JP2003055571A - 水性顔料分散液及び水性インク組成物 - Google Patents

水性顔料分散液及び水性インク組成物

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JP2003055571A
JP2003055571A JP2001245230A JP2001245230A JP2003055571A JP 2003055571 A JP2003055571 A JP 2003055571A JP 2001245230 A JP2001245230 A JP 2001245230A JP 2001245230 A JP2001245230 A JP 2001245230A JP 2003055571 A JP2003055571 A JP 2003055571A
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pigment
aqueous
pigment dispersion
ink
dispersion liquid
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JP2001245230A
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English (en)
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Minoru Wagi
稔 和木
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Mikuni Color Ltd
Original Assignee
Mikuni Color Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インクジェットプリンターのノズルよりインク
滴を吐出させて被記録体に印字した場合のかすれを改善
し、高OD値を維持しつつ吐出の際のノズルの目詰まり
を改善させる顔料分散液を得る。 【解決手段】顔料、分散剤及び水性媒体を少なくとも含
有してなる水性顔料分散液であって、分散剤が、疎水性
モノマーと親水性モノマーの共重合体であってガラス転
移点が30℃以上のものである水性顔料分散液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特にインクジェッ
ト用インクとして用いた場合、インクジェットプリンタ
ーのノズルよりインク滴を吐出させて被記録体に印字し
た際のかすれを改善し、高OD値を維持しつつ吐出の際
のノズルの目詰まりを改善させることができるインク組
成物、並びにかかるインク組成物の製造に適した水性顔
料分散液に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェットプリンターのノズ
ルよりインク滴を吐出させて被記録体に印字するのに用
いられる着色剤としては、水溶性染料が用いられてき
た。しかし、水溶性染料は本来耐光性に劣り、耐水性に
問題があった。そこで着色剤として、水分散顔料が用い
られるようになった。
【0003】しかしながら、着色剤として顔料分散液を
用いた場合には顔料の分散性が問題となる。特にインク
ジェット用途では液の性状の経時での安定化の他、プリ
ンターノズルから良好な吐出性を保つシビアな物性の確
保が要求される。
【0004】特開平03−79680号公報および特開
平3−134073号公報には分散剤として、スチレン
−マレイン酸共重合体をはじめスチレン−アクリル酸エ
ステル−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−アク
リル共酸重合体などの芳香族系疎水性基を有するモノマ
ーを使用した樹脂が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】また、特開平09−1
83934号公報にはアクリル酸−アクリル酸ブチル−
メタクリル酸メチル共重合体、スチレン-マレイン酸エ
ステル−無水マレイン酸共重合体から選ばれた樹脂を用
いることが記載されている。しかし、スチレンやビニル
ナフタレンに代表されるように芳香族系モノマーは、ダ
イマーなどの毒性の問題のある重合体成分を含んでお
り、人体への安全性を配慮した水性インクというものが
今後、望まれているのである。
【0006】特開平4−227,668号公報には、ア
クリル系モノマーの疎水性ホモポリマー又はコポリマー
からなるセグメントと、親水性ポリマーまたはその塩か
らなるセグメントとのブロックポリマーを用いて顔料粒
子を安定化したインクジェット用顔料インクが記載され
ている。また、特開平3−134,073号公報には、
アクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸メチル共
重合体を分散剤として用いたインクジェット用記録液が
記載されており、これは芳香族系モノマーに由来しない
分散剤を用いたものである。しかしながら、これらの分
散剤のいずれを用いた場合でも、得られる顔料分散液の
経時安定性は充分でないことが本発明者らの検討により
明らかとなった。
【0007】本発明者の目的は、インクジェットプリン
ターのノズルよりインク滴を吐出させて被記録体に印字
した場合のかすれを改善し、高OD値を維持しつつ吐出
の際のノズルの目詰まりを改善させることができるイン
クジェット用水性顔料分散液およびそのインク組成物を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
鑑みて鋭意検討を重ねた結果、特定の共重合体を分散剤
として用いることにより課題を解決できることを見出し
て本発明に到達した。すなわち本発明は、(1)顔料、
分散剤及び水性媒体を少なくとも含有してなる水性顔料
分散液であって、分散剤が、疎水性モノマーと親水性モ
ノマーの共重合体であってガラス転移点が30℃以上の
ものである水性顔料分散液、(2)疎水性モノマーと親
水性モノマーのいずれもが、芳香環を有さないものであ
る上記(1)記載の水性顔料分散液、(3)疎水性モノ
マーがアクリル(メタクリル)酸エステルであり、親水
性モノマーがアクリル(メタクリル)酸である上記
(1)又は(2)記載の水性顔料分散液、(4)疎水性
モノマーと親水性モノマーの共重合体がアルカリ可溶性
樹脂である上記(1)〜(3)のいずれかに記載の水性
顔料分散液、(5)疎水性モノマーと親水性モノマーの
共重合体がランダム共重合体である上記(1)〜(4)
のいずれかに記載の水性顔料分散液、(6)顔料分散液
中の2価の金属イオン含有量が100ppm以下である
上記(1)〜(5)のいずれかに記載の水性顔料分散
液、(7)分散剤の酸価が50〜250である上記
(1)〜(6)のいずれかに記載の水性顔料分散液、
(8)分散剤の重量平均分子量が3000〜30000
の範囲にある上記(1)〜(7)のいずれかに記載の水
性顔料分散液、(9)顔料の平均分散径が5〜200n
mの範囲である上記(1)〜(8)のいずれかに記載の
水性顔料分散液、(10)インクジェットインク用であ
る上記(1)〜(9)のいずれかに記載の水性顔料分散
液、(11)上記(1)〜(10)のいずれかに記載の
水性顔料分散液と、水溶性有機溶剤とを配合してなる水
性インク組成物、(12)インクジェット用インクであ
る上記(11)記載の水性インク組成物、(13)顔
料、分散剤及び水性媒体を少なくとも含有してなる水性
インク組成物であって、分散剤が、疎水性モノマーと親
水性モノマーの共重合体であってガラス転移点が30℃
以上のものである水性インク組成物、(14)疎水性モ
ノマーと親水性モノマーのいずれもが、芳香環を有さな
いものである上記(13)記載の水性インク組成物、
(15)インクジェット用インクである上記(13)又
は(14)記載の水性インク組成物、(16)上記(1
1)〜(15)のいずれかに記載の水性インク組成物を
インクジェットプリンターのノズルより吐出させて印字
を行うことを特徴とするインクジェット記録方法、(1
7)上記(11)〜(15)のいずれかに記載の水性イ
ンク組成物に熱エネルギーを作用させて液滴を形成し、
この液滴を以て記録を行うことを特徴とするインクジェ
ット記録方法、に存する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の水性顔料分散液及び水性インク組成物は、少な
くとも顔料及び特定の分散剤を含有している。これらの
成分を水性媒体中に存在させて得ることができる。
【0010】かかる本発明の水性インク組成物により印
字を行えば、被記録体に印字した場合のかすれを改善
し、高OD値を維持しつつ吐出の際のノズルの目詰まり
を改善させることができるという今まで具現することが
できなかった性能を実現することができるのである。し
かも、芳香族系のモノマーに由来しない共重合体を分散
剤として用いていることから安全性の面でも優れたもの
である。
【0011】〔顔料〕本発明のインクジェット用水性イ
ンク組成物に使用される顔料は特に限定がなく、有機顔
料及び無機顔料のいずれも使用することができる。有機
顔料としては、たとえばアゾレーキ、不溶性モノアゾ顔
料、不溶性ジスアゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ
顔料などのアゾ顔料;フタロシアニン顔料、ペリレン顔
料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン
顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソイン
ドリノン顔料、キノフタロン顔料などの多環式顔料;塩
基性染料型キレート、酸性染料型キレートなどの染料キ
レート;ニトロ顔料;ニトロソ顔料などがあげられる。
【0012】無機顔料としては、たとえば酸化チタン、
酸化鉄、べんがら、酸化クロム、紺青、群青、モリブデ
ン赤、鉄黒、黄鉛、カーボンブラックなどがあげられ、
これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることが
できる。
【0013】なかでも、耐光性を考慮すれば、イソイン
ドリノン系顔料、キナクリドン系顔料、縮合アゾ系顔
料、フタロシアニン系顔料、キノフタロン系顔料、アン
トラキノン系顔料、カーボンブラックが好適に用いられ
る。
【0014】前記有機顔料の具体例としては、例えばピ
グメント・イエロー1(カラー・インデックス(以下、
C.I.という)11680)、ピグメント・イエロー
3(C.I.11710)、ピグメント・イエロー14
(C.I.21095)、ピグメント・イエロー17
(C.I.21105)、ピグメント・イエロー42
(C.I.77492)、ピグメント・イエロー74
(C.I.11741)、ピグメント・イエロー83
(C.I.21108)、ピグメント・イエロー93
(C.I.20710)、ピグメント・イエロー98
(C.I.11727)、ピグメント・イエロー109
(C.I.56284)、ピグメント・イエロー110
(C.I.56280)、ピグメント・イエロー128
(C.I.20037)、ピグメント・イエロー138
(C.I.56300)、ピグメント・イエロー139
(C.I.56298)、ピグメント・イエロー147
(C.I.60645)、ピグメント・イエロー154
(C.I.11781)、ピグメント・イエロー15
5、ピグメント・イエロー180(C.I.2129
0)、ピグメント・イエロー185、ピグメント・オレ
ンジ5(C.I.12075)、ピグメント・オレンジ
13(C.I.21110)、ピグメント・オレンジ1
6(C.I.21160)、ピグメント・オレンジ34
(C.I.21160)、ピグメント・オレンジ43
(C.I.71105)、ピグメント・オレンジ61
(C.I.11265)、ピグメント・オレンジ71
(C.I.561200)、ピグメント・レッド5
(C.I.12490)、ピグメント・レッド8(C.
I.12335)、ピグメント・レッド17(C.I.
12390)、ピグメント・レッド22(C.I.12
315)、ピグメント・レッド48:2(C.I.15
865:2)、ピグメント・レッド112(C.I.1
2370)、ピグメント・レッド122(C.I.73
915)、ピグメント・レッド177(C.I.653
00)、ピグメント・レッド202(C.I.7390
7)、ピグメント・レッド254(C.I.5611
0)、ピグメント・バイオレット19(C.I.465
00)、ピグメント・バイオレット23(C.I.51
319)、ピグメント・ブルー15:1(C.I.74
160)、ピグメント・ブルー15:3(C.I.74
160)、ピグメント・ブルー15:4(C.I.74
160)、ピグメント・ブルー60(C.I.6980
0)、ピグメント・グリーン7(C.I.7426
0)、ピグメント・グリーン36(C.I.7426
5)などが挙げられる。
【0015】無機顔料の具体例としては、たとえばピグ
メント・イエロー42(C.I.77492)、ピグメ
ント・ホワイト6(C.I.77891)、ピグメント
・ブルー27(C.I.77510)、ピグメント・ブ
ルー29(C.I.77007)、ピグメント・ブラッ
ク7(C.I.77266)などがあげられる。
【0016】好ましくは、ピグメント・イエロー74
(C.I.11741)、ピグメント・イエロー109
(C.I.56284)、ピグメント・イエロー110
(C.I.56280)、ピグメント・イエロー128
(C.I.20037)、ピグメント・イエロー15
5、ピグメント・イエロー180(C.I.2129
0)、ピグメント・レッド122(C.I.7391
5)、ピグメント・レッド202(C.I.7390
7)、ピグメント・バイオレット19(C.I.465
00)、ピグメント・ブルー15:1(C.I.741
60)、ピグメント・ブルー15:3(C.I.741
60)、ピグメント・ブルー15:4(C.I.741
60)、ピグメント・ブルー60(C.I.6980
0)、ピグメント・ブラック7(C.I.77266)
などが挙げられる。
【0017】なお、本発明においては、粒子径が小さく
なりやすく、比重も小さいことから安定性の面で有機顔
料を用いることが好ましい。また、顔料の一次粒子径
は、分散性を考慮すると、通常0.1μm程度以下であ
ることが好ましい。
【0018】〔分散剤〕本発明の水性分散液において
は、分散剤として疎水性モノマーと親水性モノマーの共
重合体を含有することを特徴とする。ここで、疎水性モ
ノマーとは疎水性基を有するモノマー、親水性モノマー
とは親水性基を有するモノマーであって、共重合可能な
ものを指す。疎水性モノマーと親水性モノマーのいずれ
もが、芳香環を有さないものが安全性の面からも得られ
る顔料分散液の物性の面からも望ましく、中でも、疎水
性モノマーがアクリル(メタクリル)酸エステルであ
り、親水性モノマーがアクリル(メタクリル)酸である
共重合体が分散安定性に特に優れている。
【0019】疎水性モノマーの具体例としては、たとえ
ばメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチル
アクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルア
クリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プ
ロピルアクリレート、iso−プロピルメタクリレー
ト、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレー
ト、sec−ブチルアクリレート、sec−ブチルメタ
クリレート、tert−ブチルアクリレート、tert
−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルアクリレート、
n−ヘキシルメタクリレート、n−オクチルアクリレー
ト、n−オクチルメタクリレート、iso−オクチルア
クリレート、iso−オクチルメタクリレート、2−エ
チルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタク
リレート、デシルアクリレート、デシルメタクリレー
ト、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、
ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレート、
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ジ
メチルアミノエチルアクリレート、2−ジメチルアミノ
エチルメタクリレート、2−ジエチルアミノエチルアク
リレート、2−ジエチルアミノエチルメタクリレート、
グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、
アリルアクリレート、アリルメタクリレート、シクロヘ
キシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、
フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート、ノニ
ルフェニルアクリレート、ノニルフェニルメタクリレー
ト、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、
ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニル
メタクリレート、ボルニルアクリレート、ボルニルメタ
クリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、
1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブ
タンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオール
ジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレー
ト、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレン
グリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメ
タクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラ
エチレングリコールジアクリレート、テトラエチレング
リコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジ
アクリリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1・6
−ヘキサンジオールジアクリレート、1・6−ヘキサン
ジオールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジ
アクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメ
チロールプロパントリメタクリレート、グリセロールア
クリレート、グリセロールメタクリレートなどをあげる
ことができる。これらは、単独でまたは2種以上を混合
して用いてもよい。
【0020】親水性モノマーの具体例としては、たとえ
ばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸
などをあげることができる。中でも、疎水性モノマーが
アクリル(メタクリル)酸エステルであり、親水性モノ
マーがアクリル(メタクリル)酸である共重合体が分散
安定性に優れている。これらは、単独でまたは2種以上
を混合して用いてもよい。疎水性モノマーと親水性モノ
マーの比率は本発明で規定する、以下に説明するガラス
転移点の共重合体を得るものであれば特に制限されない
が、5:95〜40:60の重量比の範囲が特に好まし
い。
【0021】これらの疎水性モノマーと親水性モノマー
とを共重合させて共重合体を得る。共重合の方法は公知
の方法により行えばよいが、特に、ランダム共重合によ
り共重合を行った場合、得られた共重合体を分散剤とし
て用いた際の分散液の経時での安定性が極めて優れてい
るので望ましい。中でも、疎水性モノマーとしてアクリ
ル(メタクリル)酸エステルと、親水性モノマーとして
アクリル(メタクリル)酸とをランダム共重合して得ら
れた共重合体が極めて分散安定性に優れている。こうし
て疎水性モノマーと親水性モノマーとを共重合して得ら
れた共重合体であってガラス転移点が30℃以上である
ものを本発明では分散剤として用いる。ガラス転移点は
30℃以上、さらには50℃以上あるのが特に好まし
い。ガラス転移点が30℃未満であると、分散液及びイ
ンキ組成物の経時安定性は悪くなる。これは、ガラス転
移点が30℃未満であると、少しでも高温になると顔料
の分散剤として機能している部分が働かなくなり、経時
安定性を悪化させるものと考えられる。
【0022】ガラス転移点は、プラスチックなどの非結
晶性個体が、温度が下がることによって、その内部の水
素結合や部分結晶化などによって急激に物性を変化させ
る温度域を指し、熱分析装置たとえば、Perkin
Elmer社 DSC7などで測定することができる。
熱分析時の温度勾配は5〜10℃/分で行うのが一般的
である。特に、疎水性モノマーがアクリル(メタクリ
ル)酸エステルであり、親水性モノマーがアクリル(メ
タクリル)酸であってガラス転移点が30℃以上、さら
には50℃以上である共重合体が分散安定性に極めて優
れている。
【0023】分散剤の分子量は限定されないが、特に好
ましくは重量平均分子量2000〜20,000の範囲
とする。また、分散剤の酸価は50〜250、好ましく
は55〜220のものがよい。
【0024】以上説明した疎水性モノマーと親水性モノ
マーとの共重合体を、さらに中和剤としてアルカリ性物
質で中和して水性媒体に可溶化した、アルカリ可溶性樹
脂を用いるのが特に好ましい。その際の中和剤として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金
属の水酸化物、モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエ
チルアミン、トリエチルアミン、モルホリン、アンモニ
アなどがあげられる。
【0025】アルカリ可溶性樹脂の添加量は、顔料10
0重量部に対して5重量部から100重量部が好まし
く、特に好ましくは10重量部から80重量部である。
顔料100重量部に対し5重量部未満では、顔料の分散
性が不十分となり沈殿物を生じたり経時安定性も悪くな
ることがある。一方、100重量部を超えると、分散液
ならびにインク化した場合に高粘度となり、しかも吐出
性が低下する。
【0026】本発明の顔料分散液の製造方法は特に限定
されないが、以下の方法によれば効率的に得ることがで
きる。すなわち、顔料と分散剤を混合攪拌したのち、分
散機にて処理し、顔料を微粒子状に分散させる。顔料と
分散剤の混合物は水性媒体中で処理される。また、処理
に用いる分散機としては、例えばメディア媒体型分散機
や衝突型分散機が挙げられる。
【0027】メディア媒体型分散機とは、ベッセル内
で、媒体としてガラス、アルミナ、ジルコニア、スチー
ル、タングステンなどの小径のメディアを高速で運動さ
せ、そのあいだを通過するスラリーをメディア間の剪断
力で摩砕させるものをいう。かかるメディア媒体型分散
機の具体例としては、たとえば、ボールミル、サンドミ
ル、パールミル、アジテータミル、コボールミル、ウル
トラビスコミル、スパイクミル、ウルトラファインミル
などが挙げられる。
【0028】衝突型分散機とは、1つの壁面に流体を高
速で衝突させるか、流体同士を高速で衝突させて流体中
の顔料などを粉砕させるものをいう。かかる衝突型分散
機の具体例としては、たとえばナノマイザー、ホモゲナ
イザー、マイクロフルイダイザー、アルチマイザーなど
が挙げられる。これら以外にもロールミル、超音波分散
機などの他の公知の分散機を用いても構わない。
【0029】水性顔料分散液中の顔料の粒子径は5nm
以上200nm以下であるのが好ましい。粒子径が20
0nmをこえると顔料の分離や沈降が発生しやすくな
る。また5nmより小さいと粒子の制御や耐光性などの
性能が劣ってくる。特に好ましくは30〜150nmの
範囲とする。なお、ここでの粒子径は、顔料が実際に分
散液中で形成している粒子としての分散径であり、測定
装置として、マイクロトラックUPA(LEEDS&N
ORTHRUP社)を使用したものである。
【0030】水性顔料分散液中の2価の金属イオン含有
量はイオン交換樹脂で処理などして、100ppm以下
にするのが好ましい。さらに好ましくは50ppmとす
る。
【0031】カチオン交換樹脂としては弱酸性陽イオン
交換樹脂、強酸性陽イオン交換樹脂等を使用することが
できる。イオン交換樹脂としては公知のものを用いれば
よく、市販のものを使用することができる。
【0032】分散液とイオン交換樹脂との接触は、分散
液をイオン交換処理塔やカラム装置に通過させる方法、
あるいは分散液とイオン交換樹脂との単なる機械的な混
合と攪拌、その他の任意の方法が採用できる。金属イオ
ンの含有量は、原子吸光分光光度計Z−8230
((株)日立製作所)やICP分析装置SPQ9000
(セイコー電子(株))で測定することができ、本発明
の規定はこれらの装置で測定した数値である。
【0033】本発明の水性顔料分散液は、以上説明した
顔料、分散剤及び媒体として水その他の水性媒体を含有
するものであるが、その他、各種の有機溶剤を含有させ
てもよい。ここで、水性媒体とは、水又は水と相溶し得
る水溶性の溶媒をいう。水としてはイオン交換水を用い
るのが特に好ましい。水溶性の溶媒としては、後述す
る、インク組成物において用いられる溶媒から選択する
のが望ましい。
【0034】水性顔料分散液におけるその他の成分とし
て、分散液の物性に悪影響を与えたりインキ化した際に
障害となるものでなければ限定されず、適宜選択するこ
とができるが、以下に説明する水性インク組成物におい
て用いられる有機溶剤から選択した溶剤や、水性インク
組成物への添加剤である防カビ剤等を含有していてもよ
い。
【0035】〔水性インク組成物〕本発明の水性インク
組成物は顔料、分散剤及び水性媒体を少なくとも含有し
てなる水性インク組成物であって、分散剤として上述し
た疎水性モノマーと親水性モノマーの共重合体であって
ガラス転移点が30℃以上のものを用いたものである。
かかる本発明の水性インク組成物の製造方法は特に限定
されないが、上述した方法で顔料分散液を調製し、粗大
粒子が含まれている場合は遠心処理を施して除去するの
が望ましく、その後、水溶性有機溶剤等を添加してイン
ク化工程に進むのが好ましい。
【0036】水性インク組成物中の顔料の含有量は、着
色効果が充分に発現されるようにするには、0.5重量
%以上、好ましくは2重量%以上であることが望まし
く、またインク組成物の粘度において、吐出性能を良好
に保持しうる適性粘度にするには、25重量%以下、好
ましくは10重量%以下であることが望ましい。
【0037】以上説明した本発明の水性インク組成物
は、被記録体に印字した場合のかすれを改善し、高OD
値を維持しつつ吐出の際のノズルの目詰まりを改善させ
ることができるという今まで具現することができなかっ
た性能を実現することができるのである。
【0038】本発明の水性インク組成物に用いる水溶性
有機溶剤は、インクジェット用インクに使用した場合、
ヘッド部分の目詰まり防止や印字した時のかすれを改善
する働きを有する。
【0039】好ましい水溶性有機溶剤の具体例として
は、たとえば、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,
2,6−ヘキサントリオ−ル、チオグリコール、ヘキシ
レングリコール、グリセリン、ジグリセリン、2−ピロ
リドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,5−ペンタ
ンジオ−ル、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
の中から選ばれ、これらは単独でまたは2種以上を混合
して用いることができる。
【0040】水溶性有機溶剤の添加量は、インク液中に
5重量%から30重量%、好ましくは6重量%から25
重量%が望ましく、それ以上の添加では、インク自体が
高粘度となり、インクの安定性や吐出性が悪くなった
り、紙へのにじみが大きく、しかも乾燥速度が遅くなっ
たりする。とりわけ粘度は20mPa・s以下が好ましい。
【0041】上記以外の水溶性有機溶剤を添加してもよ
く、たとえば、メタノール、エタノール、n−プロパノ
ール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso
−ブタノール、t−ブタノール、トリメチロールプロパ
ン、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノブチルエーテルなどがあげられる。
【0042】さらに、本発明の水性インク組成物には、
所望の物性を有するようにするために、防カビ剤、消泡
剤、防錆剤、防腐剤などの添加剤を適宜配合することが
できる。以上説明した本発明の水性インク組成物は特に
インクジェット用インクとして優れていることは上述し
た通りである。具体的な使用方法としては、例えば、上
述の水性インク組成物をインクジェットプリンターのノ
ズルより吐出させて印字を行うことを特徴とするインク
ジェット記録方法、あるいは上述の水性インク組成物に
熱エネルギーを作用させて液滴を形成し、この液滴を以
て記録を行うことを特徴とするインクジェット記録方法
が挙げられる。
【0043】
【実施例】以下に実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。以下の実施例において「部」は重量部を示
し、「%」は重量部を示す。
【0044】[実施例1]以下に示す成分を配合し、プ
ロペラ攪拌機にて室温で1時間攪拌した。
【0045】 成 分 量(部) 黄色顔料(エロー5G:(御国色素(株)) (ピグメント・イエロー14(C.I.21095)) 20.0 エチルメタクリレート−メタクリル酸共重合体 (酸価75、NaOH中和、固形分25%) 20.0 エチレングリコール 5.0 イオン交換水 55.0
【0046】次いで、得られた混合物に対し、0.7m
m径ガラスビーズを80%充填したサンドミルにて処理
して表1に示す分散径の顔料粒子を含有する顔料分散液
を得た。この分散液をモノエタノールアミンでPH8.
5に調整し、25000Gで5分間遠心処理して粗大粒
子を除去し、固形分濃度が20重量%となるように調整
後、つぎのインク化をおこなった。
【0047】 成 分 量(部) 前記黄色分散液(固形分20%) 25.0 ジエチレングリコール 10.0 2−ピロリドン 10.0 グリセリン 5.0 防腐剤(ベンズイソチアゾリン) 0.1 イオン交換水 49.9
【0048】上記配合にて攪拌30分おこない、インク
を作成した。最後に、カチオン交換樹脂で処理した。さ
らに、上記インクについて、経時安定性および吐出性を
以下の方法にしたがって調べた。その結果を表2に示
す。
【0049】(イ)経時安定性試験 インクを20℃の恒温室内に1か月間静置したのち、粘
度の変化、顔料の分離、水浮きおよび沈降の有無を確認
した。粘度の変化、顔料の分離、水浮きおよび沈降など
の現象が生じた状態を異常と評価した。表1中で、全く
異常なしの場合を◎、粘度の変化が初期値と比べて±1
0以内の場合を○、異常ありの場合を×とした。
【0050】(ロ)吐出性試験 インクをカートリッジに充填し、プリンターDeskj
et970cxi(ヒューレット・パッカード社製)で
200枚印字試験をおこなった。紙は、XEROX40
24を使用した。ノズルの目詰まりやかすれが少しでも
発生した状態を異常と評価した。表2中で、異常なしの
場合を○、異常ありの場合を×とした。 (ハ)OD値 (ロ)の吐出性試験において印字した紙をマクベス濃度
計を用いて、OD値を測定した。
【0051】[比較例1]実施例1において、エチルメ
タクリレート−メタクリル酸共重合体をエチルアクリレ
ート−メタクリル酸共重合体(酸価75)に変更した以
外は、同様にインクを作成した。
【0052】[実施例2]以下に示す成分を配合し、プ
ロペラ攪拌機にて室温で1時間攪拌した。
【0053】 成 分 量(部) 赤色顔料(スカーレットF2B:(御国色素(株)) (ピグメント・レッド22(C.I.12315)) 20.0 n−ブチルメタクリレート−アクリル酸共重合体 (酸価110、モノエタノールアミン中和、固形分25%) 12.0 グリセリン 2.0 イオン交換水 66.0
【0054】ついで、えられた混合物に対し、0.5m
m径ジルコニアビーズを80%充填したサンドミルにて
3パス処理をおこなった。この分散液をアンモニア水で
PH9.0に調整し、25000Gで5分間遠心処理し
て粗大粒子を除去し、固形分濃度が20重量%となるよ
うに調整後、つぎのインク化をおこなった。
【0055】 成 分 量(部) 前記赤色分散液(固形分20%) 20.0 ポリエチレングリコール(分子量200) 5.0 エチレングリコール 15.0 防腐剤(ベンズイソチアゾリン) 0.1 イオン交換水 59.9
【0056】上記配合にて攪拌30分おこない、インク
を作成した。最後に、カチオン交換樹脂で処理した。さ
らに、上記インクについて、経時安定性、吐出性、OD
値を実施例1と同様の方法にしたがって調べた。その結
果を表2に示す。
【0057】[比較例2]実施例2において、n−ブチ
ルメタクリレート−アクリル酸共重合体をスチレン−ア
クリル酸共重合体(酸価110)に変更した以外は、同
様にインクを作成した。
【0058】[実施例3]以下に示す成分を配合し、プ
ロペラ攪拌機にて室温で1時間攪拌した。
【0059】 成 分 量(部) 青色顔料(ファーストゲンブルーTGR:(大日本インキ(株))20.0 (ピグメント・ブルー15:3(C.I.74160)) エチルメタクリレート−メチルアクリレート−マレイン酸共重合体 25.0 (酸価90、ジエタノールアミン中和、固形分25%) エチレングリコール 3.5 イオン交換水 51.5
【0060】ついで、えられた混合物に対し、0.5m
m径ガラスビーズを80%充填したサンドミルにて処理
して表1に示す分散径の顔料粒子を含有する顔料分散液
を得た。この分散液をモノエタノールアミンでPH9.
0に調整し、25000Gで5分間遠心処理して粗大粒
子を除去し、固形分濃度が20重量%となるように調整
後、つぎのインク化をおこなった。
【0061】 成 分 量(部) 前記青色分散液(固形分20%) 20.0 ポリエチレングリコール(分子量400) 5.0 トリエチレングリコール 10.0 防腐剤(ベンズイソチアゾリン) 0.1 イオン交換水 64.9
【0062】上記配合にて攪拌30分おこない、インク
を作成した。最後に、カチオン交換樹脂で処理した。さ
らに、上記インクについて、経時安定性、吐出性、OD
値を実施例1と同様の方法にしたがって調べた。その結
果を表2に示す。
【0063】[比較例3]実施例3において、エチルメ
タクリレート−メチルアクリレート−マレイン酸共重合
体をメチルアクリレート−マレイン酸共重合体(酸価9
0)で処理しない以外は、同様にインクを作成した。
【0064】[実施例4]以下に示す成分を配合し、プ
ロペラ攪拌機にて室温で1時間攪拌した。
【0065】 成 分 量(部) 緑色顔料(ファーストゲングリーンS:(大日本インキ(株)) (ピグメント・グリーン7(C.I.74260)) 20.0 イソプロピルメタクリレート−グリシジルメタクリレート−メタクリル酸共重合 体(酸価130、ジエタノールアミン中和、固形分25%) 10.0 ジエチレングリコール 3.5 イオン交換水 66.5
【0066】ついで、えられた混合物に対し、0.5m
m径ジルコニアビーズを80%充填したサンドミルにて
処理して表1に示す分散径の顔料粒子を含有する顔料分
散液を得た。この分散液をモノエタノールアミンでPH
8.0に調整し、25000Gで5分間遠心処理して粗
大粒子を除去し、固形分濃度が20重量%となるように
調整後、つぎのインク化をおこなった。
【0067】 成 分 量(部) 前記緑色分散液(固形分20%) 25.0 プロピレングリコール 5.0 ジエチレングリコール 5.0 iso−プロパノール 3.0 防腐剤(ベンズイソチアゾリン) 0.1 イオン交換水 61.9
【0068】上記配合にて攪拌30分おこない、インク
を作成した。最後に、カチオン交換樹脂で処理した。さ
らに、上記インクについて、経時安定性、吐出性、OD
値を実施例1と同様の方法にしたがって調べた。その結
果を表2に示す。
【0069】[比較例4]実施例4において、イソプロ
ピルメタクリレート−グリシジルメタクリレート−メタ
クリル酸共重合体をスチレン−アクリル酸共重合体(酸
価130)に変更した以外は、同様にインクを作成し
た。
【0070】[実施例5]以下に示す成分を配合し、プ
ロペラ攪拌機にて室温で1時間攪拌した。
【0071】 成 分 量(部) 黒色顔料(カーボン#900:三菱化学(株))(ピグメント・ブラック7) 20.0 エチルメタクリレート−ラウリルメタクリレート−メタクリル酸共重合体(酸価 85、ジエタノールアミン中和、固形分25%) 10.0 エチレングリコール 3.0 イオン交換水 67.0
【0072】ついで、えられた混合物に対し、0.5m
m径ガラスビーズを80%充填したサンドミルにて処理
して表1に示す分散径の顔料粒子を含有する顔料分散液
を得た。この分散液をトリエタノールアミンでPH8.
0に調整し、25000Gで5分間遠心処理して粗大粒
子を除去し、固形分濃度が20重量%となるように調整
後、つぎのインク化をおこなった。
【0073】 成 分 量(部) 前記黒色分散液(固形分20%) 20.0 2−ピロリドン 8.0 防腐剤(ベンズイソチアゾリン) 0.1 イオン交換水 71.9
【0074】上記配合にて攪拌30分おこない、インク
を作成した。最後に、カチオン交換樹脂で処理した。さ
らに、上記インクについて、経時安定性、吐出性、OD
値を実施例1と同様の方法にしたがって調べた。その結
果を表2に示す。
【0075】[比較例5]実施例5において、エチルメ
タクリレート−ラウリルメタクリレート−メタクリル酸
共重合体をラウリルメタクリレート−メタクリル酸共重
合体(酸価85)にしない以外は、同様にインクを作成
した。実施例1〜5及び比較例1〜5で得られたインク
中の二価の金属イオン含有量、使用した分散剤の重量平
均分子量及び、顔料の分散径を表1に示す。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【発明の効果】インクジェットプリンターのノズルより
インク滴を吐出させて、被記録体に印字した場合のかす
れを改善し、高OD値を維持しつつ乾燥性を向上させ、
かつ吐出性良好でしかも経時安定性に優れた水性インク
ジェット用インクを提供することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 11/00 C09D 17/00 17/00 B41J 3/04 101Y Fターム(参考) 2C056 FC01 2H086 BA53 BA55 BA59 BA60 BA62 4D077 AA08 AB05 AC05 BA02 BA05 BA07 BA20 DC26Z DC28Z DC32Z DD18X 4J037 AA02 AA08 AA13 AA15 AA16 AA22 AA27 AA30 CA08 CC16 CC29 DD05 DD11 DD23 DD24 EE28 EE43 4J039 AD09 AD10 BA04 BA12 BE01 BE12 BE22 BE33 CA06 EA41 EA48 GA24

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】顔料、分散剤及び水性媒体を少なくとも含
    有してなる水性顔料分散液であって、分散剤が、疎水性
    モノマーと親水性モノマーの共重合体であってガラス転
    移点が30℃以上のものである水性顔料分散液。
  2. 【請求項2】疎水性モノマーと親水性モノマーのいずれ
    もが、芳香環を有さないものである請求項1記載の水性
    顔料分散液。
  3. 【請求項3】疎水性モノマーがアクリル(メタクリル)
    酸エステルであり、親水性モノマーがアクリル(メタク
    リル)酸である請求項1又は2記載の水性顔料分散液。
  4. 【請求項4】疎水性モノマーと親水性モノマーの共重合
    体がアルカリ可溶性樹脂である請求項1〜3のいずれか
    に記載の水性顔料分散液。
  5. 【請求項5】疎水性モノマーと親水性モノマーの共重合
    体がランダム共重合体である請求項1〜4のいずれかに
    記載の水性顔料分散液。
  6. 【請求項6】顔料分散液中の2価の金属イオン含有量が
    100ppm以下である請求項1〜5のいずれかに記載
    の水性顔料分散液。
  7. 【請求項7】分散剤の酸価が50〜250である請求項
    1〜6のいずれかに記載の水性顔料分散液。
  8. 【請求項8】分散剤の重量平均分子量が3000〜30
    000の範囲にある請求項1〜7のいずれかに記載の水
    性顔料分散液。
  9. 【請求項9】顔料の平均分散径が5〜200nmの範囲
    である請求項1〜8のいずれかに記載の水性顔料分散
    液。
  10. 【請求項10】インクジェットインク用である請求項1
    〜9のいずれかに記載の水性顔料分散液。
  11. 【請求項11】請求項1〜10のいずれかに記載の水性
    顔料分散液と、水溶性有機溶剤とを配合してなる水性イ
    ンク組成物。
  12. 【請求項12】インクジェット用インクである請求項1
    1記載の水性インク組成物。
  13. 【請求項13】顔料、分散剤及び水性媒体を少なくとも
    含有してなる水性インク組成物であって、分散剤が、疎
    水性モノマーと親水性モノマーの共重合体であってガラ
    ス転移点が30℃以上のものである水性インク組成物。
  14. 【請求項14】疎水性モノマーと親水性モノマーのいず
    れもが、芳香環を有さないものである請求項13記載の
    水性インク組成物。
  15. 【請求項15】インクジェット用インクである請求項1
    3又は14記載の水性インク組成物。
  16. 【請求項16】請求項11〜15のいずれかに記載の水
    性インク組成物をインクジェットプリンターのノズルよ
    り吐出させて印字を行うことを特徴とするインクジェッ
    ト記録方法。
  17. 【請求項17】請求項11〜15のいずれかに記載の水
    性インク組成物に熱エネルギーを作用させて液滴を形成
    し、この液滴を以て記録を行うことを特徴とするインク
    ジェット記録方法。
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