JP2003063575A - 包装容器 - Google Patents

包装容器

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JP2003063575A
JP2003063575A JP2001252551A JP2001252551A JP2003063575A JP 2003063575 A JP2003063575 A JP 2003063575A JP 2001252551 A JP2001252551 A JP 2001252551A JP 2001252551 A JP2001252551 A JP 2001252551A JP 2003063575 A JP2003063575 A JP 2003063575A
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Shuetsu Mitsuyasu
修悦 満保
Toshiaki Inuma
俊明 井沼
Koichiro Osawa
浩一郎 大澤
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Nippon Kako Kizai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】商品の保温輸送する場合、包装作業が簡単で、
軽量、コンパクトで輸送費が安価で、長時間確実に設定
温度を保持できる包装容器を提供する。 【解決手段】断熱容器1と容器蓋2からなる包装容器1
00に、空気の存在によって発熱する発熱組成物6−
2、6−2´を、空気供給制限材6−1、6−1´で被
覆してなる発熱体6、6´を収納とすると共に、包装容
器100に空気供給孔3、3´を設け、被収納物5−
1、5−2と断熱容器1との間に発熱体6、6´を挟持
し、空気供給孔3、3´を包装容器100内への通気量
を調節する通気調節材4、4´で覆い、かつ空気供給孔
3、3´の閉塞を防ぐ保護材11a、11a´を備えた
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包装容器に係り、
特に、輸送途中の低温時に商品の凍結や低温障害を防ぐ
ために、包装容器内を長時間わたって所定の温度を持続
しうる保温包装容器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、凍結や低温障害不可の商品、例え
ば腎透析部材等の輸送は、都市部に対しては所定温度に
保温する保温車にて行われ、都市部より先の需要先に対
しては、個別の交通事情に対応した輸送手段、例えば人が
前記商品と蓄熱剤とを同梱した包装容器内の温度を監視
及び蓄熱剤の交換等を行い持参したり、あるいは車内が
温度調節された乗用車で輸送するため、輸送コストが非
常にかかっていた。また、低温障害も皆無とはいえない
状況であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
の保温包装容器において、蓄熱剤として、比較的に比熱
が大きく、且つどこででも入手しやすい水をベースとし
た物質を、取扱いの便、包装作業性、漏れ防止などを考慮
した結果、プラスチック製の袋に入れ、これを使用前に
所定温度にまでに加熱して用いられていた。この方法で
は、蓄熱剤の前記加熱温度以上には包装容器内の温度が
上昇しないし、さらに繰り返し使用できるなどの利点が
ある。
【0004】しかし、水をベースとした蓄熱剤は、長時
間の輸送に対する必要熱量をうるには多量の蓄熱剤が必
要で、包装容器の体積や包装質量が大きくなり、輸送費用
も高くなる。また、蓄熱剤を加熱するための装置が必要
であり、且つ加熱に時間を要することから、簡単にどこで
でも包装作業をすることができず、短時間に輸送準備し
て輸送することが難しいという問題があった。また、蓄
熱剤に、いわゆる使い捨て懐炉等を使用することも考え
られるが、包装容器を密閉した後は、空気の供給が適切
に行われないため、長時間安定した発熱を得ることは不
可能であり、温度調節が困難であるという問題があっ
た。
【0005】本発明は、かかる従来技術の問題点を解決
するためになされたものであり、商品を保温輸送する場
合、包装作業が簡単で、軽量、コンパクトで輸送費が安
価で、長時間確実にほぼ設定温度を保持できる包装容器
を提供することをその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る包装容器の構成は、一面が開口されて
いる断熱容器と、前記開口面を塞ぎ、前記断熱容器の内
側となる面に断熱材を備えた蓋材とからなる包装容器に
おいて、前記包装容器に空気の存在によって発熱する発
熱体を収納したことを特徴とするものである。本発明に
係る包装容器の他の構成は、一面が開口されている断熱
容器と、前記開口面を塞ぎ、前記断熱容器の内側となる
面に断熱材を備えた蓋材とからなる包装容器において、
前記包装容器に、空気の存在によって発熱する発熱組成
物を、空気供給制限材で被覆してなる発熱体を収納とす
ると共に、前記包装容器に空気供給孔を設けたことを特
徴とするものである。本発明に係る包装容器のさらに他
の構成は、一面が開口されている断熱容器と、前記開口
面を塞ぎ、前記断熱容器の内側となる面に断熱材を備え
た蓋材とからなる包装容器において、前記包装容器に窒
素を封入すると共に、空気の存在によって発熱する発熱
組成物を、空気供給制限材で被覆してなる発熱体を収納
し、かつ前記包装容器に空気供給孔を設けたことを特徴
とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】〔実施の形態 1〕以下、本発明
に係る包装容器の各実施形態について図1乃至図3を参
照して説明する。図1は、本発明に係る包装容器の一実
施形態の説明図、図2は、本発明に係る包装容器の一実
施形態の変形例の説明図、図3は、本発明に係る包装容
器の一実施形態の他の変形例の説明図である。
【0008】図1において、包装容器100は、天面が
開口され、内側が断熱材7で構成され、外側が機械的な
強度と防水性とを持たせた外面保護材8からなる断熱容
器1と、該断熱容器1と同様の部材からなる容器蓋2と
から構成され、該容器蓋2が前記断熱容器1の天面の開
口を塞ぐようになっている。
【0009】前記断熱容器1内には、上下に積重して収
納されている被収納物5−1及び5−2と、該被収納物
5−1及び5−2を支承する底面側緩衝材10a、10
a´と、前記上部の被収納物5−1の上面に接する天面
側緩衝材10b、10b´と、前記収納されている被収
納物5−1及び5−2の側面と、該側面と対向する断熱
容器1の内壁面との間に設けた間隙9a、9a´と、該
間隙内9a、9a´に、それぞれ空気供給制限材6−
1、6−1´で被覆され、空気の存在により発熱する発
熱体6、6´とが配設されている。
【0010】さらに、前記断熱容器1の側面(図1にお
いて、紙面の左右の面を側面という)には、それぞれ該
断熱容器1の内部空間と連通し、発熱体6、6´に空気
を供給する空気供給孔3、3´が設けられており、該空
気供給孔3、3´にはそれぞれ該断熱容器1の内部空間
に供給される空気を調節する空気調節材4、4´が設け
られている。前記空気供給孔3、3´には、輸送中もし
くは保管中に、該空気供給孔3、3´が障害物で塞がれ
て、前記発熱体6、6´への空気の供給が阻害され、該
発熱体6、6´の発熱が低減し、包装容器100内の温
度が低下することを防止するため、保護材11a、11
a´が設けられている。
【0011】保護材11a、11a´は、図示のごと
く、空気供給孔3、3´の周囲に沿って配設されてい
る。また、詳細な図示を省略するが、前記空気供給孔
3、3´の近傍に複数の棒材を突設し、この棒材の突出
機能により前記空気供給孔3、3´の閉塞を防止するよ
うにしても差し支えない。
【0012】空気供給孔3、3´は、発熱体6、6´に
相対する断熱容器1の二つの側面に設けても良いが、前
記断熱容器1の両側面に直交する前面側及びその反対面
側に設けても差し支えない。また、前記断熱容器1の内
部空間の広さと、必要な保温時間と、保温温度と、通気調
節材の機能により、必要な孔径面積を定め、この孔径面
積に応じて、前記空気供給孔3、3´を多数設けても良
いし、一個にしても良い。場合によっては、なくしても
差し支えない。
【0013】ここで、上述した包装容器100の各構成
部材の説明をする。断熱容器1は、天面が開口され、側
面と底面が一体的になっている直方体であり、その内側
に配設された断熱材7と該断熱材7の外側に防水と機械
的強度を備えた外面保護材8とから構成され、前記断熱
材7と前記外面保護材8とは固着され、一体的となって
いる。
【0014】断熱材7は、例えば発泡スチロール等が用
いられており、外面保護材8は、例えば防水加工をした
段ボールが用いられている。両者を強固に接着する接着
剤としては、例えばゴム系、アクリル系等があり、その種
類としては、溶剤型等が多数あり、塗布方法としては、全
面べた塗り、全面スプレー法等があるが、何れの組み合
わせでも差し支えない。前記断熱容器1は、断熱材7と
外面保護材8とを一体にして内層に空気層を含む段ボー
ルを用いても差し支えない。さらに、断熱容器1は、断
熱材7と外面保護材8との両部材を固着して構成せず、
前記断熱材7、例えば発泡スチロールのみで構成しても
差し支えない。
【0015】発熱体6、6´は、それぞれ空気の存在に
よって発熱する発熱組成物6−2、6−2´を、表面お
よび/または裏面に通気性を持たせた空気供給制限材6
−1、6−1´の包袋に収納し、該包袋の外縁部を粘
着、熱接着または圧着して閉塞し、扁平状包袋としたも
のである。さらに、扁平状包袋内の発熱体6、6´は、
複数の区分に分けて収納され、均一な発熱反応を長時間
持続させ、且つこの発熱反応の長時間持続による発熱体
6、6´の変形を防止する機能を持たせるようにしたも
のである。
【0016】発熱組成物6−2、6−2´は、一例を挙
げて説明すると、発熱体質量中の50%をしめ、空気中
の酸素と化学反応し、酸化熱を発生する鉄粉と、発熱体
質量中の25%をしめ、前記鉄粉の酸化反応を促進する
触媒である食塩水と、発熱体質量中の25%をしめ、空
気中の酸素を吸着し、該吸着した酸素を鉄粉に供給する
炭素及び先に酸化された鉄分が前記発熱体の表面で固ま
るのを防ぎ、内部の未反応の鉄粉に酸素が供給されるの
を阻害しないように作用する珪藻土との混合物とからな
っている。
【0017】発熱組成物6−2、6−2´の化学反応を
説明する。 Fe+3/4O+3/2HO→Fe(OH)+96.5kcal…(1 ) 実際の発熱組成物6−2、6−2´の反応においては、
保温時間内にすべてのFeがFe(OH)まて進むか
どうか不明であり、空気中の酸素100%反応に関与す
るかどうか不明であるので、Fe 1molに対しO
1molが必要として計算する。
【0018】空気供給制限材6−1、6−1´は、空気
が流入し得るフイルム状またはシート状のものであれ
ば、差し支えない。例えば、織布、不織布、発泡多孔質フ
イルムまたはシートが挙げられる。これら空気供給制限
材6−1、6−1´の材質、厚さ、重さ、かさ密度、多孔
性、表面特性等により発熱温度、発熱速度が異なる。必
要に応じて、空気供給制限材6−1、6−1´の扁平状
包袋の表面を針穿孔や延伸等による多孔質化処理を行え
ばよい。
【0019】ここで、包袋内における発熱化学反応と、
空気供給制限材6−1、6−1´の必要な通気量を説明
する。包袋内の鉄粉のmol数をm、反応持続時間をT
時間、空気供給制限材6−1、6−1´の有効面積をS
cm、通気量をAl/時間・cmとすると、 A=(m×22.4×5)/(T×S)…………(2) 前記有効面積Sとは、空気供給制限材6−1、6−1´
の扁平状包袋の多孔化処理がなされ、且つ鉄粉が収納さ
れている部分をいう。例えば、前記多孔化処理が前記包
袋の表裏になされている場合には、表もしくは裏の場合
のみに比べてほぼ2倍となる。前記式(2)にしたが
い、通気量Aを算出し、実際には必要な扁平状包袋の多
孔質化処理加工が行われている。
【0020】通気調節材4、4´は、基本的には空気供
給制限材6−1、6−1´と同様の素材であり、包装容
器100内に水分や異物の浸入を防ぐ機能も有する。一
般的には、前記通気調節材4、4´は、空気供給孔3、
3´の大きさと、発熱体6、6´の時間当たりの酸化反
応に必要な空気量とから通気量を予定し、この通気量が
得られるような機能を有する材料を選定する。
【0021】通気調節材4、4´の通気量を検討する。
包袋内の鉄粉のmol数をm、包装容器内に初めに存在
する空気量をv、反応持続時間をT時間、通気調節材
4、4´の使用面積をScm、通気量をAl/時間・
cmとすると、 A=(m×22.4×5−v)/(T×S)…………(3)
【0022】保護材11a、11a´は、空気孔3、3
´が輸送中に、他の貨物等により塞がれ、通気が妨げら
れることを防止するために、該空気孔3、3´の周囲に
設けられるもので、機械的強度があれば形状、材質を特
定しない。例えば、ゴム製棒状の突起部材が用いられ
る。
【0023】底面緩衝材10a、10a´、天面側緩衝
材10b、10b´は、発泡スチロールまたは紙部材の
成形部材で構成されている。底面側緩衝材10a、10
a´は、被収納物5−1、5−2を支承し、その断面形
状が矩形状である。天面側緩衝材10b、10b´は、
前記被収納物5−1、5−2の天面に添設されており、
該被収納物5−1、5−2の位置決めをするものであ
る。
【0024】前記天面側緩衝材10b、10b´は、必
須のものでなく、発熱体6、6´がそれぞれ対向する被
収納物5−1、5−2の位置決め機能と、緩衝材の役割
を兼用させても差し支えない。なお、前記底面側緩衝材
10a、10a´、天面側緩衝材10b、10b´は、
断熱効果を向上させるとともに、前記発熱体6、6´へ
の空気供給通路を形成する機能を有する。また、前記底
面側緩衝材10a、10a´、天面側緩衝材10b、1
0b´の代わりに、断熱容器1の四隅に緩衝材による支
柱を設けても差し支えない。
【0025】図2、3を参照して、図1の包装容器の変
形例を説明する。これらの包装容器の変形例は、図1の
実施形態に係る包装容器100とほぼ同一であるが、図
2においては内蓋を設けた点、図3においては乾燥材
が、被収納物と同梱にされている点、図示を省略する
が、包装容器100内に窒素を封入した点がそれぞれ相
違する。これらの相違点を中心に説明する。図2、3に
おいて、図1と同一符号は、同一仕様、同一機能である
ので、再度の説明は省略する。図2、3の変形例におい
ては、天面側緩衝材10b、10b´を省略し、発熱体
6、6´がそれぞれ対向する被収納物5−1、5−2の
位置決め機能と、緩衝材の役割を兼用させるように構成
したものである。
【0026】また、図2において、被収納物5の多寡に
応じて対応可能な内蓋20aを設けたものである。これ
により、空間の大きさを調整して、保温特性を向上させ
ることができる。さらに、図3においては、発熱体6、
6´と結露防止用乾燥材20bとを同梱にしたものであ
る。これにより、発熱組成物中における鉄粉の酸化反応
を促進する触媒である食塩水の水分が発熱により蒸発
し、包装容器100内が多湿状態となることや結露によ
り被収納物5−1、5−2が濡れることを防止すること
ができる。なお、図示しないが、結露防止用乾燥材20
bは、適宜な方法により被包装物5−1の天面上の空間
に保持されている。
【0027】さらに、詳細な図示を省略するが、梱包時
において、包装容器100内の空気を追出し、窒素を封入
した変形例を説明する。包装容器100内の発熱体6、
6´は、梱包時における空気の存在により、その発熱反
応初期には必要以上に発熱し、その分だけ発熱持続時間
が短くなる。そこで、梱包時に、該包装容器100内の空
気を追出し、窒素を封入したものであり、前記窒素と包
装容器100外の空気とが空気供給孔3、3´を通じて
入れ替り、徐々に発熱反応が進行する。このようにし
て、前記発熱反応初期の発熱を押さえ、発熱持続時間を
長く維持せんとしたものである。この保温特性について
は、後述する。
【0028】次に、このように構成した包装容器の使用
方法および実際の包装容器の保温特性を説明する。図1
において、断熱容器1は、容器蓋2が取り除かれ、その
天面が開口されている状態にする。前記断熱容器1の底
面の所定位置には、底面側緩衝部材10a、10a´が
配置される。前記底面側緩衝部材10a、10a´上に
被収納物5−2を載置する。該被収納物5−2と前記断
熱容器1の内壁面との間隙には、発熱体6、6´を挿入
する。さらに、被収納物を増やしたい場合には、前記被
収納物5−2の上に、被収納物5−1を積重して載置す
る。そして、前記開口されている天面を取り除かれてい
る容器蓋2を閉じ、梱包ベルトで締め付ければ、包装作
業が完了する。必要があれば、天面緩衝部材10b、1
0b´により位置決めと緩衝作用を補強させてもよく、
さらに必要があれば、内蓋20a、結露防止用乾燥材2
0bも設置すればよい。
【0029】包装作業が完了した包装容器100の発熱
体6、6´においては、空気供給制限材6−1、6−1
´を介して空気が供給される。この供給された空気中の
酸素は、発熱組成物6−2、6−2´に含まれている炭
素に吸着され、この吸着された酸素は鉄粉に供給され
る。鉄粉は、供給された酸素と化学反応し、酸化熱を発
生する。食塩水が前記化学反応を触媒として促進し、珪
藻土等は、既に酸化された鉄粉が前記発熱体の6、6´
の表面で固まるのを防ぎ、内部で未反応の鉄粉に酸素が
供給されるのを阻害しないように作用する。
【0030】このようにして、発熱体6、6´の発熱反
応が、包装容器100内で進行すると、酸素が消費さ
れ、その濃度が希薄となり、外気の酸素濃度との濃度差
を生じる。この濃度差に基づく拡散により前記外気が包
装容器100内へ通気調節材4、4´を介して侵入す
る。このようにして、たえず通気調節材4、4´を介し
て空気が供給され発熱化学反応が持続されるようになっ
ている。
【0031】実際の発熱体6、6´の発熱温度、発熱速
度は、輸送される場所の環境条件、例えば温度(−10
℃位まで低下する)や輸送時間、発熱組成物6−2、6
−2´の量、空気供給孔3、3´の大きさ、空気供給制
限材6−1、6−1´及び通気調節材4、4´の材質、
厚さ、重さ、かさ密度、多孔性、表面特性等、これらの組
み合わせ特性で定まる。したがって、通常実験により確
認し、最も目的にあった適正な組み合わせのものが用い
られる。
【0032】次に、本発明の係る包装容器の温度特性に
ついて実験例を参照して説明する。図4は、本発明に係
る包装容器内の各発熱体の温度特性比較線図である。図
1に示す如く、包装容器100(長さ640cm×巾4
05cm×高さ500cm)内に、発熱体(内容量13
5g)を2個収納し、該内容量135gを45gの三個
に区分けして収納されている扁平状包袋である。市販の
発熱体についてもほぼ等価量である。被収納物5−1、
被収納物5−2は、それぞれ(長さ594cm×巾33
4cm×高さ205cm)である。
【0033】温度測定は、発熱体の表面に複数の温度セ
ンサを配置し、該温度センサの出力を所定時間毎に、多
点記録計で記録させたものであり、周囲温度20℃であ
る。なお、実際の包装容器においては、多点記録計によ
り輸送途中の各要所における温度履歴を記録しても差し
支えないし、多点記録計を指示形に代えて、所定位置に
配置した複数のセンサと切替えスイッチにより、必要な
個所の温度を指示させてよい。
【0034】黒●印は市販の発熱体の場合、黒■印は、
発熱組成物を空気供給制限材に収納した発熱体の場合、
黒▲印は、発熱体を黒■印と同様であるが、梱包初期に
包装容器100内の空気を追出し、窒素を封入し、その
後の該窒素と空気との置換により、発熱反応を進行させ
る場合をそれぞれ図示するものである。なお、前記窒素
を封入は、窒素ボンベと減圧弁と市販のビニールチュー
ブで容易になし得ることである・
【0035】図4に示す如く、黒●印は、初期には65
℃まで上昇し、僅か20hrで30℃に下降し、周囲の
環境温度を配慮すると、せいぜい20時間が使用の限度
となる。これに対し黒■印の本願発明は、初期には45
℃までしか上昇せず、30℃に下降するまで40時間か
かり、その間使用可能である。黒▲印の包装容器100
内の空気を追出し、窒素を充填した場合は、初期には3
5℃までしか上昇せず、30℃に下降するまで50時間
かかり、その間使用可能である。
【0036】このように、本願発明に係る包装容器は、
輸送場所の環境条件、輸送時間、発熱組成物6−2、6
−2´の量、空気供給制限材6−1、6−1´および通
気調節材4、4´の特性等、これらの組み合わせ特性で
温度特性を自由に定めることができる。
【0037】
【発明の効果】以上、詳細に説明した如く、本発明の構
成によれば、商品を保温輸送する場合、包装作業が簡単
で、軽量、コンパクトで輸送費が安価で、長時間確実に
設定温度をほぼ保持できる包装容器を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る包装容器の一実施形態の説明図で
ある。
【図2】本発明に係る包装容器の一実施形態の変形例の
説明図である。
【図3】本発明の係る包装容器の一実施形態に他の変形
例の説明図である。
【図4】本発明に係る包装容器内の各発熱体の温度特性
比較線図である。
【符号の説明】
1…断熱容器、2…容器蓋、3、3´…空気供給孔、
4、4´…空気調節材、5−1,5−2…被収納物、
6、6´…発熱体、6−1、6−1´…空気供給制限
材、6−2、6−2´…発熱組成物、7…断熱材、8…
外面保護材、9a、9a´…間隙、10a、10a´…
底面側緩衝材、10b、10b´…天面側緩衝材、11
a、11a´…保護材、100…包装容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鹿島 伸之 東京都江東区東陽七丁目2番地18番地 株 式会社日立物流内 (72)発明者 満保 修悦 東京都江東区東陽七丁目2番地18番地 株 式会社日立物流内 (72)発明者 井沼 俊明 東京都江東区東陽七丁目2番地18番地 株 式会社日立物流内 (72)発明者 大澤 浩一郎 東京都町田市高ヶ坂1635番の10 日本化工 機材株式会社内 Fターム(参考) 3E067 BA01A BC07A CA18 EE21 EE25 EE28 FC01 GA07 GA09 GA11

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一面が開口されている断熱容器と、前記
    開口面を塞ぎ、前記断熱容器の内側となる面に断熱材を
    備えた蓋材とからなる包装容器において、 前記包装容器に空気の存在によって発熱する発熱体を収
    納したことを特徴とする包装容器。
  2. 【請求項2】 一面が開口されている断熱容器と、前記
    開口面を塞ぎ、前記断熱容器の内側となる面に断熱材を
    備えた蓋材とからなる包装容器において、 前記包装容器に、空気の存在によって発熱する発熱組成
    物を、空気供給制限材で被覆してなる発熱体を収納とす
    ると共に、前記包装容器に空気供給孔を設けたことを特
    徴とする包装容器。
  3. 【請求項3】 一面が開口されている断熱容器と、前記
    開口面を塞ぎ、前記断熱容器の内側となる面に断熱材を
    備えた蓋材とからなる包装容器において、 前記包装容器に窒素を封入すると共に、空気の存在によ
    って発熱する発熱組成物を、空気供給制限材で被覆して
    なる発熱体を収納し、かつ前記包装容器に空気供給孔を
    設けたことを特徴とする包装容器。
  4. 【請求項4】 請求項1、2、3に記載の包装容器にお
    いて、 前記断熱容器内に収納された被収納物と前記断熱容器と
    の間に、前記発熱体を挟持することを特徴とする包装容
    器。
  5. 【請求項5】 請求項2、3、4に記載の包装容器にお
    いて、 前記空気供給孔は、前記包装容器内への通気量を調節す
    る通気調節材で覆われていることを特徴とする包装容
    器。
  6. 【請求項6】 請求項2、3、4に記載の包装容器にお
    いて、 前記空気供給孔は、当該空気供給孔の閉塞を防ぐ保護部
    材を備えたことを特徴とする包装容器。
  7. 【請求項7】 請求項2、3に記載の包装容器におい
    て、 前記発熱体は、発熱組成物を複数の区分に分けて空気供
    給制限材で被覆されていることを特徴とする包装容器。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7記載に包装容器におい
    て、前記包装容器は、当該包装容器内の空間を調整可能に
    仕切る内蓋を備えることを特徴とする包装容器。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8記載に記載の包装容器に
    おいて、 前記断熱容器内に収納された被収納物と前記断熱容器と
    の間に間隙を設ける緩衝材を備えたことを特徴とする包
    装容器。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9記載に記載の包装容器
    において、前記包装容器内に、乾燥材を収納したことを
    特徴とする包装容器。
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