JP2003060443A - スイッチング増幅装置 - Google Patents

スイッチング増幅装置

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JP2003060443A
JP2003060443A JP2001250493A JP2001250493A JP2003060443A JP 2003060443 A JP2003060443 A JP 2003060443A JP 2001250493 A JP2001250493 A JP 2001250493A JP 2001250493 A JP2001250493 A JP 2001250493A JP 2003060443 A JP2003060443 A JP 2003060443A
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JP
Japan
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signal
power
input
amplifier
pwm
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English (en)
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Takashi Shima
崇 島
Taro Nakagami
太郎 仲上
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Dクラス電力増幅器に対する電源供給状態を
安定化する。 【解決手段】 電力増幅部24の第1のパワーMOSF
ET24A及び電力増幅部44の第1のパワーMOSF
ET44Aの夫々がオフ状態からオン状態にスイッチン
グされ電源部30からの電力供給が立ち上がるタイミン
グとタイミングをずらして、他方の電力増幅部34の第
1のパワーMOSFET34A及び電力増幅部54の第
1のパワーMOSFET54Aの夫々がオフ状態からオ
ン状態にスイッチングされるようにして電源部30から
の電力供給の立ち上がりピーク値を低減させ、電源供給
状態を安定化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声帯域信号の電
力増幅等に適用して好適なスイッチング増幅装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、音声帯域信号の電力増幅装置としては、Aクラス増
幅器或いはBクラス増幅器といった所謂アナログ信号の
電力増幅器が使用されてきた。しかしながらこの音声帯
域信号を再生するにあたり、この音声信号が収録された
ところの臨場感を再現する目的で、左右2チャンネル再
生、左右及び背後の3チャンネル再生〜5.1チャンネ
ル再生とマルチチャンネル再生方式が実用化され、この
チャンネル数に対応した数の電力増幅器が必要とされ、
これらAクラス増幅器或いはBクラス増幅器よりも電力
損失の少ないDクラス電力増幅器の使用が考えられるよ
うになってきている。
【0003】このマルチチャンネル再生方式の一例とし
て、左チャンネル及び右チャンネルの2チャンネル分を
音響信号として再生するスイッチング増幅装置としてD
クラス電力増幅器を使用した例を図5に示して説明す
る。なお右チャンネル電力増幅器Rは左チャンネル電力
増幅器1Lと同様に構成されているので、左チャンネル
電力増幅器1Lと同一の部分には同一の符号を付与して
示し説明を省略する。
【0004】図5は左チャンネル及び右チャンネルの2
チャンネル分を音響信号として再生するスイッチング増
幅装置に適用されたDクラス電力増幅器の要部を示した
回路ブロック図である。このDクラス電力増幅器は左チ
ャンネル電力増幅器1L及び右チャンネル電力増幅器1
Rで構成されている。そしてこの左チャンネル電力増幅
器1Lはパルス幅変調増幅器3、プリドライバ部4、電
力増幅部5、ローパスフィルタ6、直流カット用のコン
デンサ7及びスピーカ部8で構成されている。
【0005】また9はクロック信号発生器そして10は
電源部で、これらクロック信号発生器9及び電源部10
の夫々は、これら電力増幅器1L及び1Rにおいて共用
されている。さらにまたこの電源部10においてVcc
は+電源の出力端であり、−電源側が接地されている。
【0006】このパルス幅変調増幅器3はパルス幅変調
部3A、ラインバッファ3B及びインバータ3Cで構成
され、左チャンネルの信号入力端子2Lがパルス幅変調
部3の入力側に接続され、パルス幅変調部3Aの出力側
がこれら増幅部3B及び3Cの夫々の入力側に接続され
ている。このプリドライバ部4は第1のプリドライバ回
路4A及び第2のプリドライバ回路4Bで構成され、第
1のプリドライバ回路4Aの入力側がラインバッファ3
Bの出力側に接続され、第2のプリドライバ回路4Bの
入力側がインバータ3Cの出力側に接続されている。
【0007】この電力増幅部5は第1のNチャンネルパ
ワーMOSFET(以下の説明においては第1のパワー
MOSFETと称する)5A及び第2のパワーMOSF
ET5Bを有し、このFET5Aのドレインが電源10
の出力Vccに接続され、このFET5Bのソースが接
地され、このFET5AのソースとこのFE5Bのドレ
インが接続され、そして第1のパワーMOSFET5A
のゲートが第1のプリドライバ回路4Aの出力側に接続
され、第2のパワーMOSFET5Bのゲートが第2の
プリドライバ回路4Bの出力側に接続されて構成されて
いる。
【0008】このローパスフィルタ6はコイル6A及び
コンデンサ6BよりなるLC型のローパスフィルタでな
り、コイル6Aの一端がこのFET5Aのソースとこの
FE5Bのドレインの接続点に接続され、コイル6Aの
他端がコンデンサ6Bの一端に接続され、コンデンサ6
Bの他端が接地され、コイル6Aの他端とコンデンサ6
Bの一端のこの接続点が、直流カット用のコンデンサ7
を通じてスピーカ部8の信号入力の一端に接続され、ス
ピーカ部8の信号入力の他端がコンデンサ6Bの他端の
接地点に接続されて構成されている。
【0009】次に左チャンネル電力増幅器1Lの動作を
図6に示した信号波形図を参照して説明する。
【0010】クロック信号発生器9において図6Aに示
した如く繰返し周期tのクロック信号SCが生成され、
このロック信号SCがパルス幅変調部3Aに供給され
る。左チャンネルの信号入力端子2Lにクロック信号S
Cに同期したPCM(Pulse Code Modu
lation)信号形態の左チャンネルの音声帯域のデ
ジタル信号S1Lがパルス幅変調部3Aの入力に供給さ
れる。
【0011】デジタル信号S1Lが左チャンネル電力増
幅器1L側のパルス幅変調部3Aを介してこのクロック
信号SCの繰り返し周期に同期した固定エッジKを有し
かつデジタル信号S1Lの信号レベルの変化に応じて位
置が変調された可動エッジFを有したPWM(Puls
e Width Modulation)信号S2Lに
変換される。
【0012】図6A及びBに示した如く、クロック信号
SCの繰り返し周期が周期T2であるときにデジタル信
号S1Lの信号レベルがゼロレベルP0であり、クロッ
ク信号SCの繰り返し周期が周期T1であるときにデジ
タル信号S1Lの信号レベルがプラス方向の最大値であ
り、そしてクロック信号SCの繰り返し周期が周期T3
であるときにデジタル信号S1Lの信号レベルがマイナ
ス方向の最大値である場合を一例として説明する。
【0013】すなわち図6B及びCに示したごとく、デ
ジタル信号S1Lの信号レベルがゼロレベルP0である
ときにはパルス幅変調部3Aを介してデューティが50
%のPWM信号S2Lが生成され、デジタル信号S1L
の信号レベルがプラス方向の最大値であるときには、こ
のパルス幅変調部3Aを介してこのデューティが最大の
PWM信号S2Lが生成され、そしてデジタル信号S1
Lの信号レベルがマイナス方向の最大値であるときに
は、このパルス幅変調部3Aを介してこのデューティが
最小のPWM信号S2Lが生成される。
【0014】すなわちデジタル信号S1Lの信号レベル
が+Pm〜P0の間を変化した場合には、PWM信号S
2Lのデューティが最大の状態〜50%の状態の間を変
化し、デジタル信号S1Lの信号レベルが−Pm〜P0
の間を変化した場合には、PWM信号S2Lのデューテ
ィが最小の状態〜50%の状態の間を変化する。
【0015】このPWM信号S2Lがライン増幅部3B
を介して所定レベルまで増幅されたPWM信号S3Lが
パルス幅変調増幅器3から出力され、インバータ3Cを
介して所定レベルまで増幅され、かつ位相反転されたP
WM信号S4Lがパルス幅変調増幅器3から出力され
る。
【0016】このPWM信号S3Lが第1のプリドライ
バ回路4Aに供給され、第1のプリドライバ回路4Aを
介して第1のパワーMOSFET5Aのゲートを駆動し
得るPWM信号S5Lに変換されてプリドライバ部4か
ら出力され、このPWM信号S4Lが第2のプリドライ
バ回路4Bを介して第2のパワーMOSFET5Bのゲ
ートを駆動し得るPWM信号S6Lに変換されてプリド
ライバ部4から出力される。
【0017】このPWM信号S5Lが第1のパワーMO
SFET5Aのゲートに供給されこのパワーMOSFE
T5Aがスイッチング駆動され、このPWM信号S6L
が第2のパワーMOSFET5Bのゲートに供給されこ
のパワーMOSFET5Bがスイッチング駆動されるこ
とによりこのパワーMOSFET5Aのソースとこのパ
ワーMOSFET5Bのドレインの接続点と接地点との
間に、図6CにS2L/S7Lとして示した如くPWM
信号S2Lと相似した波形のPWM電力信号S7Lが生
成される。
【0018】そしてこのPWM電力信号S7Lを、ロー
パスフィルタ6を介してクロック信号SCの周波数及び
このクロック信号SCの周波数の整数倍の周期で現れる
変調波成分を除去することにより、デジタル信号S1L
をアナログ電力信号成分に復調し、このアナログ電力信
号成分を直流カット用のコンデンサ7を通じて右チャン
ネル電力増幅器1L側のスピーカ部8の一方側の信号入
力に供給するようになす。
【0019】次に右チャンネル電力増幅器1Rの動作を
図6に示した信号波形図を参照して説明する。
【0020】クロック信号SCがパルス幅変調部3Aに
供給される。右チャンネルの信号入力端子2Rにクロッ
ク信号SCに同期したPCM信号形態の右チャンネルの
音声帯域のデジタル信号S1Rがパルス幅変調部3Aの
入力に供給される。デジタル信号S1Rが右チャンネル
電力増幅器1R側のパルス幅変調部3Aを介してこのク
ロック信号SCの繰り返し周期に同期した固定エッジK
を有しかつデジタル信号S1Rの信号レベルの変化に応
じて位置が変調された可動エッジFを有したPWM信号
S2Rに変換される。
【0021】図6A及びDに示した如くクロック信号S
Cの繰り返し周期が周期T2であるときにデジタル信号
S1Rの信号レベルがゼロレベルP0であり、クロック
信号SCの繰り返し周期が周期T1であるときにデジタ
ル信号S1Rの信号レベルがプラス方向の最大値であ
り、そしてクロック信号SCの繰り返し周期が周期T3
であるときにデジタル信号S1Rの信号レベルがマイナ
ス方向の最大値である場合を一例として説明する。
【0022】図6D及びEに示したごとくデジタル信号
S1Rの信号レベルがゼロレベルP0であるときにはパ
ルス幅変調部3Aを介してデューティが50%のPWM
信号S2Rが生成され、デジタル信号S1Rの信号レベ
ルがプラス方向の最大値であるときには、このパルス幅
変調部3Aを介してこのデューティが最大のPWM信号
S2Rが生成され、そしてデジタル信号S1Rの信号レ
ベルがマイナス方向の最大値であるときには、このパル
ス幅変調部3Aを介してこのデューティが最小のPWM
信号S2Rが生成される。
【0023】すなわちデジタル信号S1Rの信号レベル
が+Pm〜P0の間を変化した場合には、PWM信号S
2Rのデューティが最大の状態〜50%の状態の間を変
化し、デジタル信号S1Rの信号レベルが−Pm〜P0
の間を変化した場合には、PWM信号S2Rのデューテ
ィが最小の状態〜50%の状態の間を変化する。
【0024】このPWM信号S2Rがライン増幅部3B
を介して所定レベルまで増幅されたPWM信号S3Rが
パルス幅変調増幅器3から出力され、インバータ3Cを
介して所定レベルまで増幅され、かつ位相反転されたP
WM信号S4Rがパルス幅変調増幅器3から出力され
る。
【0025】このPWM信号S3Rが第1のプリドライ
バ回路4Aに供給され、第1のプリドライバ回路4Aを
介して第1のパワーMOSFET5Aのゲートを駆動し
得るPWM信号S5Rに変換されてプリドライバ部4か
ら出力され、このPWM信号S4Rが第2のプリドライ
バ回路4Bを介して第2のパワーMOSFET5Bのゲ
ートを駆動し得るPWM信号S6Rに変換されて第2の
パワーMOSFET5Bから出力される。
【0026】このPWM信号S5Rが第1のパワーMO
SFET5Aのゲートに供給されこのパワーMOSFE
T5Aがスイッチング駆動され、このPWM信号S6R
が第2のパワーMOSFET5Bのゲートに供給されこ
のパワーMOSFET5Bがスイッチング駆動されるこ
とによりこのパワーMOSFET5Aのソースとこのパ
ワーMOSFET5Bのドレインの接続点と接地点との
間に、図6EにS2R/S7Rとして示した如くPWM
信号S2Rと相似した波形のPWM電力信号S7Rが生
成される。
【0027】そしてローパスフィルタ6を介して、PW
M電力信号S7Rからクロック信号SCの周波数及びこ
のクロック信号SCの周波数の整数倍の周期で現れる変
調波成分が除去されることにより、デジタル信号S7R
がアナログ電力信号成分に復調されたこのアナログ電力
信号成分を、直流カット用のコンデンサ7を通じて右チ
ャンネル電力増幅器1R側のスピーカ部8の一方側の信
号入力に供給されるようになす。
【0028】斯かる従来のDクラス電力増幅器では、図
6C及び図6Eから明らかなように、PWM電力信号S
7L及びS7R夫々の固定エッジKが、クロック信号S
Cに同期して立ち上がる状態となされている。そのため
電源部10側からみた場合、左チャンネル電力増幅器1
Lの電力増幅部5に対する電力の供給と右チャンネル電
力増幅器1Rの電力増幅部5に対する電力の供給の立ち
上がりタイミングが重なった状態になる。このことに起
因して電源の+Vcc側から接地帰路側に大きな立ち上
がりピーク電流が流れる問題がある。その結果として電
力供給の立ち上特性の歪の増加に起因したスピーカ部8
の夫々に供給されるアナログ電力信号の歪の増加を予防
するうえで必要な、電源10側における供給電力の品質
維持のための電源強化対策、このアナログ電力信号成分
に対する搬送波等のノイズかぶり発生の原因となる電源
の+Vcc側配線及び接地側配線から発生する不要輻射
の抑圧のためのこれら配線の取り回し対策等様々な課題
を解決しなければならない問題があった。
【0029】本発明は斯かる点に鑑み、Dクラス電力増
幅器においてこのピーク電流値を抑圧することにより、
Dクラス電力増幅器に対する供給電力の品質維持対策及
び不要輻射対策等を容易化できるようにすることを目的
とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明スイッチング増幅
装置は、一対の固定エッジと当該一対の固定エッジの間
において入力信号のレベルに応じて位置変調されたパル
ス幅変調信号によりスイッチングされる複数の電力増幅
段を有するスイッチング増幅装置であって、この複数の
電力増幅段のうちの少なくとも任意の一対の電力増幅段
の間において、固定エッジの位置を相対的に異なる位置
に設定したことを特徴とする。
【0031】斯かる本発明によれば、一対の電力増幅段
の間において、この固定エッジの位置を相対的に異なる
位置に設定したことにより、電源からこれら電力増幅段
に供給される電力のピーク値を抑圧することが可能とな
り、この電源から電力段に供給される電力の質の悪化を
抑えることができ、また不要輻射を抑圧とすることが可
能となりこの不要輻射対策が容易になる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明スイ
ッチング増幅装置の実施の形態の例につき説明しよう。
図1は本例のDクラス電力増幅器の要部の構成を示した
回路ブロック図で、この本例のDクラス電力増幅器20
は左チャンネル電力増幅器20L及び右チャンネル電力
増幅器20Rで構成されている。
【0033】この左チャンネル電力増幅器20Lはパル
ス幅変調増幅器21、ラインバッファ22A、インバー
タ22B、プリドライバ部23、電力増幅部24、ロー
パスフィルタ25、スピーカ部27、ラインバッファ4
2A、インバータ42B、プリドライバ部43、電力増
幅部44、ローパスフィルタ45で構成されている。ま
たパルス幅変調増幅器21の信号入力が左音声帯域信号
のPCM信号S10の信号入力21Aに接続され、パル
ス幅変調増幅器21の一方の信号出力がラインバッファ
22A及びインバータ22Bの夫々の信号入力に接続さ
れ、パルス幅変調増幅器21の他方の信号出力がライン
バッファ42A及びインバータ42Bの夫々の入信号力
に接続されている。そしてラインバッファ22Aの信号
出力がプリドライバ部23の信号入力23Aに接続さ
れ、ラインバッファ22Bの信号出力がプリドライバ部
23の信号入力23Bに接続され、ラインバッファ42
Aの信号出力がプリドライバ部43の信号入力43Aに
接続され、ラインバッファ42Bの信号出力がプリドラ
イバ部43の信号入力43Bに接続されている。
【0034】この右チャンネル電力増幅器20Rはパル
ス幅変調増幅器31、ラインバッファ32A、インバー
タ32B、プリドライバ部33、電力増幅部34、ロー
パスフィルタ35、直流カット用のコンデンサ36、ス
ピーカ部37、信号遅延回路38、ラインバッファ52
A、インバータ52B、プリドライバ部53、電力増幅
部54、ローパスフィルタ55及び直流カット用のコン
デンサ56で構成されている。またパルス幅変調増幅器
31の信号入力が右音声帯域信号のPCM信号S30の
信号入力31Aに接続され、パルス幅変調増幅器31の
一方の信号出力がラインバッファ32A及びインバータ
32Bの夫々の信号入力に接続され、パルス幅変調増幅
器21の他方の信号出力がラインバッファ52A及びイ
ンバータ52Bの夫々の信号入力に接続されている。そ
してラインバッファ32Aの信号出力がプリドライバ部
33の信号入力33Aに接続され、ラインバッファ32
Bの信号出力がプリドライバ部33の信号入力33Bに
接続され、ラインバッファ52Aの信号出力がプリドラ
イバ部53の信号入力53Aに接続され、ラインバッフ
ァ52Bの信号出力がプリドライバ部53の信号入力5
3Bに接続されている。
【0035】28はクロック信号発生器、29はカウン
タ部そして30は電源部で、これらクロック信号発生器
28、カウンタ部29及び電源部30の夫々は、これら
電力増幅器20R及び20Lにおいて共用されている。
この電源部30においてVccは+電源の出力端であ
り、−電源側が接地されている。このクロック信号発生
器28の信号出力がカウンタ部29の信号入力に接続さ
れ、カウンタ部29の信号出力がパルス幅変調増幅器2
1のカウンタ信号入力及び信号遅延回路部38の信号入
力の夫々に接続されそして信号遅延回路部38の信号出
力がパルス幅変調増幅器31のカウンタ信号入力に接続
されている。
【0036】この電力増幅部24は第1のパワーMOS
FET24A及び第2のパワーMOSFET24Bを有
し、このMOSFET24Aのドレインが電源部30の
Vccに接続され、このMOSFET24Bのソースが
接地され、これらMOSFET24AのソースとMOS
FET24Bのドレインが接続されて接続部24Cが設
けられ、第1のパワーMOSFET24Aのゲートがプ
リドライバ部23の出力23Cに接続されそして第2の
パワーMOSFET24Bのゲートがこのドライバ部2
3の出力23Dに接続されて構成されている。
【0037】このローパスフィルタ25はコイル25A
及びコンデンサ25Bを有し、このコイル25Aの一端
がこの接続部24Cに接続されてローパスフィルタ25
の入力とされ、コイル25Aの他端がコンデンサ25B
の一端に接続されて接続部25Cが設けられ、そしてコ
ンデンサ25Bの他端が接地されてコイル25A及びコ
ンデンサ25BよりなるLC型のローパスフィルタが構
成され、この接続部25Cからこのローパスフィルタ2
5の出力が得られるように構成されている。そしてまた
この接続部25Cがスピーカ部27の駆動信号入力の一
端側に接続されている。
【0038】この電力増幅部44は第1のパワーMOS
FET44A及び第2のパワーMOSFET44Bを有
し、このMOSFET44Aのドレインが電源部30の
Vccに接続され、このMOSFET44Bのソースが
接地され、これらMOSFET44AのソースとMOS
FET44Bのドレインが接続されて接続部44Cが設
けられ、第1のパワーMOSFET44Aのゲートがプ
リドライバ部43の出力43Cに接続されそして第2の
パワーMOSFET44Bのゲートがこのドライバ部4
3の出力43Dに接続されて構成されている。
【0039】このローパスフィルタ45はコイル45A
及びコンデンサ45Bを有し、このコイル45Aの一端
がこの接続部44Cに接続されてローパスフィルタ45
の入力とされ、コイル45Aの他端がコンデンサ45B
の一端に接続されて接続部45Cが設けられ、そしてコ
ンデンサ45Bの他端が接地されてコイル45A及びコ
ンデンサ45BよりなるLC型のローパスフィルタが構
成され、この接続部45Cからこのローパスフィルタ4
5の出力が得られるように構成されている。そしてまた
この接続部45Cがスピーカ部27の駆動信号入力の他
端側に接続されている。
【0040】この電力増幅部34は第1のパワーMOS
FET34A及び第2のパワーMOSFET34Bを有
し、このMOSFET34Aのドレインが電源部30の
Vccに接続され、このMOSFET34Bのソースが
接地され、これらMOSFET34AのソースとMOS
FET34Bのドレインが接続されて接続部34Cが設
けられ、第1のパワーMOSFET34Aのゲートがプ
リドライバ部33の出力33Cに接続されそして第2の
パワーMOSFET34Bのゲートがこのドライバ部3
3の出力33Dに接続されて構成されている。
【0041】このローパスフィルタ35はコイル35A
及びコンデンサ35Bを有し、このコイル35Aの一端
がこの接続部34Cに接続されてローパスフィルタ35
の入力とされ、コイル35Aの他端がコンデンサ35B
の一端に接続されて接続部35Cが設けられ、そしてコ
ンデンサ35Bの他端が接地されてコイル35A及びコ
ンデンサ35BよりなるLC型のローパスフィルタが構
成され、この接続部35Cからこのローパスフィルタ3
5の出力が得られるように構成されている。そしてまた
この接続部35Cがスピーカ部37の駆動信号入力の一
端側に接続されている。
【0042】この電力増幅部54は第1のパワーMOS
FET54A及び第2のパワーMOSFET54Bを有
し、このMOSFET54Aのドレインが電源部30の
Vccに接続され、このMOSFET54Bのソースが
接地され、これらMOSFET54AのソースとMOS
FET54Bのドレインが接続されて接続部54Cが設
けられ、第1のパワーMOSFET54Aのゲートがプ
リドライバ部53の出力53Cに接続されそして第2の
パワーMOSFET54Bのゲートがこのドライバ部5
3の出力53Dに接続されて構成されている。
【0043】このローパスフィルタ55はコイル55A
及びコンデンサ55Bを有し、このコイル55Aの一端
がこの接続部54Cに接続されてローパスフィルタ55
の入力とされ、コイル55Aの他端がコンデンサ55B
の一端に接続されて接続部55Cが設けられ、そしてコ
ンデンサ55Bの他端が接地されてコイル55A及びコ
ンデンサ55BよりなるLC型のローパスフィルタが構
成され、この接続部55Cからこのローパスフィルタ5
5の出力が得られるように構成されている。
【0044】次に図1に示されたDクラス電力増幅器2
0例の動作について、図2に示した信号波形図を参照し
て説明する。
【0045】またこのDクラス電力増幅器20例の動作
の一例として、図2Bに示した如くクロック信号SCの
繰り返し周期t毎に、+1、0及び−1の3値の信号レ
ベル変化を繰り返すPCM(Pulse Code M
odulation)符号化されたデジタル信号形態の
左チャンネル信号S10が信号入力端21Aに入力さ
れ、この信号S10と同様な変化を繰り返すPCM符号
化されたデジタル信号形態の右チャンネル信号S20が
入力端31Aに入力された場合について説明する。
【0046】クロック信号発生器28を介して生成され
たクロック信号SCに基づき、カウンタ部29を介して
生成されたクロック信号SCの1/4の繰り返し周期を
有しかつクロック信号SCにより0にリセットされる、
図2Cに示されたカウント信号SD(0、1、2、3)
がこのパルス幅変調増幅器21に入力され、信号入力端
21Aに入力されたクロック信号SCに同期した左チャ
ンネル信号S10がパルス幅変調増幅器21に入力さ
れ、この信号S10のPCM符号化内容に応じてPWM
信号に変換される。
【0047】すなわちこの信号S10の値が+1のとき
には、図2Dに示される如くカウントパルスSDがゼロ
のときに立ち上がり3のときに立ち下がるデューティが
75%のPWM信号S11Aにこのパルス幅変調増幅器
21を介して変換され、信号S10の値が0のときに
は、カウントパルスSDがゼロのときに立ち上がり2の
ときに立ち下がるデューティが50%のPWM信号S1
1Bにこのパルス幅変調増幅器21を介して変換され、
信号S10の値が−1ときには、カウントパルスSDが
ゼロのときに立ち上がり1のときに立ち下がるデューテ
ィが25%のPWM信号S11Cにこのパルス幅変調増
幅器21を介して変換されたPWM信号S11がパルス
幅変調増幅器21一方の出力側から出力され、同時に、
図2Eに示されているようにこのPWM信号S11に対
して2の補数(2‘S Complement)の関係
にあるPWM信号S12がパルス幅変調増幅器21の他
方の出力側から出力される。なお図2においてはPWM
信号の波形の固定エッジをKで示し、可動エッジをFで
示している。
【0048】このPWM信号S11がラインバッファ2
2Aに入力され、入力23Aを通じてプリドライバ部2
3に入力され、プリドライバ部23を介して第1のパワ
ーMOSFET24Aをスイッチング駆動するに最適な
信号とされ、出力23Cを通じてこのパワーMOSFE
T24Aのゲートに入力されてこのパワーMOSFET
24Aがスイッチング駆動される。一方このPWM信号
S11がインバータ22Bに入力され、位相反転されて
後、入力23Bを通じてプリドライバ部23に入力さ
れ、プリドライバ部23を介して第2のパワーMOSF
ET24Bをスイッチング駆動するに最適な信号とさ
れ、出力23Dを通じてこのパワーMOSFET24B
のゲートに入力されこのパワーMOSFET24Bがス
イッチング駆動される。
【0049】一方このPWM信号S12がラインバッフ
ァ42Aを介して入力43Aを通じてプリドライバ部4
3に入力され、プリドライバ部43を介して第1のパワ
ーMOSFET44Aをスイッチング駆動するに最適な
信号とされ、出力43Cを通じてこのパワーMOSFE
T44Aのゲートに入力されこのパワーMOSFET4
4Aがスイッチング駆動される。一方このPWM信号S
12がインバータ42Bを介して位相反転された後、入
力43Bを通じてプリドライバ部43に入力され、プリ
ドライバ部43を介して第2のパワーMOSFET44
Bをスイッチング駆動するに最適な信号とされ、出力4
3Dを通じてこのパワーMOSFET44Bのゲートに
入力されこのパワーMOSFET24Bがスイッチング
駆動される。
【0050】したがって電力増幅部24の接続部24C
からは、図2Dに示したPWM信号S11の信号波形の
変化に同期して同様に変化する信号波形を有したPWM
電力信号S13が出力され、電力増幅部44の接続部4
4Cからは図2Eに示したPWM信号S12の信号波形
の変化に同期して同様に変化する信号波形を有したPW
M電力信号S14が出力される。よってこれら接続部2
4Cと接続部44Cの間には、PCM信号S10の信号
レベルが図2Bに示した如く変化することに応じて、図
2Fに示した状態で変化するPWM電力信号(S13−
S14)が生成される。
【0051】したがってこのPWM電力信号S13をロ
ーパスフィルタ25に入力し、このフィルタ25を介し
てクロック信号SCの周波数及びこのクロック信号SC
の周波数の整数倍の周期で現れる変調波成分を除去し
て、この電力信号S13をアナログ電力信号に復調し、
このアナログ電力信号成分をスピーカ部27の一方側の
信号入力に供給する。一方このPWM電力信号S14を
ローパスフィルタ45に入力し、このフィルタ45を介
してクロック信号SCの周波数及びこのクロック信号S
Cの周波数の整数倍の周期で現れる変調波成分を除去し
て、この電力信号S14をアナログ電力信号に復調し、
このアナログ電力信号をスピーカ部27の他方側の信号
入力に供給することにより、図2F示したPWM電力信
号S13とPWM電力信号S14の差の成分から、左チ
ャンネル信号S10の変化が音響信号として再生され
る。
【0052】次に図2Bに示した如くクロック信号SC
の繰り返し周期t毎に、+1、0及び−1の3値の信号
レベル変化を繰り返す左チャンネル信号S10と同一の
右チャンネル信号S20が、信号入力端31Aに入力さ
れた場合について説明する。
【0053】クロック信号発生器28を介して生成され
たクロック信号SCに基づき、カウンタ部29を介して
生成されたクロック信号SCの1/4の繰り返し周期を
有しかつクロック信号SCにより0にリセットされる図
2Cに示されたカウント信号SD(0、1、2、3)が
信号遅延回路38に入力され、この遅延回路38を介し
て所定時間φだけ遅延させて図2Gに示された如き遅延
カウント信号SEを得、この遅延カウント信号SEがパ
ルス幅変調増幅器31に入力される。
【0054】そしてこのパルス幅変調増幅器31におい
て右チャンネル信号S20のPCM符号化値が+1のと
きには、図2Hに示される如く遅延カウントパルスSE
がゼロのときに立ち上がり3のときに立ち下がりゼロの
ときに立ち上がるデューティが75%のPWM信号S2
1Aにこのパルス幅変調増幅器31を介して変換され、
この信号S20のPCM符号化値が0のときには、遅延
カウントパルスSEがゼロの位置で立ち上がり2の位置
で立ち下がりゼロの位置で立ち上がるデューティが50
%のPWM信号S21Bにこのパルス幅変調増幅器31
を介して変換され、そしてこの信号S20のPCM符号
化値が−1ときには、カウントパルスSDがゼロの位置
で立ち上がり1の位置で立ち下がりゼロの位置で立ち上
がるデューティが25%のPWM信号S21Cにこのパ
ルス幅変調増幅器31を介して変換された図2Hに示さ
れているPWM信号S21がパルス幅変調増幅器31の
一方の出力側から出力され、同時にこのPWM信号S2
1に対して2の補数の関係にある、図2Iに示されてい
るPWM信号S22がパルス幅変調増幅器21の他方の
出力側から出力される。
【0055】このPWM信号S21がラインバッファ3
2Aを介して入力33Aを通じてプリドライバ部33に
入力され、このドライバ部33を介して第1のパワーM
OSFET34Aをスイッチング駆動するに最適な信号
とされ、出力33Cを通じてパワーMOSFET34A
のゲートに入力されてこのパワーMOSFET34Aが
スイッチング駆動される。一方このPWM信号S21が
インバータ32Bを介して位相反転された後、入力33
Bを通じてプリドライバ部33に入力され、このドライ
バ部33を介して第2のパワーMOSFET34Bをス
イッチング駆動するに最適な信号とされ、出力33Dを
通じてこのパワーMOSFET34Bのゲートに入力さ
れパワーMOSFET34Bがスイッチング駆動され
る。
【0056】一方このPWM信号S22がラインバッフ
ァ52Aを介して入力53Aを通じてプリドライバ部5
3に入力され、このドライバ部53を介して第1のパワ
ーMOSFET54Aをスイッチング駆動するに最適な
信号とされ、出力53Cを通じてパワーMOSFET5
4Aのゲートに入力されこのパワーMOSFET54A
がスイッチング駆動される。一方このPWM信号S22
がインバータ52Bを介して位相反転された後、入力5
3Bを通じてプリドライバ部53に入力され、このドラ
イバ部53を介して第2のパワーMOSFET54Bを
スイッチング駆動するに最適な信号とされ、出力53D
を通じてパワーMOSFET54Bのゲートに入力され
このパワーMOSFET54Bがスイッチング駆動され
る。
【0057】したがって電力増幅部34の接続部34C
からこのPWM信号S21の信号波形の変化に同期して
同様に変化する信号波形を有したPWM電力信号S23
が出力され、電力増幅部44の接続部54Cからはこの
PWM信号S22の変化に同期して同様に変化する信号
波形を有したPWM電力信号S24が出力され、これら
接続部34Cと接続部54Cの間には、PCM信号S2
0の信号レベルが図2Bに示した如く変化することに応
じて、図2Iに示した状態で変化するPWM電力信号
(S23−S24)が生成される。
【0058】よってこのPWM電力信号S23をローパ
スフィルタ35に入力し、このフィルタ35を介してこ
の電力信号S23からクロック信号SCの周波数及びこ
のクロック信号SCの周波数の整数倍の周期で現れる変
調波成分を除去することにより、PWM電力信号S23
をアナログ電力信号に復調して、このアナログ電力信号
をスピーカ部37の一方側の信号入力に供給する。一方
このPWM電力信号S24をローパスフィルタ55に入
力し、このフィルタ55を介してこの電力信号S24か
らクロック信号SCの周波数及びこのクロック信号SC
の周波数の整数倍の周期で現れる変調波成分を除去する
ことにより、PWM電力信号S24をアナログ電力信号
に復調して、このアナログ電力信号をスピーカ部37の
他方側の信号入力に供給することにより、図2I示した
PWM電力信号S23とPWM電力信号S24の差の成
分から右チャンネル信号S20の変化を音響信号として
再生することができる。
【0059】すなわち図1例によれば、図2D、E、H
及びIから明らかなように、信号S23及びS24の夫
々の固定エッジKの位置がクロック信号SCの位置に対
して所定の遅延量φだけ遅延させていることにより、信
号S21及びS24の固定エッジKの夫々位置と信号S
13と信号S14の夫々の位置が時間的にずれた状態と
なされている点を特徴としている。このことは電力増幅
部24の第1のパワーMOSFET24A及び電力増幅
部44の第1のパワーMOSFET44Aの夫々がオフ
状態からオン状態になり、電源部30からの電力供給が
立ち上がる状態と、電力増幅部34の第1のパワーMO
SFET34A及び電力増幅部54の第1のパワーMO
SFET54Aの夫々がオフ状態からオン状態になるタ
イミングが一致しない状態に保たれていることになる。
【0060】したがって図1例によれば、上述の如くパ
ワーMOSFETがオフ状態からオン状態にスイッチン
グされるときの電力供給の急激な立ち上がりのタイミン
グが分散された状態になるようにしたので、電力供給状
態の急激な変化が緩和され電源供給状態が安定になりこ
のスイッチング時の波形が改善され、また電力供給状態
のピーク値が下がる分+Vcc電源供給回線及び電源部
−Vccに対する帰線(グランドアース)からの不要輻
射妨害が低減され、スピーカ部27(37)に供給され
る電力信号の信号歪率が改善される利点がある。
【0061】図3は本発明の実施の形態の他の例の要部
を示す。この図3につき説明するに、この図3におい
て、図1に対応する部分には同一の符号を付与して、そ
の詳細説明は省略する。
【0062】この図3例においては、図1におけるパル
ス幅変調増幅器21をパルス密度変調器(以下の説明で
はPDM変調器と称する)29aにより構成し、パルス
幅変調増幅器31をPDM変調器39により構成し、カ
ウンタ部29を省略してクロック信号SCを直接PDM
変調器29aに供給し、このクロック信号SCを遅延回
路38を介してPDM変調器39に供給するように構成
したものであり、その他は図1例と同様に構成したもの
である。
【0063】PDM変調器29a,39は、入力信号レ
ベルを“0”と“1”の頻度に変換する。すなわち、入
力信号レベルが正であれば、“1”の頻度が50%以上
になり、入力信号レベルが負であれば、“0”の頻度が
50%以上になる。また、レベルが大きいほど、“1”
の頻度が高くなる。
【0064】図3に示されたDクラス電力増幅器20の
例の動作について、図4に示した信号波形図を参照して
説明する。
【0065】図3に示されたDクラス電力増幅器20の
例の動作の一例として、図3の信号入力端21Aにデジ
タル符号化信号またはアナログ信号形態の左チャンネル
信号S10が入力され、信号入力端31Aにデジタル符
号化信号またはアナログ信号形態の右チャンネル信号S
20が入力された場合について説明する。
【0066】図4Aに示すクロック信号発生器28で生
成された周期tのクロック信号SCは、PDM変調器2
0aに入力される。デジタル符号化信号、またはアナロ
グ信号によって表わされる入力信号S10は、PDM変
調器29aにより図4Bに示すようなクロック信号SC
に同期したPDM信号S11に変換される。図4BはP
DM変調器29aの出力が例えば“0”,“1”,
“0”,“1”,“1”と変化したときの時間波形を示
している。
【0067】すなわちこの信号S11が1のときには、
図4Bに示されるが如く周期tにわたって+1の信号S
11Aに、この変調器29aを介して変換され、信号S
11の値が0のときには、周期tにわたって0の信号S
11Bにこの変調器29aを介して変換され一方の出力
側から出力され、同時に、図4Cに示されているように
このPDM信号S11に対して、反転PDM信号出力S
12が、他方の出力側から出力される。
【0068】したがって電力増幅部24の接続部24C
からは、図4Bに示したPDM信号S11の信号波形の
変化に同期して同様に変化する信号波形を有したPDM
電力信号S13が出力され、電力増幅部44の接続部4
4Cからは図2Eに示したPDM信号S12の信号波形
の変化に同期して同様に変化する信号波形を有したPD
M電力信号S14が出力される。よってこれら接続部2
4Cと接続部44Cの間には、図4Dに示した状態で変
化するPDM電力信号(S13−S14)が生成され
る。
【0069】よってこのPDM電力信号S13をローパ
スフィルタ25に入力し、このフィルタ25を介してク
ロック信号SCの周波数及びこのクロック信号SCの周
波数の整数倍の周期で現れる変調波成分を除去して、こ
の電力信号S13をアナログ電力信号に復調し、このア
ナログ電力信号成分をスピーカ部27の一方側の信号入
力に供給する。一方このPDM電力信号S14をローパ
スフィルタ45に入力し、このフィルタ45を介してク
ロック信号SCの周波数及びこのクロック信号SCの周
波数の整数倍の周期で現れる変調波成分を除去して、こ
の電力信号S14をアナログ電力信号に復調し、このア
ナログ電力信号をスピーカ部27の他方側の信号入力に
供給することにより、図4Dに示したPDM電力信号S
13とPDM電力信号S14の差の成分から、左チャン
ネル信号S10の変化が音響信号として再生される。
【0070】次に図3の信号入力端子31Aにデジタル
符号化信号またはアナログ信号形態の右チャンネル信号
S20が入力された場合について説明する。
【0071】図4Aに示すクロック信号発生器28で生
成された周期tのクロック信号SCは、信号遅延回路3
8に入力され、この遅延回路38を介して所定時間φだ
け遅延させた図4Eに示す遅延クロック信号SDを得、
この遅延信号SDがPDM変調器39に入力される。デ
ジタル符号化信号、またはアナログ信号によって表わさ
れる入力信号S20は、PDM変調器39により図4F
に示すようなクロック信号SDに同期したPDM信号S
21に変換される。図4FはPDM変調器39の出力が
例えば“0”,“1”,“0”,“1”,“0”と変化
したときの時間波形を示している。
【0072】すなわちこの信号S21が“1”のときに
は、図4Fに示されるが如く周期tにわたって+1の信
号S21Aに、この変調器39を介して変換され、信号
S21の値が0のときには、周期tにわたって“0”の
信号S21Bにこの変調器29aを介して変換され一方
の出力側から出力され、同時に、図4Gに示されている
ようにこのPDM信号S21に対して、反転PDM信号
出力S22が、他方の出力側から出力される。
【0073】したがって電力増幅部34の接続部34C
からこのPDM信号S21の信号波形の変化に同期して
同様に変化する信号波形を有したPDM電力信号S23
が出力され、電力増幅部44の接続部54Cからはこの
PDM信号S22の変化に同期して同様に変化する信号
波形を有したPDM電力信号S24が出力され、これら
接続部34Cと接続部54Cの間には、図4Hに示した
状態で変化するPDM電力信号(S23−S24)が生
成される。
【0074】よってこのPDM電力信号S23をローパ
スフィルタ35に入力し、このフィルタ35を介してこ
の電力信号S23からクロック信号SCの周波数及びこ
のクロック信号SCの周波数の整数倍の周期で現れる変
調波成分を除去することにより、PDM電力信号S23
をアナログ電力信号に復調して、このアナログ電力信号
をスピーカ部37の一方側の信号入力に供給する。一方
このPDM電力信号S24をローパスフィルタ55に入
力し、このフィルタ55を介してこの電力信号S24か
らクロック信号SCの周波数及びこのクロック信号SC
の周波数の整数倍の周期で現れる変調波成分を除去する
ことにより、PDM電力信号S24をアナログ電力信号
に復調して、このアナログ電力信号をスピーカ部37の
他方側の信号入力に供給することにより、図4Hに示し
たPDM電力信号S23とPDM電力信号S24の差の
成分から右チャンネル信号S20の変化を音響信号とし
て再生することができる。斯かる図3例においても、上
述図1例と同様の作用効果が得られることは容易に理解
できよう。
【0075】図1例、図3例においては、を左チャンネ
ル電力増幅器20L及び右チャンネル電力増幅器20R
の負荷としてスピーカ部を設けた例を説明したが、この
誘導電動機を負荷とし、信号S10、S20をこの誘導
電動機を駆動するデジタル符号化信号またはアナログ信
号とした例に本発明を適用してもよい。この場合におい
ても、図1、図2例同様の作用効果が得られることは容
易に理解できよう。
【0076】また図1例、図3例においては、Dクラス
電力増幅器20の構成を左チャンネル電力増幅器20L
及び右チャンネル電力増幅器20Rの2チャンネルで構
成する如く述べたが、この右チャンネル電力増幅器20
Rを左右チャンネルの他に、センターチャンネル、後左
右2チャンネル及び低周波数領域の再生チャンネルの6
チャンネル、或いはそれ以上の多チャンネルで構成した
例に本発明を適用してもよい。この場合においても、図
1、図2例同様の作用効果が得られることは容易に理解
できよう。
【0077】また本発明は上述例に限ることなく本発明
の要旨を逸脱することなくその他種々の構成が採り得る
ことは勿論である。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、一対のスイッチング増
幅器のうちの一方のスイッチング増幅器がオフ状態から
オン状態にスイッチングされるときとは異なる時点で、
他方のスイッチング増幅器がオフ状態からオン状態にス
イッチングされる状態することにより、これら増幅器に
対する電力供給のこのスイッチング時の急激な立ち上げ
状態が緩和された状態になり、電源供給状態が安定化さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明スイッチング増幅装置の実施の形態をD
クラス電力増幅器に適用した例を示す回路ブロック図で
ある。
【図2】この電力増幅器の動作を説明する信号波形図で
ある。
【図3】本発明スイッチング増幅装置の実施の形態をD
クラス電力増幅器に適用した他の例を示す回路ブロック
図である。
【図4】図3の動作を説明する信号波形図である。
【図5】従来のDクラス電力増幅器の形態を示す回路ブ
ロック図である。
【図6】この従来のDクラス電力増幅器の動作を説明す
る信号波形図である。
【符号の説明】
24・・・・・・電力増幅部、24A・・・・・・第1のパワーMO
SFET、30・・・・・・電源部、34・・・・・・電力増幅部、
34A・・・・・・第1のパワーMOSFET、44・・・・・・電
力増幅部、44A・・・・・・第1のパワーMOSFET、5
4・・・・・・電力増幅部、54A・・・・・・第1のパワーMOS
FET
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J090 AA02 AA19 AA41 AA66 CA05 CA51 FA19 HA10 HA29 HA32 HA33 KA03 KA04 KA15 KA32 KA35 KA42 KA47 KA62 MA09 MA21 SA05 TA01 TA06 5J091 AA02 AA19 AA41 AA66 CA05 CA51 FA19 HA10 HA29 HA32 HA33 KA03 KA04 KA15 KA32 KA35 KA42 KA47 KA62 MA09 MA21 SA05 TA01 TA06 UW01 UW10 5J092 AA02 AA19 AA41 AA66 CA05 CA51 FA19 FR15 HA10 HA29 HA32 HA33 KA03 KA04 KA15 KA32 KA35 KA42 KA47 KA62 MA09 MA21 SA05 TA01 TA06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の固定エッジと当該一対の固定エッ
    ジの間において入力信号のレベルに応じて位置変調され
    たパルス幅変調信号によりスイッチングされる複数の電
    力増幅段を有するスイッチング増幅装置であって、前記
    複数の電力増幅段のうちの少なくとも任意の一対の電力
    増幅段の間において、前記固定エッジの位置を相対的に
    異なる位置に設定したことを特徴とするスイッチング増
    幅装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1記載のスイッチング増幅装
    置において、前記一対の電力増幅段はブリッジ接続され
    た状態で負荷に対して電力を供給できるように接続され
    ていることを特徴とするスイッチング増幅装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1記載のスイッチング増幅装
    置において、前記入力信号のレベルに応じて位置変調さ
    れたパルス幅変調信号の生成手段としてパルス幅変調手
    段を設けたことを特徴とするスイッチング増幅装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項1記載のスイッチング増幅装
    置において、前記入力信号のレベルに応じて位置変調さ
    れたパルス幅変調信号の生成手段としてパルス密度変調
    手段を設けたことを特徴とするスイッチング増幅装置。
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