JP2003064327A - 研磨材固定用両面粘着テープ - Google Patents
研磨材固定用両面粘着テープInfo
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Abstract
粘着強度を有する研磨材固定用両面粘着テープを提供す
る。 【解決手段】 基材の一面に、主成分であるアクリルル
酸エステル系共重合体とメラミン樹脂及びフエノール樹
脂とを含有し75〜100℃で熱硬化反応を起こす熱硬
化型粘着剤層が設けられ、その反対面に感圧粘着剤層が
設けられ、該感圧粘着剤層表面に離型紙が設けられてな
る、好ましくはシリコンウエハー研磨用の研磨材を固定
するための両面粘着テープ。
Description
業性の良好な研磨材固定用両面粘着テープに関する。
尚、本発明の粘着テープは、所謂粘着シートや粘着フィ
ルムを包含するものである。
アルミニウムディスク等の研磨工程には、通常、ポリウ
レタンやポリエステル等を素材にした研磨布が用いられ
ている。この研磨布は、例えば、ポリッシングマシンの
定盤と呼ばれる円盤に両面粘着テープを用いて固定さ
れ、スラリー液の存在下で研磨布と上記被研磨材とを圧
着させ、定盤を回転させることにより、被研磨材を研磨
する。
としては、研磨作業中に研磨布が定盤から剥離しないよ
うに、貼着直後に粘着剤層がある程度の粘着力を発現す
ることと共に、一般に、研磨終了後に研磨布を定盤から
剥離する際に、いわゆる糊残り現象を生じない再剥離性
を有することが挙げられる。
に、例えば、実開平7−27746号公報には、エチレ
ン性不飽和基を有するアクリルル酸エステル共重合体と
熱ラジカル重合開始剤を混合してなる熱反応型粘着剤層
を形成した研磨材固定用両面テープが提案されている。
に高い接着性を示し、研磨時にも研磨布が両面粘着テー
プから剥離することがない点で有用であるが、開示され
ている熱ラジカル重合開始剤を用いて重合を行う場合に
は、次のような問題点がある。
ば、上記公報記載の技術に従い、例えば1分以下のよう
な短時間で硬化反応を行わせる場合は、通常、熱反応型
粘着剤層を150℃程度の温度に加熱する必要がある
が、これは、ポリエチレンを素材とする一般的な離型紙
の耐熱温度120℃を上回る温度であり、離型紙の素材
が限定されてしまうという問題がある。
〜100℃迄加熱温度を落とすと、硬化に10分以上要
することとなるため、上記両面テープと研磨布の貼り合
わせには、例えば仮貼りしたホットプレス機の中で10
分間程度加熱し続けることが必要であり、仮貼り後に更
にホットプレスを行うという2工程を要する上にプレス
時間をも必要とするので、生産性が低いという問題が生
じる。
上記従来の研磨材固定用両面粘着テープの問題点に鑑
み、75〜100℃程度の加熱温度により短時間で硬化
する粘着剤層を備えた両面粘着テープを得るべく検討し
て完成したもので、その目的は、研磨材への接着作業性
が良好で、所定の初期粘着強度を有する研磨材固定用両
面粘着テープを提供することにある。
に、請求項1記載の本発明は、基材の一面に、主成分で
あるアクリルル酸エステル系共重合体とメラミン樹脂又
はフエノール樹脂とを含有し75〜100℃で熱硬化反
応を起こす熱硬化型粘着剤層が設けられ、その反対面に
感圧粘着剤層が設けられ、該感圧粘着剤層表面に離型紙
が設けられてなる研磨材固定用両面粘着テープを提供す
る。
粘着剤層がメラミン樹脂及びフエノール樹脂を含有して
なる請求項1記載の研磨材固定用両面粘着テープを提供
する。また、請求項3記載の本発明は、シリコンウエハ
ー、ガラス、アルミニウムディスクの内の少なくとも1
種を被研磨材として用いる請求項1又は2記載の研磨材
固定用両面粘着テープを提供する。以下、本発明を更に
詳細に説明する。
通常、ポリエチレン、ポリプロピレン、軟質ポリ塩化ビ
ニル、ポリエチレンテレフタレート(PET)に代表さ
れるポリエステル等からなるプラスチックフィルムが好
適に用いられるが、これに限定されず、不織布、織布、
コート紙、キャストコート紙、樹脂含浸紙、金属箔ラミ
ネートフィルム、金属蒸着フィルム或いはこれらの積層
体等の粘着シート用の基材として一般的に用いられる各
種材料が挙げられる。プラスチックフィルムとしては、
強度が強く再剥離時に破れ難い点でポリエチレンテレフ
タレート、ポリプロピレン等が好ましく用いられる。
着剤との密着性をさらに向上させるために、例えば、コ
ロナ放電処理やプライマー(下塗り剤)塗工等の下地処
理(前処理)が施されていても良い。
性、塗工性、耐候性、耐久性等に優れ、取扱い時の汚れ
も少ないため、熱硬化型粘着剤層を構成する粘着剤の主
成分としてアクリルル酸エステル系共重合体が用いられ
る。
体としては、例えば、アルキル基の炭素数が1〜12の
アルキル基を有するアルコールの(メタ)アクリル酸エ
ステルモノマー、好ましくは炭素数が4〜12のアルキ
ル基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーと上
記(メタ)アクリル酸エステルモノマーと共重合可能な
官能基を有する重合性モノマーとの共重合体、もしく
は、懸かるモノマーを主成分とする共重合体が挙げられ
る。尚、例えば、本発明で言う(メタ)アクリル酸エス
テルとはメタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステ
ルを意味する。
キル基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーと
しては、特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸
nーブチル、(メタ)アクリル酸2ーエチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸
nーオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メ
タ)アクリル酸ラウリル等を挙げることができる。これ
らは、単独で、又は組み合わせて用いることができる
が、得られる粘着剤の粘着性や、粘着力と凝集性とのバ
ランスに優れたものとするために、通常、ホモポリマー
のガラス転移温度(Tg)がー50℃以下の(メタ)ア
クリル酸アルキルエステルを主成分とし、更に、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の
低級のアルコールの(メタ)アクリル酸エステルを併用
することが好ましい。
らと共重合可能な官能基を有するモノマーとしては、
(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸等のカルボキシル基含有モノマー又はその無水物や2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロ
オキシブチルアクリレート、ポリオキシエチレン(メ
タ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アク
リレート、カプロラクトン変成(メタ)アクリレート等
の水酸基含有モノマー等が挙げられる。
る粘着剤は、上記アクリルル酸エステル系共重合体とメ
ラミン樹脂又はフエノール樹脂を必須成分として含有
し、更に、通常、熱硬化型の硬化剤を含有する。
ル化メラミンを原料として用いたものが用いられ、フエ
ノール樹脂としては、通常、熱硬化性を有するレゾール
型樹脂が用いられる。その配合割合は、一般に、アクリ
ルル酸エステル系共重合体100重量部に対してメラミ
ン樹脂の場合は2〜8重量部とされ、フエノール樹脂の
場合は0.05〜0.4重量部とされ、両者を併用する
場合も同様であり、このような配合とすることにより、
適宜硬化剤の添加等により75〜100℃で硬化し得る
熱硬化型粘着剤を調製することが可能となる。熱硬化反
応温度は、好ましくは80〜95℃である。
系硬化剤やエポキシ系硬化剤が挙げられ、一般に、アク
リルル酸エステル系共重合体100重量部に対して0.
1〜0.7重量部配合される。
けられた基材のその反対面に、感圧粘着剤層が設けられ
ている。粘着剤としては、上述と同様の理由でアクリル
系粘着剤が好ましい。例えば、炭素数が4〜12のアル
キル基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーの
単独重合体もしくは(メタ)アクリル酸エステルモノマ
ー同士の共重合体、又は上記(メタ)アクリル酸エステ
ルモノマーと該(メタ)アクリル酸エステルモノマーと
共重合可能な重合性モノマーとの共重合体等を主成分と
してなるものが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステ
ルモノマーとしては、特に限定されず、例えば、(メ
タ)アクリル酸nーブチル、(メタ)アクリル酸2ーエ
チルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メ
タ)アクリル酸nーオクチル、(メタ)アクリル酸イソ
ノニル、(メタ)アクリル酸ラウリル等を挙げることが
できる。
ることができるが、得られる粘着剤の粘着性や、粘着力
と凝集性とのバランスに優れたものとするために、通
常、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)がー50℃
以下の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分と
し、更に、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリ
ル酸エチル等の低級のアルコールの(メタ)アクリル酸
エステルを併用することが好ましい。
らと共重合可能なモノマーとしては、(メタ)アクリル
酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のカルボキシ
ル基含有モノマー又はその無水物や2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、4−ヒドロオキシブチルアク
リレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、
ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート、カプロラ
クトン変成(メタ)アクリレート等の水酸基含有モノマ
ー等が挙げられる。
求められる場合があり、、例えばイソシアネート系やエ
ポキシ系の、架橋剤(硬化剤)を含有して粘着力が調節
されているものであってもよい。
必要に応じて、各種の添加剤が添加されていても良い。
各々の粘着剤層の厚みは特に限定されず、通常、乾燥厚
み10〜100μm程度とされる。
特に限定されず、例えば、シリコーン樹脂系離型剤や長
鎖アルキル基ペンダント型グラフトポリマー系離型剤等
により、紙やプラスチックフィルム等の少なくとも片面
に離型処理を施して得られる離型紙や離型フィルム等が
挙げられる。
定されず、例えば、上記離型紙の離型処理面に粘着剤を
リバースコート法やホットメルトコート法等により所定
の塗工厚みとなるように塗工し、必要に応じて、乾燥、
架橋、冷却、光照射等の工程を経て、所定の乾燥後厚み
を有する一面の粘着剤層を形成した後に、上記基材を積
層し、同様にして、反対面に適用する粘着剤層を形成し
て上記基材を積層する方法が挙げられる。
用両面粘着テープは、例えば、熱硬化型粘着剤層が研磨
布の貼り合わせ面となるように、研磨布に熱プレス法に
より取り付けられ、また、感圧粘着剤層をポリッシング
マシンの定盤に押圧することにより貼り付けて研磨に使
用される。
シリコンウエハー、ガラス、アルミニウムディスクの内
の少なくとも1種を被研磨材として用いる場合に好適に
使用される。
を示す。 (実施例1) 〔熱硬化型粘着剤の調製〕アクリル酸ブチルエステル8
0重量%、アクリル酸2エチルヘキシル17重量%、ア
クリル酸3重量%からなる組成物を同量の酢酸エチルエ
ステルに希釈して沸点重合し、重量平均分子量が約50
万のアクリル酸エステル系共重合体を得た。得られた共
重合体100重量部に、メラミン樹脂(大日本インキ社
製「スーパーベッカミンJ−840」)6重量部及びフ
エノール樹脂(大日本インキ社製、「DUREZ126
87」)0.2重量部を配合し、得られた組成物100
重量部に対して、エポキシ硬化剤としてジグリシジルエ
ーテル0.4重量部を配合して熱硬化型粘着剤用組成物
とした。
したポリエステル基材(厚さ25μmの二村化学社製の
PET)の片面に、上記熱硬化型粘着剤用組成物を、乾
燥後の厚さが50μmとなるように塗工し、温度80℃
に調整したオーブン中で2分間加熱して、溶剤を乾燥し
た。この反対面に、感圧性粘着剤(綜研化学社製、アク
リル系感圧粘着剤、SK−1755)を、乾燥後の厚さ
が50μmとなるように塗布し、その表面に、離型紙
(カイト化学社製、SLB−80:80g/m2 の上質
紙の両面にポリエチレンをラミネートしてその上からシ
リコーンがコートされてなる耐熱温度約120℃の離型
紙)を積層し、片面に離型紙を有する目的とする両面粘
着テープを得た。この両面粘着テープを後述する方法に
従って評価したところ、所定の温度で作業性良く研磨布
を貼り合わせることができ、比較例1の倍以上の粘着力
を発現した。
0重量%、アクリル酸2エチルヘキシル37重量%、ア
クリル酸3重量%からなる組成物を同量の酢酸エチルエ
ステルに希釈して沸点重合し、重量平均分子量が約60
万のアクリル酸エステル系共重合体を得た。得られた共
重合体100重量部に、メラミン樹脂(大日本インキ社
製「スーパーベッカミンJ−840」)4重量部及びフ
エノール樹脂(大日本インキ社製「DUREZ1268
7」)0.1重量部を配合し、得られた組成物100重
量部に対して、エポキシ硬化剤としてジグリシジルエー
テル0.3重量部を配合して熱硬化型粘着剤用組成物と
した。
したポリエステル基材(厚さ25μmの二村化学社製の
PET)の片面に、上記熱硬化型粘着剤用組成物を、乾
燥後の厚さが50μmとなるように塗工し、温度80℃
に調整したオーブン中で2分間加熱して、溶剤を乾燥し
た。この反対面に、実施例1で用いた感圧性粘着剤を、
乾燥後の厚さが50μmとなるように塗布し、その後は
実施例1と同様にして目的とする両面粘着テープを得
た。この両面粘着テープを後述する方法に従って評価し
たところ、所定の温度で作業性良く研磨布を貼り合わせ
ることができ、比較例1の倍以上の粘着力を発現した。
テル基材(厚さ25μmの二村化学社製のPET)の片
面に、アクリル酸共重合体(綜研化学社製 SK−16
04)100重量部とラジカル重合開始剤(日本油脂社
製 ナイパーB)0.5重量部とを混合して得た熱硬化
型粘着剤用組成物を、乾燥後の厚さがが50μmとなる
ように塗工し、温度80℃に調整したオーブン中で2分
間加熱して、溶剤を乾燥した。この反対面に、上記実施
例1で用いた再剥離性感圧性粘着剤を、乾燥後の厚さが
50μmとなるように塗工し、その表面に、離型紙(カ
イト化学社製、SLB−80:80g/m2 の上質紙の
両面にポリエチレンをラミネートしてその上からシリコ
ーンがコートされてなる耐熱温度約120℃の離型紙)
を積層し、片面に離型紙を有する両面粘着テープを得
た。
比較例1で得た両面粘着テープの試作品の熱硬化型粘着
剤層に、市販のシリコンウエハー研磨用の研磨布A及び
Bを実験用ラミネーターを用いて貼り合わせ、その後に
粘着力の測定を行うことにより、研磨布と両面粘着テー
プとの接着性を評価した。尚、研磨布Aとして、ロデー
ルニッタ社の研磨布「Suba−800」を用い、研磨
布Bとして、同社の「SUPREME RN−R」を用
いた。ラミネーターの貼り合わせ条件は、ゴムロール温
度を120℃に設定し圧力19.6N/cm,速度0.
5m/分として、両面粘着テープの離型紙側から加熱し
た。サーモラベルで測定したところ、熱硬化型粘着剤に
加わる温度は80℃であった。貼り合わせ後、23℃6
5Hの条件下で1時間放置してからT型剥離粘着力を測
定し、その結果を表1に示した。
は、基材の一面に、主成分であるアクリルル酸エステル
系共重合体とメラミン樹脂又はフエノール樹脂とを含有
し75〜100℃で熱硬化反応を起こす熱硬化型粘着剤
層が設けられてなるので、一般の離型紙の耐熱温度を上
回るような高温に晒さなくても、また、長時間を要する
ことなく研磨材を貼り付けることができるので、研磨材
への接着作業性が良好で、十分な初期粘着強度を発現す
ることができ、研磨材固定用として有用なものである。
Claims (3)
- 【請求項1】 基材の一面に、主成分であるアクリルル
酸エステル系共重合体とメラミン樹脂又はフエノール樹
脂とを含有し75〜100℃で熱硬化反応を起こす熱硬
化型粘着剤層が設けられ、その反対面に感圧粘着剤層が
設けられ、該感圧粘着剤層表面に離型紙が設けられてな
ることを特徴とする研磨材固定用両面粘着テープ。 - 【請求項2】 熱硬化型粘着剤層がメラミン樹脂及びフ
エノール樹脂を含有してなることを特徴とする請求項1
記載の研磨材固定用両面粘着テープ。 - 【請求項3】 シリコンウエハー、ガラス、アルミニウ
ムディスクの内の少なくとも1種を被研磨材として用い
る請求項1又は2記載の研磨材固定用両面粘着テープ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001259871A JP3742572B2 (ja) | 2001-08-29 | 2001-08-29 | 研磨材固定用両面粘着テープ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007021604A (ja) * | 2005-07-13 | 2007-02-01 | Nitta Haas Inc | 研磨布固定用の両面粘着テープおよびこれを備えた研磨布 |
KR20160052530A (ko) | 2013-09-05 | 2016-05-12 | 세키스이가가쿠 고교가부시키가이샤 | 이형 시트 및 이를 이용한 백킹 시트 적층체 |
CN111662661A (zh) * | 2019-03-05 | 2020-09-15 | 上海悦贴胶粘制品有限公司 | 一种耐180℃高温pvc不干胶保护膜及其制备方法 |
-
2001
- 2001-08-29 JP JP2001259871A patent/JP3742572B2/ja not_active Expired - Fee Related
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