JP2003062967A - オフセット印刷機 - Google Patents

オフセット印刷機

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JP2003062967A
JP2003062967A JP2002171448A JP2002171448A JP2003062967A JP 2003062967 A JP2003062967 A JP 2003062967A JP 2002171448 A JP2002171448 A JP 2002171448A JP 2002171448 A JP2002171448 A JP 2002171448A JP 2003062967 A JP2003062967 A JP 2003062967A
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JP2002171448A
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English (en)
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Katsuichi Furukawa
勝一 古川
Yoshiyuki Yamanoue
善之 山野上
Shuei Ozeki
秀英 大関
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、オフセット印刷機に関し、より一
層のコストの低減を図ることができるようにする。 【解決手段】 刷版11が装着される版胴3及び刷版1
1の絵柄が転写される転写胴4をそなえた印刷装置1a
と、印刷装置1aの近傍に配設され刷版11の絵柄を書
き換え可能な再生式機側製版装置1bとをそなえるとと
もに、上記の刷版11を継ぎ目のないギャップレス刷版
により構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オフセット印刷機
に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は一般的なオフセット印刷機の要部
構成を示す模式的な側面図である。図中、符号1は印刷
機の任意の印刷ユニットを示しており、多色印刷を行な
う印刷機の場合には、このような印刷ユニット1がウェ
ブ2の走行経路上に沿って複数台設けらている。
【0003】また、図示するように、オフセット印刷機
には版胴(印刷胴)3及びブランケット胴(転写胴)4
がそれぞれ設けられている。ここで、この印刷ユニット
1はウェブ2の両面に印刷可能に構成されており、ウェ
ブ2の上下にそれぞれ版胴3a,3b及びブランケット
胴4a,4bが設けられている。なお、以下では、特に
上下を区別する必要がない場合には、版胴及びブランケ
ット胴をそれぞれ符号3,4で示す。
【0004】また、図7に示すように、各版胴3には、
印刷される絵柄(画線)を焼き付けた刷版5が取り付け
られており、図示しないインク供給装置によりインクが
版胴3に供給されると、この刷版5上の絵柄がブランケ
ット胴4に一旦転写され、その後、ブランケット胴4に
転写された絵柄が走行するウェブ2に印刷される。そし
て、この刷版5による絵柄の印刷が終了すると、この刷
版(旧版)5を取り外して、別の絵柄が形成された(焼
き付けられた)新たな刷版(新版)が版胴3に取り付け
られる。また、版交換後は、取り外された刷版5は新た
な用途がないため廃棄される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これに対して、近年で
は、刷版5に焼き付けられた絵柄を一旦消去(再生)し
て、新たに絵柄を焼き付けることができるようにした、
再生式の刷版及び製版装置が提案されている。そして、
このような再生式製版装置を用いれば、1つの刷版5を
何度も繰り返して使用することができるのでコストを低
減することができるほか、環境にも優しい印刷機とする
ことができる。
【0006】また、再生式製版装置としては、印刷ユニ
ット1とは別体に配設される機側製版装置と、印刷ユニ
ット1内に一体的に構成された機上製版装置とが知られ
ている。このうち、機上製版装置は、印刷ユニット1内
においてウェブの走行経路上に配設されたものであっ
て、刷版5を版胴3から取り外すことなく、すなわち、
版胴3に装着したままの状態で刷版5に新たな絵柄を焼
き付けることができる製版装置である。したがって、再
生式機上製版装置を設けた場合には、刷版を交換する頻
度も大幅に低減される。
【0007】また、機側製版装置は印刷ユニット1とは
別体に構成されたものであり、例えば複数の印刷ユニッ
トに対して1台の製版装置を設けたり、各印刷ユニット
1毎に製版装置を設けたりすることが考えられる。そし
て、このような機側製版装置では、印刷の終わった刷版
5が版胴3から取り外されると、この刷版5を製版装置
に取り付けて、新たな絵柄の書き込みが実行される。そ
して、絵柄の書き込み作業が終了すると、次回の版交換
にそなえて待機する。
【0008】したがって、機側製版装置では、機上製版
装置に対して以下の利点がある。機上製版装置では、
各色の印刷ユニットに1に対してそれぞれ1台ずつ製版
装置を設ける必要があるが、機側製版装置では複数の印
刷ユニット1に対して1台の製版装置を設けるだけでよ
いので、コストや設置スペースを低減できるほか、保守
の繁雑さも低減できる。印刷ユニット1内は運転時の
環境条件が悪く、再生式製版装置のような精密機械を印
刷ユニット1内に設けるのは好ましくない。例えば、イ
ンキミストや洗浄液の飛散や、紙粉などが再生式製版装
置内のレーザ発信部のカバーに付着すると、この部分の
絵柄が描画されなくるので、画像形成不良の原因にな
る。
【0009】また、機上製版装置のイメージング装置部
に相当する通常のCTP(製版装置)は、温度,湿度が
管理されている部屋で使用されており、このような製版
装置を印刷ユニット1内に設置すると、温度の変動にと
もないレーザパワーが変動したり、湿度の変化により結
露する可能性がある。印刷ユニット1内に製版装置を
設置する場合、このための設置スペースが必要となり、
版胴やブランケット胴周りの操作,メンテナンス等の妨
げになる。
【0010】したがって、再生式製版装置としては、印
刷ユニット1内に一体的に構成された機上製版装置より
も印刷ユニット1とは別体に配設される機側製版装置の
方がメリットが大きい。ここで、機側製版装置における
刷版5の交換作業について簡単に説明すると、刷版5の
交換時には、版胴3に形成されたギャップ6内に配設さ
れたクランプ装置(図示省略)を緩めて、刷版5の他端
側(くわえ尻側)5bを上記ギャップ6から外す。そし
て、版胴3を図7中時計回りに回転させながら刷版5を
外していき、最後に、刷版5の一端側(くわえ側)5a
をギャップ6の一端部から離脱させる。これにより刷版
5が版胴3から取り外されるのである。また、刷版5の
取り付け作業は、上述とは逆の手順で行なわれる。
【0011】しかしながら、上述したような従来のオフ
セット印刷機では、刷版の交換作業時間が長く、コスト
の増加を招くという課題がある。また、再生式機側製版
装置を用いた場合は、刷版を繰り返し使用することでコ
ストの低減を図ることができるものの、上述のような版
交換に起因するコスト増により、再生式機側製版装置の
コスト低減効果を十分に享受できないという課題があ
る。
【0012】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、より一層のコストの低減を図ることができる
ようにした、オフセット印刷機を提供することを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明のオフセット印刷機は、刷版が装着される版胴
及び該刷版の絵柄が転写される転写胴をそなえた印刷装
置と、該印刷装置とは別体に構成され該刷版の絵柄を書
き換え可能な再生式機側製版装置とをそなえ、該刷版
が、継ぎ目のないギャップレス刷版により構成されてい
ることを特徴としている。
【0014】また、請求項2記載の本発明のオフセット
印刷機は、上記請求項1記載の構成において、該再生式
機側製版装置が該印刷装置の側部に配設され、該刷版が
該版胴の軸方向に沿って移動することにより、該版胴に
対して脱着可能に構成されるとともに該再生式機側製版
装置に対して着脱可能に構成されていることを特徴とし
ている。
【0015】また、請求項3記載の本発明のオフセット
印刷機は、上記請求項1記載の構成において、該印刷装
置が複数台設けられ、該複数の印刷装置に対して1台の
再生式機側製版装置が設けられていることを特徴として
いる。また、請求項4記載の本発明のオフセット印刷機
は、上記請求項1〜3のいずれか1項記載の構成におい
て、該版胴及び該転写胴にそれぞれ個別に駆動源が設け
られるとともに、該版胴及び該ブランケット胴が径方向
に移動可能に構成されていることを特徴としている。
【0016】また、請求項5記載の本発明のオフセット
印刷機は、上記請求項1〜4記載の構成において、該再
生式機側製版装置が、該印刷装置の運転中に次回の印刷
に用いられる刷版の絵柄の書き換え作業を行なうように
構成されていることを特徴としている。また、請求項6
記載の本発明のオフセット印刷機は、上記請求項1〜5
いずれか1項記載の構成において、該転写胴が継ぎ目の
ないギャップレス転写胴であることを特徴としている。
【0017】また、請求項7記載の本発明のオフセット
印刷機は、上記請求項1〜6のいずれか1項記載の構成
において、該ギャップレス刷版が、径方向に弾性変形可
能な継ぎ目のないスリーブと、該スリーブ上に形成され
非画線部を形成する疎油層と、該疎油層上に形成され画
線部を形成する親油層とをそなえて構成されていること
を特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の一実
施形態に係るオフセット印刷機について説明すると、図
1はその要部構成を示す模式図、図2はその任意の印刷
装置を示す模式図である。図1において、符号1は、オ
フセット印刷機における印刷ユニットを示し、符号2は
ウェブを示している。また、本実施形態においては、各
印刷ユニット1には印刷装置1aと再生式機側製版装置
(以下、単に機側製版装置という)1bとが設けられて
おり、印刷装置1aには上下版胴(印刷胴)3a,3b
及び上下ブランケット胴(転写胴)4a,4bがそれぞ
れ設けられている。なお、以下では、特に上下を区別す
る必要がない場合には、版胴及びブランケット胴をそれ
ぞれ単に符号3,4で示す。
【0019】また、各版胴3には、印刷される絵柄(画
線)を焼き付けた刷版11が取り付けられており、図2
(a)に示すインク供給装置21によりインクが版胴3
に供給されるようになっている。そして、これにより、
刷版11上の絵柄がブランケット胴4に一旦転写され、
その後、ブランケット胴4に転写された絵柄が走行する
ウェブ2に印刷されるようになっている。
【0020】また、機側製版装置1bは、印刷の終了し
た刷版11の絵柄を一旦消去(再生)して、新たに絵柄
を焼き付ける(書き込む)装置であって、印刷装置1a
の側部(機側)に設けられている。また、図示するよう
に、機側製版装置1bは、絵柄を再生するための版再生
装置31と、絵柄を書き込む版書込装置32とを備えて
いる。なお、この実施形態では、印刷装置1aが2つの
版胴3a,3bを有しているので、これらの各版胴3
a,3bに対応するように1台の機側製版装置1bにつ
いてそれぞれ2箇所に版再生装置31と版書込装置32
とが備えられている。
【0021】一方、図3に示すように、刷版11は継ぎ
目のないギャップレス刷版として構成されている。この
ギャップレス刷版11は、シームレス(ギャップレス)
のスリーブ12により形成されており、このスリーブ1
2上には後述するようなコート層(疎油層)及び有機系
化合物層(親油層)が形成されている。また、ブランケ
ット胴4にも、やはり継ぎ目のないギャップレス(シー
ムレス)のゴム版(図示省略)が装着されており、いわ
ゆるギャップレスブランケット胴として構成されてい
る。なお、ギャップレスブランケット胴については公知
のものであるので説明を省略する。
【0022】スリーブ12は弾性変形可能な材質、例え
ばニッケル材により形成されており、両端が開口した円
筒形状に形成されている。また、このスリーブ12の内
径は、装着される版胴の外径よりも僅かに小さな径に形
成されており、版胴に装着された時には版胴との間の摩
擦力により刷版11が版胴に固定されるようになってい
る。
【0023】また、図4に示すように、スリーブ12上
には、酸化チタン(TiO2 )のコート層(疎油層)1
3が形成されている。このコート層13は、ニッケルス
リーブ12上に酸化チタン光触媒層をコーティングする
ことにより形成されたものであり、このコート層13に
酸化チタン光触媒の活性光を照射することで、コート層
13がインクの付着しない部分(非画線部)として機能
するようになっている。
【0024】このコート層13の製法としては、CVD
法,スパッタリング法,ゾルゲル法などがあるが、これ
らの製法に限定されるものではない。また、酸化チタン
光触媒層にコート層強度を高めるため、あるいは下地と
の密着性を高めるため、あるいは光触媒の活性を高める
ため、あるいはコート層の親水性・保水性を高めるため
に第二物質を添加することも可能である。さらにまた、
酸化チタン光触媒と下地との密着性を高めるため、ニッ
ケルスリーブ12と酸化チタン光触媒コート層13との
間に中間層を設けてもよいことは言うまでもない。
【0025】ここで、酸化チタンのコート層13は、該
光触媒の活性光、すなわち波長400nm以下の紫外線
をコート層13に照射すると酸化チタン光触媒の作用に
よりコート層13が高い疎油性(親水性)を示すように
なる。そして、このように紫外線等を照射した部分がイ
ンクの付着しない非画線部として形成されるようになっ
ている。さらにまた、酸化チタン光触媒のコート層13
では、光触媒の活性光をコート層13に照射すると酸化
チタン光触媒の作用により光触媒表面の有機化合物を分
解することができる。
【0026】また、コート層13の上部には、有機系化
合物層(親油層)14が形成されている。この有機系化
合物で形成された表面は高い親油性を示し、水をはじく
一方でインキを受理するとともに、前記活性光照射下で
酸化チタン光触媒の作用で分解される性質を有してい
る。以下、有機系化合物層14を形成する手法の一例に
ついて説明すると、この有機化合物層14は、コート層
13の表面上に反応ないし固着した際に親油性を示す有
機系化合物を水系又は有機系の液体中に溶解または分散
させ、この液体をコート層13の表面に塗布することに
より形成されている。塗布の後、必要により乾燥させて
も良いことは言うまでもない。
【0027】そして、有機系化合物層14には、画像書
き込み装置32により絵柄が書き込まれるようになって
いる。ここで、版書き込み装置32は赤外線レーザ光を
照射可能な書き込みヘッドをそなえており、有機系化合
物層14に赤外線レーザ光を照射することにより、レー
ザ光が照射された部位が加熱,硬化して、コート層13
に固着するようになっている。
【0028】その後、レーザ光が照射されなかった部位
を洗浄,除去することでコート層13の親水性非画線部
を現出させて、刷版11に画線部と非画線部とからなる
絵柄を形成するのである。レーザ光が照射されなかった
部位を除去する方法としては、印刷開始前に洗浄剤で洗
浄する方法、印刷開始直後にインキタックで除去する方
法などがある。
【0029】さらに書き込み装置32として、例えば前
記活性光を照射可能な書き込みヘッドを用いることもで
きる。有機系化合物層14に活性光を照射することによ
り、照射された部位が分解除去され、コート層13の親
水性非画線部を現出させて、刷版11に画線部と非画線
部とからなる絵柄を形成するのである。また、印刷終了
後、版面のインキを洗浄装置(図示省略)で除去し、そ
の後、紫外線照射装置(図示省略)で紫外線を照射する
ことで有機系化合物からなる画線部を分解除去すると同
時に、コート層13表面を親水化させる。その後、再度
有機系化合物層を塗布することで刷版11の再生(絵柄
の消去)が可能となる。なお、これらの洗浄装置及び紫
外線照射装置により版再生装置31が構成されている。
【0030】また、上述では酸化チタンを用いてコート
層13を形成した場合について説明したが、酸化チタン
の代わりにアルミニウムを用いてコート層13を形成し
てもよい。この場合には、コート層13に光感光樹脂を
コーティングすることにより親油層14を形成すること
ができる。ところで、この機側製版装置1bでは、印刷
装置1aの運転中に、次回の印刷で使用される刷版11
の書き込みが行なわれるようになっている。そして、新
たな絵柄の書き込みが終了すると、この刷版11を次の
版交換時にそなえて所定の位置に待機させるようになっ
ている。
【0031】そして、版交換時には、刷版(旧版)11
は版胴3から取り外されて機側製版装置1bに取り込ま
れると、これと略同時に、刷版(新版)11が版胴3に
取り付けられるようになっており、これにより版交換の
作業時間の短縮が図られるようになっている。また、図
5に示すように、版交換時には、刷版11を版胴3に対
して軸方向から抜き差しすることにより刷版11の脱着
が行なわれるようになっている。これは、円筒形状に形
成された刷版(ギャップレス刷版)11の大きな特徴の
1つであり、これにより版交換の作業性が大幅に向上す
るのである。
【0032】ここで、版胴3の外径はスリーブ12の内
径よりも僅かに大きな径に形成されており、スリーブ1
2の弾性変形を利用して刷版11を版胴3に固定するよ
うになっている。また、図5に示すように、この版胴3
は、一端側31が他端側32よりも小径のテーパ状に形
成されており、これにより、刷版11の版胴3に対する
取り付けを容易なものとしている。
【0033】また、機側製版装置1bは版胴3の真横に
配設されており、このように機側製版装置1bを配設す
ることにより、刷版(旧版)11を版胴3に対して軸方
向に移動させることで、旧版11の版胴3からの取り外
しと機側製版装置1bへの取り込みとを1つの動作で完
了させることができるようになっている。また、これと
同様に、刷版(新版)11の取り付け時には、機側製版
装置1bに保持された刷版11を軸方向に移動させるこ
とにより、新版11の機側製版装置1bからの取り外し
と版胴3に対する取り付けとを1つの動作で完了させる
ことができるのである。
【0034】ところで、この印刷装置1aは、カットオ
フ(刷版の周長)変更可能な印刷装置として構成されて
いる。ここで、一般的なオフセット印刷機について簡単
に説明すると、通常オフセット印刷機では、1つの駆動
力源からの駆動力をシャフト(駆動軸)を介して各印刷
ユニットに伝達している。また、各版胴及びブランケッ
ト胴は互いにギアで連結されており、これらのギアが上
記のシャフトを介して伝達される駆動力により駆動され
る。そして、このように構成することで、各印刷ユニッ
トの回転を正確に同期させている。
【0035】しかしながら、このような構成では、版胴
及びブランケット胴がギアで接続されるため、版胴及び
ブランケット胴の中心軸位置を変更することができな
い。このため、刷版の外径は1種類に規定されることに
なる。一方、ウェブには、主にA系列とB系列との2種
類の規格があるが、一般的なオフセット印刷機では、上
述のような理由により、どちらか一方の規格のウェブに
しか対応できなかった。
【0036】これに対して、本実施形態に適用される印
刷装置1aは、A系列及びB系列の両方に印刷可能とす
るべく、カットオフ(刷版の周長)が変更可能に構成さ
れている。すなわち、図2(a)に示すように、版胴3
及びブランケット胴4にはそれぞれ独立して駆動源とし
てのモータ41が設けらており、各版胴3及びブランケ
ット胴4をそれぞれ個別に回転駆動(セクショナルドラ
イブ)できるようになっている。また、詳細は図示しな
いが、版胴3及びブランケット胴4は、例えばボールネ
ジ機構等により、それぞれ径方向(例えば図2の上下方
向)に移動可能に構成されている。
【0037】一方、刷版11としては、図2(b)に示
すように、A系列に対応した周長に形成された刷版11
aと、B系列に対応した周長に形成された刷版11bと
を有している。これらの刷版11a,11bは外径が異
なるものの内径が等しく、同じ版胴3に取り付け可能に
構成されている。そして、このような構成により、1つ
のオフセット印刷機で複数のウェブの規格に対応可能と
なる。例えば、A系列用の刷版11aでの印刷が終了し
た後に、B系列の刷版11bを使用する場合には、刷版
11bを版胴3に取り付ける前に、版胴3及びブランケ
ット胴4をB系列用の所定の位置に移動させる。
【0038】その後、版胴3に刷版11bが取り付けら
れると、各版胴3及びブランケット胴4をモータ41で
それぞれ駆動して印刷を行なう。なお、各モータ41は
図示しないコントローラからの制御信号に基づいて回転
速度が制御されるようになっている。以上詳述したよう
に、本発明の一実施形態に係るオフセット印刷機によれ
ば、ギャップレス刷版11と機側製版装置1bとを組み
合わせて用いることにより、版交換作業が容易となり版
交換を効率的に行なうことができるという利点と、機側
製版装置1bにより刷版11を繰り返し使用できるとい
う利点との相乗効果を得ることができ、大幅なコスト低
減を図ることができる。
【0039】また、刷版11が版胴3の軸方向に沿って
移動することにより版胴3に対して脱着可能且つ機側製
版装置1bに対して着脱可能に対して脱着可能に構成さ
れるので、刷版(旧版)11の版胴3からの取り外しと
機側製版装置1bへの取り込みとを1つの動作で完了さ
せることができ、また、これと同様に、刷版(新版)1
1の機側製版装置1bからの取り外しと版胴3の取り付
けとを1つの動作で完了させることができるという利点
がある。したがって、版交換作業をさらに効率的に行な
うことができるという利点がある。
【0040】また、版胴3及びブランケット胴(転写
胴)4にそれぞれ個別にモータ(駆動源)41を設け
て、版胴3及びブランケット胴4を径方向に移動可能に
構成することにより、1つの印刷機で異なる規格のウェ
ブに対応することができる利点がある。これにより、従
来2台のオフセット印刷機が必要だったユーザにとって
は印刷機が1台で済むことになり、コスト的な負担を大
幅に低減することができるほか、1台分の印刷機の設置
場所しか必要としないので、省スペース化を図ることが
できる。
【0041】また、機側製版装置1bが、印刷装置1a
の運転中に次回の印刷に用いられる刷版の絵柄の書き換
え作業を行なうので、版交換時には、旧版の取り外しと
新版の装着とを連続的に実行することができ、版交換の
作業時間を大幅に短縮することができる。また、ギャッ
プレス刷版11とギャップレスブランケット胴4とを組
み合わせることにより、印刷物と印刷物との間に空白部
分をなくすことができ、損紙の発生をなくすことができ
るという利点がある。さらに、ギャップレス刷版11を
径方向に弾性変形可能な継ぎ目のないスリーブ12によ
り形成することで、摩擦力により刷版11を版胴3に固
定でき、刷版11を版胴3に固定するための手段を不要
とすることができる。
【0042】また、スリーブ12上に非画線部を形成す
るコート層(疎油層)13と、コート層13上に形成さ
れ画線部を形成する有機系化合物層(親油層)14とを
形成することにより、刷版11の再生や書き込みを容易
に行なうことができるという利点がある。なお、本発明
は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の
趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。例え
ば、上述の実施形態においては各印刷ユニット1毎にそ
れぞれ機側製版装置1bを設けた構成について説明して
いるが、このような構成以外にも、カラー印刷を行なう
場合のように印刷ユニット1を複数台設けるような構成
において、共通の(即ち、1つの)機側製版装置のみ設
けるように構成してもよい。例えば8台の印刷ユニット
1に対して2台の機側製版装置1bを設け、印刷ユニッ
ト4台毎に1台の機側製版装置1bを用いることが考え
られる。
【0043】また、この場合には、印刷ユニット1aと
は別に機側製版装置1bを温度及び湿度の管理された部
屋に設置して、作業者が交換を要する版を印刷ユニット
1aから取り外した後、機側製版装置1bに取り付ける
ようにしてもよい。さらには、機側製版装置1bを印刷
ユニット1の近傍に移動可能に設け、交換を要する各版
胴へ順次、機側製版装置を移動させさせるように構成し
てもよい。
【0044】また、これらの場合には、各印刷ユニット
1で版交換が実行されて旧版が取り外されると、これら
の複数の旧版は、新たな版での印刷中に、機側製版装置
で順次書き換えが実行される。これらの場合には、上記
実施形態のように全て同時に版の交換及び再生を行うこ
とはできないが、その反面、設備コストの低減や省スペ
ース化を図ることができる利点があるほか、保守の繁雑
さも抑制できる利点がある。
【0045】さらには、全版胴のうち所定数の版胴を組
にし、該版胴の組に対して1台ずつ機側製版装置を設け
るように構成してもよい。つまり、ユーザのニーズ(版
交換及び再生作業の時間短縮を優先するか、設備コスト
低減や省スペース化を優先するかというニーズ)に応じ
て、版胴に対する機側製版装置の設置数を適宜決めるこ
とができる。
【0046】また、上述の実施形態とは逆に、スリーブ
12の径を版胴3の外径よりも僅かに大きく形成しても
よい。このように構成した場合は、版交換がより簡単な
ものとなり作業性が大幅に向上する。なお、このように
構成した場合には、刷版11を版胴3に固定するための
手段が新たに必要になるが、この固定手段としては、例
えば版胴3内に負圧を作用させればよい。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明のオフセット印刷機によれば、版交換作業が容易と
なり版交換を効率的に行なうことができるという利点
と、再生式機側製版装置により刷版を繰り返し使用でき
るという利点との相乗効果により、大幅なコスト低減を
図ることができる。
【0048】また、請求項2記載の本発明のオフセット
印刷機によれば、刷版(旧版)の版胴からの取り外しと
再生式機側製版装置への取り込みとを1つの動作で完了
させることができ、また、これと同様に、刷版(新版)
の再生式機側製版装置からの取り外しと版胴への取り付
けとを1つの動作で完了させることができるという利点
がある。したがって、版交換作業をさらに効率的に行な
うことができるという利点がある。
【0049】また、請求項3記載の本発明のオフセット
印刷機によれば、複数の印刷装置に対して1台の再生式
機側製版装置を設けることにより、設備コストの低減や
省スペース化を図ることができる利点があるほか、保守
の繁雑さも抑制できる利点がある。また、請求項4記載
の本発明のオフセット印刷機によれば、上記請求項1〜
3のいずれか1記載の構成において、該版胴及び該転写
胴にそれぞれ個別に駆動源が設けられるとともに、該版
胴及び該ブランケット胴を径方向に移動可能に構成する
ことにより、刷版の周長(カットオフ)を変更すること
ができ、1つの印刷機で異なる規格のウェブに対応する
ことができる利点がある。これにより、従来2台のオフ
セット印刷機が必要だったユーザにとっては印刷機が1
台で済むことになり、コスト的な負担を大幅に低減する
ことができるほか、省スペース化を図ることができる。
【0050】また、請求項5記載の本発明のオフセット
印刷機によれば、上記請求項1〜4記載の構成におい
て、該再生式機側製版装置が、該印刷装置の運転中に次
回の印刷に用いられる刷版の絵柄の書き換え作業を行な
うように構成されているので、版交換時には、旧版の取
り外しと新版の装着とを連続的に実行することができ、
版交換の作業時間を大幅に短縮することができる。
【0051】また、請求項6記載の本発明のオフセット
印刷機によれば、上記請求項1〜5いずれか1項記載の
構成において、該転写胴を継ぎ目のないギャップレス転
写胴とすることにより、印刷物と印刷物との間に空白部
分をなくすことができ、損紙の発生をなくすことができ
るという利点がある。また、請求項7記載の本発明のオ
フセット印刷機によれば、上記請求項1〜6のいずれか
1項記載の構成において、該ギャップレス刷版が、径方
向に弾性変形可能な継ぎ目のないスリーブと、該スリー
ブ上に形成され非画線部を形成する疎油層と、該疎油層
上に形成され画線部を形成する親油層とをそなえて構成
されているので、スリーブの摩擦力により刷版を版胴に
固定でき、刷版を版胴に固定するための手段を何ら設け
る必要もない。また、スリーブ上に疎油層と親油層とを
形成することにより、刷版の再生及び書き込みが容易な
ものとなるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るオフセット印刷機の
要部構成を示す模式図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るオフセット印刷機の
任意の印刷装置を示す模式図であって、(a)はその側
面図、(b)はその刷版の形状を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るオフセット印刷機に
適用されるギャップレス刷版を示す模式的な斜視図であ
る。
【図4】本発明の一実施形態に係るオフセット印刷機に
適用されるギャップレス刷版の要部を拡大して示す模式
的な断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るオフセット印刷機の
適用されるギャップレス刷版の版胴への着脱を説明する
ための模式図である。
【図6】一般的なオフセット印刷機の要部構成を示す模
式的な側面図である。
【図7】一般的なオフセット印刷機に用いられる版胴及
び刷版を示す模式図である。
【符号の説明】
1 印刷ユニット 1a 印刷装置 1b 再生式機側製版装置 2 ウェブ 3 版胴 4 ブランケット胴(転写胴) 11,11a,11b 刷版(ギャップレス刷版) 12 スリーブ 13 コート層(疎油層) 14 有機系化合物層(親油層) 21 インク供給装置 31 版再生装置 32 版書込装置 41 モータ(駆動源)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大関 秀英 広島県三原市糸崎町5007番地 三菱重工業 株式会社紙・印刷機械事業部内 Fターム(参考) 2C034 BA00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刷版が装着される版胴及び該刷版の絵柄
    が転写される転写胴をそなえた印刷装置と、 該印刷装置とは別体に構成され該刷版の絵柄を書き換え
    可能な再生式機側製版装置とをそなえ、 該刷版が、継ぎ目のないギャップレス刷版により構成さ
    れていることを特徴とする、オフセット印刷機。
  2. 【請求項2】 該再生式機側製版装置が該印刷装置の側
    部に配設され、該刷版が該版胴の軸方向に沿って移動す
    ることにより、該版胴に対して脱着可能に構成されると
    ともに該再生式機側製版装置に対して着脱可能に構成さ
    れていることを特徴とする、請求項1記載のオフセット
    印刷機。
  3. 【請求項3】 該印刷装置が複数台設けられ、該複数の
    印刷装置に対して1台の再生式機側製版装置が設けられ
    ていることを特徴とする、請求項1記載のオフセット印
    刷機。
  4. 【請求項4】 該版胴及び該転写胴にそれぞれ個別に駆
    動源が設けられるとともに、該版胴及び該ブランケット
    胴が径方向に移動可能に構成されていることを特徴とす
    る、請求項1〜3のいずれか1項記載のオフセット印刷
    機。
  5. 【請求項5】 該再生式機側製版装置が、該印刷装置の
    運転中に次回の印刷に用いられる刷版の絵柄の書き換え
    作業を行なうように構成されていることを特徴とする、
    1〜4のいずれか1項にオフセット印刷機。
  6. 【請求項6】 該転写胴が継ぎ目のないギャップレス転
    写胴であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか
    1項に記載のオフセット印刷機。
  7. 【請求項7】 該ギャップレス刷版が、径方向に弾性変
    形可能な継ぎ目のないスリーブと、該スリーブ上に形成
    され非画線部を形成する疎油層と、該疎油層上に形成さ
    れ画線部を形成する親油層とをそなえて構成されている
    ことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載
    のオフセット印刷機。
JP2002171448A 2001-06-14 2002-06-12 オフセット印刷機 Withdrawn JP2003062967A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006062122A1 (ja) * 2004-12-10 2006-06-15 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. 輪転印刷機

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006062122A1 (ja) * 2004-12-10 2006-06-15 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. 輪転印刷機

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