JP2003060400A - 電子部品吸着ノズルとその製造方法 - Google Patents
電子部品吸着ノズルとその製造方法Info
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Abstract
たものとする。 【解決手段】 中央スリット12と、中央スリット12
の長手方向の両側に外方向に開いて対称的に設けたコの
字形のスリット13、14から成るノズル開口11を有
したものとして、上記の目的を達成する。
Description
に使用する電子部品吸着ノズルとその製造方法に関する
ものである。
吸着し、回路基板の所定個所に装着するための電子部品
吸着ノズルが用いられている。
金属製のノズルの先端に例えば図5のような形状のノズ
ル開口71を形成したものが用いられている。このよう
な電子部品吸着ノズルは前記ノズル開口71を形成した
後、先端の吸着面にダイヤモンドコーティングを施し
て、耐磨耗性と着磁防止機能を付与している。
中央スリット72とスリット72の中央から左右に対称
的に放射状に延びたV字形スリット73、74から形成
され、中心軸X、Yにそれぞれ対称であり、電子部品に
吸着力の作用する吸着部分と電子部品を受け止める支持
部分とが交互にかつ均等に分散配置された構成を有して
おり、部品の大小や、吸着位置ずれにも対応することが
できた。
は、製造時において、先端吸着面へのダイヤモンドコー
ティングの際コーティング材がノズル開口71にはみ出
す等により、不良品が発生することが多く、歩留りが低
下しコスト高とならざるを得なかった。
ズル開口71が構成されているため、吸着時に電子部品
を受け止める支持部が自ずから鋭角形状となり、鋭角形
状の尖端部に欠けが生じやすいと云った圧縮強度上の問
題がある。具体的には、二点鎖線枠50を吸着する最小
な電子部品とすると、電子部品50に吸着力が作用する
のは図のドットを付加した領域J、K、L、M、Nであ
り、この電子部品50にかかる吸着力は図の斜線を付加
して示した鋭角形状の支持部75〜80で受け止めら
れ、基板への部品装着時にはこの鋭角形状支持部にさら
に大きな圧縮力が負荷されるので、高硬度材に欠けを生
じ易い。
ル先端から装着用のシャンク(柄部)までノズル全体が
一体に形成されているため、欠けが生じても、ノズル先
端部の交換と云ったことによる補正ができないので、先
端部に問題が生じた場合には、ノズル全体を使い捨てに
せざるを得ない等の問題もあった。
性と耐久性にすぐれた電子部品吸着ノズルとその製造方
法を提供することにある。
するため、本発明の電子部品吸着ノズルは、中央スリッ
トと、中央スリットの長手方向の両側に外方向に開いて
対称的に設けたコの字形のスリットから成るノズル開口
を有することを主たる特徴とするものである。
本発明の製造方法は、ノズルパイプまたは棒材の先端に
ダイヤモンドチップを固着し、少なくともダイヤモンド
チップに中心孔を形成することによりノズルパイプまた
は棒材とダイヤモンドチップとの貫通孔を形成し、ダイ
ヤモンドチップに請求項1に記載のノズル開口を持った
ノズル孔を形成することを主たる特徴とするものであ
る。
ノズル孔をワイヤ放電加工により処理することをさらな
る特徴としている。
の構成では、ノズル孔のノズル開口の形状が、中央スリ
ットと、中央スリットの長手方向の両側に外方向に開い
て対称的に設けたコの字形スリットとから形成され、吸
着部分と支持部分との分散配置による部品吸着の安定性
を損なわずに、部品支持部に鋭角部をなくして、開口部
に欠けの生じにくい耐圧縮性に優れた、しかも先端がダ
イヤモンドチップより成り耐磨耗性と耐圧縮性に優れ、
ダイヤモンドチップの厚みが大であることにより、着磁
の問題を十分に防止し、欠けも生じにくい耐久性の良い
ノズルが得られる。また、吸着口に鋭角部分、とくに細
かい鋭角部分がないので、加工性は良好である。
では、ノズルパイプまたは棒材の先端にダイヤモンドチ
ップを固着したものにつき、少なくともダイヤモンドチ
ップの中心孔と、前記部品吸着ノズルが有している形状
の開口を持ったノズル孔を穿孔することにより、簡単に
歩留りよく安価に作ることができる。これら中心孔およ
びノズル孔を形成するのにワイヤ放電加工によると、ダ
イヤモンドチップを付加していることにかかわらず、加
工が容易かつ高精度に達成される。
着ノズルの製造工程の説明図である。これについて、概
略を説明する。
ダイヤモンドチップ2を固着して成るノズル棒1の他端
(基部)を所定の径に細く削成して、シャンク5と接続
するための接続部41を形成する。ダイヤモンドチップ
2としては、細かい粒状のダイヤモンドをバインダーに
より、たとえば2mm前後の厚みに固めたものが使用さ
れている。
5の一端に設けられた接続用孔に挿入し、両者の突き合
わせ部分を接着等により接続する。これにより、ノズル
棒1とシャンク5とが一体に接続され、かつノズルパイ
プ4とシャンク5に予め設けられているエア流れ用孔が
接続される。なおシャンク5の他端(図では下端)に
は、電子部品装着ヘッド(図示せず)に装着するための
装着部6が予め設けられている。
し、ノズル吸着口に必要な形状と寸法に適合した断面形
状と大きさのノズルブロック3を形成する。ノズルブロ
ック3の断面は、吸着対象電子部品の寸法にもよるが、
微小部品用の場合、たとえば、1.2mm×1.5mm
程度の大きさとなる。ダイヤモンド、超硬合金等の超硬
材料にしかもかなりの微細加工を施す必要があるので、
ワイヤ放電加工を用いることが好ましい。次の(d)、
(e)工程についても同じである。
隙をおいて、工具電極と工作物との間に100v前後の
電圧を印加してパルス状にアーク放電させ、放電による
両者の溶融、気化および、これによる衝撃圧により、工
作物にクレータを生じさせ、超硬金属、ダイヤモンド等
を精度良く加工でき、また加工時に働く力が小さく、熱
影響が少なく、複雑形状の加工が容易であり、自動化も
し易く、上記の加工に好適である。ワイヤ放電加工は、
電極として金属細線を用いるものであり、上記の微細加
工に効果的である。
イヤ放電加工により、中心軸Aの方向の中心孔を形成す
る。これにより、ノズル棒1全体を通る貫通孔pが形成
される。なおノズル棒1の超硬度金属として中心孔を有
しない棒材を用いた場合には、この工程により、棒材自
体にも中心孔を形成することができる。
電加工により、所定形状のノズル開口11を持ったノズ
ル孔10を形成する。ノズル孔10は、シャンク5に予
め設けられている空気流れ孔(図示せず)と繋がり、ノ
ズル棒1全体の吸引エア通路となる。
変更することができるが、精度維持のため、ノズル孔形
成工程(e)は最終であることが望ましく、またワイヤ
放電加工を用いる工程は、生産効率上連続させる方が望
ましい。
ル7の製造時にノズル先端にダイヤモンドコーティング
を施す必要が無くなり、製作が容易となり製作時間が短
縮されるとともに、歩留りが向上し、その結果製造コス
トは約30〜40%程度低減された。
明の1実施形態の電子部品吸着ノズル7のノズル棒1の
部分の拡大図であり、ダイヤモンドチップ2がノズルブ
ロック3の先端に固着されている。ノズルブロック3は
ノズルパイプ4の先端にダイヤモンドチップ2と共に形
成され、ノズル棒1の下部は図1に示すように、シャン
ク5に固着されている。
ル孔10のノズル開口11が形成され、長方形のノズル
吸着面20に開口している。
着ノズル7の先端開口面の平面図であり、ノズル先端を
構成するダイヤモンドチップ2、従ってノズル吸着面2
0は、長方形状を有する。ノズル孔10のノズル開口1
1はノズル吸着面20の長方形の中心線X、Yにそれぞ
れ対称であり、電子部品吸着ノズル7の中心軸Aに点対
称の形状を有している。
の中央スリツト12と、中央スリツト12の長さ方向の
両側に外方向に開いて、中心線X、Yにそれぞれ対称に
設けられたコの字形スリット13、14から成ってい
る。一方、吸着した電子部品50を支承するための支持
部は、電子部品吸着ノズル7の中心軸Aの方向に突出し
た支持脚21、22、23、24から成り、いずれもほ
ぼ方形状に形成されて、鋭角部分を有することなく、ま
たほぼ同程度の幅と長さ、面積を有している。なお、ノ
ズル開口11の外向き部分の角はほぼ円形に形成されて
いる。
いて、電子部品50を支承すべき支持部分と吸着すべき
吸着部分とが交互にかつほぼ均等に分散して配置されて
いる。例えばY軸方向にみると、中央部では、支持脚2
3−中央スリット12による吸着部分−支持脚24の如
く交互にほぼ均等に分散して配置され、また中央の左側
部分でも、外枠支持部−吸着部分131−支持脚21−
吸着部分132−外枠支持部分のように、両者が交互に
且つほぼ均等に分散して配置されている。中央の右側部
分、およびX軸方向についても、同じである。
着された最小な電子部品の1例であり、電子部品吸着ノ
ズル7の吸着位置、支持位置、電子部品50との相対関
係を示している。この関係において、ドットを付加して
示した部分A、B、C、D、E、F、Gは電子部品50
の表面に吸着力が作用する吸着位置、斜線を付加して示
した部分S、T、U、V及び外枠部分は電子部品50を
支承する支持位置に該当し、ノズル吸着面20上におい
て、吸着位置と支持位置とが交互にかつほぼ均等に分散
配置された状態となっており、この関係が図にも明確に
示されている。吸着位置と支持位置とのこの関係は、破
線枠50より多少小さい場合、十分大きい場合(例えば
ノズル端面と同じ大きさの場合)でも、また吸着の角度
が中心軸のまわりに若干回転している場合でも、ほぼ維
持される。
の輪郭よりはみ出す場合には、はみ出し部分からの吸引
エアの抜けが生じるが、図2の場合この抜けの生じる範
囲(ノズル開口11の輪郭内の白い部分)も電子部品5
0の4隅に均等に分散され、電子部品50を正常位置に
かつ正常な向きに安定して吸着するのに役立つ。
る電子部品吸着ノズル7(No.1)と従来の電子部品
吸着ノズル(No.2)とのノズル性能を比較して示し
た。図4に示されるように、本発明の電子部品吸着ノズ
ル7によれば、上記の製造方法および中央スリット12
と、中央スリット12の長手方向の両側に対称的に設け
たコの字形のスリット13、14から成るノズル開口1
1を有する電子部品吸着ノズル7を構成することによ
り、吸着性能が総合的に格段に向上した。
6.9Kgから153.0Kgと約1.6倍に高めら
れ、またエッジ部耐磨耗性も一段と向上し、その結果ノ
ズル寿命については、従来の3〜10倍に向上し、1個
のノズルで1000万個程度の部品吸着が可能となる場
合もあった。
均一であった。
た。即ち、部品に対する吸着位置分布と支持位置分布と
が偏ることなく、吸着面上で交互にかつほぼ均等に分散
しているので、部品吸着位置が若干ずれても正常な姿勢
で吸着することができる。
造、使用面での経済性が向上するとともに、また上記の
従来のノズルの弱点であったエッジ部磨耗性、圧縮強度
等の問題が解消されて、安定な吸着性能を長く維持で
き、耐久性にすぐれた電子部品吸着ノズルを構成するこ
とが可能となった。
分と支持部分との分散配置による部品吸着の安定性を損
なわずに、部品支持部に鋭角部がなく欠けの生じにくい
耐圧縮性に優れ、しかも、ノズル先端がダイヤモンドチ
ップであることにより耐磨耗性と耐圧縮性に優れ、ま
た、吸着口に鋭角部分、とくに細かい鋭角部分がないの
で加工性は良好である。
1例図。
部構成図。
ズル開口の平面図。
のノズル性能比較図。
例図。
Claims (3)
- 【請求項1】 中央スリットと、中央スリットの長手方
向の両側に外方向に開いて対称的に設けたコの字形のス
リットから成るノズル開口を有することを特徴とする電
子部品吸着ノズル。 - 【請求項2】 ノズルパイプまたは棒材の先端にダイヤ
モンドチップを固着し、少なくともダイヤモンドチップ
に中心孔を形成することによりノズルパイプまたは棒材
とダイヤモンドチップとの貫通孔を形成し、ダイヤモン
ドチップに請求項1に記載のノズル開口を持ったノズル
孔を形成することを特徴とする電子部品吸着ノズルの製
造方法。 - 【請求項3】 中心孔およびノズル孔をワイヤ放電加工
により処理することを特徴とする請求項2に記載の電子
部品吸着ノズルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002153757A JP3805278B2 (ja) | 2002-05-28 | 2002-05-28 | 電子部品吸着ノズル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002153757A JP3805278B2 (ja) | 2002-05-28 | 2002-05-28 | 電子部品吸着ノズル |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21318995A Division JP3333357B2 (ja) | 1995-08-22 | 1995-08-22 | 電子部品吸着ノズルの製造方法および電子部品吸着ノズル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003060400A true JP2003060400A (ja) | 2003-02-28 |
JP3805278B2 JP3805278B2 (ja) | 2006-08-02 |
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Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP3805278B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2005061188A1 (ja) * | 2003-12-19 | 2007-12-13 | 松下電器産業株式会社 | 部品装着ヘッド、吸着ノズル、及び吸着ノズルの製造方法 |
-
2002
- 2002-05-28 JP JP2002153757A patent/JP3805278B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPWO2005061188A1 (ja) * | 2003-12-19 | 2007-12-13 | 松下電器産業株式会社 | 部品装着ヘッド、吸着ノズル、及び吸着ノズルの製造方法 |
JP4559970B2 (ja) * | 2003-12-19 | 2010-10-13 | パナソニック株式会社 | 部品装着ヘッド及び吸着ノズルの製造方法 |
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