JP2003053955A - 画像記録方法及び画像記録装置 - Google Patents

画像記録方法及び画像記録装置

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JP2003053955A
JP2003053955A JP2001245046A JP2001245046A JP2003053955A JP 2003053955 A JP2003053955 A JP 2003053955A JP 2001245046 A JP2001245046 A JP 2001245046A JP 2001245046 A JP2001245046 A JP 2001245046A JP 2003053955 A JP2003053955 A JP 2003053955A
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recording method
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Akira Yamano
明 山野
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インクの定着ドット径を適切な範囲内に納める
ことで、粒状性、鮮鋭性に優れた高画質なプリント画像
を得ることが可能であある。 【解決手段】支持体上にインク吸収性層を有する記録媒
体に、同系色であり複数の濃度を有するインクの小液滴
を付着させてドットを形成して記録を行う画像記録方法
であって、濃度の範囲が0.5以上2.0以下の濃度領
域において、記録媒体上での濃度が前記濃度領域の濃度
を生ずる少なくとも2種類以上の濃度の異なるインクで
あって、高濃度インクにおけるドット径が低濃度インク
におけるドット径よりも大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、特に、診断もし
くは参照に使用する医用画像を形成するのに好適な画像
記録方法及び画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、X線画像撮影において、増感紙/
フィルム系(S/F)に代わってコンピューテッドラジ
オグラフィ(CR)やフラットパネルX線ディテクタ
(FPD)等、X線画像のデジタル電気信号を取り出す
システムが登場している。いわゆるデジタルX線画像撮
影装置の普及と共に、CRやFPD等により取得された
電気信号に基づいて医用画像を記録するデジタル医用画
像記録装置も普及している。
【0003】現在最も主流とされている記録方式は、従
来のハロゲン化銀フィルム上に、CRやFPDから得た
X線画像の電気信号をレーザ光強度に書き換えて焼き付
け、現像処理を行って画像形成する銀塩レーザー書込方
式である。
【0004】しかし、従来の方法同様にハロゲン化銀フ
ィルムを用いるために、煩雑でかつコストがかかる。ハ
ロゲン化銀フィルムを用いない方法としては感熱転写方
式や昇華型プリンタが考えられる。しかしながら感熱転
写の場合は記録された画像のインクがフィルム最表面に
あり、取り扱う際にインクが転写しやすいなどの不都合
がある。また、昇華プリンタの場合は十分な濃度がのら
ず、感熱転写同様に画像形成後にインクリボンなどの廃
棄物が生ずる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】最近では、インクジェ
ット方式による画像記録装置は、記録画像等の解像度や
画質の飛躍的な向上を可能とする小型で低廉なプリンタ
として汎用されている。そこで、インクジェット方式の
画像記録装置をX線画像形成に供することにより、上記
の不都合を解決しようとするものであり、そしてインク
ジェットプリンタの強みを最大に生かして、安価で見や
すいX線画像を形成することのできるインクジェット方
式の画像形成方法を提供し得るものと期待されている。
【0006】さて、インクジェット方式に限らず全ての
記録方式の画像記録装置における課題であるが、主に診
断を用途とする医用画像に関して、極めて高画質が要求
されている。その理由は、医用画像を診察する際に必ず
高輝度なシャウカステンに掛けて透過画像として見るた
め、反射画像と比べて視覚の濃度分解能が非常に高くな
るためである。また、CR及びFPDで撮影するような
2次元X線写真、いわゆるX線単純写真は基本的にはモ
ノクロ画像であるが、モノクロ画像の場合は他色(例え
ば、Y・M・C等)と比較して視覚の濃度分解能が高い
ので、モノクロ透過画像ではさらに高画質が必要とされ
る。画質評価の基準となる指標、階調性、鮮鋭性、
粒状性、の3点についてインクジェット方式の医用記
録装置が達成し得るかに対する検討を行った。
【0007】[階調性]X線単純写真において診断に必
要な階調数は10ビット(=1024階調)、また、充
分に診断が可能な階調数は12ビット(=4096階
調)であると言われている。インクジェット方式で医用
画像のような多階調を表現する場合には、インク濃度数
が限られているため、記録画像の階調表現を疑似的に行
う必要がある。例えば、画像データの1画素を複数のマ
トリックス、例えば4×4のディザマトリックスで構成
し、このマトリックス単位でいわゆるディザ法を用いて
4×4+1=17階調の階調表現を行う方法がある。
【0008】さらに、同系色で複数の濃度の異なるイン
ク、例えば4種類のインクを用いれば作成し得る階調数
は無数に増加する。しかし、実際は作成し得る全ディザ
マトリックスのうち数個乃至数10個のディザマトリッ
クスを選択し、この数個乃至数10個のディザマトリッ
クスを用いて誤差拡散法により階調表現をを行うのが一
般的である。誤差拡散法に関する文献は、例えば「R.
FLOYD&L.STEINBERG,”AN ADA
PTIVE ALGORITHM FOR SPETI
AL GRAY SCALE”,SID 75 DIJ
EST, pp36〜37」に詳しく記載されている。
ディザ法と誤差拡散法を組み合わせた本方法によれば、
12ビットの多階調表現は可能であり、また、適切なデ
ィザマトリックスを選択し適切な誤差拡散アルゴリズム
を用いれば、滑らかな階調特性を得ることが可能であ
る。
【0009】[鮮鋭性]診断を目的とする医用画像には
鮮鋭性、すなわち画像のコントラストが重要である。例
えば、足画像に関して、骨梁が明瞭に見える程度の鮮鋭
性が望まれる。インクジェット方式では記録単位がイン
クドットであるため、隣接する画素に影響する因子はイ
ンク定着ドット径の広がり以外にない。インクジェット
方式には、銀塩レーザ書込み方式における残光や感熱転
写方式における余熱といった影響がないので、比較的高
い鮮鋭性を有する画像を得ることができる。
【0010】[粒状性]診断を目的とする医用画像には
粒状性、すなわちざらつき感のない滑らかさが重要であ
る。例えば、胸部画像に関して、特に低濃度域において
陰影等の病変が正確に認識できる程度の粒状性が望まれ
る。インクジェット方式では記録単位がインクドットで
あるため、画像全体をインクドットが被覆されずにドッ
ト間に隙間が生じる場合がある。その結果、全体的に濃
度が低く見えたり、ざらついた感じに見えたりすること
があるため、却って粒状が悪く感じられる。画像を形成
する定着ドット径が数10μmと大きいため、インク被
覆率で疑似的に多階調を表現する、いわゆる面積変調に
よる画像作成方法では、インクドット間の隙間が点在し
粒状の悪化、さらには全体的な濃度低下を引き起こす可
能性があるため、高画質であり最大出力濃度が透過濃度
で3.0が必要とされる医用画像には好ましくない。
【0011】一方、粒状性を向上させるための手段とし
て、定着ドット径を大きくしドット間の隙間を無くす方
法が考えられるが、逆に隣同士のインクドットが連結す
る、いわゆる「ビーディング」が発生し、却って粒状性
が悪くなる場合がある。また、ビーディングの発生しや
すさも室温等の外部環境によって変化するため、常に安
定した出力濃度が得られず、その結果階調性を損なうこ
ともある。また、定着ドット径を過度に大きくすると隣
接するインクドットが互いにオーバーラップするため
に、記録画像がぼやけて鮮鋭性の劣化を招くこともあ
る。
【0012】そこで、この発明では、インクの定着ドッ
ト径を適切な範囲内に納めることで、粒状性、鮮鋭性に
優れた高画質なプリント画像を得ることが可能である画
像記録方法及び画像記録装置を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ
目的を達成するために、この発明は、以下のように構成
した。
【0014】請求項1に記載の発明は、『支持体上にイ
ンク吸収性層を有する記録媒体に、同系色であり複数の
濃度を有するインクの小液滴を付着させてドットを形成
して記録を行う画像記録方法であって、濃度の範囲が
0.5以上2.0以下の濃度領域において、前記記録媒
体上での濃度が前記濃度領域の濃度を生ずる少なくとも
2種類以上の濃度の異なるインクであって、高濃度イン
クにおけるドット径が低濃度インクにおけるドット径よ
りも大きいことを特徴とする画像記録方法。』である。
【0015】請求項2に記載の発明は、『前記濃度領域
が0.3以上2.2以下であることを特徴とする請求項
1に記載の画像記録方法。』である。
【0016】請求項3に記載の発明は、『前記インク
は、染料重量%が1%以上8%以下である同系色であり
N種類の濃度の異なり、i番目に薄いインクにおける染
料重量%及び吸収係数をそれぞれDyw[i]、Ka
[i](すなわちDyw[1]<Dyw[2]<・・・
<Dyw[N])であるとき、 Ka[i]≧Ka[i+1] (i=1、2、・・・、
N−1) であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
の画像記録方法。』である。
【0017】請求項4に記載の発明は、『前記インク
は、染料重量%が2%以下或いは6%以上である同系色
でありM種類の濃度が異なり、i番目に薄いインクにお
ける吸収係数がKa[i](m1/m2 ms1/2)
であるとき、 0.5<Ka[i]<15 (i=1、2、・・・、
M) であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
の画像記録方法。』である。
【0018】請求項5に記載の発明は、『前記インク
は、表面エネルギーが30〜55dye/cmであるこ
とを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に
記載の画像記録方法。』である。
【0019】請求項6に記載の発明は、『解像度が36
0dpi以上であることを特徴とする請求項1乃至請求
項5のいずれか1項に記載の画像記録方法。』である。
【0020】請求項7に記載の発明は、『解像度が72
0dpi以上であることを特徴とする請求項6に記載の
画像記録方法。』である。
【0021】請求項8に記載の発明は、『前記記録媒体
が、親水性バインダと30〜200nmの平均粒径を有
する2次粒子を含有する空隙層を支持体上に有すること
を特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記
載の画像記録方法。』である。
【0022】請求項9に記載の発明は、『前記2次粒子
が、シリカであることを特徴とする請求項8に記載の画
像記録方法。』である。
【0023】請求項10に記載の発明は、『前記親水性
バインダが、ポリビニルアルコールであることを特徴と
する請求項8に記載の画像記録方法。』である。
【0024】請求項11に記載の発明は、『前記空隙層
が、アニオン性界面活性剤を含有することを特徴とする
請求項8に記載の画像記録方法。』である。
【0025】請求項12に記載の発明は、『前記空隙層
が、カチオン性界面活性剤、カチオン性ポリマー、又は
表面がカチオン性である無機微粒子から選ばれる少なく
とも1種を含有することを特徴とする請求項8に記載の
画像記録方法。』である。
【0026】請求項13に記載の発明は、『前記空隙層
が、膨潤性高分子と非膨潤性高分子の組み合わせで空隙
を形成することを特徴とする請求項8に記載の画像記録
方法。』である。
【0027】請求項14に記載の発明は、『前記空隙層
が、水溶性高分子と架橋剤と非膨潤性高分子の組み合わ
せで空隙を形成することを特徴とする請求項8に記載の
画像記録方法。』である。
【0028】請求項15に記載の発明は、『前記膨潤性
高分子が架橋構造をしていることを特徴とする請求項1
3に記載の画像記録方法。』である。
【0029】請求項16に記載の発明は、『前記支持体
が、透明支持体であることを特徴とする請求項1乃至請
求項15のいずれか1項に記載の画像記録方法。』であ
る。
【0030】請求項17に記載の発明は、『前記請求項
1乃至請求項16のいずれか1項に記載の医用画像記録
方法が適用されることを特徴とする画像記録装置。』で
ある。
【0031】このように、この発明は、各濃度域で適し
た定着ドット径を得るために、染料濃度比率に対して物
性値を変化させ、ドット径のサイズ、およびドットの着
弾位置のばらつきに影響されることなく高画質な透過画
像を得ることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、この発明の画像記録方法及
び画像記録装置を図面に基づいて詳細に説明するが、こ
の発明は、この実施の形態に限定されない。
【0033】この発明の記録媒体への画像形成は、周知
のピエゾ効果によるものや加熱による気泡の膨張を利用
した方式などにより、入力された画像信号に基づいてイ
ンク微粒子を射出して画像を形成する、いわゆるインク
ジェットによって画像を出力することによって行われ
る。
【0034】以下、この発明を、実施の形態を参照して
説明する。図1はこの実施例の形態にかかる医用画像形
成装置であるインクジェット記録装置40の斜視図であ
る。
【0035】インクジェット記録装置40は、入力した
画像信号に対して誤差拡散やディザなどの疑似中間調処
理を施し、処理された画像信号に基づいてインクジェッ
ト方式でインクを記録媒体に付着させて、中間調を有す
る画像を形成することができるものである。このインク
ジェット記録装置40には、装置本体41に給送トレー
42が、例えば二段に備えられ、いずれか一方、例えば
下方の給送トレー42にセットされた記録媒体Mを給送
して装置本体41内に送り、画像G1、G2が形成され
た記録媒体Mは、排出部43上に取り出される。
【0036】図2はインクジェット記録装置40の概略
構成を示すブロック図である。この実施の形態のインク
ジェット記録装置40には、記録媒体搬送手段である搬
送ローラ12、搬送ローラ駆動手段122、形成手段と
しての記録ヘッドユニット101、記録ヘッド搬送手段
104、制御手段103、記録素子駆動手段517及び
画像処理手段121が備えられている。
【0037】画像処理手段121は、入力される画像デ
ータを画像処理し、この画像信号が制御手段103及び
記録素子駆動手段517に送られる。制御手段103
は、搬送ローラ駆動手段122を制御し、この搬送ロー
ラ駆動手段122により搬送ローラ12が駆動される。
【0038】搬送ローラ12は、記録媒体搬送信号に基
づき記録媒体Mを矢印A方向(副走査方向)へ搬送す
る。この記録媒体Mの搬送方向に対して直交する方向に
移動可能に記録ヘッドユニット101が配置されてい
る。
【0039】この実施の形態では、この記録ヘッドユニ
ット101には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シ
アン(C)、及びブラック(B)の各記録ヘッド102
が1列に設けられている。これらの記録ヘッド102は
一体化されていても良いし、別体に個々に設けてもよ
い。記録ヘッド搬送手段104は、制御手段103から
のヘッド搬送信号に基づき記録ヘッドユニット101を
矢印B方向(主走査)へ移動させる。
【0040】記録素子駆動手段517は、制御手段10
3からの記録ヘッド制御信号に基づき、画像処理手段1
21からの画像信号に対応して各記録ヘッド102を駆
動し、記録媒体Mに画像を形成する。
【0041】図3は記録媒体の概略構成図を示す。記録
媒体Mは、透明の支持体50の表面50aにインクを吸
収しやすい受容層51が形成されており、画像はこの受
容層51内に記録される。裏面50bには、カール防
止、他の記録媒体との吸着防止、帯電防止などの機能を
持たせたバックコート層を設けると記録媒体のハンドリ
ングがしやすくて好ましい。さらに、表面(印字面)の
み、または表面かつ裏面(非印字面)に反射防止機能を
有する層を設けると反射光を軽減できるので、より診断
しやすくて好ましい。また、裏面にも受容層を形成し
て、裏面にも画像を記録しても良い。
【0042】図4は画像記録装置の記録ヘッドの一例の
構成図である。図において、各記録ヘッド102のノズ
ル102bには、ピエゾ素子102aが設けられ、ピエ
ゾ素子102aに印加する電圧で膨張/収縮を起こさし
め、画像信号に応じて、インク液滴をノズル先端から記
録媒体Mに向けて射出する構成になっている。
【0043】記録媒体Mは、透明若しくは不透明の支持
体を有し、例えば、透明支持体は特開平10−7675
1号公報に記載のものが、不透明支持体は特開平9−2
54521号公報に記載のものが好ましく用いられる。
【0044】透明支持体として好ましい支持体は、ジオ
ールとジカルボン酸との重縮合から得られたポリエステ
ルである。好ましいジカルボン酸にはテレフタル酸、イ
ソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジ
ピン酸及びセバシン酸が含まれる。好ましいジオールに
はエチレングリコール、トリメチレングリコール、テト
ラメチレングリコール及びシクロヘキサンジメタノール
が含まれる。この発明で用いるのに適した特定のポリエ
ステルは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
−p−ヒドロキシベンゾエート、ポリ−1,4−シクロ
ヘキシレンジメチレンテレフタレート及びポリエチレン
−2,6−ナフタレンカルボキシレートである。ポリエ
チレンテレフタレートは優れた耐水性、化学的安定性及
び耐久性等により、支持体のため最も好ましいポリエス
テルである。
【0045】不透明支持体としては、上質紙、中質紙、
スーパーカレンダー処理紙、片艶原紙、トレーシングペ
ーパー等の非塗工紙、アート紙、コート紙、軽量コート
紙、微塗工紙、キャストコート紙等の塗工紙、プラスチ
ックフィルム、顔料入り不透明フィルム、発泡フィルム
等のフィルム、樹脂被膜紙、樹脂含浸紙、不織布及びこ
れらの複合体を用いることができる。これ等の中で、光
沢性、平滑性の観点から樹脂被膜紙、各種フィルムが好
ましく、手触り感、高級感から樹脂被膜紙、ポリオレフ
ィン系のフィルムがより好ましい。
【0046】支持体の厚みは100〜300μm、好ま
しくは130〜250μmである。前記各種支持体とイ
ンク受容層の接着強度を大きくする等の目的で、インク
受容層の塗布に先立って、支持体にコロナ放電処理や下
引処理等を行うことが好ましい。
【0047】記録媒体が透過画像記録媒体であるとき、
透過画像として診断することができるため、被写体領域
の微妙な濃度変化を見分けやすい。また、この発明の非
被写体領域の濃度を濃くできる効果は、反射画像よりも
透過画像の方が視覚的により顕著に認識されるので、こ
の発明を透明記録媒体に適用することが好ましい。
【0048】また、記録媒体が着色されていることが、
反射を軽減して見やすい画像を得られるので好ましい。
着色が実質的に青色であると、青色は後退色であるため
に目が疲れないので、心理的に診断しやすくて好まし
い。
【0049】この発明は、記録媒体の濃度の範囲が0.
5以上2.0以下の濃度領域において、さらに、着色さ
れた透過記録媒体の透過濃度が0.03以上0.2以下
であると、透過性を損なうことなく反射が軽減され、よ
り正確な診断が可能な画像が得られて好ましい。
【0050】この発明においては、支持体上に親水性バ
インダーと30〜200nmの平均粒径を有する2次粒
子をインク受容層内に含有する。
【0051】支持体上に親水性バインダーと平均粒径が
30〜200nmの1次粒子を用いた場合には、この粒
子内部には全く空隙が形成されず、空隙はもっぱらこの
粒子間隙にのみよるために乾燥膜圧が著しく増加して、
後述する皮膜脆弱性が悪化しやすくなるだけでなく印字
後の経時での滲みが劣化しやすい。
【0052】また、200nmを越える平均粒径を有す
る2次粒子を用いた場合、空隙層の光沢度が低下し、鮮
明な画像が得られなくなる。一方、30nm未満の平均
粒径を有する2次粒子を用いることは1次粒子自体の取
り扱い性や安定性が低下したり、あるいは安定な2次凝
集体の形成が困難に成りやすい。
【0053】ここで2次粒子とは、通常は、2次粒子の
粒径の1/5〜1/20の粒径を有する1次粒子を凝集
させて形成されるものであるが、この発明においては1
次粒子として3〜15nmの1次粒子を凝集させるのが
好ましい。
【0054】また、2次粒子の凝集体を形成するのは、
記録用紙を製造するどの段階で1次凝集させてもよく、
たとえば、あらかじめ凝集している2次粒子の分散物を
親水性バインダーと混合して支持体上に塗布してもよ
く、また、1次粒子の分散液を親水性バインダー水溶液
と混合して塗布液を調液する際に2次粒子を形成しても
よく、さらには1次粒子の状態で分散されている親水性
バインダーを支持体上に塗布し、乾燥過程または乾燥後
の熱処理などにより2次粒子の形成をしても良い。
【0055】この発明においては、2次粒子の平均粒径
は支持体上に形成された空隙層における2次粒子の平均
粒径を言う。そのような2次粒子の平均粒径は、空隙層
の断面や表面を電子顕微鏡で観察し、100個の任意の
2次粒子の粒径を求めてその単純平均値(個数平均)と
して求められる。
【0056】ここで、個別の2次粒子の粒径は、その粒
子を電子顕微鏡で観察してその投影像の面積を測定し、
その面積に等しい円を仮定した時の直径として求められ
る。
【0057】この発明に使用できる2次凝集で形成され
た微粒子としては、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸
化亜鉛、合成ヘクトライトおよびシリカ等の無機微粒子
等が挙げられるが、特にシリカが好ましい。また、シリ
カの表面をアルミナで処理したアルミナ変性シリカも好
ましく使用できる。
【0058】シリカ微粒子は表面のシラノール基による
水素結合により粒子自身が凝集しやすく、特にこの発明
のように親水性バインダーの存在下で凝集を行わせた場
合には比較的緩い凝集(軟凝集)が形成され高い空隙率
が達成される。
【0059】シリカ微粒子は製造法により軟式法と湿式
方に大別される。乾式法微粒子シリカとしてはハロゲン
化珪素の高温での気相法加水分解による方法、およびケ
イ砂とコークスを電気炉でアーク法による加熱還元気化
をしこれを空気酸化する方法が知られている。また、湿
式法シリカとしては珪酸塩の酸分解により活性シリカを
生成した後、適度に重合させて凝集・沈殿させて得られ
る。
【0060】この発明の記録媒体においては皮膜の造膜
性、すなわち皮膜の塗布乾燥時のひび割れがなく膜付き
性が良好である点から気相法シリカが最も好ましい。
【0061】この発明においては15nm以下の平均粒
径の1次粒子を有する2次粒子を形成するには種々の方
法がある。例えば、均一な1次粒子の分散液のpHを変
えたり無機イオンを添加して粒子の凝集を起こす方法、
微粒子と水素結合等の弱い結合をし得る親水性バインダ
ー水溶液を添加して凝集を起こさせる方法、1次粒子の
均一皮膜をいったん形成した後に凝集促進剤を塗布した
り含浸させたり、熱処理などにより凝集を起こす方法、
あるいはこれらの方法を組み合わせる方法などがある。
【0062】また、2次凝集粒子の形成時点は前述のご
とく、親水性バインダーとの混合前や混合後、塗布乾燥
時、あるいは乾燥後のいずれでも最適な方法を選択して
行うことができる。
【0063】この発明の記録媒体において、前記微粒子
と組み合わせて用いられる親水性バインダーとしては、
ポリビニルアルコールおよびその誘導体、ポリアルキレ
ンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ゼラチンおよび
ゼラチン誘導体、ヒドロキシルエチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、プルラン、カゼイン、デキス
トラン等を用いることができるが、インクが含有する高
沸点有機溶媒や水に対する膨潤性や溶解性が低い親水性
バインダーを使用するのが印字直後の皮膜強度の点から
好ましい。
【0064】この発明では特にポリビニルアルコールが
好ましく、中でも平均重合度が1000以上、最も好ま
しくは平均重合度が2000以上のポリビニルアルコー
ルである。また、好ましいポリビニルアルコールのケン
化度は70〜100%、特に80〜100%が好まし
い。
【0065】この発明の記録媒体の空隙層を形成するた
めの微粒子と親水性バインダーの比率は親水性バインダ
ーの種類や微粒子の種類や粒径、親水性バインダーと無
機微粒子との相互作用の大きさ等により変わり得るが、
一般には親水性バインダーに対して微粒子が重量比で4
〜10倍である。
【0066】特にインク中の高沸点有機溶媒の比率が3
0容量%を越えるインクや、インクの最大吐出量が記録
媒体1m2当たり25mlを越えるような場合には親水
性バインダーに対する無機微粒子の比率は重量比で5〜
10が好ましい。
【0067】前記記録媒体の空隙層には前記親水性バイ
ンダーと架橋し得る硬膜材を添加するのが空隙層の造膜
性の改良、皮膜の耐水性、およびこの発明の目的である
印字後の皮膜強度を改善する点で好ましい。そのような
硬膜剤としてはエポキシ基、エチレンイミノ基、活性ビ
ニル基等を含有する有機硬膜剤、クロムみょうばん、ほ
う酸、あるいはほう砂等の無機硬膜剤が挙げられる。
【0068】親水性バインダーがポリビニルアルコール
である場合には特に、分子中に少なくとも2個のエポキ
シ基を有するエポキシ系硬膜剤、ほう酸またはほう砂が
好ましい。硬膜剤の添加量は上記親水性バインダー1g
当たり1〜200mg、好ましくは2〜100mgであ
る。
【0069】この発明のインクジェット記録用紙のイン
ク受容性層側の任意の層中には、必要に応じて各種の添
加剤を含有させることができる。
【0070】例えば、特開昭57−74193号公報、
同57−87988号公報及び同62−261476号
公報に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192
号、同57−87989号公報、同60−72785号
公報、同61−146591号公報、特開平1−950
91号公報及び同3−13376号公報等に記載されて
いる褪色防止剤、アニオン、カチオンまたはノニオンの
各種界面活性剤、特開昭59−42993号公報、同5
9−42993号公報、同59−52689号公報、同
62−280069号公報、同61−242871号公
報及び特開平4−219266号公報等に記載されてい
る蛍光増白剤、硫酸、リン酸、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤、消泡剤、ジ
エチレングリコール等の潤滑剤、防腐剤、増粘剤、帯電
防止剤、マット剤等の公知の各種添加剤を含有させるこ
ともできる。
【0071】インクジェット用インクIは、着色剤とし
て水溶性染料を含有し、例えば、特開2001−632
07号公報に記載のものが好ましく用いられる。当該水
溶性染料とは、水溶性直接染料、酸性染料、反応性染
料、塩基性染料から選ばれるものであって、これらを単
独あるいは複数種類を併用しても良い。これらの染料
は、所望に応じて適宜選択して使用される溶媒中に溶解
して使用する。以下に代表的染料を挙げるが、この発明
はこれらに限定されるものではない。 <直接染料>・C.I.ダイレクトイエロー1、4、
8、11、12、24、26、27、28、33、3
9、44、50、58、85、86、100、110、
120、132、142、144 ・C,I,ダイレクトレッド1、2、4、9、11、1
3、17、20、23、24、28、31、33、3
7、39、44、47、48、51、62、63、7
5、79、80、81、83、89、90、94、9
5、99、220、224、227、243 ・C.I.ダイレクトブルー1、2、6、8、15、2
2、25、71、76、78、80、86、87、9
0、98、106、108、120、123、163、
165、192、193、194、195、196、1
99、200、201、202、203、207、23
6、237 ・C.I.ダイレクトブラック2、3、7、17、1
9、22、32、38、51、56、62、71、7
4、75、77、105、108、112、117、1
54 <酸性染料> ・C.I.アシッドイエロー2、3、7、17、19、
23、25、29、38、42、49、59、61、7
2、99 ・C.I.アシッドオレンジ56 61 ・C.I.アシッドレッド1、8、14、18、26、
32、37、42、52、57、72、74、80、8
7、115、119、131、133、134、14
3、154、186、249、254、256 ・C.I.アシッドバイオレット11 34 75 ・C.I.アシッドブルー1、7、9、29、87、1
26、138、171、175、183、234、23
6、249 ・C.I.アシッドグリーン9、12、19、27、4
1 ・C.I.アシッドブラック1、2、7、24、26、
48、52、58、60、94、107、109、11
0、119、131、155 <反応性染料> ・C.I.リアクティブイエロー1、2、3、13、1
4、15、17、37、42、76、95、168、1
75; ・C.I.リアクティブレッド2、6、11、21、2
2、23、24、33、45、111、112、11
4、180、218、226、228、235; ・C.I.リアクティブブルー7、14、15、18、
19、21、25、38、49、72、77、176、
203、220、230、235 ・C.I.リアクティブオレンジ5、12、13、3
5、95; ・C.I.リアクティブブラウン7、11、33、3
7、46; ・C.I.リアクティブグリーン8、19; ・C.I.リアクティブバイオレット2、4、6、8、
21、22、25; ・C.I.リアクティブブラック5、8、31、39 <塩基性染料> ・C.I.ベーシックイエロー11、14、21、32 ・C.I.ベーシックレッド1 2 9 12 13 ・C.I.ベーシックバイオレット3、7、14 ・C.I.ベーシックブルー3、9、24、25 この発明のインクに用いることが出来る染料としては、
この他にキレート染料及び銀色素漂白法感光材料(例え
ばチバガイギー製チバクローム)に用いられるアゾ染料
を挙げることができる。
【0072】キレート染料に関しては例えば英国特許
1,077,484号の記載を参考にすることができ
る。
【0073】銀色素漂白法感光材料アゾ染料に関して
は、米国特許2,612,448号の記載を参考にする
ことが出来る。
【0074】この発明においては、広い濃度範囲にわた
って連続的かつ滑らかに変化する濃度階調を表現するた
めに3色以上の異色インクのうち、少なくとも2色のイ
ンクについては、染料濃度の異なる2種類のインクが使
用される。染料濃度が高いインク中の染料濃度は染料濃
度が高いインク中の染料濃度の50%以下が好ましく、
更に好ましくは25%以下である。
【0075】この発明のインクに用いることが出来る水
溶性有機溶媒としては、炭素数1〜4のアルキルアルコ
ール類(例えばメチルアルコール、エチルアルコール、
n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n
−ブチルアルコール、エチルアルコール、sec−ブチ
ルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチ
ルアルコール等)、アミド類(例えばジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド等)、ケトンあるいはケト
アルコール類(例えばアセトン、ジアセトンアルコール
等)、エーテル類(例えばテトラヒドロフラン、ジオキ
サン等)、ポリアルキレングリコール類(例えばポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール等)、ア
ルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリ
コール類(例えばエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ブチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、1,2,6ヘキサントリオール、チオジグリコー
ル、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール
等)、グリセリン、多価アルコールの低級アルキルエー
テル類(エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールメチル(またはエチル)エーテル、トリエ
チレングリコールモノメチル(またはエチル)エーテ
ル)等が挙げられる。
【0076】これらの多くの水溶性有機溶剤の中でも、
ジエチレングリコール等の多価アルコール、トリエチレ
ングリコールモノメチル(またはエチル)エーテル等の
多価アルコールの低級アルキルエーテルが好ましい。
【0077】インク中の上記水溶性有機溶剤の含有量
は、一般にはインク全重量に対して重量%で10〜70
%の範囲とされる。
【0078】この発明では、着色剤として顔料および分
散染料を用いることができる。これらの顔料および分散
染料は、所望に応じて適宜選択して使用される溶媒中に
分散して使用する。代表的な例を以下に挙げるが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
【0079】この発明に好ましい分散染料は、C.I.
DisperseYellow3、4、5、7、9、1
3、24、30、33、34、42、44、49、5
0、51、54、56、58、60、63、64,6
6、68、71、74、76、79、82、83、8
5、86、88、90、91、93、98、99、10
0、104、114、116、118、119、12
2、124、126、135、140、141、14
9、160、162、163、164、165、17
9、180、182、183、186、192、19
8、199、202、204、210、211、21
5、216、218、224;C.I.Dispers
eOrange1、3、5、7、11、13、17、2
0、21、25、29、30、31、32、33、3
7、38、42、43、44、45、47、48、4
9、50、53、54、55、56、57、58、5
9、61、66、71、73、76、78、80、8
9、90、91、93、96、97、119、127、
130、139、142;C.I.DisperseR
ed1、4、5、7、11、12、13、15、17、
27、43、44、50、52、53、54、55、5
6、58、59、60、65、72、73、74、7
5、76、78、81、82、86、88、90、9
1、92、93、96、103、105、106、13
1、132、134、135、137、143、14
5、146、151、152、153、154、15
7、159、164、167、169、177、17
9、181、183、184、185、188、18
9、190、191、192、200、201、20
2、203、205、206、207、210、22
1、224、225、227、229、239、24
0、257、258、277、278、279、28
1、288、298、302、303、310、31
1、312、320、324、328;C.I.Dip
serseViolet1、4、8、23、26、2
7、28、31、33、35、36、38、40、4
3、46、48、50、51、52、56、57、5
9、61、63、69、77;C.I.Dispers
eGreen9;C.I.DisperseBrown
1、2、4、9、13、19;C.I,Dispers
eBlue3、7、9、14、16、19、20、2
6、27、35、43、44、54、55、56、5
8、60、62、64、71、72、73、75、7
9、81、82、83、87、91、93、94、9
5、96、102、106、108、112、11、1
15、118、120、122、125、128、13
0、139、141、142、143、146、14
8、149、153、154、158、165、16
7、171、173、174、176、181、18
3、185、186、187、189、197、19
8、200、201、205、207、211、21
4、224、225、257、259、267、26
8、270、284、285、287、288、29
1、293、295、297、301、315、33
0、333;C.I.DipserseBlack1、
3、10、24;等が挙げられる。
【0080】また、この発明に好ましい顔料としては、
カーボンブラック顔料(C.I.Pigment Bl
ack7);C.I.PigmentYellow1
2、13、14、16、17、73、74、75、8
3、108、109、110、180、182;C.
I.PigmentRed5、7、12、112、12
3、168、184、202;C.I.Pigment
Blue1、2、3、15:3、16、22、60;
C.I.VatBlue4、60;以上の他にレッド、
グリーン、ブルー、中間色が必要とされる場合には以下
の顔料を単独或いは併用して用いることが好ましい。
【0081】C.I.PigmentRed209、2
24、177、194;C.I.PigmentOra
nge4、3;C.I.VatViolet3:C.
I.PigmentViolet19、23、37;
C.I.PigmentGreen36、7;C.I.
PigmentBlue15:6;が用いられる。
【0082】この発明のインクに用いられる顔料及び分
散染料は、分散剤及びその他所望する諸目的に応じて必
要な添加物と共に混合して分散機により分散して用い
る。
【0083】分散機としては従来公知のボールミル、サ
ンドミル、ラインミル、高圧ホモジナイザー等が使用で
きる。
【0084】分散剤として界面活性剤が用いられる。こ
の発明に用いられる界面活性剤としては、陽イオン性、
陰イオン性、両性、非イオン性のいずれも用いることが
できる。
【0085】陽イオン性界面活性剤としては、脂肪族ア
ミノ塩、脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム
塩、塩化ベンゼニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニ
ウム塩などが挙げられる。陰イオン性界面活性剤として
は、脂肪酸石鹸、N−アシル−N−メチルグリシン塩、
N−アシル−N−メチル−β−アラニン塩、N−アシル
グルタミン酸塩、アシル化ペプチド、アルキルスルフォ
ン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフ
タレンスルフォン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸エス
テル塩、アルキルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルホ
ン酸塩、N−アシルメチルタウリン、硫酸化油、高級ア
ルコール硫酸エステル塩、第2級高級アルコール硫酸エ
ステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、第2級高級アルコ
ールエトキシサルフェート、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル硫酸塩、モノグリサルフェート、脂
肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、アルキルエー
テルリン酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩等が
挙げられる。両性界面活性剤としては、カルボキシベタ
イン型、スルホベタイン型、アミノカルボン酸塩、イミ
ダゾリニウムウベタイン等が挙げられる。非イオン活性
剤としては、ポリオキシエチレン2級アルコールエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチ
レンラノリン誘導体ポリオキシエチレンポリオキシプロ
ピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、硬化
ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エス
テル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸
モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソル
ビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミ
ド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアミ
ンオキサイド、アセエチレングリコール、アセチレンア
ルコール等が挙げられる。
【0086】この発明のインクには吐出後のインク液滴
のメディア中への浸透を加速するために界面活性剤を使
用することができる。用いることができる界面活性剤と
しては、インクに対して保存安定性等の悪影響を及ぼさ
ないものであれば限られるものではなく、上記の分散剤
として使用する界面活性剤と同様のものが用いられる。
【0087】また、この発明においては電気伝導度調節
剤を用いることもでき、塩化カリウム、塩化アンモニウ
ム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、塩化ナトリウム
などの無機塩や、トリエタノールアミンなどの水溶性ア
ミンがある。
【0088】この発明のインクにおいては、吐出安定
性、プリントヘッドやインクカートリッジ適合性、保存
安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じ
て、さらに粘度調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫
外線吸収剤、酸化防止剤、褪色防止剤、防錆剤、防腐剤
等を添加することもできる。
【0089】続いて、インクジェット記録装置におい
て、良好な画質を得るための画像形成方法の一例につい
て説明する。
【0090】まず、インクドット径の定義について説明
する。
【0091】ドット径には、記録ヘッドから射出された
直後のインク液滴の直径Ds、その後記録媒体に付着し
インク受容層内に吸収され最終的に記録媒体に定着され
るインクドットの直径Dp、の2種類がある。前者Ds
を射出ドット径、後者Dpを定着ドット径と呼ぶことに
する。射出ドット径Dsの測定に関して、射出されたイ
ンク液滴が静止した状態でないため、ドット径Dsの測
定は極めて困難である。一方、定着ドット径Dpの測定
に関して、最終的にインクが記録媒体上に定着された状
態にあるため、ドット径の測定は比較的容易である。
【0092】図5は定着ドット径Dpの測定方法につい
ての説明図である。隣同士のドットが重ならないように
まばらに配置されたドット画像をインクジェット記録装
置により記録し、図5(a)のような画像を得る。略円
形のインクドットの中心を通る濃度プロファイル断面図
5(b)において、最高濃度Dmax、最低濃度Dmi
nとするとき、濃度プロファイルの立ち上がりが10%
以上、或いは立ち下がりが90%以下の領域、具体的に
はD≧Dmin+0.1(Dmax−Dmin)を満た
す幅を定着ドット径Dpと定義することにする。
【0093】しかし、Dpを測定するためにドットの断
面プロファイルを取得するのは、装置の性能限界のため
現実には困難である。そこで、1ラインの幅が1ドット
に相当する線画像を記録し、ミクロ濃度計(不図示)で
濃度プロファイルを取得する。濃度プロファイルを基に
定着ドット径Dpを求める方法を採用した。ドット画像
を基に求めたDpと線画像を基に求めたDpとは厳密に
は異なるが、実測値は両者にそれほど大きな差がないこ
とが確認されたので、以降は線画像を基に求めた定着ド
ット径Dpを採用している。
【0094】次に、インクの定着ドット径と記録ピッ
チ、及び画質との関係について説明する。記録ピッチと
は、記録完了後に、主走査方向或いは副走査方向にイン
クドットが並ぶドット間隔を指し、前者を主走査記録ピ
ッチ、後者を副走査記録ピッチと呼ぶことにする。さら
に、ドット径と記録ピッチの関係を表す指標として、定
着ドット対記録ピッチ比ηをη=(定着ドット径)/
(記録ピッチ)と定義する。
【0095】定着ドット径対記録ピッチ比ηと画質との
関係を調べるために、以下のような目視による主観評価
実験を行った。まず、コニカ(株)製Regius33
0でX線撮影した手ファントムのCR画像データを得た
後、試作した染料インク及び記録媒体(光学濃度が0.
20であり、青色に着色した記録媒体)を用いて、手フ
ァントムX線画像をインクジェットプリンタ(試作機)
で記録した。
【0096】画像記録条件は、定着ドット径対記録ピッ
チ比ηを変化させた以外は、射出インク液適量(1適あ
たり約7±1p1)、及び記録媒体組成を同一条件と
し、記録媒体上におけるインクのドット径が略同サイズ
になるように粘度、密度等のインク物性を調整した。イ
ンクは4種類の濃度の異なる黒インクを使用し、その染
料重量%の比は、1:2:4:8である。記録ヘッドの
主走査への駆動速度を変化させることにより主走査記録
ピッチを20〜100μmの様々な値に変えた。また、
記録媒体の搬送量を制御することにより副走査記録ピッ
チを主走査記録ピッチに一致させ、7通りのηに置ける
プリント画像を作成した。
【0097】上記プリント画像を照度が100001x
のシャウカステンにかけ、画像の粒状性および鮮鋭性を
目視による主観評価を行った。なお、粒状性及び鮮鋭性
判定は、「○」「△」「×」の3段階評価で判定した。
粒状性に関して(○:粒状感がよく良好、△:粒状感が
あるが気にならない、×:粒状感があり悪い)、鮮鋭性
に関して(○:微細構造が明瞭で良好、△:微細構造が
ぼやけているが気にならない、×:微細構造がぼやけて
いて悪い)、の評価基準とした。しかし、記録ピッチを
変化させた時は、記録媒体に記録される画像サイズが異
なるので公正な目視評価が行えない。そこで、画像サイ
ズに比例した目視距離にて画像を観察することにした。
例えば、η=1.0で20cmを基準とした時、η=
2.0ではη=1.0と比べて画像サイズが半分になる
ので、目視距離は10cmとなる。
【0098】図6は主観評価結果を表す。ηが過度に小
さい場合には、互いのドットが重ならず無印字部分が生
じるため、微視的な濃度差が発生し結果的には粒状が悪
く見える傾向がある。一方、ηが過度に大きい場合に
は、互いの隣接するドットがオーバーラップするため、
特に画像の微細構造における画像のぼけが発生し結果的
には鮮鋭性が悪く見える傾向がある。本評価結果におい
ては、ηが1.30〜3.25、好ましくは1.63〜
2.17が粒状性も鮮鋭性も良好な画像が得られる記録
条件であることがわかった。
【0099】本評価では、インクジェット記録装置の解
像度を1440dpiと限定したが、最低360dpi
以上の解像度があればよく、高画質な医用画像を記録す
るためには、720dpi以上の解像度であることが好
ましい。これは、インクジェット記録装置の解像度を変
化させた場合における画質の主観評価を別途行い、その
評価結果よりすでに確認されている。
【0100】次に、インクの定着ドット径と記録ピッ
チ、及び階調性との関係について説明する。階調性に関
する評価項目は、階調特性曲線の滑らかさ、階調再
現性、等が挙げられるが、特に後者の階調再現性、画像
記録装置としては濃度安定性について考える。
【0101】図7は、定着ドット径と平均濃度との関係
を示した図である。ここで平均濃度とは、画像記録装置
を用いて記録媒体に濃度均一画像を記録し、市販の拡散
濃度計を用いて任意の異なる5箇所の地点における濃度
測定を行い、その測定した濃度の平均値のことを指す。
例えば、この実施例ではPDA−65(コニカ(株)
製)を用いて濃度測定を行った。画像記録条件は、射出
インク液滴量、記録媒体組成、粘度、密度等のインク物
性は前述と同じであり、7通りのηにおける濃度均一画
像を作成した。また、濃度が0.20である記録媒体に
1種類の濃度インクを満遍なく付着させて均一濃度画像
を作成したが、使用したインクの染料重量%を1
(○):4(□):8(△)の3通りとした。η及び染
料重量%の組み合わせで計21通りの濃度均一画像を作
成し、その平均濃度を測定した。
【0102】横軸は定着ドット対記録ピッチ比ηであ
り、縦軸は濃度均一画像の平均濃度を表す。ηが1.4
より小さい場合は、無印字部分が存在するためインク被
覆率が高くなるにつれて平均濃度が増加する。ηが1.
4より大きい場合は、インクドットの重なり度合いによ
り濃度が変動するが、ηが3.0を超えると平均濃度が
ほぼ安定する。この範囲では、仮にドット径にばらつき
が生じたとしてもほとんど平均濃度の変化はないことを
意味する。また、染料重量%が高い(プリント濃度が高
い)インクほど、平均濃度の変動が定着ドット径に対し
て鋭敏であり、ドット径の変動により平均濃度にバラツ
キが起こり易いことが確認された。また、染料重量%が
低い(プリント濃度が低い)インクの場合には、ドット
径のバラツキに対して濃度変動が総じて少ないことが確
認された。
【0103】記録媒体のインク吸収量、記録ヘッドのイ
ンク射出安定性、など物理的な限界があるが、同一濃度
のインク滴を一様に打つ場合は、無印字部分を低減する
ために記録ピッチに対してなるべくドット径を大きくす
ることが好ましい。また、ドット径を大きくすると副走
査方向における筋ムラを埋めることができるので、バン
ディングを低減する効果もある。
【0104】一方、記録ヘッドの走査速度を遅くすれば
記録ピッチを小さくでき、その結果ηを大きくすること
が可能であるが、同時に記録速度の低下につながるため
好ましくない。そこで、記録ヘッドから吐出される1ド
ット当たりのインク液滴量は一定として、インク及び記
録媒体の物性でドット径を適切なサイズに保つように制
御することが好ましい。例えば、記録媒体の表面エネル
ギー及び吸収速度を変化させることにより、ドット径を
制御することが可能である。
【0105】図8は記録媒体とインク液滴の接触角と表
面エネルギーの各成分の関係図である。γsは記録媒体
水平方向の表面エネルギー成分、γLはインク液滴接線
方向の表面エネルギー成分、γSLは記録媒体水平方向
の表面エネルギー成分、及びθは接触角を表す。
【0106】図8が定常状態である場合には記録媒体が
水平方向におけるエネルギー(表面張力)が釣り合うこ
とから、γS=γSL=γLcosθ、すなわちcos
θ=γs/γLが成り立つ。よって、記録媒体とインク
液滴との表面エネルギー差(エネルギー比)によってイ
ンクの濡れ性が変化する。例えば、インクの表面エネル
ギーが記録媒体の表面エネルギーと比べて極めて高い場
合は、接触角θが90度に近くなるので、インク液滴が
記録媒体表面上で広がりにくく濡れ性が悪くなる。一
方、インクの表面エネルギーが記録媒体の表面エネルギ
ーと比べて極めて低い場合は、接触角がθが小さくな
り、インク液滴が記録媒体表面上で広がりやすく濡れ性
が良くなる。
【0107】特開2001−121810によると、支
持体の表面エネルギーは通常35〜55dyne/cm
であり、これに対しインク受容層の表面エネルギーは一
概に言えないが支持体の表面エネルギーよりも小さく、
かつ30〜50dyne/cmが好ましい。これは、塗
布時に塗布液に動的表面張力が好ましい範囲に保たれ均
一な塗布が行える他、塗布後にこれが濃縮され、乾燥し
ていく過程でのひび割れの発生が充分抑えられるためで
ある。塗膜の塗設時およびこの乾燥過程において膜のひ
び割れを充分に防ぐためには、支持体の表面エネルギー
を塗布液の表面エネルギーよりも大きくして塗布するこ
とが重要である。これより、支持体と塗布液との表面エ
ネルギーとの兼ね合いでインク受容層の表面エネルギー
は30〜50dyne/cmと範囲が制限されてしま
う。よって、記録媒体の表面エネルギーを制御するより
もインクの表面エネルギーを制御する方が、材料の設計
上、制御が簡単であるため好ましい。
【0108】インクの記録媒体への吸収速度を求める方
法として最も一般的な方法は、Bristow法により
吸収係数Kaを求める方法である。なお、吸収係数と
は、紙パルプ技術協会の規格であるJ.TAPPI紙パ
ルプ試験法NO.51−87、紙及び紙板の液体吸収性
試験方法、いわゆるBristow法に従って測定され
る数値である。
【0109】ここで、Bristow法について簡単に
説明する。このBristow方法は、短時間における
記録媒体の液体吸収挙動を測定する方法であって、その
原理は、既知量の液体を添加したヘッドボックスを、任
意の一定速度で移動している試験片に接触させ、スリッ
トを通して記録媒体面に液を完全に吸収させるものであ
る。液体の転移量Vは、ヘッドボックスへの液体添加量
をXμ1、記録媒体面に転移し終わるまでに液体が残し
た転移跡の長さ(トレース長)をAmmとすると、液体
の移転量V(m1/m2)={X(μ1)×1000}
÷{A(mm)×スリット長さ(mm)}で表される。
また吸収時間Tは、スリット幅と試験片の移動速度か
ら、吸収時間T(ms)={スリット幅(mm)×10
00}÷{記録媒体の移動速度(mm/s)}で示され
る接触時間で定義される。吸収時間と液体の転移量よ
り、極く短時間での記録媒体及び板記録媒体の吸収特性
を知ることができる。
【0110】図9は典型的なBristow吸収特性を
表す図である。吸収時間の平方根に対して、転移量をプ
ロットすると、一般的には図7のような吸収曲線及び吸
収式が得られる。而して転移量と吸収時間との関係は式
V=Vr+Ka√(T−Tw)(ここで、Vは、転移量
(m1/m2)を、Vrは、粗さ指数(m1/m2)を、
Kaは吸収係数(m1/m2・√ms)を、Tは、吸収
時間(ms)を、Twは、濡れ時間(ms)を表す)で
示される。ここで粗さ指数Vrは液体の浸透には全く無
関係であり、表面の凹凸等によるものである。吸収係数
Kaは吸収の速さを表す指標であり、液体と紙の接触
角、紙表面の毛管半径、液体の粘度及び表面張力に関係
する。濡れ時間Twは、液体と記録媒体の接触角が大き
いときに観察されるもので、液体が記録媒体繊維の表面
を濡らしてから吸収が始まるまでの時間である。
【0111】インク吸収係数Kaは、記録媒体表面の状
態、インクの物性、それにインクと記録媒体との濡れ性
によって決定され、Kaが大きいほどインクの吸収速度
は速く、小さいほどインクの吸収速度が遅いと判断され
る。インクの吸収速度を判断する時には吸収係数Kaを
指標とすれば充分である。
【0112】図10はインク液滴が記録媒体表面に着弾
以降の模式図を示す。図10(a)〜(d)は表面エネ
ルギーが低いインク1を用いた場合、図10(e)〜
(h)は表面エネルギーが高いインク2を用いた場合に
相当する。なお、この記録媒体におけるインク1、イン
ク2の吸収速度は同じものとする。
【0113】まず、表面エネルギーが低いインク1を用
いた場合におけるインク吸収過程を説明する。インク液
滴が記録媒体に接近し(図10(a)着弾直前)、イン
ク液滴が記録媒体表面上に着弾する。インク着弾後は吸
収が起こる前に記録媒体水平方向における表面張力が釣
り合うように状態が移行する。記録媒体の水平方向にお
ける張力と、インクの水平方向における表面張力が釣り
合うような状態に移行するため、インク液滴が記録媒体
上に広がっていく(図10(b)濡れ時間)。次に、イ
ンクが記録媒体のインク受容層内に吸収されて(図10
(c)吸収過程)、最終的には記録媒体表面上に残留す
るインクがすべて吸収されてドットが形成される(図1
0(d)定着状態、定着ドット径Dp1)。
【0114】一方、表面エネルギーが高いインク2を用
いた場合におけるインク吸収過程を説明する。インク液
滴が記録媒体に接近し(図10(e)着弾直前)、イン
ク液滴が記録媒体表面上に着弾する。インク着弾後は図
10(b)と同様にインク液滴が記録媒体上に広がって
いくが、インクの表面エネルギーが高いため接触角が大
きくなり、結果的にインク液滴が図10(b)より広が
りにくくなる(図10(f)濡れ時間)。以下、同様に
インクがすべて記録媒体内に吸収されてドットが形成さ
れる(図10(g)吸収過程・図10(h)定着状態、
定着ドット径Dp2)。両者の定着ドット径Dp1、D
p2は濡れ時間におけるインク液滴の広がり度合の違い
にのみ依存し、Dp1>Dp2の関係が成り立つことが
わかる。
【0115】次に、インク1と略同表面エネルギーを有
するが吸収速度が速いインク3を用いた場合におけるイ
ンク吸収過程を説明する。インク3はインク1と表面エ
ネルギーが一致するため、インクの濡れ性は図10
(b)と同程度である。しかし、吸収過程において、記
録媒体表面に捕獲された染料がインク内に含有される水
ないし有機溶媒(以下、総称して溶媒)に晒されて拡散
し、いわゆるインクの滲みが多かれ少なかれ発生する。
よって、インクの吸収速度が遅ければそれだけ染料が溶
媒に晒される時間が長くなり、インクの滲みの度合いが
大きくなることが推測される。つまり、吸収速度の速い
インクの方が染料の拡散を抑えることができるため、最
終的には定着ドット径が小さくなることがわかる。イン
ク3では、定着ドット径Dp3はDp1よりも小さくな
ることがわかる。
【0116】以上より、インクの表面エネルギーと吸収
係数を組み合わせることによって、インクの定着ドット
径を制御することができ、更には定着ドット径を適正な
範囲内に収めることで高画質なプリント画像を得ること
が可能となる。
【0117】図11はインクの吸収係数設定の一例を示
す図である。横軸はインクの染料重量%、縦軸は吸収係
数Kaである。例として、インク濃度数を5種類とした
場合を考える。図11(a)はすべてのインク濃度に対
して吸収係数を一定とした場合である。図11(b)は
各濃度域において特徴を持たせ、画質の向上を狙った場
合である。
【0118】図7より、染料重量%が高い(プリント濃
度が高い)インクほど、平均濃度の変動が定着ドット径
に対して鋭敏であり、ドット径の変動により平均濃度に
バラツキが起こり易いことが確認された。また、染料重
量%が低い(プリント濃度が低い)インクの場合には、
ドット径のバラツキに対して濃度変動が総じて少ないこ
とが確認された。よって、医用画像における診断に重要
とされる低濃度域から中濃度域にかけて、濃度変動が少
なくなるようにドット径が徐々に大きくなるようにした
方が良好な画質を得ることができるものと見込まれる。
また、極めて濃度が低いインクでは、隣接ドットが重な
ることによる鮮鋭性劣化の弊害よりもドット間の隙間を
埋めることによる粒状性向上の効果の方が大きいため、
ドット径を大きくした方が全体的に画質が向上するもの
と見込まれる。さらに、極めて濃度が高いインクでは、
主に非被写体部分のベタ部分の記録用として用いられ、
高濃度を安定して出力できることが重要であるので、ド
ット径を大きくした方が良好な画質を得ることができる
ものと見込まれる。
【0119】図10の説明図から、インク物性(特に、
吸収係数及び表面エネルギー)を変化させることによ
り、定着ドット径を制御する方法を考える。例えば、イ
ンクの表面エネルギーが一定のとき、吸収係数が小さく
なるようなインクを記録媒体上に射出し画像を作成する
と定着ドット径が小さくなり、吸収係数が大きくなるよ
うなインクを記録媒体上に射出し画像を作成すると定着
ドット径が大きくなる。同系色であり濃度が異なるイン
クに対してこの性質を利用すると、記録ヘッドのノズル
径をインク毎に変えるといったインク射出機構を変更す
ることなく、インク液滴量を一定にしてインクの定着ド
ット径を制御することが可能になる。
【0120】具体的に、診断に重要とされる濃度域(以
降、診断濃度域)は、記録媒体の濃度込みで0.5以上
2.0以下、或いは0.3以上2.2以下である。ここ
でインクの濃度とは、記録媒体に濃度均一画像を記録し
た場合におけるハードコピーとしての光学濃度を指すも
のとする。極めて低い濃度とは診断濃度域よりも低い濃
度をいい、極めて高い濃度とは診断濃度域よりも高い濃
度をいう。
【0121】例えば、医用画像では透過濃度OD=3.
0は必要とされているので、また、X線の素抜け部分を
認識し、素抜け部分専用の濃インクを用意し印字する方
法が考えられる。例えば、この最も濃いインクに対して
吸収係数を小さくすればドットが広がり易くなり隙間を
埋めることができる。ただし、吸収係数が過度に小さく
吸収速度が遅い場合では、完全にインクが吸収される前
に次に近隣に打たれたインクとビーディングを起こすの
で好ましくない。あるいは全てのヘッドを使って印字す
る等の方法が考えられる。
【0122】
【実施例】以下、実施例を挙げてこの発明を詳細に説明
するが、この発明の形態はこれに限定されない。
【0123】
【インクジェット記録システムの構築】<(1)支持体
の作製>平均粒径0.3μmのシリカ粒子を0.005
質量%、染料を0.015質量%含有し、固有粘度0.
60であるポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルビ
キシレートをダイスリットより溶融押し出し、キャステ
ィングドラム上で冷却固化させて未延伸フィルムを作製
した。この未延伸フィルムを、縦方向(機械軸方向)に
3.0倍、横方向(幅方向)に3.3倍逐次二軸延伸し
て熱固定し、厚みが175μmの二軸配向フィルムを得
た。熱固定後、加熱搬送ロール上にフィルムを搬送さ
せ、加熱搬送ロール後の速度を減速させ、この二軸配向
フィルムの両端部にエンボスの高さが75μmとなるよ
うに処理を行った後、二軸配向フィルムをロールに巻取
った。なお、フィルム長手方向(MD)に直角に交わる
直線上に存在するそれぞれエンボスの高さの差は5μm
であった。
【0124】得られた二軸配向フィルムから幅1500
mm、長さ2000mのフィルムをサンプリングし、直
径165mmの巻芯(材質:炭素繊維+エポキシ樹脂)
に巻き取ってサンプルロールとした。この状態で、ロー
ル全体を100℃まで24時間かけて昇温し、24時間
保持後、24時間かけて室温まで降温する加熱処理をし
て、厚みが175μmの二軸配向フィルムを得た。 <(2)色材受容層液>下記に色材受容層液を示す。平
均1次粒径が12nmの気相法により合成された微粒子
シリカ180gを純水1000ml中に添加し、高速ホ
モジナイザーで分散し青い透明な分散液を得た。次にこ
のシリカ水分散液中に、カチオン性ポリマーとして例示
カチオン性ポリマーMor−1の25%水溶液を100
ml添加し、消泡剤DF−1(ポリプロピレンオキシ−
ポリエチレンオキシ−ジコハク酸エステル)を塗布液に
対して、0.01%添加し、30分間高速ホモジナイザ
ーで分散して、青白い透明な分散液を得た。次に平均重
合度300でケン化度98%の10%ポリビニルアルコ
ール水溶液1mlを添加し、更に平均重合度が3500
でケン化度95%の5%ポリビニルアルコール水溶液
(酢酸エチルを4質量%含有)600mlを徐々に添加
し、ついで粘度向上剤として4%ほう砂水溶液100m
lを添加し、さらに20mlのエタノールを添加した。
この中に下記分散物1を30ml添加し、空隙を有する
層を形成する色材受容層液−1を調整した。 (分散物1)下記組成の溶液1と溶液2を調整し、混合
して超音波分散機で分散した。 溶液1 ジ−i−デシルフタレート 3.0g 酢酸エチル 5ml 溶液2 ゼラチン 1.0g 界面活性剤(丸善製薬(株)QC−100) 2.8g 純水 22ml <(3)記録媒体の作製>上記のようにして得られた色
材受容層液−1を、グロー放電により易接着処理した上
記フィルム支持体上の記録面側に湿潤膜厚が240μm
となるように塗布し、塗布皮膜温度を15℃以下に冷却
した後、40℃の温風で150秒間乾燥し、試料を作製
した。この試料の顕微鏡観察から2次凝集粒子の大きさ
は約75nmであることがわかった。<(4)インクの
作製>以下に示す構成のインクジェット記録用インクを
作製した。 [K(黒)インク] (化合物) (添加量) Basacid Black X34(BASF) 9.3% NaCl 0.3% グリセリン 12.0% 高沸点水溶性有機溶媒 下記参照 プロキセルGXL(ゼネカ社製) 0.01% 2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3ジオール 0.05% イオン交換水 残部 [CL(透明)インク] (化合物) (添加量) NaCl 0.3% グリセリン 12.0% 高沸点水溶性有機溶媒 下記参照 プロキセルGXL(ゼネカ社製) 0.01% 2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3ジオール 0.05% イオン交換水 残部 (高沸点水溶性有機溶媒) インクA系列:チオグリコール 14.0% インクB系列:ジエチレングリコール 14.0% インクC系列:エチレングリコール 14.0% 前記組成を有する各インクジェット記録用インク3水準
(Kインク:A、B、C)、および、透明インク3水準
(CLインク:A、B、C)を作製した。次に、同系列
(組成として同種の高沸点水溶性有機溶媒が含まれるイ
ンク系列)のKインクとCLインクを特定の比率で混合
させ、染料重量%の異なるKインクを5水準ずつ作製し
た。3系列(A、B、C)に対し、5種類の異なる濃度
を有するインク(染料重量%の高いインクから、K1、
・・・、K5と命名)を作製するため、計15水準のK
インクを得た。例えば、A系列のインクで最も染料重量
%(プリント濃度)が高いインクを「1−A」、最も低
いインクを「5−A」と呼ぶことにする。 <(5)画像記録装置> [画像記録装置]インクジェットプリンタ試作機を用い
て画像をプリントした。なお、プリンタの解像度は14
40dpi×1440dpi(dpi=dot per
inch;1インチ=25.4mm当たりのドット
数)である。5個の記録ヘッドを有し、5種類の異なる
濃度のインクを用いてモノクロ画像を記録することが可
能である。 [階調作製方法]使用するインクに応じて、インクジェ
ット画像記録装置のインク射出条件を最適化した。すな
わち、階調特性が線形、すなわち画像データ信号値に対
して出力濃度が直線性を有するようにし、12bit
(4096階調)の医用画像を記録できるようにした。
【0125】
【物性値測定】作製した15水準のインクに対して、以
下の諸物性の測定を行った。 吸収係数 上記記録媒体と各インクを用いて、Bristow法に
よる吸収係数Ka(m1/m2・√s)を測定した。K
aの測定方法は前述の方法に従った。 表面エネルギー 各インクの表面エネルギー(dyne/cm2)を測定
した。表面エネルギーの測定において、表面張力計CB
VP式A−3型(協和科学(株)製)を用いて測定を行
った。 定着ドット径 上記記録媒体と各インクを用いて、定着ドット径(μ
m)を測定した。定着ドット径の測定方法は前述の方法
に従った。なお、濃度プロファイルを取得するためのミ
クロ濃度計として、マイクロデンシトメータPDM−7
BR(コニカ(株)製)を用いた。 ベタ濃度 均一濃度画像を記録し、その平均濃度をPDA−65
(コニカ(株)製)を用いて測定を行った。平均濃度と
は、画像記録装置を用いて記録媒体に濃度均一画像を記
録し、市販の拡散濃度計を用いて任意の異なる5箇所の
地点における濃度測定を行い、その測定した濃度の平均
値のことを指す。
【0126】
【測定結果】図12は、各インクにおける諸物性の測定
結果を示す表である。表中、染料重量%の(K混合比)
は、K(黒)インクに対するCL(透明)インクの混合
割合を示し、(K混合比)が(1.00)の場合は、C
L(透明)インクを混合しないで、(0.50)の場合
は、CL(透明)インクを50%混合した。
【0127】インク表面エネルギーが一定である場合に
おいて、吸収係数を大きくすると定着ドット径は小さく
なり、吸収係数を小さくすると定着ドット径は大きくな
る傾向が見られた。また、吸収係数が一定である場合に
おいて、インクの表面エネルギーを大きくすると定着ド
ット径は小さくなり、インクの表面エネルギーを小さく
すると定着ドット径は大きくなる傾向が見られる。ま
た、定着ドット径が大きい場合は、互いの隣接するドッ
トがオーバーラップするため、高濃度を安定して出力で
き、良好な画質を得ることができる。
【0128】
【主観評価】<画像形成方法>5種類の濃度の異なるK
インク(K1〜K5)の組み合わせを変えてテストパタ
ーン画像を記録した。組み合わせは、A、B、Cのうち
いずれかを使用し、そのうち、8通りのインクの組み合
わせで画像を記録した。 <テストパターン> (a)粒状性評価 各テストパターン画像に対して、目視にて各濃度域にお
ける粒状性の主観評価を行った。注目した濃度域は、
低濃度域(0.5以下の濃度域)、中濃度域(0.5
以上2.0以下の濃度域)、高濃度域(濃度2.0以
上の濃度域)の3通りである。なお、粒状性判定は、
「◎」「○」「△」「×」の4段階評価で判定し、評価
基準は、(◎:粒状感がなく極めて良好、○:粒状感が
なく良好、△:粒状感があるが気にならない、×:粒状
感があり悪い)とした。 (b)鮮鋭性評価 各テストパターン画像に対して、目視にて鮮鋭性の主観
評価を行った。なお、鮮鋭性判定は、「◎」「○」
「△」「×」の4段階で判定し、評価基準は(◎:微細
構造が明瞭で極めて良好、○:微細構造が明瞭で良好、
△:微細構造がぼやけているが気にならない、×:微細
構造がぼやけていて悪い)とした。 (c)総合評価 各テストパターン画像に対して、目視にて画像の総合評
価を行った。粒状性、鮮鋭性、階調性等を考慮し、診断
画像として総合的な画質評価を行った。なお、評価判定
には、「◎」「○」「△」「×」の4段階評価で判定
し、評価基準は、(◎:極めて良好、○:良好、△:若
干悪い、×:悪い)とした。
【0129】
【評価結果】図13は、目視による主観評価結果を示す
表である。定着ドット径が小さい場合には、互いのドッ
トが重ならず無印字部分が生じるため、微視的な濃度差
が発生し結果的には粒状が悪く見える傾向がある。一
方、定着ドット径が大きい場合には、互いの隣接するド
ットがオーバーラップするため、特に画像の微細構造に
おける画像のぼけが発生し結果的には鮮鋭性が悪く見え
る傾向がある。本主観評価結果においては、定着ドット
径が65μm以下で鮮鋭性が良好であり、定着ドット径
が45μm以上で粒状性が良好であり、更に粒状性も鮮
鋭性も良好な画像を得るための定着ドット径は45μm
以上65μmが好適であることがわかった。さらに、各
濃度域に応じて定着ドット径を適切な範囲に設計するこ
とによって、総合的な画質の向上が見られた。
【0130】この発明は、YMCインクを用いたカラー
画像に対して一定の効果が得られるが、特にモノクロ画
像においてより一層の効果が得られる。さらに、OHP
シート等透過画像全般に対して一定の効果が得られる
が、特に医用画像においてより一層の効果が得られる。
【0131】
【発明の効果】前記したように、この発明では、濃度の
範囲が0.5以上2.0以下の濃度領域において、記録
媒体上での濃度が濃度領域の濃度を生ずる少なくとも2
種類以上の濃度の異なるインクであって、高濃度インク
におけるドット径が低濃度インクにおけるドット径より
も大きいことで、粒状性、鮮鋭性に優れ、高濃度を安定
して出力でき、良好な画質を得ることができる。
【0132】また、各濃度域で適した定着ドット径を得
るために、染料濃度比率に対して物性値を変化させるこ
とで、ドット径のサイズ、およびドットの着弾位置のば
らつきに影響されることなく、粒状性、鮮鋭性に優れた
高画質な透過画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置の斜視図である。
【図2】インクジェット方式記録装置の斜視図の概略構
成を示すブロック図である。
【図3】記録媒体の概略構成図である。
【図4】画像記録装置の記録ヘッドの一例の構成図であ
る。
【図5】定着ドット径の定義を表す図である。
【図6】記録ピッチを変化させたときの画質の主観評価
結果図である。
【図7】定着ドット径と濃度均一画像の平均濃度との関
係図である。
【図8】記録媒体とインク液滴の接触角と表面エネルギ
ーの各成分の関係図である。
【図9】Bristow吸収特性図である。
【図10】記録媒体面にインク液滴が着弾以降の模式図
である。
【図11】インクの吸収係数設定の一例を示す図であ
る。
【図12】インク水準表(インク内に含有する有機溶
媒)の図である。
【図13】主観評価結果図である。
【符号の説明】
12 搬送ローラ 40 インクジェット記録装置 101 記録ヘッドユニット 102 記録ヘッド 103 制御手段 104 記録ヘッド搬送手段 121 画像処理手段 122 搬送ローラ駆動手段 517 記録素子駆動手段 M 記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41J 3/04 101Y

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上にインク吸収性層を有する記録媒
    体に、同系色であり複数の濃度を有するインクの小液滴
    を付着させてドットを形成して記録を行う画像記録方法
    であって、 濃度の範囲が0.5以上2.0以下の濃度領域におい
    て、 前記記録媒体上での濃度が前記濃度領域の濃度を生ずる
    少なくとも2種類以上の濃度の異なるインクであって、
    高濃度インクにおけるドット径が低濃度インクにおける
    ドット径よりも大きいことを特徴とする画像記録方法。
  2. 【請求項2】前記濃度領域が0.3以上2.2以下であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の画像記録方法。
  3. 【請求項3】前記インクは、染料重量%が1%以上8%
    以下である同系色でありN種類の濃度の異なり、i番目
    に薄いインクにおける染料重量%及び吸収係数をそれぞ
    れDyw[i]、Ka[i](すなわちDyw[1]<
    Dyw[2]<・・・<Dyw[N])であるとき、 Ka[i]≧Ka[i+1] (i=1、2、・・・、
    N−1) であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    の画像記録方法。
  4. 【請求項4】前記インクは、染料重量%が2%以下或い
    は6%以上である同系色でありM種類の濃度が異なり、
    i番目に薄いインクにおける吸収係数がKa[i](m
    1/m2 ms1/2)であるとき、 0.5<Ka[i]<15 (i=1、2、・・・、
    M) であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    の画像記録方法。
  5. 【請求項5】前記インクは、表面エネルギーが30〜5
    5dye/cmであることを特徴とする請求項1乃至請
    求項4のいずれか1項に記載の画像記録方法。
  6. 【請求項6】解像度が360dpi以上であることを特
    徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の
    画像記録方法。
  7. 【請求項7】解像度が720dpi以上であることを特
    徴とする請求項6に記載の画像記録方法。
  8. 【請求項8】前記記録媒体が、親水性バインダと30〜
    200nmの平均粒径を有する2次粒子を含有する空隙
    層を支持体上に有することを特徴とする請求項1乃至請
    求項7のいずれか1項に記載の画像記録方法。
  9. 【請求項9】前記2次粒子が、シリカであることを特徴
    とする請求項8に記載の画像記録方法。
  10. 【請求項10】前記親水性バインダが、ポリビニルアル
    コールであることを特徴とする請求項8に記載の画像記
    録方法。
  11. 【請求項11】前記空隙層が、アニオン性界面活性剤を
    含有することを特徴とする請求項8に記載の画像記録方
    法。
  12. 【請求項12】前記空隙層が、カチオン性界面活性剤、
    カチオン性ポリマー、又は表面がカチオン性である無機
    微粒子から選ばれる少なくとも1種を含有することを特
    徴とする請求項8に記載の画像記録方法。
  13. 【請求項13】前記空隙層が、膨潤性高分子と非膨潤性
    高分子の組み合わせで空隙を形成することを特徴とする
    請求項8に記載の画像記録方法。
  14. 【請求項14】前記空隙層が、水溶性高分子と架橋剤と
    非膨潤性高分子の組み合わせで空隙を形成することを特
    徴とする請求項8に記載の画像記録方法。
  15. 【請求項15】前記膨潤性高分子が架橋構造をしている
    ことを特徴とする請求項13に記載の画像記録方法。
  16. 【請求項16】前記支持体が、透明支持体であることを
    特徴とする請求項1乃至請求項15のいずれか1項に記
    載の画像記録方法。
  17. 【請求項17】前記請求項1乃至請求項16のいずれか
    1項に記載の画像記録方法が適用されることを特徴とす
    る画像記録装置。
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