)し、テンションリール
に再巻きつけをした。尚、冷間圧延機のミル剛性は、各
々、350トン/mm、320トン/mm記号であった。そ
の後、2回目の処理をした。酸洗部を水張りで通板し、
ワークロール径が60mmの分割型20段圧延機で、板厚
0.30mmまで板厚を減少(板厚減少率50%)した
後、800℃で焼鈍し、亜鉛メッキを施し、最終製品と
した。尚、冷間圧延機のミル剛性は、320トン/mmで
あった。熱延板の板厚1.80mmで従来法の酸洗、冷間
圧延後(板厚0.30mm)、従来法の焼鈍・亜鉛メッキ
ラインを通板したものと板厚変動、機械特性変動、メッ
キ特性変動は同等であった。尚、本発明による方法で
は、少ない数の圧延機の設備であるにもかかわらず、板
厚の薄い製品も製造できた。尚、本方法による製造日数
は、熱延後2日であった。
【0025】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る連続亜
鉛メッキ処理設備および方法によれば、工程を増やすこ
となく処理が行えることから、熱間圧延された高級亜鉛
メッキ用素材のストリップを高品位且つ安価に得ること
ができ、その工業上の利益は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】亜鉛メッキ用素材の冷延板を焼鈍・亜鉛メッキ
するための代表的な従来技術による処理ラインの準概略
的な等角投影図。
【図2】本発明の1つの実施例である亜鉛メッキ用素材
の熱延板を焼鈍・亜鉛メッキするための処理ラインの準
概略的な等角投影図であり、便宜上ラインの前半部分を
示す。
【図3】図2に続く処理ラインの後半部分を示す等角投
影図。
【図4】本発明の他の実施例である亜鉛メッキ用素材の
熱延板を焼鈍・亜鉛メッキするための処理ラインの準概
略的な等角投影図であり、便宜上ラインの前半部分を示
す。
【図5】図4に続く処理ラインの後半部分を示す等角投
影図。
【図6】本発明の更に別の実施例である亜鉛メッキ用素
材の熱延板を焼鈍・亜鉛メッキするための処理ラインの
準概略的な等角投影図であり、便宜上ラインの前半部分
を示す。
【図7】図6に続く処理ラインの後半部分を示す等角投
影図。
【符号の説明】
1 ペイオフリール 2 入側剪断機 3 溶接機 4 鋼板洗浄装置 5 入側ストレージルーパー 6 第1中央ストレージルーパー 8 第2中央ストレージルーパー 10 炉部 11 亜鉛ポット 12 ゼロスパングル装置 13 冷却装置 14 スキンパスミル 15 レベラー 16 出側ストレージルーパー 17 出側剪断機 18 テンションリール 21a〜b、22a〜d、23a〜d、24a〜b、2
5a〜d、26a〜d、27a〜b、28a〜d、29
a〜d、30a〜b ブライドルロール 31 ボトムロール 32 トップロープ 41 べンディングローラー 42 ショットブラスト 43 酸洗部 44 冷間圧延機 53 バイパス炉 54 兼用圧延機 58、59 プレコート装置 60 ストリップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B21B 45/06 B21B 45/06 L C23C 2/06 C23C 2/06 2/40 2/40 C23G 3/02 C23G 3/02 // C21D 9/46 C21D 9/46 J Fターム(参考) 4E002 AD04 BB17 BD10 CB07 CB08 4K027 AA02 AA05 AA22 AC12 AC87 AD01 4K037 EA01 EA06 EA15 EA18 EA23 EA25 EA27 FA02 FG01 FH01 FJ05 FM02 GA02 GA05 4K053 PA02 PA12 QA01 RA14 SA13 SA14 TA02 TA06 TA09 XA34 XA50 YA17 ZA10

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続亜鉛メッキ処理設備において、熱間
    圧延されたストリップのスケールを除去するための酸洗
    部と、スケールの除去されたストリップの板厚を減少さ
    せるための圧延機と、前記圧延機から出た前記板厚の減
    少したストリップを焼鈍させるための炉部と、前記焼鈍
    されたストリップを亜鉛メッキするメッキ部とを含むこ
    とを特徴とする連続亜鉛メッキ処理設備。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の連続亜鉛メッキ処理設
    備において、前記圧延機は分割型20段圧延機および/
    または12段圧延機からなるものから選択されることを
    特徴とする連続亜鉛メッキ処理設備。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の連続亜鉛メッキ
    処理設備において、前記酸洗部の上流に、熱間圧延時に
    発生したストリップ表面のスケールを除去するメカニカ
    ルデスケーリング装置を配設したことを特徴とする連続
    亜鉛メッキ処理設備。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の連続亜鉛メッキ処理設
    備において、メカニカルデスケーリング装置は、ベンデ
    ィングローラーおよび/またはショットブラストから選
    択されることを特徴する連続亜鉛メッキ処理設備。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれか1項に記載の
    連続亜鉛メッキ処理設備において、前記炉部の下流に、
    前記亜鉛メッキ部をバイパスするバイパス炉を併設す
    るとともに、前記炉部から出た焼鈍されたストリップ
    の冷間圧延、あるいは、前記亜鉛メッキされたストリッ
    プのスキンパス圧延、を同一の1基の圧延機で行う兼用
    圧延機を配設することを特徴とする連続亜鉛メッキ処理
    設備。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の連続亜鉛メッキ処理設
    備において、前記兼用圧延機は分割型20段圧延機、又
    は12段圧延機からなるクラスから選択されることを特
    徴とする連続亜鉛メッキ処理設備。
  7. 【請求項7】 連続亜鉛メッキ処理方法において、1つ
    の連続処理ラインの中で、熱間圧延されたストリップを
    酸洗する工程と、前記スケールを除去されたストリップ
    の板厚を減少させるための冷間圧延工程と、前記冷間圧
    延されたストリップを焼鈍する工程と、前記焼鈍された
    ストリップを亜鉛メッキする工程を含むことを特徴とす
    る連続亜鉛メッキ処理方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の連続亜鉛メッキ処理方
    法において、前記冷間圧延工程は、分割型20段圧延機
    および/または12段圧延機により実施されることを特
    徴とする連続亜鉛メッキ処理方法。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8に記載の連続亜鉛メッキ
    処理方法において、前記ラインの中の前記酸洗部の上流
    に、メカニカルにデスケーリングする工程を含むことを
    特徴とする連続亜鉛メッキ処理方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の連続亜鉛メッキ処理
    方法において、メカニカルデスケーリング工程は、ベン
    ディングローラーおよび/またはショットブラストによ
    り実施されることを特徴とする連続亜鉛メッキ処理方
    法。
  11. 【請求項11】 請求項7〜10のいずれか1項に記載
    の連続亜鉛メッキ処理方法において、前記焼鈍工程の下
    流に、前記ストリップを亜鉛メッキ工程をバイパス通
    板するバイパス工程を併設するとともに、前記炉部か
    ら出た焼鈍されたストリップをバイパス工程を通板し冷
    間圧延、あるいは、亜鉛メッキ工程を通板しスキンパス
    圧延、を同一の1基の圧延機で行う兼用圧延工程を配設
    することを特徴とする連続亜鉛メッキ処理方法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の連続亜鉛メッキ処理
    方法において、前記兼用圧延工程は、分割型20段圧延
    機、又は12段圧延機によって圧延されることを特徴と
    する連続亜鉛メッキ処理方法。
  13. 【請求項13】 請求項11または12に記載の連続亜
    鉛メッキ処理方法において、ストリップを、2回通板
    し、第1回目の通板で、焼鈍後、バイパス工程を通板さ
    せ、冷間圧延により、板厚を30〜60%減少させ、第
    2回目の通板で、焼鈍後、亜鉛メッキし、スキンパス圧
    延をすることを特徴とする連続亜鉛メッキ処理方法。
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