JP2003001790A - オフセット印刷機 - Google Patents

オフセット印刷機

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JP2003001790A
JP2003001790A JP2001188272A JP2001188272A JP2003001790A JP 2003001790 A JP2003001790 A JP 2003001790A JP 2001188272 A JP2001188272 A JP 2001188272A JP 2001188272 A JP2001188272 A JP 2001188272A JP 2003001790 A JP2003001790 A JP 2003001790A
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cylinder
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gapless
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JP2001188272A
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Katsuichi Furukawa
勝一 古川
Shuei Ozeki
秀英 大関
Yoshiyuki Yamanoue
善之 山野上
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、オフセット印刷機に関し、さらな
るコスト低減を図るようにする。 【解決手段】 刷版11が装着される版胴3及び刷版1
1の絵柄が転写される転写胴4をそなえた印刷装置1a
と、印刷装置1aと一体に形成され刷版11の絵柄を書
き換え可能な再生式機上製版装置1bとをそなえ、刷版
11が継ぎ目のないギャップレス刷版により構成される
とともに、刷版11が版胴3の軸方向に沿って移動する
ことにより版胴3に対して脱着可能となるように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オフセット印刷機
に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は一般的なオフセット印刷機の要部
構成を示す模式的な側面図である。図中、符号1は印刷
機の任意の印刷ユニットを示しており、多色印刷を行な
う印刷機の場合には、このような印刷ユニット1がウェ
ブ2の走行経路上に沿って複数台設けらている。
【0003】また、図示するように、オフセット印刷機
には版胴(印刷胴)3及びブランケット胴(転写胴)4
がそれぞれ設けられている。ここで、この印刷ユニット
1はウェブ2の両面に印刷可能に構成されており、ウェ
ブ2の上下にそれぞれ版胴3a,3b及びブランケット
胴4a,4bが設けられている。なお、以下では、特に
上下を区別する必要がない場合には、版胴及びブランケ
ット胴をそれぞれ符号3,4で示す。
【0004】また、図7に示すように、各版胴3には、
印刷される絵柄(画線)を焼き付けた刷版5が取り付け
られており、図示しないインク供給装置によりインクが
版胴3に供給されると、この刷版5上の絵柄がブランケ
ット胴4に一旦転写され、その後、ブランケット胴4に
転写された絵柄が走行するウェブ2に印刷される。そし
て、この刷版5による絵柄の印刷が終了すると、この刷
版(旧版)5を取り外して、別の絵柄が形成された(焼
き付けられた)新たな刷版(新版)が版胴3に取り付け
られる。また、版交換後は、取り外された刷版5は新た
な用途がないため廃棄される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これに対して、近年で
は、刷版5に焼き付けられた絵柄を一旦消去(再生)し
て、新たに絵柄を焼き付けることができるようにした、
再生式の刷版及び製版装置が提案されている。そして、
このような再生式製版装置を用いれば、1つの刷版5を
何度も繰り返して使用することができるのでコストを低
減することができるほか、環境にも優しい印刷機とする
ことができる。
【0006】また、再生式製版装置としては、印刷機の
側部に配設される機側製版装置と、ウェブの走行経路上
に配設される機上製版装置とが知られている。このう
ち、機上製版装置は、印刷ユニット1内に一体に組み込
まれたものであって、刷版5を版胴3から取り外すこと
なく、すなわち、版胴3に装着したままの状態で刷版5
に新たな絵柄を焼き付けることができる製版装置であ
る。したがって、再生式機上製版装置を設けた場合に
は、刷版を交換する頻度も大幅に低減される。
【0007】また、機側製版装置は印刷ユニット1とは
別体に構成されたものであり、印刷の終わった刷版5を
製版装置に取り込んで絵柄を書き込むものである。ここ
で、機上製版装置では、基本的に版交換を行なう必要が
ないが、刷版11の再生回数及び書き込み回数には限界
があり、刷版11が限界となった場合には、やはり刷版
11を版胴3から取り外して、新たな刷版を取り付ける
必要がある。
【0008】ここで、刷版5の交換作業について簡単に
説明すると、図7に示すように、刷版5の交換時には、
版胴3に形成されたギャップ6内に配設されたクランプ
装置(図示省略)を緩めて、刷版5の他端側(くわえ尻
側)5bを上記ギャップ6から外す。そして、版胴3を
図中時計回りに回転させながら刷版5を外していき、最
後に、刷版5の一端側(くわえ側)5aをギャップ6の
一端部から離脱させる。これにより刷版5が版胴3から
取り外されるのである。また、刷版5の取り付け作業
は、上述とは逆の手順で行なわれる。
【0009】しかしながら、上述したような機上製版装
置を備えたオフセット印刷機では、版胴の周辺には多種
のローラや部品等が配設されており、刷版の取り外し作
業や取り付け作業は極めて困難であるという課題があ
る。また、版交換作業が困難なため、作業時間が比較的
長くかかり、この分だけコストも増加してしまうという
課題がある。
【0010】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、機上製版装置を備えた場合にも容易に版交換
作業を行なえるようにして、さらなるコスト低減を図る
ことができるようにした、オフセット印刷機を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明のオフセット印刷機は、刷版が装着される版胴
及び該刷版の絵柄が転写される転写胴をそなえた印刷装
置と、該印刷装置と一体に設けられ該刷版の絵柄を書き
換え可能な再生式機上製版装置とをそなえ、該刷版が継
ぎ目のないギャップレス刷版により構成されるととも
に、該刷版が該版胴の軸方向に沿って移動することによ
り該版胴に対して脱着可能に構成されていることを特徴
としている。
【0012】また、請求項2記載の本発明のオフセット
印刷機は、上記請求項1記載の構成において、該版胴及
び該転写胴にそれぞれ個別に駆動源が設けられるととも
に、該版胴及び該ブランケット胴が径方向に移動可能に
構成されていることを特徴としている。また、請求項3
記載の本発明のオフセット印刷機は、上記請求項1又は
2記載の構成において、該転写胴が継ぎ目のないギャッ
プレス転写胴であることを特徴としている。
【0013】また、請求項4記載の本発明のオフセット
印刷機は、上記請求項1〜3のいずれかの項に記載の構
成において、該ギャップレス刷版が、径方向に弾性変形
可能な継ぎ目のないスリーブと、該スリーブ上に形成さ
れ非画線部を形成する疎油層と、該疎油層上に形成され
画線部を形成する親油層とをそなえて構成されているこ
とを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の一実
施形態に係るオフセット印刷機について説明すると、図
1はその要部構成を示す模式図、図2はその任意の印刷
装置を示す模式図である。図1において、符号1はオフ
セット印刷機における印刷ユニットを示し、符号2はウ
ェブを示している。また、ここでは、オフセット印刷機
は、カラー印刷(多色印刷)を可能とするべく、4台の
印刷ユニット1が設けられている。また、各印刷ユニッ
ト1には印刷装置1aと再生式機上製版装置(以下、単
に機上製版装置という)1bとが設けられており、印刷
装置1aには上下版胴(印刷胴)3a,3b及び上下ブ
ランケット胴(転写胴)4a,4bがそれぞれ設けられ
ている。なお、以下では、特に上下を区別する必要がな
い場合には、版胴及びブランケット胴をそれぞれ単に符
号3,4で示す。
【0015】また、各版胴3には、印刷される絵柄(画
線)を焼き付けた刷版11が取り付けられており、イン
ク供給装置21によりインクが版胴3に供給されるよう
になっている。そして、これにより、刷版11上の絵柄
がブランケット胴4に一旦転写され、その後、ブランケ
ット胴4に転写された絵柄が走行するウェブ2に印刷さ
れるようになっている。
【0016】また、機上製版装置1bは、印刷の終了し
た刷版11の絵柄を一旦消去(再生)して、新たに絵柄
を焼き付ける(書き込む)装置であって、印刷装置1a
と一体に(即ち、印刷装置1aの機上に)設けられてい
る。そして、印刷ユニット1内に、製版装置1bと印刷
装置1aとを一体に設けることにより印刷ユニット1の
小型化が図られている。
【0017】また、図示するように、機上製版装置1b
は、絵柄を再生するための版再生装置31と、絵柄を書
き込む版書込装置32とを備えている。一方、図3に示
すように、刷版11は継ぎ目のないギャップレス刷版と
して構成されている。このギャップレス刷版11は、シ
ームレス(ギャップレス)のスリーブ12により形成さ
れており、このスリーブ12上には後述するようなコー
ト層(疎油層)及び有機系化合物層(親油層)が形成さ
れている。
【0018】また、ブランケット胴4にも、やはり継ぎ
目のないギャップレス(シームレス)のゴム版(図示省
略)が装着されており、いわゆるギャップレスブランケ
ット胴として構成されている。なお、ギャップレスブラ
ンケット胴については公知のものであるので説明を省略
する。スリーブ12は弾性変形可能な材質、例えばニッ
ケル材により形成されており、両端が開口した円筒形状
に形成されている。また、このスリーブ12の内径は、
装着される版胴の外径よりも僅かに小さな径に形成され
ており、版胴3に装着された時には版胴3との間の摩擦
力により刷版11が版胴に固定されるようになってい
る。
【0019】また、図4に示すように、スリーブ12上
には、酸化チタン(TiO2 )のコート層(疎油層)1
3が形成されている。このコート層13は、ニッケルス
リーブ12上に酸化チタンを蒸着させることにより形成
されたものであり、このコート層13がインクの付着し
ない部分(非画線部)として機能するようになってい
る。
【0020】ここで、酸化チタンのコート層13は、光
触媒として酸化チタン光触媒を含んでおり、例えば紫外
線をコート層13に照射すると酸化チタン光触媒の作用
によりコート層13が高い疎油性(親水性)を示すよう
になる。そして、このように紫外線等を照射した部分が
インクの付着しない非画線部として形成されるようにな
っている。
【0021】なお、上述では、コート層13に酸化チタ
ン(TiO2 )を適用した例について説明したが、酸化
チタンの代わりにアルミニウム(Al)を適用してもよ
い。また、コート層13を形成する手法としては、上述
した蒸着に限定されるものではなく、種々の手法が適用
可能である。また、コート層13の上部には、有機系化
合物層(親油層)14が形成されている。この有機系化
合物層14は有機系化合物により形成されており、水が
付着せずにインクが付着する性質を有している。
【0022】以下、有機系化合物層14を形成する手法
の一例について説明すると、この有機系化合物層14
は、コート層13の表面上に反応ないし固着した際に親
油化剤(疎水化剤)として作用する有機系化合物を水又
は有機溶剤の液体中に溶解させ、この液体をコート層1
3の表面に塗布した後、乾燥させることにより形成され
ている。
【0023】そして、上述の機上製版装置1bの版書込
装置32により、この有機系化合物層14に絵柄が書き
込まれるようになっている。ここで、版書込装置32は
赤外線レーザ光を照射可能な書き込みヘッド(図示省
略)をそなえており、有機系化合物層14に赤外線レー
ザ光を照射することにより、レーザ光が照射された部位
が加熱,硬化して、コート層13に固着するようになっ
ている。
【0024】その後、レーザ光が照射されなかった部位
を洗浄,除去することでコート層13の非画線部を現出
させて、刷版11に画線部と非画線部とからなる絵柄が
形成されるのである。したがって、版交換時には、刷版
11は、まず上記再生装置31により全面に一様な有機
系化合物層(親油層)14が形成され、これにより刷版
11に形成された絵柄が全て消去される。さらに、その
後、上述したように、版書込装置32により赤外線レー
ザ光が照射されて、新たな絵柄が形成されるようになっ
ている。
【0025】ところで、上述したような機上製版装置1
bでは、印刷が終了する度に刷版11に新たな絵柄が書
き込まれるので、通常は刷版11を交換する必要がな
い。しかしながら、刷版11の再生回数及び書き込み回
数には限界(以下、再生限界という)があり、刷版11
が再生限界となった場合には、やはり刷版11を版胴3
から取り外して、新たな刷版(新版)11を取り付ける
必要がある。
【0026】しかしながら、図1にも示すように、版胴
3の周辺には多種のローラや部品等が配設されており、
刷版11の取り外し作業や取り付け作業は極めて困難で
ある。そこで、本実施形態では、図5に示すように、版
交換時には刷版11を版胴3に対して軸方向から抜き差
しすることにより刷版11の脱着が行なわれるようにな
っており、これにより版交換の作業性が大幅に高められ
ている。
【0027】つまり、オフセット印刷機では、上述のよ
うに版胴3の周囲には多数の部品やローラが配設されて
おり、通常の刷版(図7の符号5参照)では版交換が極
めて困難なものとなるが、印刷機の側部であれば版交換
作業に十分なスペースが確保されている。したがって、
刷版11を版胴3の軸方向(即ち横方向)に移動させて
刷版を脱着可能に構成することにより、容易に版交換を
行なうことができるほか、版交換作業に要する時間も大
幅に短縮することができるという利点がある。さらに
は、刷版を横方向から抜き差しすることで刷版の交換を
行なうので、版胴3の周囲のローラや部品のレイアウト
にも何ら影響を及ぼすこともないという利点がある。
【0028】また、版胴3の外径はスリーブ12の内径
よりも僅かに大きな径に形成されており、スリーブ12
の弾性変形を利用して刷版11を版胴3に固定するよう
になっている。また、図5に示すように、この版胴3
は、一端側31が他端側32よりも小径のテーパ状に形
成されており、これにより、刷版11の版胴3に対する
取り付け作業性をさらに容易なものとしている。
【0029】ところで、この印刷装置1aは、カットオ
フ(刷版の周長)変更可能な印刷装置として構成されて
いる。ここで、一般的なオフセット印刷機について簡単
に説明すると、通常オフセット印刷機では、1つの駆動
力源からの駆動力をシャフト(駆動軸)を介して各印刷
ユニットに伝達している。また、各版胴及びブランケッ
ト胴は互いにギアで連結されており、これらのギアが上
記のシャフトを介して伝達される駆動力により駆動され
る。そして、このように構成することで、各印刷ユニッ
トの回転を正確に同期させている。
【0030】しかしながら、このような構成では、版胴
及びブランケット胴がギアで接続されるため、版胴及び
ブランケット胴の中心軸位置を変更することができな
い。このため、刷版の外径は1種類に規定されることに
なる。一方、ウェブには、主にA系列とB系列との2種
類の規格があるが、一般的なオフセット印刷機では、上
述のような理由により、どちらか一方の規格のウェブに
しか対応できなかった。
【0031】これに対して、本実施形態に適用される印
刷装置1aは、A系列及びB系列の両方に印刷可能とす
るべく、カットオフ(刷版の周長)が変更可能に構成さ
れている。すなわち、図2(a)に示すように、版胴3
及びブランケット胴4にはそれぞれ独立して駆動源とし
てのモータ41が設けらており、各版胴3及びブランケ
ット胴4をそれぞれ個別に回転駆動(セクショナルドラ
イブ)できるようになっている。また、詳細は図示しな
いが、版胴3及びブランケット胴4は、例えばボールネ
ジ機構等により、それぞれ径方向(例えば図2の上下方
向)に移動可能に構成されている。
【0032】一方、刷版11としては、図2(b)に示
すように、A系列に対応した周長に形成された刷版11
aと、B系列に対応した周長に形成された刷版11bと
を有している。これらの刷版11a,11bは外径が異
なるものの内径が等しく、同じ版胴3に取り付け可能に
構成されている。そして、このような構成により、1つ
のオフセット印刷機で複数のウェブの規格に対応可能と
なる。例えば、A系列用の刷版11aでの印刷が終了し
た後に、B系列の刷版11bを使用する場合には、刷版
11bを版胴3に取り付ける前に、版胴3及びブランケ
ット胴4をB系列用の所定の位置に移動させる。
【0033】その後、版胴3に刷版11bが取り付けら
れると、各版胴3及びブランケット胴4をモータ41で
それぞれ駆動して印刷を行なう。なお、各モータ41は
図示しないコントローラからの制御信号に基づいて回転
速度が制御されるようになっている。以上詳述したよう
に、本発明の一実施形態に係るオフセット印刷機によれ
ば、書き換え可能なギャップレス刷版11と機上製版装
置1bとを組み合わせて用いることにより、刷版11を
印刷装置1aから取り外すことなく繰り返し使用でき
る。これにより、版交換に要する時間と刷版11自体と
を節約することができ、コストを低減することができる
という利点がある。
【0034】また、刷版11が版胴3の軸方向に沿って
移動することにより版胴3に対して脱着可能であるた
め、刷版11の再生限界時に版交換作業が必要となって
も、版交換が極めて容易なものとなり作業性が大幅に向
上するとともに、作業時間を大幅に短縮することができ
る。このため、さらなるコスト低減を図ることができ
る。
【0035】また、印刷ユニット1内に、製版装置1b
と印刷装置1aとが一体に構成されるので印刷ユニット
1の小型化を図ることができる。また、版胴3及びブラ
ンケット胴(転写胴)4にそれぞれ個別にモータ(駆動
源)41を設けて、版胴3及びブランケット胴4を径方
向に移動可能に構成することにより、1つの印刷機で異
なる規格のウェブに対応することができる利点がある。
これにより、従来2台のオフセット印刷機が必要だった
ユーザにとっては印刷機が1台で済むことになり、コス
ト的な負担を大幅に低減することができるほか、1台分
の印刷機の設置場所しか必要としないので、省スペース
化を図ることができる。
【0036】また、ギャップレス刷版11とギャップレ
スブランケット胴4とを組み合わせることにより、印刷
物と印刷物との間に空白部分をなくすことができ、損紙
の発生をなくすことができるという利点がある。さら
に、ギャップレス刷版11を径方向に弾性変形可能な継
ぎ目のないスリーブ12により形成することで、摩擦力
により刷版11を版胴3に固定でき、刷版11を版胴3
に固定するための手段を不要とすることができる。
【0037】また、スリーブ12上に非画線部を形成す
るコート層(疎油層)13と、コート層13上に形成さ
れ画線部を形成する有機系化合物層(親油層)14とを
形成することにより、刷版11の再生や書き込みを容易
に行なうことができるという利点がある。なお、本発明
は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の
趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に係る本
発明のオフセット印刷機によれば、ギャップレス刷版と
機上製版装置とを組み合わせて用いることにより、刷版
を印刷装置から取り外すことなく繰り返し使用できる。
これにより、版交換に要する時間及び刷版自体を節約す
ることができ、コストを低減することができる。また、
刷版が版胴の軸方向に沿って移動することにより版胴に
対して脱着することができるので、刷版の再生限界時に
版交換作業が必要となっても、版交換が極めて容易なも
のとなり、作業性が大幅に向上するとともに、作業時間
を大幅に短縮することができる。このため、さらなるコ
スト低減を図ることができる利点がある。
【0039】また、請求項2記載の本発明のオフセット
印刷機によれば、上記請求項1記載の構成において、該
版胴及び該転写胴にそれぞれ個別に駆動源が設けられる
とともに、該版胴及び該ブランケット胴を径方向に移動
可能に構成することにより、刷版の周長(カットオフ)
を変更することができ、1つの印刷機で異なる規格のウ
ェブに対応することができる利点がある。これにより、
従来2台のオフセット印刷機が必要だったユーザにとっ
ては印刷機が1台で済むことになり、コスト的な負担を
大幅に低減することができるほか、省スペース化を図る
ことができる。
【0040】また、請求項3記載の本発明のオフセット
印刷機によれば、上記請求項1又は2記載の構成におい
て、該転写胴を継ぎ目のないギャップレス転写胴とする
ことにより、印刷物と印刷物との間に空白部分をなくす
ことができ、損紙の発生をなくすことができるという利
点がある。また、請求項4記載の本発明のオフセット印
刷機によれば、上記請求項1〜3のいずれか1項に記載
の構成において、該ギャップレス刷版が、径方向に弾性
変形可能な継ぎ目のないスリーブと、該スリーブ上に形
成され非画線部を形成する疎油層と、該疎油層上に形成
され画線部を形成する親油層とをそなえて構成されてい
るので、スリーブの摩擦力により刷版を版胴に固定で
き、刷版を版胴に固定するための手段を何ら設ける必要
もない。また、スリーブ上に疎油層と親油層とを形成す
ることにより、刷版の再生及び書き込みが容易なものと
なるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るオフセット印刷機の
要部構成を示す模式図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るオフセット印刷機の
任意の印刷装置を示す模式図であって、(a)はその側
面図、(b)はその刷版の形状を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るオフセット印刷機に
適用されるギャップレス刷版を示す模式的な斜視図であ
る。
【図4】本発明の一実施形態に係るオフセット印刷機に
適用されるギャップレス刷版を示す模式的な断面図であ
る。
【図5】本発明の一実施形態に係るオフセット印刷機の
適用されるギャップレス刷版の版胴への着脱を説明する
ための模式図である。
【図6】一般的なオフセット印刷機の要部構成を示す模
式的な側面図である。
【図7】一般的なオフセット印刷機に用いられる版胴及
び刷版を示す模式図である。
【符号の説明】
1 印刷ユニット 1a 印刷装置 1b 再生式機上製版装置 2 ウェブ 3 版胴 4 ブランケット胴(転写胴) 11,11a,11b 刷版(ギャップレス刷版) 12 スリーブ 13 コート層(疎油層) 14 有機系化合物層(親油層) 21 インク供給装置 31 版再生装置 32 版書込装置 41 モータ(駆動源)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山野上 善之 広島県三原市糸崎町5007番地 三菱重工業 株式会社紙・印刷機械事業部内 Fターム(参考) 2C034 AA16 AA42 AB10 AE22 AE23 AE42 BA01 2H114 AA04 AA22 AA24 BA01 CA10 DA04 DA08 FA16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刷版が装着される版胴及び該刷版の絵柄
    が転写される転写胴をそなえた印刷装置と、 該印刷装置と一体に設けられ該刷版の絵柄を書き換え可
    能な再生式機上製版装置とをそなえ、 該刷版が継ぎ目のないギャップレス刷版により構成され
    るとともに、該刷版が該版胴の軸方向に沿って移動する
    ことにより該版胴に対して脱着可能に構成されているこ
    とを特徴とする、オフセット印刷機。
  2. 【請求項2】 該版胴及び該転写胴にそれぞれ個別に駆
    動源が設けられるとともに、該版胴及び該ブランケット
    胴が径方向に移動可能に構成されていることを特徴とす
    る、請求項1記載のオフセット印刷機。
  3. 【請求項3】 該転写胴が継ぎ目のないギャップレス転
    写胴であることを特徴とする、請求項1又は2記載のオ
    フセット印刷機。
  4. 【請求項4】 該ギャップレス刷版が、径方向に弾性変
    形可能な継ぎ目のないスリーブと、該スリーブ上に形成
    され非画線部を形成する疎油層と、該疎油層上に形成さ
    れ画線部を形成する親油層とをそなえて構成されている
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載
    のオフセット印刷機。
JP2001188272A 2001-06-14 2001-06-21 オフセット印刷機 Withdrawn JP2003001790A (ja)

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WO2006062122A1 (ja) * 2004-12-10 2006-06-15 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. 輪転印刷機
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