JP2003056345A - 車両用冷却ファン制御装置 - Google Patents

車両用冷却ファン制御装置

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JP2003056345A
JP2003056345A JP2001249321A JP2001249321A JP2003056345A JP 2003056345 A JP2003056345 A JP 2003056345A JP 2001249321 A JP2001249321 A JP 2001249321A JP 2001249321 A JP2001249321 A JP 2001249321A JP 2003056345 A JP2003056345 A JP 2003056345A
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vehicle
cooling fan
cooling
fan control
fan
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JP2001249321A
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Toshihiko Dejima
俊彦 出島
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Subaru Corp
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Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 必要最小限の冷却ファンの稼働を図り、補機
類の省電力化を図るとともに、冷却ファンによる騒音振
動の低減を図ることのできる車両用冷却ファン制御装置
を提供する。 【解決手段】 車両の運転状態と、空調装置9の作動状
態と、の少なくとも一方が、所定の条件となった際に、
予め設定された低回転条件に基づいて冷却ファン12の
回転数を制御するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン冷却水用
のラジエータ及び空調装置のコンデンサを冷却可能な冷
却ファンの回転数を制御する車両用冷却ファン制御装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、空調装置を装備した車両におい
ては、エンジン冷却水冷却用のラジエータと空調装置の
コンデンサとを冷却するために、冷却ファン(電動モー
タファン)が配設されている。
【0003】この冷却ファンの運転には、多大な電流が
必要で、2つの冷却ファンが高回転を続けると消費電力
の面で好ましくないばかりか騒音対策の面でも好ましく
ない。そこで、例えば、特開2000−274243号
公報に記載されているように、冷媒圧力検出器を設けて
コンプレッサの吐出圧力を検出し、車両運転状態として
の車速と、空調装置の作動状態としての吐出圧力とに応
じて冷却ファンの回転数を制御するようにして、補機類
の省電力化と冷却ファンの騒音低減を図ったものが、本
出願人により開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記車
両用冷却ファン制御装置では、エンジン及び空調装置に
ある程度負荷が加わった状態を想定して冷却ファンの回
転数を制御しているので、エンジン及び空調装置等に殆
ど負荷が加わっていない場合にも、通常運転時と同じよ
うに冷却ファンの回転数が制御されており、補機類の省
電力化及び冷却ファンの騒音低減が完全には図られてい
ない。
【0005】本発明は、前記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、必要最小限の冷却フ
ァンの稼働を図り、補機類の省電力化を図るとともに、
冷却ファンによる騒音振動の低減を図ることのできる車
両用冷却ファン制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明では、車両の運転状態を検出す
る車両運転状態検出手段と、車載空調装置の作動状態を
検出する空調作動状態検出手段と、前記車両運転状態と
前記空調装置の作動状態とに対応して予め設定された通
常回転条件に基づいて、エンジン冷却水冷却用のラジエ
ータ及び前記空調装置のコンデンサを冷却可能な冷却フ
ァンの回転数を可変制御する通常ファン制御手段とを備
えた車両用冷却ファン制御装置において、前記車両運転
状態と前記空調装置の作動状態とに対応して予め設定さ
れた低回転条件に基づいて、前記冷却ファンの回転数を
制御する低回転ファン制御手段と、前記車両運転状態と
前記空調装置作動状態の少なくとも一方に基づいて、前
記通常ファン制御手段と前記低回転ファン制御手段の何
れか一方を、前記冷却ファンの回転数の制御手段として
選択するファン制御選択手段とを具備したことを特徴と
する。
【0007】請求項1記載の発明によれば、車両運転状
態及び空調装置の作動状態の少なくとも一方に基づい
て、通常ファン制御手段と低回転ファン制御手段の何れ
か一方を選択するようにしたので、エンジン、空調装置
等に比較的負荷が加わらない状態のときに低回転ファン
制御手段が選択され、必要最小限の最適な冷却ファンの
稼働が実現される。
【0008】従って、補機類の省電力化を図るととも
に、冷却ファンによる騒音振動の低減を図り、冷却ファ
ンの信頼性・耐久性を向上させることができる。
【0009】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
車両用冷却ファン制御装置において、前記車両運転状態
検出手段は、少なくとも前記エンジン冷却水の冷却水温
度を前記車両運転状態として検出し、前記空調作動状態
検出手段は、少なくとも前記車両における外気温度を前
記空調装置の作動状態として検出することを特徴とす
る。
【0010】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の作用に加え、車両における外気温度と、エンジン冷
却水温度とを検出するようにし、検出された外気温度と
エンジン冷却水温度とに基づいて、通常ファン制御手段
と低回転ファン制御手段の何れか一方を選択するように
したので、空調装置及びエンジンの負荷に応じたきめ細
やかな冷却ファンの制御を行うことができる。
【0011】従って、空調装置及びエンジンに過大な負
荷をかけることなく、補機類の省電力化及び冷却ファン
における騒音振動の低減を図ることができる。
【0012】請求項3記載の発明では、請求項2記載の
車両用冷却ファン制御装置において、前記ファン制御選
択手段は、前記車両に前記電源が投入された直後に、前
記外気温度が予め設定された始動外気温度より低温で、
前記冷却水温度が予め設定された始動冷却水温度より低
温のときに、前記冷却ファンの回転数の制御手段として
前記低回転ファン制御手段を選択することを特徴とす
る。
【0013】請求項3記載の発明によれば、請求項2記
載の作用に加え、車両に電源が投入された直後に、低回
転ファン制御手段により冷却ファンを制御するようにし
たので、例えば、エンジンの始動開始直後の冷却ファン
の騒音が低減される。また、このとき、外気温度が始動
外気温度より低温で、エンジン冷却水温度が始動冷却水
温度より低温でなければ低回転ファン制御手段が選択さ
れないようにしたので、エンジン及び空調装置に過大な
負荷が加わることはない。
【0014】従って、エンジンの始動開始直後に、車両
から発する騒音を低減することができ、例えば、駐車場
等において、近隣の居住者、通行人等に対して迷惑をか
けることはない。また、このとき、エンジンに過大な負
荷が加わることはないし、空調装置に過大な負荷が加わ
って車両室内の空気調節が適切に行われないということ
もない。
【0015】請求項4記載の発明では、請求項2または
3記載の車両用冷却ファン制御装置において、前記車両
室内に備えられた低回転設定スイッチからの低回転設定
入力を検出する低回転入力検出手段を具備し、前記ファ
ン制御選択手段は、前記低回転入力検出手段により前記
低回転設定入力が検出され、前記冷却水温度が予め設定
されたスイッチ切換冷却水温度より低温のときに、前記
冷却ファンの回転数の制御手段として前記低回転ファン
制御手段を選択することを特徴とする。
【0016】請求項4記載の発明によれば、請求項2ま
たは3の作用に加え、低回転設定スイッチからの低回転
設定入力があったときに、低回転ファン制御手段により
冷却ファンを制御するようにしたので、運転者等は必要
に応じて冷却ファンの回転数制御に低回転ファン制御手
段を選択することができる。また、このとき、エンジン
冷却水温度がスイッチ切換冷却水温度より低温でなけれ
ば低回転ファン制御手段が選択されないようにしたの
で、エンジン冷却水温度が過度に上昇してエンジンに過
大な負荷が加わることはない。
【0017】従って、運転者等は低回転ファン制御手段
を選択して、積極的に車両の騒音低減、車両の燃費向上
等を図ることができる。例えば、夜間の住宅街を走行す
る場合、車両の燃料が残り少ない場合等に、運転者は車
両室内の空気調節よりも車両の騒音低減、車両の燃費向
上等を望むことがあり、これらの場合には極めて便利で
ある。また、このとき、エンジンに過大な負荷が加わる
ことはない。
【0018】請求項5記載の発明によれば、請求項2乃
至4の何れか1項記載の車両用冷却ファン制御装置にお
いて、前記ファン制御選択手段は、前記冷却ファンが前
記通常ファン制御手段により制御されている状態で、前
記外気温度が予め設定された通常切換外気温度より低温
で、前記冷却水温度が予め設定された通常切換冷却水温
度より低温のときに、前記冷却ファンの回転数の制御手
段として前記低回転ファン制御手段を自動的に選択する
ことを特徴とする。
【0019】請求項5記載の発明では、請求項2乃至4
の何れか1項の作用に加え、外気温度及び冷却水温度が
所定の条件を満たしたときに、自動的に低回転ファン制
御手段が選択されるようにしたので、必要最小限の最適
な冷却ファンの稼働が自動的に行われる。
【0020】従って、運転者等が空調操作部のスイッチ
等により操作を行うことなく、自動的に補機類の省電力
化を図るとともに、冷却ファンによる騒音振動の低減を
図ることができる。
【0021】請求項6記載の発明では、請求項1乃至5
の何れか1項記載の車両用冷却ファン制御装置におい
て、前記通常ファン制御手段は、前記冷却ファンの停止
状態と、前記冷却ファンの低回転状態と、前記冷却ファ
ンの高回転状態と、により前記冷却ファンの回転数を可
変制御するものであって、前記低回転ファン制御手段
は、前記冷却ファンの前記停止状態と、前記冷却ファン
の前記低回転状態と、により前記冷却ファンの回転数を
可変制御するものであることを特徴とする。
【0022】請求項6記載の発明によれば、請求項1乃
至5の何れか1項の作用に加え、通常ファン制御手段と
低回転ファン制御手段とは、ともに停止状態及び低回転
状態を用いて冷却ファンを制御するので、通常ファン制
御手段と低回転ファン制御手段とで共通のパラメータを
用いて冷却ファンが制御される。
【0023】従って、低回転ファン制御手段で使用する
パラメータに、通常ファン制御手段で使用するパラメー
タを用いることができ、冷却ファンの制御の容易化を図
ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1乃至図4は本発明の一実施形
態を示すもので、図1は車両のエンジンルーム内におけ
る空調装置の配置を示す概略説明図である。
【0025】図1及び図2に示すように、車両1のエン
ジンルームには、エンジン2により駆動し冷媒を圧縮す
るコンプレッサ3と、外気と冷媒とで熱交換を行うコン
デンサ4と、冷媒の気液分離を行うレシーバ5と、冷媒
を断熱膨張させるエキスパンションバルブ6と、車両室
内へと送風される空気と冷媒とで熱交換を行うエバポレ
ータ7とが設けられている。ここで、コンプレッサ3、
コンデンサ4、レシーバ5、エキスパンションバルブ
6、エバポレータ7は、この順に冷媒配管8により配管
接続されており、空調装置9の冷凍サイクルを構成して
いる。
【0026】エンジン2には冷却用の冷却水が循環して
おり、ラジエータ10により外気と冷却水とで熱交換が
行われるようになっている。図1に示すように、ラジエ
ータ10はエンジンルームのフロントグリルの後方に、
コンデンサ4と並設されている。ラジエータ10の近傍
には、ラジエータ10を通風冷却するラジエータ用ファ
ン11と、コンデンサ4及びラジエータ10を通風冷却
する冷却ファン12とが備えられている。即ち、ラジエ
ータ用ファン11による冷却風、冷却ファン12による
冷却風、フロントグリルから流入する走行風等により、
ラジエータ10の通風量が増すと、ラジエータ10の熱
交換効率が向上するようになっている。
【0027】コンプレッサ3は、ベルトを介してエンジ
ン2の駆動力が伝達される回動自在のプーリ3aと、プ
ーリ3aの回動力を冷媒圧縮部へ伝達可能なクラッチ3
bとを有している。即ち、エンジン2の駆動時はプーリ
3aは定常的に回動しており、クラッチ3bが動力接続
状態であるときはコンプレッサ3により冷媒が圧縮さ
れ、クラッチ3bが動力切断状態であるときはコンプレ
ッサ3による冷媒の圧縮が停止する。
【0028】コンデンサ4はラジエータ10の直前に配
置され、外気と冷媒とで熱交換を行う。即ち、冷却ファ
ン12による冷却風、フロントグリルから流入する走行
風等により、コンデンサ4の通風量が増すと、コンデン
サ4の熱交換効率が向上するようになっている。
【0029】エバポレータ7は、車両1の室内側に設け
られたクーリングユニット13の内部に設置されてい
る。即ち、クーリングユニット13内で熱交換された空
気が、車両室内へと送風されて、車両室内が冷却される
ようになっている。ここで、クーリングユニット13
は、風量を調節するブロア部と、車両1へ送風する冷風
を内気循環と外気とに切り換える内外気シャッタ部と、
エバポレータ7に通風する空気量を調節する温調シャッ
タ部と、冷気が吐出される通気口を切り換えるモータシ
ャッタ部とを有し、ブロア部及び各シャッタ部はそれぞ
れ制御部14に接続されている。
【0030】ラジエータ用ファン11は制御部14に接
続され、エンジン2の負荷状態に応じて回転数が制御さ
れるようになっている。また、冷却ファン12は制御部
14に接続され、エンジン2及び空調装置9の負荷状態
に応じて回転数が制御されるようになっている。
【0031】図2に示すように、車両用冷却ファン制御
装置14は、車両運転状態検出手段、空調作動状態検出
手段、低回転入力検出手段としてのインターフェース部
14aを備えている。このインターフェース部14a
は、コンプレッサ3のクラッチ3bと、ラジエータ用フ
ァン11と、冷却ファン12とに接続するとともに、エ
ンジン2の冷却水温度Twを検出する水温センサ15
と、エンジン2の吸気温度Tiを検出する吸気温度セン
サ16と、車両1の車速Vを検知する車速センサ17
と、車両1の室外温度Taを検出する外気センサ18
と、車両1の室内温度Trを検出する内気センサ19
と、車両1における日射量を検出する日射センサ20
と、車両1のインストルメントパネルに設けられエアコ
ンスイッチ21及びサイレントモードスイッチ22が備
えられた空調操作部23と、車両1のイグニッションス
イッチ24とに接続されている。ここで、本実施形態に
おいては、冷却水温度Tw、車速V、吸気温度Ti、イ
グニッションスイッチ24のON・OFF等が車両1の
運転状態を示すものとなっていて、外気温度Ta、エア
コンスイッチ21のON・OFF等が空調装置9の作動
状態を示すものとなっている。また、車両用冷却ファン
制御装置14は、通常ファン制御手段、低回転ファン制
御手段、ファン制御選択手段としての演算部14b及び
記憶部14cと、タイマ14dとを有し、記憶部14c
には、始動外気温度Tas、始動冷却水温度Tws、ス
イッチ切換冷却水温度Twc、通常切換外気温度Ta
n、通常切換冷却水温度Twn、設定吸気温度Tis、
ファン制御テーブルX、ファン制御プログラム14eと
が記憶されている。
【0032】ここで、始動外気温度Tas、始動冷却水
温度Tws、スイッチ切換冷却水温度Twc、通常切換
外気温度Tan、通常切換冷却水温度Twnは、それぞ
れ予め設定された値であり、本実施形態においては、始
動外気温度Tasは約30℃、始動冷却水温度Twsは
約96℃、スイッチ切換冷却水温度Twcは約96℃、
通常切換外気温度Tanは約30℃、通常切換冷却水温
度Twnは約87℃に設定されている。これらは、ファ
ン制御プログラム14eにおけるラジエータ用ファン1
1及び冷却ファン12の回転数の制御に用いられる。
【0033】また、ファン制御テーブルXは、車両1の
車速V、エンジン2の冷却水温度Tw、エンジン2の吸
気温度Ti、エアコンスイッチ21のON・OFFの各
パラメータにより予め作成されたものである。本実施形
態においては、ラジエータ用ファン11及び冷却ファン
12は、それぞれ、停止状態であるOFF状態、低回転
状態であるLO状態、高回転状態であるHI状態となる
よう制御される。そして、ファン制御テーブルXにおい
て、各パラメータの値に対応した各ファン11,12の
制御状態が割り付けられている。即ち、車両1の運転状
態と空調装置9の作動状態とに対応して冷却ファン12
の回転条件が予め設定されている。
【0034】図3に示すように、車速Vについては、0
〜19(km/h)を第1車速条件V1、20〜69
(km/h)を第2車速条件V2、70〜104(km
/h)を第3車速条件V3、105〜(km/h)を第
4車速条件V4として、4つの条件に分けられている。
さらに各車速条件V1,V2,V3,V4はエアコンス
イッチ21のON・OFFにより分けられ、車速V及び
エアコンスイッチ21により計8つの条件に分けられて
いる。
【0035】また、冷却水温度Twについては、第1冷
却水条件Tw1、第2冷却水条件Tw2、第3冷却水条
件Tw3の3つの条件に分けられている。ここで、冷却
水温度Twが上昇して90℃に達したときは第1冷却水
条件から第2冷却水条件へと条件が変わり、96℃に達
したときは第2冷却水条件から第3冷却水条件へと変わ
るようになっている。また、冷却水温度Twが低下して
90℃に達したときは第3冷却水条件から第2冷却水条
件へと変わり、87℃に達したときは第2冷却水条件か
ら第1冷却水条件へと変わるようになっている。そし
て、前述の車速V及びエアコンスイッチ21により8つ
に分けられた条件ごとに、第1〜3冷却水温度Tw1〜
3に対応する各ファン11,12の、OFF、LO、H
Iの状態がそれぞれ割り付けられている。
【0036】また、車両用冷却ファン制御装置14は、
各ファン11,12を通常回転で制御する通常モードM
nと、各ファン11,12を低回転で制御するサイレン
トモードMsとを選択可能となっている。ここで、通常
モードMnは車両1の運転状態と空調装置9の作動状態
とに対応して予め設定された通常回転条件であり、サイ
レントモードMsは車両1の運転状態と空調装置9の作
動状態とに対応して予め設定された低回転条件である。
前述の第1〜3冷却水条件は通常モードMnに対応する
もので、これとは別に、前述の車速V及びエアコンスイ
ッチ21により8つに分けられた条件ごとに、サイレン
トモードMsに対応する各ファン11,12の状態がそ
れぞれ割り付けられている。即ち、各ファン11,12
は,サイレントモードMsにてラジエータ10及びコン
デンサ4への通風量が最も小さく、次いで、通常モード
Mnの第1冷却水条件、第2冷却水条件Tw2、第3冷
却水条件Tw3の順に通風量が大きくなるよう設定され
ている。
【0037】ここで、本実施形態においては、第1車速
条件V1でエアコンスイッチ21がON状態である場合
は、エンジン2を始動開始した直後に、吸気温度Tiが
設定吸気温度Tis以上である場合は各ファン11,1
2を10分間だけHI状態で制御し、吸気温度Tiが設
定吸気温度Tis未満である場合は各ファン11,12
を10分間だけLO状態で制御するようになっている。
尚、本実施形態においては、設定吸気温度Tisは約7
7℃に予め設定されている。
【0038】ファン制御プログラム14eは、ファン制
御テーブルXに従って、車両1の車速V、エンジン2の
冷却水温度Tw、エンジン2の吸気温度Ti、エアコン
スイッチ21のON・OFF、サイレントモードスイッ
チ22のON・OFFに基づいて、各ファン11,12
の回転数を制御するプログラムである。
【0039】以上のように構成された車両用冷却ファン
制御装置14の動作について、図4のフローチャートを
参照して説明する。
【0040】まず、車両1のイグニッションスイッチ2
2がON状態となり(ステップS1)、車両1に電源が
投入されたことを検出すると、外気温度Taが始動外気
温度Tasより低く、且つ、冷却水温度Twが始動冷却
水温度Twsより低いか否かを判定する(ステップS
2)。ステップS2にて、外気温度Taが始動外気温度
Tasより低く、且つ、冷却水温度Twが始動冷却水温
度Twsより低い場合は、サイレントモードMsにより
ラジエータ用ファン11及び冷却ファン12の制御を行
う(ステップS3)。ステップS2にて、外気温度Ta
が始動外気温度Tas以上、または、冷却水温度Twが
始動冷却水温度Tws以上である場合は、通常モードM
nにより各ファン11,12の制御を行う(ステップS
4)。
【0041】ステップS4の後、空調操作部20の低回
転設定スイッチとしてのサイレントモードスイッチ22
がOFF状態か否かを判別し(ステップS5)、サイレ
ントモードスイッチ22がOFF状態である場合は、引
き続き通常モードMnにより各ファン11,12の制御
を行う(ステップS6)。
【0042】ステップS6の後、外気温度Taが通常切
換外気温度Tanより低く、且つ、冷却水温度Twが通
常切換冷却水温度Twnより低いか否かを判定する(ス
テップS7)。ステップS7にて、外気温度Taが通常
切換外気温度Tanより低く、且つ、冷却水温度Twが
通常切換冷却水温度Twn以下の場合は、タイマ14d
を作動させた後(ステップS8)、サイレントモードM
sにより各ファン11,12の制御を行う(ステップS
9)。ステップ9の後、タイマ14dに記憶された設定
時間が経過すると、再び通常モードMnにより各ファン
11,12を制御する。ステップS7にて、外気温度T
aが通常切換外気温度Tan以上、または、冷却水温度
Twが通常切換冷却水温度Twnより高い場合は、引き
続き通常モードMnにより各ファン11,12を制御す
る(ステップS10)。
【0043】ステップS5において、サイレントモード
スイッチ22がON状態である場合は、冷却水温度Tw
がスイッチ切換冷却水温度Twcより低いか否かを判定
し(ステップS11)、低い場合は、タイマ14dを作
動させた後(ステップS12)、サイレントモードMs
により各ファン11,12の制御を行う(ステップS1
3)。ステップS12の後、タイマ14dに記憶された
設定時間が経過すると、再び通常モードMnにより各フ
ァン11,12を制御する。
【0044】ステップS10において、冷却水温度Tw
がスイッチ切換冷却水温度Twc以上である場合、引き
続き通常モードMnにより各ファン11,12を制御す
る(ステップS14)。
【0045】このように、本実施形態の車両用冷却ファ
ン制御装置14によれば、車両1の運転状態と空調装置
9の作動状態との少なくとも一方に基づいて、冷却ファ
ン12の回転数の制御を、通常モードMnとサイレント
モードMsとに選択的に切り換えるようにしたので、エ
ンジン2、空調装置9等に比較的負荷が加わらない状態
のときにサイレントモードMsが選択され、必要最小限
の最適な冷却ファン12の稼働が実現される。従って、
補機類の省電力化を図るとともに、冷却ファン12によ
る騒音振動の低減を図り、冷却ファン12の信頼性・耐
久性を向上させることができる。
【0046】また、本実施形態の車両用冷却ファン制御
装置14によれば、車両1における外気温度Taと、エ
ンジン2の冷却水温度Twとを検出するようにし、検出
された外気温度Taと冷却水温度Twとからサイレント
モードMsへ切り換えるか否かを判定するようにしたの
で、空調装置9及びエンジン2の負荷に応じたきめ細や
かな冷却ファン12の制御を行うことができる。従っ
て、空調装置9及びエンジン2に過大な負荷をかけるこ
となく、補機類の省電力化及び冷却ファン12における
騒音振動の低減を図ることができる。
【0047】また、本実施形態の車両用冷却ファン制御
装置14によれば、車両1に電源が投入された直後に、
サイレントモードMsにより冷却ファン12を制御する
ようにしたので、エンジン2の始動開始直後の冷却ファ
ン12の騒音が低減される。また、このとき、外気温度
Taが始動外気温度Tasより低温で、エンジン冷却水
温度Twが始動冷却水温度Twsより低温でなければサ
イレントモードMsが選択されないようにしたので、エ
ンジン2及び空調装置9に過大な負荷が加わることはな
い。従って、車両1のエンジン2を始動した際に、車両
1から発する騒音を低減することができ、例えば、駐車
場等において、近隣の居住者、通行人等に迷惑をかける
ことはない。また、このとき、エンジン2に過大な負荷
が加わることはないし、空調装置9に過大な負荷が加わ
って車両室内の空気調節が適切に行われないということ
もない。
【0048】また、本実施形態の車両用冷却ファン制御
装置14によれば、空調操作部23のサイレントモード
スイッチ22がON状態のときに、サイレントモードM
sにより冷却ファン12を制御するようにしたので、運
転者等は必要に応じてサイレントモードMsを選択する
ことができる。また、このとき、冷却水温度Twがスイ
ッチ切換冷却水温度Twcより低温でなければサイレン
トモードMsが選択されないようにしたので、冷却水温
度Twが過度に上昇してエンジン2に過大な負荷が加わ
ることはない。従って、運転者等はサイレントモードM
sを選択して、積極的に車両1の騒音低減、車両1の燃
費向上等を図ることができる。例えば、夜間の住宅街を
走行する場合、車両1の燃料が残り少ない場合等に、運
転者は車両室内の空気調節よりも車両1の騒音低減、車
両1の燃費向上等を望むことがあり、これらの場合には
極めて便利である。また、このとき、エンジン2に過大
な負荷が加わることはない。
【0049】また、本実施形態の車両用冷却ファン制御
装置14によれば、外気温度Ta及び冷却水温度Twが
所定の条件を満たしたときに、自動的にサイレントモー
ドMsにより冷却ファン12を制御するようにしたの
で、自動的に必要最小限の最適な冷却ファン12の稼働
が自動的に行われる。従って、運転者等がサイレントモ
ードスイッチ22等により操作を行うことなく、自動的
に補機類の省電力化を図るとともに、冷却ファン12に
よる騒音振動の低減を図ることができる。
【0050】また、本実施形態の車両用冷却ファン制御
装置14によれば、通常モードMnはラジエータ用ファ
ン11及び冷却ファン12をOFF、LO、HIの状態
で制御するようにし、サイレントモードMsは各ファン
11,12をOFF、LOの状態で制御するようにした
ので、OFF状態及びLO状態を各モードMn,Msで
共通化される。従って、サイレントモードMsのパラメ
ータ等に通常モードMnのパラメータ等を用いることが
でき、各ファン11,12の制御の容易化を図ることが
できる。
【0051】また、本実施形態の車両用冷却ファン制御
装置14によれば、車両1の車速Vと、エンジン2の冷
却水温度Twと、エンジン2の吸気温度Tiと、エアコ
ンスイッチ21のON・OFFとに基づいて作成された
ファン制御テーブルXに基づいて、冷却ファン12を制
御するようにしたので、車両運転状態及び空調装置作動
状態に応じたきめ細やかな冷却ファン12の制御を行う
ことができる。従って、これによっても、補機類の省電
力化及び冷却ファン12の騒音低減を図ることができ、
実用に際して極めて有利である。
【0052】また、本実施形態の車両用冷却ファン制御
装置14によれば、ラジエータ用ファン11と冷却ファ
ン12とを連動させて制御するようにしたので、エンジ
ン2の負荷に応じてきめ細かく各ファン11,12の制
御が行われる。従って、補機類の省電力化及び各ファン
11,12の騒音低減を効果的に図ることができる。
【0053】尚、前記実施形態においては、冷却水温度
Twに基づいてサイレントモードMsを選択するものを
示したが、例えば、車速Vのような、他の車両1の運転
状態に基づいてサイレントモードMsを選択するように
してもよい。
【0054】また、前記実施形態においては、外気温度
Taに基づいてサイレントモードMsを選択するものを
示したが、例えば、エンジン2からの放射熱による空調
装置9への負荷を示す吸気温度Tiのような、他の空調
装置9の作動状態に基づいてサイレントモードMsを選
択するようにしてもよい。
【0055】また、前記実施形態の空調装置9に圧力セ
ンサ等を設けて、冷凍サイクルにおける冷媒圧力を検出
し、これを空調装置9の作動状態としてもよいし、その
他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であ
ることは勿論である。
【0056】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の車両用冷
却ファン制御装置によれば、車両運転状態及び空調作動
状態の少なくとも一方に基づいて、通常ファン制御手段
または低回転ファン制御手段を選択するようにしたの
で、必要最小限の冷却ファンの稼働を図り、補機類の省
電力化を図るとともに、冷却ファンによる騒音振動の低
減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すもので、車両のエン
ジンルーム内における空調装置の配置を示す概略説明図
である。
【図2】空調装置及び車両用冷却ファン制御装置の概略
構成ブロック図である。
【図3】車速、冷却水温度、エアコンスイッチ、吸気温
度、通常モード、サイレントモードの各条件によって作
成され、ラジエータ用ファン及び冷却ファンの制御に用
いるファン制御テーブルである。
【図4】車両用冷却ファン制御装置におけるサイレント
モードと通常モードを選択する動作を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
1 車両 2 エンジン 4 コンデンサ 9 空調装置 10 ラジエータ 12 冷却ファン 14 車両用冷却ファン制御装置 14a インターフェース部 14b 演算部 14c 記憶部 14e ファン制御プログラム 21 エアコンスイッチ 22 サイレントモードスイッチ 23 空調操作部 24 イグニッションスイッチ Ta 外気温度 Tan 通常切換外気温度 Tas 始動外気温度 Tw 冷却水温度 Twn 通常切換冷却水温度 Tws 始動冷却水温度 V 車速 X ファン制御テーブル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の運転状態を検出する車両運転状態
    検出手段と、車載空調装置の作動状態を検出する空調作
    動状態検出手段と、前記車両運転状態と前記空調装置の
    作動状態とに対応して予め設定された通常回転条件に基
    づいて、エンジン冷却水冷却用のラジエータ及び前記空
    調装置のコンデンサを冷却可能な冷却ファンの回転数を
    可変制御する通常ファン制御手段とを備えた車両用冷却
    ファン制御装置において、 前記車両運転状態と前記空調装置の作動状態とに対応し
    て予め設定された低回転条件に基づいて、前記冷却ファ
    ンの回転数を制御する低回転ファン制御手段と、 前記車両運転状態と前記空調装置作動状態の少なくとも
    一方に基づいて、前記通常ファン制御手段と前記低回転
    ファン制御手段の何れか一方を、前記冷却ファンの回転
    数の制御手段として選択するファン制御選択手段とを具
    備したことを特徴とする車両用冷却ファン制御装置。
  2. 【請求項2】 前記車両運転状態検出手段は、少なくと
    も前記エンジン冷却水の冷却水温度を前記車両運転状態
    として検出し、 前記空調作動状態検出手段は、少なくとも前記車両にお
    ける外気温度を前記空調装置の作動状態として検出する
    ことを特徴とする請求項1記載の車両用冷却ファン制御
    装置。
  3. 【請求項3】 前記ファン制御選択手段は、前記車両に
    前記電源が投入された直後に、前記外気温度が予め設定
    された始動外気温度より低温で、前記冷却水温度が予め
    設定された始動冷却水温度より低温のときに、前記冷却
    ファンの回転数の制御手段として前記低回転ファン制御
    手段を選択することを特徴とする請求項2記載の車両用
    冷却ファン制御装置。
  4. 【請求項4】 前記車両室内に備えられた低回転設定ス
    イッチからの低回転設定入力を検出する低回転入力検出
    手段を具備し、 前記ファン制御選択手段は、前記低回転入力検出手段に
    より前記低回転設定入力が検出され、前記冷却水温度が
    予め設定されたスイッチ切換冷却水温度より低温のとき
    に、前記冷却ファンの回転数の制御手段として前記低回
    転ファン制御手段を選択することを特徴とする請求項2
    または3記載の車両用冷却ファン制御装置。
  5. 【請求項5】 前記ファン制御選択手段は、前記冷却フ
    ァンが前記通常ファン制御手段により制御されている状
    態で、前記外気温度が予め設定された通常切換外気温度
    より低温で、前記冷却水温度が予め設定された通常切換
    冷却水温度より低温のときに、前記冷却ファンの回転数
    の制御手段として前記低回転ファン制御手段を自動的に
    選択することを特徴とする請求項2乃至4記載の車両用
    冷却ファン制御装置。
  6. 【請求項6】 前記通常ファン制御手段は、前記冷却フ
    ァンの停止状態と、前記冷却ファンの低回転状態と、前
    記冷却ファンの高回転状態と、により前記冷却ファンの
    回転数を可変制御するものであって、 前記低回転ファン制御手段は、前記冷却ファンの前記停
    止状態と、前記冷却ファンの前記低回転状態と、により
    前記冷却ファンの回転数を可変制御するものであること
    を特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の車両用
    冷却ファン制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012144231A (ja) * 2011-01-14 2012-08-02 Komatsu Ltd 建設機械
KR20160053212A (ko) * 2014-10-31 2016-05-13 한온시스템 주식회사 차량용 제어장치

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JP2012144231A (ja) * 2011-01-14 2012-08-02 Komatsu Ltd 建設機械
KR20160053212A (ko) * 2014-10-31 2016-05-13 한온시스템 주식회사 차량용 제어장치
KR102186161B1 (ko) * 2014-10-31 2020-12-04 한온시스템 주식회사 차량용 제어장치

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