JP2003059707A - 鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末及びその製造法 - Google Patents

鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末及びその製造法

Info

Publication number
JP2003059707A
JP2003059707A JP2001244233A JP2001244233A JP2003059707A JP 2003059707 A JP2003059707 A JP 2003059707A JP 2001244233 A JP2001244233 A JP 2001244233A JP 2001244233 A JP2001244233 A JP 2001244233A JP 2003059707 A JP2003059707 A JP 2003059707A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spindle
particles
particle powder
shaped
goethite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001244233A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Okinaka
健二 沖中
Masayuki Uekami
雅之 上神
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toda Kogyo Corp
Original Assignee
Toda Kogyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toda Kogyo Corp filed Critical Toda Kogyo Corp
Priority to JP2001244233A priority Critical patent/JP2003059707A/ja
Priority to US09/970,034 priority patent/US6627313B2/en
Priority to EP01308512A priority patent/EP1283519A1/en
Priority to US09/970,155 priority patent/US6544673B1/en
Priority to KR1020010062066A priority patent/KR20030014085A/ko
Publication of JP2003059707A publication Critical patent/JP2003059707A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/032Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials
    • H01F1/04Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys
    • H01F1/047Alloys characterised by their composition
    • H01F1/053Alloys characterised by their composition containing rare earth metals
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/68Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent
    • G11B5/70Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent on a base layer
    • G11B5/706Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent on a base layer characterised by the composition of the magnetic material
    • G11B5/70605Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent on a base layer characterised by the composition of the magnetic material metals or alloys
    • G11B5/70621Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent on a base layer characterised by the composition of the magnetic material metals or alloys containing Co metal or alloys
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/29Coated or structually defined flake, particle, cell, strand, strand portion, rod, filament, macroscopic fiber or mass thereof
    • Y10T428/2982Particulate matter [e.g., sphere, flake, etc.]

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Hard Magnetic Materials (AREA)
  • Compounds Of Iron (AREA)
  • Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、微粒子であるにもかかわらず適度
な保磁力を有すると共に、分散性及び酸化安定性が良好
であって、しかも優れた保磁力分布を有する鉄を主成分
とする紡錘状金属磁性粒子粉末に関するものである。 【解決手段】 Coを含有する紡錘状ゲータイト種晶粒
子の表面にCoとAlとを含有するゲータイト層が形成
されている紡錘状ゲータイト粒子であってその表面には
Coと希土類元素化合物とからなる最外層が形成されて
いる出発粒子を加熱脱水、加熱還元及び表面酸化して得
られる紡錘状金属磁性粒子粉末であって、当該紡錘状金
属磁性粒子粉末の平均長軸径(L)が0.05〜0.1
5μm、保磁力Hcが111.4〜159.2kA/m
(1400〜2000Oe)、比表面積(S)が一般
式:S≦−160L+65で表され、且つ、発火温度が
145℃以上、Δσsが4.5%以下である鉄を主成分
とする紡錘状金属磁性粒子粉末である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微粒子、殊に平均
長軸径が0.05〜0.15μmであるにもかかわらず
適度な保磁力を有すると共に、分散性及び酸化安定性が
良好であって、しかも優れた保磁力分布を有する鉄を主
成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、民生用DAT(デジタルオーディ
オテープ)、8mm、Hi−8VTRテープ、業務用V
TRテープ、コンピューターテープあるいはディスクな
どのオーディオ、ビデオ、コンピューター用の磁気記録
再生用機器の長時間記録化、小型軽量化が激化してお
り、特に、昨今におけるVTR(ビデオ・テープ・レコ
ーダー)の普及は目覚しく、長時間記録化並びに小型軽
量化、更に記録方式をアナログ方式からデジタル方式化
への移行を目指したVTRの開発が盛んに行われてい
る。これに伴い、一方では、磁気記録媒体の高画像画
質、高出力特性、殊に周波数特性の向上が要求されてお
り、この要求に応じる為には、磁気記録媒体に起因する
ノイズの低下、残留磁束密度Brの向上、高保磁力化並
びに、分散性、充填性、テープ表面の平滑性の向上が必
要であり、益々S/N比の向上が要求されてきている。
【0003】磁気記録媒体のこれらの諸特性は磁気記録
媒体に使用される磁性粒子粉末と密接な関係を有するも
のであり、近年においては、従来の酸化鉄磁性粒子粉末
に比較して高い保磁力と大きな飽和磁化を有する鉄を主
成分とする金属磁性粒子粉末が注目され、DAT、8m
m、Hi−8等の民生用VTRテープ、βcamSP、
デジタルβcam、HDcam等の業務用VTRテー
プ、DDS、DLT、LTO等のコンピューターテープ
あるいはディスクなどの磁気記録媒体に使用され実用化
されている。特に民生用8mm、Hi−8テープ、業務
用デジタルβcam、HDcam、データ用DLT、L
TO等に使用されている金属磁性粒子粉末については、
更なる出力向上及び酸化安定性の向上が要求されてい
る。しかしながら、これらは既存のフォーマットであり
経済性も同時に満足する必要があり、各種添加金属を極
力低減しながら上記要求特性を満足することが強く望ま
れている。
【0004】磁気記録媒体の諸特性について詳述すれば
次の通りである。
【0005】ビデオ用磁気記録媒体として高画像画質を
得る為には、S/N比、ビデオ周波数特性の向上が要求
される。その為には、磁気記録媒体の表面平滑性を改良
することが重要となり、磁性粒子粉末の塗料中での分散
性、塗膜中での配向性及び充填性を向上させることが必
要となる。また、ビデオ周波数特性の向上を図る為に
は、磁気記録媒体の保磁力が高く、且つ、残留磁束密度
が大きいことが必要であり、加えて、磁気記録媒体の
S.F.D.(Switching FieldDis
tribution)、即ち、保磁力分布が小さいこと
が必要である。更に、磁気記録媒体の繰り返し走行性、
スチル特性、あるいは過酷な環境下における使用での記
録の信頼性を確保すること、換言すれば耐久性を向上さ
せることも重要である。
【0006】前記諸特性を満たす磁気記録媒体用の金属
磁性粒子粉末としては、分散性、酸化安定性においては
粒子サイズが大きい方が好ましい。一方、表面平滑性、
ノイズ低減の観点からは粒子サイズが小さい方が好まし
いが、粒子サイズが小さくなるほど分散が難しく、酸化
安定性にも問題を生ずる。また、組成的には鉄との固溶
体を形成し酸化安定性に寄与することが知られているコ
バルトも多い方が好ましいが、経済性を考えると高価な
コバルトを多量に使用するのは好ましくない。そこで、
コバルトなどの高価な元素の使用を極力抑え、適度な保
磁力であって分散性及び酸化安定性に優れた金属磁性粒
子粉末が必要である。
【0007】周知の通り、金属磁性粒子粉末は出発原料
であるゲータイト粒子粉末、該ゲータイト粒子粉末を加
熱脱水して得られるヘマタイト粒子粉末、又は前記各粒
子粉末に鉄以外の異種金属を含有させた粒子粉末を、必
要により非還元性雰囲気下で加熱処理した後、還元性雰
囲気下で加熱還元することにより得られる。その際、出
発原料であるゲータイト粒子粉末の形状や粒度を適切に
制御し、更に、加熱、還元などの熱処理時の粒子同士の
融着、あるいは単一粒子の変形、形状破壊を防止し、出
発原料であるゲータイト粒子の粒子形状や粒度を金属磁
性粒子粉末へ保持継承させることが必要である。
【0008】前記出発原料となるゲータイト粒子粉末を
大別すると、水酸化アルカリを用いて得られる針状ゲー
タイト粒子粉末と炭酸アルカリを用いて得られる紡錘状
ゲータイト粒子粉末の2種類が存在する。針状ゲータイ
ト粒子粉末は一般的に軸比の大きいものが得られやすい
という特徴を持つ反面、紡錘状粒子粉末に比較して粒度
分布が劣り、また粒子サイズの小さいものが得られ難い
という問題がある。粒度分布は、一次粒子の均一性の指
標であるので、金属磁性粒子粉末の保磁力分布や酸化安
定性にも密接に関係してくる。そこで、出発原料として
は粒度分布の優れた紡錘状ゲータイト粒子粉末を用いる
ことが望ましい。
【0009】一方、前記加熱還元に用いられる加熱還元
装置としては、出発原料を粉末状で流動させながら加熱
還元する流動層還元装置、出発原料を造粒して顆粒状と
し固定層を形成して加熱還元する固定層還元装置、更に
固定層を形成した層を移動させる移動層還元装置等が知
られている。
【0010】そして、金属磁性粒子の需要増加に伴う量
産化技術の需要が高まる中、水素等の還元性ガスの流量
を多量にしても粒子の飛散が無く量産化が可能である固
定層を形成させた装置(移動層をも含む)が工業的、経
済的に有利である。
【0011】しかし、固定層を形成させて水素ガス雰囲
気下で加熱還元を行う場合、固定層下部で起こる急激な
還元により水蒸気分圧が増大し、層下部に比較して層上
部での粒子の形状破壊や短軸成長が多量に起こり、層下
部と層上部での粒子の特性に違いが生じやすく、均質な
特性を有する金属磁性粒子を得ることが困難である。
【0012】一般的に、出発原料である粒子同士の融
着、あるいは単一粒子の変形、形状破壊を防止し、出発
原料であるゲータイト粒子あるいはヘマタイト粒子の形
状や粒度を金属磁性粒子へ保持継承させることが必要で
ある。形状破壊された金属磁性粒子は、形状異方性の低
下によって高い保磁力を得ることができず、粒子サイズ
の分布は低下する。また、磁気記録媒体の製造に当って
も、結合剤樹脂との混練、分散過程における粒子間力の
増大、あるいは磁気的凝集力の増大によって、分散性が
低下し、磁性塗膜とした時の角形比が低下し、優れたS
FDを有する磁気記録媒体を得ることはできない。
【0013】そこで、粒子形状の破壊が可及的に防止さ
れるとともに、固定層が形成された層下部と層上部にお
ける金属磁性粒子の特性が均質となる加熱還元方法が強
く要求される。
【0014】以上のような背景から、民生用8mm、H
i−8テープ、業務用デジタルβcam、HDcam、
データ用DLT、LTO等の磁気記録媒体に用いられる
金属磁性粒子粉末は、更なる特性改善と経済性追求のた
め、コバルトなどの高価な元素の使用を極力抑え、且
つ、111.4〜159.2kA/m(1400〜20
00Oe)の適度な保磁力であり、分散性及び酸化安定
性が良好な金属磁性粒子粉末が求められている。
【0015】従来、金属磁性粒子粉末の諸特性向上を目
的として、金属磁性粒子粉末の組成を特定している技
術(特開平7−210856号公報、特開平8−279
137号公報、特開平8−279142号公報、特開平
8−306031号公報、特開平9−293233号公
報、特開平9−295814号公報、特開平10−69
629号公報、特開平10−245233号公報、特開
平10−275326号公報、特開平10−33445
5号公報、特開平10−334457号公報、特開平1
1−11951号公報、特開平11−130439号公
報、特開平11−251122号公報、特開平2000
−302445号公報)、BET比表面積値を低く制
御している技術(特公平1−18961号公報、特開平
8−236327号公報)及び固定層を形成して金属
磁性粒子の特性が均質で高い保磁力を有する鉄を主成分
とする金属磁性粒子を得ている技術(特開昭54−62
915号公報、特開平4−224609号公報、特開平
6−93312号公報)等が知られている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】保磁力が111.4〜
159.2kA/m(1400〜2000Oe)の金属
磁性粒子粉末であって、微粒子、殊に平均長軸径が0.
05〜0.15μmであるにもかかわらず、適度な保磁
力を有すると共に、分散性及び酸化安定性が良好であっ
て、しかも優れた保磁力分布を有する鉄を主成分とする
紡錘状金属磁性粒子粉末は現在最も要求されているとこ
ろであるが、未だ得られていない。
【0017】即ち、前記の金属磁性粒子粉末の組成を
特定している前出各公開公報記載の各技術では、金属磁
性粒子粉末の全Feに対するCo、Al及び希土類元素
の各元素含有量を特定しているが、長軸径と比表面積値
及び結晶子サイズの関係は示されておらず、微粒子であ
りながら、適度な保磁力、優れた分散性及び酸化安定性
を共に満たす金属磁性粒子粉末とは言い難いものであ
る。
【0018】特に、特開平8−306031号公報に
は、酸化安定性については考慮されておらず、また、平
均長軸径に対するBET比表面積値が大きいため酸化安
定性が十分とは言い難いものである。
【0019】また、前記のBET比表面積値を低く制
御している技術にあっては、前出特公平1―18961
号公報には、粒子サイズとその軸比を適当に選ぶことに
よって目的の保磁力を得て、低比表面積として塗料の粘
度を低減させる技術が開示されているが、金属磁性粒子
の酸化安定性あるいは塗膜の角形比、配向性などは全く
考慮されていない。また、前出特開平8−236327
号公報には、金属磁性粒子粉末の粒子表面を酸化すると
同時に金属水和物又は金属酸化物を析出させる技術が開
示されているが、結晶子サイズについては考慮されてお
らず、更に、金属磁性粒子粉末と磁性塗膜との保磁力の
差が大きく、所望の特性を有する磁気記録媒体を製造す
ることは困難である。
【0020】また、前記の固定層を形成している前出
特開平4−224609号公報記載の技術では、昇温雰
囲気は水素であるが昇温速度が特定されておらず、酸化
安定性など十分な検討が成されているとは言い難いもの
である。前出特開昭54−62915号公報記載の技術
では、昇温雰囲気が窒素であることと、還元性ガスの空
塔速度が小さいためか、得られる金属磁性粒子粉末は保
磁力が95.5kA/m(1200Oe)程度と小さ
く、また、塗料中での分散性、塗膜での角形比、配向性
など十分な検討がなされているとは言い難い。また、前
出特開平6−93312号公報記載の技術では、Coを
含有しておらず、磁性粒子の酸化安定性及び塗料中での
分散性、塗膜での角形比、配向性など十分な検討がなさ
れているとは言い難い。
【0021】特開2000−302445号公報記載の
金属磁性粒子粉末においても酸化安定性に優れるが、少
ないコバルト量でもより一層の酸化安定性に優れた金属
磁性粒子粉末が必要とされている。
【0022】そこで本発明は、微粒子、殊に平均長軸径
が0.05〜0.15μmであるにもかかわらず、適度
な保磁力を有すると共に、分散性及び酸化安定性が良好
であって、しかも優れた保磁力分布を有する鉄を主成分
とする紡錘状金属磁性粒子粉末を、固定層を形成した還
元装置を用いて均質な特性を有する金属磁性粒子を製造
することを技術的課題とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】前記技術的課題は、次の
通りの本発明によって達成できる。
【0024】即ち、本発明は、下記A〜Eによって規定
される出発粒子粉末を加熱脱水、加熱還元及び表面酸化
して得られる紡錘状金属磁性粒子粉末であって、当該紡
錘状金属磁性粒子粉末の平均長軸径(L)が0.05〜
0.15μm、保磁力Hcが111.4〜159.2k
A/m(1400〜2000Oe)、比表面積(S)が
一般式:S≦−160L+65で表され、且つ、発火温
度が145℃以上、Δσsが4.5%以下であることを
特徴とする鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末で
ある。 記 A.出発粒子粉末を構成する各粒子がCoを含有する紡
錘状ゲータイト種晶粒子の表面にCoとAlとを含有す
るゲータイト層が形成されている紡錘状ゲータイト粒子
であってその表面にはCoと希土類元素化合物とからな
る最外層が形成されており、且つ、Alは該ゲータイト
層にのみ存在し希土類元素は該最外層にのみ存在してい
ること。 B.前記紡錘状ゲータイト粒子に含まれている全Co量
が全Fe量に対して0.5以上5原子%未満であるこ
と。 C.前記ゲータイト層に含まれているAl量が前記紡錘
状ゲータイト粒子に含まれている全Fe量に対して5〜
10原子%であること。 D.前記最外層に含まれているCo量が前記紡錘状ゲー
タイト粒子に含まれている全Co量に対して20〜20
0%であると共に前記出発粒子に含まれている全Fe量
に対して5以上15原子%未満であること。 E.前記最外層に含まれている希土類元素換算が前記紡
錘状ゲータイト粒子に含まれている全Fe量に対して
1.5〜5原子%であること。
【0025】また、本発明は、紡錘状ゲータイト粒子粉
末を加熱脱水して紡錘状ヘマタイト粒子粉末とした後、
該紡錘状ヘマタイト粒子粉末を還元性ガスで加熱還元し
て鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末を得る製造
法において、下記4工程からなることを特徴とする前記
鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末の製造法であ
る。
【0026】第一工程:炭酸アルカリ水溶液と水酸化ア
ルカリ水溶液との混合アルカリ水溶液と第一鉄塩水溶液
とを反応させて得られる第一鉄含有沈殿物を含む水懸濁
液を非酸化性雰囲気下において熟成させた後に該水懸濁
液中に酸素含有ガスを通気して酸化反応によって紡錘状
ゲータイト種晶粒子を生成させ、次いで当該種晶粒子と
第一鉄含有沈澱物とを含む水懸濁液中に酸素含有ガスを
通気して酸化反応によって該種晶粒子の表面上にゲータ
イト層を成長させて紡錘状ゲータイト粒子を生成させる
にあたり、前記種晶粒子の生成時において、酸化反応開
始前の熟成中の第一鉄含有沈澱物を含む水懸濁液に、全
熟成期間の50%以内の時点において全Feに対しCo
換算で0.5以上5原子%未満のCo化合物を添加し、
酸素含有ガスの空塔速度を2.3〜3.5cm/sとし
て酸化反応を全Fe2+の30〜50%の範囲で行い、
次いで、全Feに対しAl換算で5〜10原子%のAl
化合物を添加した後、引き続き酸化反応を行い紡錘状ゲ
ータイト粒子粉末を得る。
【0027】第二工程:第一工程で得られた紡錘状ゲー
タイト粒子を含有する懸濁液に希土類元素換算で該紡錘
状ゲータイト粒子に含まれている全Feに対して1.5
〜5原子%の希土類元素化合物と該紡錘状ゲータイト粒
子に含まれている全Co量に対して20〜200%であ
るとともに得られる出発粒子に含まれているCo量が全
Fe量に対して5以上15原子%未満になる量のCoと
を添加し、当該紡錘状ゲータイト粒子の表面を被覆して
出発粒子粉末を得る。
【0028】第三工程:第二工程で得られた出発粒子粉
末を非還元性雰囲気中、650〜800℃で加熱脱水処
理を行って、紡錘状ヘマタイト粒子粉末を得る。
【0029】第四工程:第三工程で得られた紡錘状ヘマ
タイト粒子粉末を還元装置内に導入して層高が3〜15
cmの固定層を形成せしめた後、空塔速度が40〜15
0cm/sの還元性ガス雰囲気下で昇温速度が10〜8
0℃/minで400〜700℃に昇温し、当該紡錘状
ヘマタイト粒子粉末を加熱還元し、次いで表面酸化被膜
を形成して鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末を得る。
【0030】先ず、本発明に係る鉄を主成分とする紡錘
状金属磁性粒子粉末について述べる。
【0031】本発明に係る鉄を主成分とする紡錘状金属
磁性粒子粉末は、Coを全Feに対して5以上15原子
%未満含有する。Co含有量が5原子%未満では磁気特
性の向上効果がなく、15原子%以上の場合にはCoの
還元促進作用により還元時の形状保持が困難になり希土
類元素を増加させる必要があり、経済的に不利である。
【0032】本発明に係る鉄を主成分とする紡錘状金属
磁性粒子粉末は、Alを全Feに対して5〜10原子%
含有する。また、希土類元素を全Feに対して1.5〜
5原子%含有する。
【0033】Al含有量が5原子%未満の場合には、特
に粒子サイズが小さい場合には、保磁力が大きくなり過
ぎるため適度な保磁力に制御することが困難となり、焼
結防止効果が不十分となりやすい。10原子%を越える
場合には、本発明では比較的低軸比であるため、保磁力
の調整が難しくなる。希土類元素の含有量が1.5原子
%未満の場合、焼結防止効果が十分でなく、また金属磁
性粒子粉末とする場合、サイズ分布が劣化し、磁性塗膜
のSFDも悪化する。5原子%を越える場合には経済的
に不利となる。
【0034】本発明に係る鉄を主成分とする紡錘状金属
磁性粒子粉末は、平均長軸径が0.05以上0.15μ
m未満である。平均長軸径が0.05μm未満では粒子
径が小さくなり過ぎて飽和磁化、保磁力が低下する。更
に、塗料中での分散性が劣り、磁性塗膜の酸化安定性も
劣化しやすくなる。一方、0.15μm以上の場合には
目的の保磁力が得られ難く、粒子サイズが大きいために
磁性塗膜の表面平滑性が低下し、それに起因して出力も
向上し難くなる。
【0035】本発明に係る鉄を主成分とする紡錘状金属
磁性粒子粉末の結晶子サイズD11 は、150以上1
70Å未満が好ましい。結晶子サイズD110が150
Å未満の場合には、磁気記録媒体にした場合に粒子性ノ
イズ低減の点では有利となるが、飽和磁化値が低くなり
やすく、また酸化安定性も低下する。170Å以上の場
合には粒子性ノイズが増加するため好ましくない。
【0036】本発明に係る鉄を主成分とする紡錘状金属
磁性粒子粉末のBET比表面積(S)は、平均長軸径を
Lとした場合、S≦−160×L+65を満たす値を有
する。前記関係式を超える値の場合には、優れた酸化安
定性が得られ難い。なお、下限値は30m/gが好ま
しい。比表面積が30m/g未満には加熱還元工程で
の焼結が既に生じており、磁性塗膜の角形比が向上し難
い。
【0037】本発明に係る鉄を主成分とする紡錘状金属
磁性粒子粉末のサイズ分布(標準偏差/平均長軸径)
は、0.30以下が好ましい。サイズ分布は小さければ
小さい程良く、下限は特に限定されないが、工業的製造
の観点からは0.10程度が適当である。一方、0.3
0を超える場合には、酸化安定性が劣化し、また、磁性
塗膜のSFDも劣化し、高密度記録化が困難となる。
【0038】本発明に係る鉄を主成分とする紡錘状金属
磁性粒子粉末の軸比は4〜8が好ましい。軸比が4未満
の場合には、目的とする保磁力が得られず、磁性塗膜の
角形比、配向比ともに劣化する。一方、8を超える場合
には保磁力が高くなり過ぎるか、あるいは、酸化安定性
が劣化する。
【0039】本発明に係る鉄を主成分とする紡錘状金属
磁性粒子粉末は、保磁力Hcが111.4〜159.2
kA/m(1400〜2000Oe)である。また、飽
和磁化σsは120〜150Am/kg(120〜1
50emu/g)が好ましい。
【0040】本発明に係る鉄を主成分とする紡錘状金属
磁性粒子粉末は、後出の評価法による飽和磁化値σsの
酸化安定性Δσsが絶対値として4.5%以下である。
また、本発明に係る鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒
子粉末の発火温度は145℃以上である。飽和磁化値の
酸化安定性及び発火温度が前記各範囲外の場合には酸化
安定性が十分とは言い難い。
【0041】本発明に係る鉄を主成分とする紡錘状金属
磁性粒子粉末を用いた塗膜の特性は、397.9kA/
m(5kOe)磁場配向した場合に、角形比(Br/B
m)は0.84以上が好ましく、配向性(OR)は2.
8以上が好ましく、保磁力分布(SFD)は0.53以
下が好ましい。
【0042】本発明に係る鉄を主成分とする紡錘状金属
磁性粒子粉末を用いた磁性塗膜の酸化安定性(ΔBm)
は、397.9kA/m(5kOe)磁場配向の塗膜で
3.5%以下が好ましい。
【0043】次に、本発明に係る鉄を主成分とする紡錘
状金属磁性粒子粉末の製造法について述べる。
【0044】本発明に係る紡錘状金属磁性粒子粉末は、
第一工程において紡錘状ゲータイト粒子粉末を製造した
後、第二工程において該紡錘状ゲータイト粒子粉末を被
覆処理して出発粒子粉末とし、第三工程において該出発
粒子粉末を加熱脱水して紡錘状ヘマタイト粒子粉末と
し、次いで、第四工程において該紡錘状ヘマタイト粒子
粉末を加熱還元することにより得ることができる。
【0045】第一工程の紡錘状ゲータイト粒子粉末の製
造法について述べる。
【0046】本発明における紡錘状ゲータイト粒子粉末
は、紡錘状ゲータイト種晶粒子を生成させ、次いで、該
種晶粒子表面にゲータイト層を成長させることによって
得られる。
【0047】紡錘状ゲータイト種晶粒子は、炭酸アルカ
リ水溶液と水酸化アルカリ水溶液との混合アルカリ水溶
液と第一鉄塩水溶液とを反応させて得られる第一鉄含有
沈殿物を含む水懸濁液を非酸化性雰囲気下において熟成
させた後に、該水懸濁液中に酸素含有ガスを通気して酸
化反応によって紡錘状ゲータイト種晶粒子を生成させる
にあたり、酸化反応開始前の熟成中の第一鉄含有沈澱物
を含む水懸濁液に、全熟成期間の50%以下の時点にお
いて全Feに対しCo換算で0.5以上5原子%未満の
Co化合物を添加し、酸化反応を全Fe2+の30〜5
0%の範囲で行うことによって得られる。
【0048】Co化合物を全熟成期間の50%を超える
時点において添加した場合には、目的とする粒子サイズ
及び軸比の粒子が得られない。また、酸化反応が全Fe
2+の30%未満及び50%を超える場合にも、目的と
する粒子サイズ及び軸比の粒子が得られ難くなる。
【0049】熟成は、非酸化性雰囲気下の前記懸濁液を
40〜80℃の温度範囲で行うのが好適である。40℃
未満の場合には、軸比が小さく十分な熟成効果が得られ
難く、80℃を越える場合には、マグネタイトが混在し
てくることがある。熟成時間は、通常、30〜300分
間である。30分未満及び300分を超える場合には目
的とする軸比のものが得られ難い。非酸化性雰囲気とす
るには、前記懸濁液の反応容器内に不活性ガス(窒素ガ
スなど)又は還元性ガス(水素ガスなど)を通気すれば
よい。
【0050】紡錘状ゲータイト種晶粒子の生成反応にお
いて、第一鉄塩水溶液としては、硫酸第一鉄水溶液、塩
化第一鉄水溶液等を使用することができる。これらは単
独又は必要に応じ2種以上混合して用いられる。
【0051】紡錘状ゲータイト種晶粒子の生成反応にお
いて使用される混合アルカリ水溶液は、炭酸アルカリ水
溶液と水酸化アルカリ水溶液とを混合して得られる。こ
の場合の混合比率(規定換算による%表示)として、水
酸化アルカリ水溶液の割合は10〜40%(規定換算
%)が好ましく、より好ましくは15〜35%(規定換
算%)である。10%未満の場合には、目的とする軸比
が得られないことがある。40%を超える場合には、粒
状マグネタイトが混在してくることがある。
【0052】炭酸アルカリ水溶液としては、炭酸ナトリ
ウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、炭酸アンモニウム水
溶液等が使用でき、前記水酸化アルカリ水溶液として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が使用でき
る。これらはそれぞれ単独又は必要に応じ2種以上混合
して用いられる。
【0053】混合アルカリ水溶液の使用量は、第一鉄塩
水溶液中の全Feに対する当量比として1.3〜3.
5、好ましくは1.5〜2.5である。1.3未満の場
合には、マグネタイトが混在することがあり、3.5を
超えると工業的に好ましくない。
【0054】第一鉄塩水溶液と混合アルカリ水溶液との
混合後の第一鉄濃度は、0.1〜1.0mol/lが好
ましく、より好ましくは0.2〜0.8mol/lであ
る。0.1mol/l未満の場合には、収量が少なく、
工業的でない。1.0mol/lを超える場合には、粒
径分布が大きくなるため好ましくない。
【0055】紡錘状ゲータイト種晶粒子の生成反応にお
けるpH値は、8.0〜11.5が好ましく、より好ま
しくは8.5〜11.0の範囲である。pHが8.0未
満の場合には、ゲータイト粒子中に酸根が多量に含まれ
るようになり、洗浄によっても簡単に除去することがで
きないので、金属磁性粒子粉末とする場合に、粒子同志
の焼結を引き起こす場合があり、また11.5を越える
ときには目的とする保磁力が得られにくい。
【0056】紡錘状ゲータイト種晶粒子の生成反応は、
酸素含有ガス(例えば空気)を液中に通気する酸化反応
によって行う。
【0057】酸素含有ガスの空塔速度は、好ましくは
2.3〜3.5cm/sである。2.3cm/s未満で
は酸化速度が遅いため、粒状マグネタイト粒子が混在し
易く、且つ、目的の粒子サイズに制御することが困難に
なる。一方、3.5cm/sを超えると酸化速度が速す
ぎ、目的の粒子サイズに制御することが困難になる。な
お、空塔速度とは、単位断面積(円柱反応塔の底断面
積、巣板の孔径、孔数は考慮しない。)当たりの酸素含
有ガスの通気量であって、単位はcm/secである。
【0058】紡錘状ゲータイト種晶粒子の生成反応にお
ける反応温度は、ゲータイト粒子が生成する80℃以下
で行えばよい。80℃を超える場合には、紡錘状ゲータ
イト粒子中にマグネタイトが混在することがある。好ま
しくは45〜55℃の範囲である。
【0059】紡錘状ゲータイト種晶粒子の生成反応にお
いて、添加するCo化合物としては、硫酸コバルト、塩
化コバルト、硝酸コバルト等を使用することができる。
これらは単独又は必要に応じ2種以上混合して用いられ
る。Co化合物は、酸化反応を行う前の熟成中の第一鉄
含有沈澱物を含む懸濁液に添加する。
【0060】Co化合物の添加量は、最終生成物である
紡錘状ゲータイト粒子粉末中の全Feに対して0.5以
上5原子%未満である。
【0061】ゲータイト層の成長反応におけるpH値は
8.0〜11.5であり、好ましくは8.5〜11.0
の範囲である。pHが8.0未満の場合には、ゲータイ
ト粒子中に酸根が多量に含まれるようになり、洗浄によ
っても簡単に除去することができないので、金属磁性粒
子粉末とする場合に、粒子同志の焼結を引き起こす場合
があり、また11.5を超えるときには、目的とする粒
度分布のものが得られない場合がある。
【0062】ゲータイト層の成長反応は、酸素含有ガス
(例えば空気)を液中に通気する酸化反応によって行
う。酸素含有ガスの通気の空塔速度は、前記種晶粒子の
生成反応時より大きくすることが好ましい。大きくしな
い場合には、Al添加時に水懸濁液の粘度が上昇し、短
軸方向の成長がより促進され、軸比が低下し、目的とす
る軸比のものが得られないことがある。但し、種晶粒子
の生成反応時の空塔速度が2.0cm/s以上の場合は
この限りではない。
【0063】ゲータイト層の成長反応における反応温度
は、通常、ゲータイト粒子が生成する80℃以下の温度
で行えばよい。80℃を越える場合には、ゲータイト粒
子中にマグネタイトが混在することがある。好ましくは
45〜55℃の範囲である。
【0064】ゲータイト層の成長反応において、添加す
るAl化合物としては、硫酸アルミニウム、塩化アルミ
ニウム、硝酸アルミニウム等の酸性塩、アルミン酸ナト
リウム、アルミン酸カリウム、アルミン酸アンモニウム
等のアルミン酸塩を使用することができる。これらは単
独又は必要に応じ2種以上混合して用いられる。
【0065】Al化合物の添加は、酸素含有ガスの空塔
速度を種晶粒子の生成反応時の空塔速度を好ましくは大
きくして通気すると同時に行うことができる。Alの添
加が長時間に渡る場合は、酸化反応を進行させない意味
で、窒素含有ガスに切り替えて行うことができる。な
お、酸素含有ガスを通気した状態でAl化合物を分割添
加したり、連続的及び間欠的に添加した場合には本発明
の十分な効果が得られない。
【0066】Al化合物の添加量は、最終生成物である
紡錘状ゲータイト粒子中の全Feに対して5〜10原子
%である。
【0067】得られる紡錘状ゲータイト粒子は、Coを
全Feに対して0.5以上5原子%未満含有し、Alを
全Feに対して5〜10原子%含有する。
【0068】Co含有量が0.5原子%未満では、金属
磁性粒子粉末とした場合に、磁気特性の向上効果がな
く、5原子%以上では粒子サイズの制御が困難となる。
Al含有量が5原子%未満では焼結防止効果があるもの
の、粒子サイズが小さい場合には、保磁力が大きくなり
過ぎるため適度な保磁力に制御することが困難となる。
10原子%を越える場合には本発明では比較的低軸比で
あるため、保磁力の調整が難しくなる。
【0069】本発明における紡錘状ゲータイト粒子粉末
は、平均長軸径が0.05〜0.18μmであることが
好適である。また、サイズ分布(標準偏差/平均長軸
径)が0.20以下であり、軸比(平均長軸径/平均短
軸径)が4〜8であることが好適である。
【0070】平均長軸径が0.05μm未満のときに
は、金属磁性粒子粉末とした場合に、粒子径が小さくな
り過ぎて飽和磁化、保磁力が低下し、更に塗料中での分
散性が劣り、酸化安定性も劣化しやすくなる。一方、
0.18μmを超える場合には目的の保磁力が得られ難
く、粒子サイズが大きいために塗膜の表面平滑性が低下
し、それに起因して出力も向上し難くなる。
【0071】サイズ分布は小さければ小さい程良く、下
限は特に限定されないが、工業的製造の観点からは0.
10程度が適当である。一方、0.20を超えるときに
は、金属磁性粒子粉末とした場合に、酸化安定性が劣化
し高密度記録化も困難となる。また軸比が4未満では目
的とする保磁力が得られず、一方、8以上では保磁力が
高くなり過ぎるか、あるいは、酸化安定性が劣化する。
【0072】また、本発明における紡錘状ゲータイト粒
子粉末のBET比表面積は100〜200m/gであ
ることが好適である。BET比表面積が100m/g
未満の場合には粒子サイズが相対的に大きく、金属磁性
粒子粉末とした場合に、目的とする保磁力が得られず、
一方、200m/gを超える場合には必要以上に保磁
力が高くなり、酸化安定性が劣化する。
【0073】本発明における紡錘状ゲータイト粒子粉末
の結晶子サイズD020は100〜200Å、D110
は60〜130Åがそれぞれ好適である。また、結晶子
サイズ比D020/D110は1.8未満が好適であ
る。D020/D110が1.8以上の場合は、目的と
する粒子サイズの金属磁性粒子粉末は得られるが、目的
とする保磁力のものが得られにくい傾向がある。
【0074】本発明における紡錘状ゲータイト粒子は、
種晶部分とCo及びAlを含有するゲータイト層とから
形成されており、該種晶部分及び当該ゲータイト層にC
oが存在し、Alは当該ゲータイト層にのみ存在する。
【0075】前記種晶部分とは、添加した第一鉄塩の
内、Al化合物を添加するまでに酸化されて形成される
ゲータイト種晶粒子部分をいう。具体的には、Fe2+
の酸化率により決まるFeの重量比率の部分であって、
好ましくは、ゲータイト粒子の内部中心から30〜50
重量%の部分である。
【0076】第二工程の紡錘状ゲータイト粒子の被覆処
理について述べる。
【0077】本発明においては、希土類元素化合物とC
oとを前記紡錘状ゲータイト粒子粉末の粒子表面に被覆
処理して出発粒子粉末を得る。
【0078】希土類元素化合物としては、スカンジウ
ム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジウ
ム、ネオジウム、サマリウム等の1種又は2種以上の化
合物が好適であり、前記希土類元素の塩化物、硫酸塩、
硝酸塩等が使用できる。その処理方法は乾式又は湿式の
いずれでもよく、好ましくは湿式での被覆処理である。
【0079】希土類化合物の添加量は、全Feに対して
1.5〜5原子%である。
【0080】被覆処理に用いるCo量は、第一工程で製
造した紡錘状ゲータイト粒子に含まれている全Co量に
対して20〜200%である。200%を超える場合に
は、Co量が多すぎるため、均一に被覆することが難し
く、単独でコバルト化合物が析出しやすい。また、金属
磁性粒子粉末とした場合に磁気特性の低下を引き起こし
やすい。一方、20%未満の場合には、Co被覆量が少
なすぎるため、本発明の効果を得ることが困難となる。
【0081】希土類元素化合物に加えてCoを同時に被
覆することにより、粒子及び粒子相互間の焼結が防止さ
れ、紡錘状ゲータイト粒子粉末の粒子形状及び軸比をよ
り一層保持継承した紡錘状ヘマタイト粒子粉末を得るこ
とができ、これによって、前記形状等を保持継承し、個
々に独立した鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末
が得られやすくなる。
【0082】出発粒子は、ゲータイト種晶粒子、ゲータ
イト層及び最外層とから構成されており、Coはゲータ
イト種晶粒子、ゲータイト層及び最外層に存在し、Al
はゲータイト層にのみ存在し、且つ、希土類元素は最外
層にのみ存在する。
【0083】Coが最外層にも存在するため、少ないC
o含有量でも酸化安定性に優れた金属磁性粒子粉末を得
ることが可能となる。
【0084】第三工程の出発粒子粉末の加熱脱水処理に
ついて述べる。
【0085】紡錘状ヘマタイト粒子粉末は、第二工程で
得られた出発粒子粉末を非還元性雰囲気中、650〜8
00℃で加熱処理を行って得ることができる。
【0086】前記出発粒子粉末を非還元性雰囲気下にお
いて650〜800℃の範囲内で加熱処理を行うに当た
って、紡錘状ヘマタイト粒子粉末の結晶子サイズD
104がD104/D110(ゲータイト)として1.
0〜1.3の範囲になるように加熱処理することが好ま
しい。
【0087】加熱処理温度が650℃未満では前記比率
が1.0未満となりやすく、一方、800℃を超えると
前記比率が1.3を超えやすい。なお、D104/D
110(ゲータイト)が1.0未満のときは、金属磁性
粒子粉末とした場合に、粒度分布が広がり塗膜のSFD
が劣化する。D104/D110(ゲータイト)が1.
3を超えるときはヘマタイト粒子での形状破壊及び焼結
が生じるため、金属磁性粒子粉末とした場合もそれを継
承し粒度分布が広く、焼結体も存在し、磁性塗膜とした
場合は角形比、SFDともに劣化する。
【0088】なお、NaSO等の不純物塩の除去の
ために加熱処理後のヘマタイト粒子粉末を洗浄してもよ
い。この場合において、被覆された焼結防止剤が溶出し
ない条件で洗浄を行うことにより、不要な不純物の除去
を行うことが好ましい。具体的には、陽イオン性不純物
の除去にはpHを上げて行い、陰イオン性不純物の除去
には、pHを下げることでより効率的に洗浄することが
できる。
【0089】得られた紡錘状ヘマタイト粒子粉末は、C
o含有量が粒子全体で全Feに対して5以上15原子%
未満であり、Alの含有量が全Feに対して5〜10原
子%であり、また、希土類元素の含有量が全Feに対し
て1.5〜5原子%である。Co含有量及びAl含有量
を特定した理由は、前記ゲータイト粒子の組成を特定し
た理由と同様である。希土類元素が1.5原子%未満の
ときには、焼結防止効果が十分でなく、また金属磁性粒
子粉末とした場合に、サイズ分布が劣化し、磁性塗膜の
SFDも悪化する。5原子%を越える場合には経済的に
不利となる。
【0090】本発明における紡錘状ヘマタイト粒子粉末
は、平均長軸径が0.05〜0.17μmであり、サイ
ズ分布(標準偏差/平均長軸径)が0.22以下であ
り、軸比が4〜9であることが好適である。
【0091】平均長軸径が0.05μm未満では金属磁
性粒子粉末とした場合に、粒子径が小さくなり過ぎて飽
和磁化、保磁力が低下し、更に塗料中での分散性が劣
り、酸化安定性も劣化しやすくなる。一方、0.17μ
mを超えると本発明の軸比の範囲では、目的とする保磁
力が得られ難く、粒子サイズが大きいために磁性塗膜の
表面平滑性が低下し、それに起因して出力も向上し難く
なる。
【0092】またサイズ分布は小さければ小さい程良
く、下限は特に限定されないが、工業的製造の観点から
は0.10程度が適当である。一方、0.22を超える
と金属磁性粒子粉末とした場合に、酸化安定性が劣化
し、高密度記録化も困難となる。また、軸比が4未満の
場合には、目的とする保磁力が得られない。一方、9を
超える場合には保磁力が高くなり過ぎるか、酸化安定性
が劣化する。
【0093】本発明における紡錘状ヘマタイト粒子粉末
のBET比表面積は35m/g以上60m/g未満
が好ましい。BET比表面積が35m/g未満の場合
には本発明における粒子サイズでは加熱処理工程での焼
結が既に生じておいてサイズ分布が悪化し、金属磁性粒
子粉末とする場合、サイズ分布が悪化し、磁性塗膜のS
FDも劣化する。一方、60m/g以上の場合、加熱
還元工程での焼結防止が不十分となり、金属磁性粒子粉
末のサイズ分布が悪化し、磁性塗膜のSFDも劣化す
る。
【0094】本発明における紡錘状ヘマタイト粒子粉末
の結晶子サイズD104は100〜160Åが好まし
く、D110は200〜300Åが好ましい。結晶子サ
イズ比D110/D104は1.8〜2.2が好まし
い。D110/D104が1.8未満のときは脱水加熱
時の粒子成長が過度に起こり、短軸方向の成長と合わせ
て、粒度分布が悪化し、金属磁性粒子粉末とした場合
に、保磁力が低く、分散性も劣化する。D110/D
104が2.2を超えるときは、脱水加熱による結晶成
長が不十分で、加熱還元時の形状保持効果が期待でき
ず、保磁力が低下し、更に粒度分布も悪化する。
【0095】本発明における紡錘状ヘマタイト粒子粉末
は、前記出発粒子の層構造及び組成分布をほぼ保持継承
してヘマタイトに変態しており、ヘマタイト種晶粒子、
ヘマタイト層及び最外層から形成されている。ヘマタイ
ト種晶粒子、ヘマタイト層及び最外層にCoが存在し、
ヘマタイト層にのみAlが存在し、且つ、最外層にのみ
希土類元素が存在する。
【0096】前記ヘマタイト種晶粒子とは、前記ゲータ
イト種晶粒子がそのまま変化したものであり、好ましく
は、ヘマタイト粒子の中心部からFeの重量比率が30
〜50重量%である。また、前記ヘマタイト層とは、前
記ゲータイト層がそのまま変化したものであり、好まし
くは、粒子表面の希土類元素からなる最外層を除いた場
合の表面からFeの重量比率が50〜70重量%の部分
である。
【0097】第四工程においては、前記紡錘状ヘマタイ
ト粒子粉末を還元装置内に導入して固定層を形成し、加
熱還元して鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末を
得る。
【0098】本発明において、紡錘状ヘマタイト粒子の
固定層を形成するのに当って、前記ヘマタイト粒子粉末
を常法により造粒して平均径1〜5mmの顆粒状物にし
て用いることが好ましい。
【0099】本発明における固定層を形成させた還元装
置としては、ベルトまたはトレー上に固定層を形成して
該ベルト又はトレーを移送させながら還元する移動式還
元装置(連続式)が好ましい。
【0100】本発明における紡錘状ヘマタイト粒子粉末
からなる造粒物の層高は3〜15cmが好ましく、より
好ましくは4〜14cmである。15cmを超える場合
には、固定層の層下部の急激な還元による水蒸気分圧の
増大によって、固定層上部の保磁力が低下する等の問題
が起こり、全体として特性が劣化する。3cm未満の場
合は、ガス空塔速度にも依存するが造粒物が飛散する場
合があり好ましくない。
【0101】本発明において、400〜700℃の還元
温度に昇温する間の雰囲気は還元性ガス雰囲気である。
還元性ガスとしては水素が好適である。還元性ガス以外
の雰囲気、特に窒素等の不活性ガス雰囲気では、昇温後
の還元工程で還元性ガスに切り換えた場合、急激に還元
が生じ均一な粒子成長が起こりにくいため高い保磁力が
得られない。
【0102】本発明における昇温工程の還元性ガスの空
塔速度は40〜150cm/s、好ましくは40〜14
0cm/sである。空塔速度が40cm/s未満の場
合、ヘマタイト粒子の還元で発生した水蒸気が系外に運
ばれる速度が非常に遅くなるため、層上部の保磁力、塗
膜のSFDが低下し、全体として高い保磁力が得られな
い。150cm/sを超える場合、還元温度が高温を要
したり、造粒物が飛散し破壊されるなどの問題が起こり
易く好ましくない。
【0103】本発明における昇温速度は10〜80℃/
min、好ましくは20〜70℃/minである。昇温
速度が10℃/min未満の場合、低温領域で層下部か
ら非常にゆっくり還元が進行するため、得られる金属磁
性粒子の結晶子サイズの非常に小さいものが生成しやす
く、且つ発生した水蒸気が系外に運ばれる速度も非常に
遅くなり、層上部の保磁力、塗膜のSFDが低下し、下
層の結晶性が悪化するのも合わせて全体として高い保磁
力が得られない。また、80℃/minを超える場合
は、窒素中で昇温した時の挙動に近くなり、急激に還元
が生じ、水蒸気分圧の比較的高い条件でのα−Feへ移
行が起こるため、得られる金属磁性粒子の結晶子サイズ
も大きく、保磁力が低下し、塗膜のSFDも劣化したも
のとなる。
【0104】本発明における加熱還元における雰囲気は
還元性ガスであり、還元性ガスとしては水素が好適であ
る。
【0105】加熱還元の温度範囲は400〜700℃が
好ましい。400℃未満である場合には、還元反応の進
行が遅く、長時間を要する。また、700℃を越える場
合には、還元反応が急激に進行して粒子粉末の変形と、
粒子及び粒子相互間の焼結を引き起こす場合がある。
【0106】加熱還元後の鉄を主成分とする紡錘状金属
磁性粒子粉末は、周知の方法、例えば、トルエン等の有
機溶剤中に浸漬する方法、還元後の鉄を主成分とする紡
錘状金属磁性粒子粉末の雰囲気を一旦不活性ガスに置換
した後に、不活性ガス中の酸素含有量を徐々に増加させ
ながら最終的に空気とする方法、酸素と水蒸気を混合し
たガスを使用して徐々に酸化する方法等により空気中に
取り出すことができる。
【0107】
【発明の実施の形態】本発明の代表的な実施の形態は次
の通りである。
【0108】各粒子粉末の平均長軸径、平均短軸径及び
軸比は、いずれも電子顕微鏡写真(30000倍)から
測定した数値の平均値で示した。また、標準偏差も同時
に求め、その標準偏差を平均長軸径で除した値をサイズ
分布として示した。
【0109】各粒子粉末のCo量、Al量、希土類元素
量は、「誘導結合プラズマ発光分光分析装置SPS40
00」(セイコー電子工業(株)製)を使用して、測定
した。
【0110】各粒子粉末の比表面積は、「モノソーブM
S−11」(カンタクロム(株)製)を使用して、BE
T法により測定した値で示した。
【0111】各粒子粉末の結晶子サイズは、X線回折法
で測定される結晶粒子の大きさを、各粒子の結晶面のそ
れぞれに垂直な方向における結晶粒子の厚さを表したも
のであり、各結晶面についての回折ピーク曲線から、下
記のシェラーの式を用いて計算した値で示したものであ
る。
【0112】結晶子サイズ=Kλ/βcosθ 但し、β=装置に起因する機械幅を補正した真の回折ピ
ークの半値幅(ラジアン単位) K=シェラー定数(=0.9) λ=X線の波長(Cu Kα線 0.1542nm) θ=回折角(各結晶面の回折ピークに対応)
【0113】金属磁性粒子粉末の磁気特性は、「振動試
料磁力計VSM−3S−15」(東英工業(株)製)を
使用し、外部磁場795.8kA/m(10kOe)で
測定した。
【0114】金属磁性粒子粉末の発火温度は、「TG/
DTA測定装置SSC5100TG/DTA22」(セ
イコー電子工業(株)製)を用いて測定した。
【0115】磁性塗膜は下記成分を100ccのポリ容
器に下記の割合で入れた後、ペイントシェーカー(レッ
ドデビル社製)で8時間混合分散を行うことにより調製
した磁性塗料を厚さ25μmのポリエチレンテレフター
トフィルム上にアプリケータを用いて50μmの厚さに
塗布し、次いで、397.9kA/m(5kOe)で磁
場中で乾燥させることにより得た。得られた磁性塗膜に
ついて磁気特性を測定した。
【0116】 3mmφスチールボール 800重量部、 鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末 100重量部、 スルホン酸ナトリウム基を有するポリウレタン樹脂 20重量部、 シクロヘキサノン 83.3重量部、 メチルエチルケトン 83.3重量部、 トルエン 83.3重量部。
【0117】金属磁性粒子粉末の飽和磁化値σsの酸化
安定性Δσs及び磁性塗膜の飽和磁束密度Bmの酸化安
定性ΔBmは、温度60℃、相対湿度90%の恒温槽に
粒子粉末又は磁性塗膜を一週間静置する促進経時試験の
後、粒子粉末の飽和磁化値及び磁性塗膜の飽和磁束密度
をそれぞれ測定し、試験開始前のσs及びBmと促進経
時試験一週間後のσs’及びBm’との差(絶対値)を
試験開始前のσs及びBmで除した値をΔσs、ΔBm
としてそれぞれ算出した。
【0118】<第一工程:紡錘状ゲータイト粒子粉末の
製造>炭酸ナトリウム25molと水酸化ナトリウム水
溶液を19mol(混合アルカリに対し水酸化ナトリウ
ムは規定換算で27.5mol%に相当する。)とを含
む混合アルカリ水溶液30Lを気泡塔の中に投入し、窒
素ガスを空塔速度2.20cm/sで通気しながら47
℃に調整する。次いでFe2+として20molを含む
硫酸第一鉄水溶液20L(硫酸第一鉄に対し混合アルカ
リ水溶液は規定換算で1.725当量に相当する。)を
気泡塔中に投入して45分間熟成した後、Co2+0.
96molを含む硫酸コバルト水溶液4L(全Feに対
しCo換算で4.8原子%に相当する。)を添加し、さ
らに4時間15分間熟成(Co添加時期の全熟成時間に
対する比率15%)した後、空気を空塔速度2.50c
m/sで通気してFe2+の酸化率40%まで酸化反応
を行ってゲータイト種晶粒子を生成させた。
【0119】次いで、Al3+1.6molを含む硫酸
アルミニウム水溶液1L(全Feに対しAl換算で8.
0原子%に相当する。)を3ml/sec以下の速度で
添加して酸化反応を行った後、フィルタープレスで電気
伝導度60μS/cmまで水洗を行ってプレスケーキと
した。
【0120】前記ケーキの一部を常法により乾燥、粉砕
を行って紡錘状ゲータイト粒子粉末を得た。得られたゲ
ータイト粒子粉末は各粒子が紡錘状を呈しており、平均
長軸径0.153μm、σ(標準偏差)0.0300μ
m、サイズ分布(標準偏差/長軸径)0.196、平均
短軸径0.0244μm、軸比6.3、BET比表面積
169.3m/gで樹枝状粒子が全く存在していない
ものであり、結晶子サイズD020は194Å、D
110は109Åであり、その比率D020/D 10
は1.78であった。
【0121】また、紡錘状ゲータイト粒子粉末のCo含
有量は全Feに対して4.8原子%、Al含有量は全F
eに対して8.0原子%であった。また、Alはゲータ
イト層部分にのみ存在していた。
【0122】<第二工程:出発粒子粉末の製造>次い
で、得られた紡錘状ゲータイト粒子1000g(Feと
して9.22mol)を含有するプレスケーキを40L
の水中に十分に分散させた後、121.2gの硝酸ネオ
ジム6水塩を含む硝酸ネオジム水溶液2L(前記ゲータ
イト粒子中の全Feに対しNdとして3.0原子%に相
当する。)、51.8gの硫酸コバルト7水塩を含む硫
酸コバルト水溶液2L(全Feに対しCo換算で2.0
原子%に相当し、紡錘状ゲータイト粒子中のCo量に対
して41.7%に相当する。)を添加して攪拌し、濃度
25.0重量%の炭酸ナトリウム水溶液を沈澱剤として
添加してpH9.5に調整した後、フィルタープレスで
水洗し、得られたプレスケーキを圧縮成型機を用いて孔
径4mmの成型板で押し出し成型して120℃で乾燥し
て出発粒子粉末の成型物を得た。
【0123】該出発粒子粉末の成型物を粉砕して得られ
た出発粒子中のCoの含有量は全Feに対して6.8原
子%、Alの含有量は全Feに対して8.0原子%、N
dの含有量は全Feに対して3.0原子%であった。ま
た、Alはゲータイト中間層にのみ存在し、Ndは最外
層にのみ存在していた。
【0124】<第三工程:紡錘状ヘマタイト粒子粉末の
製造>前記出発粒子粉末を、紡錘状ゲータイト粒子のD
110の大きさに対して、得られる紡錘状ヘマタイト粒
子のD104がD104/D110(ゲータイト粒子)
とした場合、1.0〜1.3の範囲になるように、空気
中720℃で加熱脱水して紡錘状ヘマタイト粒子粉末を
得た。
【0125】得られた紡錘状ヘマタイト粒子粉末は、各
粒子が紡錘状を呈しており、平均長軸径0.139μ
m、σ(標準偏差)0.0301μm、サイズ分布(標
準偏差/平均長軸径)0.217、平均短軸径0.01
98μm、軸比7.0、BET比表面積45.1m
gであり、結晶子サイズD104は122Åであり、ゲ
ータイト粒子のD110に対する比率はD104/D
110(ゲータイト粒子)として1.12であり、D
110は266Åであり、その比率D110/D10
は2.18であった。また、該粒子中のCoの含有量は
全Feに対して6.8原子%、Alの含有量は全Feに
対して8.0原子%、Ndの含有量は全Feに対して
3.0原子%であった。
【0126】<第四工程:鉄を主成分とする紡錘状金属
磁性粒子粉末の製造>次いで、得られた紡錘状ヘマタイ
ト粒子粉末を層高7cmになるように還元装置内に固定
層を形成して、470℃でガス空塔速度70cm/sの
ガスを通気し、20℃/minの昇温速度で還元温
度470℃まで昇温し、引き続き加熱還元する。その
後、窒素ガスに切り替えて70℃まで冷却し、次いで、
水蒸気を通気しながら酸素分圧を徐々に増加させて空気
と同じ比率として粒子表面に安定な酸化被膜を形成し
た。
【0127】得られた鉄を主成分とする金属磁性粒子粉
末は、平均長軸径が0.125μm、σ(標準偏差)が
0.0288μm、サイズ分布(標準偏差/長軸径)が
0.230、平均短軸径が0.0190μm、軸比が
6.6、BET比表面積が42.7m/g、結晶子サ
イズが153Åの紡錘状粒子からなり、粒度が均斉で樹
枝状粒子の少ないものであった。また、該粒子中のCo
の含有量は全Feに対して6.8原子%、Alの含有量
は全Feに対して8.0原子%、Ndの含有量は全Fe
に対して3.0原子%であった。また、この紡錘状金属
磁性粒子粉末の磁気特性は、保磁力が136.9kA/
m(1720Oe)であり、飽和磁化σsが126.4
Am/kg(126.4emu/g)、角形比(σr
/σs)が0.491、飽和磁化の酸化安定性Δσsが
絶対値として3.3%(実測値−3.3%)であり、発
火温度が150℃であった。
【0128】また、シート特性は、シートHcが13
6.4kA/m(1714Oe)、シート角形比(Br
/Bm)が0.851、シートの配向性ORが3.2
0、シートSFDが0.490、ΔBmが2.7%(実
測値−2.7%)であった。
【0129】なお、固定層の下層部(層高2cm以下の
部分)及び上層部(5cm以上の部分)からそれぞれ一
部を抜き出し、別に磁気特性及び結晶子サイズを測定し
たところ、下層部分から抜き出した紡錘状金属磁性粒子
は、保磁力Hcが137.5kA/m(1728O
e)、飽和磁化σsが125.9Am/kg(12
5.9emu/g)、角形比(σr/σs)が0.49
2、X線粒径のD110が151Åであった。一方、上
層部分から抜き出した紡錘状金属磁性粒子は、保磁力H
cが136.2kA/m(1711Oe)、飽和磁化σ
sが126.8Am/kg(126.8emu/
g)、角形比(σr/σs)が0.490、X線粒径の
110が154Åであった。
【0130】
【作用】本発明において最も重要な点は、鉄を主成分と
する金属磁性粒子粉末の前駆体であるゲータイト粒子の
最外層にもコバルトを存在させたことによって、得られ
る紡錘状金属磁性粒子粉末のCo含有量が少なく微粒子
であるにもかかわらず、適度な保磁力を有すると共に、
分散性及び酸化安定性が良好であって、しかも優れた保
磁力分布を有する鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子
粉末が得られるという事実である。
【0131】本発明において、酸化安定性に優れた金属
磁性粒子粉末が得られる理由は未だ明らかではないが、
Coを特定範囲で被覆することによって、還元前の粒子
表面付近のCo濃度が高くなるので、還元時の結晶子成
長が促進され酸化安定性向上に有利に機能し、また、還
元終了後も粒子表層のCo濃度が高いという構造はある
程度保持されていると考えられ、より緻密な酸化被膜を
形成しやすいものと本発明者は推定している。
【0132】そのため、Coを全て固溶(ゲータイト反
応時にのみ添加)した場合と比較して同一Co量では酸
化安定性が更に向上し、同等の酸化安定性を得る場合に
はCo量を低減することが可能となり経済的に有利とな
る。しかも、そのCo量を低減した状態でも酸化安定性
についてはより優れている。
【0133】更に、本発明においては、比表面積を小さ
くし、且つ、平均長軸径による関係式以下の値にするこ
とによって、Co含有量を少なくしても、微粒子であり
ながら酸化安定性を低下させることなく、適度な保磁力
を有し、分散性が良好な金属磁性粒子粉末を得ることが
できたものと考えている。
【0134】
【実施例】次に、実施例並びに比較例を示す。
【0135】実施例1〜4、比較例1〜4: <第一工程:ゲータイト粒子粉末の製造>ゲータイト種
晶粒子生成反応の条件及び成長反応の条件を表1に示す
ように種々変化させた以外は、前出実施の形態と同様に
して紡錘状ゲータイト粒子粉末を得た。得られたゲータ
イト粒子粉末の諸特性を表2に示す。なお、表1中のア
ルカリ比は(1/2水酸化アルカリ)/(全アルカリ)
(但し、全アルカリ=1/2水酸化アルカリ+炭酸アル
カリ)として算出し、また、当量比は(全アルカリ)/
(Fe2+)(但し、全アルカリ=1/2水酸化アルカ
リ+炭酸アルカリ)として算出した。
【0136】
【表1】
【0137】
【表2】
【0138】<第二工程:出発粒子粉末の製造>前記第
一工程で得られたゲータイト粒子粉末1〜5を用い、希
土類元素の種類及び添加量、Coの添加量を種々変化さ
せた以外は、前出実施の形態と同様にして出発粒子粉末
を得た。このときの製造条件を表3に示す。
【0139】<第三工程:ヘマタイト粒子粉末の製造>
前記第二工程で得られた出発原料粒子粉末1〜8を用
い、加熱脱水温度、その後の加熱処理の温度を種々変化
させた以外は、前出実施の形態と同様にしてヘマタイト
粒子粉末を得た。このときの製造条件を表3に、得られ
たヘマタイト粒子粉末の諸特性を表4に示す。
【0140】
【表3】
【0141】
【表4】
【0142】<第四工程:紡錘状金属磁性粒子粉末の製
造>前記第三工程で得られたヘマタイト粒子粉末1〜8
を用いて、層高、昇温ガスの種類、還元ガス空塔速度、
昇温速度、加熱還元温度を種々変化させた以外は前記発
明の実施の形態と同様にして金属磁性粒子粉末を得た。
このときの製造条件を表5に、得られた金属磁性粒子粉
末の諸特性を表6及び表8に、固定層の層上部及び層下
部からそれぞれ抜き出した金属磁性粒子粉末の諸特性を
表7に、得られた金属磁性粒子粉末を用いた製造したシ
ートの諸特性を表8に示した。
【0143】
【表5】
【0144】
【表6】
【0145】
【表7】
【0146】
【表8】
【0147】
【発明の効果】本発明に係る鉄を主成分とする金属磁性
粒子粉末は、微粒子、殊に平均長軸径が0.05〜0.
15μmであるにもかかわらず、適度な保磁力及び優れ
た酸化安定性を有すると共に、分散性が良好であって、
しかも優れた保磁力分布を有するので、磁気記録媒体用
として好適であり、該金属磁性粒子粉末を用いた磁気記
録媒体は、高画像画質、高出力特性及び記録の信頼性に
優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 5/714 H01F 1/06 L Fターム(参考) 4G002 AA05 AB02 AD02 AD04 AE03 4K017 AA04 BA06 BB01 BB06 EK04 FB03 4K018 BA13 BD02 5D006 BA04 BA08 BA10 EA01 5E040 AA06 AA19 AC05 CA06 HB17 NN06 NN12 NN15 NN18

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記A〜Eによって規定される出発粒子
    粉末を加熱脱水、加熱還元及び表面酸化して得られる紡
    錘状金属磁性粒子粉末であって、当該紡錘状金属磁性粒
    子粉末の平均長軸径(L)が0.05〜0.15μm、
    保磁力Hcが111.4〜159.2kA/m(140
    0〜2000Oe)、比表面積(S)が一般式:S≦−
    160L+65で表され、且つ、発火温度が145℃以
    上、Δσsが4.5%以下であることを特徴とする鉄を
    主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末。 記 A.出発粒子粉末を構成する各粒子がCoを含有する紡
    錘状ゲータイト種晶粒子の表面にCoとAlとを含有す
    るゲータイト層が形成されている紡錘状ゲータイト粒子
    であってその表面にはCoと希土類元素化合物とからな
    る最外層が形成されており、且つ、Alは該ゲータイト
    層にのみ存在し希土類元素は該最外層にのみ存在してい
    ること。 B.前記紡錘状ゲータイト粒子に含まれている全Co量
    が全Fe量に対して0.5以上5原子%未満であるこ
    と。 C.前記ゲータイト層に含まれているAl量が前記紡錘
    状ゲータイト粒子に含まれている全Fe量に対して5〜
    10原子%であること。 D.前記最外層に含まれているCo量が前記紡錘状ゲー
    タイト粒子に含まれている全Co量に対して20〜20
    0%であると共に前記出発粒子に含まれている全Fe量
    に対して5以上15原子%未満であること。 E.前記最外層に含まれている希土類元素換算が前記紡
    錘状ゲータイト粒子に含まれている全Fe量に対して
    1.5〜5原子%であること。
  2. 【請求項2】 紡錘状ゲータイト粒子粉末を加熱脱水し
    て紡錘状ヘマタイト粒子粉末とした後、該紡錘状ヘマタ
    イト粒子粉末を還元性ガスで加熱還元して鉄を主成分と
    する紡錘状金属磁性粒子粉末を得る製造法において、下
    記4工程からなることを特徴とする請求項1記載の鉄を
    主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末の製造法。 第一工程:炭酸アルカリ水溶液と水酸化アルカリ水溶液
    との混合アルカリ水溶液と第一鉄塩水溶液とを反応させ
    て得られる第一鉄含有沈殿物を含む水懸濁液を非酸化性
    雰囲気下において熟成させた後に該水懸濁液中に酸素含
    有ガスを通気して酸化反応によって紡錘状ゲータイト種
    晶粒子を生成させ、次いで当該種晶粒子と第一鉄含有沈
    澱物とを含む水懸濁液中に酸素含有ガスを通気して酸化
    反応によって該種晶粒子の表面上にゲータイト層を成長
    させて紡錘状ゲータイト粒子を生成させるにあたり、前
    記種晶粒子の生成時において、酸化反応開始前の熟成中
    の第一鉄含有沈澱物を含む水懸濁液に、全熟成期間の5
    0%以内の時点において全Feに対しCo換算で0.5
    以上5原子%未満のCo化合物を添加し、酸素含有ガス
    の空塔速度を2.3〜3.5cm/sとして酸化反応を
    全Fe2+の30〜50%の範囲で行い、次いで、全F
    eに対しAl換算で5〜10原子%のAl化合物を添加
    した後、引き続き酸化反応を行い紡錘状ゲータイト粒子
    粉末を得る。 第二工程:第一工程で得られた紡錘状ゲータイト粒子を
    含有する懸濁液に希土類元素換算で該紡錘状ゲータイト
    粒子に含まれている全Feに対して1.5〜5原子%の
    希土類元素化合物と該紡錘状ゲータイト粒子に含まれて
    いる全Co量に対して20〜200%であるとともに得
    られる出発粒子に含まれているCo量が全Fe量に対し
    て5以上15原子%未満になる量のCoとを添加し、当
    該紡錘状ゲータイト粒子の表面を被覆して出発粒子粉末
    を得る。 第三工程:第二工程で得られた出発粒子粉末を非還元性
    雰囲気中、650〜800℃で加熱脱水処理を行って、
    紡錘状ヘマタイト粒子粉末を得る。 第四工程:第三工程で得られた紡錘状ヘマタイト粒子粉
    末を還元装置内に導入して層高が3〜15cmの固定層
    を形成せしめた後、空塔速度が40〜150cm/sの
    還元性ガス雰囲気下で昇温速度が10〜80℃/min
    で400〜700℃に昇温し、当該紡錘状ヘマタイト粒
    子粉末を加熱還元し、次いで表面酸化被膜を形成して鉄
    を主成分とする金属磁性粒子粉末を得る。
JP2001244233A 2000-10-06 2001-08-10 鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末及びその製造法 Pending JP2003059707A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001244233A JP2003059707A (ja) 2001-08-10 2001-08-10 鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末及びその製造法
US09/970,034 US6627313B2 (en) 2000-10-06 2001-10-04 Spindle-shaped magnetic metal particles containing iron as main component and processes for producing the same
EP01308512A EP1283519A1 (en) 2001-08-10 2001-10-04 Spindle-shaped magnetic metal particles containing iron as main component and processes for producing the same
US09/970,155 US6544673B1 (en) 2001-08-10 2001-10-04 Spindle-shaped magnetic metal particles containing iron as main component and processes for producing the same
KR1020010062066A KR20030014085A (ko) 2001-08-10 2001-10-09 철을 주성분으로 함유하는 방추형 자성 금속입자 및 그의제조방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001244233A JP2003059707A (ja) 2001-08-10 2001-08-10 鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末及びその製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003059707A true JP2003059707A (ja) 2003-02-28

Family

ID=19074200

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001244233A Pending JP2003059707A (ja) 2000-10-06 2001-08-10 鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末及びその製造法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US6544673B1 (ja)
EP (1) EP1283519A1 (ja)
JP (1) JP2003059707A (ja)
KR (1) KR20030014085A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8852314B2 (en) 2005-10-14 2014-10-07 Dowa Electronics Materials Co., Ltd. Method of producing magnetic powder for magnetic recording medium

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6627313B2 (en) * 2000-10-06 2003-09-30 Toda Kogyo Corporation Spindle-shaped magnetic metal particles containing iron as main component and processes for producing the same
US6753084B2 (en) * 2000-12-27 2004-06-22 Toda Kogyo Corporation Spindle-shaped magnetic alloy particles for magnetic recording, and magnetic recording medium
JP4547527B2 (ja) * 2003-05-08 2010-09-22 Dowaエレクトロニクス株式会社 磁性粉末およびそれを用いた磁気記録媒体並びに磁性粉末の表面処理法
SE0401778D0 (sv) * 2004-07-02 2004-07-02 Hoeganaes Ab Powder additive
EP1770722B1 (en) * 2005-09-30 2009-04-08 DOWA Electronics Materials Co., Ltd. Magnetic powder for magnetic recording medium
CN113369487A (zh) * 2021-05-11 2021-09-10 中国科学院过程工程研究所 一种制备超细铜粉的方法及系统

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0443840B1 (en) * 1990-02-21 1995-04-19 Toda Kogyo Corp. Superparamagnetic fine particles of iron oxide and magnetic recording media containing said particles
US5735969A (en) * 1996-03-07 1998-04-07 Imation Corp. Method of producing acicular magnetic alloy particles
JPH1069629A (ja) * 1996-08-27 1998-03-10 Dowa Mining Co Ltd 重層構造の塗布型磁気記録媒体
EP0999185A1 (en) * 1998-11-05 2000-05-10 Toda Kogyo Corp. Spindle-shaped goethite particles, spindle-shaped hematite particles and magnetic spindle-shaped metal particles containing iron as main component
US6391450B1 (en) * 1999-05-20 2002-05-21 Toda Kogyo Corporation Spindle-shaped goethite particles, spindle-shaped hematite particles, spindle-shaped magnetic iron-based alloy particles, and process for producing the same

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8852314B2 (en) 2005-10-14 2014-10-07 Dowa Electronics Materials Co., Ltd. Method of producing magnetic powder for magnetic recording medium

Also Published As

Publication number Publication date
US6544673B1 (en) 2003-04-08
KR20030014085A (ko) 2003-02-15
EP1283519A1 (en) 2003-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6309479B1 (en) Spindle-shaped goethite particles, spindle-shaped hematite particles and magnetic spindle-shaped metal particles containing iron as main component
US5645652A (en) Spindle-shaped magnetic iron-based alloy particles containing cobalt and iron as the main ingredients and process for producing the same
JP2003059707A (ja) 鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末及びその製造法
JP3925640B2 (ja) 磁気記録用紡錘状合金磁性粒子粉末及びその製造法
US6391450B1 (en) Spindle-shaped goethite particles, spindle-shaped hematite particles, spindle-shaped magnetic iron-based alloy particles, and process for producing the same
JP3412676B2 (ja) 紡錘状ゲータイト粒子粉末及びその製造法
JP4305617B2 (ja) 鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末及びその製造法並びに磁気記録媒体
JP3750414B2 (ja) 紡錘状ゲータイト粒子粉末、紡錘状ヘマタイト粒子粉末、及び鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末、並びにそれらの製造法
US6830635B2 (en) Spindle-shaped goethite particles, spindle-shaped hematite particles, spindle-shaped magnetic metal particles containing iron as main component and processes for producing the same
JP4038655B2 (ja) 磁気記録用紡錘状合金磁性粒子粉末及び磁気記録媒体
JP4182310B2 (ja) 磁気記録用Fe及びCoを主成分とする紡錘状合金磁性粒子粉末の製造法
JPH10245233A (ja) 紡錘状ヘマタイト粒子粉末及びその製造法並びに該ヘマタイト粒子粉末を出発原料として得られる鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末及びその製造法
JP2002115002A (ja) 鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末及びその製造法
US20120042750A1 (en) Process for producing magnetic metal particles for magnetic recording, and magnetic recording medium
US5989516A (en) Spindle-shaped geothite particles
JP4356139B2 (ja) 紡錘状ゲータイト粒子、紡錘状ヘマタイト粒子、及び鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子、並びにそれらの製造法
JP4378763B2 (ja) 鉄を主成分とする化合物粒子粉末の製造法
JP4228165B2 (ja) 磁気記録材用紡錘状合金磁性粒子粉末の製造法
JP2003037004A (ja) 磁気記録用金属磁性粒子の二次凝集体及びその製造法
JPH11130439A (ja) 紡錘状ゲータイト粒子粉末及びその製造法、紡錘状ヘマタイト粒子粉末及びその製造法並びに鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末及びその製造法
JP2000226606A (ja) 磁気記録用Fe及びCoを主成分とする紡錘状合金磁性粒子粉末の製造法
JP2001262205A (ja) 鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子の製造法
JP2000203847A (ja) Fe及びCoを主成分とする紡錘状合金磁性粒子粉末用Co含有紡錘状ヘマタイト粒子粉末
JP5170410B2 (ja) 磁気記録用金属磁性粒子粉末の製造法、並びに磁気記録媒体
JP3171223B2 (ja) 針状磁性粒子粉末の製造法