JP2003061802A

JP2003061802A - 枕

Info

Publication number: JP2003061802A
Application number: JP2001251109A
Authority: JP
Inventors: Tomoji Kobayashi; 知司小林
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2001-08-22
Filing date: 2001-08-22
Publication date: 2003-03-04

Abstract

(57)【要約】【課題】優れた通気性や吸汗性を有すると共に、枕の
高さを自在に調整可能とすることにより、就寝時、頸椎
部分の凹部に理想的な状態で係合する枕を提供する。【解決手段】緩衝性を有する中材２と、該中材２の、
少なくとも頭が当接される部分を被覆する、上面に凹凸
形状１１を有する上面体１０と、前記中材２と前記上面
体１０との間に収容された、内部に緩衝材２１を有し、
空気ポンプ２２により膨張する嚢袋２０とを具備する。
好ましくは、前記中材を中発泡フォームにて形成する。
さらに好ましくは、前記中材の高さ方向に貫通孔を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、枕に関し、特に
は、人体の頸椎部分に理想的な状態で係合させることが
できる枕に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般的な枕は、就寝時に頭を高くして支
えるよう、断面が楕円形状を呈しており、内部には蕎麦
殻や籾殻、また綿や羽毛等からなる天然素材の中材が収
容されている。また、軽量でクッション性に優れ、加工
が容易なウレタンフォームの中材も幅広く使用されてい
る。

【０００３】また、就寝時に頸椎部分に生じる隙間を解
消するため、ウレタン製の中材の一方を、他方よりも湾
曲状に高く形成した枕も開発されている。かかる枕は、
湾曲状の凸部を人体の頸椎部分に係合させることによ
り、就寝時、頸椎の負担を軽減させ快適な安眠を提供す
ることができるというものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、中材の一方を
湾曲状に高く形成した枕においては、高さが一定に保持
されるため、すべての使用者の頸椎部分に理想的に係合
することはなく、夫々の使用者に合った枕をさがさなけ
ればならなかった。また、ウレタン製の中材において
は、クッション性は得られる一方、通気性や吸汗性が低
下するという欠点があった。

【０００５】そこで本発明の目的は、上記問題点を解消
し、優れた通気性や吸汗性を有すると共に、枕の高さを
自在に調整可能とすることにより、就寝時、頸椎部分の
凹部に理想的な状態で係合する枕を提供することにあ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、以下の構成とすることに
より前記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成
するに至った。

【０００７】即ち、本発明の枕は、緩衝性を有する中材
と、該中材の、少なくとも頭が当接される部分を被覆す
る、上面に凹凸形状を有する上面体と、前記中材と前記
上面体との間に収容された、内部に緩衝材を有し、空気
ポンプにより膨張する嚢袋とを具備することを特徴とす
るものである。

【０００８】これにより、内部に緩衝材を具備した嚢袋
にて、枕の一方が湾曲状に盛り上がり、頸椎部分の凹部
に係合することができる。また、空気ポンプにて嚢袋を
任意に膨張させることにより、枕の高さを自在に調節す
ることができるため、理想的な安眠を実現することがで
きる。

【０００９】また、本発明の枕は、前記中材を中発泡フ
ォームにて形成することが好ましい。

【００１０】これにより、枕が頭部や首、また肩周辺の
凹凸に適当にフィットし、快適な使用感が得られる。

【００１１】さらに、本発明の枕は、前記中材の高さ方
向に貫通孔を設けることが好ましい。

【００１２】これにより、枕の使用の際、通気性や吸汗
性に優れた効果を発揮する。

【００１３】さらにまた、本発明の枕は、前記中材と上
面体との間に、木炭、トルマリン、カテキン、檜、茶殻
および水晶からなる群から選択されるいずれか１種を収
容したシート並びに保冷材を配設することが好ましい。

【００１４】これにより、本発明の枕は、使用時に消
臭、殺菌、細胞活性、抗菌、吸汗、および保冷の各種効
果が得られる。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の枕の好適な実施の
一形態を図面に基づいて説明する。図１に示す枕１は、
緩衝性を有する中材２と、中材２を被覆する、上面に凹
凸形状１１を有する上面体１０とを具備する。中材２と
上面体１０との間であって、枕１の長手方向の一方に
は、空気ポンプ２２から空気を送り込むことにより膨張
する嚢袋２０が収容されている。嚢袋２０は気密状態に
形成されており、内部には、肉厚状の緩衝材２１が収容
されている。このため、枕１の一方が他方より湾曲状に
盛り上がる凸部１２が形成され、図２に示すように、頸
椎部分の凹部４に係合することができる。

【００１６】空気ポンプ２２の握部２３を押圧すること
により、図３に示すように、嚢袋２０内に空気が注入さ
れて中空部５が形成される。従って、嚢袋２０を任意の
高さまで膨張させて頸椎部分を矢印方向に上昇させるこ
とができる。即ち、枕１の凸部１２の高さを任意の高さ
に調節することにより、頸椎部分にかかる負担を軽減
し、理想的な就寝状態を実現することができる。握部２
３付近の撮部２４を操作することにより、嚢袋２０内の
空気を排出することができる。

【００１７】また、本発明の他の好適例として、中材２
を中発泡フォームにて形成することが好ましい。中材２
を構成する中発泡フォームは、低反発弾性フォームとも
よばれ、反発弾性が低く、密度や硬さ、伸びや圧縮残留
歪が高いという特性を有する。中材２を構成する中発泡
フォームは、みかけ密度０．１ｇ／ｃｍ３（気体・固体
比９）以下のものが好ましい。

【００１８】中発泡フォームを枕１の中材２に使用する
ことにより、枕１は、人体の頭部や首、肩周辺の凹凸に
理想的にフィットし、頸椎付近の隙間に適合して頭部や
首、肩周辺を自然な状態に保持して快適な就寝状態を実
現することができる。

【００１９】また、中材２の高さ方向に複数の貫通孔３
を設けることが好ましい。中材２に複数の貫通孔３を設
けることにより、頭部より発散される熱気や汗が貫通孔
３より放出され、優れた通気性や吸汗性が得られる。貫
通孔３の大きさや個数については特に限定されない。

【００２０】さらに、本発明の他の好適例として、図４
に示すように、中材２と上面体１０との間であって、人
体の頭部が当接される部分に、木炭を収容したシート３
０、トルマリンを収容したシート３１、カテキンを収容
したシート３２、檜を収容したシート３３、茶殻を収容
したシート３４、水晶を収容したシート３５または保冷
材３６を適宜介在させることができる。

【００２１】かかるシート３０は、例えば、粉末状にし
た木炭を付着させた繊維を用いて成型してもよく、また
は袋状のシート内に小片の木炭を収容させたものを用い
ることもできる。本発明に使用される木炭は、姥女樫を
材料として製した備長炭が好ましい。木炭を収容したシ
ート３０を用いることにより、頭部より発散される汗の
吸収効率を高めると共に、汗による悪臭を除去すること
ができる。

【００２２】シート３１については、同様に、粉末状に
したトルマリン鉱石またはトルマリンの小片を用いて成
型したシートを用いることができる。または、トルマリ
ンを液状化させ、枕１の上面体１０に塗布してもよい。
一般に、トルマリンは摩擦や熱、また圧力等の外圧を加
えることにより、多くのマイナスイオンを発生させるこ
とが周知とされている。このため、トルマリンを収容し
たシート３１を中材２と上面体１０との間に介在させる
ことにより、使用中、シート３１からマイナスイオン
（ヒドロキシルイオン）が発生し、細胞活性、抗菌作
用、殺菌作用等の効果が得られる。

【００２３】シート３２については、同様に、カテキン
を用いて成型したシートを用いることができる。一般
に、カテキンは、緑茶に含まれる成分であり殺菌効果に
優れていることが周知とされている。このため、シート
３２を中材２と上面体１０との間に介在させることによ
り、使用時において、枕１に付着する雑菌の繁殖を抑え
ることができる。

【００２４】シート３３については、同様に、粉末状に
した檜または檜の小片を用いて成型したシートを用いる
ことができる。一般に、檜は細菌に対し強い抗菌力を発
揮すると共に、心地よい芳香性を有することが周知とさ
れている。このため、シート３３を中材２と上面体１０
との間に介在させることにより、殺菌効果が得られ、か
つ芳香作用により快適な安眠が得られる。

【００２５】シート３４については、同様に、茶殻を用
いて成型したシートを用いることができる。この場合、
茶殻には、緑茶やウーロン茶等の使用済みの茶葉が使用
される。かかる茶殻を収容したシート３４を中材２と上
面体１０との間に介在させることにより、通気性や心地
よい触感が得られ、さらに茶葉の自然な香りを得ること
ができる。

【００２６】シート３５については、同様に、水晶を収
容したシートを用いることができる。袋状に形成したシ
ート３５内に小片のまたは粉末状の水晶を収容させ、か
かるシート３５を中材２と上面体１０との間に介在させ
ることにより、水晶の吸熱作用で頭部を理想的な保冷状
態に維持することができる。

【００２７】保冷材３６は、高分子吸収性ポリマー等か
らなるものが好ましい。保冷材３６は、冷凍庫にて予冷
したものを中材２と上面体１０との間に配置させること
により、頭部を保冷することができ、夏場等において快
適な就寝環境を作ることができる。

【００２８】シート３１、３２、３３、３４および３５
と、保冷剤３６とは、夫々単独で使用することができる
が、各シートのうちいずれか１つと保冷剤３６とを組み
合わせても好適に使用することができる（図示せず）。

【００２９】なお、シート３１、３２、３３、３４およ
び３５、保冷剤３６は、中材２と上面体１０との間に出
し入れ自在な構造にしてもよい（図示せず）。

【００３０】

【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の枕
は、上述の構成とすることで以下に示す効果を奏するも
のである。

【００３１】本発明の枕は、内部に緩衝材を具備した嚢
袋にて、枕の一方が湾曲状に盛り上がり、頸椎部分の凹
部に係合することができる。また、空気ポンプにて嚢袋
を任意に膨張させることにより、枕の高さを自在に調節
することができるため、理想的な安眠を実現することが
できる。さらに、枕が頭部や首、また肩周辺の凹凸に適
当にフィットし、快適な使用感が得られる。さらにま
た、枕の使用の際、通気性や吸汗性に優れた効果を発揮
する。さらにまた、使用時に消臭、殺菌、細胞活性、抗
菌、吸汗、および頭部の保冷効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の枕の一部を欠切した状態を表す全体斜
視図である。

【図２】図１の枕の使用状態を表す断面図である。

【図３】図１の枕の嚢袋を膨張させた使用状態を表す断
面図である。

【図４】本発明の枕の他の好適例として、シートを収容
させた枕の一部を欠切した状態を表す全体斜視図であ
る。

【符号の説明】

１枕２中材３貫通孔４凹部５中空部１０上面体１１凹凸形状１２凸部２０嚢袋２１緩衝材２２空気ポンプ２３握部２４撮部３０木炭を収容したシート３１トルマリンを収容したシート３２カテキンを収容したシート３３檜を収容したシート３４茶殻を収容したシート３５水晶を収容したシート３６保冷材

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】緩衝性を有する中材と、該中材の、少な
くとも頭が当接される部分を被覆する、上面に凹凸形状
を有する上面体と、前記中材と前記上面体との間に収容
された、内部に緩衝材を有し、空気ポンプにより膨張す
る嚢袋とを具備することを特徴とする枕。
【請求項２】前記中材を中発泡フォームにて形成した
請求項１記載の枕。
【請求項３】前記中材の高さ方向に貫通孔を設けた請
求項１または２記載の枕。
【請求項４】前記中材と上面体との間に、木炭、トル
マリン、カテキン、檜、茶殻および水晶からなる群から
選択されるいずれか１種を収容したシートが配設された
請求項１〜３のうちいずれか一項記載の枕。
【請求項５】前記中材と上面体との間に、保冷材が配
設された請求項１〜４のうちいずれか一項記載の枕。