JP2003053981A - セラミックス基材上への電極形成方法 - Google Patents

セラミックス基材上への電極形成方法

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JP2003053981A
JP2003053981A JP2001245657A JP2001245657A JP2003053981A JP 2003053981 A JP2003053981 A JP 2003053981A JP 2001245657 A JP2001245657 A JP 2001245657A JP 2001245657 A JP2001245657 A JP 2001245657A JP 2003053981 A JP2003053981 A JP 2003053981A
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metal thin
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forming
ceramic substrate
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Kiyotaka Arai
清孝 新井
Yuji Yamamoto
有治 山本
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Noritsu Koki Co Ltd
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Noritsu Koki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミックス基材上に耐久性に優れた均一な
厚みの電極を形成する。 【解決手段】 上面側からスパッタリングを行った後、
下面側からスパッタリングを行うことによって、側面に
も略均一の厚みの下層金属薄膜18T1が形成されるこ
ととなる。その結果、全表面の金属薄膜の厚みが略一定
の下層金属薄膜18F1、18T1、18E1を形成で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックス基材
上への電極形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図9に示すように、静電式インク
ジェット記録装置に用いられるインクジェットヘッド1
00は、端面に微細なピッチで一列に配設されると共
に、先端から記録紙にインクを吐出する複数のインク吐
出部111を一体に備えたジルコニア等のセラミックス
基材(図3参照)からなるベース部11を有しており、
このベース部11の表面にインク吐出部111まで延び
る微細幅の複数の電極131が微細ピッチで形成されて
いる。このインクジェットヘッド100では、電極13
1を介してインク吐出部111にパルス状の駆動電圧が
駆動電源によって供給されると、インク吐出部111か
ら所定の電位差が形成された対向電極上の記録紙にイン
クが吐出される。
【0003】図8(a)に示すように、このベース部1
1の電極は、ベース部11の表面にニッケルからなる下
層金属薄膜をスパッタリングにより付与すると共に、こ
の下層金属薄膜上に金からなる上層金属薄膜をスパッタ
リングにより付与して積層構造を有する金属薄膜19と
し、その金属薄膜19の電極以外の不要部をウェハソー
により削除することにより形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図8(b)は、スパッ
タリングによりベース部11の表面に形成された積層構
造の金属薄膜19の断面図である。ここでは、スパッタ
リングを上面側から(図8(a)の矢印の向きに)行っ
た場合について説明する。上面側の金属薄膜19Fは、
均一な厚みで形成されるが、側面側の金属薄膜19T
は、上面に近い程厚く、下面に近い程薄く、不均一な厚
みで形成される。また、側面側には、金属薄膜19が形
成されない箇所19Bが発生する場合がある。
【0005】側面側の金属薄膜19Tは、上述のように
厚みが不均一であり、加えて、金属薄膜が形成されない
箇所19Bが発生する場合があるために、電極131の
内、側面側の電極131T、131Sがベース部11の
表面から剥がれ易くなり(図9参照)、耐久性に劣るこ
とになるという懸念があった。なお、このような問題
は、ベース部がインクジェットヘッドを構成する場合だ
けではなく、半導体チップを搭載する回路基板等を構成
する場合においても同様に生じ得るものである。
【0006】更に、上記の理由により上記駆動電源によ
ってインク吐出部111と対向電極との間に形成される
電界が不均一となり、インク吐出部111からのインク
の吐出方向が不安定となる場合がある。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、耐久性に優れた均一な厚みの電極を得ること
ができるセラミックス基材上への電極形成方法を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の電極形
成方法は、対向主面を有するセラミックス基材の表面に
金属薄膜を形成し、その一部を除去することによって側
面部を含めて電極を形成する電極形成方法であって、セ
ラミックス基材の表面に金属薄膜を形成する薄膜形成工
程を含み、この薄膜形成工程は、前記セラミックス基材
の一方主面に対して第1の方向からスパッタリング処理
を行なう第1工程と、前記セラミックス基材の他方主面
に対して第2の方向からスパッタリング処理を行なう第
2工程とを含むことを特徴としている。
【0009】上記の発明によれば、第1工程において、
セラミックス基材の一方主面に対して第1の方向からス
パッタリング処理が行なわれ、第2工程においてセラミ
ックス基材の他方主面に対して第2の方向からスパッタ
リング処理が行なわれるため、異なる2方向からのスパ
ッタリング処理が行われる。そのため、側面部を含めて
厚みの略均一な金属薄膜が形成される。
【0010】請求項2に記載の電極形成方法は、前記第
1の方向と前記第2の方向とが互いに対向する方向であ
ることを特徴としている。上記の発明によれば、第1の
方向と第2の方向とは互いに対向する方向であるため、
互いに対向する2方向からスパッタリング処理が行なわ
れる。そのため、側面部を含めて厚みが更に均一な金属
薄膜が形成される。
【0011】請求項3に記載の電極形成方法は、前記第
1工程及び第2工程が、前記セラミックス基材の表面に
下層金属薄膜を付与する工程と、この下層金属薄膜上に
上層金属薄膜を付与する工程とをそれぞれ含むことを特
徴としている。
【0012】上記の発明によれば、第1工程及び第2工
程は、セラミックス基材の表面に下層金属薄膜を付与す
る工程と、この下層金属薄膜上に上層金属薄膜を付与す
る工程とをそれぞれ含むため、セラミックス基材上に下
層金属薄膜と上層金属薄膜とからなる略均一な厚みの2
層構造の金属薄膜が得られる。また、下層金属薄膜にセ
ラミックス基材への付着性の良好な金属を使用し、上層
金属薄膜に導電性の良好で酸化し難く安定した電気特性
を呈する金属を使用することによって、付着性の良好で
且つ安定した電気特性を呈する金属薄膜が形成される。
【0013】請求項4に記載の電極形成方法は、前記下
層金属薄膜はニッケルからなり、前記上層金属薄膜は金
からなるものであることを特徴としている。上記の発明
によれば、下層金属薄膜はニッケルからなるため、セラ
ミックス基材の表面への付着性が良好であり、上層金属
薄膜は金からなるものであるため、大気中で酸化し難く
安定した電気特性を呈する金属薄膜が形成される。
【0014】請求項5に記載の電極形成方法は、前記下
層金属薄膜が0.3〜1μmの厚みを有し、前記上層金
属薄膜が1μm以下の厚みを有するものであることを特
徴としている。上記の発明によれば、下層金属薄膜が
0.3〜1μmの厚みを有し、上層金属薄膜が1μm以
下の厚みを有するため、セラミックス基材の表面への付
着性が良好な金属薄膜が形成される。
【0015】請求項6に記載の電極形成方法は、前記金
属薄膜の不要部を除去することによって電極を形成する
除去工程を更に含むことを特徴としている。上記の発明
によれば、除去工程において、金属薄膜の不要部が除去
されることによって電極が形成されるため、薄膜形成工
程で形成された金属薄膜の不要部が除去されることによ
って電極が形成される。
【0016】請求項7に記載の電極形成方法は、前記除
去工程が、切削加工によって前記金属薄膜の不要部を除
去することを特徴としている。上記の発明によれば、除
去工程において、切削加工によって金属薄膜の不要部が
除去されるため、簡便な方法で金属薄膜の不要部が除去
される。
【0017】請求項8に記載の電極形成方法は、前記切
削加工が、ウェハソーを用いて行うことを特徴としてい
る。上記の発明によれば、切削加工が、ウェハソーを用
いて行われるため、加工精度が良好で且つ加工効率のよ
い切削加工が実現される。
【0018】請求項9に記載の電極形成方法は、前記除
去工程は、レーザ光線を照射して前記金属薄膜の不要部
を除去することを特徴としている。上記の発明によれ
ば、金属薄膜にレーザ光線が照射されて不要部が削除さ
れるため、金属薄膜の削除された側縁がささくれ立った
状態とならないため、金属薄膜の不要部が削除されて形
成された電極はセラミックス基材面から剥がれ難くな
り、耐久性に優れたものとなる。
【0019】請求項10に記載の電極形成方法は、前記
セラミックス基材が、微細幅の複数の電極が微細ピッチ
で形成されてなるインクジェットヘッドを構成するもの
であることを特徴としている。上記の発明によれば、セ
ラミックス基材が、微細幅の複数の電極が微細ピッチで
形成されてなるインクジェットヘッドを構成するもので
あるため、側面部を含めて電極の厚みの均一なインクジ
ェットヘッドが実現できる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態に係
るセラミックス基材上への電極形成方法が適用されるイ
ンクジェットヘッドの要部斜視図である。この図におい
て、インクジェットヘッド10は、静電式インクジェッ
ト記録装置の記録部に用いられるものであり、板状のベ
ース部(ヘッド本体)を構成するジルコニア等のセラミ
ックス基材(セラミックス基板)11と、セラミックス
基材11の先端にライン状に並ぶように一体形成された
先鋭状の複数のインク吐出部111と、セラミックス基
材11の表面に並列状態で形成され、各インク吐出部1
11の表面にまで延設された複数の電極12とを備えて
いる。なお、セラミックス基材11は、所定の間隙を有
して対向配置され図略のカバー部により平面部が囲わ
れ、セラミックス基材11とカバー部との間に形成され
る空間にインクタンクから供給されたインクが充填され
るようになっている。
【0021】インク吐出部111は、セラミックス基材
11の端面を切削加工する等して先端が頂部となる二等
辺三角形を有する板状に形成されたものであり、互いに
隣接する頂部先端の間隔dが例えば80μmの微細ピッ
チで配設されたものである。なお、互いに隣接するイン
ク吐出部111間には隔離壁14が形成されている。
【0022】電極12は、それぞれ例えば40μm幅の
ストリップラインを形成するものであり、例えばニッケ
ル及び金の2種類の金属薄膜が積層された2層構造を有
するものである。これらの電極12は、隣接する電極1
2間のスペースが例えば40μmとなる微細ピッチで形
成されている。なお、セラミックス基材11のインク吐
出部111とは反対側の端縁部に、フラットケーブル等
の柔軟性のある給電用配線体の端部が配設され、その給
電用配線体の配線導体と電極12とが接続されるように
なっている。
【0023】図2は、上記のように構成されたインクジ
ェットヘッド10の印字動作の一例を説明するための図
である。すなわち、インクジェットヘッド10は、例え
ば負電位に保持された対向電極となる回転ドラム20に
インク吐出部111側が対向するように配設されてい
る。
【0024】この状態で、駆動信号供給部21から給電
用配線体の配線導体と電極12とを介して所定のインク
吐出部111に正電位であるパルス状の駆動電圧が印加
されると、正電位に帯電したインク液中の色材粒子22
がクーロン力により回転ドラム20側に吸引されて回転
ドラム20の周面に配設されている記録紙(記録メディ
ア)24に付着することにより1ライン分の印字が行わ
れる。
【0025】この1ライン分の印字が終了すると、回転
ドラム20が次の1ライン分だけ回転し、その後に所定
のインク吐出部111に正電位であるパルス状の駆動電
圧が印加されて次の1ライン分の印字が行われる。これ
らの動作が繰り返されることで所定の印字動作が終了す
る。
【0026】図3〜図6は、上記のように構成されたイ
ンクジェットヘッド10における電極12の形成方法を
説明するための図である。まず、図3に示すように、一
方端面が切削加工されてインク吐出部111と隔離壁1
4とが形成されたベース部であるセラミックス基材11
を準備する。なお、セラミックス基材11の上面及び下
面が対向主面に相当する。次いで、図4に示すように、
セラミックス基材11の表面にニッケルからなる下層金
属薄膜をスパッタリングによって付与し、この下層金属
薄膜上に金からなる上層金属薄膜をスパッタリングによ
って付与する(薄膜形成工程)。図4の(a)は、セラ
ミックス基材11上に下層金属薄膜と上層金属薄膜とか
らなる2層金属薄膜が形成された後の斜視図であり、
(b)は断面図である。
【0027】ここで、下層金属薄膜及び上層金属薄膜
は、それぞれ、上面(一方主面に相当する)側から(第
1の方向に相当する)スパッタリングを行った(第1工
程に相当する)後、下面(他方主面に相当する)側から
(第2の方向に相当する)スパッタリングを行う(第2
工程に相当する)ことによって形成されるものである。
図5は、下層金属薄膜が形成される過程の説明図(断面
図)である。図5の(a)は、上面側からスパッタリン
グを行った後の断面図であり、図5の(b)は、下面側
からスパッタリングを行った後の断面図である。上面側
からスパッタリングを行った場合は、図5の(a)に示
すように、上面に略均一の厚みの下層金属薄膜18F1
が形成されるが、側面の下層金属薄膜18T11は、上
面側が厚く、下面側が薄く形成される(下面には下層金
属薄膜は形成されない)。そして、更に下面側からスパ
ッタリングを行った場合は、図5の(b)に示すよう
に、下面に略均一の厚みの下層金属薄膜18E1が形成
されるが、側面の下層金属薄膜18T12は、下面側が
厚く、上面側が薄く形成される(上面には下層金属薄膜
は形成されない)。従って、上面側からスパッタリング
を行った後、下面側からスパッタリングを行うことによ
って、側面にも略均一の厚みの下層金属薄膜18T1が
形成されることとなる。その結果、全表面の金属薄膜の
厚みが略一定の下層金属薄膜18F1、18T1、18
E1が形成される(図4の(b)参照)。
【0028】同様にして、上面側からスパッタリングを
行った後、下面側からスパッタリングを行うことによっ
て、全表面の金属薄膜の厚みが略一定の上層金属薄膜1
8F2、18T2、18E2が形成される(図4の
(b)参照)。なお、下層金属薄膜18F1、18T
1、18E1及び上層金属薄膜18F2、18T2、1
8E2の厚みは、接着強度(付着強度)の観点から、そ
れぞれ0.3〜1μm及び1μm以下が好ましい。
【0029】次に、薄膜形成工程で形成された金属薄膜
18の不要部が、ウェハソーを用いて切削除去される。
図6は、この不要部の削除工程の一例を示すものであ
る。すなわち、セラミックス基材11の表面に形成され
た2層構造の金属薄膜18の不要部122をウェハソー
3により削除し、所定の電極12を得る。
【0030】なお、本発明のセラミックス基材上への電
極形成方法は、上記実施形態のものに限定されるもので
はなく、以下に述べるように種々の変形態様を採用する
ことができる。 (A)本実施形態では、電極がニッケルからなる下層金
属薄膜と金からなる上層金属薄膜との2層構造である場
合について説明したが、銅からなる下層金属薄膜、ニッ
ケルからなる中層金属薄膜及び金からなる上層金属薄膜
の3層構造である形態でもよい。 (B)本実施形態では、セラミック基材の上面側と下面
側からスパッタリングを行う場合について説明したが、
他の異なる2方向から行う形態でもよい。例えば、イン
ク吐出部側の斜め上方側と斜め下方側からスパッタリン
グを行う形態でもよい。 (C)本実施形態では、不要部をウェハソーを用いて切
削除去する形態について説明したが、その他の方法で切
削加工を施す形態でもよい。また、切削加工に替えて、
レーザ発振器(例えば、エキシマレーザ発振器)により
生成され、照射ヘッドの集光レンズにより集光されたレ
ーザ光線(例えば、エキシマレーザ光線)をセラミック
基材11と照射ヘッドとを相対移動させながら金属薄膜
に照射することにより不要部を除去する形態でもよい。
後者の場合には、金属薄膜にレーザ光線が照射されて不
要部が削除されるため、金属薄膜の削除された側縁がさ
さくれ立った状態とならないため、金属薄膜の不要部が
削除されて形成された電極はセラミックス基材面から剥
がれ難くなり、耐久性に優れたものとなる。 (D)本実施形態では、本発明の電極形成方法を図1に
示す形状のインクジェットヘッドに適用する場合につい
て説明したが、他の形状のインクジェットヘッド(例え
ば図7に示す形状のインクジェットヘッド)に適用する
形態でもよい。 (E)本実施形態では、インクジェットヘッドを構成す
るセラミックス基材11上に電極を形成する場合につい
て説明したが、これに限るものではない。例えば、本発
明に係るセラミックス基材上への電極形成方法を、半導
体チップ等の電子部品が搭載されるセラミックス基材か
らなる回路基板等に適用することも可能である。
【0031】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、第1工
程において、セラミックス基材の一方主面に対して第1
の方向からスパッタリング処理が行なわれ、第2工程に
おいてセラミックス基材の他方主面に対して第2の方向
からスパッタリング処理が行なわれるため、側面部を含
めて厚みの略均一な金属薄膜を形成できる。
【0032】請求項2に記載の発明によれば、互いに対
向する2方向からスパッタリング処理が行なわれるた
め、側面部を含めて厚みが更に均一な金属薄膜を形成で
きる。
【0033】請求項3に記載の発明によれば、第1工程
及び第2工程は、セラミックス基材の表面に下層金属薄
膜を付与する工程と、この下層金属薄膜上に上層金属薄
膜を付与する工程とをそれぞれ含むため、セラミックス
基材上に下層金属薄膜と上層金属薄膜とからなる略均一
な厚みの2層構造の金属薄膜を得ることができる。ま
た、下層金属薄膜にセラミックス基材への付着性の良好
な金属を使用し、上層金属薄膜に導電性の良好で酸化し
難く安定した電気特性を呈する金属を使用することによ
って、付着性の良好で且つ安定した電気特性を呈する金
属薄膜を形成できる。
【0034】請求項4に記載の発明によれば、下層金属
薄膜はニッケルからなるため、セラミックス基材の表面
への付着性が良好であり、上層金属薄膜は金からなるも
のであるため、大気中で酸化し難く安定した電気特性を
呈する金属薄膜を形成できる。
【0035】請求項5に記載の発明によれば、下層金属
薄膜が0.3〜1μmの厚みを有し、上層金属薄膜が1
μm以下の厚みを有するため、セラミックス基材の表面
への付着性が良好な金属薄膜を形成できる。
【0036】請求項6に記載の発明によれば、除去工程
において、金属薄膜の不要部が除去されることによって
電極が形成されるため、薄膜形成工程で形成された金属
薄膜の不要部が除去されることによって電極を形成でき
る。
【0037】請求項7に記載の発明によれば、除去工程
において、切削加工によって金属薄膜の不要部が除去さ
れるため、簡便な方法で金属薄膜の不要部を除去でき
る。
【0038】請求項8に記載の発明によれば、切削加工
が、ウェハソーを用いて行われるため、加工精度が良好
で且つ加工効率のよい切削加工が実現できる。
【0039】請求項9に記載の発明によれば、金属薄膜
にレーザ光線が照射されて不要部が削除されるため、金
属薄膜の削除された側縁がささくれ立った状態とならな
いため、金属薄膜の不要部が削除されて形成された電極
はセラミックス基材面から剥がれ難くなり、耐久性に優
れたものとなる。
【0040】請求項10に記載の発明によれば、セラミ
ックス基材が、微細幅の複数の電極が微細ピッチで形成
されてなるインクジェットヘッドを構成するものである
ため、側面部を含めて電極の厚みの均一なインクジェッ
トヘッドが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るセラミックス基材
上への電極形成方法が適用されるインクジェットヘッド
の要部斜視図である。
【図2】 インクジェットヘッドの印字動作の一例を説
明するための図である。
【図3】 セラミックス基材の斜視図である。
【図4】 金属薄膜が形成されたセラミックス基材の斜
視図及び断面図である。
【図5】 下層金属薄膜が形成される過程の説明図(断
面図)である。
【図6】 不要部の削除工程の一例を示すものである。
【図7】 他の形状のインクジェットヘッドの要部斜視
図である。
【図8】 従来の金属薄膜が形成されたセラミックス基
材の斜視図及び断面図である。
【図9】 静電式インクジェット記録装置に用いられる
従来のインクジェットヘッドの要部斜視図である。
【符号の説明】
3 ウェハソー 10 インクジェットヘッド 11 セラミックス基材(ベース部) 12 電極 14 隔離壁 18E1 下層金属薄膜(下面) 18F1 下層金属薄膜(上面) 18T1 下層金属薄膜(側面) 18T11 下層金属薄膜(側面) 18T12 下層金属薄膜(側面) 111 インク吐出部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向主面を有するセラミックス基材の表
    面に金属薄膜を形成し、その一部を除去することによっ
    て側面部を含めて電極を形成する電極形成方法であっ
    て、セラミックス基材の表面に金属薄膜を形成する薄膜
    形成工程を含み、この薄膜形成工程は、前記セラミック
    ス基材の一方主面に対して第1の方向からスパッタリン
    グ処理を行なう第1工程と、前記セラミックス基材の他
    方主面に対して第2の方向からスパッタリング処理を行
    なう第2工程とを含むことを特徴とするセラミックス基
    材上への電極形成方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の方向と前記第2の方向とは互
    いに対向する方向であることを特徴とする請求項1に記
    載のセラミックス基材上への電極形成方法。
  3. 【請求項3】 前記第1工程及び第2工程は、前記セラ
    ミックス基材の表面に下層金属薄膜を付与する工程と、
    この下層金属薄膜上に上層金属薄膜を付与する工程とを
    それぞれ含むことを特徴とする請求項1または2に記載
    のセラミックス基材上への電極形成方法。
  4. 【請求項4】 前記下層金属薄膜はニッケルからなり、
    前記上層金属薄膜は金からなるものであることを特徴と
    する請求項3に記載のセラミックス基材上への電極形成
    方法。
  5. 【請求項5】 前記下層金属薄膜は0.3〜1μmの厚
    みを有し、前記上層金属薄膜は1μm以下の厚みを有す
    るものであることを特徴とする請求項4に記載のセラミ
    ックス基材上への電極形成方法。
  6. 【請求項6】 前記金属薄膜の不要部を除去することに
    よって電極を形成する除去工程を更に含むことを特徴と
    する請求項1から5のいずれかに記載のセラミックス基
    材上への電極形成方法。
  7. 【請求項7】 前記除去工程は、切削加工によって前記
    金属薄膜の不要部を除去することを特徴とする請求項6
    に記載のセラミックス基材上への電極形成方法。
  8. 【請求項8】 前記切削加工は、ウェハソーを用いて行
    うことを特徴とする請求項7に記載のセラミックス基材
    上への電極形成方法。
  9. 【請求項9】 前記除去工程は、レーザ光線を照射して
    前記金属薄膜の不要部を除去することを特徴とする請求
    項6に記載のセラミックス基材上への電極形成方法。
  10. 【請求項10】 前記セラミックス基材は、微細幅の複
    数の電極が微細ピッチで形成されてなるインクジェット
    ヘッドを構成するものであることを特徴とする請求項1
    〜9のいずれかに記載のセラミックス基材上への電極形
    成方法。
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