JP2003061182A - マイクロフォン装置 - Google Patents

マイクロフォン装置

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JP2003061182A
JP2003061182A JP2001251300A JP2001251300A JP2003061182A JP 2003061182 A JP2003061182 A JP 2003061182A JP 2001251300 A JP2001251300 A JP 2001251300A JP 2001251300 A JP2001251300 A JP 2001251300A JP 2003061182 A JP2003061182 A JP 2003061182A
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noise
signal
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microphones
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JP2001251300A
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Katsuhide Kumagai
勝秀 熊谷
Takao Yamamoto
敬央 山本
Kenji Narumi
健司 鳴海
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Tokai Rika Co Ltd
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Tokai Rika Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複数のノイズ音の除去を可能なマイクロフォン
装置を提供する。 【解決手段】マイクロフォン31〜34から出力される
音信号は、A/D変換器46〜49でデジタル信号に変
換されてノイズ処理装置50に入力される。デジタル−
シグナル−プロセッサからなるからなるノイズ処理装置
50は、加算手段35と、複数の差分演算手段36〜3
8,43〜45と、遅延処理手段39と、複数の適応フ
ィルタ40〜42とを備えている。差分演算手段43〜
45は、遅延処理手段39の出力側に直列に接続されて
いる。適応フィルタ40は、差分演算手段36から送ら
れてきた差分信号と、差分演算手段43からの出力信号
とに基づいて生成した予測ノイズ音信号を差分演算手段
43に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロフォンか
ら出力される音信号に含まれるノイズを除去するマイク
ロフォン装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、所定の方向からの音声信号のみ
を検出する音声検出器として用いられる従来のマイクロ
フォン装置Moを表す。この種のマイクロフォン装置M
oは、複数のマイクロフォン1,2,3,4からなるマ
イクロフォンアレイ21と、アナログ−デジタル変換器
(以下、A/D変換器と記す)15,16,17,18
と、デジタル−シグナル−プロセッサ(以下、DSPと
記す)からなるノイズ処理装置19と、デジタル−アナ
ログ変換器(以下、D/A変換器と記す)20とからな
る。DSPの内部メモリにはDSPで高速デジタル演算
を行なうためのノイズ除去制御プログラムが格納されて
いる。ノイズ処理装置19は、内部メモリに格納された
ノイズ除去制御プログラムに基づいてノイズ除去処理を
行なう。
【0003】マイクロフォン1,2,3,4から出力さ
れる音信号は、A/D変換器15,16,17,18で
デジタル信号に変換されてノイズ処理装置19に入力さ
れる。
【0004】ノイズ処理装置19は、加算手段5と、複
数の差分演算手段6,7,8,14と、遅延処理手段9
と、複数の適応フィルタ10,11,12とを備えてい
る。適応フィルタ10,11,12は、例えば無限イン
パルス応答(IIR)型フィルタである。差分演算手段
14からの出力信号は、適応フィルタ10,11,12
へ送られると共に、D/A変換器20でアナログ信号に
変換されて図示しない音声認識装置へ送られる。
【0005】複数のマイクロフォン1,2,3,4は、
等間隔で直線状に列設されており、複数のマイクロフォ
ン1,2,3,4から出力される音信号は、加算手段5
へ送られる。加算手段5は、複数のマイクロフォン1,
2,3,4から送られてきた音信号を加算して遅延処理
手段9へ出力する。遅延処理手段9は、加算手段5から
送られてきた音信号を加算した加算信号を差分演算手段
14へ送る。遅延処理手段9は、適応フィルタ10,1
1,12における処理時間に応じた遅延処理を行なう。
【0006】マイクロフォン1,2から出力される音信
号は、差分演算手段6へ送られ、差分演算手段6は、マ
イクロフォン1,2から送られてきた音信号の差を演算
して適応フィルタ10に出力する。マイクロフォン2,
3から出力される音信号は、差分演算手段7へ送られ、
差分演算手段7は、マイクロフォン2,3から送られて
きた音信号の差を演算して適応フィルタ11に出力す
る。マイクロフォン3,4から出力される音信号は、差
分演算手段8へ送られ、差分演算手段8は、マイクロフ
ォン3,4から送られてきた音信号の差を演算して適応
フィルタ12に出力する。
【0007】各適応フィルタ10,11,12は、各差
分演算手段6,7,8から送られてきた差信号と、差分
演算手段14からの出力信号とに基づいて生成した予測
ノイズ音信号を加算手段13に出力する。加算手段13
は、各適応フィルタ10,11,12から送られてきた
予測ノイズ音信号を加算して差分演算手段14へ出力す
る。
【0008】差分演算手段14は、遅延処理手段9から
送られてきた音信号と、加算手段13から送られてきた
加算信号との差の信号を各適応フィルタ10,11,1
2へフィードバックする。
【0009】音声源がマイクロフォンアレイ21の正面
にあって音声が図4の矢印Qの方向に進行する場合、前
記音声に対応してマイクロフォン1,2,3,4から加
算手段5に出力された音声信号は、加算手段5にて重合
して強調される。ノイズと見なされる音源がマイクロフ
ォンアレイ21の斜め前方にあってノイズ音が図4の矢
印N1,N2,N3の方向に進行する場合、前記各ノイ
ズ音に対応してマイクロフォン1,2,3,4から出力
されるノイズ音信号は、各マイクロフォン1,2,3,
4への到達時刻の違いによって位相がずれる。従って、
各マイクロフォン1,2,3,4から加算手段5へ送ら
れたノイズ音信号の加算信号は、位相のずれたノイズ音
信号の加算となる。なお、矢印N1,N2,N3の長さ
は、ノイズ音のレベル(大きさ)を表している。
【0010】隣合うマイクロフォン1,2,3,4から
差分演算手段6,7,8へ送られた前記音声信号は、差
分演算手段6,7,8における差分演算によって除去さ
れる。一方、差分演算手段6,7,8は、位相のずれた
ノイズ音信号の差分を適応フィルタ10,11,12に
出力する。適応フィルタ10,11,12は、差分演算
手段14から適応フィルタ10,11,12へのフィー
ドバック信号と、差分演算手段6,7,8からの差分信
号とに基づき、前記フィードバック信号に含まれる最大
レベルのノイズ音信号が最小になるようにフィルタ係数
を調整して予測ノイズ音信号を出力する。適応フィルタ
10,11,12からの予測ノイズ音信号の出力は、加
算手段5から出力される加算信号に含まれるノイズ音信
号を除去するように働く。
【0011】即ち、図3のマイクロフォン装置Moは、
マイクロフォンアレイ21の正面にある音源以外からの
音をノイズ音と見なして、マイクロフォンアレイ21の
正面にある音源以外からの音に対応するノイズ音信号の
除去処理を行なう。
【0012】図4における曲線Soは、マイクロフォン
装置Moの指向性をマイクロフォンアレイ21を中心と
して表したものである。矢印N1,N2,N3に対応す
る曲線Soの凹みがノイズ音信号の除去具合を表す。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、各適応フィル
タ10,11,12は、加算手段5から出力される加算
信号に含まれるノイズ音信号のうちの最大レベルのノイ
ズ音信号(図4の場合には、矢印N1で示す最大レベル
のノイズ音に対応するノイズ音信号)に適応するように
予測ノイズ音信号を生成して出力する。そのため、他の
ノイズ音信号(図4の場合には、矢印N2,N3で示す
レベルのノイズ音に対応するノイズ音信号)の除去が不
十分となってしまう。
【0014】本発明は、複数のノイズ源からのノイズ音
の除去を可能にすることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、マ
イクロフォンから出力される音信号に含まれるノイズを
除去するマイクロフォン装置を対象とし、請求項1の発
明では、少なくとも3個の前記マイクロフォンと、複数
の前記マイクロフォンから出力される音信号を加算して
加算信号を出力する加算手段と、複数の前記マイクロフ
ォンのうちの2つから出力される音信号の差分に基づい
て、前記加算手段から出力される加算信号に含まれるノ
イズ音信号を除去する複数の予測ノイズ除去手段とを備
えたマイクロフォン装置を構成し、複数の前記予測ノイ
ズ除去手段を前記加算手段の出力側に直列に接続し、複
数の前記予測ノイズ除去手段は、複数の前記予測ノイズ
除去手段に入力される信号に含まれるノイズ音信号のう
ちの最大レベルのノイズ音信号を除去するようにした。
【0016】加算手段から出力された加算信号を入力さ
れた予測ノイズ除去手段は、加算手段から出力された加
算信号に含まれるノイズ音信号のうちの最大レベルのノ
イズ音信号の除去を行なう。予測ノイズ除去手段から出
力される信号は、前記加算信号から最大レベルのノイズ
音信号を除去したものである。前記予測ノイズ除去手段
から出力された信号を入力された次の予測ノイズ除去手
段は、入力された信号に含まれる最大レベルのノイズ音
信号の除去を行なう。即ち、複数の予測ノイズ除去手段
は、加算手段から出力される加算信号に含まれるノイズ
音信号をレベルの大きい方から順に除去してゆく。従っ
て、予測ノイズ除去手段の個数分に等しいレベルの異な
る複数のノイズ音信号の除去が可能である。
【0017】請求項2の発明では、請求項1において、
複数の前記マイクロフォンのうちの2つから出力される
音信号の差分を演算すると共に、予測ノイズ音信号を出
力するノイズ予測手段と、前記ノイズ予測手段から出力
される予測ノイズ音信号と、前記加算手段から出力され
た加算信号、又は前記加算信号にノイズ除去処理を施し
た準加算信号との差を演算して生成した準加算信号を出
力する第1の差分演算手段とを備えた前記予測ノイズ除
去手段を構成し、前記ノイズ予測手段は、前記演算され
た差と、前記第1の差分演算手段から出力された準加算
信号とに基づいて前記予測ノイズ音信号を生成して前記
第1の差分演算手段へ出力するものとした。
【0018】加算手段から出力された加算信号を入力さ
れた第1の差分演算手段は、ノイズ予測手段から出力さ
れた予測ノイズ音信号を加算信号から引いて加算信号に
含まれる最大レベルのノイズ音信号の除去を行なう。準
加算信号を入力された次の予測ノイズ除去手段における
第1の差分演算手段は、この予測ノイズ除去手段におけ
るノイズ予測手段から出力された予測ノイズ音信号を準
加算信号から引いて準加算信号に含まれる最大レベルの
ノイズ音信号の除去を行なう。
【0019】請求項3の発明では、請求項2において、
複数の前記マイクロフォンのうちの2つから出力される
音信号の差分を演算して生成した差分信号を出力する第
2の差分演算手段と、前記第1の差分演算手段から出力
される準加算信号と、前記第2の差分演算手段から出力
される差分信号とに基づいて前記予測ノイズ音信号を出
力する適応フィルタとを備えた前記ノイズ予測手段を構
成した。
【0020】適応フィルタは、準加算信号と差分信号と
に基づき、準加算信号に含まれる最大レベルのノイズ音
信号が最小になるようにフィルタ係数を調整して予測ノ
イズ音信号を出力する。
【0021】請求項4の発明では、請求項3において、
前記加算手段の出力側に接続された遅延処理手段を備
え、前記遅延処理手段は、前記ノイズ予測手段における
前記予測ノイズ音信号の生成のための処理時間に応じた
遅れ時間をおいて前記加算手段から前記第1の差分演算
手段への加算信号の移行を遅らせる遅延処理を行なうも
のとした。
【0022】遅延処理手段における遅延処理は、ノイズ
予測手段における予測ノイズ音信号の生成による時間遅
れを補償する。請求項5の発明では、請求項3及び請求
項4のいずれか1項において、前記複数のマイクロフォ
ンは、等間隔で直線状に列設されており、前記第2の差
分演算手段は、隣合うマイクロフォンから出力される音
信号の差分を演算して生成した差分信号を出力するもの
とした。
【0023】複数のマイクロフォンを等間隔で直線状に
列設した構成は、マイクロフォン装置の指向性を高める
上で最適である。第2の差分演算手段の個数は、マイク
ロフォンの個数よりも1個少ない数である。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を音声認識に用いら
れるマイクロフォン装置に具体化した第1の実施の形態
を図1及び図2に基づいて説明する。
【0025】図1は、所定の方向からの音声信号のみを
検出する音声検出器として用いる第1の実施の形態のマ
イクロフォン装置M1を示す。マイクロフォン装置M1
は、複数のマイクロフォン31,32,33,34から
なるマイクロフォンアレイ30と、アナログ−デジタル
変換器(以下、A/D変換器と記す)46,47,4
8,49と、デジタル−シグナル−プロセッサ(以下、
DSPと記す)からなるノイズ処理装置50と、デジタ
ル−アナログ変換器(以下、D/A変換器と記す)51
とからなる。DSPの内部メモリにはDSPで高速デジ
タル演算を行なうためのノイズ除去制御プログラムが格
納されている。ノイズ処理装置50は、内部メモリに格
納されたノイズ除去制御プログラムに基づいてノイズ除
去処理を行なう。
【0026】マイクロフォン31,32,33,34か
ら出力される音信号は、A/D変換器46,47,4
8,49でデジタル信号に変換されてノイズ処理装置5
0に入力される。
【0027】ノイズ処理装置50は、加算手段35と、
複数の差分演算手段36,37,38,43,44,4
5と、遅延処理手段39と、複数の適応フィルタ40,
41,42とを備えている。適応フィルタ40,41,
42は、例えば無限インパルス応答(IIR)型フィル
タである。
【0028】差分演算手段43,44,45は、遅延処
理手段39の出力側に直列に接続されている。即ち、差
分演算手段43,44,45は、遅延処理手段39を介
して加算手段35の出力側に直列に接続されている。差
分演算手段43からの出力信号は、差分演算手段44へ
送られると共に、適応フィルタ40へ送られる。差分演
算手段44からの出力信号は、差分演算手段45へ送ら
れると共に、適応フィルタ41へ送られる。差分演算手
段45からの出力信号は、適応フィルタ42へ送られる
と共に、D/A変換器51でアナログ信号に変換されて
図示しない音声認識装置へ送られる。
【0029】複数のマイクロフォン31,32,33,
34は、等間隔で直線状に列設されており、複数のマイ
クロフォン31,32,33,34から出力される音信
号は、A/D変換器46,47,48,49にてデジタ
ル信号に変換されて加算手段35へ送られる。加算手段
35は、複数のマイクロフォン31,32,33,34
から送られてきた音信号を加算して加算信号を生成する
と共に、遅延処理手段39へ加算信号を出力する。遅延
処理手段39は、加算手段35から送られてきた加算信
号を差分演算手段43へ送る。遅延処理手段39は、適
応フィルタ40,41,42における処理時間に応じた
遅延処理を行なう。
【0030】マイクロフォン31,32から出力される
音信号は、A/D変換器46,47にてデジタル信号に
変換されて差分演算手段36へ送られる。差分演算手段
36は、マイクロフォン31,32から送られてきた音
信号の差を演算して差分信号を生成すると共に、差分信
号を適応フィルタ40に出力する。マイクロフォン3
2,33から出力される音信号は、A/D変換器47,
48にてデジタル信号に変換されて差分演算手段37へ
送られる。差分演算手段37は、マイクロフォン32,
33から送られてきた音信号の差を演算して差分信号を
生成すると共に、差分信号を適応フィルタ41に出力す
る。マイクロフォン33,34から出力される音信号
は、A/D変換器48,49にてデジタル信号に変換さ
れて差分演算手段38へ送られる。差分演算手段38
は、マイクロフォン33,34から送られてきた音信号
の差を演算して差分信号を生成すると共に、差分信号を
適応フィルタ42に出力する。
【0031】適応フィルタ40は、差分演算手段36か
ら送られてきた差分信号と、差分演算手段43からの出
力信号(準加算信号)とに基づいて生成した予測ノイズ
音信号を差分演算手段43に出力する。第2の差分演算
手段としての差分演算手段36と適応フィルタ40と
は、複数のマイクロフォン31,32,33,34のう
ちの2つから出力される音信号の差分を演算すると共
に、予測ノイズ音信号を出力するノイズ予測手段Y1を
構成する。ノイズ予測手段Y1と第1の差分演算手段と
しての差分演算手段43とは、加算手段35から出力さ
れる加算信号に含まれるノイズ音信号を除去する予測ノ
イズ除去手段Z1を構成する。
【0032】適応フィルタ41は、差分演算手段37か
ら送られてきた差分信号と、差分演算手段44からの出
力信号(準加算信号)とに基づいて生成した予測ノイズ
音信号を差分演算手段44に出力する。第2の差分演算
手段としての差分演算手段37と適応フィルタ41と
は、複数のマイクロフォン31,32,33,34のう
ちの2つから出力される音信号の差分を演算すると共
に、予測ノイズ音信号を出力するノイズ予測手段Y2を
構成する。ノイズ予測手段Y2と第1の差分演算手段と
しての差分演算手段44とは、加算手段35から出力さ
れる加算信号に含まれるノイズ音信号を除去する予測ノ
イズ除去手段Z2を構成する。
【0033】適応フィルタ42は、差分演算手段38か
ら送られてきた差分信号と、差分演算手段45からの出
力信号(準加算信号)とに基づいて生成した予測ノイズ
音信号を差分演算手段45に出力する。第2の差分演算
手段としての差分演算手段38と適応フィルタ42と
は、複数のマイクロフォン31,32,33,34のう
ちの2つから出力される音信号の差分を演算すると共
に、予測ノイズ音信号を出力するノイズ予測手段Y3を
構成する。ノイズ予測手段Y3と第1の差分演算手段と
しての差分演算手段45とは、加算手段35から出力さ
れる加算信号に含まれるノイズ音信号を除去する予測ノ
イズ除去手段Z3を構成する。
【0034】差分演算手段43は、遅延処理手段39か
ら送られてきた音信号と、適応フィルタ40から送られ
てきた予測ノイズ音信号との差の信号を適応フィルタ4
0へフィードバックする。差分演算手段44は、差分演
算手段43から送られてきた信号(準加算信号)と、適
応フィルタ41から送られてきた予測ノイズ音信号との
差の信号を適応フィルタ41へフィードバックする。差
分演算手段45は、差分演算手段44から送られてきた
信号(準加算信号)と、適応フィルタ42から送られて
きた予測ノイズ音信号との差の信号を適応フィルタ42
へフィードバックする。
【0035】第1の実施の形態では以下の効果が得られ
る。 (1-1)音声源がマイクロフォンアレイ30の正面にあ
って音声が図2の矢印Qの方向に進行する場合、前記音
声に対応してマイクロフォン31,32,33,34か
ら加算手段35に出力された音声信号は、加算手段35
にて重合して強調される。ノイズと見なされる音源がマ
イクロフォンアレイ30の斜め前方にあってノイズ音が
図2の矢印N1,N2,N3の方向に進行する場合、前
記ノイズ音に対応してマイクロフォン31,32,3
3,34から出力されるノイズ音信号は、各マイクロフ
ォン31,32,33,34への到達時刻の違いによっ
て位相がずれる。従って、各マイクロフォン31,3
2,33,34から加算手段35へ送られたノイズ音信
号の加算信号は、位相のずれたノイズ音信号の加算とな
る。なお、矢印N1,N2,N3の長さは、ノイズ音の
レベル(大きさ)を表している。
【0036】隣合うマイクロフォン31,32,33,
34から差分演算手段36,37,38へ送られた前記
音声信号は、差分演算手段36,37,38における差
分演算によって除去される。一方、差分演算手段36,
37,38は、位相のずれたノイズ音信号の差分を適応
フィルタ40,41,42に出力する。
【0037】適応フィルタ40は、差分演算手段43か
ら適応フィルタ40へのフィードバック信号(即ち、準
加算信号)と、差分演算手段36からの差分信号とに基
づき、前記フィードバック信号に含まれる最大レベルの
ノイズ音信号が最小になるようにフィルタ係数を調整し
て予測ノイズ音信号を出力する。適応フィルタ40から
の予測ノイズ音信号の出力は、加算手段35から出力さ
れた加算信号に含まれる最大レベルのノイズ音信号を除
去するように働く。図2の場合には、矢印N1で表すノ
イズ音に対応するノイズ音信号が除去される。
【0038】適応フィルタ41は、差分演算手段44か
ら適応フィルタ41へのフィードバック信号(即ち、準
加算信号)と、差分演算手段37からの差分信号とに基
づき、前記フィードバック信号に含まれる最大レベルの
ノイズ音信号が最小になるようにフィルタ係数を調整し
て予測ノイズ音信号を出力する。適応フィルタ41から
の予測ノイズ音信号の出力は、差分演算手段43から出
力された準加算信号に含まれる最大レベルのノイズ音信
号を除去するように働く。図2の場合には、矢印N2で
表すノイズ音に対応するノイズ音信号が除去される。
【0039】適応フィルタ42は、差分演算手段45か
ら適応フィルタ42へのフィードバック信号(即ち、準
加算信号)と、差分演算手段38からの差分信号とに基
づき、前記フィードバック信号に含まれる最大レベルの
ノイズ音信号が最小になるようにフィルタ係数を調整し
て予測ノイズ音信号を出力する。適応フィルタ42から
の予測ノイズ音信号の出力は、差分演算手段44から出
力された準加算信号に含まれる最大レベルのノイズ音信
号を除去するように働く。図2の場合には、矢印N3で
表すノイズ音に対応するノイズ音信号が除去される。
【0040】図2における曲線S1は、マイクロフォン
装置M1の指向性をマイクロフォンアレイ30を中心と
して表したものである。矢印N1,N2,N3に対応す
る曲線S1の凹みがノイズ音信号の除去具合を表す。
【0041】即ち、差分演算手段36、適応フィルタ4
0及び差分演算手段43からなる予測ノイズ除去手段Z
1は、マイクロフォンアレイ30が拾う音のうちの最大
レベルのノイズ音に対応するノイズ音信号を除去する。
差分演算手段37、適応フィルタ41及び差分演算手段
44からなる予測ノイズ除去手段Z2は、2番目に大き
いレベルのノイズ音に対応するノイズ音信号を除去す
る。差分演算手段38、適応フィルタ42及び差分演算
手段45からなる予測ノイズ除去手段Z3は、3番目に
大きいレベルのノイズ音に対応するノイズ音信号を除去
する。最大レベルのノイズ音の次のレベルのノイズ音に
対応するノイズ音信号を除去する。従って、予測ノイズ
除去手段Z1,Z2,Z3の個数分に等しいレベルの異
なる複数のノイズ音信号の除去が可能である。
【0042】(1-2)図3のマイクロフォン装置Moで
は、適応フィルタ10,11,12の個数が多いほど、
即ちマイクロフォン1,2,3,4の個数が多いほど、
ノイズ抑制効果が高まる。しかし、マイクロフォン1,
2,3,4の個数の増加は、マイクロフォン装置Moの
コストアップをもたらす。
【0043】本発明のマイクロフォン装置M1では、マ
イクロフォン31,32,33,34の個数を増やすこ
となくノイズ抑制効果を高めることができ、コスト上の
有利性が得られる。
【0044】(1-3)複数のマイクロフォン31,3
2,33,34を等間隔で直線状に列設した構成は、マ
イクロフォンアレイ30の正面以外の音源からの音をノ
イズ音として区別する上で最適である。即ち、マイクロ
フォン31,32,33,34を等間隔で直線状に列設
した構成は、マイクロフォン装置M1の指向性を高める
上で最適である。
【0045】本発明では以下のような実施の形態も可能
である。 (1)適応フィルタとして有限インパルス応答(FI
R)型フィルタを用いること。
【0046】(2)第1の実施の形態におけるノイズ処
理装置50のノイズ除去処理をアナログ回路で達成する
ようにすること。 (3)3つ、又は5つ以上のマイクロフォンを備えたマ
イクロフォン装置に本発明を適用すること。
【0047】前記した実施の形態から把握できる請求項
以外の発明について以下に記載する。 〔1〕請求項1において、前記加算手段と前記複数の予
測ノイズ除去手段とをデジタル−シグナル−プロセッサ
で構成したマイクロフォン装置。
【0048】〔2〕請求項4において、前記加算手段と
前記複数の予測ノイズ除去手段とをデジタル−シグナル
−プロセッサで構成し、前記適応フィルタを有限インパ
ルス応答型フィルタとしたマイクロフォン装置。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように本発明では、複数の
ノイズ源からのノイズ音を除去し得るという優れた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示すブロック図。
【図2】マイクロフォン装置M1の指向性を説明するた
めの説明図。
【図3】従来装置を示すブロック図。
【図4】マイクロフォン装置Moの指向性を説明するた
めの説明図。
【符号の説明】
31,32,33,34…マイクロフォン。35…加算
手段。36,37,38…ノイズ予測手段を構成する第
2の差分演算手段。39…遅延処理手段。40,41,
42…ノイズ予測手段を構成する適応フィルタ。43,
44,45…予測ノイズ除去手段を構成する第1の差分
演算手段。Y1,Y2,Y3…ノイズ予測手段。Z1,
Z2,Z3…予測ノイズ除去手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鳴海 健司 愛知県丹羽郡大口町豊田三丁目260番地 株式会社東海理化電機製作所内 Fターム(参考) 5D020 BB07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マイクロフォンから出力される音信号に含
    まれるノイズを除去するマイクロフォン装置において、 少なくとも3個の前記マイクロフォンと、 複数の前記マイクロフォンから出力される音信号を加算
    した加算信号を出力する加算手段と、 複数の前記マイクロフォンのうちの2つから出力される
    音信号の差分に基づいて、前記加算手段から出力される
    加算信号に含まれるノイズ音信号を除去する複数の予測
    ノイズ除去手段とを備え、 複数の前記予測ノイズ除去手段を前記加算手段の出力側
    に直列に接続し、複数の前記予測ノイズ除去手段は、複
    数の前記予測ノイズ除去手段に入力される信号に含まれ
    るノイズ音信号のうちの最大レベルのノイズ音信号を除
    去するようにしたマイクロフォン装置。
  2. 【請求項2】前記予測ノイズ除去手段は、複数の前記マ
    イクロフォンのうちの2つから出力される音信号の差分
    を演算すると共に、予測ノイズ音信号を出力するノイズ
    予測手段と、 前記ノイズ予測手段から出力される予測ノイズ音信号
    と、前記加算手段から出力された加算信号、又は前記加
    算信号にノイズ除去を施した準加算信号との差を演算し
    て生成した準加算信号を出力する第1の差分演算手段と
    を備え、 前記ノイズ予測手段は、前記演算された差と、前記第1
    の差分演算手段から出力された準加算信号とに基づいて
    前記予測ノイズ音信号を生成して前記第1の差分演算手
    段へ出力する請求項1に記載のマイクロフォン装置。
  3. 【請求項3】前記ノイズ予測手段は、複数の前記マイク
    ロフォンのうちの2つから出力される音信号の差分を演
    算して生成した差分信号を出力する第2の差分演算手段
    と、前記第1の差分演算手段から出力される準加算信号
    と前記第2の差分演算手段から出力される差分信号とに
    基づいて、前記予測ノイズ音信号を出力する適応フィル
    タとを備えている請求項2に記載のマイクロフォン装
    置。
  4. 【請求項4】前記加算手段の出力側に接続された遅延処
    理手段を備え、前記遅延処理手段は、前記ノイズ予測手
    段における前記予測ノイズ音信号の生成のための処理時
    間に応じた遅れ時間をおいて前記加算手段から前記第1
    の差分演算手段への加算信号の移行を遅らせる遅延処理
    を行なう請求項3に記載のマイクロフォン装置。
  5. 【請求項5】前記複数のマイクロフォンは、等間隔で直
    線状に列設されており、前記第2の差分演算手段は、隣
    合うマイクロフォンから出力される音信号の差分を演算
    して生成した差分信号を出力する請求項3及び請求項4
    のいずれか1項に記載のマイクロフォン装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102271299A (zh) * 2010-06-01 2011-12-07 索尼公司 声音信号处理装置和声音信号处理方法
JP2013518477A (ja) * 2010-01-26 2013-05-20 オーディエンス,インコーポレイテッド レベルキューによる適応ノイズ抑制

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