JP2003056392A - 筒内噴射型内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

筒内噴射型内燃機関の排気浄化装置

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JP2003056392A
JP2003056392A JP2001247223A JP2001247223A JP2003056392A JP 2003056392 A JP2003056392 A JP 2003056392A JP 2001247223 A JP2001247223 A JP 2001247223A JP 2001247223 A JP2001247223 A JP 2001247223A JP 2003056392 A JP2003056392 A JP 2003056392A
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air
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fuel ratio
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保樹 田村
Kazuhito Kawashima
川島  一仁
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  • Exhaust Silencers (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 2次エアによる排気系内の反応を十分に促進
させて排気浄化効率の向上を図った筒内噴射型内燃機関
の排気浄化装置を提供する。 【解決手段】 2次エアの導入時には(S10)、燃焼空燃
比を理論空燃比または理論空燃比よりも燃料過濃側空燃
比に設定するとともに(S14)、燃料を内燃機関の圧縮行
程で噴射し(S16)、未燃物(CO)を排気通路に排出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒内噴射型内燃機
関の排気浄化装置に係り、詳しくは、理論空燃比運転ま
たはリッチ空燃比運転を行うとともに排気通路に空気を
供給して排気系内反応を促進し、筒内噴射型内燃機関か
らの有害物質の排出量を低減する技術に関する。
【0002】
【関連する背景技術】排気中の有害物質(HC、CO、
2等の未燃物の他、スモーク、NOx等を含む)を低減
させることを目的とした技術として、排気系(排気ポー
ト〜触媒コンバータを含む)内及び触媒上での反応を利
用した排気浄化技術が知られている。その一つとして、
燃焼空燃比をリッチ空燃比にするとともに排気ポートに
排気系外から空気(以下、2次エア)を供給して排気系
内での反応を促進し触媒の早期昇温を行い、有害物質を
低減させる技術がある。例えば、筒内噴射型エンジンの
場合には、吸気行程においてリッチ空燃比となるよう燃
料噴射(吸気行程噴射)を行うとともに排気ポートに排
気系外から2次エアを供給するようにしている。
【0003】そして、2次エアを供給するとともに、排
気圧を上昇させることにより、例えば冷態時における触
媒の早期活性化を図る技術が特開平8−158897号
公報等に開示されている。これにより、2次エアの供給
による排気系内や触媒上での反応が促進され、排ガスの
浄化能力が増強され、浄化効率の向上及び触媒の早期活
性化が図られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、2次エアの
供給中にエンジン負荷が増加すると、排気流量が増大
し、2次エアを供給し排気圧を上昇させたとしても排気
系内での反応時間が減少し、反応が十分に促進されない
という問題がある。特に、筒内噴射型エンジンの場合に
は、エンジンの冷態時に上述の如くリッチ空燃比となる
よう吸気行程噴射を行うと、未燃燃料である炭化水素H
Cを多く含んだ排ガスが排気通路に排出され、このHC
は一般に一酸化炭素COよりも反応し難いため、上記問
題が顕著となる。
【0005】本発明はこのような問題点を解決するため
になされたもので、その目的とするところは、2次エア
による排気系内の反応を十分に促進させて排気浄化効率
の向上を図った筒内噴射型内燃機関の排気浄化装置を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、請求項1の発明では、燃焼室内に直接燃料を噴
射する噴射弁と、該噴射弁による燃料噴射を制御する燃
料噴射制御手段と、燃焼空燃比を制御する空燃比制御手
段と、排気通路内に空気を供給する空気供給手段とを備
えた内燃機関の排気浄化装置において、前記空気供給手
段により排気通路内に空気が供給されるとき、前記燃料
噴射制御手段は燃料を内燃機関の圧縮行程で噴射し、前
記空燃比制御手段は燃焼空燃比を理論空燃比または理論
空燃比よりも燃料過濃側空燃比に設定することを特徴と
している。
【0007】即ち、筒内噴射型内燃機関では、従来、圧
縮行程噴射を行うと点火プラグ近傍に燃料を噴射するた
めにプラグくすぶりが発生し易いと考えられていたので
あるが、出願人が実験したところ、内燃機関が特に冷態
状態にあるときに圧縮行程噴射を行うと、噴霧形態が良
好で点火プラグのくすぶりが少なく、COが多く生成さ
れることが分かり、この事実に基づき、排気通路内に空
気を供給するとき、つまり所謂2次エアの導入時には、
燃焼空燃比が理論空燃比または理論空燃比よりも燃料過
濃側空燃比となるように燃料を内燃機関の圧縮行程で噴
射して未燃物を排気通路に排出するようにしている。
【0008】従って、空燃比制御手段により燃焼空燃比
が理論空燃比または理論空燃比よりも燃料過濃側空燃比
に設定され、空気供給手段により排気通路内に空気が供
給されると、排ガス中の未燃物と空気中の酸素とが排気
系(排気ポート〜触媒コンバータを含む)内で反応して
排気温度が上昇することになるが、燃料噴射制御手段に
より燃料を内燃機関の圧縮行程で噴射することによっ
て、排ガス中に未燃物としてCOを多く含むようにで
き、このCOはHCよりも反応し易いため、排気系内で
の反応がより一層促進される。これにより、例えば触媒
コンバータの早期活性化が図られ、排気浄化効率が向上
する。
【0009】また、請求項2の発明では、前記排気通路
に設けられ、該排気通路内の排気流動を抑制する排気流
動制御手段をさらに備え、前記空気供給手段により排気
通路内に空気が供給されるとき、前記排気流動制御手段
は排気流動を抑制することを特徴としている。従って、
排気通路内に空気が供給され、燃焼空燃比が理論空燃比
または理論空燃比よりも燃料過濃側空燃比となるように
燃料が内燃機関の圧縮行程で噴射されるときに、排気流
動制御手段によって排気流動が抑制されると、排気系内
における酸素とCOの滞留時間が長くなり、排気系内で
の反応がさらに促進される。
【0010】また、請求項3の発明では、内燃機関は多
気筒内燃機関であって、該多気筒内燃機関の気筒は2つ
の気筒群に分けられ、それぞれの気筒群毎に排気通路が
独立に設けられるとともにこれら2つの排気通路は連通
路によって連通されており、前記空気供給手段は、前記
2つの気筒群の一方から排出される排気中の酸素の量を
増大させる排出酸素量増大手段と、該一方の気筒群に連
なる一方の排気通路内の圧力を上昇させるべく設けられ
た絞り手段とを有し、前記排出酸素量増大手段により一
方の気筒群から排出される酸素量を増大させるとともに
一方の排気通路内の圧力を上昇させることにより他方の
排気通路内に酸素を供給することを特徴としている。
【0011】従って、排出酸素量増大手段により一方の
気筒群から排出される酸素量を増大させるとともに一方
の排気通路内の圧力を上昇させることにより、他方の排
気通路の排気圧が大気圧より高い場合であっても高出力
で高価なエアポンプを設けることなく他方の気筒群側、
即ち燃焼気筒群側の他方の排気通路に酸素が容易にして
確実に供給可能とされる。
【0012】なお、この際一方の排気通路内の圧力を他
方の排気通路の排気圧よりも高くする必要があるが、好
ましくは、連通路にエアポンプを介装するのがよく、こ
れにより、一方の排気通路と他方の排気通路間の圧力差
が小さくても或いは他方の排気通路の排気圧の方が多少
高くても確実に他方の排気通路内に酸素を供給すること
が可能である。ここに、当該エアポンプは圧力差分に対
抗できる程度の小出力で廉価な小型エアポンプでよく、
コストが嵩むこともない。
【0013】そして、この場合、一方の気筒群では酸素
量を増大させるために出力が低下するため、通常はこれ
を補うために他方の気筒群、即ち燃焼気筒群については
負荷が増加し、これにより排気流量が増大し排気系内で
の反応時間が減少することになるが、燃料を圧縮行程で
噴射することによって排気系内には反応し易いCOが多
く含まれることになり、排気系内での反応は低下するこ
となく十分に促進される。
【0014】また、請求項4の発明では、排出酸素量増
大手段は、前記一方の気筒群の燃料供給を停止すること
を特徴としている。従って、一方の気筒群の燃料供給を
停止することで、一方の排気通路に吸入空気をそのまま
排出でき、連通路を介して他の排気通路に確実に酸素が
供給可能とされる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。先ず、実施例1について説明す
る。図1を参照すると、本発明に係る筒内噴射型内燃機
関の排気浄化装置の概略構成図が示されており、以下、
当該排気浄化装置の構成を説明する。
【0016】同図に示すように、筒内噴射型内燃機関で
あるエンジン1は、多気筒エンジンであり、ここでは、
例えば筒内噴射型4気筒ガソリンエンジンが使用され
る。筒内噴射型のエンジン1は、燃料噴射モードとして
吸気行程で燃料噴射を行う吸気行程噴射モードと圧縮行
程で燃料噴射を行う圧縮行程噴射モードとを有してお
り、運転状態に応じて吸気行程噴射モードと圧縮行程噴
射モード間で燃料噴射モードを切換可能である。なお、
エンジン1は、リッチ空燃比運転可能であればディーゼ
ルエンジンでもよく、液体燃料エンジンに限らず気体燃
料エンジンであってもよい。
【0017】同図に示すように、筒内噴射型のエンジン
1のシリンダヘッド2には、各気筒毎に点火プラグ4と
ともに電磁式の燃料噴射弁6が取り付けられており、こ
れにより、燃料を燃焼室内に直接噴射可能である。点火
プラグ4には高電圧を出力する点火コイル8が接続され
ている。また、燃料噴射弁6には、燃料パイプ7を介し
て燃料タンクを擁した燃料供給装置(図示せず)が接続
されている。より詳しくは、燃料供給装置には、低圧燃
料ポンプと高圧燃料ポンプとが設けられており、これに
より、燃料タンク内の燃料を燃料噴射弁6に対し低燃圧
或いは高燃圧で供給し、該燃料を燃料噴射弁6から燃焼
室内に向けて所望の燃圧で噴射可能である。
【0018】シリンダヘッド2には、各気筒毎に略直立
方向に吸気ポートが形成されており、各吸気ポートと連
通するようにして吸気マニホールド10の一端がそれぞ
れ接続されている。なお、吸気マニホールド10には吸
入空気量を調節する電磁式のスロットル弁14が設けら
れている。また、シリンダヘッド2には、各気筒毎に略
水平方向に排気ポートが形成されており、各排気ポート
と連通するようにして排気マニホールド12の一端がそ
れぞれ接続されている。排気マニホールド12として
は、ここでは、デュアル型エキゾーストマニホールドシ
ステムが採用される。
【0019】各排気ポートには空気通路17を介して2
次エアポンプ16が接続され2次エアシステムが構成さ
れており、当該2次エアシステムが作動することで各排
気ポートに大気中の空気、即ち2次エアが供給可能とさ
れている(空気供給手段)。そして、排気マニホールド
12の他端には排気管20が接続されている。図2を参
照すると、当該エンジン1の排気系の詳細図が示されて
おり、以下同図に基づきエンジン1の排気系の構成につ
いて説明する。
【0020】エンジン1の燃焼順序は#1−#3−#4
−#2の順である。従って、デュアル型エキゾーストマ
ニホールドシステムからなる排気マニホールド12は、
排気干渉を避けるため、連続しない気筒同士、即ち#1
気筒と#4気筒(一方の気筒群)の排気通路が合流して
1本の排気通路を形成し、#2気筒と#3気筒(他方の
気筒群)の排気通路が合流して別の1本の排気通路を形
成している。つまり、デュアル型エキゾーストマニホー
ルドシステムからなる排気マニホールド12は、出口に
おいて排気通路は2本である。
【0021】同図に示すように、排気管20は遮蔽板等
により排気管20aと排気管20bの2本に分割されて
おり、排気管20aが#1気筒と#4気筒からの排気通
路に接続され、排気管20bが#2気筒と#3気筒から
の排気通路に接続されている。そして、排気管20に
は、排気浄化触媒装置として三元触媒30が介装されて
いる。この三元触媒30は、担体に活性貴金属として銅
(Cu),コバルト(Co),銀(Ag),白金(P
t),ロジウム(Rh),パラジウム(Pd)のいずれ
かを有している。
【0022】さらに、三元触媒30の下流には、排気管
20aと排気管20bを含め、排気管20内の排気の流
動を制御するようにして排気流動制御装置40が介装さ
れている。排気流動制御装置40は、排気流動の抑制、
即ち排気圧上昇、排気密度増加及び排気流速低下の少な
くともいずれか一つを実施することが可能に構成されて
いる。具体的には、排気流動制御装置40は排気管20
の流路面積を調節可能な密閉型開閉弁(排気流動制御手
段)42によって構成されている。
【0023】密閉型開閉弁42としては種々の方式が考
えられるが、ここでは、例えばバタフライ弁(図示せ
ず)が採用される。電子コントロールユニット(EC
U)60は、エンジン1を含めた排気浄化装置の総合的
な制御を行うものである。ECU60の入力側には、各
種センサ類が接続されており、これらセンサ類からの検
出情報が入力される。
【0024】一方、ECU60の出力側には、上述の燃
料噴射弁6、点火コイル8、スロットル弁14、2次エ
アポンプ16、密閉型開閉弁42等の各種出力デバイス
が接続されており、これら各種出力デバイスには各種セ
ンサ類からの検出情報に基づき演算された燃料噴射量、
燃料噴射時期、点火時期、2次エア量、排気流動制御量
等がそれぞれ出力され、これにより、燃料噴射弁6から
適正量の燃料が適正なタイミングで噴射され、点火プラ
グ4により適正なタイミングで火花点火が実施され、所
望の2次エア量となるよう2次エアシステムが作動し、
所望の排気流動制御量(例えば、目標排気圧)となるよ
う適正なタイミングで密閉型開閉弁42が開閉操作され
る。
【0025】以下、このように構成された本発明に係る
排気浄化装置の作用、即ち2次エア制御について説明す
る。図3を参照すると、ECU60が実行する、2次エ
ア制御の制御ルーチンを示すフローチャートが示されて
おり、以下同フローチャートに沿い説明する。先ず、ス
テップS10では、2次エアシステムが作動しているか
否か、即ち排気昇温が必要な状況であるか否かを判別す
る。排気昇温が必要な状況とは、例えばエンジン1の冷
態始動直後のように、三元触媒30の早期活性化が必要
なときである。判別結果が偽(No)で排気昇温が必要
でないと判定された場合には、当該ルーチンを抜け、判
別結果が真(Yes)で排気昇温が必要な状況にあると
判定された場合には、ステップS12に進む。
【0026】ステップS12では、1気筒当たりのエン
ジン負荷、例えば1気筒当たりの正味平均有効圧が所定
値(例えば、4.9N/cm2)より大か否かを判別する。そ
の他、スロットル開度、マニホールド圧、体積効率等が
所定値より大か否かで判別するようにしてもよい。判別
結果が偽(No)で1気筒当たりのエンジン負荷がそれ
ほど大きくないと判定された場合には、当該ルーチンを
抜け、一方判別結果が真(Yes)で、1気筒当たりの
エンジン負荷が所定値より大きいと判定された場合に
は、ステップS14に進む。
【0027】ステップS14では、燃焼空燃比(燃焼A
/F)をリッチ空燃比(燃料過濃側空燃比)或いは理論
空燃比に設定する。好ましくは、空燃比を値13〜12
程度に設定するのがよい。そして、ステップS16で
は、燃料を圧縮行程で噴射するように燃料噴射モードを
圧縮行程噴射モードに切り換える。このとき、好ましく
は、圧縮行程噴射終了時期をBTDC60°程度に設定
するのがよい。
【0028】このようにすると、2次エアシステムの作
動により排気通路に空気が導入され、燃焼A/Fがリッ
チ空燃比或いは理論空燃比に設定され、排気通路には空
気中の酸素とともに過剰供給された燃料による未燃物と
が存在することになり、これら酸素と未燃物とが排気通
路内で反応して排気温度が上昇することになるのである
が、この際、燃料を圧縮行程で噴射することによって、
特にエンジン1が冷態状態にあるときには、上述したよ
うに燃料の噴霧形態が良好なものとなり点火プラグ4の
くすぶりが少なくなって排ガス中に未燃物としてCOが
多く含まれることになり、このCOはHCよりも反応し
易いことから、エンジン負荷が増加し排気流量が増大し
て反応時間が短くなったような場合においても、排気通
路内での反応が十分に促進される。
【0029】実際、図4を参照すると、2次エアシステ
ムの作動時において燃料を圧縮行程で噴射した場合(実
線)の触媒下流のHC濃度と排気温度との時間変化が吸
気行程で噴射した場合(破線)と比較してタイムチャー
トで示されているが、このように、2次エアシステムの
作動時に燃料を圧縮行程で噴射するようにすると、始動
直後(モータリングからファイアリングへの切換時)か
らHCの排出量が良好に低下し、排気温度が高くなる。
【0030】これにより、排気温度が急速に昇温させら
れることとなり、三元触媒30の早期活性化が図られ、
排気浄化効率が向上する。そして、ステップS18で
は、密閉型開閉弁42を閉弁側に作動させ、排気流動の
抑制を行う。これにより、排気通路内の酸素と未燃物と
の滞留時間、即ち反応時間が長くなり、排気通路内での
反応がより一層促進されて排気温度がさらに急速に昇温
することになり、三元触媒30がより早期に活性化され
る。
【0031】次に、実施例2について説明する。図5を
参照すると、実施例2に係る排気系の詳細図が示されて
おり、以下同図に基づき実施例2について説明する。当
該実施例2では、#1気筒の排気通路と#3気筒の排気
通路、及び#2気筒の排気通路と#4気筒の排気通路と
はそれぞれ細径の連通路18、19で接続されている。
なお、連通路18、19は、#1気筒の排気ポートと#
2気筒の排気ポート、及び#4気筒の排気ポートと#3
気筒の排気ポートを連通するようにシリンダヘッド2内
に形成してもよい。
【0032】そして、排気管20には、排気管20aと
排気管20bのそれぞれの管路内の排気の流動を制御す
るようにして排気流動制御装置140が介装されてい
る。排気流動制御装置140は、上記排気流動制御装置
40と同様に、排気流動の抑制、即ち排気圧上昇、排気
密度増加及び排気流速低下の少なくともいずれか一つを
実施することが可能に構成されている。具体的には、排
気流動制御装置140は排気管20aと排気管20bの
それぞれの流路面積を調節可能な密閉型開閉弁(排気流
動制御手段、絞り手段)142によって構成されてい
る。
【0033】密閉型開閉弁142としては種々の方式が
考えられるが、ここでは、例えば、図6に概略示すよう
な2連式バタフライ弁が採用される。この2連式バタフ
ライ弁は、排気管20aに対応する弁体44aと排気管
20bに対応する弁体44bとが独立である一方、双方
ともに回転軸43に固定され、当該回転軸43に同期回
転するよう構成されている。つまり、密閉型開閉弁42
は、2連式バタフライ弁として、2つの弁体44a、4
4bが1つの回転軸43を共有して一体に構成されてい
る。
【0034】そして、回転軸43にはアクチュエータ4
5が接続されており、当該バタフライ弁は、当該アクチ
ュエータ45で回転軸43を回転させることにより開閉
作動する。詳しくは、回転軸43は弁体44aの取り付
けられた軸体43aと弁体44bの取り付けられた軸体
43bとからなり、これら軸体43aと軸体43bと
は、スプリング43cを介し、弁体44aと弁体44b
とが回転軸43回りで所定角度ずれるように直列に連結
されている。つまり、当該バタフライ弁は、回転軸43
を閉弁側に回転させたときに、弁体44aによる排気管
20aの流路面積の絞り量の方が大きく、弁体44bに
よる排気管20bの流路面積の絞り量の方が小さくなる
ように構成されており、一方、回転軸43を開弁側に全
開位置まで回転させたときには、スプリング力に抗して
弁体44a、44bがともに全開となるよう構成されて
いる。
【0035】なお、ここでは2連式バタフライ弁、即ち
2つの弁体44a、44bを一体とした密閉型開閉弁4
2を用いるようにしているが、排気管20a用の密閉型
開閉弁及びアクチュエータ(絞り手段)と排気管20b
用の密閉型開閉弁及びアクチュエータ(排気流動制御手
段)とをそれぞれ個別に設けるようにしてもよい。そし
て、排気管20は密閉型開閉弁42の下流で1本に合流
しており、当該合流して1本となった排気管20に三元
触媒30が介装されている。
【0036】以下、このように構成された実施例2に係
る排気浄化装置の作用、即ち排気エア制御について説明
する。上記実施例1では大気中から2次エアを排気通路
に導入したが、当該実施例2では、排気昇温が必要なと
きには、上記密閉型開閉弁42からなる排気エアシステ
ムを作動させる。
【0037】排気エアシステムでは、先ず排気流動制御
装置140のアクチュエータ45を作動させて密閉型開
閉弁142を閉弁状態とする。つまり、2連式バタフラ
イ弁の弁体44a、44bをともに閉作動させて排気管
20a、20bの流路面積を共に絞るようにする。そし
て、#1気筒と#4気筒(一方の気筒群)において燃料
カット(排出酸素量増大手段、燃料供給を停止)を行っ
て空気(以下、排気エアという)のみを排気管20aに
排出し、一方#2気筒と#3気筒(他方の気筒群)にお
いてリッチ空燃比運転或いは理論空燃比運転を行って未
燃物を排気管20bに排出するようにする。
【0038】これにより、排気管20a内及び排気管2
0b内の排気流動が抑制されるが、この際、上述したよ
うに密閉型開閉弁42は弁体44aによる排気管20a
の流路面積の絞り量の方が弁体44bによる排気管20
bの流路面積の絞り量よりも大きくなるように構成され
ているので、排気管20a内の排気流動の抑制度合いの
方が排気管20b内の排気流動の抑制度合いよりも大き
くなり、排気管20a内の排気圧の方が排気管20b内
の排気圧よりも高くなる。
【0039】そして、この圧力差により、#1気筒の排
気通路内の排気エアが連通路18を通って#3気筒の排
気通路に流入し、#4気筒の排気通路内の排気エアが連
通路19を通って#2気筒の排気通路に流入し、#1気
筒及び#4気筒から排出された排気管20a側の排気エ
アが#2気筒及び#3気筒の排気通路、即ち排気管20
bに導入される。
【0040】つまり、当該実施例2の場合、#1気筒と
#4気筒(一方の気筒群)において燃料カットを行い、
且つ、排気管20a内の排気圧を高めることで、2次エ
ア技術を用いることなく、燃焼気筒群(ここでは#2気
筒及び#3気筒)の排気通路に容易に空気を供給可能で
ある。特に、排気流動の抑制により排気管20b内の排
気圧をも高めて排気系内反応を促進させる場合、2次エ
アポンプの吐出圧が小さいと、排気圧の方が高いために
排ガス中に2次エアを十分に混流させることができない
という問題があるが、このように#1気筒と#4気筒
(一方の気筒群)からの排気通路内、即ち排気管20a
内の排気圧と#2気筒と#3気筒(他方の気筒群)から
の排気通路内、即ち排気管20b内の排気圧との間に前
者が高く後者が低くなるよう圧力差を設けることによ
り、排気流動の抑制によって燃焼気筒群の排気通路内の
排気圧が上昇した場合であっても、高出力で高価な2次
エアポンプを用いることなく、確実に燃焼気筒群の排気
通路に空気を供給可能である。
【0041】図7を参照すると、ECU60が実行す
る、排気エア制御の制御ルーチンを示すフローチャート
が示されており、以下同フローチャートに沿い説明す
る。なお、当該ルーチンは基本的には上記実施例1の2
次エア制御の制御ルーチンと同じである。ステップS1
0’では、上記排気エアシステムが作動しているか否
か、即ち排気昇温が必要な状況であるか否かを判別す
る。判別結果が偽(No)で排気昇温が必要でないと判
定された場合には、当該ルーチンを抜け、一方判別結果
が真(Yes)で排気昇温が必要な状況にあると判定さ
れた場合には、ステップS12に進む。
【0042】ステップS12以降は上記2次エア制御の
制御ルーチンと同じであり、ステップS12で1気筒当
たりのエンジン負荷が所定値より大か否かを判別し、ス
テップS14で燃焼A/Fをリッチ空燃比或いは理論空
燃比に設定し、ステップS16で燃料を圧縮行程で噴射
するように燃料噴射モードを圧縮行程噴射モードに切り
換える。そして、ステップS18で排気流動の抑制を行
う。
【0043】なお、当該実施例2では2連式バタフライ
弁を用いており、上記排気エアシステムの作動により併
せて排気流動の抑制も同時に行われるため、ステップS
18で別途排気流動の抑制を行う必要はなく、ここでは
排気管20a用の密閉型開閉弁と排気管20b用の密閉
型開閉弁とをそれぞれ個別に設けた場合にのみステップ
S18を実行する。
【0044】これにより、当該実施例2においても、上
記実施例1の場合と同様に、排気エアシステムの作動に
より燃焼気筒群の排気通路に空気が導入され、燃焼A/
Fがリッチ空燃比或いは理論空燃比となるよう燃料が圧
縮行程で噴射されることにより、排気通路内での反応が
十分に促進される。特に、排気エアシステムを用いる場
合、#1気筒と#4気筒(一方の気筒群)で燃料カット
を行うため、全体としてエンジン出力が低下しないよう
燃焼気筒群である#2気筒と#3気筒(他方の気筒群)
の負荷が増加し、これにより排気流量が増大し、排気系
内での反応時間が減少することになるのであるが、燃料
を圧縮行程で噴射することによって排気系内には反応し
易いCOが多く含まれることになり、排気系内での反応
が低下なく十分に促進される。これにより、排気流動の
抑制と相まって排気温度が急速に昇温させられることと
なり、三元触媒30の早期活性化が図られ、排気浄化効
率が向上する。
【0045】次に、実施例3について説明する。図8を
参照すると、実施例3に係る排気系の詳細図が示されて
おり、以下同図に基づき実施例3について説明する。当
該実施例3では、上記実施例2と同様に、#1気筒の排
気通路と#3気筒の排気通路、及び#2気筒の排気通路
と#4気筒の排気通路とはそれぞれ細径の連通路18、
19で接続されている。
【0046】そして、排気管20aに対応する密閉型開
閉弁(絞り手段)142a’が三元触媒30の上流に独
立に介装されている一方、排気管20bに対応する密閉
型開閉弁(排気流動制御手段)142b’が、排気管2
0bではなく排気管20の三元触媒30下流の部分に独
立に介装されている。即ち、ここでは密閉型開閉弁14
2a’と密閉型開閉弁142b’とから排気流動制御装
置140’が構成されている。これら密閉型開閉弁14
2a’、密閉型開閉弁142b’についても、例えばバ
タフライ弁が採用されている。
【0047】つまり、当該実施例3では、燃焼気筒群で
ある#2気筒及び#3気筒からの排ガスについては、三
元触媒30をも含めた範囲で流動が抑制される。そし
て、これら密閉型開閉弁142a’、142b’は、密
閉型開閉弁142a’による排気管20aの流路面積の
絞り量の方が密閉型開閉弁142b’による排気管20
の三元触媒30下流部分の流路面積の絞り量よりも大き
くなるように構成されている。
【0048】従って、当該実施例3においても、密閉型
開閉弁142a’、142b’をともに閉弁状態とする
と、上記実施例2の場合と同様、排気管20a内の排気
流動の抑制度合いの方が排気管20b内の排気流動の抑
制度合いよりも大きくなり、この圧力差により、#1気
筒及び#4気筒(一方の気筒群)から排出された排気エ
アが確実に#2気筒及び#3気筒(他方の気筒群)の排
気通路に供給される。
【0049】そして、当該実施例3においても、図7の
排気エア制御の制御ルーチンを実行する。これにより、
当該実施例3においても、上記実施例2の場合と同様
に、排気エアシステムの作動により燃焼気筒群の排気通
路に空気が導入され、燃焼A/Fがリッチ空燃比或いは
理論空燃比となるよう燃料が圧縮行程で噴射されること
により、燃焼気筒群である#2気筒と#3気筒(他方の
気筒群)の負荷が増加し排気流量が増大して反応時間が
短くなっても、排気通路内での反応が十分に促進され
る。
【0050】また、当該実施例3のように密閉型開閉弁
を独立に設けると、上記実施例2の場合には密閉型開閉
弁142の弁体44aと弁体44bとが回転軸43で連
結されているために排気昇温により上昇した排気管20
b内の排気熱が弁体44bから弁体44aに伝達されて
排気管20a内の排気エアによって冷却されてしまうの
であるが、このような熱損失が防止され、排気管20b
内において良好に排気昇温が実施され、三元触媒30を
より早期に活性化することができる。
【0051】また、このように密閉型開閉弁142b’
を三元触媒30下流の部分に配設すると、排気管20b
内の排気昇温によって三元触媒30の上流では極めて高
温であった排気が、三元触媒30の下流では熱が三元触
媒30の昇温に使用されることにより排気温度は低温と
なっているので、密閉型開閉弁142b’の過熱が防止
され、密閉型開閉弁142b’の耐久性が向上するとい
う利点もある。
【0052】次に、実施例4について説明する。図9を
参照すると、実施例4に係るエンジン1の排気系の詳細
図が示されており、以下同図に基づき実施例4の構成及
び作用を説明する。当該実施例4では、排気管20の三
元触媒30の下流の部分が曲折されてその一定範囲が排
気管20aに沿って延びている。そして、かかる一定範
囲の部分には、排気管20aと排気管20の三元触媒3
0の下流の部分のそれぞれの管路内の排気の流動を制御
するようにして排気流動制御装置140”が介装されて
いる。
【0053】ここでは、排気流動制御装置140”とし
て上記実施例2の場合と同様に2連式バタフライ弁から
なる密閉型開閉弁(排気流動制御手段、絞り手段)14
2”が採用されている。即ち、密閉型開閉弁142”
は、上記同様、排気管20aに対応する弁体44aと排
気管20の三元触媒30の下流の部分に対応する弁体4
4bとが1つの回転軸43を共有し且つ回転軸43回り
で所定角度ずれるようして一体に構成されている。
【0054】従って、当該実施例4においても、密閉型
開閉弁142”を閉弁状態とすると、上記実施例2、3
の場合と同様、排気管20a内の排気流動の抑制度合い
の方が排気管20b内の排気流動の抑制度合いよりも大
きくなり、この圧力差により、#1気筒及び#4気筒
(一方の気筒群)から排出された排気エアが確実に燃焼
気筒群である#2気筒及び#3気筒(他方の気筒群)の
排気通路に供給される。
【0055】そして、当該実施例4においても、図7の
排気エア制御の制御ルーチンを実行する。これにより、
当該実施例4においても、上記実施例2、3の場合と同
様に、排気エアシステムの作動により排気通路に空気が
導入され、燃焼A/Fがリッチ空燃比或いは理論空燃比
となるよう燃料が圧縮行程で噴射されることにより、燃
焼気筒群である#2気筒と#3気筒(他方の気筒群)の
負荷が増加し排気流量が増大して反応時間が短くなって
も、排気通路内での反応が十分に促進される。
【0056】また、上記実施例3と同様、排気昇温によ
り上昇した排気管20b内の排気熱が排気管20a側に
伝達されて冷却されることがないので、熱損失が防止さ
れ、排気管20b内において良好に排気昇温が実施さ
れ、三元触媒30をより早期に活性化することができ
る。また、やはり上記実施例3と同様、三元触媒30の
下流では当該排気昇温の熱が三元触媒30の昇温に使用
されて排気温度は低下しているので、密閉型開閉弁14
2”の過熱が防止され、密閉型開閉弁142”の耐久性
が向上するという利点もある。さらに、当該実施例4で
は、実施例3に対して密閉型開閉弁142”を別体とせ
ずに一体に構成しているので、排気昇温や耐久性等の面
で有利な効果を有しながらコスト削減を図ることができ
ることにもなる。
【0057】次に、実施例5について説明する。図10
を参照すると、実施例5に係るエンジン1の排気系の詳
細図が示されており、以下同図に基づき実施例5の構成
及び作用を説明する。当該実施例5では、連通路18、
19に吐出圧200hPa(150mmHg)程度の小型のエ
アポンプ16’が介装され排気エアシステムが構成され
ている。詳しくは、エアポンプ16’は、#1気筒の排
気通路から#3気筒の排気通路へ、及び#4気筒の排気
通路から#2気筒の排気通路へ排気を圧送するように構
成され、配設されている。
【0058】そして、実施例1と同様に、三元触媒30
の下流には、排気管20aと排気管20bを含め、排気
管20内の排気の流動を制御するよう排気流動制御装置
40としての密閉型開閉弁(排気流動制御手段)42が
介装されている。このように構成された当該実施例5の
排気エアシステムでは、排気エアシステムの作動時に
は、先ず、#1気筒と#4気筒(一方の気筒群)におい
て燃料カットを行って排気エアを排気管20aに排出
し、一方#2気筒と#3気筒(他方の気筒群)において
リッチ空燃比運転或いは理論空燃比運転を行って未燃物
を排気管20bに排出するようにする。
【0059】そして、エアポンプ16’を作動させ、#
1気筒と#4気筒から排出される排気エアを2次エアと
して燃焼気筒群である#2気筒及び#3気筒からの排ガ
スに混入させるようにする。従って、上記実施例2、3
のように排気管20aの排気圧と排気管20bの排気圧
との間に圧力差がなくても、燃焼気筒群の排気通路に排
気エアを容易に供給でき、排気流動の抑制によって排気
圧を上昇させたとしても、エアポンプ16’の吸込側の
空気圧と吐出側の排気圧、即ち排気管20a内の排気エ
ア圧と排気管20b内の排気圧とを同レベルに保持する
ことにより、確実に燃焼気筒群の排気通路に排気エアを
供給することができる。この場合、エアポンプ16’は
小型であるため容易に入手でき、コストが嵩むこともな
い。
【0060】そして、当該実施例5においても、図7の
排気エア制御の制御ルーチンを実行する。これにより、
上記実施例2、3、4の場合と同様に、排気エアシステ
ムの作動により排気通路に空気が導入され、燃焼A/F
がリッチ空燃比或いは理論空燃比となるよう燃料が圧縮
行程で噴射されることにより、燃焼気筒群である#2気
筒と#3気筒(他方の気筒群)の負荷が増加し排気流量
が増大して反応時間が短くなっても、排気通路内での反
応が十分に促進される。
【0061】以上で説明を終えるが、本発明は上記実施
形態に限られるものではない。例えば、上記実施形態で
は、図3及び図7のステップS12において、1気筒当
たりのエンジン負荷が所定値より大か否かを判別するよ
うにし、エンジン負荷が所定値より大である高負荷の場
合に燃焼A/Fをリッチ空燃比とし、燃料を圧縮行程で
噴射するようにしたが、エンジン負荷が所定値以下の中
・低負荷域のときにも燃焼A/Fをリッチ空燃比とし、
燃料を圧縮行程で噴射するようにしても、COが多く生
成されることにより反応が促進され、十分な効果が得ら
れる。
【0062】また、上記実施形態では、図3及び図7の
ステップS10の判別により、2次エアシステム或いは
排気エアシステムが作動している場合に燃焼A/Fをリ
ッチ空燃比とし、燃料を圧縮行程で噴射するようにした
が、2次エアシステム或いは排気エアシステムを作動さ
せることなく燃焼A/Fをリッチ空燃比とし、燃料を圧
縮行程で噴射するようにしても、COが多く生成される
ことで、HC排出量が低下し、排気浄化効率が向上す
る。
【0063】また、上記実施例2〜5では、#1気筒と
#4気筒について燃料カットを行うようにし、#2気筒
及び#3気筒について燃焼運転を行うようにしたが、逆
に、#2気筒と#3気筒について燃料カットを行い、#
1気筒及び#4気筒について燃焼運転を行うようにして
もよく、また、燃料カットを行う気筒群からの排気管と
燃焼運転を行う気筒群からの排気管とを独立に構成する
ものとすれば、いずれか1気筒のみを燃料カットさせて
もよく、いずれか3気筒を燃料カットさせることも可能
である。また、エンジン1の要求出力或いは振動モード
に応じて燃料カットする気筒数を変更するようにしても
よい。さらに、所定期間毎に燃料カットを行う気筒と燃
焼運転を行う気筒とを交互に切り換えるようにすると、
各気筒の燃焼室状態や三元触媒30の昇温状態等を均一
に保持することができる。
【0064】また、上記実施例2〜5では、燃料カット
運転を行うことで排気エアのみを2次エアとして供給す
るようにしたが、燃料カット運転に代えてリーン空燃比
運転を行うようにし、余剰酸素を多く含む排ガスを2次
エアとして燃焼グループ側に供給するようにしてもよく
(排出酸素量増大手段)、このようにしても上記同様の
効果が得られる。
【0065】さらに、上記実施例5におけるエアポンプ
16’を実施例2〜4において連通路18、19に設け
るようにしてもよい。
【0066】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の請
求項1の筒内噴射型内燃機関の排気浄化装置によれば、
排気通路内に空気を供給するとき、つまり所謂2次エア
の導入時には、燃焼空燃比が理論空燃比または理論空燃
比よりも燃料過濃側空燃比となるように燃料を内燃機関
の圧縮行程で噴射して未燃物を排気通路に排出するよう
にするので、排ガス中に未燃物としてCOを多く含むよ
うにでき、このCOはHCよりも反応し易いことから、
排気系内での反応をより一層促進させることができる。
これにより、例えば触媒コンバータの早期活性化を図る
ことができ、排気浄化効率を向上させることができる。
【0067】また、請求項2の筒内噴射型内燃機関の排
気浄化装置によれば、排気通路内に空気を供給し、燃焼
空燃比が理論空燃比または理論空燃比よりも燃料過濃側
空燃比となるように燃料を内燃機関の圧縮行程で噴射す
るとき、同時に排気流動をも抑制するので、排気系内に
おける酸素とCOの滞留時間を長くでき、排気系内での
反応をさらに促進させることができる。
【0068】また、請求項3の筒内噴射型内燃機関の排
気浄化装置によれば、多気筒内燃機関において、気筒を
2つの気筒群に分け、それぞれの気筒群毎に排気通路を
独立に設けるとともにこれら2つの排気通路を連通路に
よって連通し、さらに2つの気筒群の一方から排出され
る排気中の酸素の量を増大させ、該一方の気筒群に連な
る一方の排気通路内の圧力を絞り手段により上昇させる
ようにするので、他方の排気通路の排気圧が大気圧より
高い場合であっても高出力で高価なエアポンプを設ける
ことなく他方の気筒群側、即ち燃焼気筒群側の他方の排
気通路に酸素を容易にして確実に供給することができ
る。また、連通路にエアポンプを介装したとしても出力
の小さな廉価な小型エアポンプでよく、コストを抑える
ことができる。
【0069】そして、この場合、一方の気筒群の出力低
下を補うため、通常他方の気筒群、即ち燃焼気筒群につ
いて負荷が増加し、これにより排気流量が増大し排気系
内での反応時間が減少することになるが、燃料を圧縮行
程で噴射することによって排気系内に反応し易いCOを
多く含ませることができ、排気系内での反応を低下なく
十分に促進させることができる。
【0070】また、請求項4の筒内噴射型内燃機関の排
気浄化装置によれば、一方の気筒群の燃料供給を停止す
ることで、一方の排気通路に吸入空気をそのまま排出で
き、連通路を介して他の排気通路に確実に酸素を供給す
ることができ、排気系内での反応を十分に促進させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る筒内噴射型内燃機関の排気浄化装
置の概略構成図である。
【図2】実施例1に係るエンジンの排気系の詳細図であ
る。
【図3】2次エア制御の制御ルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図4】2次エアシステムの作動時に燃料を圧縮行程で
噴射した場合(実線)の触媒下流のHC濃度と排気温度
との時間変化を吸気行程で噴射した場合(破線)と比較
して示したタイムチャートである。
【図5】実施例2に係るエンジンの排気系の詳細図であ
る。
【図6】実施例2に係る排気流動制御装置としての2連
式バタフライ弁を示す図である。
【図7】排気エア制御の制御ルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図8】実施例3に係るエンジンの排気系の詳細図であ
る。
【図9】実施例4に係るエンジンの排気系の詳細図であ
る。
【図10】実施例5に係るエンジンの排気系の詳細図で
ある。
【符号の説明】
1 エンジン 6 燃料噴射弁 12 排気マニホールド 16 2次エアポンプ(空気供給手段) 16’ エアポンプ 17 空気通路 18 連通路 19 連通路 20 排気管 20a 排気管 20b 排気管 30 三元触媒 42 密閉型開閉弁(排気流動制御手段) 60 ECU(電子コントロールユニット) 142、142” 密閉型開閉弁(排気流動制御手段、
絞り手段) 142a’ 密閉型開閉弁(絞り手段) 142b’ 密閉型開閉弁(排気流動制御手段)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 9/04 F02D 9/04 C 3G301 E 17/02 17/02 G P 41/02 301 41/02 301H 310 310A 41/34 41/34 H Fターム(参考) 3G004 AA01 BA06 BA09 DA24 EA02 3G065 AA04 AA09 AA10 CA12 DA04 EA07 GA01 GA41 HA06 KA02 3G084 BA09 BA13 BA19 BA25 DA10 EB11 FA07 FA26 3G091 AA02 AA13 AA17 AA28 AB03 BA03 CA23 DA02 DC01 EA24 EA34 FA01 FA04 FB02 FB11 FB12 FC04 FC07 HA37 HA46 HB07 3G092 AA01 AA06 AA14 AB02 BA07 BB01 BB10 CA04 CB05 DC12 DC16 DE03S DF08 EA05 EC01 FA15 GA01 GA02 HD04X HD09Z 3G301 HA01 HA04 HA07 HA18 JA21 KA01 KA05 LB04 LC01 MA01 MA26 ND01 NE01 PD01A PD14A

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼室内に直接燃料を噴射する噴射弁
    と、該噴射弁による燃料噴射を制御する燃料噴射制御手
    段と、燃焼空燃比を制御する空燃比制御手段と、排気通
    路内に空気を供給する空気供給手段とを備えた筒内噴射
    型内燃機関の排気浄化装置において、 前記空気供給手段により排気通路内に空気が供給される
    とき、前記燃料噴射制御手段は燃料を内燃機関の圧縮行
    程で噴射し、前記空燃比制御手段は燃焼空燃比を理論空
    燃比または理論空燃比よりも燃料過濃側空燃比に設定す
    ることを特徴とする筒内噴射型内燃機関の排気浄化装
    置。
  2. 【請求項2】 前記排気通路に設けられ、該排気通路内
    の排気流動を抑制する排気流動制御手段をさらに備え、 前記空気供給手段により排気通路内に空気が供給される
    とき、前記排気流動制御手段は排気流動を抑制すること
    を特徴とする、請求項1記載の筒内噴射型内燃機関の排
    気浄化装置。
  3. 【請求項3】 内燃機関は多気筒内燃機関であって、該
    多気筒内燃機関の気筒は2つの気筒群に分けられ、それ
    ぞれの気筒群毎に排気通路が独立に設けられるとともに
    これら2つの排気通路は連通路によって連通されてお
    り、 前記空気供給手段は、前記2つの気筒群の一方から排出
    される排気中の酸素の量を増大させる排出酸素量増大手
    段と、該一方の気筒群に連なる一方の排気通路内の圧力
    を上昇させるべく設けられた絞り手段とを有し、前記排
    出酸素量増大手段により一方の気筒群から排出される酸
    素量を増大させるとともに一方の排気通路内の圧力を上
    昇させることにより他方の排気通路内に酸素を供給する
    ことを特徴とする、請求項1または2記載の筒内噴射型
    内燃機関の排気浄化装置。
  4. 【請求項4】 排出酸素量増大手段は、前記一方の気筒
    群の燃料供給を停止することを特徴とする、請求項3記
    載の筒内噴射型内燃機関の排気浄化装置。
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