JP2003056043A - 手洗い装置 - Google Patents

手洗い装置

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JP2003056043A
JP2003056043A JP2001242512A JP2001242512A JP2003056043A JP 2003056043 A JP2003056043 A JP 2003056043A JP 2001242512 A JP2001242512 A JP 2001242512A JP 2001242512 A JP2001242512 A JP 2001242512A JP 2003056043 A JP2003056043 A JP 2003056043A
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JP
Japan
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water
heating means
flow rate
washing device
tap water
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JP2001242512A
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English (en)
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Kengo Iwata
賢吾 岩田
Yasuo Hamada
靖夫 濱田
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Toto Ltd
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温水を吐水し、コンパクトで衛生性に優れた
手洗い装置を提供する。 【解決手段】 吐水を受けるボール部13に固定された
蛇口12の先端に設けられ、吐水の軌跡を回転させる回
転吐水口2と、給水管から供給される水道水を前記蛇口
12まで送水する流水経路11に配置され、この流水経
路11を流れる水道水を連続して電気加熱する加熱手段
4と、前記加熱手段4の電力を制御する電力制御手段5
と、から構成され、前記加熱手段4にて加熱された水道
水を前記回転吐水口2から吐水することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流れている水道水
を連続して加熱し所定の軌跡を描きながら吐水する、手
洗い装置に関するものである。
【従来の技術】
【0002】従来、一般家庭のトイレにおいては、使用
者が排便後に大便器ボール面に溜まった汚水・汚物をロ
ータンク内に貯めた水道水で洗い流す時、ロータンク上
部に設けられた吐水口からロータンク内に流入する水道
水を使用して、掌や指先についた汚れや雑菌を洗い流し
ている。オフィスや駅など公共施設のトイレにおいて
は、専用の手洗い器がトイレ内に備えられ、Φ8〜Φ1
2mm程度の開口部を有した吐水口から5リットル/分
前後で吐水される水道水を使用し、使用者は排便後に掌
や指先についた汚れや雑菌を洗い流している。また、冬
場など水温が低下している時でも使用者が快適に手を洗
えるように、筐体内部に手洗いの使用頻度に応じた貯湯
タンクを収納した貯湯型電気温水器を手洗い器の下方床
面に設置し、給水管と手洗い器の配管途中に配置して給
水管から貯湯タンクに流入した水道水をシーズヒータな
どの加熱手段により、80〜90℃の温度まで加熱・保
温し、使用者が手洗いの際、貯湯タンク内に保温された
熱水と水道水とを混合して手洗いに適した温水を吐水口
から吐水している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、一般家庭のトイ
レにおいても温水による手洗いが望まれており、使用頻
度が少ないため1〜2リットル程度の貯湯タンクを筐体
内部に収納した貯湯型電気温水器を壁面に設置すること
ができる。しかしながら、トイレ空間が狭いためトイレ
ットペーパーや洗剤類など壁面を有効に利用した収納も
望まれているため、貯湯型電気温水器が壁面に設置され
てしまうと収納スペースが減る。また、使用頻度が少な
いにもかかわらず、長時間にわたり貯湯タンク内の温水
を保温することは経済性や環境性を考慮すると好ましく
ない。パブリックのトイレにおいては、使用頻度が高い
ため5〜40リットル程度の貯湯タンクを収納した貯湯
型電気温水器が使用されているが、壁面に配置すると落
下の危険性があるため床面に配置する必要がある。その
ため、貯湯型電気温水器の下部およびその周辺の床面の
清掃性が悪く、特に土足で利用するトイレでは衛生性が
低下する。また、オフィスなど長期休暇等で使用頻度が
ほとんどなくなる時期が生じるトイレでは、貯湯型電気
温水器の電源を切ってしまうと貯湯タンク内の水温が低
下し雑菌が繁殖するため衛生性が低下する。
【0004】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、温水を吐水し、コンパクトで衛生性に優れ
た手洗い装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用・効果】上記課
題を解決する為、請求項1記載の発明は、吐水を受ける
ボール部に向けて吐水する蛇口の先端に設けられ、吐水
の軌跡を回転させる回転吐水口と、給水管から供給され
る水道水を前記蛇口まで送水する流水経路に配置され、
この流水経路を流れる水道水を連続して電気加熱する加
熱手段と、前記加熱手段の電力を制御する電力制御手段
と、から構成され、前記加熱手段にて加熱された水道水
を前記回転吐水口から吐水することを特徴とする手洗い
装置である。貯湯型電気温水器の代わりに流れている水
道水を連続して電気加熱する加熱手段を流水経路中に設
けることにより、熱水と水道水を混合し適温にて吐水す
る流路や弁を専用に備えることなく、簡単な流路構成に
て常温水や適度な高温水を吐水することができるため、
大容量(1〜30リットル)の貯湯タンクが不要とな
り、トイレ空間を有効に利用することが可能となる。従
って、一般家庭においても収納スペースを確保しつつ温
水による手洗いが可能となる。また、使用頻度が高いト
イレほど大容量の貯湯タンクを配置するなど使用頻度に
応じた多種類の貯湯型電気温水器を製造する必要があっ
たが、使用者が手洗いする時だけ水道水を加熱すること
で使用頻度に関係なく温水装置の共有化が図れ、生産性
が向上する。そして、使用頻度の高いパブリックのトイ
レにおいても、手洗い器周辺の壁面に設置することがで
きるため清掃性、衛生性が向上し、快適な環境にて使用
者が手洗いできる。但し、流れている水道水を連続して
電気加熱して温水とする場合、吐水流量が多いと水温を
上昇させることができない。例えば、吐水口から水道水
が5リットル/分で吐水される場合、加熱手段の消費電
力を1400Wとすると、初期水温(加熱手段にて加熱
する前の水温)に対して+4℃しか水温を上昇させるこ
とができない。冬場など水温が5℃前後に低下している
時、一般的に人が冷たいと感じなくなる水温が20℃程
度だが、水温が9℃までしか上昇しないため、単純に水
温を上昇させようと吐水流量を減らしてしまうと、洗浄
力は弱く、吐水範囲は狭くなって使用者の手洗い感が低
下する。そこで、所定の軌跡を描きながら回転する回転
吐水口を用いて、水道水を回転させながら吐水させるこ
とにより、例えば、1リットル/分前後と吐水流量を少
なくしても、20℃を超える温水を適度な洗浄力にて広
範囲に吐水することが可能となり、使用者の手洗い感を
満足させることができ、節水も図れる。刺激のある洗浄
感が要求される場合は吐水口の径を絞り流速を上げれば
良いし、やわらかくソフトな洗浄感が要求される場合は
吐水口の径を広げることで、使用者のニーズに応じて対
応することができる。加熱手段としては、熱伝達率に優
れ熱容量が小さいセラミックヒータを、水道水を加熱す
るのに必要な最低減の水容量を有した貯湯タンクに収納
して、抵抗加熱方式により瞬時に水を電気加熱すること
もできるし、磁性体材料にて流水路を形成し、電磁誘導
加熱方式により流水路周辺に配置した電磁コイルに高周
波電圧を印加し流水路に流れる水を瞬時に加熱すること
もできる。熱容量が比較的大きいシーズヒータやカート
リッジヒータなどは、セラミックヒータなどと比較する
と熱応答性が悪く、吐水時間が短い手洗い器の加熱手段
に用いるのは不向きである。
【0006】請求項2記載の発明は、回転吐水口は、水
道水の運動エネルギーから直接受ける力と該運動エネル
ギーにより生じる遠心力とによって吐水される水道水を
揺動させる揺動部を有したことを特徴とする。ここでい
う、運動エネルギー、遠心力は以下のように定義され
る。運動エネルギーは、 A=(ρ/2)×V×V×Q[W] で表される水の流れに支配されるエネルギーであり、遠
心力は、 F=ρ×V×V×Q/R[N] で表される水の回転や旋回によって発生して水の流れに
支配され、前記回転もしくは旋回の回転半径方向に発生
する力である。但し、水の密度[kg/m3 ]、水の流
速V[m/sec]、瞬間流量Q[m3 /sec]、水
の回転もしくは旋回半径R[m]。揺動部は、水道水の
運動エネルギーから直接受ける力と該運動エネルギーに
よって生じる遠心力とによって揺動するため、非常に簡
単な構造にも係わらず、他方向へ吐水を揺動させること
が可能となり、且つ運動エネルギーや遠心力の受ける力
の場所や方向を変えることで、吐水させる水道水の軌跡
を自由に設定でき且つ安定した軌跡で回転または略回転
数を高速にすることが容易にでき、水道水の効果的な揺
動や分散により節水効果がある。また、水道水を回転さ
せながら吐水させる時に電力を必要としないため、漏電
の恐れがなく安全である。そして、電気接続不良による
誤動作、異常加熱等が生じないため、長期使用に際し信
頼性が向上する。
【0007】請求項3記載の発明は、加熱手段に、筒状
ヒータを用いたことを特徴とする。筒状ヒータの内部の
みに通水し加熱することができるため、貯湯タンクを必
要とせず、コンパクト・軽量化が図れ、吐水開始から短
時間にて温水を吐水することができる。筒状ヒータとし
ては、セラミックヒータや筒状金属基材に絶縁層を介し
薄膜状の抵抗体を形成した金属ヒータがあるが、筒状ヒ
ータの内部のみに通水し加熱する場合、小型化するほど
外表面と内表面の温度差が大きくなるため耐熱衝撃性が
低いセラミックヒータより金属ヒータを用いた方が、加
熱手段のコンパクト化を図ることができる。また、筒状
金属基材の厚みを0.3〜1mm程度と薄くして熱容量
を小さくすることができるため応答性に優れ、ヒータ内
部に通水された水をより短時間にて加熱し吐水口から温
水を吐水させることができる。筒状金属基材の材料とし
ては、熱伝導に優れたアルミニウムや銅を用いても良い
が、腐食によるヒータ性能の劣化や漏水など長期的な信
頼性を考慮すると耐食性に優れたステンレス(例えば、
SUS444、SUS304)が好ましい。
【0008】請求項4記載の発明は、前記ボール部の下
方を覆うカバーケーシングによって形成された空間内
に、前記加熱手段を配置したことを特徴とする。コンパ
クトで軽量な加熱手段をボール部の下方を覆うカバーケ
ーシングによって形成された空間内に配置することによ
り使用者が加熱手段に直接触れることが無く感電を防止
できるため安全性が向上する。また、一般家庭やパブリ
ックのトイレには給湯装置からの温水配管が接続されて
いないことが多いため、手洗い器とは別体で貯湯型電気
温水器を備える必要があり、手洗い器と貯湯型電気温水
器をそれぞれ所定の位置に設置し配管を接続しなくては
いけないため、施工するのに時間がかかる。そこで、ボ
ール部の下方を覆うカバーケーシングによって形成され
た空間内にあらかじめ加熱手段を収納し配管接続を施し
ておくことにより、施工現場で施工する時間を短縮する
こともできる。
【0009】請求項5記載の発明は、流水経路中に流量
を調整する流量調整手段を配置したことを特徴とする。
流量調整手段として、減圧弁を加熱手段の前段に相当す
る流水経路中に配置することで、加熱手段以降の流水経
路に配置された機器の水圧対策を軽減し機器の小型化が
図れる。また、流水経路中に定流量弁を備えることによ
り、水圧が変化し所定の流量以上に吐水され水温が所定
の温度まで上昇しないことを防止できるため、使用者は
常に快適な水温にて手洗いすることができる。そして、
流水経路中に流量調整バルブを備えることにより、予め
設定された吐水流量範囲内で、流量を調整して使用者の
好みに応じた水温に制御することもできる。
【0010】請求項6記載の発明は、流水経路中に水温
を検出する水温検出手段を配置したことを特徴とする。
加熱手段の後段にバイメタルスイッチや温水サーミスタ
を配置することで、吐水流量が急激に低下し水温が上昇
した時、素早く加熱手段への電圧印加を停止し吐水口か
ら熱水が吐水されることを防止できるため、安全性が向
上する。筒状ヒータなど内部に攪拌機構を持たない加熱
手段の近傍に水温検出手段を配置する時、筒状ヒータの
外径が大きくなるほど筒状ヒータ内表面側に高温水層が
筒状ヒータ中心軸側に低温水層が発生する。従って、水
温検出手段の誤動作を防止するため、加熱手段と水温検
出手段を結ぶ流水経路の一部を蛇行させたり、または攪
拌可能な機構を備えて確実に混合することが好ましい。
また、加熱手段の前段に温水サーミスタを配置し、例え
ば、夏場など水温が20℃を超える場合は加熱手段の電
力をゼロにするなど、初期水温に応じて加熱手段の電力
を制御することもできる。
【0011】請求項7記載の発明は、流水経路中に流量
を検出する流量検出手段を配置したことを特徴とする。
流水経路中に、所定の流量以上の水道水が流れることに
よりスイッチが入る水流スイッチや流量センサーを備
え、加熱手段に所定の流量が流れた時だけ加熱手段に電
圧を印加することで、後沸きや異常加熱を防止し熱水の
吐水や機器の損傷による漏水を防止することができる。
また、流量が多少変化しても、流量センサーからの信号
に基づいて加熱手段の電力を制御することで常に一定の
温水を吐水させることもできる。
【0012】
【発明の実施形態】以下、本発明にかかる手洗い装置の
実施の形態を、図面により詳細に説明する。なお、本実
施例に記載した図面においては、各部材の厚みは実際の
厚みとは異なっている。図1は本発明にかかる手洗い装
置1の概略構成を示す断面図である。本実施例にかかる
手洗い装置1は、略L型形状を成す蛇口12をボール1
3に固定しており、この蛇口12の先端に回転吐水口2
が配置されている。そして、ボール13とこのボール1
3の下方を覆うカバーケーシング15によって手洗い器
3が構成されており、この手洗い器3の内部空間に給水
管から供給される水道水を回転吐水口2まで送水する流
水経路11を有し、給水側から流量調整手段6、加熱手
段4、水温検出手段7、流量検出手段8と順次配置し、
水温検出手段7、流量検出手段8の信号に基づいて加熱
手段4の電力量を調整する電力制御手段5が収納されて
いる。なお、蛇口12の先端の回転吐水口からの吐水
は、手動にて蛇口12内部の弁体(図示しない)を操作
すること、または、赤外センサー等の人体検出手段(図
示しない)により人体(特に、掌や指先)を検知して自
動(電気)にて流水経路11の配置された電磁弁(図示
しない)を開閉することによりオンオフされる。そし
て、吐水された水道水はボール13の略中心部に排水口
14から排出される。
【0013】流量調整手段6として減圧弁や定流量弁を
流水経路11に配置することにより、手動または自動に
て弁が開くと、常に一定流量の水道水が流水経路11に
通水される。特に、加熱手段4の前段となる流水経路1
1に減圧弁6を配置することにより、機器の水圧対策を
軽減し小型化が図れる。そして、加熱手段4では、常に
一定流量の水道水を加熱することができるため水温制御
が容易となり、使用者は常に快適な水温にて手洗いする
ことができる。また、流水経路中11に、定流量弁を備
えて水圧の変動に関係なく一定流量の水道水を吐水させ
ても良いし、流量調整バルブを備えて予め設定された吐
水流量範囲内で、使用者の好みに応じた水温・流量にて
吐水させても良い。
【0014】加熱手段4として筒状ヒータを用いること
により、筒状ヒータ4の内部のみに通水し加熱すること
ができるため、貯湯タンクを必要とせず、コンパクト・
軽量化が図れ、吐水開始から短時間にて温水を吐水する
ことができる。筒状ヒータ4としては、セラミックヒー
タや筒状金属基材に絶縁層を介し薄膜状の抵抗体を形成
した金属ヒータがあるが、筒状ヒータの内部のみに通水
し加熱する場合、小型化するほど外表面と内表面の温度
差が大きくなるため耐熱衝撃性が低いセラミックヒータ
より金属ヒータを用いた方が、加熱手段のコンパクト化
を図ることができる。そして、筒状金属基材の厚みを
0.3〜1mm程度と薄くして熱容量を小さくすること
ができるため応答性に優れ、ヒータ内部に通水された水
をより短時間にて加熱し吐水口から温水を吐水させるこ
とができる。筒状金属基材21の材料としては、熱伝導
に優れたアルミニウムや銅を用いても良いが、腐食によ
るヒータ性能の劣化や漏水など長期的な信頼性を考慮す
ると耐食性に優れたステンレス(例えば、SUS44
4、SUS304)が好ましい。図2に示す筒状ヒータ
4は、厚みが0.6mm程度の筒状のステンレス基材2
1(例えば、SUS444やSUS304)の表面に結
晶化ガラスからなる絶縁層22を介し薄膜状の抵抗体2
3および電極25が形成され、さらにその表面を保護層
24にて被覆している。結晶化ガラスの熱膨張率はステ
ンレス基材21と同程度であり、800℃以上の高温に
てステンレス基材21の表面に焼き付け、ステンレス基
材21と抵抗体23の絶縁性能を確保するため100μ
m前後の膜厚を有した絶縁層22を形成している。そし
て、抵抗体23は銀パラジウムや酸化ルテニウムにガラ
スフリットを混合した材料を用いて所定の抵抗値が得ら
れるよう10μm前後の膜厚にて任意のパターンを形成
し、その電力密度は0.4〜0.8W/cm程度であ
る。抵抗体23に接する電極25a、25bは、発熱を
抑えるためシート抵抗値が10mΩ/□以下の銀や銀パ
ラジウムを用いて形成され、抵抗体23に外部から電圧
が印加できるよう通電端子26a、26bが接続されて
いる。本実施例では、給水管から供給される水道水の水
温が5℃、流量1リットル/分の時、回転吐水口2から
吐水される水温が20℃以上となるよう筒状ヒータ4の
消費電力を1200W程度とした。上記構成からなる筒
状ヒータ4の片端を入水口27とし水道水がヒータ内部
に流入する時、通電端子26a、26bを介し抵抗体2
3に電圧を印加し加熱することで、水道水を瞬時に加熱
し出湯口28から温水を流出する。筒状ヒータ4を装置
内部に設置する時、ヒータ内部に気泡が停滞しないよう
に出湯口28は入水口27より上方に位置させることが
好ましく、その結果、ヒータの性能劣化、故障を防止す
る。また、筒状ヒータ4は熱容量が少ないためヒータへ
の通電遮断より先に吐水が停止されてしまうと後沸きが
発生し、機器の耐久性低下や吐水口から水蒸気を噴射す
る恐れがある。従って、筒状ヒータ4への通電遮断後
に、吐水が停止するように制御することが好ましい。
【0015】加熱手段4の後段に水道水の水温を検出す
るため水温検出手段7としてバイメタルスイッチや温水
サーミスタを配置することで、吐水流量が急激に低下し
水温が上昇した時、素早く加熱手段への電圧印加を停止
し吐水口から熱水が吐水されることを防止できるため、
安全性が向上する。本実施例では、加熱手段4の後段に
温水サーミスタ7を配置して電力制御手段5と連動して
加熱手段4への電力供給を調整しているが、電力制御手
段5とは独立して加熱手段4への電力供給を調整するバ
イメタルスイッチを配置しても良いし、バイメタルスイ
ッチと温水サーミスタを複数併用しても良い。また、筒
状ヒータ4など内部に攪拌機構を持たない加熱手段4の
近傍に水温検出手段7を配置する時、筒状ヒータ4の外
径が大きくなるほど筒状ヒータ4内表面側に高温水層が
筒状ヒータ4中心軸側に低温水層が発生する。従って、
水温検出手段7の誤動作を防止するため、加熱手段4と
水温検出手段7を結ぶ流水経路11の一部を蛇行させた
り、または攪拌可能な機構を備えて確実に混合すること
が好ましく、本実施例にいおいては、筒状ヒータ4と温
水サーミスタ7間の流水経路11を一部屈曲させて水道
水を攪拌している。また、加熱手段4の前段に温水サー
ミスタを配置し、例えば、夏場など初期水温が20℃を
超える場合は加熱手段の電力をゼロにするなど、初期水
温に応じて加熱手段の電力を制御することもできる。
【0016】流水経路中11に、水道水の流量を検出す
る流量検出手段8としてを水流スイッチや流量センサー
配置することにより、加熱手段4の空焚きや異常加熱を
防止することができる。本実施例においては、流量セン
サー8を加熱手段4の後段に配置し、加熱手段4に所定
の流量が流れた時だけ加熱手段4に電圧を印加するよう
電力制御手段5にて制御することで、後沸きや異常加熱
を防止し熱水の吐水や、機器の損傷による漏水を防止す
ることができる。また、流量が多少変化しても、流量セ
ンサー8からの信号に基づいて加熱手段4の電力を制御
することで常に一定の温水を吐水させることもできる。
筒状ヒータ4の異常加熱や流水経路11での漏水を検知
することを考慮すると、流量検出手段8は流水経路11
の最後尾に配置することが好ましい。
【0017】蛇口12先端に配置された回転吐水口2
は、水道水の運動エネルギーから直接受ける力と該運動
エネルギーにより生じる遠心力とによって吐水される水
道水を揺動させる揺動部を有している。図3に示す回転
吐水口2は、流水経路11より通水断面積が小さく、か
つ旋回室31の中心に対して接線方向から水道水を供給
する旋回室流入路32と、水道水が供給される流入口3
4と該流入口34と連通して水道水を噴射吐水するΦ1
〜3mm程度の開口部を有した吐水口35が設けられた
揺動体33と、揺動体33が収納される旋回室31とか
ら構成され、旋回室31下部の開口部に揺動体33の吐
水口35部が内接するよう挿入されて揺動部を形成して
いる。旋回室31、揺動体33は、樹脂や金属、セラミ
ックなどの材料を使用し形成することができるが、旋回
室31と揺動体33の構成材料を同じにすると摩擦係数
が同じになるため、揺動体33の回転を妨げ吐水面積が
縮小する。そこで、旋回室31を樹脂材料で形成すると
したら揺動体33は金属やセラミック材料で形成して摩
擦係数をかえることにより、所定の回転数にて揺動体3
3を回転させ吐水面積を拡大することができる。流水経
路11から供給された水道水は、通水路面積が狭くなっ
た旋回室流入路32によって流速が速められることで運
動エネルギーが大きくなった状態で旋回室31に流入す
る。そして、旋回室31内部に流入した水道水は旋回室
31内部で旋回し、旋回室31内部に配置された揺動体
33の端部に設けられた立方体形状からなる受力部36
に運動エネルギーの一部を与えることで揺動体33を自
転させた後、揺動体33に設けられた流入口34を通っ
て吐水口35から噴射吐水される。また、揺動体33に
は旋回室31中心軸に対して傾斜可能なようにテーパガ
イド37を設けているので、旋回室31内部の水道水の
旋回によって発生する遠心力によって、揺動体33が旋
回室31中心軸に対して傾斜して公転する。そして、揺
動体33に設けられた吐水口35も、揺動体33の公転
に伴い吐水方向を変えながら公転するため、水道水は吐
水口35より螺旋状に拡大した軌道を描きながら吐水さ
れる。従って、水道水が人体(特に、掌や指先)に当た
る時の洗浄面積は略円状の軌跡を描き、洗浄面積を拡大
することができる。刺激のある洗浄感が要求される場合
は吐水口の径を絞り流速を上げれば良いし、やわらかく
ソフトな洗浄感が要求される場合は吐水口の径を広げる
ことで、使用者のニーズに応じて対応することができ
る。本実施例においては、蛇口先端に揺動部を1つ設け
吐水させたが、吐水口の径をΦ0.5〜1mm程度にし
た揺動体を旋回室内に複数配置したり、揺動体を収納し
た旋回室を蛇口先端に複数配置しても同様の効果を得る
ことができる。このように揺動部は、水道水の運動エネ
ルギーから直接受ける力と該運動エネルギーによって生
じる遠心力とによって揺動するため、非常に簡単な構造
にも係わらず、他方向へ吐水を揺動させることが可能と
なり、且つ運動エネルギーや遠心力の受ける力の場所や
方向を変えることで、吐水させる水道水の軌跡を自由に
設定でき且つ安定した軌跡で回転または略回転数を高速
にすることが容易で、水道水の効果的な揺動や分散によ
り節水効果がある。また、水道水を回転させながら吐水
させる時に電力を必要としないため、漏電の恐れがなく
安全である。そして、電気接続不良による誤動作、異常
加熱等が生じないため、長期使用に際し信頼性が向上す
る。
【0018】かかる構成により、回転吐水口2から1リ
ットル/分前後で20℃を超える温水を適度な洗浄力に
て広範囲に吐水することが可能となり、使用者の手洗い
感を満足させることができ、節水が図れる。そして、大
容量(1〜30リットル)の貯湯タンクが不要となるた
め、トイレ空間を有効に利用することが可能となり収納
スペースを確保できる。従って、一般家庭においても収
納スペースを確保しつつ温水による手洗いが可能とな
り、使用頻度の高いパブリックのトイレにおいても、壁
面に設置することができるため清掃性、衛生性が向上
し、快適な環境にて使用者が手洗いできる。また、使用
頻度が高いトイレほど大容量の貯湯タンクを配置するな
ど使用頻度に応じた多種類の貯湯型電気温水器を製造す
る必要があったが、使用者が手洗いする時だけ水道水を
加熱することで使用頻度に関係なく温水装置の共有化が
図れ、生産性が向上する。
【0019】さらに流水経路中に、表面に銀膜が形成さ
れた電極を備え、電極に電圧を印可し銀イオンを発生さ
せることにより、水道水を殺菌して吐水することも可能
であり、病院など衛生性が要求される場所にも適応させ
ることもできる。特に、水を加熱するヒータ部には水垢
や不純物が滞積しやすいため、加熱手段の前段に相当す
る流水経路中に配置することが望ましい。
【0020】また、加熱手段のコンパクト・軽量化によ
りボール13とカバーケーシング15とからなる手洗い
器3内部に加熱手段収納することが可能になるため、設
置・配管接続が容易となり、使用者が加熱手段に直接触
れることが無く感電を防止できるため安全性も向上す
る。その際、手洗い器3のボール13は陶器製とし、カ
バーケーシング15は樹脂にて形成してもいいし、ボー
ル部13とカバーケーシング15とを樹脂やステンレス
にて一体成形しても良い。以上本発明の実施例について
説明したが、本発明は上記の実施例や実施形態になんら
限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範
囲において種々なる態様で実施し得ることは勿論であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる手洗い装置の概略構成を示す
断面図である。
【図2】 本実施例に記載の加熱手段を示し、(a)は
側面図、(b)はB部拡大図である。
【図3】 本実施例に記載の回転吐水口を示し、(a)
は断面図、(b)は揺動体の斜視図である。
【符号の説明】
1:手洗い装置、2:回転吐水口、3:手洗い器 4:加熱手段(筒状ヒータ) 5:電力制御手段、6:流量調整手段(減圧弁) 7:水温検出手段(温水サーミスタ) 8:流量検出手段(流量センサー) 11:流水経路、12:蛇口、13:ボール 14:排水口 15:カバーケーシング 21:筒状金属基材(ステンレス基材) 22:絶縁層、23:抵抗体、24:保護層 25(25a、25b):電極 26(26a、26b):通電端子 27:入水口、28:出湯口 31:旋回室、32:旋回室流入路、33:揺動体 34:流入口、35:吐水口 36:受力部、37:テーパガイド

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐水を受けるボール部に向けて吐水する
    蛇口の先端に設けられ、吐水の軌跡を回転させる回転吐
    水口と、給水管から供給される水道水を前記蛇口まで送
    水する流水経路に配置され、この流水経路を流れる水道
    水を連続して電気加熱する加熱手段と、前記加熱手段の
    電力を制御する電力制御手段と、から構成され、前記加
    熱手段にて加熱された水道水を前記回転吐水口から吐水
    することを特徴とする手洗い装置。
  2. 【請求項2】 前記回転吐水口は、水道水の運動エネル
    ギーから直接受ける力と該運動エネルギーにより生じる
    遠心力とによって吐水される水道水を揺動させる揺動部
    を有したことを特徴とする請求項1記載の手洗い装置。
  3. 【請求項3】 前記加熱手段に、筒状ヒータを用いたこ
    とを特徴とする請求項1乃至2いずれか1項記載の手洗
    い装置。
  4. 【請求項4】 前記ボール部の下方を覆うカバーケーシ
    ングによって形成された空間内に、前記加熱手段を配置
    したことを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載
    の手洗い装置。
  5. 【請求項5】 前記流水経路中に流量を調整する流量調
    整手段を配置したことを特徴とする請求項1乃至4いず
    れか1項記載の手洗い装置。
  6. 【請求項6】 前記流水経路中に水温を検出する水温検
    出手段を配置したことを特徴とする請求項1乃至5いず
    れか1項記載の手洗い装置。
  7. 【請求項7】 前記流水経路中に流量を検出する流量検
    出手段を配置したことを特徴とする請求項1乃至6いず
    れか1項記載の手洗い装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006009273A (ja) * 2004-06-22 2006-01-12 San-Ei Faucet Mfg Co Ltd 多機能水栓
JP2012026122A (ja) * 2010-07-21 2012-02-09 Panasonic Electric Works Co Ltd 給水装置
JP2013007164A (ja) * 2011-06-22 2013-01-10 Aisin Seiki Co Ltd 瞬間加熱式温水手洗い装置
JP2015183974A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 株式会社日本イトミック 電気瞬間温水器システム

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