JP2003062888A - プラスチック押出ダイスの加熱方法、プラスチック押出ダイスおよび押出機 - Google Patents

プラスチック押出ダイスの加熱方法、プラスチック押出ダイスおよび押出機

Info

Publication number
JP2003062888A
JP2003062888A JP2001255468A JP2001255468A JP2003062888A JP 2003062888 A JP2003062888 A JP 2003062888A JP 2001255468 A JP2001255468 A JP 2001255468A JP 2001255468 A JP2001255468 A JP 2001255468A JP 2003062888 A JP2003062888 A JP 2003062888A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
extrusion die
plastic extrusion
alternating current
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001255468A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Mizutani
豊 水谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Steel Works Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Steel Works Ltd filed Critical Japan Steel Works Ltd
Priority to JP2001255468A priority Critical patent/JP2003062888A/ja
Publication of JP2003062888A publication Critical patent/JP2003062888A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コイルの耐熱許容温度を高くする。給電ケー
ブルからの電磁放射による周辺への悪影響を抑制する。
構造の異なる種々のダイスに対応可能とする。 【解決手段】 太さ1.5mm以上の線材を多層または
多数回巻回したコイル(C)を用いると共に、交流電流
の周波数を変更可能な可変周波数インバータ(H)から
交流電流を供給する。 【効果】 コイル(C)の耐熱許容温度が高いため、溶
融樹脂温度が高い樹脂にも対応できる。可変周波数イン
バータ(H)により交流電流の周波数を下げた場合、電
磁放射による周辺への悪影響を抑制できる。可変周波数
インバータ(H)により交流電流の周波数を変えること
で、構造の異なる種々のダイスに対応できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、押出機や混練機な
どに使用されるプラスチック押出ダイスの加熱方法、プ
ラスチック押出ダイスおよび押出機に関し、さらに詳し
くは、コイルの耐熱許容温度を高くすることが出来ると
共に給電ケーブルからの電磁放射による周辺への悪影響
を抑制でき、更に構造の異なる種々のダイスにも対応可
能としたプラスチック押出ダイスの加熱方法、プラスチ
ック押出ダイスおよび押出機に関する。
【0002】
【従来の技術】特許第2969437号公報には、押出
機のダイスに設けられた多数のノズルの近傍にコイルを
設け、そのコイルに高周波電流を通電することにより、
ノズルの周りにうず電流を誘導し、ジュール熱によりノ
ズルの周りを直接的に加熱する押出機のダイス加熱方法
が開示されている。
【0003】また、特許第2969437号公報には、
多数のノズルが複数の区画に分けて設けられ、各区画ご
とのノズルの周りにコイルがそれぞれ設けられ、さら
に、ダイスの樹脂出口側面に断熱材が設けられたダイス
が開示されている。
【0004】さらに、特許第2969437号公報に
は、ダイスに設けられた多数のノズルから溶融樹脂を棒
状に押し出し、切断し且つ冷却してペレットを得る押出
機において、上記ダイスを用いると共に、高周波インバ
ータを備えた押出機が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の押出機のダ
イス加熱方法、ダイスおよび押出機では、例えば20k
Hz〜30kHzの高周波電流がコイルに通電される
が、このような高周波電流を効率よく流すために、コイ
ルの線材には、リッツ線が用いられている。しかし、リ
ッツ線は、複数の細線を撚ったものであり、耐熱許容温
度が180℃〜200℃と低い問題点がある。
【0006】また、高周波インバータからコイルへの給
電ケーブルに例えば20kHz〜30kHzの高周波電
流を流すと、給電ケーブルからの電磁放射により周辺に
悪影響を与える問題点がある。このため、給電ケーブル
を他のケーブル類と併設できない、高周波インバータを
ノズル近傍に設置して給電ケーブルを短くする必要があ
る、といった問題点がある。
【0007】さらに、コンパウンド分野の押出機では、
市場要求により生産樹脂が異なるので、生産樹脂ごとに
最適なダイスが設計される。つまり、生産樹脂に合わせ
て構造(形状、サイズ)や材質の異なるダイスが使用さ
れる。しかし、ダイスの構造や材質が異なると、ジュー
ル熱を最も効率よく発生させうる周波数が異なるため、
固定周波数の高周波インバータでは、構造や材質の異な
る種々のダイスに対応できない問題点がある。
【0008】そこで、本発明の目的は、コイルの耐熱許
容温度を高くすることが出来ると共に、給電ケーブルか
らの電磁放射による周辺への悪影響を抑制でき、さら
に、構造や材質の異なる種々のダイスにも対応可能とし
たプラスチック押出ダイスの加熱方法、プラスチック押
出ダイスおよび押出機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の観点では、本発明
は、プラスチック押出ダイス(10,30)に設けられ
た多数のノズル(P)の近傍にコイル(C)を設け、そ
のコイル(C)に交流電流を通電することにより、ノズ
ル(P)の周りにうず電流を誘導し、ジュール熱により
ノズル(P)の周りを直接的に加熱するプラスチック押
出ダイスの加熱方法であって、多層または多数回巻回し
たコイル(C)を用いると共に、交流電流の周波数を変
更可能な可変周波数インバータ(H)から交流電流を供
給することを特徴とするプラスチック押出ダイスの加熱
方法を提供する。上記第1の観点によるプラスチック押
出ダイスの加熱方法では、ノズル(P)の近傍にコイル
(C)を設ける。そして、そのコイル(C)に交流電流
を通じる。これにより、コイル(C)の近傍の導電体に
渦電流が誘導され、ジュール熱が発生し、ノズル(P)
の周りの導電体を直接的に加熱することが出来る。この
ような誘導加熱方式では、ダイノズル部を直接加熱する
ので、温度ムラを制御することができ、ダイス目詰りを
十分に防止することが出来る。また、コイル(C)に
は、耐熱許容温度が高いアルマイト電線やセラミックな
どをコーティングした1.5〜3.0mmφの線材や2.
0×5.0mm平角の線材などが使用できるため、溶融
樹脂温度が高い樹脂にも対応できる。また、可変周波数
インバータ(H)により交流電流の周波数を下げた場合
には、電磁放射による周辺への悪影響を抑制できる。ま
た、可変周波数インバータ(H)により交流電流の周波
数を変えることで、構造および/または材質の異なる種
々のダイスに対応できる。
【0010】第2の観点では、本発明は、上記構成のプ
ラスチック押出ダイスの加熱方法において、コイル
(C)の温度を検出するための温度センサ(T)を設
け、コイル(C)の温度が耐熱許容温度以上にならない
ように交流電流の電流値または周波数の少なくとも一方
を制御することを特徴とするプラスチック押出ダイスの
加熱方法を提供する。上記第2の観点によるプラスチッ
ク押出ダイスの加熱方法では、コイル(C)の温度を温
度センサ(T)で監視するため、コイル(C)が耐熱許
容温度以上になることを確実に防止できる。
【0011】第3の観点では、本発明は、上記構成のプ
ラスチック押出ダイスの加熱方法において、可変周波数
インバータ(H)に電流制限機能を設けて、コイル
(C)に供給しうる交流電流の最大値を制限することを
特徴とするプラスチック押出ダイスの加熱方法を提供す
る。上記第3の観点によるプラスチック押出ダイスの加
熱方法では、可変周波数インバータ(H)の電流制限機
能を利用して、コイル(C)に供給しうる交流電流の最
大値を制限することが出来る。
【0012】第4の観点では、本発明は、多数のノズル
(P)が複数の区画に分けて設けられ、各区画ごとのノ
ズル(P)の周りにコイル(C)がそれぞれ設けられ、
さらに、ダイス(10)の樹脂出口側面に断熱材(A)
が設けられたプラスチック押出ダイス(10)におい
て、多層または多数回巻回したコイル(C)と、コイル
(C)の温度を検出するための温度センサ(T)とを具
備したことを特徴とするプラスチック押出ダイス(1
0)を提供する。上記第4の観点によるプラスチック押
出ダイス(10)では、各区画ごとのノズル(P)の周
りにコイル(C)を設け、それらコイル(C)に交流電
流を通じる。これにより、コイル(C)に囲まれた導電
体部分に渦電流が誘導され、ジュール熱が発生し、各区
画ごとのノズル(P)の周りをそれぞれ加熱することが
出来る。このような誘導加熱方式では、ダイノズル部を
直接加熱するので、温度ムラを制御することができ、ダ
イス目詰りを十分に防止することが出来る。また、ノズ
ル(P)の各区画ごとに分けて加熱するため、無駄に加
熱される部分がなく、効率を上げられる。さらに、ダイ
ス(10)の樹脂出口側面から冷却されるのを断熱材
(A)により防止するため、熱エネルギーの無駄な漏洩
をなくすことが出来る。また、コイル(C)には、耐熱
許容温度が高いアルマイト電線やセラミックなどをコー
ティングした1.5〜3.0mmφの線材や2.0×5.0
mm平角の線材などが使用できるため、溶融樹脂温度が
高い樹脂にも対応できる。
【0013】第5の観点では、本発明は、多数のノズル
(P)が円環状に配設され、それらノズル(P)の周り
にコイル(C)が設けられたプラスチック押出ダイス
(30)において、多層または多数回巻回したコイル
(C)と、コイル(C)の温度を検出するための温度セ
ンサ(T)とを具備したことを特徴とするプラスチック
押出ダイス(30)を提供する。上記第5の観点による
プラスチック押出ダイス(30)では、円環状に配設さ
れたノズル(P)の周りにコイル(C)を設け、それら
コイル(C)に交流電流を通じる。これにより、コイル
(C)の近傍の導電体に渦電流が誘導され、ジュール熱
が発生し、ノズル(P)の周りの導電体を直接的に加熱
することが出来る。このような誘導加熱方式では、ダイ
ノズル部を直接加熱するので、温度ムラを制御すること
ができ、ダイス目詰りを十分に防止することが出来る。
また、コイル(C)には、耐熱許容温度が高いアルマイ
ト電線やセラミックなどをコーティングした1.5〜3.
0mmφの線材や2.0×5.0mm平角の線材などが使
用できるため、溶融樹脂温度が高い樹脂にも対応でき
る。
【0014】第6の観点では、本発明は、ダイス(1
0,30)に設けられた多数のノズル(P)から溶融樹
脂を棒状に押し出し、切断し且つ冷却してペレットを得
る押出機において、上記第4の観点から第5の観点のい
ずれかに記載のプラスチック押出ダイス(10,30)
を用いると共に、コイル(C)に供給する交流電流の周
波数を変更可能な可変周波数インバータ(H)を備えた
ことを特徴とする押出機(100,300)を提供す
る。上記第6の観点による押出機(100,300)で
は、上記構成のダイス(10,30)および可変周波数
インバータ(H)を備えたため、誘導加熱方式によりノ
ズル(P)の周りを加熱することが出来る。この誘導加
熱方式では、ダイノズル部を直接加熱するので、温度ム
ラを制御することが出来、ダイス目詰りを十分に防止す
ることが出来る。また、コイル(C)には、耐熱許容温
度が高いアルマイト電線やセラミックなどをコーティン
グした1.5〜3.0mmφの線材や2.0×5.0mm平
角の線材などが使用できるため、溶融樹脂温度が高い樹
脂にも対応できる。また、可変周波数インバータ(H)
により交流電流の周波数を下げた場合には、電磁放射に
よる周辺への悪影響を抑制できる。また、可変周波数イ
ンバータ(H)により交流電流の周波数を変えること
で、構造および/または材質の異なる種々のダイスに対
応できる。また、コイル(C)の温度を温度センサ
(T)で監視できるため、コイル(C)が耐熱許容温度
以上になることを確実に防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図に示す実施形態により本
発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明
が限定されるものではない。
【0016】−第1の実施形態− 図1は、本発明の第1の実施形態にかかる押出機の断面
図である。この押出機100において、押出部1は、図
示せぬフィーダから供給された原材料ペレットおよび添
加物をヒータ3で加熱溶融し、スクリュー4で混練し、
ダイス10の多数のノズルPから溶融樹脂を棒状に押し
出す。カット部5は、ダイス10から押し出された棒状
樹脂をカッタブレード6で切断し、水Mで冷却し、樹脂
ペレットJとする。21は、ダイホルダである。
【0017】前記ダイス10のノズルPの周りには、ソ
レノイド形コイルCが設けられている。これらコイルC
によりノズルPの周りを誘導加熱し、ダイス目詰りを防
止している。すなわち、可変周波数インバータHから給
電ケーブルBを介して交流電流をコイルCに通じると、
コイルCに囲まれた導電体部分に渦電流が誘導され、ジ
ュール熱が発生し、ノズルPの周りが加熱される。22
は、コイル押えである。
【0018】第1の実施形態のコイルCは、アルマイト
電線やセラミックなどをコーティングした1.5〜3.0
mmφの線材や2.0×5.0mm平角の線材などを1層
当たり数回〜数十回巻回したものを2層〜6層にしたコ
イルであり(例えば、1.5〜3.0mm径の耐熱線材を
1層20回で4層として計80ターン巻いたり、あるい
は、平角材を1層20回で2層巻きで計40ターンとす
る)、480℃〜550℃の耐熱許容温度を有してい
る。
【0019】可変周波数インバータHから供給する交流
電流の周波数は、生産樹脂に合わせて構造(形状、サイ
ズ)および/または材質の異なるダイスに応じて、ジュ
ール熱を最も効率よく発生させうる周波数に設定され
る。交流電流の周波数が例えば50/60Hz〜800
Hzの場合は、給電ケーブルBからの電磁放射による周
辺への悪影響は無視できる程度になる。そこで、この場
合には、給電ケーブルBを伸ばして、ダイス10の近傍
から離れた電気室などの場所に可変周波数インバータH
を設置するのが好ましい。これにより、ダストや危険ガ
スなど雰囲気が悪く、また、水濡れなどの心配もあるダ
イス10の近傍に可変周波数インバータHを設置しなく
ても済む。可変周波数インバータHは、電流制限機能を
有している。この電流制限機能を利用して、コイルCに
供給しうる交流電流の最大値を制限するのが好ましい。
【0020】コイルCの中心(近傍でもよい)には、温
度センサTが設置されている。可変周波数インバータH
は、温度センサTにより温度を検出し、コイルCの温度
が耐熱許容温度以上にならないように交流電流の電流値
または周波数の少なくとも一方を制御する。
【0021】前記ダイス10の樹脂出口側面には、例え
ばガスケットなどをステンレス板にて挟み込んだ断熱材
Aが設けられている。これら断熱材Aにより、ダイス1
0の樹脂出口側面からノズルPの周りが冷却されるのを
防止している。
【0022】図2は、図1のL−L’断面図である。ノ
ズルPは、複数の区画に分けて設けられている。そし
て、各区画ごとのノズルPの周りにコイルCがそれぞれ
設けられている。また、各コイルCの中心(近傍でもよ
い)には、温度センサTがそれぞれ設置されている。
【0023】上記第1の実施形態にかかるダイス10お
よび押出機100によれば、誘導加熱方式であるため、
ダイノズル部を直接的に加熱するので、温度ムラを生じ
ず、ダイス目詰りを十分に防止することが出来る。ま
た、ノズルPの各区画ごとに分けて加熱するため、必要
な部分のみを効率的に加熱できる。さらに、断熱材Aに
より、熱エネルギーの無駄な漏洩を防止することが出来
る。
【0024】また、コイルCの耐熱許容温度が480℃
〜550℃と高いため、溶融樹脂温度が220℃〜25
0℃のポリプロピレンから350℃〜400℃のエンジ
ニアリングプラスチックまで対応できるようになる。ま
た、交流電流の周波数を下げた場合には、給電ケーブル
Bからの電磁放射による周辺への悪影響を抑制できるよ
うになる。また、交流電流の周波数を変えることで、構
造の異なる種々のダイス10に対応できるようになる。
また、可変周波数インバータHの電流制限機能を利用し
て、コイルCに供給しうる交流電流の最大値を制限する
ことが出来る。さらに、コイルCの温度を監視するた
め、コイルCが耐熱許容温度以上になることを確実に防
止できる。
【0025】−第2の実施形態− 図3は、本発明の第2の実施形態にかかる押出機の断面
図である。この押出機300において、押出部1は、図
示せぬフィーダから供給された原材料ペレットおよび添
加物をヒータ3で加熱溶融し、スクリュー4で混練し、
ダイス30の多数のノズルPから溶融樹脂を棒状に押し
出す。カット部5は、ダイス30から押し出された棒状
樹脂をカッタブレード6で切断し、水Mで冷却し、樹脂
ペレットJとする。21は、ダイホルダである。
【0026】前記ダイス30のノズルPは円環状に配設
されている。前記ダイス30のノズルPの外周部および
内周部には、それぞれソレノイド形コイルCがノズルP
を挟むように設けられている。これらコイルCによりノ
ズルPの周りを誘導加熱し、ダイス目詰りを防止してい
る。すなわち、可変周波数インバータHから給電ケーブ
ルBを介して交流電流をコイルCに通じると、コイルC
に挟まれた導電体部分に渦電流が誘導され、ジュール熱
が発生し、ノズルPの周りが加熱される。22は、コイ
ル押えである。
【0027】第3の実施形態のコイルCは、アルマイト
電線やセラミックなどをコーティングした1.5〜3.0
mmφの線材や2.0×5.0mm平角の線材などを1層
当たり数回〜数十回巻回したものを2層〜6層にしたコ
イルであり(例えば、1.5〜3.0mm径の耐熱線材を
1層20回で4層として計80ターン巻いたり、あるい
は、平角材を1層20回で2層巻きで計40ターンとす
る)、480℃〜550℃の耐熱許容温度を有してい
る。
【0028】可変周波数インバータHから供給する交流
電流の周波数は、生産樹脂に合わせて構造(形状、サイ
ズ)および/または材質の異なるダイスに応じて、ジュ
ール熱を最も効率よく発生させうる周波数に設定され
る。交流電流の周波数が例えば50/60Hz〜800
Hzの場合は、給電ケーブルBからの電磁放射による周
辺への悪影響は無視できる程度になる。そこで、この場
合には、給電ケーブルBを伸ばして、ダイス30の近傍
から離れた電気室などの場所に可変周波数インバータH
を設置するのが好ましい。これにより、ダストや危険ガ
スなど雰囲気が悪く、また、水濡れなどの心配もあるダ
イス30の近傍に可変周波数インバータHを設置しなく
ても済む。可変周波数インバータHは、電流制限機能を
有している。この電流制限機能を利用して、コイルCに
供給しうる交流電流の最大値を制限するのが好ましい。
【0029】コイルCの中心(近傍でもよい)には、温
度センサTが設置されている。可変周波数インバータH
は、温度センサTにより温度を検出し、コイルCの温度
が耐熱許容温度以上にならないように交流電流の電流値
または周波数の少なくとも一方を制御する。
【0030】前記ダイス30の樹脂出口側面には、例え
ばガスケットなどをステンレス板にて挟み込んだ断熱材
Aが設けられている。これら断熱材Aにより、ダイス3
0の樹脂出口側面からノズルPの周りが冷却されるのを
防止している。
【0031】図4は、図3のL−L’断面図である。ノ
ズルPは、円環状に配設されている。そして、ノズルP
の外周部および内周部には、それぞれソレノイド形コイ
ルCがノズルPを挟むように設けられている。また、各
コイルCの中心(近傍でもよい)には、温度センサTが
それぞれ設置されている。
【0032】上記第2の実施形態にかかるダイス30お
よび押出機300によれば、誘導加熱方式であるため、
ダイノズル部を直接的に加熱するので、温度ムラを生じ
ず、ダイス目詰りを十分に防止することが出来る。さら
に、断熱材Aにより、熱エネルギーの無駄な漏洩を防止
することが出来る。
【0033】また、コイルCの耐熱許容温度が480℃
〜550℃と高いため、溶融樹脂温度が220℃〜25
0℃のポリプロピレンから350℃〜400℃のエンジ
ニアリングプラスチックまで対応できるようになる。ま
た、交流電流の周波数を下げた場合には、給電ケーブル
Bからの電磁放射による周辺への悪影響を抑制できるよ
うになる。また、交流電流の周波数を変えることで、構
造の異なる種々のダイス30に対応できるようになる。
また、可変周波数インバータHの電流制限機能を利用し
て、コイルCに供給しうる交流電流の最大値を制限する
ことが出来る。さらに、コイルCの温度を監視するた
め、コイルCが耐熱許容温度以上になることを確実に防
止できる。
【0034】
【発明の効果】本発明のプラスチック押出ダイスの加熱
方法、プラスチック押出ダイス(10,30)および押
出機(100,300)によれば、誘導加熱方式により
ノズル(P)の周りを直接的に加熱するので、温度ムラ
を制御できるため、ダイス目詰りを十分に防止すること
が出来る。また、コイルCの耐熱許容温度が高いため、
溶融樹脂温度が高い樹脂にも対応できる。また、交流電
流の周波数を下げた場合には、電磁放射による周辺への
悪影響を抑制できる。また、交流電流の周波数を変える
ことで、構造や材質の異なる種々のダイスに対応でき
る。また、可変周波数インバータ(H)の電流制限機能
を利用して、コイル(C)に供給しうる交流電流の最大
値を制限することが出来る。さらに、コイル(C)の温
度を温度センサ(T)で監視するため、コイル(C)が
耐熱許容温度以上になることを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の押出機の断面図であ
る。
【図2】図1のL−L’断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態の押出機の断面図であ
る。
【図4】図3のL−L’断面図である。
【符号の説明】
1 押出部 5 カット部 10,30 ダイス 100,300 押出機 A 断熱材 B 給電ケーブル C コイル K 加熱板 H 可変周波数イ
ンバータ P ノズル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック押出ダイス(10,30)
    に設けられた多数のノズル(P)の近傍にコイル(C)
    を設け、そのコイル(C)に交流電流を通電することに
    より、ノズル(P)の周りにうず電流を誘導し、ジュー
    ル熱によりノズル(P)の周りを直接的に加熱するプラ
    スチック押出ダイスの加熱方法であって、 多層または多数回巻回したコイル(C)を用いると共
    に、交流電流の周波数を変更可能な可変周波数インバー
    タ(H)から交流電流を供給することを特徴とするプラ
    スチック押出ダイスの加熱方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプラスチック押出ダイ
    スの加熱方法において、コイル(C)の温度を検出する
    ための温度センサ(T)を設け、コイル(C)の温度が
    耐熱許容温度以上にならないように交流電流の電流値ま
    たは周波数の少なくとも一方を制御することを特徴とす
    るプラスチック押出ダイスの加熱方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のプラス
    チック押出ダイスの加熱方法において、可変周波数イン
    バータ(H)に電流制限機能を設けて、コイル(C)に
    供給しうる交流電流の最大値を制限することを特徴とす
    るプラスチック押出ダイスの加熱方法。
  4. 【請求項4】 多数のノズル(P)が複数の区画に分け
    て設けられ、各区画ごとのノズル(P)の周りにコイル
    (C)がそれぞれ設けられ、さらに、ダイス(10)の
    樹脂出口側面に断熱材(A)が設けられたプラスチック
    押出ダイス(10)において、 多層または多数回巻回したコイル(C)と、コイル
    (C)の温度を検出するための温度センサ(T)とを具
    備したことを特徴とするプラスチック押出ダイス(1
    0)。
  5. 【請求項5】 多数のノズル(P)が円環状に配設さ
    れ、それらノズル(P)の周りにコイル(C)が設けら
    れたプラスチック押出ダイス(30)において、 多層または多数回巻回したコイル(C)と、コイル
    (C)の温度を検出するための温度センサ(T)とを具
    備したことを特徴とするプラスチック押出ダイス(3
    0)。
  6. 【請求項6】 ダイス(10,30)に設けられた多数
    のノズル(P)から溶融樹脂を棒状に押し出し、切断し
    且つ冷却してペレットを得る押出機において、請求項4
    から請求項5のいずれかに記載のプラスチック押出ダイ
    ス(10,30)を用いると共に、コイル(C)に供給
    する交流電流の周波数を変更可能な可変周波数インバー
    タ(H)を備えたことを特徴とする押出機(100,3
    00)。
JP2001255468A 2001-08-27 2001-08-27 プラスチック押出ダイスの加熱方法、プラスチック押出ダイスおよび押出機 Pending JP2003062888A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001255468A JP2003062888A (ja) 2001-08-27 2001-08-27 プラスチック押出ダイスの加熱方法、プラスチック押出ダイスおよび押出機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001255468A JP2003062888A (ja) 2001-08-27 2001-08-27 プラスチック押出ダイスの加熱方法、プラスチック押出ダイスおよび押出機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003062888A true JP2003062888A (ja) 2003-03-05

Family

ID=19083432

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001255468A Pending JP2003062888A (ja) 2001-08-27 2001-08-27 プラスチック押出ダイスの加熱方法、プラスチック押出ダイスおよび押出機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003062888A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7238018B2 (en) 2004-05-10 2007-07-03 The Japan Steel Works, Ltd. Method and apparatus for heating plastic extruding die
JP2008006684A (ja) * 2006-06-29 2008-01-17 Japan Steel Works Ltd:The プラスチック押出機
JP2008074004A (ja) * 2006-09-22 2008-04-03 Japan Steel Works Ltd:The プラスチック押出ダイスの高周波加熱制御方法および装置
JP2008238791A (ja) * 2007-03-29 2008-10-09 Mitsubishi Chemicals Corp 粒子状ポリマーの製造方法および造粒装置
JP2011126291A (ja) * 2011-03-30 2011-06-30 Mitsubishi Chemicals Corp 粒子状ポリマーの製造方法
WO2021196851A1 (zh) * 2020-04-02 2021-10-07 苏州美梦机器有限公司 物料输送系统和方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7238018B2 (en) 2004-05-10 2007-07-03 The Japan Steel Works, Ltd. Method and apparatus for heating plastic extruding die
DE102005021544B4 (de) * 2004-05-10 2015-03-26 The Japan Steel Works, Ltd. Kunststoff-Extrusionsform und Kunststoff-Extrusionsvorrichtung
JP2008006684A (ja) * 2006-06-29 2008-01-17 Japan Steel Works Ltd:The プラスチック押出機
JP4489056B2 (ja) * 2006-06-29 2010-06-23 株式会社日本製鋼所 プラスチック押出機
JP2008074004A (ja) * 2006-09-22 2008-04-03 Japan Steel Works Ltd:The プラスチック押出ダイスの高周波加熱制御方法および装置
JP4699971B2 (ja) * 2006-09-22 2011-06-15 株式会社日本製鋼所 プラスチック押出ダイスの高周波加熱制御方法および装置
JP2008238791A (ja) * 2007-03-29 2008-10-09 Mitsubishi Chemicals Corp 粒子状ポリマーの製造方法および造粒装置
WO2008123447A1 (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Mitsubishi Chemical Corporation 粒子状ポリマーの製造方法および造粒装置
JP2011126291A (ja) * 2011-03-30 2011-06-30 Mitsubishi Chemicals Corp 粒子状ポリマーの製造方法
WO2021196851A1 (zh) * 2020-04-02 2021-10-07 苏州美梦机器有限公司 物料输送系统和方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
USRE36787E (en) High power induction work coil for small strip susceptors
US8247747B2 (en) Plasticating barrel with integrated exterior heater layer
US20130270260A1 (en) Induction heating coil and induction heating device
CN1596558A (zh) 用于物体温度控制的方法和装置
US20130099089A1 (en) Mould assembly with a heating device
US7238018B2 (en) Method and apparatus for heating plastic extruding die
JP2003062888A (ja) プラスチック押出ダイスの加熱方法、プラスチック押出ダイスおよび押出機
JP2009064856A (ja) 渦巻きコイル
US20090004318A1 (en) Induction tunnel coil
JP3582065B2 (ja) プラスチック押出ダイスの加熱方法、プラスチック押出ダイスおよび押出機
JP2969437B2 (ja) 押出機のダイス加熱方法,ダイスおよび押出機
JP2007525009A (ja) トランス巻線を製造するための方法
US20080142510A1 (en) Heated transfer pipe
JP2000029332A (ja) 熱ローラー装置
JPH05286018A (ja) 押出機シリンダ加熱装置
JP3684508B2 (ja) プラスチック押出ダイスの加熱方法、プラスチック押出ダイスおよび押出機
JP4567457B2 (ja) 加熱及び冷却要素を有する真空キャストセラミックファイバー絶縁バンド
US9907121B2 (en) Parallel wire conductor for use with a heating blanket
JP3941500B2 (ja) 誘導加熱装置
JP3756261B2 (ja) 誘導発熱ローラ装置
JP7437136B2 (ja) スマートサセプタ誘導加熱装置のための加熱回路レイアウト
JP5121606B2 (ja) 渦巻きコイル
JP2006198850A (ja) プラスチック押出ダイスの加熱方法および装置
JP2002075613A (ja) 誘導加熱装置用加熱コイル
CN204547032U (zh) 一种塑料挤出机加热系统

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040914

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041112

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050301