JP2003063630A - 突起付き歯付ベルト及びその製造方法 - Google Patents

突起付き歯付ベルト及びその製造方法

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JP2003063630A
JP2003063630A JP2001256022A JP2001256022A JP2003063630A JP 2003063630 A JP2003063630 A JP 2003063630A JP 2001256022 A JP2001256022 A JP 2001256022A JP 2001256022 A JP2001256022 A JP 2001256022A JP 2003063630 A JP2003063630 A JP 2003063630A
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tooth
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toothed belt
portions
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JP2001256022A
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Takashi Ota
隆史 大田
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Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルト背面に少なくとも1つの突起8を一体
に設けた突起付き歯付ベルトBにおける突起8の取付精
度や取付強度のばらつきを抑え、それらの信頼性を向上
させる。 【解決手段】 ベルト内面に多数の歯部2,2,…が突
設されたベルト本体1の所定の歯部2に対応する部位
に、その歯部2の全体を削除した歯削除部5と、この歯
削除部5でのベルト内面からベルト背面まで貫通する1
対の孔部6,6とからなる削除部4を形成し、ベルト本
体1の背面に配置される突起8に、孔部6,6内に充填
されてベルト本体1に一体的に接合される結合部10,
10を一体形成することで、この結合部10,10を介
して突起8をベルト本体1の背面に結合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、背面に突起が一体
に接合された突起付き歯付ベルト及びその製造方法に関
する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、背面に突起が一体に接合され
た突起付き歯付ベルトはアウトサートベルトとして知ら
れており、例えば各種の物品を搬送する場合等に、この
突起付き歯付ベルトを歯付プーリ間に巻き掛けて走行さ
せ、このベルトの走行により背面の突起に各種の物品を
係止して搬送するように用いられている。
【0003】そして、上記突起を歯付ベルトに接合する
構造としては、従来、突起を接着剤による接着やねじに
よる締結等によりベルト背面に取り付ける構造が一般に
採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のも
のでは、突起をベルト背面に接着やねじ締結等により取
付固定しているので、突起のベルトに対する位置決めが
難しく、突起のベルトに対する平行度や垂直度等の取付
精度を安定して確保することが困難であり、そのばらつ
きが大きくて信頼性が低いという問題があった。
【0005】しかも、突起のベルトに対する取付強度に
もばらつきが生じて、その信頼性が不十分である。
【0006】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、歯付ベルトに対する突起の取付構造に
改良を加えることにより、突起の取付精度や取付強度の
ばらつきを抑え、それらの信頼性を向上させるようにす
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的の達成のた
め、この発明では、ベルト側に削除部を形成し、この削
除部を用いて突起をベルトに一体的に結合するようにし
た。
【0008】具体的には、請求項1の発明では、ベルト
背面に少なくとも1つの突起が一体に設けられた突起付
き歯付ベルトとして、ベルト内面に多数の歯部が突設さ
れ、かつこれら歯部のうちの所定の歯部に対応する部位
を部分的に削除してなる削除部が形成されたベルト本体
を備えており、上記突起は上記ベルト本体の削除部の少
なくとも一部に充填される結合部によりベルト本体に結
合されている構造とする。
【0009】上記の構成によると、ベルト本体内面の所
定の歯部に対応する部分に削除部が形成され、この削除
部の少なくとも一部に結合部が充填されていて、この結
合部により、ベルト本体背面の突起がベルト本体に結合
されているので、突起を成形しながらそれと同時にベル
ト本体に結合部で結合することができ、突起の取付精度
や取付強度のばらつきを抑えてそれら取付精度や取付強
度を安定して得ることができ、その信頼性を向上させる
ことができる。
【0010】請求項2の発明では、削除部は歯部全体を
削除した歯削除部と、この歯削除部でのベルト内面から
ベルト背面まで貫通する孔部とからなるものとする。そ
して、結合部は先端側が突起内に埋設された係止部材と
し、この係止部材の基端部は上記孔部内に挿通されてベ
ルト本体に一体的に接合されている構成とする。
【0011】このことで、突起内に埋設された係止部材
がベルト本体の孔部内に挿通されてベルト本体に一体的
に接合されているので、突起は係止部材を介してベルト
本体に結合されることになり、よって、突起をベルト本
体に結合するための結合部の望ましい構造が具体的に得
られる。
【0012】請求項3の発明では、削除部は歯部全体を
削除した歯削除部と、この歯削除部でのベルト内面から
ベルト背面まで貫通する孔部とからなるものとし、結合
部は突起と一体成形されかつ上記孔部内に充填されてベ
ルト本体に一体的に接合されているものとする。
【0013】この構成によると、突起に一体形成された
結合部がベルト本体の孔部内に挿通されてベルト本体に
一体的に接合されているので、突起は結合部を介してベ
ルト本体に結合されることになり、この場合も、突起を
ベルト本体に結合するための結合部の望ましい構造が具
体的に得られる。
【0014】その場合、請求項4の発明では、上記複数
の孔部及び結合部がベルト幅方向に並設されている構造
とする。こうすると、突起がベルト本体の背面と垂直な
軸心回りに回動しようとするのを複数の結合部で確実に
抑制することができる。
【0015】また、請求項5の発明では、上記歯削除部
に他の歯部と同じ形状の充填歯部が突起との間にベルト
本体を挟んだ状態で一体成形されている構成とする。こ
のことで、歯付ベルトの内面に多数の歯部が歯抜け状態
となることなく一定ピッチで連続して形成され、通常の
歯付プーリを使用して歯飛び等を招くことなく歯付ベル
トを走行させることができる。
【0016】請求項6の発明では、上記削除部は歯部の
ベルト幅方向両側部を歯部先端からベルト背面まで部分
的に削除した1対の切欠部からなるものとする。そし
て、結合部は突起と一体成形されかつ上記切欠部内に充
填されてベルト本体に一体的に接合されているものとす
る。
【0017】この発明の構造では、突起に1対の結合部
が一体形成され、この結合部がそれぞれベルト本体の1
対の歯削除部に充填されてベルト本体に一体的に接合さ
れているので、突起は両方の結合部を介してベルト本体
に結合されることになり、この場合も、突起をベルト本
体に結合するための結合部の望ましい構造が具体的に得
られる。また、請求項5の発明と同様に、歯付ベルトの
内面に多数の歯部が歯抜け状態となることなく一定ピッ
チで連続して形成され、通常の歯付プーリを使用して歯
飛び等を招くことなく歯付ベルトを走行させることがで
きる。
【0018】また、請求項7の発明では、上記削除部は
歯部全体を削除した歯削除部からなるものとする。ま
た、結合部は、上記歯削除部を充填する充填歯部と、ベ
ルト本体のベルト幅方向両側部に配置されてベルト本体
に一体的に接合され、上記充填歯部及び突起を連結する
1対の連結部とからなるものとする。
【0019】この構造によると、突起はベルト本体に対
し、歯削除部を充填する充填歯部と、ベルト本体のベル
ト幅方向両側部に配置された1対の連結部とによりベル
ト本体を取り囲んだ状態で結合される。よって、この場
合も、突起をベルト本体に結合するための結合部の望ま
しい構造が具体的に得られるとともに、請求項5の発明
と同様に、歯付ベルトの内面に多数の歯部が歯抜け状態
となることなく一定ピッチで連続して形成され、通常の
歯付プーリを使用して歯飛び等を招くことなく歯付ベル
トを走行させることができる。
【0020】また、ベルト本体には歯削除部のみが形成
されるので、歯付ベルトの強度を大に確保することがで
きる。
【0021】請求項8の発明では、上記請求項1、3、
4、5、6又は7の突起付き歯付ベルトを製造する方法
として、ベルト本体に対し少なくとも突起及び結合部を
射出成形により一体に成形する。また、請求項9の発明
では、請求項2の突起付き歯付ベルトを製造する方法と
して、ベルト本体に対し少なくとも突起を射出成形によ
り一体に成形する。このことで、本発明の突起付き歯付
ベルトを容易に製造することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1は本発明の実
施形態1に係る突起付き歯付ベルトBの要部を示し、こ
の歯付ベルトBは、ベルト内面(図1で上側の面)に多
数の歯部2,2,…がベルト長さ方向(図1で左右方
向)に一定ピッチで突設された樹脂製のベルト本体1を
備えている。
【0023】図2(b)に示すように、上記ベルト本体
1において、その内面の多数の歯部2,2,…のうちの
所定の1つ(複数であってもよい)の歯部2に対応する
部位には、その部位を部分的に削除してなる削除部4が
形成されている。この削除部4は、上記所定の歯部2の
全体を削除した歯削除部5と、この歯削除部5でのベル
ト内面からベルト背面まで貫通する1対(1つ又は3つ
以上でもよい)の孔部6,6とからなり、これら2つの
孔部6,6はベルト幅方向に並んで配置されている。
【0024】さらに、上記ベルト本体1の背面には上記
削除部4に対応する位置に、ベルト本体1のベルト幅と
同じ幅及び歯部2と略同じ厚さを有しかつ先端部にベル
ト長さ方向に突出する係合部8aが形成された矩形状の
樹脂製の突起8が配置され、この突起8は上記削除部4
の一部である孔部6,6にそれぞれ充填される1対の結
合部10,10によりベルト本体1に結合されている。
つまり、上記両結合部10,10は突起8の基端部に一
体成形されかつ上記孔部6,6内に充填されてベルト本
体1に一体的に接合されている。
【0025】また、上記歯削除部5には他の歯部2,
2,…と同じ形状の充填歯部12が突起8との間にベル
ト本体1を挟んだ状態で一体成形され、この充填歯部1
2は孔部6,6内の結合部10,10及び突起8と共に
一体化されている。
【0026】上記突起8、削除部4の孔部6,6に充填
される結合部10,10、及び、歯削除部5に形成され
る充填歯部12については射出成形によりベルト本体1
と一体に成形される。すなわち、上記実施形態の突起付
き歯付ベルトBを製造する方法について図2により説明
すると、まず、図2(a)に示す如き、内面に多数の歯
部2,2,…を有する通常の構造の歯付ベルトに対し、
図2(b)に示すように、その歯部2,2,…のうち突
起8を設けようとする所定の歯部2の全体を削除して歯
削除部5を形成する。この歯削除部5でのベルト内面は
平面となる。
【0027】次いで、図2(c)に示すように、上記歯
削除部5での平面からなるベルト内面にベルト背面まで
貫通する孔部6,6を穿設し、このことでベルト本体1
が形成される。
【0028】そして、図示しないが、上記突起8及び充
填歯部12をそれぞれ成形するための成形凹部が形成さ
れた射出成形装置の金型を用意し、この金型に上記ベル
ト本体1をセットして樹脂を射出成形することにより、
削除部4の孔部6,6に結合部10,10を充填しなが
ら、歯削除部5に充填歯部12を、また該充填歯部12
に対応するベルト本体1の背面に突起8をそれぞれ成形
してこれらを一体化し、突起付き歯付ベルトBを製造す
る。
【0029】したがって、上記実施形態においては、ベ
ルト本体1内面の所定の歯部2,2,…に対応する部位
に歯削除部5と孔部6,6とからなる削除部4が形成さ
れ、この削除部4の孔部6,6に、突起8に一体形成し
た結合部10,10が挿通充填されていて、この結合部
10,10は孔部6,6内にてベルト本体1に一体的に
接合されているので、突起8が結合部10,10により
ベルト本体1に結合されることとなり、突起8を成形し
ながら同時にベルト本体1に結合部10,10で結合す
ることができる。このため、突起8を接着やねじ止め等
によりベルト本体1の背面に接合する構造と比較して、
突起8の取付精度や取付強度のばらつきを抑えてそれら
取付精度や取付強度を安定して得ることができ、その信
頼性を向上させることができる。
【0030】また、上記突起8はベルト幅方向に並設さ
れている1対の結合部10,10によりベルト本体1に
結合されているので、突起8がベルト本体1の背面と垂
直な軸心回りに回動しようとしても、それを結合部1
0,10で確実に抑制することができる。
【0031】さらに、上記歯削除部5に他の歯部2,
2,…と同じ形状の充填歯部12が突起8との間にベル
ト本体1を挟んだ状態で一体成形されているので、歯付
ベルトBの内面に多数の歯部2,2,…が歯抜け状態と
なることなく一定ピッチで連続して形成され、通常の歯
付プーリを使用して歯飛び等を招くことなく歯付ベルト
Bを走行させることができる。
【0032】(実施形態2)図3及び図4は本発明の実
施形態2を示し(尚、以下の各実施形態では、図1及び
図2と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な
説明は省略する)、上記実施形態1では、ベルト本体1
の孔部6,6に突起8と一体の結合部10,10を充填
することで、この結合部10,10により突起8をベル
ト本体1背面に結合しているのに対し、ベルト本体1の
孔部6,6に係止部材を挿通して、それを突起8内に埋
め込むことにより、突起8をベルト本体1背面に結合す
るようにしたものである。
【0033】すなわち、この実施形態においては、ベル
ト本体1には上記実施形態1と同様に、その所定の歯部
2の全体を削除した歯削除部5と、この歯削除部5での
ベルト内面からベルト背面まで貫通する1対の孔部6,
6とからなる削除部4が形成されている。
【0034】上記各孔部6には結合部としての係止ピン
14(係止部材)がベルト内面側から挿通され、この各
係止ピン14はヘッド部14aをベルト内面上に抜け止
めした状態で基端部にてベルト本体1に一体的に接合さ
れている。
【0035】また、この係止ピン14の先端側部はベル
ト本体1の背面から突出して、その先端部は他方の係止
ピン14側に向かって折り曲げられており、これらの両
係止ピン14,14の先端側部は突起8内に埋設されて
いる。
【0036】そして、上記歯削除部5には充填歯部12
が形成され、この充填歯部12は係止ピン14のヘッド
部14aを覆った状態でベルト本体1のベルト内面に一
体に接合されている。その他の構成は上記実施形態1と
同様である。
【0037】この実施形態2に係る突起付き歯付ベルト
Bを製造する場合、図4(a)に示す通常の構造の歯付
ベルトに対し、図4(b)に示すように、その歯部2,
2,…のうち突起8を設けようとする所定の歯部2の全
体を削除して歯削除部5を形成した後、この歯削除部5
での平面からなるベルト内面にベルト背面まで貫通する
孔部6,6を穿設してベルト本体1を形成する。
【0038】次いで、図4(c)に示すように、上記歯
削除部5でのベルト内面の孔部6,6にそれぞれ係止ピ
ン14,14を挿通してその先端部を折り曲げる。この
後、この両係止ピン14,14を取り付けたベルト本体
1を射出成形装置の金型にセットして樹脂を射出成形す
ることにより、歯削除部5に充填歯部12を、また該充
填歯部12に対応するベルト本体1の背面に突起8を該
突起8内に両係止ピン14,14の先端側部が埋め込ま
れるようにそれぞれ成形してこれらを一体化し、突起付
き歯付ベルトBを製造する。
【0039】したがって、この実施形態においても上記
実施形態1と同様の作用効果を奏することができる。
【0040】尚、上記実施形態1又は2においては、歯
削除部5に充填歯部12を形成しているが、この充填歯
部12は必須のものではなく、これをなくして歯削除部
5を残しておいてもよい。しかし、歯付ベルトBの内面
に多数の歯部2,2,…を一定ピッチで連続して形成で
きる点で上記各実施形態の構造が望ましい。
【0041】(実施形態3)図5及び図6は実施形態3
を示し、ベルト本体1に形成される削除部4を変更した
ものである。
【0042】すなわち、この実施形態3では、ベルト本
体1の削除部4は、上記各実施形態とは異なり、図6
(a)及び(b)に示すように、突起8を形成しようと
する部位に対応する所定の歯部2についてそのベルト幅
方向両側部を歯部2先端からベルト背面まで部分的に削
除した1対の切欠部16,16からなり、歯部2におい
てこの切欠部16,16以外の部分は切欠残存部17と
されている。
【0043】一方、図5に示すように(尚、図5では下
側の面がベルト内面である)、突起8をベルト本体1に
結合するための結合部10,10は、突起8と一体成形
された2つのもので、突起8の基端部からベルト幅方向
両側に脚形状に突出しており(図5では一方のみ示
す)、この両結合部10,10はそれぞれ上記切欠部1
6,16内に充填されてベルト本体1に一体的に接合さ
れ、この接合状態では結合部10,10が切欠部16,
16以外の切欠残存部17と共に充填歯部12を形成し
ているこの実施形態の突起付き歯付ベルトBを製造する
場合、通常の構造の歯付ベルトに対し、図6(a)及び
(b)に示すように、その歯部2,2,…のうち突起8
を設けようとする所定の歯部2のベルト幅方向両側部を
歯部2先端からベルト背面まで部分的に削除して1対の
切欠部16,16を形成することで、ベルト本体1を作
る。
【0044】次いで、そのベルト本体1を射出成形装置
の金型にセットして樹脂を射出成形することにより、切
欠部16,16にそれぞれ結合部10,10を充填した
状態でベルト本体1の背面に突起8を成形してこれらを
一体化し、突起付き歯付ベルトBを製造する。
【0045】したがって、この実施形態においても上記
実施形態1と同様の作用効果を奏することができる。
【0046】(実施形態4)図7〜図9は実施形態4を
示し、上記実施形態3ではベルト本体1に1対の切欠部
16,16を形成して、その切欠部16,16に結合部
10,10を充填するようにしているのに対し、ベルト
本体1の幅方向両側に結合部を配置したものである。
【0047】すなわち、この実施形態では、ベルト本体
1の削除部4は、図9(b)に示すように、所定の歯部
2の全体を削除した歯削除部5のみからなる。
【0048】そして、図7及び図8に示すように、結合
部10は、上記歯削除部5を他の歯部2,2,…と同じ
形状となるように充填する充填歯部12と、ベルト本体
1のベルト幅方向両側部に配置されてベルト本体1に一
体的に接合され、上記充填歯部12及び突起8を連結す
る1対の連結部19,19とからなる。
【0049】この実施形態の突起付き歯付ベルトBを製
造する場合、図9(a)に示す通常の構造の歯付ベルト
に対し、図9(b)に示すように、その歯部2,2,…
のうち突起8を設けようとする所定の歯部2の全体を削
除して歯削除部5を形成することで、ベルト本体1を作
る。
【0050】次いで、そのベルト本体1を射出成形装置
の金型にセットして樹脂を射出成形することにより、歯
削除部5に充填歯部12を充填しかつベルト本体1のベ
ルト幅方向両側にそれぞれ連結部19,19を成形した
状態でベルト本体1の背面に突起8を成形してこれらを
一体化し、突起付き歯付ベルトBを製造する。
【0051】したがって、この実施形態においては上記
各実施形態と同様の作用効果が得られる。特に、この実
施形態の場合、ベルト本体1には歯削除部5のみを形成
すればよく、歯付ベルトBの強度を大に確保することが
できる利点がある。
【0052】
【実施例】次に、具体的に実施した実施例について説明
する。上記実施形態2(図4)の構造の突起付き歯付ベ
ルトB(本発明例)を作製して、その歯付ベルトBを、
図10に示す耐久試験装置において歯部21a,21
a,…を有する1対の歯付プーリ21,21間に巻き掛
け、歯付プーリ21,21の回転により歯付ベルトBを
両プーリ21,21間で走行させた。図10(a)に示
す耐久試験装置では、図で左側に示す一方のプーリ21
の側方に接触部22を配置して、歯付ベルトBの走行時
に背面の突起8が接触部22に接触して荷重を繰り返し
受けるようにした。一方、図10(b)に示す耐久試験
装置では、両プーリ21,21間に偏心カム23を配置
し、歯付ベルトBが背面の突起8を偏心カム23に接触
してそれを回転させながら走行するようにして、その偏
心カム23との接触により繰り返して荷重を受けるよう
にした。
【0053】また、比較例として、突起8がベルト本体
1の背面に接着剤で接着されたものを作り、この比較例
について同様にして耐久試験を行った。
【0054】これらの結果によれば、比較例では突起8
がサイクル数4×107回まで繰返し荷重を受けたとき
に、そのベルト本体1との接着面が一部剥がれたのに対
し、本発明例では突起8が同じサイクル数4×107
まで繰返し荷重を受けても、そのベルト本体1からの剥
がれは全く生じなかった。このことで、本発明のよう
に、突起8を結合部によりベルト本体1に一体に成形す
ることで、突起8の安定した取付強度が得られることが
判る。
【0055】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明の突起付き歯
付ベルトによると、ベルト内面に多数の歯部が突設され
たベルト本体の所定の歯部に対応する部位に削除部を形
成し、この削除部の少なくとも一部に充填される結合部
により突起をベルト本体の背面に結合したことにより、
突起を成形しながらそれと同時にベルト本体に結合部で
結合でき、突起の取付精度や取付強度のばらつきを抑え
てそれら取付精度や取付強度を安定させ、その信頼性の
向上を図ることができる。
【0056】特に、請求項4の発明のように、複数の結
合部をベルト幅方向に並設することで、突起がベルト本
体の背面と垂直な軸心回りに回動しようとするのを確実
に抑制することができる。
【0057】また、請求項5の発明のように、歯削除部
に他の歯部と同じ形状の充填歯部を一体成形すると、歯
付ベルトの内面に多数の歯部が歯抜け状態となることな
く一定ピッチで連続して形成されるので、通常の歯付プ
ーリを使用して歯飛び等を招くことなく歯付ベルトを走
行させることができる。
【0058】請求項8では、請求項1、3、4、5、6
又は7の突起付き歯付ベルトを製造するに当たり、ベル
ト本体に対し少なくとも突起及び結合部を射出成形によ
り一体に成形することとする。また、請求項9の発明で
は、請求項2の突起付き歯付ベルトを製造するに当た
り、ベルト本体に対し少なくとも突起を射出成形により
一体に成形することとする。これらによると、突起付き
歯付ベルトを容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る突起付き歯付ベルト
の要部を示す斜視図である。
【図2】実施形態1に係る突起付き歯付ベルトの製造工
程を示す斜視図である。
【図3】実施形態2に係る突起付き歯付ベルトの要部を
示す図1相当図である。
【図4】実施形態2に係る突起付き歯付ベルトの製造工
程を示す図2相当図である。
【図5】実施形態3に係る突起付き歯付ベルトの要部を
示す斜視図である。
【図6】実施形態3に係る突起付き歯付ベルトの製造工
程を示す斜視図である。
【図7】実施形態4に係る突起付き歯付ベルトの要部を
示す図5相当図である。
【図8】図7のVIII−VIII線断面図である。
【図9】実施形態4に係る突起付き歯付ベルトの製造工
程を示す斜視図である。
【図10】耐久試験システムを示す図である。
【符号の説明】
B 突起付き歯付ベルト 1 ベルト本体 2 歯部 4 削除部 5 歯削除部 6 孔部 8 突起 10 結合部 12 充填歯部 14 係止ピン(係止部材) 16 切欠部 19 連結部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 105:20 B29K 105:20 B29L 29:00 B29L 29:00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベルト背面に少なくとも1つの突起が一
    体に設けられた突起付き歯付ベルトであって、 ベルト内面に多数の歯部が突設され、かつ該歯部のうち
    の所定の歯部に対応する部位を部分的に削除してなる削
    除部が形成されたベルト本体を備えており、 上記突起は、上記削除部の少なくとも一部に充填される
    結合部によりベルト本体に結合されていることを特徴と
    する突起付き歯付ベルト。
  2. 【請求項2】 請求項1の突起付き歯付ベルトにおい
    て、 削除部は歯部全体を削除した歯削除部と、該歯削除部で
    のベルト内面からベルト背面まで貫通する孔部とからな
    り、 結合部は先端側が突起内に埋設された係止部材で、該係
    止部材の基端部は上記孔部内に挿通されてベルト本体に
    一体的に接合されていることを特徴とする突起付き歯付
    ベルト。
  3. 【請求項3】 請求項1の突起付き歯付ベルトにおい
    て、 削除部は歯部全体を削除した歯削除部と、該歯削除部で
    のベルト内面からベルト背面まで貫通する孔部とからな
    り、 結合部は突起と一体成形されかつ上記孔部内に充填され
    てベルト本体に一体的に接合されていることを特徴とす
    る突起付き歯付ベルト。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3の突起付き歯付ベルトに
    おいて、 複数の孔部及び結合部がベルト幅方向に並設されている
    ことを特徴とする突起付き歯付ベルト。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれか1つの突起付き
    歯付ベルトにおいて、 歯削除部に他の歯部と同じ形状の充填歯部が突起との間
    にベルト本体を挟んだ状態で一体成形されていることを
    特徴とする突起付き歯付ベルト。
  6. 【請求項6】 請求項1の突起付き歯付ベルトにおい
    て、 削除部は歯部のベルト幅方向両側部を歯部先端からベル
    ト背面まで部分的に削除した1対の切欠部からなり、 結合部は突起と一体成形されかつ上記切欠部内に充填さ
    れてベルト本体に一体的に接合されていることを特徴と
    する突起付き歯付ベルト。
  7. 【請求項7】 請求項1の突起付き歯付ベルトにおい
    て、 削除部は歯部全体を削除した歯削除部からなり、 結合部は、上記歯削除部を充填する充填歯部と、ベルト
    本体のベルト幅方向両側部に配置されてベルト本体に一
    体的に接合され、上記充填歯部及び突起を連結する1対
    の連結部とからなることを特徴とする突起付き歯付ベル
    ト。
  8. 【請求項8】 請求項1、3、4、5、6又は7の突起
    付き歯付ベルトを製造する方法であって、 ベルト本体に対し少なくとも突起及び結合部を射出成形
    により一体に成形することを特徴とする突起付き歯付ベ
    ルトの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項2の突起付き歯付ベルトを製造す
    る方法であって、 ベルト本体に対し少なくとも突起を射出成形により一体
    に成形することを特徴とする突起付き歯付ベルトの製造
    方法。
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