JP2003057260A - 回転速度検出装置 - Google Patents

回転速度検出装置

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JP2003057260A
JP2003057260A JP2001244384A JP2001244384A JP2003057260A JP 2003057260 A JP2003057260 A JP 2003057260A JP 2001244384 A JP2001244384 A JP 2001244384A JP 2001244384 A JP2001244384 A JP 2001244384A JP 2003057260 A JP2003057260 A JP 2003057260A
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rotation
eccentricity
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Yuji Taki
有司 滝
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回転速度を精度よく検出可能とする。 【解決手段】ロータがドライブシャフトに偏心して取り
付けられた場合には、回転角速度センサによる検出値
は、ロータが1回転する間に正弦的に変化する。この場
合に、最大値と最小値との変化幅は、ロータのドライブ
シャフトに対する偏心量が大きい場合は小さい場合より
大きくなる。そこで、最大値と最小値との変化幅に基づ
けばロータのドライブシャフトに対する偏心量を取得す
ることができ、偏心量に基づけば、ロータがドライブシ
ャフトに偏心していない場合の回転速度、すなわち、ド
ライブシャフトの真の回転速度を検出することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回転速度検出装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開平7−159426号公報には、回
転軸線回りに回転可能な回転体の回転速度を検出する回
転速度検出装置であって、前記回転体と一体的に回転可
能な被検出体と、非回転体に取り付けられ、前記被検出
体の回転角速度を検出する検出部とを含む回転角速度検
出部と、予め定められた設定周波数以下の周波数成分を
除去する低周波遮断フィルタと、その低周波遮断フィル
タを通過した周波数成分に基づいて回転体の回転速度を
検出する回転速度演算部とを含むものが記載されてい
る。この回転速度検出装置においては、低周波遮断フィ
ルタにより、回転角速度検出部からの出力信号から被検
出体の偏心に起因するうねりが除去される。それによっ
て、回転体の回転速度を精度よく検出することができ
る。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題、課題解決手段および
効果】本発明の課題は、回転速度検出装置の改良であ
り、例えば、低周波遮断フィルタを使い勝手のよいもの
としたり、低周波遮断フィルタを使用しないで回転速度
を検出可能としたりすることにある。上記課題は、回転
速度検出装置を、下記各態様の構成のものとすることに
よって解決される。各態様は、請求項と同様に、項に区
分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を
引用する形式で記載する。これは、あくまで、本明細書
に記載の技術の理解を容易にするためであり、本明細書
に記載の技術的特徴およびそれらの組み合わせが以下の
各項に限定されると解釈されるべきではない。また、1
つの項に複数の事項が記載されている場合、常に、すべ
ての事項を一緒に採用しなければならないものではな
く、一部の事項のみを取り出して採用することも可能で
ある。
【0004】以下の各項のうち(1)項が請求項1に対応
し、(2)項が請求項2に対応し、(9)項が請求項3に対応
する。
【0005】(1)回転軸線回りに回転可能な回転体の回
転速度を検出する回転速度検出装置であって、前記回転
体と一体的に回転可能な被検出体と、非回転体に取り付
けられ、前記被検出体の回転角速度を検出する検出部と
を含む回転角速度検出部と、その回転角速度検出部によ
って検出された回転角速度の、前記被検出体が一回転す
る間の変化状態に基づいて、前記回転体と前記被検出体
との少なくとも一方の回転軸線に対する偏心量に関連す
る偏心関連量を取得する偏心関連量取得部と、前記回転
角速度検出部によって検出された回転角速度と前記偏心
関連量取得部によって取得された偏心関連量とに基づい
て前記回転体の回転速度を演算により求める回転速度演
算部とを含むことを特徴とする回転速度検出装置。本項
に記載の回転速度検出装置においては、被検出体が一回
転する間の回転角速度の変化状態に基づいて、被検出体
と回転体との少なくとも一方の回転軸線に対する偏心量
に関連する偏心関連量が取得される。回転体と被検出体
とのいずれもが回転軸線に対して偏心しておらず、回転
体が一定の回転角速度で回転している場合には、回転角
速度検出部によって検出される回転角速度は一定であ
る。それに対してこれらのうちの少なくとも一方が偏心
している場合には、回転角速度検出部によって検出され
る回転角速度が被検出体または回転体が一回転する間に
変化する。この回転角速度の変化量は、偏心が大きい場
合は小さい場合より大きくなる。したがって、この回転
角速度の変化量に基づけば、偏心に関連する偏心関連量
を取得することができる。変化量は回転速度の変化状態
を表す量の一態様である。また、偏心関連量は、被検出
体が1回転する間の加速度あるいは加速度の変化量に基
づいて取得することもできる。この場合には加速度ある
いは加速度の変化量が回転速度の変化状態を表す量に該
当する。
【0006】偏心関連量は、被検出体と回転体とのいず
れか一方の中心の回転軸線からの隔たりである偏心量、
偏心量に比例する量等が該当する。被検出体と回転体と
の両方が回転軸線に対して偏心している場合には、それ
ぞれの偏心方向および大きさ(偏心量または偏心量に比
例する量)を表すベクトルの和の大きさを偏心量として
採用することができる。このベクトルの和の大きさを等
価偏心量と称することができる。偏心量に比例する量と
しては、例えば、偏心量を回転体の半径で割った値等が
該当する。偏心関連量に基づけば、後述するように、回
転体の真の(実際の)回転角速度を求めたり、回転体が
偏心していないとした場合の回転角速度を求めたりする
ことができる。回転体の回転速度としての周速度は、通
常、回転角速度検出部によって検出された回転角速度に
回転体の半径を掛けることによって求められる。この場
合の半径は、回転体の設計上の中心位置から外周上の点
までの距離(以下、単に半径と称する。)が用いられ
る。しかし、回転体が偏心している場合には、実際には
回転体が一定の周速度で回転していても、回転角速度検
出部によって検出される回転角速度は回転体が1回転す
る間に変化するため、あたかも周速度が変化しているか
のように検出されることになる。また、被検出体が回転
軸線に対して偏心している場合には、実際には被検出体
およびそれと一体的に回転する部材が一定の角速度で回
転していても、あたかも回転角速度が変化しているかの
ように検出される。それに対して、本項に記載の回転速
度検出装置によれば、実際には回転体が偏心しているに
もかかわらず、偏心していないとした場合の回転角速度
が求められ、その回転角速度に設計上の半径が掛けられ
ることによって回転体の実際の周速度(一定)が取得さ
れる。あるいは、実際には被検出体が偏心していても、
偏心していないとした場合の回転角速度が求められる。
このように、本項に記載の回転速度検出装置において
は、低周波遮断フィルタを使用しなくても、回転速度の
偏心に起因する誤差を小さくすることができる。
【0007】以下、さらに具体的に説明する。まず、回
転体が、非回転体に回転可能に支持され、駆動源によっ
て回転させられる駆動軸であり、被検出体が駆動軸に一
体的に回転可能に取り付けられる場合について考える。
駆動軸は、駆動源によってその駆動軸の中心線である回
転軸線回りに一定の回転角速度で回転させられ、その駆
動軸の回転角速度が回転角速度検出部によって検出され
るものとする。この場合において、被検出体が駆動軸の
中心線に対して偏心して取り付けられると、駆動軸の回
転角速度が一定であっても、回転角速度検出部によって
検出される回転角速度は被検出体または駆動軸が1回転
する間に変化してしまう。しかし、本項に記載の回転速
度検出装置においては、回転角速度検出部によって検出
された回転角速度の変化状態に基づいて被検出体の偏心
量等偏心関連量が取得され、その取得された偏心関連量
に基づいて、回転角速度検出部によって検出される回転
角速度が補正され、駆動軸の実際の(真の)回転角速度
が取得される。
【0008】次に、回転体が、非回転体に回転軸線回り
に相対回転可能に保持されたものであり、被検出体が回
転体に一体的に回転可能に取り付けられる場合について
考える。回転体は外力によって回転させられ、回転体の
回転角速度が回転角速度検出部によって検出されるもの
とする。車両の非駆動輪がその一例である。タイヤを保
持するホイールとホイールをサスペンション部材に相対
回転可能に保持するハブとを含むものを回転体と考え、
ハブまたはホイールに設けられたロータを被検出体と考
えるのである。車両の走行中においては、ホイールは路
面との摩擦力によって回転させられるのであり、この摩
擦力が外力に該当する。このように、回転体が外力によ
って一定の周速度で回転させられる場合に、回転体は偏
心しておらず、被検出体が回転軸線に対して偏心してい
るとすれば、回転角速度検出部によって検出される回転
角速度は被検出体が1回転する間に変化する。この場合
には、上述の場合と同様に、回転角速度検出部によって
検出された回転角速度の変化状態に基づいて被検出体の
偏心関連量が取得され、その偏心関連量に基づいて、回
転体の実際の回転角速度が取得される。また、被検出体
が回転軸線に対して偏心しておらず、回転体が回転軸線
に対して偏心している場合にも、回転角速度検出部によ
る検出値は被検出体または回転体が1回転する間に変化
する。この検出値は回転体の実際の回転角速度であり、
この回転角速度の変化量は回転体の回転軸線に対する偏
心量に応じた大きさとなる。そこで、回転角速度の変化
量に基づいて偏心関連量が求められ、その偏心関連量に
基づいて、回転角速度検出部によって検出された回転角
速度が補正され、回転体が偏心していないとした場合の
回転角速度、あるいは回転体の実際の周速度が取得され
る。
【0009】回転体と被検出体との両方が回転軸線に対
して偏心している場合には、回転体が一定速度で回転さ
せられていても、回転角速度検出部による検出値は、回
転体と被検出体とのそれぞれの偏心の方向および大きさ
(偏心量または偏心量を半径で除した値)を表すベクト
ルの和の大きさである等価偏心量に基づいて変化する。
しかし、本項に記載の回転速度検出装置においては、回
転角速度検出部によって検出される回転角速度の変化状
態に基づいて等価偏心量が取得され、その等価偏心量に
基づいて回転角速度検出部による検出値が補正される。
【0010】次に、回転体が、前述の駆動軸とその駆動
軸に一体的に回転可能に固定された円盤部とを含み、被
検出体が駆動軸または円盤部に固定され、あるいはそれ
らと一体に形成された場合について考える。円盤部は、
駆動軸によって回転させられるのであるが、駆動軸以外
の部分に外力が加えられる場合には、その外力の影響を
受ける。例えば、駆動軸が車両のドライブシャフト、円
盤部が駆動輪のホイールである場合には、車両の走行中
に、ホイールは外力として、路面との間の摩擦力を受け
る。そして、摩擦力が十分に大きい場合には、ホイール
の周速度は車体の移動速度に精度よく対応するのである
が、車体の慣性力はドライブシャフト,ホイール等の回
転慣性に比較して十分大きいのが普通であるため、ホイ
ールが偏心している場合には、ホイールの周速度は変化
せず、ドライブシャフトの回転角速度が変化させられ、
被検出体が偏心していなくても、回転角速度検出部によ
って検出される回転角速度は被検出体の1回転する間に
変化する。回転角速度検出部によって検出される回転角
速度は、ホイールおよびドライブシャフトの回転角速度
であり、回転角速度の変化量はホイールの偏心量に応じ
た大きさとなる。この場合には、本項に記載の回転速度
検出装置によって、ホイールが偏心していないとした場
合の回転角速度、またはホイールの実際の周速度が求め
られる。
【0011】上記ホイールの偏心関連量は、車両の走行
中でなく、ホイールがシャシダイナモメータ等によって
回転させられている状態で検出することもできる。この
場合には、ホイールを一定の周速度で、所望の大きさで
回転させることができる。また、駆動輪用の被検出体
の、駆動軸の回転軸線に対する偏心関連量を検出する場
合には、例えば、ホイールを取り外して駆動軸を一定速
度で回転させればよい。この状態における回転角速度検
出部の検出値の変化状態に基づいて、被検出体の駆動軸
の回転軸線に対する偏心関連量を取得することができ
る。
【0012】(2)前記偏心関連量取得部が、前記回転速
度検出部によって検出された回転角速度の、前記被検出
体の1回転の間の変化量が予め定められた設定値以下の
場合に、その変化量に基づいて前記偏心関連量を取得す
る変化小時偏心量取得部を含む(1)項に記載の回転速度
検出装置。偏心は、例えば、取付け誤差によって生じる
ものであるため、偏心量はそれほど大きな量ではない。
そのため、回転角速度の変化量が、取付け誤差に起因す
る変化量に基づいて決められた設定量以下の場合に、偏
心関連量が求められるようにすることは妥当なことであ
る。変化量が大きい場合には、その変化は、取り付け誤
差のみに起因して生じたわけではないと推定するのが妥
当である。例えば、車両の加速中、減速中等には、回転
角速度の変化量が大きくなる。これらの場合には、偏心
関連量を正確に求めることができない。そのため、偏心
関連量が求められないようにすることが望ましい。ま
た、求められた場合には、その偏心関連量に基づいて回
転速度が演算されないようにしたり、その偏心関連量が
採用されないようにしたりすることが望ましい。偏心関
連量が採用されない場合には、前回値が用いられるよう
にしたり、過去の複数のデータの平均値が用いられるよ
うにしたりすることができる。また、車両の組付け時等
に、工場等で計測された実測値が用いられるようにする
こともできる。走行中に偏心関連量が変化することは稀
であるため、過去の値、工場等で計測された値が採用さ
れても差し支えないのである。
【0013】(3)前記偏心関連量取得部が、前記被検出
体の1回転の間の回転角速度の最大変化量に基づいて偏
心関連量を求める最大変化量対応取得部を含む(1)項ま
たは(2)項に記載の回転速度検出装置。被検出体と回転
体との少なくとも一方が偏心している場合には、これら
が1回転する間に回転角速度が一周期変化する。回転角
速度は正弦的に変化するのであり、最大値と最小値との
差は偏心量が大きいほど大きくなる。したがって、最大
変化量に基づいて偏心関連量を取得することは妥当なこ
とである。また、最大変化量自体でなく、最大変化量の
1/nの大きさに基づいて偏心関連量を求めることもで
きる。
【0014】(4)前記回転角速度検出部が、前記被検出
体の回転に伴う磁気的変化に基づいて被検出体の回転角
速度を検出するものである(1)項ないし(3)項のいずれか
1つに記載の回転速度検出装置。被検出体は、複数の凹
凸を有するものとしたり、交互に並べられたN部とS部
とを有するもの等としたりすることができる。検出部
は、コイルおよび磁石を有するものとしたり、ホール素
子を有するものとしたり、半導体を有するものとしたり
する等、被検出体の回転に伴う磁気的な変化を検出可能
なものであればよい。回転角速度検出部は、非接触式の
ものとすることが望ましく、例えば、電磁ピックアップ
式のもの、ホール効果を利用したもの、半導体の磁気抵
抗の変化を利用したもの等とすることができる。なお、
被検出体の回転に伴う光学的変化を検出するものとする
こともできる。
【0015】(5)回転軸線回りに回転可能な回転体の回
転速度を検出する回転速度検出装置であって、前記回転
体と一体的に回転可能な被検出体と、非回転体に取り付
けられ、前記被検出体の回転角速度を検出する検出部と
を含む回転角速度検出部と、その回転角速度検出部によ
って検出された回転角速度の、前記被検出体が一回転す
る間の変化状態に基づいて、前記回転体と前記被検出体
との少なくとも一方の回転軸線に対する偏心量に関連す
る偏心関連量を取得する偏心関連量取得部と、その偏心
関連量取得部によって取得された偏心関連量に基づいて
前記回転角速度検出部によって検出された回転角速度を
補正して回転体の回転速度を取得する回転速度補正手段
とを含むことを特徴とする回転速度検出装置。本項に記
載の回転速度検出装置には、(2)ないし(4)項のいずれか
に記載の特徴を採用することができる。
【0016】(6)回転軸線回りに回転可能な回転体の回
転速度を検出する回転速度検出装置であって、前記回転
体と一体的に回転可能な被検出体と、非回転体に取り付
けられ、前記被検出体の回転角速度を検出する検出部と
を含む回転角速度検出部と、その回転角速度検出部によ
って検出された回転角速度の、前記被検出体が一回転す
る間の変化状態に基づいて、前記回転体と前記被検出体
との少なくとも一方の回転軸線に対する偏心状態を取得
する偏心状態取得部と、その偏心状態取得部によって取
得された偏心状態と前記回転角速度検出部によって検出
された回転角速度とに基づいて前記回転体の回転速度を
演算により求める回転速度演算手段とを含むことを特徴
とする回転速度検出装置。偏心状態には、偏心の大きさ
や方向が含まれる。被検出体が1回転する間の回転角速
度の変化状態に基づけば、偏心の方向を取得することが
できる。例えば、回転角速度が最大となる位相、最小と
なる位相から偏心方向がわかるのである。偏心の方向お
よび大きさがわかれば、回転体がいずれの位相にあって
も、真の回転速度を検出することが可能となる。回転体
が1回転する間に複数回、真の回転速度を求めることが
可能なのである。偏心の状態は、経時的に変化すること
は殆どない。したがって、偏心の状態が求められれば、
その偏心関連量を使って逐次回転速度を求めることがで
きるのである。また、位相は基準回転位置からの角度で
あるが、基準回転位置は、回転角速度が最大値または最
小値である位置としたり、最大値と最小値との中間値で
ある位置としたりすることができる。一方、回転体が偏
心している場合における回転体の周速度は、回転体の実
際の回転角速度に、回転中心から検出部に対応する外周
上の点までの距離(例えば、半径R、偏心量dとした場
合、R+d〜R−dの間で変化する。以下、回転半径と
称する)を掛けることによって求めることができる。こ
の場合に、偏心方向、大きさおよび位相に基づけば実際
の回転半径を求めることができるため、回転角速度検出
部によって検出された回転角速度に実際の回転半径を掛
けることによって回転体の実際の周速度を求めることが
可能となる。なお、本項に記載の回転速度検出装置に
は、(2)ないし(5)項のいずれかに記載の特徴を採用する
ことができる。
【0017】(7)車輪と一体的に回転可能なロータと、
非回転体に取り付けられ、前記ロータの回転角速度を検
出する検出部とを含む回転角速度検出部と、車両の加速
度を検出する加速度検出装置と、その加速度検出装置に
よって検出される加速度の絶対値が設定値以下である状
態における、前記回転角速度検出部によって検出された
回転角速度の、前記ロータが一回転する間の最大変化幅
が設定値以上の場合に、前記車輪と前記ロータとの少な
くとも一方が回転軸線に対して偏心していると判定する
偏心判定手段とを含むことを特徴とする車輪速度検出装
置。車両の加速度の絶対値が設定値以下である状態にお
いて、回転角速度検出部による検出値が変化する場合に
は、偏心に起因するものと考えることができる。なお、
本項に記載の回転速度検出装置には、(2)ないし(6)項の
いずれかに記載の特徴を採用することができる。 (8)回転軸線回りに回転可能な回転体の回転速度を検出
する回転速度検出方法であって、前記回転体と一体的に
回転可能な被検出体の回転角速度を検出する回転角速度
検出工程と、その回転角速度検出工程において検出され
た回転角速度の、前記被検出体が1回転する間の変化状
態に基づいて、前記回転体と前記被検出体との少なくと
も一方の回転軸線に対する偏心量に関連する偏心関連量
を取得する偏心関連量取得工程と、前記回転角速度検出
工程において検出された回転角速度と前記偏心関連量取
得工程において取得された偏心関連量とに基づいて前記
回転体の回転速度を演算により求める回転速度演算工程
とを含むことを特徴とする回転速度検出方法。回転速度
検出方法には、(2)項〜(7)項の特徴を採用することがで
きる。
【0018】(9)回転軸線回りに回転可能な回転体の回
転速度を検出する回転速度検出装置であって、前記回転
体と一体的に回転可能な被検出体と、非回転体に取り付
けられ、前記被検出体の回転角速度を検出する検出部と
を含む回転角速度検出部と、その回転角速度検出部によ
って検出された回転角速度の、前記回転体と前記被検出
体との少なくとも一方の回転軸線に対する偏心に起因す
る周波数成分を除去するフィルタと、そのフィルタによ
って除去される周波数を、前記回転体と被検出体との少
なくとも一方の回転角速度に関連する回転角速度関連量
に基づいて変更するフィルタ特性変更部と、前記フィル
タを通過した回転角速度の周波数成分に基づいて前記回
転体の回転速度を演算により求める回転速度演算部とを
含むことを特徴とする回転速度検出装置。本項に記載の
回転速度検出装置においては、フィルタがディジタルフ
ィルタなのであり、フィルタの特性を回転角速度関連量
に基づいて変更することができる。そのため、変更でき
ない場合よりフィルタの使い勝手を良くすることができ
る。本項に記載のディジタルフィルタによれば、偏心の
影響を受ける周波数成分をより確実に除去することがで
きる。回転体や被検出体の回転角速度関連量は、回転角
速度検出部による検出値を採用することができるが、そ
の他、回転体が駆動軸によって回転させられる場合に
は、駆動軸の回転角速度を採用することができる。駆動
軸の回転角速度は駆動源の状態に基づいて取得すること
もできる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、発明の一実施形態としての
回転速度検出装置について図面に基づいて詳細に説明す
る。本実施形態においては、回転速度検出装置によって
車両の駆動輪の周速度が検出される。回転速度検出装置
は車輪速度検出装置と称することもできる。図2におい
て、タイヤを保持するホイール10がドライブシャフト
12にアクスルハブ14を介して、ハブボルト16によ
って取り付けられる。アクスルハブ14は、非回転体と
してのステアリングナックル18にベアリング20を介
して保持される。ステアリングナックル18にホイール
10およびアクスルハブ14が回転可能に保持されるの
であり、ドライブシャフト12の回転に伴って回転させ
られる。ドライブシャフト12には、一体的に回転可能
に被検出体としてのロータ30が取り付けられ、ステア
リングナックル18には、ロータ30の回転を検出する
検出部32が取り付けられる。図1に示すように、ロー
タ30は外周部に48個の歯34を有するものであり、
検出部32は、歯34に対向する状態で固定され、ロー
タ30の歯34の通過に伴う磁気的あるいは光学的な変
化を検出する。ロータ30および検出部32によって回
転角速度検出部としての回転角速度センサ36が構成さ
れる。本実施形態においては、回転角速度センサ36
は、検出部32がコイルと磁石とを含む電磁ピックアッ
プ式のものである。
【0020】回転角速度センサ36は、波形整形器40
を介してコンピュータを主体とする車輪速度等演算EC
U50に接続される。車輪速度等演算ECU50は、C
PU52,ROM54,RAM56,入出力部58を含
むものであり、ROM54には、図9のフローチャート
で表される車輪速度検出プログラム、図6のフローチャ
ートで表される偏心関連量取得プログラム等が格納され
る。波形整形器40は、電磁ピックアップ式の回転角速
度センサ36からの出力信号(交流電流)をON状態と
OFF状態とをとる矩形のパルス信号に変換するもので
ある。歯34が検出部32を通過するとON状態とOF
F状態との間で切り換わる。したがって、例えば、パル
ス信号がOFF状態からON状態に切り換わったことに
基づけば、歯34が通過したことを検出することができ
る。1の歯34が通過してから次の歯34が通過するま
での時間が短い場合は長い場合より、回転角速度が大き
いとすることができる。また、単位時間当たりに通過し
た歯34の個数が多い場合は少ない場合より回転角速度
が大きいとすることができる。
【0021】入出力部58には、ブレーキECU70、
イグニッションスイッチ72等が接続される。ブレーキ
ECU70においては、車輪の回転速度に基づいて車両
の走行速度が求められたり、各車輪のスリップ状態が求
められる。スリップ状態等に基づいてアンチロック制御
やトラクション制御等が行われる。
【0022】回転速度等演算ECU50において、ロー
タ30が回転軸線に対して偏心してドライブシャフト1
2に取り付けられている場合には、ドライブシャフト1
2の実際の回転速度、すなわち。ロータ30が偏心して
いないと想定した場合の回転速度が検出される。また、
アクスルハブ14が回転軸線に対して偏心してドライブ
シャフト12に取り付けられている場合とホイール10
がアクスルハブ14に偏心している場合との少なくとも
一方によってホイール10が回転軸線に対して偏心して
取り付けられている場合には、これらが偏心していない
と想定した場合のホイール10の周速度が求められる。
回転軸線は、ベアリング20によって決まるのであり、
ベアリングの中心とされる。
【0023】まず、ロータ30がドライブシャフト12
に偏心して取り付けられた場合について説明する。ロー
タ30の回転角速度とドライブシャフト12の回転角速
度との間には、図3に示す関係がある。ドライブシャフ
ト12が、駆動源によって角度(θ+Δθ)回転させら
れると、ロータ30はθ回転する。換言すれば、回転角
速度センサ36によって検出されたロータ30の回転角
度がθである場合には、ドライブシャフト12は、実際
に(θ+Δθ)回転していることになる。この場合にお
いて、θとΔθとの間には、式 d・sinθ=R・sin Δθ・・・(1) が成立し、ロータ30の回転角度とドライブシャフト1
2の回転角度との間には、式 (θ+Δθ)=θ+sin -1(d/R・sin θ)・・・(2) が成立する。ここで、Rは、ドライブシャフト12の半
径であり、予めわかっている。また、dはロータ30の
中心のドライブシャフト12の中心からの距離であり、
偏心量である。
【0024】ロータ30の回転角速度をωとし、ドライ
ブシャフト12の回転角速度をωdとした場合には、
(2)式は、下記のように表すことができる。 ωd・t=ω・t+sin -1{d/R・sin (ω・t)}・・・(3) (3)式を時間tで微分すると、式 ωd=ω+(d・ω/R)cos(ω・t)・・・(4) が得られる。ここで、(4)式をロータ30の回転角速
度ωの式に直すと、式 ω=ωd−(d・ω/R)cos(ω・t)・・・(5) が得られる。また、半径Rは偏心量dに対して非常に大
きいため、ドライブシャフト12の回転角速度角度ωd
とロータ30の回転角速度ωとの間には、式 d/R・ω=d/R・ωd・・・(6) が成立するため、(6)式を(5)式に代入すれば、式 ω=ωd−(d・ωd/R)cos(ω・t)・・・(7) が得られる。
【0025】この関係は、検出部32,ロータ30の中
心、ドライブシャフト12の中心がどのような相対位置
関係にあっても成立する。換言すれば、回転位相がいず
れであっても成立する。図4に示すように、(I),(II)そ
れぞれの場合において、2つの三角形△APoPi、△A
PsPi を考える。△APsPi においてBからAPsと
平行な補助線を引き、△APoPiにおいて、BからAP
oと平行な補助線を引く。そして、(I)の場合には、それ
ぞれの三角形において対応する角度の和(θ1+θ
2)、(θ1′+θ2′)を求めれば、図3における場
合と同様な関係が成立することがわかる。(II)の場合
には、それぞれの三角形における対応する角度の差(θ
1−θ2)、(θ1′−θ2′)を求めれば、前述と同
じ関係が成立することがわかる。
【0026】ロータ30の回転角速度ωは、回転角速度
センサ36によって検出されるのであるが、(7)式か
ら、ロータ30の回転角速度ωは、図5に示すように変
化することがわかる。ドライブシャフト12の回転角速
度ωdは一定である。図5に示すように、ロータ30が
1回転する間に、検出値は、最大値 ωmax=ωd+(d・ωd/R)・・・(8) と、最小値 ωmin=ωd−(d・ωd/R)・・・(9) との間を変化する。(8)式、(9)式から、 d/R=(ωmax−ωmin)/(2・ωd)・・・(10) が得られる。最大値と最小値とは、ロータ30が1回転
する間の検出値から求めることができる。ここで、ロー
タ30が1回転する間の最大回転角速度差(ωmax−ωm
in)に対して回転角速度ωdは非常に大きいため、この
式におけるドライブシャフト12の回転角速度ωdは、
ロータ30が1回転する間の回転角速度センサ36によ
る検出値を採用することができる。予め定められた位相
にある場合における回転角速度センサ36の検出値ω
(n)としたり、最大値ωmaxとしたり、最小値ωminとし
たり、中間値(ωmax+ωmin)/2としたりすることが
できる。また、ドライブシャフト12の回転角速度ωd
は駆動源の状態に基づいて取得することもできる。本実
施形態においては、d/Rが偏心関連量とされる。
【0027】また、ωd・d/R=(ωmax−ωmin)/
2をDとして、予め求めておけば、ドライブシャフト1
2の回転角速度ωdは、式 ωd=ω+D・cos(ω・t)・・・(11) に従って求めることができる。(11)式から、ドライ
ブシャフト12の回転角速度ωdは、回転角速度センサ
36による検出値(ロータ30の回転角速度ω)と、D
と、位相(ω・t)とに基づいて求め得ることがわか
る。この意味において、Dを偏心関連量とすることもで
きる。後述するように、本実施形態においては、検出部
32によって歯34が1つ通過したことが検出される毎
に回転角速度ωが検出されるのであり、歯34は48個
設けられている。そのため、回転角速度ωはロータ30
が1回転する間に、48個、2π/48間隔で求められ
ることになる。これらを考慮すれば、(11)式は、 ωd(n)=ω(n)+D・cos(2π/48・Δn)・・・(12) で表すことができる。ここで、(2π/48・Δn)
は、角速度が求められた歯34の基準回転位置からの位
相を表す。Δnは、その検出部32によって検出された
歯34のカウント値と基準回転位置に対応する歯34の
カウント値との差である。
【0028】このように、ロータ30がドライブシャフ
ト12に偏心して取り付けられた場合には、回転角速度
センサ36による検出値が偏心に起因して変化するので
あり、ロータ30の偏心関連量に基づいてドライブシャ
フト12の真の回転角速度、ロータ30が偏心していな
いと想定した場合のドライブシャフト12の回転角速度
が求められる。それに対して、回転角速度センサ36の
検出値は、ホイール10が回転軸線に対して偏心して取
り付けられた場合にも変化する。車両の慣性はホイール
10やドライブシャフト12の慣性より大きいため、ホ
イール10の周速度は一定で、ドライブシャフト12の
回転角速度が変化させられると考えられる。この場合に
は、回転角速度センサ36によって、ドライブシャフト
12の実際の回転角速度が求められ、その変化状態に基
づいて、ホイール10が偏心していないと想定した場合
のホイール10の回転角速度が求められる。ホイール1
0が回転軸線に対して偏心している場合も、ロータ30
が回転軸線に対して偏心している場合も、同様の現象が
起きるのであり、これらを区別して検出する必要はな
い。いずれにしても、偏心に起因する回転角速度の誤差
が補正され、偏心が生じていないと想定した場合の回転
角速度を求めることができる。そして、偏心が生じてい
ないと想定した場合の回転角速度にホイール10の半径
(幾何学的な中心から外周までの長さ)を掛ければ、ホ
イール10の回転速度、すなわち、周速度を求めること
ができる。また、これら両方が偏心している場合には、
それぞれの偏心量(大きさ)および偏心方向を表すベク
トルの和の大きさが等価偏心関連量とされ、上述の場合
と同様に、回転角速度センサ36による検出値の変化状
態に基づいて等価偏心関連量が求められ、偏心していな
い場合のホイール10の回転角速度を求めることができ
る。
【0029】なお、本実施形態によれば、偏心量dを半
径Rで除した値が求められるため、それぞれの位相にお
ける回転中心から外周までの長さである回転半径を求め
ることができる。したがって、回転角速度センサ36に
よる検出値に回転半径を掛けることによっても、ホイー
ル10の周速度を求めることができる。
【0030】偏心関連量は、図6のフローチャートで表
される偏心関連量検出プログラムの実行に従って検出さ
れ、ホイール10の周速度は、図9のフローチャートで
表される車輪速度演算プログラムの実行に従って求めら
れる。本実施形態においては、偏心関連量の取得は、イ
グニッションスイッチ72がON状態にある間に1回行
われる。図6のフローチャートにおいて、ステップ1
(以下、S1と略称する。他のステップについても同様
とする)において、イグニッションスイッチがON状態
にあるか否かが判定され、S2においてシステムが正常
であるか否かが判定される。イグニッションスイッチが
ON状態にあり、システムが正常である場合には、S3
において回転角速度センサ36によって検出された車輪
角速度が設定速度以上であるか否かが判定される。回転
角速度センサ36は、車輪速度が設定速度より小さい
と、精度よく回転角速度を検出することができないた
め、設定速度以上の場合に検出されるのが望ましいので
ある。
【0031】設定速度以上である場合には、S4におい
て、ロータ30が1回転する間の回転角速度が検出され
て、記憶される。次に、S5において、1回転中の回転
角速度の最大変動幅が設定値以上であるか否かが判定さ
れる。最大値から最小値を引いた値である最大変動幅が
設定値より小さい場合には、S6において偏心関連量が
求められて、S7において記憶される。最大変動幅が設
定値以上である場合は、偏心の影響のみでなく、他の影
響も含まれる。例えば、角加速度が大きい場合が該当す
る。これらの場合には、式(10)に従って偏心関連量
を求めることは妥当ではないため、求められないように
されているのである。この場合には、前回値が偏心関連
量とされる。前回イグニッションスイッチ72がOFF
にされる以前に求められた値が記憶されているのであ
る。
【0032】角速度の検出および記憶について、図7の
フローチャートに基づいて説明する。S41において、
パルス信号がOFF状態からON状態に切り換わったか
否かが検出される。切り換わった場合には、S41の判
定がYESとなり、S42において、歯34が通過する
間の時間(前の歯34が通過したことが検出されてから
次の歯34が通過したことが検出されるまでの間の時
間)に基づいて回転角速度ωが求められ、S43におい
て、回転角速度ωとカウント値nとが記憶される。S4
4において、カウント値が1増加させられ、S45にお
いて、カウント値が48に達したか否かが判定される。
カウント値nが48に達するまで、S41〜45が繰り
返し実行される。48に達した場合には、S46におい
てカウント値が0にリセットされる。
【0033】カウント値nは歯34の番号であるが、カ
ウント値に基づけば、基準回転位置からの位相がわか
る。本実施形態においては、カウントが開始された時点
において検出部32によって検出された歯34が1番目
の歯とされるのであるが、基準回転位置に対応する歯3
4のカウント値nがn0の場合に、その対象となる歯の
カウント値nがnaの場合には、これらのカウント値の
差(na−n0)が位相に対応するのである。例えば、
カウント値の差が24である場合には、基準回転位置か
らの位相がπであり、12である場合には位相はπ/2
となる。なお、基準回転位置の歯34のカウント値nを
0として、それに基づいて他の歯34のカウント値を修
正することもできる。修正すれば、位相を求めるのが容
易となる。
【0034】次に偏心関連量の検出について図8に基づ
いて説明する。S61において、記憶されたロータ30
の1回転中の回転角速度ω、その時点の歯34のカウン
ト値nから、最大値ωmax、最小値ωmin、最大値、最小
値が検出された時点のカウント値nmax、nminが検出さ
れる。S62において、2つのカウント値の差が24で
あるか否かが判定される。図5に示すように、これらは
180度隔たった位置にあるはずなのである。24であ
る場合には、S63において、最大値と最小値との中間
値ωmidが求められ、中間値が得られるカウント値nmid
1、nmid2が求められる。そして、S64において、カ
ウント値nmin、nmid1、nmax、nmid2を例えば小さい
順に並べ、隣接するカウント値の差が90度に対応する
か否かが判定される。対応する場合には、回転角速度ω
の値は信頼し得るものであるとして、S65において、
最大値と最小値との中間値ω′が求められ、S66にお
いて、偏心関連量d/Rが求められ、S67において、
カウント値nminが基準値n0として決定される。な
お、S66においては、前述のDの値が求められるよう
にしてもよい。また、偏心関連量d/Rが設定値より小
さい場合には偏心していないと判定することもできる。
換言すれば、設定値より小さい場合には、補正する必要
性が低いため、そのまま回転角速度として使用すること
ができる。また、カウント値nmax、nminの差、カウン
ト値nmid1、nmid2の差は必ずしも24でなくてもよ
い。24近傍の値(例えば、23や25等)であって
も、偏心関連量が取得されるようにすることができる。
カウント値nmax、nmid1、nmin、nmid2の差について
も同様に、12近傍の値であっても偏心関連量が取得さ
れるようにすることもできる。
【0035】このように、偏心関連量が求められるので
あるが、求められた偏心関連量に基づいてホイール10
の周速度が図9のフローチャートで表される回転速度等
演算プログラムの実行に従って求められる。図9におけ
るS101において、歯34が通過したか否かが判定さ
れる。通過した場合には、S102において、その歯3
4の基準回転位置からの位相が求められ、S103にお
いて、角速度ωd(n)が式(12)に従って求められ
る。次に、S104において、ホイール10の周速度が
求められる。ここでRHはホイール10の半径である。
以下、歯34が1つ通過する毎に、角速度、周速度が検
出される。また、検出された角速度、周速度は、ブレー
キECU70に供給される。ブレーキECU70におい
ては、例えば、スリップ状態を求める場合等に利用され
るのであり、スリップ状態に基づいてアンチロック制
御、トラクション制御等が行われる。
【0036】このように、本実施形態においては、ロー
タ30がドライブシャフト12に対して偏心して設けら
れた場合には、ドライブシャフト12の真の回転角速度
が求められ、ホイール12の回転角速度を求めることが
できる。また、ホイール10が偏心して取り付けられて
いる場合には、ホイール10が偏心していないと想定さ
れた場合の回転速度を求めることができる。さらに、回
転角速度を微分すれば、偏心していない場合のホイール
10の回転加速度(回転角加速度、回転周加速度)を求
めることができる。また、アンチロック制御等に利用さ
れる場合には特に有効である。車両の走行速度を回転角
速度に基づいて求めたり、車両の定速走行中に回転角速
度を求めたりする場合には、ロータ30の1回転中の最
大値と最小値との平均値を回転角速度とすることも可能
であるが、この場合には、1回転する間に回転角速度を
1つしか求めることができない。それに対して、本実施
形態においては、1回転の間に複数回の回転角速度を検
出することができるのであり、回転角速度が変化した場
合に、その変化を正確に速やかに検出することが可能と
なる。制動スリップ状態の変化を速やかに検出すること
ができ、制動力の制御を早急に行うことができるのであ
る。なお、アンチロック制御に限らず、トラクション制
御等においても有効である。この場合においても、駆動
スリップ状態の変化を速やかに正確に検出することがで
きる。本実施形態においては、回転速度等演算ECU5
0の図6の偏心関連量検出プログラムを記憶する部分、
実行する部分等により、偏心関連量取得部が構成され
る。
【0037】なお、回転角加速度の変化状態に基づいて
偏心関連量を取得することもできる。回転角加速度は、
式(5)を微分することによって得られる。 dω/dt=dωd/dt−dω/dt(d/R)cos(ω・t) +(dω2/R)sin (ω・t)・・・(13) ここで、ドライブシャフト12が一定の速度で回転して
いる場合には、dωd/dtは、非常に小さい値となるた
め0とみなすことができる。また、dω/dt(d/R)
も他の項に対して非常に小さいため0と見なすことがで
きる。そのため、式 dω/dt=(dω2/R)sin (ω・t)・・・(14) となり、偏心関連量d/Rを上述の場合と同様に求める
ことができるのである。また、偏心関連量をd/Rとす
ることは不可欠ではない。ロータ30が1回転する間の
回転角速度の最大値と最小値との差を偏心関連量とする
ことができる。最大値から最小値を引いた値は偏心量d
が大きい場合は小さい場合より大きくなるのである。さ
らに、ホイール10の周速度を検出することは不可欠で
はなく、ドライブシャフト12の真の回転角速度、また
は、偏心していない場合のホイール10の回転角速度が
検出されるだけでもよい。
【0038】また、偏心関連量は、車両の走行中に、複
数回検出されるようにすることもできる。例えば、車両
の走行速度が設定範囲内(例えば、50km/h〜80km/h
程度)であり、かつ、ほぼ一定の場合(加速状態や減速
状態でない場合)に、求められるようにするのである。
さらに、歯34のカウントも、時々リセットすることが
望ましい。回転速度が大きい場合等には、歯34が検出
されない(歯34が飛ぶ)ことがあるが、0から47ま
で(1から48まで)が連続的に繰り返しカウントされ
る場合には、その検出誤差が累積し、位相を検出する場
合に大きな誤差になる。そこで、偏心関連量を取得する
際に、すなわち、ロータ30が1回転する間の回転角速
度を検出し、最大値、最小値を検出するのに伴って、カ
ウント値を修正するのである。さらに、回転角速度は、
歯34が1つ通過する毎に検出されるのではなく、予め
定められた複数個の歯が通過する毎に検出されるように
したり、予め定められたサンプル時間の経過毎に検出さ
れるようにしたりすることもできる。また、回転角速度
を求める場合には、歯34の形成誤差を考慮することが
望ましい。ロータ30の外周部に形成された歯34は同
じ大きさで、かつ、同じ間隔で設けられるとは限らな
い。車両の組み付け以前の検査段階で、歯34の間隔等
を検出して記憶させておいたり、ドライブシャフト12
が一定速度で回転している場合等に検出して記憶させて
おいたりすることができる。
【0039】さらに、ロータ30の偏心状態は、ドライ
ブシャフト12にホイール10が取り付けられない状態
で検出することができる。換言すれば、工場等で、ホイ
ール10が組み付けられる以前にロータ30の偏心状態
が検出されることになる。この場合には、ホイール10
の慣性の影響がなくなるため、ロータ30の偏心状態を
精度よく検出することができる。また、ホイール10を
シャシダイナモメータ等で回転させた状態で、偏心関連
量を取得することもできる。この場合には、所望の速度
で回転させることができる。さらに、回転角速度センサ
36は、電磁ピックアップ式のものに限らず。ホール効
果を利用したもの、半導体の磁気抵抗の変化を利用した
もの等とすることができる。また、ロータ30の回転に
伴う光学的変化を検出するものとすることもできる。
【0040】また、回転角速度センサ36による検出値
をフーリエ変換した値を検出値として用いることもでき
る。図10に示すように、離散的フーリエ変換、離散的
逆フーリエ変換において、回転角速度センサ36による
出力値ω(n)は(20)式のように表すことができる。
1次の項まで考えた場合には、(21)式が得られる。
F(0)は(22)式で表される値となり、F(1)は(2
3)式で表される値となる。F(0)をa0とし、F(1)の
第1項をa1とし、第2項をb1とする。ここで、ω
(n)は、NTの周期関数であり、Tはサンプル間隔で、
Nはサンプル数である。本実施形態においては、周期N
Tが2πで、サンプル数Nが48で、サンプル間隔Tが
2π/48である。なお、(22)式における〈ω
(i)〉は平均値である。
【0041】(22)式、(23)式を(21)式に代
入することによって、図11の(24)式が得られる。
ここで、実部を考慮すればよいため、(25)式が得ら
れる。この(25)式で得られたω(i)を、回転角速度
センサ36による検出値として、S42において演算さ
れた結果として用いれば、上記実施形態における場合と
同様に、偏心関連量を求めることができ、ドライブシャ
フト12の回転角速度を検出することができる。検出部
32によって検出された歯34の直前の1回転における
a0、a1、b1が求められるのである。ここで、変動
分は、式(26)のように表すことができる。変動分の
振幅は式(27)のように表すことができ、位相差は式
(28)のように表すことができる。このように、フー
リエ級数を用いれば、回転角速度を精度よく検出するこ
とができる。また、基準回転位置の歯34のカウント値
を、前述のフーリエ級数a1,b1のいずれか一方が0
になるように決めることが望ましい。そのようにすれ
ば、式(25)を簡単にすることができる。
【0042】なお、上記実施形態においては、サンプル
周期Tが2π/48とされて、歯34が通過する毎に回
転角速度が検出されるようにされていたが、サンプル周
期Tは、2π/48より長くすることができる。例え
ば、回転角速度が大きい場合等には、演算時間が追いつ
かず、歯34が通過する毎に回転角速度を演算により求
めることができない場合がある。例えば、サンプル周期
Tを2π/24とすれば、歯34が2つ通過する毎に回
転角速度が演算により求められることになる。このよう
に、サンプル周期Tを長くして、サンプル数を減らして
1周期分の演算が行われるようにしたり、サンプル数を
減らすことなくサンプル周期Tを長くして、2周期また
は3周期分の演算が行われるようにしたりすることがで
きる。
【0043】次に、帯域遮断ディジタルフィルタを用い
て、偏心に起因する、比較的低い周波数成分を除去し
て、回転角速度を検出する場合について説明する。図1
2に示すように、本実施形態においては、回転角速度セ
ンサ36による出力信号が波形整形器40に供給され、
回転速度等演算ECU100に供給される。回転速度等
演算ECU100はコンピュータを主体とするコンピュ
ータ部101を含むものであり、コンピュータ部101
は入出力部102とフィルタ104とを含む。フィルタ
104は、本実施形態においては、帯域遮断ディジタル
フィルタである。回転角速度センサ36の出力信号に基
づいて求められた回転角速度を表す信号から、帯域遮断
ディジタルフィルタ104によって特定の周波数成分が
除かれる。帯域遮断ディジタルフィルタ104を通過し
た高周波の信号は、偏心に起因して生じる周波数成分が
除かれた信号である。帯域遮断ディジタルフィルタ10
4により、偏心に起因する誤差が除かれた回転角速度を
得ることができる。また、本実施形態においては、帯域
遮断ディジタルフィルタ104による遮断周波数が可変
とされている。ディジタルフィルタであるため、遮断周
波数を容易に変更することができるのであり、フィルタ
の特性を変更することができる。
【0044】帯域遮断ディジタルフィルタ104は、連
続信号(アナログデータ)についての伝達関数H(s)に
基づいて作成される。伝達関数H(s)は、式 H(s)=(s2+2・ξ1・ω1・s+ω12)/(s2+2・ξ0・ω0・s+ω 02)・・・(30) で表される。ここで、sはラプラスの演算子である。な
お、ξ1=0.1であり、ξ0=0.3であり、ω0、
ω1はそれぞれホイール10の周速度vwを半径RH
(ホイール10の半径を以下Rとする)で除した値であ
り(vw/R)、ホイール10の回転角速度である。こ
の(30)式で表される伝達関数H(s)をディジタルフ
ィルタの伝達関数H(Z)に変換する場合には、s−Z変
換が行われるのであるが、本実施形態においては、標準
Z変換が行われる場合について説明する。
【0045】まず、(30)式に、上述の関係を代入す
ると、図13に示す(31)式が得られる。ここで、分
母を0とした場合のsの解をs1,s2とすると、(3
2)式に示すように部分分数で表すことができる。ここ
で、s1,s2は一般に複素数であり、A1,A2は、
式(33)、(34)に従って求められた値である。一
方、sとZとの間には、(35)式で表される関係が成
立する。この関係を、(32)式に代入して、実部につ
いて整理すると、(36)式が得られる。ここで、k
0,k1,k2,m1,m2はそれぞれvw(i)、R、
Tで表すことができる数であり、これらの値を代入する
ことによって得ることができる。ここで、Tはサンプル
時間であり、回転角速度が検出される時間間隔である。
本実施形態においては、実際にロータ30が1回転する
時間をサンプル数48で除した値が用いられる。なお、
伝達関数H(s)で表されるアナログフィルタにおける入
出力の振幅比と伝達関数H(Z)で表されるディジタルフ
ィルタにおける入出力の振幅比とを一致させるための補
正を行うことが望ましい。
【0046】一方、図14に示すように、帯域遮断ディ
ジタルフィルタ104における入力、出力がそれぞれX
(i)、Y(i)の場合に、出力Y(i)はフィルタ係数a0,
a1,a2,b1,b2を用いて、式(40)のように
表すことができる。また、離散系については、Zを用い
れば、(41)式が成り立つため、(41)式を(4
0)式に代入することによって(42)式が得られる。
(42)式は(43)式のように変形することができる
のであり、これが離散系におけるディジタルフィルタ1
04の伝達関数である。この(42)式と前述の(3
6)式を比較すれば、それぞれ、フィルタ係数a0,a
1,a2,b1,b2を求めることができる。本実施形
態においては、(40)式のX(i)に回転角速度センサ
36による検出値ω(i)に半径RHを掛けた周速度を代
入することによって、偏心に起因する周波数成分を除去
した場合のホイール10の周速度を求めることができ
る。
【0047】帯域遮断フィルタは、図15のフローチャ
ートで表されるプログラムの実行によって実現される。
S201において、パルス信号がOFF状態からON状
態に切り換わったか否かが判定される。本実施形態にお
いても、歯34が1つ通過する毎に回転角速度が検出さ
れるようにされている。S202において1回転に要す
る時間が検出され、S203において、歯34の数48
で割ることによってサンプル時間Tが求められる。ま
た、S204において、角速度ω(n)が検出されて、S
205において、フィルタ係数a0,a1,a2,b
1,b2が求められる。次に、S206において、式
(40)に従って、回転速度が求められる。
【0048】以上のように、本実施形態によれば、偏心
の影響が強く現れる一次成分を除去することができる。
また、式(40)に従って求められた値の単位時間当た
りの変化量を回転角速度とすることができる。図16
に、本実施形態におけるフィルタで処理された信号を示
す。図に示すように、本実施形態における帯域遮断フィ
ルタによって処理されるようにすれば、従来の低周波成
分が遮断されないフィルタに比較して、回転速度の検出
精度を向上させることができる。また、ロータ30の1
回転の間の回転角速度の変化が大きい場合にも適用する
ことができ、偏心に起因する誤差が除かれた回転角速度
を得ることができる。
【0049】さらに、ω(i)はホイール10が1回転す
る間でも変化するのであり、それに応じて、ディジタル
フィルタ104の遮断周波数を変更することができる。
本実施形態においては、ディジタルディルタが用いられ
るため、変更が容易なのである。本実施形態において
は、フィルタ係数が、回転角速度ω(n)、タイヤ半径
R、サンプル時間Tを代入して、その都度求められるた
め、その分、回転角速度の検出精度を向上させることが
できる。さらに、サンプル時間Tとして、実際にロータ
30が1回転するのに要する時間をサンプル数で除した
値が用いられるため、タイヤ径が標準とは異なる異径タ
イヤであっても、サンプル時間Tを正確にもとめること
ができる。
【0050】なお、フィルタ係数は予め決めておくこと
ができ、予めテーブル化させて記憶させておくこともで
きる。サンプル時間T、回転角速度ωをその都度演算に
より求めなくても、回転角速度ωの大きさ(車両速度で
もよい)に基づいて段階的に異なる大きさとなるように
決定しておくことができる。回転角速度ωが決まれば、
サンプル時間Tを求めることができる。この場合には、
遮断される周波数帯が大きめになるように決定すること
が望ましい。また、市販のソフト等を利用すれば、フィ
ルタ係数を容易に求めることができる。
【0051】さらに、上記各実施形態においては、回転
角速度センサ36が駆動輪側に取り付けられた場合につ
いて説明したが、非駆動輪側に取り付けられた場合にも
同様に偏心に起因する誤差を除くことができる。非駆動
輪側においては、図17に示すように、ホイール120
がアクスルハブ122に一体的に回転可能に固定され、
アクスルハブ122がベアリング124を介してサスペ
ンション部材126に回転可能に支持される。ベアリン
グ124の中心が回転軸線とされる。アクスルハブ12
2と非回転体の一構成要素であるキャップ部材128と
の間に回転角速度センサ36が設けられる。ベアリング
124のインナレースに被検出体130が取り付けら
れ、キャップ部材128に検出部132が取り付けられ
るのである。アクセルハブ122が回転軸線に対して偏
心した場合、ホイール120がアクセルハブ122に対
して偏心した場合の少なくとも一方の場合に、ホイール
120は回転軸線に対して偏心することになる。本実施
形態においては、これらのうちの少なくとも一方が偏心
していても、偏心していないとした場合のホイール12
0の回転角速度を求めることができる。
【0052】本発明は、前記〔発明が解決しようとする
課題、課題解決手段および効果〕に記載の態様の他、当
業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した態様で
実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である回転速度検出装置全
体を示す図である。
【図2】上記回転速度検出装置の回転角速度センサの周
辺を示す図である。
【図3】上記回転角速度センサの検出部、ロータの中
心、ドライブシャフトの中心の関係を示す図である。
【図4】図3とは異なる位相におけるこれらの関係を示
す図である。
【図5】上記回転角速度センサによって検出された回転
角速度の出力信号の変化状態を示す図である。
【図6】上記回転速度検出装置に含まれる回転速度等演
算ECUのROMに格納された偏心関連量取得プログラ
ムを表すフローチャートである。
【図7】上記プログラムの一部を示すフローチャートで
ある。
【図8】上記プログラムの一部を示すフローチャートで
ある。
【図9】上記回転速度検出装置に含まれる回転速度等演
算ECUのROMに格納された回転速度演算プログラム
を表すフローチャートである。
【図10】上記回転速度検出装置におけるフーリエ変換
が行われる場合の演算の内容を示す図である。
【図11】上記演算の内容を示す図である。
【図12】本発明の別の一実施形態である回転速度検出
装置の全体を示す図である。
【図13】上記回転速度検出装置に含まれるフィルタを
作成する場合の演算の内容を示す図である。
【図14】上記演算の内容を示す図である。
【図15】上記回転速度検出装置に含まれる回転速度等
演算ECUのROMに格納された回転速度演算プログラ
ムを表すフローチャートである。このプログラムの実行
によりフィルタ処理が行われる。
【図16】上記フィルタ処理後の結果を示す図である。
【図17】本発明の一実施形態である回転速度検出装置
に含まれる回転角速度センサの周辺を示す別の図であ
る。
【符号の説明】
30ロータ 32検出部 36回転角速度センサ 50回転速度演算ECU

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸線回りに回転可能な回転体の回転速
    度を検出する回転速度検出装置であって、 前記回転体と一体的に回転可能な被検出体と、非回転体
    に取り付けられ、前記被検出体の回転角速度を検出する
    検出部とを含む回転角速度検出部と、 その回転角速度検出部によって検出された回転角速度
    の、前記被検出体が一回転する間の変化状態に基づい
    て、前記回転体と前記被検出体との少なくとも一方の回
    転軸線に対する偏心量に関連する偏心関連量を取得する
    偏心関連量取得部と、 前記回転角速度検出部によって検出された回転角速度と
    前記偏心関連量取得部によって取得された偏心関連量と
    に基づいて前記回転体の回転速度を演算により求める回
    転速度演算部とを含むことを特徴とする回転速度検出装
    置。
  2. 【請求項2】前記偏心関連量取得部が、前記回転角速度
    検出部によって検出された回転角速度の、前記被検出体
    の一回転の間の変化量が予め定められた設定値以下の場
    合に、その変化量に基づいて前記偏心関連量を取得する
    変化小時偏心量取得部を含む請求項1に記載の回転速度
    検出装置。
  3. 【請求項3】回転軸線回りに回転可能な回転体の回転速
    度を検出する回転速度検出装置であって、 前記回転体と一体的に回転可能な被検出体と、非回転体
    に取り付けられ、前記被検出体の回転角速度を検出する
    検出部とを含む回転角速度検出部と、 その回転角速度検出部によって検出された回転角速度
    の、前記回転体と前記被検出体との少なくとも一方の回
    転軸線に対する偏心に起因する周波数成分を除去するフ
    ィルタと、 そのフィルタによって除去される周波数を、前記回転体
    と被検出体との少なくとも一方の回転角速度に関連する
    回転角速度関連量に基づいて変更するフィルタ特性変更
    部と、 前記フィルタを通過した回転角速度の周波数成分に基づ
    いて前記回転体の回転速度を演算により求める回転速度
    演算部とを含むことを特徴とする回転速度検出装置。
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