JP2003057945A - 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置

Info

Publication number
JP2003057945A
JP2003057945A JP2001245250A JP2001245250A JP2003057945A JP 2003057945 A JP2003057945 A JP 2003057945A JP 2001245250 A JP2001245250 A JP 2001245250A JP 2001245250 A JP2001245250 A JP 2001245250A JP 2003057945 A JP2003057945 A JP 2003057945A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
developing device
developer
developing
forming apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001245250A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Nakagawa
剛 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2001245250A priority Critical patent/JP2003057945A/ja
Publication of JP2003057945A publication Critical patent/JP2003057945A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナーの帯電量分布が適正な範囲にシャープ
に分布するよう制御可能な現像装置を提供する。 【解決手段】 感光体1に接触し現像を行う現像ローラ
81の回転方向上流側に、トナー84のコート量を規制
する導電性規制ブレード83を現像ローラ81にトナー
84を介して圧接すると共に、規制ブレード83にトナ
ー84と逆極性のバイアスを電源S2により印加するこ
とで、トナーコート量を減少させ、適正な帯電量の範囲
に含まれるトナー量が増加するため、カブリやゴースト
の発生しない現像装置を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式によ
る複写機、プリンタ等の画像形成装置の現像装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光導電性物質を利用して種々の方
法により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで潜像を
トナーで現像して可視像とし、必要に応じて紙などの転
写材にトナー画像を転写した後、熱や圧力等により定着
させ、複写物を得るという電子写真方式の画像形成装置
が広く知られている。
【0003】しかるに画像の解像力、鮮明度等の向上が
求められている現在、トナーの薄層形成方法及びその装
置に関する開発は必須となっておりまたこれに対してい
くつかの方策が提案されている。
【0004】近年、半導体性の現像ローラ又は、表面に
誘電層を形成した現像ローラを用いて感光体表面層に接
触させて現像を行う一成分DC接触現像方法が提案され
ている。
【0005】図7に一成分DC接触現像方式による画像
形成装置を示す。感光体1には現像ローラ81が当接
し、それぞれ矢印A、Bの方向に回転している。感光体
1は帯電ローラ2によって帯電され、露光ユニット5か
らレーザー光により感光体1上に潜像が形成される。続
いて、現像装置80によって潜像が可視化された後、転
写ローラ6により転写材9に転写され、定着装置7で永
久像が定着される。一方、転写されずに感光体1上に残
存したトナー84は、クリーニングブレード3によって
はぎ取られ、クリーニング容器4に収容される。
【0006】この現像装置80は、一成分現像剤として
トナー84を収容した現像容器85内に、弾性ブレード
83と現像ローラ81の当接部よりも現像ローラ81の
回転方向上流側の位置で圧接する弾性ローラ82があ
り、矢印Dの方向に回転することにより、現像ローラ8
1上にトナー84を供給している。この現像ローラ81
上に供給されたトナー84は、現像ローラ81の回転に
伴い搬送され、弾性ブレード83と現像ローラ81の当
接部で摩擦により電荷を付与され、薄層化される。
【0007】そして、薄層化されたトナー84は、現像
ローラ81によって搬送され、感光体1との当接部で静
電潜像の現像プロセスにより感光体1に供給される。そ
の後、感光体1と現像ローラ81の当接部で現像されず
残存したトナー84は、弾性ローラ82に剥ぎ取られ
る。また、上述した様に弾性ローラ82により新たなト
ナー84が現像ローラ81に供給され上述プロセスを繰
り返す。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の一成分DC
接触現像方式においては、二成分トナーを使用する現像
方式と比較してトナー帯電を行うキャリアが不要という
利点がある一方、問題点も存在する。即ち、トナー帯電
の機会が現像ローラ表面とトナー層規制部材との圧接部
分などに限定されるため、トナー粒子に対する帯電付与
能力が不足し、その結果トナー粒子の帯電電荷量分布が
適正範囲に揃わず様々な不具合を発生しやすい。
【0009】例えば、ライン画像とソリッド画像のトナ
ー高さの比に関する問題である。一般にDC接触現像に
おいては図8に示すようにトナーの帯電量が適正範囲内
(図8の例では|35|〜|80|μC/g)であれば
ライン画像とソリッド画像のトナー高さの比(以下ライ
ン/ソリッド比と呼ぶ)をほぼ1に揃えることが可能で
あり、ソリッド画像の濃度を確保しつつライン画像にお
けるトナー高さを必要最小限に制御できる。
【0010】トナー帯電量が適正範囲に達しない場合
に、ライン/ソリッド比が揃わない理由は、現像ローラ
81と感光体1の当接部の下流領域(現像ローラと感光
体が離間している領域)で現像可能となるために、現像
ローラ上トナーが掃き寄せられるからであると考えられ
る。
【0011】現像ローラ81上のトナー84の帯電電荷
量が十分に大きい場合には、鏡映力による現像ローラ8
1上のトナー84の担持力が大きくなり、掃き寄せ現像
は起きず、飛び散りのないシャープなライン、ドットが
再現可能になる。従って、適正な帯電電荷量を持たない
トナー84の存在はライン画像のトナー高さを増大させ
てしまい、トナー消費量増加、ラインの飛び散り、ドッ
トのつぶれなどの画質低下を招くことになる。
【0012】また、正規極性に十分に帯電されていない
トナーは、潜像担持体の表面に形成されている静電潜像
電界に拘束されにくいため、潜像担持体外周面のうちの
潜像が形成されていない領域に機械的に吸着するという
現象、所謂、「カブリ」の発生原因ともなる。カブリは
特にトナー劣化が進行してトナーの帯電能力が低下した
現像器寿命末期において発生しやすく、トナー消費量を
無駄に増加させてしまう他、画像上に白地部の汚れとし
て現れてしまうこともある。
【0013】また、トナーの帯電量に起因する不具合は
現像工程に限られるものではなく、例えば転写工程にお
いても適正帯電量を持たないトナーによって2色のトナ
ーを重ね合わせる際に、より高い帯電量を要求される2
番目の色が飛び散ってしまうなどの現象が発生する。
【0014】そこで、トナー層規制部材からトナーを介
して現像ローラの外周面に付与する加圧値を上げること
によって、トナー層を薄層化して現像ローラ上のトナー
粒子に対する摩擦帯電の機会を増加させるなどの方策が
採られるが、今度はトナーを過剰に帯電させてしまう可
能性が高くなる。過剰に帯電されたトナーは、鏡映力に
よる現像ローラ上への担持力のため現像ローラ外周面上
に残留し、前回の現像プロセスの履歴が次の現像プロセ
スに残るという現象、所謂、「ゴースト」を発生させて
しまうことがある。
【0015】また、トナー層規制圧の上昇はトナー劣化
を加速する一因となるため、トナーを消費しきる前にト
ナーの帯電能力を著しく低下させてしまい、前述のよう
なライン/ソリッド比不均一やカブリなどの原因ともな
る。
【0016】本発明は上記のような従来技術の課題を解
決するためになされたもので、その目的とするところ
は、トナーの帯電電荷量を適正に保持可能な現像装置、
プロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供すること
にある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明にあっては、静電潜像を担持する像担持体
と、前記像担持体に接触又は近接し、前記静電潜像に現
像剤を搬送し可視化する現像剤担持体と、前記現像剤担
持体に現像剤を介して圧接し、前記現像剤担持体外周面
上の現像剤層を規制するよう設けられた規制部材と、を
有する現像装置において、前記規制部材は前記現像剤担
持体に対してバイアス電圧を印加可能な導電性部材から
成り、前記規制部材に印加されるバイアス電圧は前記現
像剤の帯電極性と逆極性であることを特徴とする。
【0018】また、前記現像装置を備えた電子写真方式
による画像形成装置であることが好適である。
【0019】また、前記現像装置を備え、電子写真方式
による画像形成装置に着脱自在としたプロセスカートリ
ッジであることが好適である。
【0020】また、前記プロセスカートリッジを備えた
電子写真方式による画像形成装置であることが好適であ
る。
【0021】前記画像形成装置は周囲の環境の温湿度を
検知する環境検知手段と、該環境検知手段により検知し
た温湿度情報に基づいて前記バイアスを制御する制御手
段と、を備えることを特徴とする。
【0022】また、前記画像形成装置は前記現像装置
と、該現像装置に備えられた周囲の環境の温湿度を検知
する環境検知手段と、該環境検知手段により検知した温
湿度情報に基づいて前記バイアスを制御する制御手段
と、を備えることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載が
ない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣
旨のものではない。
【0024】(第1の実施の形態)以下に図1、図2を
参照して第1の実施の形態について説明する。
【0025】図1は本実施の形態に係る画像形成装置の
断面図である。図1において、潜像担持体としての感光
体1(φ30mm)は、矢印A方向に60rpm(1r
ps)で回転する。感光体1は直流電圧−1300Vに
印加された帯電ローラ2によって一様に暗部電位−70
0Vに帯電され、感光体1に静電潜像を書き込む露光ユ
ニット5からのレーザー光により、その表面に静電潜像
が形成される。レーザー光が全面露光した場合−150
Vになるようレーザーパワーは調整されている。
【0026】この静電潜像を感光体1に対して近接配置
された現像装置80によって現像し、トナー像として可
視化する。本実施の形態では感光体1、現像装置80は
プロセスカートリッジとして構成され、画像形成装置に
対して着脱可能である。なお、本実施の形態では露光部
にトナー像を形成するいわゆる反転現像を行っている。
【0027】可視化された感光体1上のトナー像は、転
写ローラ6によって記録媒体である転写材9に転写さ
れ、転写されずに感光体1上に残存した転写残トナーは
クリーニングブレード3によりかきとられてクリーニン
グ容器4に収納され、クリーニングされた感光体1は上
述のプロセスを繰り返す。
【0028】一方、トナー像を転写された転写材9は定
着装置7により永久像を定着された後、装置外に排紙さ
れプリンタ動作が終了する。
【0029】次に本実施の形態に係る現像装置について
さらに説明する。
【0030】図2は本実施の形態に係る現像装置の断面
図である。図2において、85は一成分現像剤として非
磁性トナー84を収容した現像容器で、本現像装置80
は、現像容器85内の長手方向に延在する開口部に位置
して感光体1と対向設置された現像剤担持体として直径
16mmの現像ローラ81を備え、感光体1上の静電潜
像をバイアス電源S1が印加する300Vの現像コント
ラストにより可視化する。そして、現像ローラ81は感
光体1と当接幅を持って矢印B方向に回転・接触してい
る。
【0031】上記現像装置80において、弾性ローラ8
2は、弾性ブレード83と現像ローラ81表面との当接
部に対し現像ローラ81回転方向上流側に当接され、か
つ回転可能に支持されている。弾性ローラ82の構造と
しては、発泡骨格状スポンジ構造や芯金上にレーヨン、
ナイロン等の繊維を植毛したファーブラシ構造のもの
が、現像ローラ81に対するトナー84の供給及び未現
像トナーの剥ぎ取りの点から好ましい。
【0032】本実施の形態においては、芯金上にポリウ
レタンフォームを設けた直径16mmの弾性ローラ82
を用いた。この弾性ローラ82の現像ローラ81に対す
る当接幅としては、1〜6mmが適切であり、また現像
ローラ81に対してその当接部において相対速度をもた
せることが好ましく、本実施の形態においては、当接幅
を4mmに設定し、弾性ローラ82の周速として現像動
作時に80mm/sとなるように不図示の駆動手段によ
り所定タイミングで矢印D方向に回転駆動させている。
【0033】弾性ローラ82と現像ローラ81との当接
部に対し現像ローラ81の回転方向の下流側には弾性ブ
レード83が、ブレード支持板金に支持され、自由端側
の先端近傍を現像ローラ81の外周面に面接触にて当接
されるよう設けられている。
【0034】弾性ブレード83としては、バネ弾性を有
するSUSまたはリン青銅の金属薄板を使用した。ま
た、当接方向は、当接部に対して先端側が現像ローラ8
1の回転方向上流側に位置するいわゆるカウンター当接
方向である。
【0035】弾性ブレード83が現像ローラ81に当接
する際の線圧は、0.147N/cm〜0.294N/
cm(15〜30gF/cm)(線圧の測定は、摩擦係
数が既知の金属薄板を3枚当接部に挿入し、中央の一枚
をばねばかりで引き抜いた値から換算)に設定した。
【0036】また、前記現像ローラ81は、上記開口部
にて右略半周面を現像容器85内に突入し、左略半周面
を現像容器85外に露出して横設されている。この現像
容器85外へ露出した面は、現像装置80の左方に位置
する感光体1に接触して対向している。
【0037】現像ローラ81は矢印B方向に回転駆動さ
れ、その表面は、トナーとの摺擦確率を高くし、かつ、
トナーの搬送を良好に行うための適度な凹凸を有してい
る。本実施の形態においては直径16mm、長さ240
mm、肉厚4mmのシリコンゴム層上にアクリル・ウレ
タン系をコートした現像ローラ81を用い、ローラ抵抗
を104〜106Ω、表面粗さRzを5〜9μm、硬度は
アスカーC硬度で45°(加重9.8N)とした。
【0038】また、現像ローラ81は感光体1に対して
侵入量70μmで圧接し、感光体1の周速90mm/s
に対して周速200mm/sで回転させている。
【0039】上述の現像ローラ81の抵抗値の測定方法
を以下に述べる。まず直径30mmのアルミローラと現
像ローラ81を当接荷重4.9N(500gF)で長手
全域当接させ、アルミ素管を30rpm(0.5rp
s)で回転させる。次に現像ローラ81に400Vの直
流電圧を印加し、アース側に配置した10kΩの抵抗の
両端の電圧を測定して電流を算出し、現像ローラ81の
抵抗を算出する。
【0040】本実施の形態においてはトナー84は、非
磁性一成分現像剤であり、転写性にすぐれ、かつ転写さ
れずに感光体1上に残存した転写残トナーをブレード、
ファーブラシ等のクリーニング手段によってクリーニン
グする際に潤滑性が高いために感光体1の磨耗が少ない
などの利点を有するトナー、すなわちトナーとして球形
でありかつ表面が平滑であるものを用いている。
【0041】本実施の形態においてはトナー体積抵抗値
としては1014Ω以上である。
【0042】測定条件は測定電極板面積φ6mm=0.
238cm2、 圧力:1500gの錘を用い、96.1kPa(980
gF/cm2)の圧力、 測定時粉体層厚:0.5〜1.0mm、 400Vの直流電圧を印加、微小電流計(YHP414
0pA METER/DC VOLTAGE SOUC
E)で電流量を測定し、抵抗値より体積抵抗値(比抵
抗)を算出する。
【0043】本実施の形態におけるトナーは、形状係数
として、SF−1が100〜180であり、SF−2が
100〜140であるものを用いている。このSF−
1、SF−2は、日立製作所FE−SEM(S−80
0)を用いトナー像を無作為に100個サンプリング
し、その画像情報にインターフェイスを介してニコレ社
製画像解析装置(Luzex3)に導入し解析を行い下
式より算出し得られた値を定義している。
【0044】SF−1=(MXLNG)2/AREA×
π/4×100 SF−2=(PERI)2/AREA×1/4π×10
0 (AREA:トナー投影面積、MXLNG:絶対最大
長、PERI:周長) このトナーの形状係数SF−1は球形度合を示し、10
0から大きくなるにつれて球形から徐々に不定形とな
る。SF−2は凹凸度合を示し、100から大きくなる
につれてトナー表面の凹凸が顕著になる。
【0045】トナーの製造方法としては、上記形状係数
の範囲内であれば、いわゆる粉砕方法による製造方法の
他に、例えば特開昭36−10231号公報、特開昭5
9−53856号公報に述べられている懸濁重合方法を
用いて直接トナーを生成する方法、例えば単量体には可
溶で、得られる重合体が不溶な水系有機溶剤を用い直接
トナーを生成する分散重合方法、又は水溶性極性重合開
始剤存在下で直接重合しトナーを生成するソープフリー
重合方法に代表される乳化重合方法等を用いてトナーを
製造することは可能である。
【0046】本実施の形態においては、トナーの形状係
数SF−1を100〜180に、SF−2を100〜1
40に容易にコントロールでき、比較的容易に粒度分布
がシャープで4〜8μm粒径の微粒子トナーが得られる
常圧下での、又は加圧下での懸濁重合方法を用い、モノ
マーとしてスチレンとn−ブチルアクリレート、荷電制
御剤としてサリチル酸金属化合物、極性レジンとして飽
和ポリエステル、さらに着色剤を加え、重量平均粒径7
μmの着色懸濁粒子を製造した。
【0047】そして、かかる粒子に疎水性シリカを1.
0wt%外添することによって、転写性にすぐれ、感光
体1のクリーニング時における磨耗の少ない負極性のト
ナーを製造した。
【0048】以上のような本現像装置80において、現
像動作時に、現像容器85内のトナー84は、攪拌部材
15の矢印C方向の回転動作に伴い弾性ローラ82方向
に搬送される。次にこのトナーは弾性ローラ82が矢印
D方向に回転することにより、現像ローラ81近傍に運
ばれ、現像ローラ81と弾性ローラ82との当接部及び
弾性ブレード83との圧接部において、摺擦されること
によって摩擦帯電し、さらに弾性ブレード83による規
制を受けて現像ローラ81上にトナー薄層を形成する。
【0049】ここで、弾性ブレード83には電源S2か
ら現像ローラ81に対して+100Vのバイアスが印加
されており、ブレードの圧接による機械的な規制力に加
えて静電的な規制力を発揮する。
【0050】図3はこのブレードに印加されたバイアス
電圧とトナーコート量との関係を示しており、弾性ブレ
ード83による規制を受けて形成された現像ローラ81
上のトナー層を吸引捕集し、捕集トナー重量Mと捕集面
積Sとの比を測定したトナーコート量M/S[mg/c
2]が、ブレードに印加されたバイアス電圧の増加に
伴い減少する様子を表している。
【0051】さらに、弾性ブレード83に印加したバイ
アス電圧は、現像ローラ81上に形成されるトナー層の
帯電量を適正範囲に制御する作用も発揮する。
【0052】図4は、弾性ブレード83による規制を受
けて形成された現像ローラ81上のトナー層から採集し
たトナーの帯電量分布を、ホソカワミクロン(株)製の
E−SPARTANALYZERによって測定した結果
の典型例を示す模式図である。同図の縦軸はE−SPA
RTANALYZERによる測定結果にトナー採集量な
どを乗じ、現像ローラ81の単位表面積当たりに各帯電
量のトナーがどれだけ存在するかを示すように補正をか
けた値である。図4の分布Aは本実施の形態の測定結果
例であり、弾性ブレード83による規制圧(線圧)を比
較的低めの0.147N/cm(15gF/cm)、ブ
レードに印加されたバイアス電圧を+200Vに設定し
た。
【0053】これに対して、比較例1及び比較例2はブ
レードにバイアス電圧を印加しない場合の測定結果例で
あり、比較例1は規制圧を0.147N/cm(15g
F/cm)、ブレードに印加されたバイアス電圧を±0
Vに設定、比較例2は規制圧を0.294N/cm(3
0gF/cm)、ブレードに印加されたバイアス電圧を
±0Vに設定した。図4の分布Bに示される比較例1は
規制圧が低めであるためにトナーコート量が多く、個々
のトナー粒子に対する帯電付与能力が不足する。従って
適正な帯電量を得られなかったトナーによって、前述の
ようなライン飛び散り等の不具合が引き起こされる。図
4の分布Cに示される比較例2においては規制圧を高め
に設定することによりトナーコートを薄層化し、トナー
の帯電量を高めたが、今度は過剰に帯電されてしまうト
ナーが増加し、従って前述のようなゴースト発生等の不
具合を招く。
【0054】これに対して、図4の分布Aに示される本
実施の形態の場合は、シャープな帯電量分布を適正範囲
内に実現する。これは、ブレードに印加されたバイアス
電圧が、薄層化による帯電量アップ効果と、バイアス吸
着による過剰帯電トナーへの選択的な規制効果とを発揮
するからであると考えられる。
【0055】ここで、帯電量分布を定量化するために、
図4におけるグラフの縦軸であるトナー量が、ピーク値
と比較し、ピーク値の半分になるときの横軸の帯電量の
差を半値幅と定義した。図5は前記半値幅の定義を図示
したものである。従って、トナーの帯電量分布がシャー
プか否かは半値幅の大きさで判断することが可能であ
る。すなわち比較例1における半値幅Bに比して本実施
の形態における半値幅Aは狭くなっており、ブレードに
印加されたバイアス電圧の効果が現れていることがわか
る。
【0056】表1は、これら比較例1、比較例2及び本
実施の形態の構成の現像器を用いて約5000枚の画像
を出力後に、同表中の画質項目について評価した結果を
表としたものであり、本実施の形態による構成の優位性
を示している。表1中のライン/ソリッド比は1.2以
上を×評価、カブリは10%以上を×評価とした。カブ
リの測定方法には、感光体上の非画像部に転移したカブ
リトナーを透明基体の粘着テープにて採取し、このサン
プルテープと何も付着させていない未使用の粘着テープ
を基準テープとして白紙上に貼り付け、それぞれの反射
率を測定し、基準テープの反射率からサンプルテープの
反射率を差し引いてカブリ測定値とする方法を用いた。
反射率の測定には東京電色製TC−6DSを使用した。
【0057】
【表1】
【0058】以上、述べたように、導電性規制ブレード
にトナーの正規帯電極性と逆極性のバイアス電圧を印加
することにより、適正範囲にシャープな帯電電荷量分布
を示すトナー層を形成することが可能であり、カブリの
低減、トナー使用効率のアップ、ラインやドットの再現
性向上などの効果を得られる。
【0059】さらに本実施の形態では、画像形成装置本
体に着脱可能な現像装置からなるプロセスカートリッジ
として用いたが、画像形成装置本体内に固定され、トナ
ーのみを補給するような構成の現像装置として用いても
よい。
【0060】(第2の実施の形態)次に、図6に基づい
て第2の実施の形態を説明する。第1の実施の形態と同
様の構成に関しては、その説明を省略する。図6は本実
施の形態における現像装置の構成を示す概略図である。
【0061】本実施の形態においては、ブレードに印加
されたバイアス電圧によってトナーコート量のフレキシ
ブルな制御が可能となることに着目し、特定の条件下に
おいてのみ発生する不具合を個別対応によって改善可能
な現像装置を構成した。具体的には、周囲の環境の温湿
度を検知する環境センサ10と同センサが検知した温湿
度情報に基づいて、ブレードに印加されたバイアス電圧
を制御するバイアス制御手段11を画像形成装置本体に
備え、温度30℃以上かつ湿度80%以上の環境におい
ては、弾性ブレード83に印加するバイアス電圧を現像
ローラ81に対して通常環境下の+100Vからさらに
100Vアップした+200Vとする。
【0062】ブレードに印加されたバイアス電圧の強化
によって、現像ローラ83上に形成されるトナー層のト
ナーコート量は通常より低下する。これにより特に高温
高湿環境においてトナー帯電量低下に起因して顕著とな
る2次色飛び散りが改善される。なお、全環境において
トナーコート量を一律に低減すると濃度薄などの不具合
を他環境において誘発するため、本実施の形態のように
個々の環境に対応してトナーコート量を制御可能である
ことが望ましい。
【0063】なお、本実施の形態では環境センサ10を
画像形成装置本体に備えたが、もちろんこの構成に限ら
れるわけではなく、現像装置やプロセスカートリッジに
備えても構わない。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
帯電量が適正範囲に含まれる現像剤の割合が増えること
になり、カブリの低減、トナー使用効率のアップ、ライ
ンやドットの再現性確保などの効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る画像形成装置の概略断
面図である。
【図2】第1の実施の形態に係る現像装置の概略断面図
である。
【図3】第1の実施の形態に係るブレードに印加された
バイアス電圧とトナーコート量の関係を示した図であ
る。
【図4】第1の実施の形態及び比較例におけるトナー帯
電量分布を表した図である。
【図5】半値幅の定義について説明した図である。
【図6】第2の実施の形態に係る現像装置の概略断面図
である。
【図7】従来の一成分DC接触現像方式による画像形成
装置の概略断面図である。
【図8】一成分接触現像装置における現像ローラ上トナ
ーの帯電電荷量とライン画像/ソリッド画像のトナー高
さ比の関係を示した図である。
【符号の説明】
1 感光体 2 帯電ローラ 3 クリーニングブレード 4 クリーニング容器 5 露光ユニット 6 転写ローラ 7 定着装置 9 転写材 10 環境センサ 11 バイアス制御手段 15 攪拌部材 80 現像装置 81 現像ローラ 82 弾性ローラ 83 弾性ブレード 84 トナー 85 現像容器 S1,S2 電源

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静電潜像を担持する像担持体と、 前記像担持体に接触又は近接し、前記静電潜像に現像剤
    を搬送し可視化する現像剤担持体と、 前記現像剤担持体に現像剤を介して圧接し、前記現像剤
    担持体外周面上の現像剤層を規制するよう設けられた規
    制部材と、を有する現像装置において、 前記規制部材は前記現像剤担持体に対してバイアス電圧
    を印加可能な導電性部材から成り、 前記規制部材に印加されるバイアス電圧は前記現像剤の
    帯電極性と逆極性であることを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の現像装置を備えることを
    特徴とする電子写真方式による画像形成装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の現像装置を備え、電子写
    真方式による画像形成装置に着脱自在としたことを特徴
    とするプロセスカートリッジ。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のプロセスカートリッジを
    備えることを特徴とする電子写真方式による画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】周囲の環境の温湿度を検知する環境検知手
    段と、 該環境検知手段により検知した温湿度情報に基づいて前
    記バイアス電圧を制御する制御手段と、を備えることを
    特徴とする請求項2又は4に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の現像装置と、 該現像装置に備えられた周囲の環境の温湿度を検知する
    環境検知手段と、 該環境検知手段により検知した温湿度情報に基づいて前
    記バイアス電圧を制御する制御手段と、を備えることを
    特徴とする電子写真方式による画像形成装置。
JP2001245250A 2001-08-13 2001-08-13 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Withdrawn JP2003057945A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001245250A JP2003057945A (ja) 2001-08-13 2001-08-13 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001245250A JP2003057945A (ja) 2001-08-13 2001-08-13 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003057945A true JP2003057945A (ja) 2003-02-28

Family

ID=19075040

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001245250A Withdrawn JP2003057945A (ja) 2001-08-13 2001-08-13 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003057945A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008152192A (ja) * 2006-12-20 2008-07-03 Canon Inc 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
US7555232B2 (en) 2005-04-22 2009-06-30 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Image forming apparatus and developing method
JP2019086715A (ja) * 2017-11-09 2019-06-06 株式会社リコー 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7555232B2 (en) 2005-04-22 2009-06-30 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Image forming apparatus and developing method
JP2008152192A (ja) * 2006-12-20 2008-07-03 Canon Inc 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2019086715A (ja) * 2017-11-09 2019-06-06 株式会社リコー 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP7013801B2 (ja) 2017-11-09 2022-02-01 株式会社リコー 画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3441980B2 (ja) 現像装置
JPH09329961A (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
US6594462B2 (en) Developing apparatus using toner with conductive particles
JP3919381B2 (ja) 現像装置、現像カートリッジ、プロセスカートリッジおよび画像形成装置
EP1033630A2 (en) Developing apparatus and image forming apparatus
JP2002023432A (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2007199623A (ja) 画像形成装置
JP2007298977A (ja) トリクル現像方式の画像形成方法、それに用いる現像剤とその作製方法、及び画像形成装置
JP5049482B2 (ja) 画像形成装置
JP2001242709A (ja) 現像装置、カートリッジおよび電子写真画像形成装置
JP2003057945A (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP4416293B2 (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP2006301479A (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP3782560B2 (ja) 現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置
JP5147374B2 (ja) 画像形成装置
US6308038B1 (en) Developing apparatus
JP4500631B2 (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP2003057948A (ja) 画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2000284589A (ja) 現像装置、現像カートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP3782561B2 (ja) 現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置
JP3217670B2 (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP4416296B2 (ja) 画像形成装置
JP2002258612A (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JPH11109664A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP2003057949A (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20081104