JPH10211969A - 紙製包装容器 - Google Patents

紙製包装容器

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Publication number
JPH10211969A
JPH10211969A JP9135159A JP13515997A JPH10211969A JP H10211969 A JPH10211969 A JP H10211969A JP 9135159 A JP9135159 A JP 9135159A JP 13515997 A JP13515997 A JP 13515997A JP H10211969 A JPH10211969 A JP H10211969A
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JP
Japan
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heating element
container
paper
packaging container
water
Prior art date
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Application number
JP9135159A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Inoue
利明 井上
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HANKYU KYOEI BUSSAN Inc
Original Assignee
HANKYU KYOEI BUSSAN Inc
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Publication date
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Publication of JPH10211969A publication Critical patent/JPH10211969A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高温維持が達成できる保温機能を
有する紙製包装容器の提供にある。 【解決手段】 本発明の包装容器Aは、容器本体10の
底部に発熱体収容部付受体40と発熱体80とを内蔵す
るもので、容器本体は、底部の所定位置に通風孔23を
有する容体部20と蓋部30とからなり、発熱体収容部
付受体は、紙製よりなり、内容物載置部50と発熱体載
置部60と通気用枠体70とを上から順に積層した段構
造をなし、内容物載置部は、下方の発熱体載置部に流出
する通水孔53を有し、発熱体載置部は、下方の通気用
枠体から流入する通気孔61を有し、通気用枠体は、両
側に開口部を有する中空体よりなり、容器本体に内蔵し
た際に、容体部に形成した通風孔と前記開口部とが連通
するように構成し、発熱体は、空気接触による酸化熱に
より熱を発する発熱体本体82を密封状態に袋詰めし、
袋を開封することによって発熱するようにしたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に食品を包装す
る紙製の容器であって、高温での保温状態を維持できる
ようにした保温機能を有する紙製包装容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、包装容器の底部に発熱体収容
部を設け、該収容部に発熱体を収納し、これを発熱させ
ることにより、容器内の食品等の内容物を保温する構造
の包装容器が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の包装容器における発熱体収容部は、外気の取入れ口
を設けていたとしても、発熱体の底面が収容部の底部等
に接触し、発熱体の底面が空気と接触できないようにな
っているので、発熱効率が悪く、したがって、食品の保
温に要求される高温の維持には不十分であった。
【0004】そこで、本発明者は、鉄粉、水、木炭及び
塩類を主成分とし、空気接触による酸化熱を発生する発
熱体については、空気(酸素)を十分に供給すると共に
乾燥しないように水分を補給すれば、高温維持が達成で
きることを見出し、包装容器を発熱体の底面にも空気が
接触するように構成すると共に、水分が逐次補給できる
ように構成することによって、十分な保温機能を有する
紙製包装容器を開発した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1に
記載の紙製包装容器は、容器本体とその底部に内蔵され
る発熱体収容部付受体とから構成され、容器本体は、紙
製の容体部と蓋部とからなり、容体部は、底部と周囲の
側壁部とからなる上方が開口した立体形状であって、側
壁部底部の所定位置に通風孔を有し、発熱体収容部付受
体は、紙製よりなり、内容物載置部と発熱体載置部と通
気用枠体とを上から順に積層した段構造をなし、内容物
載置部は、下方の発熱体載置部に流出する通水孔を有
し、発熱体載置部は、下方の通気用枠体から流入する通
気孔を有し、通気用枠体は、両側に開口部を有する中空
体であって、容器本体に内蔵した際に、容体部に形成し
た通風孔と前記開口部とが連通するように構成したもの
である。
【0006】上記のように構成したことにより、外気
が、容器本体における容体部の側壁部底部に形成した通
風孔から通気用枠体の開口部を通過して通気用枠体内を
流入し、通気用枠体の上方に位置する発熱体載置部へ、
発熱体載置部の通気孔を通過して流入するので、発熱体
を発熱体載置部に載置しておけば、発熱体の底面が空気
に接触する。したがって、発熱体の全面に亘って空気と
接触するので、発熱効率がよく、高温維持が可能とな
る。
【0007】また、内容物載置部に通水孔を設けたた
め、包装容器内に発生した蒸気が水滴となって内容物載
置用受皿に落下し、該通水孔を通過して下方の発熱体載
置部に流出する。したがって、発熱体本体に逐次水分が
補給されるので、発熱体本体の酸化速度が促進し、高熱
の発生が維持できかつ発熱時間が延長される。
【0008】さらに、発熱体は内容物載置部と発熱体載
置部との間に挟み込まれる状態となるので、発熱体から
発生した熱気が周囲に飛散せず、熱気は内容物載置部側
へ、特に内容物載置部に設けた通水孔から内容物載置部
の上方へすばやく移動するので熱効率が良い。通気用枠
体は、中空体であるため断熱効果がある。
【0009】さらにまた、内容物載置部上に落下する水
滴を下方に流出させるので、内容物載置部上に水滴が滞
留しない。
【0010】さらに容器本体が紙製であるため、適宜に
折り目を入れることにより容易に折畳み形状にすること
ができるので嵩張らない。しかも包装容器全体が紙製で
あるため生産コストが易く、また使い捨てができ、さら
に焼却処分が可能である。
【0011】本発明に係る請求項2に記載の紙製包装容
器は、請求項1における紙製包装容器において、容体部
は、矩形形状の底板とその各辺から起立した四周の側壁
部とからなる上方が開口した直方体形状であって、相対
向する側壁部底部の所定位置に通風孔を有するように構
成したものである。
【0012】本発明に係る請求項3に記載の紙製包装容
器は、請求項1または2に記載の紙製包装容器におい
て、蓋部は、容体部の一の側壁部上端に連設され、容体
部の底板と同一大の天部とその天部に延設した嵌込み片
とから構成したものである。
【0013】本発明に係る請求項4に記載の紙製包装容
器は、請求項1または2に記載の紙製包装容器におい
て、蓋部は、容体部の一の側壁部上端に連設され、容体
部の底板と同一大の天部とその天部に延設した蓋部側壁
部とからなる覆蓋にて構成したものである。このように
構成することにより、蓋部を閉じた際に蓋部と容体部と
の隙間が曲折するため、内部の熱が外部へ逃げるのを防
止できるので、熱効率が向上する。
【0014】本発明に係る請求項5に記載の紙製包装容
器は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の紙製包装容
器において、通気用枠体を発熱体載置部を上面とする中
空直方体状に形成し、内容物載置部を通気用枠体の側部
に連設して折重ね可能にすることにより、発熱体収容部
付受体を内容物載置部、発熱体載置部及び通気用枠体か
らなる一体構成にしたものである。このように構成すれ
ば、容器本体と発熱体収容部受体だけになり、構成部品
の数が少ないので製造及び管理が容易になる利点があ
る。
【0015】本発明に係る請求項6に記載の紙製包装容
器は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の紙製包装容
器において、内容物載置部と、上面を発熱体載置部とし
た中空箱状の通気用枠体とを各別に形成して、発熱体収
容部付受体を構成したものである。このように構成すれ
ば組立が容易になる利点がある。
【0016】本発明に係る請求項7に記載の紙製包装容
器は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の紙製包装容
器において、容器本体は、内側または両側の表面が不透
水性薄膜によりコーティングされた紙製からなるもので
ある。
【0017】本発明に係る請求項8に記載の紙製包装容
器は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の紙製包装容
器において、内容物載置部は、その上面または上下面が
不透水性薄膜によりコーティングされた紙製からなるも
のである。
【0018】本発明に係る請求項9に記載の紙製包装容
器は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の紙製包装容
器において、発熱体載置部は、その上面または上下面が
不透水性薄膜によりコーティングされた紙製からなるも
のである。
【0019】本発明に係る請求項10に記載の紙製包装
容器は、請求項1〜9のいずれか1項に記載の紙製包装
容器において、通気用枠体は、その外周面又は内外周面
が不透水性薄膜によりコーティングされた紙製からなる
ものである。
【0020】上記請求項7〜10のように構成すれば、
包装容器を構成する容器本体、内容物載置部、発熱体載
置部及び通気用枠体に水分が浸透するのを防止でき、包
装容器の耐久性が増大する。
【0021】本発明に係る請求項11に記載の紙製包装
容器は、請求項1〜10のいずれか1項に記載の紙製包
装容器において、発熱体を発熱体載置部に載置してなる
ものである。
【0022】本発明に係る請求項12に記載の紙製包装
容器は、請求項11に記載の紙製包装容器において、発
熱体が、鉄粉、水、木炭及び塩類を主成分とし、空気接
触による酸化熱により熱を発する発熱物質を不織布によ
り被包した発熱体本体であって、これを密封状態に袋詰
めし、袋を開封することによって発熱するようにしたも
のである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に本考案の第1の実施例を図
1〜図3に基づいて説明する。図1〜図3は、本発明に
係る保温機能を有する紙製包装容器Aに関し、図1は、
容器本体10の斜視図であり、図2は、発熱体収容部付
受体40及び発熱体80の一部切欠斜視図であり、図3
は、容器本体10に発熱体収容部付受体40及び発熱体
80を内蔵した状態を示す紙製包装容器Aの斜視図であ
る。
【0024】図1に示すように、容器本体10は容体部
20と蓋部30とから構成され、いずれも紙製であっ
て、内側表面すなわち容器本体10の内部側の面は不透
水性薄膜によるコーティング、例として本実施例におい
てはアルミニウム蒸着がなされている。なお、コーティ
ングされる不透水性薄膜として合成樹脂フィルム等種々
のものが考えられるが、アルミニウム蒸着の場合は、熱
の反射及び輻射による保温効果があるので好ましい。
【0025】容体部20は、矩形形状の底板21とその
各辺から起立した四周の側壁部22a、22b、22c
及び22dとからなる上方が開口した直方体形状をなし
ており、相対向する側壁部22b、22dの底部の所定
位置に通風孔23を形成したものである。
【0026】蓋部30は、容体部20の一の側壁部22
aの上端に連設され、容体部20の底板21と同一大の
天部31とその天部に延設した嵌込み片32とからな
り、天部31は容体部20の上方開口部を覆い、嵌込み
片32は、蓋部30が連設されている側の側壁部22a
と相対向する側の側壁部22cの上端内側に挿し込まれ
ることによって蓋がなされる。なお、側壁部22b及び
22dの上端には、蓋部30を支承するフラップ33が
延設されている。
【0027】図中の点線は折目線であって、容器本体1
0を折畳む際に折曲げる線である。側壁部22b及び2
2dにおける折目線25aは、谷折、すなわち側壁部2
2b及び22dを容器本体10の内部側に折曲げる部分
であり、側壁部22cにおける折目線25bは、山折、
すなわち側壁部22cを外方に折曲げる部分である。こ
のように折目線25a及び25bに沿って折曲げること
により、側壁部22a及び蓋部30が、折畳まれた容体
部20の上に折重ねられ、容器本体10全体が扁平な状
態となる。このように容器本体10を紙で構成すると容
易に折畳むことが可能となる。
【0028】図2に示す40は、発熱体収容部付受体で
あり、アルミニウム蒸着された1枚の紙製シートをほぼ
3等分に折曲げて製作されるもので、内容物載置部5
0、発熱体載置部60及び通気用枠体70を上から順に
積層した3段構造をなす。なお、発熱体収容部付受体4
0を構成する紙製シートは、アルミニウム蒸着されたも
のに限らず、容器本体10と同様に種々の不透水性薄膜
をコーティングしたものを使用してもよい。
【0029】内容物載置部50は、その上面側がアルミ
ニウム蒸着面であり、受け部51と、両側部及び自由端
部にそれぞれ折曲げによって形成される起立片52とに
よって受皿を構成している。受け部51には、2列の円
形の通水孔53が設けられており、受け部51に溜る水
分が下方の発熱体載置部60に落下するようになってい
る。なお、通水孔53の形状及び個数は本実施例のもの
に限られず、適宜設計変更可能である。
【0030】発熱体載置部60は、その上面側がアルミ
ニウム蒸着面であり、3列の矩形の通気孔61が設けら
れており、容器本体10における容体部20の下部に形
成した通風孔23から流入した空気が、該通気孔61を
通過し得るようになっている。なお、通気孔61の形状
及び個数は本実施例のものに限られず、適宜設計変更可
能である。
【0031】通気用枠体70は、底部71と、内容物載
置部50が連設される起立部72と、発熱体載置部60
が連設される起立部73とから構成され、上部に位置す
る発熱体載置部60とによって、両側部に開口部74を
有する中空筐体を形成している。そして、図3に示すよ
うに、発熱体収容部付受体40が容器本体10に内蔵さ
れたときに、前記開口部74は、容体部20に形成した
通風孔23と連通するようになっており、通風孔23か
ら流入した空気が通気用枠体70内を通過して発熱体載
置部60の通気孔61に達するようになっている。な
お、通気用枠体70の外周面はアルミニウム蒸着面であ
る。
【0032】図2に示す80は発熱体であって、鉄粉、
水、木炭及び塩類を主成分とし、空気接触による酸化熱
により熱を発する発熱物質81を不織布により被包した
発熱体本体82を、ガスバリヤー性の高いフィルムによ
り形成された袋83に封入して構成し、袋83を開封す
ることにより、発熱物質81が空気と接触して発熱する
ようになっている。この発熱体本体82は、発熱体収容
部付受体40における発熱体載置部60の上面に載置さ
れ、その上に内容物載置部50が折重ねられて収容され
る。
【0033】上記のように構成したことにより、空気が
発熱体本体82の上面に接触することはもちろん、外気
が、容器本体10における容体部20の側壁部22b及
び22dの底部に形成した通風孔23から通気用枠体7
0の開口部74を通過して通気用枠体70内を流入し、
通気用枠体70の上方に位置する発熱体載置部60の通
気孔61を通過して流入するので、発熱体載置部に載置
した発熱体本体82の底面が空気に接触する。したがっ
て、発熱体本体82の上下の面が空気と接触するので発
熱効率が高くなる。
【0034】また、内容物載置部50に通水孔53を設
けているので、包装容器内に発熱体本体82から蒸発し
た、もしくは内容物である食品から蒸発した蒸気が水滴
となって内容物載置部50に落下し、該通水孔53を通
過して下方の発熱体載置部60に流出する。したがっ
て、発熱体本体82に逐次水分が補給されるので、発熱
物質の酸化速度が促進し、高熱の発生が持続する。な
お、この通水孔53は、前記した水滴の流出だけでな
く、下部の発熱体から発せられる熱気を上部へ放出する
通路としての役目を果す。
【0035】さらに容器本体10が紙製であるため、前
述したように折り目25a及び25bを入れることによ
り容易に折畳み形状にすることができるので嵩張らず、
保管及び運搬に便利である。しかも包装容器全体が紙製
であるため生産コストが低く、また使い捨てができ、さ
らに簡単に焼却処分ができる。さらにまた容器本体10
の内側表面をアルミニウム蒸着しているので保温効果が
優れて好ましい。
【0036】上記実施例における包装容器の形状は、こ
れに限られるものではなく、筒状その他の形状の容器本
体に適用することができる。
【0037】次に本発明の第2の実施例を図4〜図8に
基いて説明する。図4は、容器本体の斜視図であり、図
5〜図7は、上面を発熱体載置部とした通気用枠体の斜
視図であり、図8は、内容物載置部の斜視図である。
【0038】図4に示すように、容器本体110は容体
部120と蓋部130とから構成され、いずれもコーテ
ィングされていない紙製である。もちろん、内側表面す
なわち容器本体110の内部側の面が、アルミニウム蒸
着その他の不透水性薄膜によるコーティングがされてい
てもよい。その場合は紙に水分が吸収されるのを防止で
きるので耐久性が高まって好ましい。しかし、本発明の
包装容器は長期間にわたって内容物を入れた状態にして
おくものではなく、内容物を数時間保温しておくための
ものであるので、敢て紙表面にコーティングを施してい
なくとも、耐久性は維持できる。
【0039】容体部120は、矩形形状の底板121と
その各辺から起立した四周の側壁部122a、122
b、122c及び122dとからなる上方が開口した直
方体形状をなしており、相対向する側壁部122b、1
22dの底部の所定位置に通風孔123を形成したもの
である。
【0040】蓋部130は、容体部120の一の側壁部
122aの上端に連設され、容体部120の底板121
と同一大の天部131と、その天部に延設された蓋部側
壁部132a、132b及び132cとからなる覆蓋で
あり、天部131は容体部120の上方開口部を覆い、
各蓋部側壁部132a、132b及び132cは、容体
部120の側壁部122aを除く3方の側壁部122
b、122c及び122dに覆い被さることとなり、こ
れによって、容体部120に蓋がなされる。なお、側壁
部122b及び122dの上端にはフラップ133が延
設されている。このように本実施例における蓋部130
は容体部120の情報開口部全体を覆包むような構成と
なるので保温効果が一層向上する。
【0041】図中の点線は折目線であって、容器本体1
10を折畳む際に折曲げる線である。側壁部122b及
び122dにおける折目線125aは、谷折、すなわち
側壁部122b及び122dを容器本体110の内方に
折曲げる部分であり、側壁部122cにおける折目線1
25bは、山折、すなわち側壁部122cを外方に折曲
げる部分である。また蓋部130における折目線125
cは、山折、すなわち蓋部側壁部132a及び132c
を外方に折曲げる部分である。このように折目線125
a、125b及び125cに沿って折曲げることによ
り、側壁部122a及び蓋部130が、折畳まれた容体
部120の上に折重ねられ、容器本体110全体が扁平
な状態となる。このように容器本体110を紙で構成す
ると容易に折畳むことが可能となる。
【0042】図5〜図7は、上面に発熱体載置部を一体
形成した通気用枠体であり、図8は、内容物載置部であ
り、図5〜図7に示す通気用枠体の一つと図8に示す内
容物載置部とから発熱体収容部付受体が構成される。
【0043】図5に示す通気用枠体170は、その上面
が発熱体載置部160を兼ねているもので、発熱体載置
部160は、3列の矩形の通気孔161が設けられてい
る。なお、通気孔161の形状及び個数は本実施例のも
のに限られず、適宜設計変更可能である。なお、発熱体
載置面にアルミニウム蒸着その他の不透水性薄膜コーテ
ィングをしてもよい。上面を発熱体載置部160とする
通気用枠体170は、底部171と発熱体載置部160
を掛渡す起立部172及び起立部173とから構成さ
れ、両側部に開口部174を有する中空筐体を形成して
いる。そして、図4に示す容器本体110に前記通気用
枠体170を内蔵したときに、前記開口部174は、容
体部120に形成した通風孔123と連通するようにな
っており、通風孔123から流入した空気が通気用枠体
170内を通過して発熱体載置部160の通気孔161
に達するようになっている。175は、中空筐体の中央
部が凹まないように支承する支持柱である。なお、通気
用枠体170の外周面にアルミニウム蒸着その他の不透
水性薄膜によるコーティングを施してもよい。
【0044】図6及び図7は、本実施例に使用できる通
気用枠体の変更例であり、そのいずれもが、図5に示す
ものと同様に、その上面が発熱体載置部を兼ねるもので
ある。図6に示す通気用枠体170aは、図5の通気用
枠体において底部と支持柱を省略したものであり、上面
の発熱体載置部160aには、3列の矩形の通気孔16
1aが設けられており、両側部には、発熱体載置部を浮
かせて下方を中空にするための起立部172a、173
aが配されている。図7に示す通気用枠体170bは、
図6の通気用枠体において支持柱175bを設けたもの
であり、上面の発熱体載置部160bには、同じく3列
の矩形の通気孔161bが設けられており、両側部に
は、発熱体載置部を浮かせて下方を中空にするための起
立部172b、173bが配されている。なお、通気孔
161a、161bの形状及び個数は本実施例のものに
限られず適宜設計変更可能である。上記図6及び図7に
示すものは実質的な機能自体は図5の通気用枠体と変ら
ない。
【0045】図8は、内容物載置部150を示し、受け
部151と、その四方に折曲げによって形成される起立
片152とによって受皿を構成している。受け部151
には、4列の円形の通水孔153が設けられており、受
け部151に溜る水分が下方の発熱体載置部160に落
下するようになっている。前記通水孔153の形状及び
個数は本実施例のものに限られず、適宜設計変更可能で
ある。なお、内容物載置部150の上面側にアルミニウ
ム蒸着その他の不透水性薄膜コーティングを施してもよ
い。
【0046】上記のように構成した紙製包装容器の使用
方法は、まず、容器本体110に、まず発熱体載置部1
60を有する通気用枠体170を収容し、発熱体載置部
160に図2に示した発熱体80を載置し、その上に内
容物載置部150を収容する。そして、内容物載置部1
50に保温の必要な食品等の内容物を入れて、蓋部13
0により容器本体110を閉じる。なお、発熱体載置部
160aを有する通気用枠体170a、及び、発熱体載
置部160bを有する通気用枠体170bの場合も同様
である。
【0047】上記のように構成したことにより、空気が
発熱体の上面に接触することはもちろん、外気が、容器
本体110における容体部120の側壁部122b及び
122dの底部に形成した通風孔123から通気用枠体
170の開口部174を通過して通気用枠体170内を
流入し、通気用枠体170の上方に位置する発熱体載置
部160の通気孔161を通過して流入するので、発熱
体載置部に載置した発熱体の底面が空気に接触する。し
たがって、発熱体の上下の面が空気と接触するので発熱
効率が高くなる。
【0048】また、内容物載置部150に通水孔153
を設けているので、包装容器内に発熱体から蒸発した、
もしくは内容物である食品から蒸発した蒸気が水滴とな
って内容物載置部150に落下し、該通水孔153を通
過して下方の発熱体載置部160に流出する。したがっ
て、発熱体に逐次水分が補給されるので、発熱物質の酸
化速度が促進し、高熱の発生が持続する。なお、この通
水孔153は、前記した水滴の流出だけでなく、下部の
発熱体から発せられる熱気を上部へ放出する通路として
の役目を果す。
【0049】さらに容器本体110が紙製であるため、
前述したように折り目125a、125b及び125c
を入れることにより容易に折畳み形状にすることができ
るので嵩張らず、保管及び運搬に便利である。しかも包
装容器全体が紙製であるため生産コストが低く、また使
い捨てができ、さらに簡単に焼却処分ができる。さらに
また容器本体110の内側表面をアルミニウム蒸着その
他の不透水性薄膜によるコーティングをした場合には保
温効果が優れて好ましい。
【0050】上記実施例における包装容器の形状は、こ
れに限られるものではなく、筒状その他の形状の容器本
体に適用することができる。
【0051】
【発明の効果】本発明に係る保温機能を有する紙製包装
容器は、外気が、容器本体における容体部の側壁部底部
に形成した通風孔から通気用枠体の開口部を通過して通
気用枠体内を流入し、通気用枠体の上方に位置する発熱
体載置部の通気孔を通過して流入するので、発熱体を発
熱体載置部に載置しておけば、発熱体の底面が空気に接
触する。したがって、発熱体の全面に亘って空気と接触
するので、発熱効率がよく、高温維持が可能となって、
食品等の保温にとっては、最適の包装容器となる。
【0052】また、内容物載置部に通水孔を設けたた
め、包装容器内に発生した蒸気が水滴となって内容物載
置用受皿に落下し、該通水孔を通過して下方の発熱体載
置部に流出する。したがって、発熱体に逐次水分が補給
されるので、発熱体の酸化速度が促進し、高熱の発生が
維持できかつ発熱時間が延長されるので、食品の高温で
の保温が達成される。
【0053】さらに、発熱体は内容物載置部と発熱体載
置部との間に挟み込まれる状態となるので、発熱体から
発生した熱気が周囲に飛散せず、熱気は内容物載置部側
へ、特に内容物載置部に設けた通水孔から内容物載置部
の上方へすばやく移動するため熱効率が良く保温効果が
増大する。
【0054】通気用枠体は、中空体であるため断熱効果
があることから保温容器としてより一層好ましいものと
なる。
【0055】さらにまた、内容物載置部上に落下する水
滴は下方に流出するため、内容物載置部上に水滴が滞留
しないので、食品等の内容物に余分な水分が付着せず、
最良の状態で内容物を維持できる。
【0056】さらに容器全体が紙製であるため、適宜に
折り目を入れることにより容易に折畳み形状にすること
ができるので嵩張らず、保管や輸送に便利である。しか
も紙製であるが故に生産コストが易く、また使い捨てが
でき、さらに焼却処分が可能であるから使い良い。さら
にまた容器本体の内側表面が不透水性薄膜によりコーテ
ィングすれば、容器内部に発生する水分が容器本体に吸
収されず、耐水性に優れるので、使用中に変形したり、
破損するおそれがない。
【0057】なお、水滴が付着するおそれのある内容物
載置部の上面、発熱体載置部の上面及び通気用枠体の外
周面を不透水性薄膜によりコーティングした場合には、
紙に水分が浸透するのを防止でき、発熱体収容部付受体
の耐久性が増大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る容器本体の斜視図
である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る発熱体収容部付受
体及び発熱体の一部切欠斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係る容器本体に発熱体
収容部付受体及び発熱体を内蔵した状態を示す紙製包装
容器の斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施例に係る容器本体の斜視図
である。
【図5】本発明の第2の実施例に係る発熱体載置部を有
する通気用枠体の斜視図である。
【図6】本発明の第2の実施例に係る発熱体載置部を有
する通気用枠体の変更例を示す斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施例に係る発熱体載置部を有
する通気用枠体の変更例を示す斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施例に係る内容物載置部の斜
視図である。
【符号の説明】
A………紙製包装容器 10……容器本体 20……容体部 21……底板 22a、22b、22c、22d…………側壁部 23……通風孔 25a、25b……折
目線 30……蓋部 31……天部 32……嵌込み片 33……フラップ 40……発熱体収容部付受体 50……内容物載置部 51……受け部 52……起立片 53……通水孔 60……発熱体載置部 61……通気孔 70……通気用枠体 71……底部 72……起立部 73……起立部 74……開口部 80……発熱体 81……発熱物質 82……発熱体本体 83……フィルム 110…容器本体 120……容体部 121……底板 122a、122b、122c、122d……側壁部 123……通風孔 125a、125b、
125c……折目線 130……蓋部 131……天部 132a、132b、132c……蓋部側壁部 133……フラップ 150……内容物載置
部 151……受け部 152……起立片 153……通水孔 160、160a、160b……発熱体載置部 161、161a、161b……通気孔 170、170a、170b……通気用枠体 171……底部 172、172a、172b……起立部 173、173a、173b……起立部 174、174a、174b……開口部 175、175b……支持柱

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器本体とその底部に内蔵される発熱体収
    容部付受体とから構成され、 容器本体は、紙製の容体部と蓋部とからなり、 容体部は、底部と周囲の側壁部とからなる上方が開口し
    た立体形状であって、側壁部底部の所定位置に通風孔を
    有し、 発熱体収容部付受体は、紙製よりなり、内容物載置部と
    発熱体載置部と通気用枠体とを上から順に積層した段構
    造をなし、 内容物載置部は、下方の発熱体載置部に流出する通水孔
    を有し、 発熱体載置部は、下方の通気用枠体から流入する通気孔
    を有し、 通気用枠体は、両側に開口部を有する中空体であって、
    容器本体に内蔵した際に、容体部に形成した通風孔と前
    記開口部とが連通するように構成したことを特徴とする
    紙製包装容器。
  2. 【請求項2】容体部は、矩形形状の底板とその各辺から
    起立した四周の側壁部とからなる上方が開口した直方体
    形状であって、相対向する側壁部底部の所定位置に通風
    孔を有することを特徴とする請求項1に記載の紙製包装
    容器。
  3. 【請求項3】蓋部は、容体部の一の側壁部上端に連設さ
    れ、容体部の底板と同一大の天部とその天部に延設した
    嵌込み片とからなることを特徴とする請求項1または2
    に記載の紙製包装容器。
  4. 【請求項4】蓋部は、容体部の一の側壁部上端に連設さ
    れ、容体部の底板と同一大の天部とその天部に延設した
    蓋部側壁部とからなる覆蓋であることを特徴とする請求
    項1または2に記載の紙製包装容器。
  5. 【請求項5】通気用枠体を発熱体載置部を上面とする中
    空直方体状に形成し、内容物載置部を通気用枠体の側部
    に連設して折重ね可能にすることにより、発熱体収容部
    付受体を内容物載置部、発熱体載置部及び通気用枠体か
    らなる一体構成にしたことを特徴とする請求項1〜4の
    いずれか1項に記載の紙製包装容器。
  6. 【請求項6】内容物載置部と、上面を発熱体載置部とし
    た中空箱状の通気用枠体とを各別に形成して、発熱体収
    容部付受体を構成したことを特徴とする請求項1〜4の
    いずれか1項に記載の紙製包装容器。
  7. 【請求項7】容器本体は、内側または両側の表面が不透
    水性薄膜によりコーティングされた紙製であることを特
    徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の紙製包装
    容器。
  8. 【請求項8】内容物載置部は、その上面または上下面が
    不透水性薄膜によりコーティングされた紙製であること
    を特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の紙製
    包装容器。
  9. 【請求項9】発熱体載置部は、その上面または上下面が
    不透水性薄膜によりコーティングされた紙製であること
    を特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の紙製
    包装容器。
  10. 【請求項10】通気用枠体は、その外周面又は内外周面
    が不透水性薄膜によりコーティングされた紙製であるこ
    とを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の紙
    製包装容器。
  11. 【請求項11】発熱体を発熱体載置部に載置してなるこ
    とを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の
    紙製包装容器。
  12. 【請求項12】発熱体が、鉄粉、水、木炭及び塩類を主
    成分とし、空気接触による酸化熱により熱を発する発熱
    物質を不織布により被包した発熱体本体であって、これ
    を密封状態に袋詰めし、袋を開封することによって発熱
    するようにしたことを特徴とする請求項11に記載の紙
    製包装容器。
JP9135159A 1996-11-28 1997-05-26 紙製包装容器 Pending JPH10211969A (ja)

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JP31793896 1996-11-28
JP8-317938 1996-11-28
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003063575A (ja) * 2001-08-23 2003-03-05 Hitachi Transport Syst Ltd 包装容器
KR20180039803A (ko) * 2016-10-10 2018-04-19 순천향대학교 산학협력단 농산물 보관 상자
WO2021038120A1 (es) * 2019-08-28 2021-03-04 Foodhaven, S.L. Envase térmico para transporte de comida rápida caliente

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