JP2003060352A - 多層プリント配線板 - Google Patents

多層プリント配線板

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JP2003060352A
JP2003060352A JP2001241210A JP2001241210A JP2003060352A JP 2003060352 A JP2003060352 A JP 2003060352A JP 2001241210 A JP2001241210 A JP 2001241210A JP 2001241210 A JP2001241210 A JP 2001241210A JP 2003060352 A JP2003060352 A JP 2003060352A
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printed wiring
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resin
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Takashi Yamada
孝志 山田
Mitsuhiro Watanabe
充広 渡辺
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MULTI KK
Asahi Kasei Corp
Multi Inc
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MULTI KK
Asahi Kasei Corp
Multi Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的強度,耐熱性,接着強度,耐久性,及
び寸法安定性が良好で、且つ絶縁層を薄くしても絶縁信
頼性が高く、配線の高密度化が可能な多層プリント配線
板を提供する。 【解決手段】 アラミドフィルム20と、その両面にエ
ポキシ系接着剤プリプレグシート21,21により接着
された銅箔22,22とを積層して、コンデンサーを備
える両面配線板B1を製造した。また、アラミドフィル
ム30と、その両面にエポキシ系接着剤プリプレグシー
ト31,31により接着された銅箔32,32とを積層
して、インダクターを備える両面配線板B2を製造し
た。そして、両面配線板B1,B2をガラスクロスプリ
プレグを挟んで積層した上、その両面に銅箔52,52
を積層して、回路が形成された銅箔を備え各銅箔がスル
ーホールで接続された8層の多層プリント配線板B4を
製造した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンデンサーやイ
ンダクターを内蔵した多層プリント配線板に係り、特
に、絶縁層を薄くしても絶縁信頼性が高く、配線の高密
度化が可能な多層プリント配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器、特に携帯電話端末やモ
バイルコンピューター等の携帯端末機器においては、小
型化,薄型化,高密度化,及び高性能化が進んでおり、
今後のインターネット等の各種メディアや通信等を統合
した情報端末機器として、さらなる高性能化が要求され
ている。一方、これらの電子機器においては、メモリ
ー,CPU等の半導体素子の集積化が進み、性能は飛躍
的に向上している。そして、これに伴って、半導体素子
を実装するため、半導体パッケージ及びプリント配線板
の高密度化が強く要求されている。
【0003】半導体素子をリードフレームに実装して樹
脂封止した半導体パッケージをプリント配線板に実装す
る従来の方式に対し、半導体素子をプリント配線板上に
直接搭載するプラスチックパッケージや、各種のモジュ
ール基板,BGA(ボールグリッドアレイ)等の新しい
高密度表面実装型の半導体パッケージ方式が提案され、
電子機器への採用が進んでいる。
【0004】この半導体パッケージ用のプリント配線板
は、従来のものに比べて配線が高密度であり、特に半導
体素子実装時の加熱下における寸法精度の向上と耐熱性
の向上とが要求されている。すなわち、半導体パッケー
ジ用のプリント配線板では、微細高密度化が求められて
いる。そして、最近では、内層回路板上への絶縁層及び
導体層の形成・積み上げと、各導体層間の接続とを、一
層ごとに行って製造するビルドアップ法による多層プリ
ント配線板の開発が盛んとなっている。
【0005】このビルドアップ法によってプリント配線
板の高密度化を行う上では、各導体層間の導通をとるた
めのビアホールの径を小さくすることが必要である。そ
して、微小なビアホールの形成を可能にするためには、
導体層の間に介在する絶縁層を薄くすることが重要であ
る。また、パーソナルコンピュータのCPUの高速化に
より、メモリーモジュールについても同様に、信号速度
の高速化に対応することが必須となってきている。この
ように信号が高速になると境界部で信号の反射が生じ、
雑音となって伝送信号の質を低下させる。それを防ぐた
めに任意のインピーダンス値に整合することが必要とな
り、そのために導体層の厚さと幅、並びに、絶縁層の厚
さを設計している。今後の高密度化、すなわち、導体層
の幅の減少に伴い、インピーダンス値を整合させるため
に絶縁層を薄くすることが求められる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようなビルドアッ
ププリント配線版に用いられる材料として樹脂付銅箔が
あるが、樹脂層、すなわち絶縁層を薄くすると、銅箔の
粗面形状の影響により導体層間の絶縁信頼性が低下する
という問題があった。例えば、絶縁層の厚さが20μm
以下の場合に表面粗さRzが3.8μmの銅箔の粗面側
を内側にして加熱プレスをすると、銅箔の粗面の凸部に
より2つの銅箔間がショートしてしまう。これは銅箔の
粗面の凸部が表面粗さRzで3.8μmであっても、裏
表の凸部の高さの和が20μmを超えることを示してい
る。
【0007】また、特表平5−500136号公報に
は、導電性材料で形成された2つのシートと誘電材料で
形成された1つの中間シートとからなるコンデンサー機
能を有する積層体を、プリント配線板内部に包含する工
法が開示されている。この場合、十分な電気容量を得る
ためには、前記誘電材料の誘電率を高くするか、2つの
導電性材料間の距離を十分に近づけることが必要とな
る。
【0008】しかしながら、誘電率を高くするために高
誘電材のフィラーを樹脂材料に分散させる方法を採る
と、その分散工程で導電性の異物が混入することが実質
的に避けられず、2つの導電性材料間の絶縁信頼性が低
下するおそれがあるという問題があった。また、2つの
導電性材料間の距離を近づけると、上述のように導電性
材料間でショートしてしまい、プリント配線板の製造に
おける収率が極めて低下するという問題があった。
【0009】また、プリント配線板内部にインダクター
を形成する場合は、高透磁率材料を樹脂材料に分散させ
る方法が採られるが、金属,合金,金属酸化物等の高透
磁率材料は、高誘電材料とは異なり、その多くは導電性
を有している。よって、全体の透磁率を上げるため高透
磁率材料の混合比を大きくすると、原理的にショートが
発生しやすいという問題がある。
【0010】そこで、本発明は、上記のような従来技術
が有する問題点を解決し、機械的強度,耐熱性,接着強
度,耐久性,及び寸法安定性が良好で、且つ絶縁層を薄
くしても絶縁信頼性が高く、配線の高密度化が可能な多
層プリント配線板を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発
明に係る請求項1に記載の多層プリント配線板は、回路
が形成された導体金属層を複数備え、各導体金属層がス
ルーホール又はビアホールで接続された多層プリント配
線板において、少なくとも1層の前記導体金属層と、接
着性樹脂により前記導体金属層に接着された耐熱性フィ
ルムと、を積層してなる積層体の1個以上で構成される
とともに、前記接着性樹脂の厚さAt1 は、前記導体金
属層の両面のうち前記耐熱性フィルムが接着された面の
表面粗さをRz(μm)として、1.0×Rz≦At1
≦10.0×Rzの範囲内とされ、さらに、誘電体と該
誘電体で絶縁された2つの電極とからなるコンデンサー
を備えていて、前記接着性樹脂と前記耐熱性フィルムと
からなる絶縁層が前記誘電体を構成し、前記導体金属層
が少なくとも一方の前記電極を構成することを特徴とす
る。
【0012】また、本発明に係る請求項2に記載の多層
プリント配線板は、回路が形成された導体金属層を複数
備え、各導体金属層がスルーホール又はビアホールで接
続された多層プリント配線板において、少なくとも1層
の前記導体金属層と、接着性樹脂により前記導体金属層
に接着された耐熱性フィルムと、を積層してなる積層体
の1個以上で構成されるとともに、前記接着性樹脂の厚
さAt1 は、前記導体金属層の両面のうち前記耐熱性フ
ィルムが接着された面の表面粗さをRz(μm)とし
て、1.0×Rz≦At1 ≦10.0×Rzの範囲内と
され、さらに、導体と磁極材とからなるインダクターを
備えていて、前記導体金属層が前記導体を構成し、前記
接着性樹脂と前記耐熱性フィルムとからなり透磁性を有
する絶縁層が前記磁極材を構成することを特徴とする。
【0013】これらの多層プリント配線板は、機械強
度,絶縁性等に優れた耐熱性フィルム及び接着性樹脂を
備えているので、機械的強度,耐熱性,接着強度,耐久
性,及び寸法安定性が良好で、且つ絶縁層を薄くしても
絶縁信頼性が高く、しかも配線の高密度化が可能であ
る。また、請求項1の多層プリント配線板は、耐熱性フ
ィルム,接着性樹脂,導体金属層からなる積層体がコン
デンサーとしての機能を備えていて、コンデンサー内蔵
型多層プリント配線板となっている。
【0014】さらに、請求項2の多層プリント配線板
は、耐熱性フィルム,接着性樹脂,導体金属層からなる
積層体がインダクターとしての機能を備えていて、イン
ダクター内蔵型多層プリント配線板となっている。接着
性樹脂の厚さAt1 は、導体金属層の表裏両面のうち前
記耐熱性フィルムが接着された面(接着面)の表面粗さ
をRz(μm)として、1.0×Rz≦At1 ≦10.
0×Rzの範囲内であることが必要である。厚さAt1
が1.0×Rzよりも薄いと、導体金属層と耐熱性フィ
ルムとの間で接着性樹脂が存在しない領域が急に増大す
るため、十分な接着強度が発現しない。
【0015】また、厚さAt1 が10.0×Rzよりも
厚いと、絶縁層の厚さが厚くなりすぎる。絶縁層の厚さ
が厚いと、コンデンサーにおいてはその電気容量が絶縁
層の厚さの逆数に比例して低くなり、また、インダクタ
ーにおいてはコイルとの距離が離れるため磁極材の効果
が失われインダクタンスが絶縁層の厚さとともに低くな
るので、多層プリント配線板が備えるコンデンサー及び
インダクターの性能が低下してしまう。
【0016】接着性樹脂の厚さAt1 が1.0×Rz≦
At1 ≦5.0×Rzの範囲であれば、導体金属層の接
着面側の先鋭な凸部が耐熱性フィルムを貫通することが
実質上皆無になるので、すなわち、完全な絶縁が確保で
きるので、特に好ましい。なお、前記接着性樹脂の厚さ
At1 は、単位面積当たりの接着性樹脂の重量を接着性
樹脂の密度で除し、さらに前記単位面積で除した値、す
なわち重量換算の平均厚さである。
【0017】次に、多層プリント配線板を構成する各材
料について詳細に説明する。 〔耐熱性フィルムについて〕本発明においては、前記耐
熱性フィルムは、弾性率が2GPa以上で強度が200
MPa以上であるとともに、ガラス転移温度が200℃
以上の樹脂で構成されていることが好ましい。
【0018】弾性率や強度が前述の値より低いと、前記
耐熱性フィルムが前記導体金属層の凸部により破損して
十分な絶縁性が得られなくなるおそれがある。また、ガ
ラス転移温度が200℃未満であると、耐熱性が不十分
となる。前記導体金属層と積層する際には加熱下でプレ
ス加工を行うが、耐熱性が不十分であると、プレス加工
の際の高温のため、前記耐熱性フィルムが前記導体金属
層の凸部により破損して十分な絶縁性が得られなくなる
おそれがある。
【0019】上記のような問題が生じないようにするた
めには、前記耐熱性フィルムは、350℃未満の温度で
溶融及び分解が生じない樹脂で構成されていることがよ
り好ましい。このような高耐熱性の樹脂としては、芳香
族ポリアミド樹脂(以降はアラミド樹脂と記す),芳香
族ポリイミド樹脂(以降はポリイミド樹脂と記す),ポ
リパラベンゾビスイミダゾール樹脂(PBI),ポリパ
ラベンゾビスオキサゾール樹脂(PBO),ポリパラベ
ンゾビスチアゾール樹脂(PBT)等があげられ、これ
らの中でも上記要求特性を余裕を持って満たすアラミド
樹脂が特に好ましい。
【0020】本発明に用いられるアラミド樹脂は、実質
的に下記の化1及び化2の繰り返し単位のうち少なくと
も一方で構成されるものである。
【0021】
【化1】
【0022】
【化2】
【0023】ここでAr1 ,Ar2 ,Ar3 は、少なく
とも1個の芳香環を含む基であり、互いに同一であって
もよいし異なっていてもよい。このような基の代表例と
しては、下記の化3に示すものがあげられる。
【0024】
【化3】
【0025】なお、化3の芳香環上の水素の一部が、ハ
ロゲン基,ニトロ基,アルキル基,アルコキシ基等で置
換されているものも含む。また、Xは、−O−,−CH
2 −,−SO2 −,−S−,−CO−等である。特に、
全ての芳香環の80モル%以上がパラ位にて結合されて
いるアラミド樹脂は、前記積層体を製造する上で特に好
ましい。
【0026】また、耐熱性フィルムの熱膨張係数は、0
〜15×10-6/℃であることが好ましい。熱膨張係数
が15×10-6/℃以上であると、耐熱性フィルムを用
いた多層プリント配線板に半導体素子を実装する際の基
板の熱膨張による寸法変化が大きくなって、ボンディン
グ精度が低下したり、ボンディング後の温度変化による
素子と基板の熱ストレスが大きく、クラックが発生しや
すくなる等の問題が生じるおそれがある。配線ピッチの
さらなる精細化に対応するためには、耐熱性フィルムの
熱膨張係数は0〜7×10-6/℃であることがより好ま
しい。
【0027】さらに、耐熱性フィルムの熱収縮率は、半
導体素子の実装後の寸法精度を良好なものとするために
は、0.2%以下が好ましく、0.1%以下がさらに好
ましい。これらの耐熱性フィルムの特性は、長手方向及
び幅方向のいずれにおいても満足される必要がある。配
線基板の回路パターンによってはこれらが必ずしも同じ
である必要はないが、長手方向及び幅方向の特性ができ
る限り近い、いわゆるバランスタイプの耐熱性フィルム
が好ましい。
【0028】さらに、前記耐熱性フィルムを構成する耐
熱性樹脂は、多層プリント配線板や積層体の物性を損ね
たり、本発明の目的を損なうものでないならば、易滑
剤、染料,顔料等の着色剤、難燃剤、帯電防止剤、酸化
防止剤、その他の添加剤や改質剤を含有してもよい。ま
た、他種のポリマーを含有してもよい。さらに、本発明
に用いられる耐熱性フィルムの製造法は特に限定される
ものではなく、それぞれの樹脂に適した製造法を採用す
ればよい。例えば、アラミド樹脂については、有機溶剤
に可溶であれば、溶剤中で重合するか、又は、一旦ポリ
マーを単離した後に再溶解するなどして溶液とし、次い
で乾式法又は湿式法にて製膜される。
【0029】一方、ポリパラフェニレンテレフタルアミ
ド(PPTA)等の有機溶剤に難溶なものについては、
濃硫酸等に溶解して溶液とし、次いで乾湿式法又は湿式
法にて製膜される。湿式法では、溶液はダイから凝固液
中に直接押し出されるか、又は、乾式法と同様に金属ド
ラムもしくはエンドレスベルト上にキャストされた後に
凝固液中に導かれ、凝固される。そして、フィルム中に
残存する溶剤や無機塩などを洗浄した後、延伸,乾燥,
熱処理等の処理が施される。
【0030】このような耐熱性フィルムには、接着性樹
脂との接着性を向上するために、プラズマ処理,コロナ
処理等の表面処理を施してもよい。接着力向上の効果,
接着力の耐久性等を考慮すると、プラズマ処理が好まし
い。プラズマ処理の方法としては、プラズマ放電電極間
を耐熱性フィルムが走行するようにした連続プラズマ処
理が好ましく用いられる。このときの圧力は、真空〜大
気圧近傍の圧力である。また、プラズマ処理時に放電空
間に供給する雰囲気ガスとしては、アルゴン,キセノ
ン,ネオン,クリプトン等の不活性ガスや、窒素,酸
素,水素,炭化水素系ガス,ケトン類,アルコール類
や、これらの混合物を使用することができるまた、上記
の表面処理に加えて、シランカップリング剤による化学
処理や、サンドブラスト処理,ウエットブラスト処理等
の物理的な粗化処理等の表面処理を併用することも可能
である。
【0031】さらに、請求項1に記載の多層プリント配
線板においては、耐熱性フィルムの厚さは3〜20μm
であることが好ましい。3μm未満であると強度が不十
分となるので、導体金属層の接着面側の凹凸(突起)に
より耐熱性フィルムが破損して、絶縁性が低下するおそ
れがある。一方、20μm超過であると、耐熱性フィル
ムを挟む2つの導体金属層間の距離が大きくなるので、
十分な電気容量が得られない。
【0032】〔接着性樹脂について〕本発明において用
いられる接着性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂,
フェノール樹脂,ポリイミド樹脂,フッ素樹脂,ポリフ
ェニレンエーテル等があげられる。ただし、接着性,耐
熱性,コスト等のバランスからエポキシ樹脂が好まし
く、硬化剤等を含有したエポキシ樹脂組成物が好ましく
使用される。
【0033】このようなエポキシ樹脂としては、例え
ば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂,ビスフェノール
F型エポキシ樹脂,ビスフェノールS型エポキシ樹脂,
ビフェノール型エポキシ樹脂,フェノールノボラック型
エポキシ樹脂,クレゾールノボラック型エポキシ樹脂,
ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂,ビスフェ
ノールFノボラック型エポキシ樹脂,フェノールサリチ
ルアルデヒドノボラック型エポキシ樹脂,シクロペンタ
ジエン型エポキシ樹脂,脂環式エポキシ樹脂,脂肪族鎖
状エポキシ樹脂,グリシジルエステル型エポキシ樹脂,
ジフェノール類のグリシジルエーテル化物,二価アルコ
ールのグリシジルエーテル化物,ポリフェノール類のグ
リシジルエーテル化物,ヒダントイン型エポキシ樹脂,
トリグリシジルイソシアヌレート等の多官能複素環式エ
ポキシ樹脂,及びそれらの水素添加物やハロゲン化物な
どがあげられ、これらは単独又は2種以上を組み合わせ
て用いることができる。
【0034】また、エポキシ樹脂の硬化剤としては、例
えば、アミド系硬化剤(ジシアンジアミド,脂肪族ポリ
アミン等),脂肪族アミン系硬化剤(トリエチルアミ
ン,ジエチルアミン等),芳香族アミン系硬化剤(ジア
ミノジフェニルメタン,ジアミノジフェニルスルホン,
メタフェニレンジアミン等),フェノール系硬化剤(フ
ェノールノボラック樹脂,クレゾールノボラック樹脂
等),イミダゾール系硬化剤(2−エチル−4−メチル
イミダゾール,2−フェニルイミダゾール等),酸無水
物系硬化剤(メチルヘキサヒドロフタル酸無水物等)な
どの硬化剤があげられ、これらは単独又は2種以上を組
み合わせて用いることができる。
【0035】さらに、接着性樹脂と耐熱性フィルムとの
接着強度を維持するために、例えばエポキシ樹脂組成物
であれば、エポキシポリマーの架橋点間の分子量や架橋
密度の調節、分子骨格の柔軟化、第3成分の導入による
海島構造の形成等によって、エポキシ組成物の靱性を向
上させたものを用いることが好ましく、また、エラスト
マー成分,熱可塑性ポリマー等の添加剤を添加してもよ
い。
【0036】このようなエラストマー成分としては、両
末端にカルボキシル基やアミノ基を有するアクリロニト
リルブタジエンゴム,ブタジエンゴム,アクリルゴム,
ニトリルゴム,クロロプレンゴム,ポリイソブテン,フ
ェノール類付加ポリブタジエン化合物等の共役ジエン系
ゴム化合物や、ポリエチルビニルエーテル,エチレンビ
ニルエステルの加水分解共重合物,エチレン酢酸ビニル
コポリマー,エチレン酢酸ビニル無水マレイン酸グラフ
トコポリマー,塩化ビニル酢酸ビニル無水マレイン酸タ
ーポリマー,ポリブチルアクリレート等のビニル化合物
の重合体を使用することができる。
【0037】また、熱可塑性ポリマーとしては、ポリフ
ェニレンオキサイド,ポリエーテルイミド,ポリスルホ
ン,ポリエーテルスルホン,ポリアリレート,ポリカー
ボネート,ポリアリルサルホン,ポリヒダントイン,ポ
リシロキサン等を用いることができる。さらに、接着性
樹脂の硬化後のガラス転移温度は、室温〜240℃程度
のものが好ましいが、表面実装用の高密度配線板等に用
いる場合は、半導体素子を実装する際の加熱プロセスに
おける熱変形の発生を防ぐため、硬化後のガラス転移温
度が150℃以上のものが好ましい。硬化後のガラス転
移温度を150℃以上とするためには、例えばエポキシ
樹脂組成物の場合であれば、エポキシ樹脂及び硬化剤と
して多官能成分又は剛直成分の比率の高いものを用いる
ことによりエポキシ樹脂硬化物の架橋密度を高くした
り、分子鎖の剛直性を高める等の手段が通常用いられ
る。
【0038】さらに、接着性樹脂には、上記の成分に加
えて、硬化触媒,難燃剤,フィラー等の添加剤を添加す
ることもできる。硬化触媒としては、例えば、イミダゾ
ール類(2−メチルイミダゾール,2−エチル−4−メ
チルイミダゾール,2−フェニルイミダゾール,1−ベ
ンジル−2−メチルイミダゾール,1−ベンジル−2−
エチルイミダゾール,1−シアノエチル−2−メチルイ
ミダゾール,1−シアノエチル−2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール,1−メチル−2−エチルイミダゾー
ル,1−イソブチル−2−メチルイミダゾール等),三
級アミン類(1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]
ウンデセン,トリエチレンジアミン,ベンジルジメチル
アミン等),有機ホスフィン類(トリブチルホスフィ
ン,トリフェニルホスフィン等),テトラフェニルボロ
ン塩(テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレ
ート,トリフェニルホスフィンテトラフェニルボレート
等),4級アンモニウム塩類(テトラエチルアンモニウ
ムブロマイド,テトラエチルアンモニウムクロライド,
テトラプロピルアンモニウムブロマイド,ベンジルトリ
エチルアンモニウムクロライド,ベンジルトリエチルア
ンモニウムブロマイド,ベンジルトリブチルアンモニウ
ムクロライド,ベンジルトリブチルアンモニウムブロマ
イド,フェニルトリメチルアンモニウムクロライド
等),三フッ化ホウ素,モノメチルアミン等があげら
れ、これらは単独又は2種以上を組み合わせて用いるこ
とができる。これらの硬化触媒の含有量は、エポキシ樹
脂組成物の固形分100質量部に対して1質量部以下で
あることが好ましい。
【0039】さらに、接着性樹脂層の寸法安定性,機械
的強度,接着性を改良するため、無機又は有機フィラー
を添加することも好ましく行われる。さらに、請求項1
に記載の多層プリント配線板においては、接着性樹脂の
誘電率は10以上が好ましい。よって、接着性樹脂に誘
電率の高い材料、例えばチタン酸バリウムやニオブ酸バ
リウム等を混合することが好ましい。そうすれば、基板
上にコンデンサーを形成する際に、同じ電気容量のコン
デンサーをより小さい面積で形成することができる。
【0040】なお、混合する高誘電率の材料は粒子とし
て接着性樹脂に分散させるが、高誘電率の材料とともに
導電性の異物が混入すると絶縁信頼性に悪影響を与える
ことが懸念される。しかしながら、本発明の多層プリン
ト配線板においては、導体金属層の間に耐熱性フィルム
が介在するので、絶縁信頼性に悪影響が及ぶことは実質
上ほとんどない。
【0041】さらに、請求項2に記載の多層プリント配
線板においては、接着性樹脂に透磁率の高い材料、例え
ばフェライト等を混合することが好ましい。そうすれ
ば、基板上にインダクターを形成する際に、同じインダ
クタンスのインダクターをより小さい面積で形成するこ
とができる。なお、混合する高透磁率の材料は粒子とし
て接着性樹脂に分散させるが、多くの高透磁率の材料は
導電性を有しているので、充填率によっては絶縁層に高
透磁率材料とともに挟まり、絶縁信頼性に悪影響を与え
ることが懸念される。しかしながら、本発明の多層プリ
ント配線板においては、導体金属層の間に耐熱性フィル
ムが介在するので、絶縁信頼性に悪影響が及ぶことは実
質上ほとんどない。
【0042】〔導体金属層について〕本発明における導
体金属層としては、通常は銅箔が用いられる。そして、
銅箔の厚さは2μm以上40μm以下が好ましく、ま
た、銅箔の表面粗さRzは0.2μm以上10μm以下
のものが好ましい。このような導体金属層は接着性樹脂
で耐熱性フィルムに接着されており、その一部が除去さ
れて回路を形成している。この回路は、通常は、パター
ンエッチングによって形成されるが、メッキによるアデ
ィティブ法によって必要な回路を形成してもよい。
【0043】次に、本発明の多層プリント配線板の製造
方法について説明する。本発明の多層プリント配線板
は、耐熱性フィルムの片面又は両面に接着性樹脂で導体
金属層を接着した積層体の1個以上と、内層板の1枚以
上と、を備えており、必要であれば最外側にビルドアッ
プ層をさらに備えて、スルーホール又はビアホールで各
導体金属層(回路)を導通してある。
【0044】製造方法の一例を示すと、片面が粗化処理
された銅箔を接着性樹脂により耐熱性フィルムの両面に
プレスで接着して、コアとなる層(コア基板)を形成す
る。その際には、粗化処理された側の面を耐熱性フィル
ムに向けて接着性樹脂で接着する。絶縁層及び回路をさ
らに形成する場合は、片面に銅箔を乗せた物を前記コア
基板の両外側の耐熱性フィルムに接着性樹脂により接着
する。
【0045】次に、銅箔に回路を形成する。この回路
は、通常の方法、すなわち、ドライフィルムレジストで
パターンを形成した後にエッチングで形成してもよい。
また、銅箔のうちの回路になる部分以外の部分にドライ
フィルムによるパターンを形成し、銅箔を導電層として
メッキにより回路を形成した後、レジストを剥離し銅箔
をエッチングで除去して形成してもよい。
【0046】そして、このように形成した多層基板にス
ルーホール又はビアホールを設け各銅箔間を導通して、
多層プリント配線板とする。なお、スルーホールの形成
には、炭酸ガスレーザ−,エキシマレーザー,YAGレ
ーザー等が用いられる。
【0047】
【発明の実施の形態】本発明に係る多層プリント配線板
の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下の各実施形態は本発明の一例を示したもので
あって、本発明は以下の実施形態に限定されるものでは
ない。 〔第一実施形態〕図1は、第一実施形態の多層プリント
配線板の構成を示す断面図である。
【0048】厚さ4.5μmのアラミドフィルム10
(旭化成株式会社製の商標アラミカ)の両面に、エポキ
シ系接着剤11,11(有沢製作所製のVタイプ接着
剤)を6μmの厚さでラミネートして、絶縁層となる樹
脂層を形成した。なお、前記ラミネートは、120℃の
温度下で1m/分の速度で行った。また、このアラミド
フィルム10は、強度が400MPa、弾性率が15G
Paである。
【0049】次に、通常の表面粗さ(Rz:3.8μ
m)を有する厚さ12μの銅箔12(古河サーキットフ
ォイル社製のGTS 12μm)を、粗面12aをエポ
キシ系接着剤11に向けて前記樹脂層の両側にセット
し、真空プレスでプレスした(コールドプレス圧力:
1.47MPa、温度:180℃、時間:1時間)。そ
して、ドライフィルムによるパターンニングと塩化第二
鉄溶液によるエッチングとにより、一辺20mmの正方
形の銅箔パターン(図示せず)が片面に縦横各20個配
置された両面基板を作製した。これら400個の正方形
の銅箔パターンの表裏の絶縁を絶縁抵抗器で確認したと
ころ(測定電圧は50V)、絶縁不良は0個であった。
この結果から、銅箔12,12間の絶縁層の厚さが1
6.5μmであるコンデンサーが、収率100%で得ら
れたことが分かる。
【0050】〔比較例〕図3は、従来の多層プリント配
線板の構成を示す断面図である。第一実施形態と同様の
銅箔2を、厚さ20μmのエポキシ系接着剤1(有沢製
作所製のVタイプ接着剤)の両側に、粗面2aをエポキ
シ系接着剤1に向けてセットし、第一実施形態と同様に
プレスした。そして、第一実施形態と同様にして両面基
板を作製し、400個の正方形の銅箔パターンの表裏の
絶縁を絶縁抵抗器で確認したところ(測定電圧は3
V)、絶縁不良が159個あった。
【0051】この結果から、銅箔2,2間に介在する絶
縁層の厚さが20μmのコンデンサーの不良率は39.
8%であった。したがって、第一実施形態と比較例とか
ら、絶縁層がアラミドフィルムを備えていれば、絶縁層
が薄いにもかかわわらず、絶縁不良率の極めて低いコン
デンサーが得られることが分かる。
【0052】〔第二実施形態〕図2は、8層の多層プリ
ント配線板B4の構成及び製造方法を説明する断面図で
ある。 まず、コンデンサーを備える両面配線板B1の製造
方法を、図2の(a)を参照しながら説明する。
【0053】BaTiO3 (チタン酸バリウム)180
質量部、フェノールサリチルアルデヒドノボラック型エ
ポキシ樹脂(商品名 EPP N502)10質量部、
フェノール類付加ブタジエン(商品名 PP−700−
300)40質量部、メラミン変性フェノールノボラッ
ク樹脂(商品名 LA−7054)27質量部、エポキ
シ樹脂(商品名 LDX−4127)40質量部、テト
ラブロモビスフェノールA 10質量部を混合し、さら
に2−エチル−4−メチルイミダゾール0.2質量部を
混合し、メチルエチルケトンに溶解してワニスを調製し
た。
【0054】このワニスを、離型処理したPETフィル
ム上に乾燥後の厚さが10μmになるように塗工して、
チタン酸バリウムを含むエポキシ系接着剤プリプレグシ
ート21を作製した。次に、このプリプレグシート21
をアラミドフィルム20(旭化成株式会社製のアラミカ
フィルム4R)の両側に120℃でラミネートした。さ
らに、このラミネートしたものの両側に、厚さ12μm
の電解銅箔22(三井金属株式会社製の3EC−VL
P、粗面22aの表面粗さRzは3.8μm)を、粗面
22a側を内側にしてセットし、真空プレスで加熱加圧
成型した(圧力:1.96MPa、温度:180℃、時
間:1時間)。
【0055】そして、コンデンサー部分の電極が残るよ
うなパターンをドライフィルムレジストで形成した後、
塩化銅エッチング液で不要な銅箔部分を除去し、表裏の
銅箔22,22を電極とするコンデンサーを形成した。
さらに、荏原電産社製の黒化処理液(#499)を用い
て、表面の銅箔22,22に主に酸化銅からなる黒化処
理層(図示せず)を形成した。このような処理により、
コンデンサーを備える両面配線板B1が得られた。 次に、インダクターを備える両面配線板B2の製造
方法を、図2の(b)を参照しながら説明する。
【0056】戸田工業株式会社製のソフトボンドマグネ
ット用フェライト粉KNS−415(Ni−Zn系)9
3質量部、ポリブタジエン樹脂(商品名 B−300
0)5質量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品
名 エピコート828)1.5質量部、1−(2−メタ
クリロイルオキシエチル)−2−メチルイミダゾール)
0.25質量部を混合し、メチルエチルケトンに溶解し
てワニスを調製した。
【0057】このワニスを、離型処理したPETフィル
ム上に乾燥後の厚さが30μmになるように塗工して、
フェライト粉を含むエポキシ系接着剤プリプレグシート
31を作製した。次に、このプリプレグシート31をア
ラミドフィルム30(旭化成株式会社製のアラミカフィ
ルム4R)の両側に120℃でラミネートした。さら
に、このラミネートしたものの両側に、上記と同様の厚
さ12μmの電解銅箔32,32を、粗面32a側を内
側にしてセットし、上記と同様の条件で真空プレスで加
熱加圧成型した。
【0058】そして、スパイラル状インダクターの中央
ビア部分と回路接続上必要なビア部分との銅箔を除去で
きるようなパターンをドライフィルムレジストで形成し
た後、塩化銅エッチング液で不要な銅箔部分を除去し、
ビア部の銅箔を除去した。このビア部の樹脂層に炭酸ガ
スレーザーを用いて穴33を開け、反対面の銅箔32の
粗面32aを露出させた。
【0059】さらに、シプレー社のスルーホールメッキ
工程を使用して、穴33のデスミア処理,触媒付与処
理,還元処理,無電解メッキ処理を行い、最後に硫酸銅
メッキ処理を行って穴33の内壁に約15μmの銅層
(図示せず)を形成した。さらにまた、前述と同様の黒
化処理液を用いて、表面の銅箔32,32に主に酸化銅
からなる黒化処理層(図示せず)を形成した。このよう
な処理により、インダクターを備える両面配線板B2が
得られた。 次に、で得られたコンデンサーを備える両面配線
板B1とで得られたインダクターを備える両面配線板
B2とから、8層の多層プリント配線板B4を製造する
方法を、図2の(c)及び(d)を参照しながら説明す
る。
【0060】両面配線板B1,B2の間に、FR−4グ
レードのガラスクロスプリプレグ41(松下電工社製の
FR−4ガラスクロスプリプレグR−1661、厚さ
0.1mm)を挟み、さらに、その両外側に同ガラスク
ロスプリプレグ41,41を配置した。そしてさらに、
その両外側に、上記と同様の厚さ12μmの電解銅箔4
2,42を、粗面42aがガラスクロスプリプレグ41
に接するように重ね、真空プレスで加熱加圧成型した。
真空プレスは、圧力:0.98MPa、温度:130℃
で15分行った後、さらに圧力:3.92MPa、温
度:180℃で60分行った。
【0061】このようにして得られた6層基板の各回路
において、回路上接続が必要な箇所に、NC制御の穴あ
け機を用いて直径0.3mmの穴43,43を開けた。
そして、シプレー社のスルーホールメッキ工程を使用し
て前記と同様の処理を行い、前記と同様にして穴43,
43の内壁に約15μmの銅層(図示せず)を形成し
た。
【0062】さらに、両外側の銅箔42,42に回路パ
ターンをドライフィルムレジストで形成した後、塩化銅
エッチング液で不要な銅箔部分を除去して回路を形成し
た。そして、前述と同様の黒化処理液を用いて、表面の
銅箔42,42に主に酸化銅からなる黒化処理層(図示
せず)を形成した。 このようにして得られた6層基板B3の両面に、樹
脂層52aを有する銅箔52,52(松下電工社製のA
RCC R−0880、厚さ12μm)を、樹脂層52
aが6層基板B3の表面の銅箔42に接するように重
ね、真空プレスで加熱加圧成型した。真空プレスは、圧
力:0.98MPa、温度:130℃で15分行った
後、さらに圧力:2.94MPa、温度:180℃で6
0分行った。
【0063】次に、回路接続上必要なビア部分の銅箔を
除去できるようなパターンをドライフィルムレジストで
形成した後、塩化銅エッチング液で不要な銅箔部分を除
去してビア部の銅箔を除去した。このビア部の樹脂層5
2aに炭酸ガスレーザーを用いて穴53を開け、6層基
板B3の表面の銅箔42を露出させた。そして、シプレ
ー社のスルーホールメッキ工程を使用して前記と同様の
処理を行い、硫酸銅メッキ処理を行ってビア底部に約1
5μmの銅層(図示せず)を形成した。
【0064】さらに、銅箔52,52にドライフィルム
レジストを用い表面回路パターンを形成した後、塩化銅
エッチング液で不要な銅箔部分を除去して表層回路を形
成した。最後に半田接続個所を除いてソルダーマスクイ
ンクを印刷し、パターン露光,現像,熱処理を行ってオ
ーバーコート層を形成した。このような操作により、内
層に埋め込み型のコンデンサーとインダクターとを備え
る導体回路層8層からなる多層プリント配線板B4が得
られた。
【0065】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る請求項1及
び請求項2に記載の多層プリント配線板は、機械的強
度,耐熱性,接着強度,耐久性,及び寸法安定性が良好
で、且つ絶縁層を薄くしても絶縁信頼性が高く、配線の
高密度化が可能である。特に、本発明に係る請求項3及
び請求項4に記載の多層プリント配線板は、上記の特性
が優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態の多層プリント配線板の構成を示
す断面図である。
【図2】第二実施形態の多層プリント配線板の構成及び
製造方法を説明する断面図である。
【図3】従来の多層プリント配線板の構成を示す断面図
である。
【符号の説明】
10,20,30 アラミドフィルム 11 エポキシ系接着剤 12,22,32,42,52 銅箔 12a,22a,32a,42a 粗面 21,31 プリプレグシート 33,43,53 穴 41 ガラスクロスプリプレグ B1,B2 両面配線板 B4 多層プリント配線板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 充広 神奈川県横須賀市内川1丁目7番1号 株 式会社マルチ内 Fターム(参考) 5E346 AA02 AA06 AA12 AA13 AA15 AA16 AA22 AA23 AA32 AA33 AA43 AA51 BB11 BB20 CC02 CC08 CC32 CC41 DD02 DD07 DD12 EE06 EE07 EE09 EE12 EE13 EE19 FF01 FF45 GG15 GG27 GG28 HH08 HH24 HH26 HH31

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路が形成された導体金属層を複数備
    え、各導体金属層がスルーホール又はビアホールで接続
    された多層プリント配線板において、 少なくとも1層の前記導体金属層と、接着性樹脂により
    前記導体金属層に接着された耐熱性フィルムと、を積層
    してなる積層体の1個以上で構成されるとともに、 前記接着性樹脂の厚さAt1 は、前記導体金属層の両面
    のうち前記耐熱性フィルムが接着された面の表面粗さを
    Rz(μm)として、1.0×Rz≦At1 ≦10.0
    ×Rzの範囲内とされ、 さらに、誘電体と該誘電体で絶縁された2つの電極とか
    らなるコンデンサーを備えていて、前記接着性樹脂と前
    記耐熱性フィルムとからなる絶縁層が前記誘電体を構成
    し、前記導体金属層が少なくとも一方の前記電極を構成
    することを特徴とする多層プリント配線板。
  2. 【請求項2】 回路が形成された導体金属層を複数備
    え、各導体金属層がスルーホール又はビアホールで接続
    された多層プリント配線板において、 少なくとも1層の前記導体金属層と、接着性樹脂により
    前記導体金属層に接着された耐熱性フィルムと、を積層
    してなる積層体の1個以上で構成されるとともに、 前記接着性樹脂の厚さAt1 は、前記導体金属層の両面
    のうち前記耐熱性フィルムが接着された面の表面粗さを
    Rz(μm)として、1.0×Rz≦At1 ≦10.0
    ×Rzの範囲内とされ、 さらに、導体と磁極材とからなるインダクターを備えて
    いて、前記導体金属層が前記導体を構成し、前記接着性
    樹脂と前記耐熱性フィルムとからなり透磁性を有する絶
    縁層が前記磁極材を構成することを特徴とする多層プリ
    ント配線板。
  3. 【請求項3】 前記耐熱性フィルムは、弾性率が2GP
    a以上で強度が200MPa以上であるとともに、ガラ
    ス転移温度が200℃以上の樹脂で構成されていること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の多層プリン
    ト配線板。
  4. 【請求項4】 前記樹脂が芳香族ポリアミド樹脂である
    ことを特徴とする請求項3に記載の多層プリント配線
    板。
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