JP2003059452A - 電球形蛍光ランプおよび照明器具 - Google Patents

電球形蛍光ランプおよび照明器具

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JP2003059452A
JP2003059452A JP2001245986A JP2001245986A JP2003059452A JP 2003059452 A JP2003059452 A JP 2003059452A JP 2001245986 A JP2001245986 A JP 2001245986A JP 2001245986 A JP2001245986 A JP 2001245986A JP 2003059452 A JP2003059452 A JP 2003059452A
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fluorescent lamp
valve
inner diameter
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JP2001245986A
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Masahiro Toda
雅宏 戸田
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小形白熱電球に相当する電球形蛍光ランプおよ
び照明器具を提供する。 【解決手段】一対の直線部同士がこの直線部の内径より
も大きい内径を有するU字状湾曲部を介して連通する3
本のU字状屈曲形バルブを有し、この3本のU字状屈曲
形バルブを各U字状湾曲部の管軸が相互にほぼ平行をな
すように並設すると共に、この並設方向両端に位置する
U字状屈曲形バルブを、これらの直線部の管軸がU字状
湾曲部側一端から直線部側他端へ行くに従って次第に並
設方向中間に位置するU字状屈曲形バルブ側へ接近する
ように傾斜させ、各U字状屈曲形バルブの内部同士が連
通するように連結して屈曲形放電路を形成した発光管
と;発光管が取り付けられる一方、口金を有するカバー
と; カバー内に収容される点灯回路と;を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、比較的小形の電球
形蛍光ランプおよび照明器具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電球形蛍光ランプとして
は、例えば一般照明用電球のソケットに装着可能な口金
を有するカバーを備え、このカバーの内側に点灯回路を
収納するとともに、発光管を屈曲などしてグローブ内に
収納した電球形蛍光ランプが知られている。
【0003】近年、点灯回路の電子回路化や、加工技
術、材質改良などによって発光管である蛍光ランプの小
形化、高効率化が進み、例えば特開2000−2135
1号公報に開示されている電球形蛍光ランプが開発、実
施されている。この電球形蛍光ランプは、白熱電球60
W相当サイズでありながら、光出力が同等であり、かつ
高効率、長寿命という特徴を有する。
【0004】現在市販されている電球形蛍光ランプは、
60W形を中心とした白熱電球の代替用としたものであ
り、口金を含む全高が125mm程度、最大外径が60
mm程度である。
【0005】また、口金も60Wを中心とした白熱電球
に使用されているJIS(C 7709)で規格化され
たE26が採用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の電球形
蛍光ランプの出現により、既存の一般照明器具に取り付
けられていた白熱電球のほぼ全てを高効率な電球形蛍光
ランプへ置き換えることが可能となり、省エネルギー社
会へ大きく貢献している。
【0007】ところで、ダウンライト、スポットライト
や装飾用照明器具といった比較的小形の照明器具にはバ
ルブの最大径が35mm〜50mm程度の小形白熱電球
が用いられることが多く、特にバルブ内にクリプトンガ
スを封入し効率を向上させた小形のクリプトン電球の需
要が高まってきている。これら小形白熱電球にはJIS
(C 7709)で規格化されたE17形の口金が多く
採用されている。
【0008】このように、小形白熱電球専用の照明器具
は市場に多く採用されているが、上記従来の電球形蛍光
ランプは小形白熱電球の寸法よりも大きく、また口金の
寸法も異なるため小形白熱電球専用の照明器具に置き換
えることができず、このような小形白熱電球に置換可能
な電球形蛍光ランプはまだ実現されていない。
【0009】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、小形白熱電球に相当する電球形蛍光ランプおよ
び照明器具を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
一対の直線部同士がこの直線部の内径よりも大きい内径
を有するU字状湾曲部を介して連通する3本のU字状屈
曲形バルブを有し、この3本のU字状屈曲形バルブを各
U字状湾曲部の管軸が相互にほぼ平行をなすように並設
すると共に、この並設方向両端に位置するU字状屈曲形
バルブを、これらの直線部の管軸がU字状湾曲部側一端
から直線部側他端へ行くに従って次第に並設方向中間に
位置するU字状屈曲形バルブ側へ接近するように傾斜さ
せ、各U字状屈曲形バルブの内部同士が連通するように
連結して屈曲形放電路を形成した発光管と;発光管が取
り付けられる一方、口金を有するカバーと;カバー内に
収容される点灯回路と;を具備していることを特徴とす
る電球形蛍光ランプである。
【0011】本請求項および以下の請求項において、用
語の定義は以下の説明のとおりである。
【0012】発光管は、複数のU字状屈曲形バルブを連
通するように並設することで内部に少なくとも1本の放
電路が形成されたものであり、発光管の端部にはこの放
電路に放電を生起させる電極が封着されているものであ
る。
【0013】U字状屈曲形バルブは、鉛ガラス、ソーダ
ライムガラス、ホウ珪酸ガラスなどのガラス製が製造上
好ましいが、透光性であればセラミックスなど他の材料
であってもよい。特に、環境への影響を考慮すると無鉛
ガラスによって形成するのが最適である。
【0014】無鉛ガラスとは、実質的に鉛を含まないガ
ラスであり、不純物程度の鉛は含有してもよい。例え
ば、NaOが0〜10質量%、KOが1〜10質量
%、LiOが0〜3質量%(但し、NaO,K
およびLiOの合計量として5〜20質量%の範囲)
を含む組成を有し、軟化温度が685℃以下であるガラ
ス等が挙げられる。KOおよびLiOをNaOと
共に融剤として用いたガラスは、実質的に鉛を含まない
組成で、従来のソーダ石灰ガラスに比べて軟化温度を6
85℃以下に低下させることができる。このような低軟
化点のガラスをガラスバルブに適用することによって、
バルブ加工時の加熱温度を低下させることができ、この
加熱温度の低下に基づいて蛍光体層の熱劣化、ひいては
全光束の低下を抑制することが可能となる。さらに、N
O量を10質量%以下とすることで、ガラス中のN
a成分に起因する着色、ひいては光束維持率の低下を抑
制することが可能となる。
【0015】U字状屈曲形バルブは、中間部に放電路を
ほぼU字状に屈曲させるための屈曲部とこの屈曲部の両
端に連通する2本の直線部とを備えた形状を有してい
る。屈曲部は、ガラスバルブを軟化させて屈曲形成する
ほか、モールド成形や連結管などによるつなぎ成形され
たものであってもよい。また、屈曲部の形状は、半円弧
状に曲成されたものの他、モールド成形などでフラット
な頂部の両隅に直角部を備えたほぼコの字状に形成され
たものであってもよい。
【0016】U字状屈曲形バルブの内面には直接または
間接的に蛍光体層が被着されており、内部にアルゴン、
ネオン、クリプトンなどの不活性ガスおよび水銀等の放
電媒体が封入されている。蛍光体としては、3波長蛍光
形の希土類金属酸化物蛍光体やハロ燐酸カルシウム蛍光
体等を用いることができる。
【0017】電極はフィラメントからなる熱陰極、電子
放射物質が担持されたセラミック電極、ニッケルなどか
ら形成された冷陰極などが挙げられる。なお、管状バル
ブは、水銀を封入しない希ガス放電を利用したものや電
極を外部に有するものであってもよい。
【0018】管内径が8mm以下のような細管のU字状
屈曲形バルブを用いる場合には、フィラメント電極をバ
ルブ軸に直交する方向に配設するのが困難であるため、
熱電子放射を行う粒状セラミックスを用いた小形の電極
を使用してもよい。この電極は、リード線に直接または
電気伝導性の容器によって平均粒径が0.1〜10μm
の粒状セラミックスを担持させたものであり、フィラメ
ント電極に比べて寸法が小さく、製造時における電子放
射物質の分解工程を不要としたものである。粒状セラミ
ックスを用いた小形電極を使用することで、細管のU字
状屈曲形バルブであっても冷陰極のようにランプ電流が
制約されることの無い高照度ランプ形の電極を備えた発
光管とすることができる。なお、粒状セラミックスを担
持させる容器は、この導電性を備えていれば特に材質は
限定されないが、好適にはTaのような遷移金属単体ま
たはアルカリ土類元素および遷移金属元素を主成分とす
る導電性セラミックスからなるものがよい。
【0019】ここで、小形電極に使用される粒状セラミ
ックスについて詳述する。熱電子放射物質としての粒状
セラミックスは、アルカリ土類元素および遷移金属元素
を主成分とする酸化物の複合セラミックスからなる。好
ましくは、アルカリ土類元素の酸化物としてBaO,C
aOおよびSrOからなるグループから一種または複数
種を選択して用いる。また、遷移金属元素としてZrO
およびTiOのいずれか一種または複数種と、V
,Nb,Ta,Sc,Y
,La,Dy,Ho,HfO
,CrO,MoO ,WOとを用いる。粒状セラ
ミックスは、顆粒状、スポンジ状または塊状に形成され
ていてもよい。また、粒状セラミックスは、スパッタリ
ングを防止するためその表面が炭化物およびまたは窒化
物で被覆されていてもよい。
【0020】発光管は、このU字状に屈曲された複数本
の管状バルブが1本の放電路が連通するようにつなぎ形
成したものである。したがってダブルU、トリプルU等
のいろいろな形状を備えた発光管であることを許容す
る。
【0021】ダブルU形の発光管の場合、U字状バルブ
の一端に電極を封装し、他端側をつなぎ形成することで
2本の管状バルブの各一端に封装された電極間で放電を
生起されることとなる。
【0022】トリプルU形の発光管の場合、2本のU字
状のバルブの一端に電極を封装し、他端側を電極が封装
されない中間バルブの端部とつなぎ形成することで3本
の管状バルブのうちの両側のU字状バルブの各一端に封
装された電極間で放電を生起されることとなる。
【0023】ダブルU、トリプルUのいずれの場合であ
っても細管が封着される箇所は電極が封装される端部ま
たはつなぎ形成される端部のいずれでも構わない。ま
た、細管の封着は、ステムシールまたはピンチシールの
いずれの方法でもよい。
【0024】発光管には、水銀が封入されているが、ア
マルガムとして封入するのが好ましい。アマルガムは、
高温でも効率的な点灯を行うために封入される純水銀よ
りも蒸気圧が低い特性を有するものの他、水銀をバルブ
内に定量的に封入するためのものどちらでも構わない。
特にランプ点灯時には発光管が高温となることから、こ
の点灯温度に見合った蒸気圧特性を有するアマルガムを
選定すべきである。蒸気圧特性を考慮したアマルガムの
例としては、ビスマス(Bi)−インジウム(In)−
水銀(Hg)、ビスマス(Bi)−錫(Sn)−鉛(P
b)−水銀(Hg)、(Bi)ビスマス−インジウム
(In)−鉛(Pb)−水銀(Hg)などが挙げられる
がこれに限らない。定量封入用のアマルガムとしては、
亜鉛(Zn)−水銀(Hg)などが挙げられるがこれに
限らない。また、アマルガムではないが、水銀をセラミ
ックスなどの物質に担持させたペレット状のものを細管
内に保持させても構わない。
【0025】カバーは、蛍光ランプを直接的または間接
的に支持するものである。間接的に支持する手段として
は、カバーの口金が取り付けられた一端と逆方向の他端
部に発光管の両端部が挿入可能な形状を有するホルダを
取り付けるのが好ましい。カバーは、発光管が取り付け
られるとともに口金を有し、電球形蛍光ランプ全体の高
さが口金を含んで75mm〜105mmとなるように構
成されている。なお、カバーには、蛍光ランプを覆うグ
ローブが取り付けられていてもよい。このグローブは光
透過性を有していれば、光拡散性、透明性のいずれであ
ってもよく、模様または着色が施してあるものでもよ
い。グローブの材質はガラス、プラスチックのいずれで
もよい。グローブの形状は任意であるが、一般に普及し
ている白熱電球相似形状のいわゆるA形と称される形
状、球類似のいわゆるG形と称される形状、先端球形で
円筒状のいわゆるT形と称される形状等を採用すること
ができる。グローブが取り付けられている場合の電球形
蛍光ランプ全体の高さは、グローブを含んだ高さで定義
される。
【0026】口金は、E形と称されるねじ込みタイプが
通常使用されるが、E17形口金が装着されるソケット
に取付可能であればこれに限定されない。また、口金
は、カバーに直接装着される必要はなく、間接的にケー
スに装着されるものやカバーの一部が口金を構成するも
のであってもよい。
【0027】点灯回路はカバー内に収容されるものであ
り、インバータタイプが好ましいが、本発明の性質上こ
れに限定されない。点灯回路は、カバーに対して直接的
または間接的に取り付けられて収納されている。
【0028】点灯回路は、小形インバータ回路で構成さ
れるが、小形白熱電球とほぼ同等の外形寸法内に収容す
るためには、インバータ回路に実装されている電子部品
を一層小形化されたものを使用する必要がある。特に、
限流インピーダンス素子として使用されるインダクタン
ス素子はフェライトコア、ボビンなどの比較的体積の大
きい部品であり、このインダクタンス素子を小形化する
ことがインバータ回路の小形化のポイントである。
【0029】上記請求項1に係る発明によれば、複数本
のU字状屈曲形バルブの各U字状湾曲部の内径を、各直
線部の内径よりも太い大径に形成したので、これらU字
状湾曲部のランプ効率を局所的に向上させることができ
る。
【0030】すなわち、一般にU字状屈曲形バルブの内
径を細径化すると、U字状屈曲形バルブの電流密度は高
くなるが、この電流密度が限度を超えて高くなり過ぎる
と、ランプ効率が低下する。
【0031】そこで、本発明では、U字状屈曲形バルブ
の内径をU字状湾曲部で局所的に大径化することによ
り、ここでの電流密度をランプ効率の良好な水準まで局
所的に低下させることができるので、U字状屈曲形バル
ブ全体のランプ効率を向上させることができる。
【0032】しかも、U字状屈曲形バルブの内径の大径
化をU字状湾曲部のみに局所的に限定しており、U字状
屈曲形バルブ全体の内径を大径化していないので、例え
ば小形白熱電球専用の照明器具に置換えが可能な器具適
合性を保持することができる。さらに、3本のU字状屈
曲形バルブを、これらの各U字状湾曲部の管軸が互いに
ほぼ平行をなすように並設するので、これらU字状屈曲
形バルブの外周を例えば半球状やドーム状等の湾曲グロ
ーブ等により囲む場合でも、この並設方向中間に位置す
るU字状屈曲形バルブはグローブの最も高い頂部下方に
位置するので、この中間U字状屈曲形バルブの高さを、
その両側に位置するU字状屈曲形バルブの高さよりも高
くすることができ、これにより、グローブとの間隔を適
正に保ちつつ明るさを向上させることができる。
【0033】また、これらU字状屈曲形バルブの並設方
向両端に位置する両U字状屈曲形バルブは、これらの直
線部の管軸がU字状湾曲部側一端から直線部側他端へ行
くに従って次第に並設方向中間に位置するU字状屈曲形
バルブ(中間U字状屈曲形バルブ)側へ接近するように
傾斜しているので、これら両端U字状屈曲形バルブの各
直線部側一端部と、中間U字状屈曲形バルブの直線部側
一端部との間隔を小さくすることができる。
【0034】このために、両端U字状屈曲形バルブの各
直線部側一端部を中間U字状屈曲形バルブの各直線部側
一端部に径方向で連結するモールド成形や連結管等によ
るつなぎ成形等の連結加工の容易性を向上させることが
できる。
【0035】また、両端U字状屈曲形バルブが中間U字
状屈曲形バルブに対して傾斜しているので、これら3本
のU字状屈曲形バルブの一端部側の幅を小さくすること
ができ、口金側のカバー部材等の外周を、例えば小形白
熱電球と同等に小さくすることが可能となる。したがっ
て、例えば小形白熱電球専用の照明器具に置換可能な器
具適合性を保持することができる。
【0036】請求項2に係る発明は、各U字状屈曲形バ
ルブは、そのU字状湾曲部の管内径を9.5mm〜12
mmに、直線部の内径を5mm〜9mmにそれぞれ形成
してなることを特徴とする請求項1記載の電球形蛍光ラ
ンプである。
【0037】この発明によれば、U字状屈曲形バルブの
内径を1つのU字状湾曲部で9.5mm〜12mmに局
所的に大径化しているものの、U字状湾曲部以外の2つ
の直線部の内径は5mm〜9mmに設定しており、大径
化していない。これら直線部はU字状屈曲形バルブの全
発光放電路長の多くを占めており、その内径を9mm以
下に設定しているので、上述したようにランプ電流を極
力抑えてランプ電圧を高くし、点灯回路効率を向上させ
ることができる。
【0038】請求項3に係る発明は、並設方向中間に位
置するU字状屈曲形バルブは、その直線部側一端からU
字状湾曲部側頂端までの高さが、並設方向両端側に位置
するU字状屈曲形バルブの高さよりも高く形成されてい
ることを特徴とする請求項2記載の電球形蛍光ランプで
ある。
【0039】この発明によれば、並設方向中間のU字状
屈曲形バルブの高さを両端U字状屈曲形バルブの高さよ
りも高くしたので、その高さを高くした分だけ明るさを
向上させることができる。
【0040】すなわち、これら3本のU字状屈曲形バル
ブの外周を、例えば半球状やドーム状等の小形白熱電球
専用の湾曲グローブにより囲んだ場合には、この湾曲グ
ローブの高さが最も高くなる頂部下方に、中間U字状屈
曲形バルブの頂部が位置するので、このグローブを大形
化することなく、中間U字状屈曲形バルブの高さを高く
することができる。このために、小形白熱電球専用の浜
器具に対する適合性を保持することができる。
【0041】請求項4に係る発明は、口金がE17形で
あることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記
載の電球形蛍光ランプである。
【0042】この発明によれば、口金の多くの小形白熱
電球で使用されているE17形であるので、本発明に係
る電球形蛍光ランプに置換可能な照明器具の機種を多く
することができる。
【0043】請求項5に係る発明は、請求項1ないし4
のいずれか一記載の電球形蛍光ランプを備えていること
を特徴とする照明器具である。
【0044】この発明によれば、小形白熱電球から電球
形蛍光ランプに置換された照明器具を提供することがで
きる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電球形蛍光ランプ
および照明器具の実施形態を図1〜図5に基づいて説明
する。なお、これらの図中、同一または相当部分には同
一符号を付している。
【0046】図1ないし図3は本発明の電球形蛍光ラン
プの一実施形態を示す、図3は電球形蛍光ランプ1の全
体を示す一部切欠正面図、図1は図3の電球形蛍光ラン
プ1の要部側面図、図2は図1の平面図である。
【0047】図3に示すように、電球形蛍光ランプ1
は、例えばE17形(JIS)の口金2を有するカバー
3と、このカバー3内に収納された点灯回路4と、透光
性を有するグローブ5と、このグローブ5に収納された
発光管6とを備えている。グローブ5とカバー3とから
構成される外囲器は、例えば75W形相当の一般照明用
小形白熱電球(ミニクリプトン電球、定格消費電力71
W)の規格寸法に近似する外形に形成されている。すな
わち、口金2を含む全高H1は75mm〜105mm程
度、発光管6の直径、すなわちグローブ5の外径D1が
40mm〜55mm程度、カバー3の最大外径が35m
m〜40mm程度に形成されている。以下、口金2側を
上側、グローブ5側を下側として説明する。
【0048】そして、カバー3は、ポリエチレンテレフ
タレート(PBT)などの耐熱性合成樹脂などにより形
成されたカバー本体3aと、発光管6を取り付けるホル
ダーとしての仕切板3bとを備えている。仕切板3bは
カバー本体3a内に嵌合固着されている。このカバー本
体3aは、下方(図3では上方)に拡開するほぼ円筒状
をなし、上端部(図3では下端部)に、E17形の口金
2を被せ、接着剤またはかしめなどにより固定してい
る。
【0049】グローブ5は、透明あるいは光拡散性を有
する乳白色などで、ガラスあるいは合成樹脂により、7
5W形の小形白熱電球のガラス球とほぼ同一形状の滑ら
かな曲面状または球面状に形成されている。なお、この
グローブ5は、拡散膜などの別部材を組み合わせ、輝度
の均一性を向上することもできる。
【0050】カバー3内に収納される点灯回路4は、水
平状、すなわち発光管6の長手方向と垂直に重ね合わせ
て配置される2枚の円板状の回路基板4a,4bを備
え、この回路基板4a,4bの互いに反対方向に面する
外側面に実装高さが相対的に大きい部品がそれぞれ実装
されている。すなわち口金2側に対向する回路基板4b
の外側面には比較的耐熱性の弱い電解コンデンサ、フィ
ルムコンデンサなどの部品4cが、発光管6側に対向し
ている回路基板4aの外側面にはチョークバラストとし
ての巻線部品が実装高さが相対的に大きい部品として実
装されている。
【0051】また、回路基板4a,4bが互いに対向す
るそれぞれの内側面には、比較的耐熱性が強いとともに
厚さ寸法が小さいチップ状のREC(rectifie
r、整流素子、ダイオードブリッジ)、トランジスタ、
抵抗などのパッケージの厚さ寸法が2mm〜3mm程度
に形成されている部品(図示せず)が実装されている。
回路基板4a,4bは、ジャンパー線(図示せず)によ
って電気的に接続されている。これら電子部品を実装す
ることによって高周波点灯を行うインバータ回路(高周
波点灯回路)が構成されている。
【0052】回路基板4a,4bは、ほぼ円板状で、例
えば3本のU字状屈曲形バルブ7,8,9が並設された
方向の最大幅の1.2倍以下の直径(最大幅寸法)に形
成されている。口金2側に対向する回路基板4aから口
金2に接続する給電用のリード線(図示せず)が導出さ
れており、発光管6に対向する回路基板4bには出力部
となる2対すなわち4本の出力端子(図示せず)が配設
されている。出力端子に代えて出力ワイヤーを回路基板
4bから導出するようにしてもよく、あるいは回路基板
4bにラッピングを植設するようにしてもよい。
【0053】図1、図2に示すように、グローブ5内に
収納される発光管6は、ほぼ同形状の3本のU字状屈曲
形バルブ7,8,9を所定の位置に配置し、各連通管1
0,11で順次接続して、1本の放電路を形成してい
る。
【0054】各U字状屈曲形バルブ7,8,9は、内面
に蛍光体膜を形成するとともに、内部にアルゴンガスな
どの希ガスおよび水銀を封入している。各U字状屈曲形
バルブ7,8,9は、肉厚が0.7mm〜1.0mmの
ガラス製の円筒状のバルブからなり、90mm〜120
mm程度のバルブを中間部で滑らかに湾曲させ頂部Pを
備えたほぼU字状に形成されている。すなわち、各U字
状屈曲形バルブ7,8,9は、それらの各U字状屈曲部
7a,8a,9aと、これらU字状屈曲部7a,8a,
9aに連続する互いに平行一対の直線部7b,7c、8
b,8c、9b,9cとをそれぞれ備えている。
【0055】そして、図1,図2に示すように、各U字
状屈曲形バルブ7,8,9は、各U字状屈曲部7a,8
a,9aの内径daを、これらの各対の直線部7b,7
c、8b,8c、9b,9cの内径dbよりも太い大径
に形成している。例えば、各直線部7b,7c、8b,
8c、9b,9cの内径を5mm〜9mmに設定する一
方、各U字状屈曲部7a,8a,9aの直径を9.5m
m〜12mmに設定している。
【0056】また、図2に示すように、U字状屈曲形バ
ルブ7,8,9は、その各屈曲部7a,8a,9aの管
軸7aO,8aO,9aOが相互にほぼ平行をなすよう
に並設され、この並設方向の中間に位置する中間U字状
屈曲形バルブ8は、グローブ5の湾曲頂部のほぼ下方に
配設されると共に、これら屈曲形バルブ7,8,9の並
設方向両側に位置する両端U字状屈曲形バルブ7,9よ
りも高さと幅で若干大きく形成されている。
【0057】このために、図1に示すように、中間U字
状屈曲形バルブ8は、その両側の両端U字状屈曲形バル
ブ7,9よりも若干高く形成されている。また、図3に
示すように、発光管6は、例えばバルブの全高H2を4
0mm〜55mmに、放電路長を120mm〜200m
mにそれぞれ形成している。
【0058】そして、図1に示すように発光管6は、中
間U字状屈曲形バルブ8を、カバー3のホルダーとして
の仕切板3bの直径方向ほぼ中間部にて、その一対の直
線部8b,8cの管軸8Oがほぼ仕切板3bに対してほ
ぼ垂直をなすようにほぼ直立させている。また、発光管
6は、中間U字状屈曲形バルブ8の両側にある両端U字
状屈曲形バルブ7,9を、これらの各直線部7b,7
c、9b,9cの各管軸7O,9Oが各U字状屈曲部7
a,9a側からカバー3側へ行くに従って中間U字状屈
曲形バルブ8側へ接近するように所要角度傾斜させてお
り、この傾斜状態で各連通管10,11により中間U字
状屈曲形バルブ8に連結している。
【0059】これにより、両端U字状屈曲形バルブ7,
9の両U字状屈曲部7a,9aの頂部外面とグローブ5
の内面との間に所要の間隔を設定し得ると共に、両端U
字状屈曲形バルブ7,9の連結側端部(図1では下端
部)を中間U字状屈曲形バルブ8の連結側端部へ接近さ
せることができるので、これらを連結させる連結加工を
容易に行うことができる。
【0060】各U字状屈曲形バルブ7,8,9は、マウ
ントを用いたラインシール、あるいはマウントを用いな
いピンチシールなどにより、各端部が封止されている。
また、図2に示すように、発光管6の並設方向両端部に
位置する両端U字状屈曲形バルブ7,9の一方の各直線
部、例えば7c,9bの軸方向一端部には、マウントを
用いたラインシールなどにより、一対のフィラメントコ
イル12a,12bが、一対のウエルズ(導入線、図示
せず)により支持されて排気管とも呼ばれる細管(図示
せず)とともに封装されている。各ウエルズは、各U字
状屈曲形バルブ7,8,9の端部のガラスに封着された
ジュメット線を介してU字状屈曲形バルブ7,8,9の
外部に導出され、回路基板4bの出力端子(図示せず)
に接続されている。なお、ウエルズには、必要に応じて
補助アマルガムが設けられていてもよい。また、図2に
示すように中間のU字状屈曲形バルブ8の一端部には細
管8dが封装されており、この細管8d内にアマルガム
8eが封入されている。
【0061】図4は、本発明の第2実施形態に係る電球
形蛍光ランプ1Aの正面図である。この電球形蛍光ラン
プ1Aは、上記第1の実施形態における電球形蛍光ラン
プ1のグローブ5をカバー3に固着していないものであ
り、発光管6が外部へ直接露出するタイプである。この
ため、上記仕切板3bにグローブ固着用の嵌合溝が設け
られていない。これらの点を除いて第1の実施形態と構
成はほぼ同様であるため、本実施形態の詳細な説明は省
略する。
【0062】図5は、上記第1の実施形態の電球形蛍光
ランプ1が取り付けられた照明器具を示す概念図であ
る。この照明器具Lは天井Sに埋め込まれたダウンライ
トであり、小形白熱電球であるミリクリプトン電球が装
着されるソケットTが配設されたものであるが、このソ
ケットTには第1の実施形態の電球形蛍光ランプ1の口
金2が装着可能であり、小形白熱電球を高効率で長寿命
の電球形蛍光ランプ1に置き換えることが可能である。
なお、この電球形蛍光ランプとしては図4で示す電球形
蛍光ランプ1Aでもよい。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、複数本のU字状屈曲形バルブの各U字状湾曲部の
内径を、各直線部の内径よりも太い大径に形成したの
で、これらU字状湾曲部のランプ効率を局所的に向上さ
せることができる。
【0064】すなわち、一般にU字状屈曲形バルブの内
径を細径化するとU字状屈曲形バルブの電流密度は高く
なるが、この電流密度が限度を超えて高くなり過ぎる
と、ランプ効率が低下する。
【0065】そこで、本発明では、U字状屈曲形バルブ
の内径をU字状湾曲部で局所的に大径化することによ
り、ここでの電流密度をランプ効率の良好な水準まで局
所的に低下させることができるので、U字状屈曲形バル
ブ全体のランプ効率を向上させることができる。
【0066】しかも、U字状屈曲形バルブの内径の大径
化をU字状湾曲部のみに局所的に限定しており、U字状
屈曲形バルブ全体の内径を大径化していないので、例え
ば小形白熱電球専用の照明器具に置換えが可能な器具適
合性を保持することができる。さらに、3本のU字状屈
曲形バルブを、これらの各U字状湾曲部の管軸が互いに
ほぼ平行をなすように並設するので、これらU字状屈曲
形バルブの外周を例えば半球状やドーム状等の湾曲グロ
ーブ等により囲む場合でも、この並設方向中間に位置す
るU字状屈曲形バルブはグローブの最も高い頂部下方に
位置するので、この中間U字状屈曲形バルブの高さを、
その両側に位置するU字状屈曲形バルブの高さよりも高
くすることができ、これにより、グローブとの間隔を適
正に保ちつつ明るさを向上させることができる。
【0067】また、これらU字状屈曲形バルブの並設方
向両端に位置する両U字状屈曲形バルブは、これらの直
線部の管軸がU字状湾曲部側一端から直線部側他端へ行
くに従って次第に並設方向中間に位置するU字状屈曲形
バルブ(中間U字状屈曲形バルブ)側へ接近するように
傾斜しているので、これら両端U字状屈曲形バルブの各
直線部側一端部と、中間U字状屈曲形バルブの直線部側
一端部との間隔を小さくすることができる。
【0068】このために、両端U字状屈曲形バルブの各
直線部側一端部を中間U字状屈曲形バルブの各直線部側
一端部に径方向で連結するモールド成形や連結管等によ
るつなぎ成形等の連結加工の容易性を向上させることが
できる。
【0069】また、両端U字状屈曲形バルブが中間U字
状屈曲形バルブに対して傾斜しているので、これら3本
のU字状屈曲形バルブの一端部側の幅を小さくすること
ができ、口金側のカバー部材等の外周を、例えば小形白
熱電球と同等に小さくすることが可能となる。したがっ
て、例えば小形白熱電球専用の照明器具に置換可能な器
具適合性を保持することができる。
【0070】請求項2に係る発明によれば、U字状屈曲
形バルブの内径を1つのU字状湾曲部で9.5mm〜1
2mmに局所的に大径化しているものの、U字状湾曲部
以外の2つの直線部の内径は5mm〜9mmに設定して
おり、大径化していない。これら直線部は発光管の全発
光放電路長の多くを占めており、その内径を9mm以下
に設定しているので、上述したようにランプ電流を極力
抑えてランプ電圧を高くし、点灯回路効率を向上させる
ことができる。
【0071】請求項3に係る発明によれば、並設方向中
間のU字状屈曲形バルブの高さを両端U字状屈曲形バル
ブの高さよりも高くしたので、その高さを高くした分だ
け明るさを向上させることができる。
【0072】すなわち、これら3本のU字状屈曲形バル
ブの外周を、例えば半球状やドーム状等の小形白熱電球
専用の湾曲グローブにより囲んだ場合には、この湾曲グ
ローブの高さが最も高くなる頂部に、中間U字状屈曲形
バルブの頂部が位置するので、このグローブを大形化す
ることなく、中間U字状屈曲形バルブの高さを高くする
ことができる。このために、小形白熱電球専用の浜器具
に対する適合性を保持することができる。
【0073】請求項4に係る発明によれば、口金の多く
の小形白熱電球で使用されているE17形であるので、
本発明に係る電球形蛍光ランプに置換可能な照明器具の
機種を多くすることができる。
【0074】請求項5に係る発明によれば、小形白熱電
球から電球形蛍光ランプに置換された照明器具を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る電球形蛍光ラン
プの要部側面図。
【図2】図1の平面図。
【図3】図1,図2で示す電球形蛍光ランプの全体の一
部切欠正面図。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る電球形蛍光ラン
プの正面図。
【図5】第1の実施形態に係る電球形蛍光ランプが取り
付けられた照明器具の一例の概念図。
【符号の説明】
1,1A 電球形蛍光ランプ 2 口金 3 カバー 3a カバー本体 3b カバーの仕切板(ホルダー) 4 点灯回路 5 グローブ 6 発光管 7,9 両端U字状屈曲形蛍光ランプ 8 中間U字状屈曲形蛍光ランプ 7a,8a,9a 屈曲部 7b,7c、8b,8c、9b,9c 各対の直線部 7aO,8aO,9aO 屈曲部の管軸 7O,8O,9O 直線部の管軸 10,11 連結管 12a,12b 一対の電極 da 屈曲部の直径 db 直線部の直径

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の直線部同士がこの直線部の内径よ
    りも大きい内径を有するU字状湾曲部を介して連通する
    3本のU字状屈曲形バルブを有し、この3本のU字状屈
    曲形バルブを各U字状湾曲部の管軸が相互にほぼ平行を
    なすように並設すると共に、この並設方向両端に位置す
    るU字状屈曲形バルブを、これらの直線部の管軸がU字
    状湾曲部側一端から直線部側他端へ行くに従って次第に
    並設方向中間に位置するU字状屈曲形バルブ側へ接近す
    るように傾斜させ、各U字状屈曲形バルブの内部同士が
    連通するように連結して屈曲形放電路を形成した発光管
    と;発光管が取り付けられる一方、口金を有するカバー
    と;カバー内に収容される点灯回路と;を具備している
    ことを特徴とする電球形蛍光ランプ。
  2. 【請求項2】 各U字状屈曲形バルブは、そのU字状湾
    曲部の管内径を9.5mm〜12mmに、直線部の内径
    を5mm〜9mmにそれぞれ形成してなることを特徴と
    する請求項1記載の電球形蛍光ランプ。
  3. 【請求項3】 並設方向中間に位置するU字状屈曲形バ
    ルブは、その直線部側一端からU字状湾曲部側頂端まで
    の高さが、並設方向両端側に位置するU字状屈曲形バル
    ブの高さよりも高く形成されていることを特徴とする請
    求項2記載の電球形蛍光ランプ。
  4. 【請求項4】 口金がE17形であることを特徴とする
    請求項1ないし3のいずれか一記載の電球形蛍光ラン
    プ。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか一記載の電
    球形蛍光ランプを備えていることを特徴とする照明器
    具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7358676B2 (en) 2003-05-26 2008-04-15 Aero Tech Light Bulb Co. Fluorescent light source
WO2008077292A1 (fr) * 2006-12-22 2008-07-03 Xiamen Donglin Electronic Co., Ltd Nouveau tube de lampe à économie d'énergie
WO2008077348A1 (fr) * 2006-12-22 2008-07-03 Xiamen Donglin Electronic Co., Ltd Nouveau tube de lampe de type à tubes multiples permettant d'économiser l'énergie
CN109838701A (zh) * 2017-11-27 2019-06-04 杭州临安天豪照明电器有限公司 一种led灯具

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